JPH0578306B2 - - Google Patents

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JPH0578306B2
JPH0578306B2 JP20128588A JP20128588A JPH0578306B2 JP H0578306 B2 JPH0578306 B2 JP H0578306B2 JP 20128588 A JP20128588 A JP 20128588A JP 20128588 A JP20128588 A JP 20128588A JP H0578306 B2 JPH0578306 B2 JP H0578306B2
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arg
benz
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amino acid
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Hiroaki Yamamoto
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M&D Research Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なプロテアーゼに関し、詳しく
は塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼに関
する。 〔従来の技術〕 塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼは、
プロホルモンからのホルモンの生合成に関与して
いることが示唆され、その酵素化学的性質、生理
的機能などを明らかにし、プロホルモンからのホ
ルモンの合成やその高い特異性を利用してタンパ
クやペプチドなどの限定分解などに利用するため
各種起源より精製が試みられてきた。現在までに
完全に精製され報告されているのは、豚脳下垂体
(IRCM−セリンプロテアーゼ−1:ジヤーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.
Biol.Chem.),261,10850(1986))、牛脳下垂体
(POMC−コンバーテイング・エンザイム:ジヤ
ーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー
J.Biol.Chem.),260,7194(1985),同261
14392(1986)),酵母サツカロマイセス・セレビシ
エ(Saccharomyces cerevisiae)(フオルセシン
Y−1;ネイチヤー(Nature),309,558
(1984)),酵母スポロボロマイセス・オドラス
Sporobolomyces odrus、特願昭63−16285)の
みでありプロテアーゼの分類では、IRCM−セリ
ンプロテアーゼ−1,フオルセシンY−1はセリ
ン・プロテアーゼに、POMC−コンバーテイン
グ・エンザイムはアスパルテイク・プロテアーゼ
に分類されている。スポロボロマイセス属由来の
塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼは、パ
ラアミジノフエニルメタンスルフオニルフルオリ
ド(pAPMSF)、パラクロロ水銀安息香酸
(pCMB)、金属キレーター、重金属などにより阻
害される。切断部位はIRCM−セリンプロテアー
ゼ−1,POMC−コンバーテイング・エンザイ
ム、スポロボロマイセス属由来塩基性アミノ酸残
基対特異的プロテアーゼは、連続する塩基性アミ
ノ酸のC末端側を、フオルセシンY−1は連続す
る塩基性アミノ酸の間を特異的に加水分解するこ
とが知られている。また、酵母サツカロマイセ
ス・セレビジエよりα−接合因子(α−Mating
Factor)のプロセシングに関与している(KEX2
−プロテアーゼ)と思われる塩基性アミノ酸残基
対特異的プロテアーゼが部分精製されており(バ
イオケミカル・バイオフイジカル・リサーチ・コ
ミユニケーシヨン(Biochem.Biophys.Res.
Commun.),144,807(1987))、KEX2−プロテ
アーゼのクローニングも報告されている(昭和63
年度農芸化学会大会p264)。 しかし、従来報告されているプロテアーゼは、
活性の強さ、安定性などの点で未だ満足できるも
