JPH0578090U - スピーカキャビネットの構造 - Google Patents
スピーカキャビネットの構造Info
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- JPH0578090U JPH0578090U JP2489592U JP2489592U JPH0578090U JP H0578090 U JPH0578090 U JP H0578090U JP 2489592 U JP2489592 U JP 2489592U JP 2489592 U JP2489592 U JP 2489592U JP H0578090 U JPH0578090 U JP H0578090U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 振動減衰特性が優れ、なおかつ低コストで作
業性、量産性に優れた円筒形状のスピーカキャビネット
を提供する。 【構成】 第1の円筒状部材1の内周側に、第2の円筒
状部材2を嵌合配置することにより円筒形状のキャビネ
ットSを構成したものである。
業性、量産性に優れた円筒形状のスピーカキャビネット
を提供する。 【構成】 第1の円筒状部材1の内周側に、第2の円筒
状部材2を嵌合配置することにより円筒形状のキャビネ
ットSを構成したものである。
Description
【0001】
この考案はスピーカキャビネットの構造に係り、特に、円筒形状のスピーカキ ャビネットに関する。
【0002】
従来より、図3に示すような、円筒形状をなしているスピーカキャビネットが あった。 図において、5はキャビネットであり、上部及び下部にそれぞれ開口部51, 52を有する円筒状部材にて構成されている。Sはスピーカユニットであり、キ ャビネット5の上部開口部51に振動板が上側を向くように配置固定されている 。キャビネット5の下部開口部52は台部4に固定され、塞がれており、また、 