のは得られていない。 〔発明が解決しようとする課題〕 プロテアーゼをプロホルモンからのホルモンの
合成に利用するに際しては、特異性としては連続
する塩基性アミノ酸残基のC末端側を切断するこ
とが望ましく、この様なプロテアーゼの探索が期
待されている。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者は、上記現状に鑑み大量に調製できる
ことから、その起源として酵母を選択し、酵母よ
り上記性質を有するプロテアーゼの探索を行い、
クライベロマイセス(Kluyveromyces)属、フ
イロバジジウム(Filobasidium)属、ハンゼヌ
ラ(Hansenula)属、イサチエンキア
(Issatchenkia)属、ピキア(Pichia)属、ロド
スポリジウム(Rhodosporidium)属、サツカロ
ミコプシス(Saccharomycopsis)属に属する酵
母がこの様な性質を有するプロテアーゼを生産す
ることを発見し、本酵素を精製しその理化学的性
質を明らかにし本発明を完成した。 即ち、本発明は、次の〜に示す理化学的性
質を有するプロテアーゼを提供するものである。 作用及び基質特異性 X−Y−(XはN末端側にペプチド結合を有す
るあるいは有しないArg,Lys又はPro,Yは
Arg,−はペプチド結合を示す。)で示される化合
物のYのC末端側のペプチド結合を特によく加水
分解する。 至適PH:トリス−塩酸緩衝液 PH7.0付近 PH安定性:PH6〜10で最も安定。 至適温度:60℃付近(PH7.0) 熱安定性:55℃以下で安定(PH7.0,10分間) 本発明のプロテアーゼの上記以外の理化学的
性質、及び酵母学的性質は以下の通りである。 活性化剤:塩化カルシウム、ルブロールPX
(Lubrol PX)などの界面活性剤により活性化
される。 阻害剤:パラアミジノフエニルメタンスルフ
オニルフルオリド(pAPMSF)、パラクロロ水
銀安息香酸(pCMB)、エチレンジアミン4酢
酸(EDTA)、エチレングリコールビス(2−
アミノエチルエーテル)4酢酸(EGTA)な
どの金属キレーターや硫酸銅、塩化亜鉛、塩化
水銀などの重金属により阻害される。 分子量:TSK gel G3000 SWXLによるゲル
濾過で約10万。 尚、本発明において、プロテアーゼの活性は以
下に示す方法により測定した。 活性測定法:トリス−塩酸緩衝液PH7.0 50μmol,
ルブロールPX10mg、塩化カルシウム0.5μmol、
Boc−Gln−Arg−Arg−MCA(Bocは、t−ブ
トキシカルボニル(t−Butoxycarbonyl)基
の略、MCAは4−メチルクマリン−7−アミ
ド(4−Methylcoumarin−7−amide)の
略)0.1μmol及び酵素を含有する1mlの反応液
中で30℃で反応させ、生成する7−アミノ−4
−メチルクマリン(7−Amino−4−
methylcoumarin;以下AMCと略す)に由来
する蛍光(励起波長380nm、発光波長460nm)
を経時的に測定した。1Uは、1分間に1nmol
のAMCの遊離を触媒する酵素量とした。また、
比活性はタンパク1mg当たりのU数とし、タン
パク量は280nmにおける吸光度よりE1%を10と
して計算した。 本発明において使用する塩基性アミノ酸残基対
特異性プロテアーゼ生産能を有する微生物は、塩
基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼを生産す
ることができるクライベロマイセス属、フイロバ
ジジウム属、ハンゼヌラ属、イサチエンキア属、
ピキア属、ロドスポリジウム属、サツカロミコプ
シス属に属する全ての菌株、突然変異株、変種を
含む。それらのうち好ましい菌株は、クライベロ
マイセス・ラクテイスIFO 1903、IFO 1267、フ
イロバジジウム・カプスリゲナムIFO 1119,
IFO 1185、ハンゼヌラ・フアビアニイIFO
1253,IFO 1254、ハンゼヌラ・ホルステイIFO
0980,IFO 0986、アンゼヌラ・ポリモルフア
ATCC 26012、イサチエンキア・スキユツレイ
タ・バラエテイ・スキユツレイタ・IFO 10069,
IFO 10070、ピキア・ヒーデイーIFO 10019,
10020、ピキア・オプンテイエ・バラエテイ・サ
ーモトレランスIFO 10024,IFO 10025,IFO
10026、ロドスポリジウム・ジオボベイタムIFO
1830、ロドスポリジウム・トルロイデスIFO
0413,IFO 0880、サツカロミコプシス・フイブ
リゲラIFO 0103,IFO 0105,IFO 0160である。 本発明の塩基性アミノ酸残基対特異的プロテア
ーゼは、上記属に属する塩基性アミノ酸残基対特
異的プロテアーゼ生産能を有する菌株をYM培地
などの通常の培地に培養し、培養物から塩基性ア
ミノ酸残基対特異的プロテアーゼを取得する事を
特徴とする方法により製造することができる。培
養液中に特に誘導物質は必要としない。また、培
養温度は25〜37℃が好ましく、培養時間は、1日
から3日程度が好ましい。生産された塩基性アミ
ノ酸残基対特異的プロテアーゼの精製は、通常の
方法を組み合わせることによつて行われる。例え
ば、培養物を遠心分離して菌体を回収し、ダイノ
ーミルなどにより菌体を破砕し、破砕液を低速で
遠心分離することにより菌体残渣などを分離し、
得られた上清を超遠心分離(例えば150000g,60
分)することにより膜画分を調製する。この膜画
分より界面活性剤によつて酵素を可溶化し、可溶
化した酵素は、熱処理、イオン交換クロマトグラ
フイー、アフイニテイークロマトグラフイー、ゲ
ル濾過などによつて精製される。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例 1 (塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼの
スクリーニング) 各種酵母をYM培地(グルコース10g、バクト
ペプトン5g、酵母エキス3g、麦芽エキス3g/、
PH6.0)750中で2日培養し、培養液を6700g、
10分間遠心分離し湿菌体を調製した。この湿菌体
をアルミナ中で破砕し、更に1分間超音波破砕し
た後、1000g、10分間の遠心分離を行い、得られ
た上清を更に80000g、30分の超遠心分離を行い
沈殿とした膜画分を調製した。 得られた膜画分を抽出用緩衝液(10mMトリス
−塩酸緩衝液PH7.0、1%ルブロールPX、0.1M
塩化ナトリウム)で懸濁し、4℃で1時間攪拌し
て膜タンパクを可溶化した。この懸濁液を
80000g、30分間超遠心分離して得られた上清を
膜抽出液とし、塩基性アミノ酸残基対特異的プロ
テアーゼの活性を測定した。 更に、これらの膜抽出液を50℃で10分間熱処理
し、15000g、30分間の遠心分離の上清を熱処理
膜抽出液とし、塩基性アミノ酸残基対特異的プロ
テアーゼの活性を測定した。 これらの活性測定の結果を第1表に示した。 【表】 実施例 2 (塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼの
クライベロマイセス・ラクテイス IFO 1903
からの精製) クライベロマイセス・ラクテイス IFO 1903
をYM培地30中で2日培養し、培養液を遠心分
離して314g(湿重量)の菌体を回収した。この菌
体を300mlの緩衝液1(10mMトリス−塩酸緩衝液
PH7.0,0.5mM 塩化カルシウム)に懸濁しダイ
ノーミルで菌体を破砕し、破砕液を1700g,10分
間の遠心分離により菌体残渣を除去し、得られた
上清を150000g,60分の超遠心分離により沈殿と
して膜画分を79.4g調製した。この膜画分を600ml
の抽出用緩衝液(10mMトリス−塩酸緩衝液PH
7.0,3%ルブロールPX,0.1M塩化ナトリウム)
に懸濁し一晩攪拌して酵素を抽出した。上記条件
で超遠心分離し上清として膜抽出液を得た。 この膜抽出液を50℃で30分間熱処理し、生成し
た沈殿を39000g,20分間の遠心分離により除去
し、限外濾過により濃縮した後、緩衝液2
(10mMトリス−塩酸緩衝液PH7.0,0.5mM 塩化
カルシウム,0.2%ルブロールPX)に透析して得
られた画分を熱処理膜抽出液とした。 この画分を緩衝液2で予め平衡化したDEAE−
トヨパール650M(2.5×40cm)に注入し、充分同
緩衝液で洗浄してから0から0.6M塩化ナトリウ
ムの勾配溶出法により酵素を溶出し活性画分を得
た。この時の溶出パターンを第1図に示した。 活性画分を限外濾過により濃縮した後、0.5M
塩化ナトリウムを含む緩衝液2に予め平衡化した
コンカナバリンA(Con A)−セフアロース(1.6
×25cm)に注入し、同緩衝液で充分洗浄した後、
0.5M塩化ナトリウム,0.67M α−メチル−D−
マンノシドを含む緩衝液2で溶出した。この溶出
パターンを第2図に示した。活性画分を濃縮し
Con A−セフアロース画分を緩衝液2に透析し、
同緩衝液で予め平衡化したアルギニン−セフアロ
ース(1.6×50cm)に注入し充分に洗浄した後、
0から0.5M塩化ナトリウムの勾配溶出法により
溶出した。この溶出パターンを第3図に示した。
活性画分を限外濾過により濃縮しアルギニン−セ
フアロース画分とした。 アルギニン−セフアロース画分を緩衝液2に透
析し同緩衝液で予め平衡化したモノQ(MonoQ,
0.5×5.0cm)に注入し、同緩衝液で充分に洗浄し
た後0から0.5M塩化ナトリウムの勾配溶出法に
より溶出した。この溶出パターンを第4図に示す
が、活性画分として2ピーク得られた。こられの
画分を別個に回収し濃縮しそれぞれMono Q−
,Mono Q−画分とした。 これらの画分を別個に緩衝液2に透析し、予め
同緩衝液で平衡化したベンズアミジン−セフアロ
ース(1.6×5.0cm)に注入し、同緩衝液で充分に
洗浄した後、0から0.5M塩化ナトリウムの勾配
溶出法により酵素を溶出した。Mono Q−及
びMono Q−に対応するクロマトパターンを
それぞれ第5図、第6図に示した。また、得られ
た活性画分をそれぞれBenz−,Benz−とし
た。 精製の要約を第2表に示した。 【表】 なお、Benz−及びBenz−は、後述する基
質特異性、阻害剤に対する挙動、至適PH(両者の
これらの値はほぼ同一)、及び分子量(Benz−
は約6〜10万、Benz−は約10万)の測定結果
からみると、Benz−はBenz−の分解産物で
あるということがいえる。 また、第2表に示したとおり比活性はBenz−
に比べ、Benz−の方が高いので、以下Benz
−についてのみ説明する箇所もあるが、Benz
−についても同様である。 実施例 3 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの基質特異性) 標準反応条件において螢光性基質をかえて
Benz−及びBenz−の活性を測定し、それぞ
れの基質に対する活性をBoc−Gln−Arg−Arg
−MCAに対する活性を100とした相対活性で表
し、第3表に示した。 【表】 続いて、次の(1)〜(5)に示す各種ペプチドに対す
るBenz−の作用を測定した。測定に用いた反
応液組成、及び条件は次の通りである。 トリス−HCl 緩衝液(PH7.0) 25μmol CaCl2 0.25 〃 ルブロールPX 5mg NaN3 100μg ペプチド 各 種 Benz− 〃 を含む500μの反応液を30℃で20時間反応させ
た。 反応0,20時間に於いて50μサンプリング
し、50μの反応停止後(0.2%TFA及び
10mMEDTA)を添加したものをHPLCにより解
析した。HPLCによる分離条件は、Ultron NC18
(0.45×15cm)もしくはTSKgel ODS−80TM
(0.46×25cm)を用いて0.1%TFA存在下にCH3
CNを勾配溶出法にて溶出した。 新しく生成したピークの同定 分析時と同様な条件を用いて、残存する反応液
のクロマトを行い、主なピークを分取した。分取
した溶離液を遠心エバポレーターで乾固し、110
℃、24時間の塩酸加水分解の後アミノ酸分析し、
そのアミノ酸組成からフラグメントの推定を行つ
た。 (1) BAM−12P Benz− 200mUを50nmolのBAM−12P
(Tyr−Gly−Gly−Phe−Met−Arg−Arg−Val
−Arg−Pro−Glu)と反応させた。反応時間20
時間のクロマトにおけるピークを分取し、アミノ
酸分析を行つた。その結果(Glu,1.24;Gly,
1.18;Val,1.04;Arg,1.10;Pro,0.916)とい
うアミノ酸組成、つまりVal−Gly−Arg−Pro−
Gluと推定できるフラグメントのピークが得られ
ていることがわかつた。 これによりBenz−は下に示す↓部を切断し
ている予想される。 Tyr−Gly−Gly−Phe−Met−Arg−Arg−↓
Val−Arg−Pro−Glu (2) Dynorphin A (1−13) Benz− 200mUをDynorphin A(1−13) (Try−Gly−Gly−Phe−Leu−Arg−Arg−
lle−Arg−Pro−Lys−Leu−Lys)50nmolと反
応させた。反応時間20時間のクロマトグラムにお
けるピークを分取しアミノ酸分析を行つた結果
(Ile,0.927;Leu,1.18;Lys,1.91;Arg 1.06;
Pro,0.919)のアミノ酸組成、つまりIle−Arg−
Pro−Lys−Leu−Lysと推定できるフラグメン
ト、及び(Gly,2.36;Leu,0.999;Tyr,
0.715;Phe,1.11;Arg,1.82)のアミノ酸組成、
つまりTyr−Gly−Gly−Phe−Leu−Arg−Arg
と推定できるフラグメントのピークが得られてい
ることがわかつた。 これにより、Benz−は下に示す↓を切断し
ていると予想される。 Tyr−Gly−Gly−Phe−Leu−Arg−Arg−↓Ile
−Arg−Pro−Lys−Leu−Lys (3) プロテインキナーゼ関連ペプチド Benz 200mUをプロテインキナーゼ関連
ペプチド(Arg−Lys−Arg−Ser−Arg−Lys−
Glu)50nmolと反応させた。反応時間20時間のク
ロマトグラムにおけるピークを分取し、アミノ酸
分析を行つた結果、(Ser,0.990;Glu,1.03;
Lys,0.954;Arg,1.03)のアミノ酸組成つまり
Ser−Arg−Lys−Gluと推定できるフラグメント
が得られていることがわかつた。これより、
Benz−は下に示す↓部を切断していると予想
される。 Arg−Lys−Arg−↓Ser−Arg−Lys−Glu (4) Xenopsin Benz− 200mUとXenopsin(pGlu−Gly−
Lys−Arg−Pro−Trp−Ile−Leu)50nmolを反
応させた。反応時間20時間のクロマトグラムにお
けるピークを分取し、アミノ酸分析を行つた結
果、(Glu,0.993;Gly,1.22;Lys,0.674;
Arg,1.11)のアミノ酸組成、つまりpGlu−Gly
−Lys−Argと推定できるフラグメントのピーク
が得られていることがわかつた。 これより、Benz−は下に示す↓分を切断し
ていると予想される。 pGlu−Gly−Lys−Arg−↓Pro−Trp−Ile−Leu (5) 3200−ダルトン アドレナ−ルペプチドE
(Adrenal Peptide E) Benz− 200mUと3200−ダルトン アドレ
ナールペプチドE(Tyr−Gly−Gly−Phe−Met
−Arg−Arg−Val−Gly−Arg−Pro−Glu−Trp
−Trp−Met−Asp−Try−Gln−Lys−Arg−
Tyr−Gly−Gly−Phe−Leu)25nmolを反応させ
た。反応時間20時間におけるクロマトグラムのピ
ークはアミノ酸分析の結果(Gly,2.53;Met,
0.542;Tyr,0.897;Phe,1.03;Arg,2.00)の
アミノ酸組成、つまり1Tyr−Gly−Gly−Phe−
Met−Arg−7Argと推定できるフラグメント、
(Gly,2.03;Leu,1.01;Tyr,0.913;Phe,
1.04)のアミノ酸組成、つまり21Tyr−Gly−Gly
−Phe−25Leuと推定できるフラグメント及び
(Asp,0.764;Glu,1.79;Gly,3.29;Val,
1.01;Met,1.26;Try,2.07;Phe,1.32;Lys,
1.17;Arg,4.29;Pro,1.03)のアミノ酸組成、
つまりVal−Gly−Arg−Pro−Glu−Trp−Trp
−Met−Asp−Tyr−Gln−Lys−20Argと推定で
きるフラグメントのピークが得られていることが
わかつた。 これよりBenz−は下に示す↓部を切断して
いると予想される。 Try−Gly−Gly−Phe−Met−Arg−Arg−↓
Val−Gly−Arg−Pro−Glu−Trp−Trp−
MetAsp−Tyr−Gln−Lys−Arg−↓Tyr−Gly−
Gly−Phe−Leu 実施例 4 (クライベロマイセス・ラクテイスIFO 1903
からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアー
ゼの至適PH) 標準反応条件において緩衝液の種類及びPHを変
化させてBenz及びBenzの活性を測定した。
緩衝液としては、50mMトリス−塩酸緩衝液PH6
〜9,7.15mM ブリツトン・アンド・ロビンソ
ン緩衝液PH4〜10を用い、各条件における活性を
トリス−塩酸緩衝液PH7.0における活性を100とし
た相対活性で表し、第7図、第8図に示した。 実施例 5 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼのPH安定性) 10.7mMブリツトン・アンド・ロビンソン緩衝
液PH3〜12,0.2%ルブロールPX,0.5mM塩化カ
ルシウム中で酵素(Benz−)を30℃,30分間
インキユベートした後、当量の100mM トリス
−塩酸緩衝液PH7.0,0.2%ルブロールPX、
0.5mMカルシウムを添加してPHを7に戻してか
ら標準反応条件で残存活性を測定した。各処理後
の残存活性を無処理の活性を100とした相対活性
で表し第9図に示した。 実施例 6 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの至適温度) 標準反応条件において反応温度のみを25〜75℃
まで変化させてBenz−の活性を測定した。各
温度における活性を、60℃における活性を100と
した相対活性で表し、第10図に示した。 実施例 7 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの温度安定性) 酵素(Benz−)を各温度で10分間インキユ
ベートした後氷水中で急冷し、残存活性を標準反
応条件で測定した。無処理の活性を100とした相
対活性で各温度における残存活性を表し、第11
図に示した。 実施例 8 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの各種阻害剤に対する挙動) 基質不在下において各種阻害剤を含む標準反応
液中において、酵素(Benz−及びBenz−)
を25℃30分間インキユベートし、基質を添加して
から残存する酵素活性を測定した。各阻害剤存在
下における残存活性を、無処理の活性を100とし
た相対活性で表し第4表に示した。 【表】 実施例 9 (EDTA処理後のクライベロマイセス・ラク
テイス IFO 1903からの塩基性アミノ酸残基
対特異的プロテアーゼの活性回復に及ぼす各種
金属イオンの影響) Benz−を10mM EDTA存在下で4℃、1時
間インキユベートし、酵素が完全に失活してから
10mMトリス−塩酸緩衝液PH7.0,0.2%ルブロー
ルPXに対して透析しEDTAを完全に除去した。
この透析した酵素液を用いて各種金属イオンを
0.5mM含有する反応液中で活性を測定し活性の
回復を調べた。尚、各活性を無処理の活性を100
とした相対活性で表し第5表に示した。 【表】 実施例 10 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO−
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの活性に及ぼすカルシウムイオン濃度の
影響) 0.1mM EDTAを含む標準反応液において塩化
カルシウムの濃度を変化させてBenz−及び
Benz−の活性を測定した。遊離の塩化カルシ
ウム濃度をEDTAの塩化カルシウムに対する見
かけの解離定数K1をLog K1=7.3より計算により
求め、各カルシウム濃度における活性を1mMに
おける活性を100とした相対活性で表し第12図
に示した。 実施例 11 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの活性に及ぼすルブロールPXの影響) 標準反応条件においてルブロールPX濃度のみ
を変化させてBenz−及びBenz−の活性を測
定した。最大活性を100とした相対活性で各ルブ
ロール濃度における活性を表し第13図に示し
た。 実施例 12 (クライベロマイセス・ラクテイス IFO
1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プロテ
アーゼの分子量) Benz−及びBenz−の分子量を界面活性剤
を含まない条件下でTSK gel G 3000 SWXL
(0.78×30cm)を用いたゲル濾過で測定した結果、
Benz−は約6〜10万、Benz−は約10万であ
つた。 実施例 13 (実施例1で得られた膜抽出液の塩基性アミノ
酸残基対特異的プロテアーゼの部分精製) ロドスポリジウム・トルロイデスIFO 0413及
びハンゼヌラ・ホルステイIFO 0980の菌体より
実施例1において調製した膜抽出液の一部に緩衝
液1(10mMトリス−塩酸緩衝液PH7.0,0.5mM塩
化カルシウム0.2%ルブロールPX)に透析し予め
同緩衝液で平衡化したモノQ(MonoQ,0.5×5.0
cm、フアルマシア社製)に注入し、同緩衝液で充
分に洗浄した後、0から1.0M塩化ナトリウムの
濃度勾配により酵素を溶出した。ロドスポリジウ
ム・トルロイデスIFO 0413及びハンゼヌラ・ホ
ルステイIFO 0980の各クロマトグラムをそれぞ
れ第14図、第15図に示した。得られた活性画
分を回収し、その比活性を測定しクロマト前の比
活性とともに第6表に示した。 【表】 実施例 14 (部分精製した酵素の基質特異性) 実施例13において精製した酵素を用いて、Boc
−Gln−Arg−Arg−MCA,Boc−Ile−Glu−
Gly−Arg−MCA、Pro−Phe−Arg−MCAに対
する相対活性を測定し、第7表に示した。尚、活
性の測定は、各基質を100μM含有する標準反応
条件を用いて行い、Boc−Gln−Arg−Arg−
MCAに対する活性を100とした相対活性で表し
た。 【表】 AはBoc−Gln−Arg−Arg−MCAを、Bは
Boc−Ile−Glu−Gly−Arg−MCAをCはPro−
Phe−Arg−MCAを表している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、クライベロマイセス・ラクテイス
IFO 1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プ
ロテアーゼの精製時におけるDEAE−トヨパール
のクロマトグラムである。第2図は、クライベロ
マイセス・ラクテイス IFO 1903からの塩基性
アミノ酸残基対特異的プロテアーゼの精製時にお
けるCon A−セフアロースクロマトグラムであ
る。第3図は、クライベロマイセス・ラクテイス
IFO 1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的
プロテアーゼの精製時におけるアルギニン−セフ
アロースのクロマトグラムである。第4図は、ク
ライベロマイセス・ラクテイス IFO 1903から
の塩基性アミノ酸残基対特異的プロテアーゼの精
製時におけるMono Qのクロマトグラムである。
第5図は、クライベロマイセス・ラクテイス
IFO 1903からの塩基性アミノ酸残基対特異的プ
ロテアーゼの精製時におけるMono Q−1のベ
ンズアミジン−セフアロースのクロマトグラムで
ある。第6図は、クライベロマイセス・ラクテイ
ス IFO 1903からの塩基性アミノ酸残基対特異
的プロテアーゼの精製時におけるMono Q−
のベンズアミジン−セフアロースのクロマトグラ
ムである。第7図はBenz−及びBenz−のト
リス−塩酸緩衝液における至適PHを表した図であ
る。第8図はBenz−のトリス−塩酸緩衝液及
びブリツトン・アンド・ロビンソン緩衝液におけ
る至適PHを表した図である。第9図はBenz−
のPH安定性を表した図である。第10図はBenz
−の至適温度を表した図である。第11図は
Benz−の熱安定性を表した図である。第12
図はBenz−及びBenz−の遊離の塩化カルシ
ウム濃度の活性に対する影響を表した図である。
第13図はBenz−及びBenz−の活性に及ぼ
すルブロールPX濃度の影響を表した図である。
第14図はロドスポリジウム、トルロイデスIFO
0413の膜抽出液のモノQにおけるクロマトグラム
である。第15図は、バンゼヌラ・ホルステイ
IFO 0980の膜抽出液のモノQにおけるクロマト
グラムである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の〜に示す理化学的性質を有するプロ
    テアーゼ。 作用及び基質特異性 X−Y−(XはN末端側にペプチド結合を有す
    るあるいは有しないArg,Lys又はPro,Yは
    Arg,−はペプチド結合を示す。)で示される化合
    物のYのC末端側のペプチド結合を特によく加水
    分解する。 至適PH:トリス−塩酸緩衝液 PH7.0付近 PH安定性:PH6〜10で最も安定。 至適温度:60℃付近(PH7.0) 熱安定性:55℃以下で安定(PH7.0,10分間) 2 クライベロマイセス(Kluyveromyces)属、
    フイロバジジウム(Filobasidium)属、ハンゼ
    ヌラ(Hansenula)属、イサチエンキア
    (Issatchenkia)属、ピキア(Pichia)属、ロド
    スポリジウム(Rhodosporidium)属、又はサツ
    カロミコプシス(Saccharomycopsis)属に属す
    る酵母を培養し、その培養物から得られる下記
    に示す性質を有するプロテアーゼ。 作用及び基質特異性 X−Y−(XはN末端側にペプチド結合を有す
    るあるいは有しないArg,Lys又はPro,Yは
    Arg,−はペプチド結合を示す。)で示される化合
    物のYのC末端側のペプチド結合を特によく加水
    分解する。
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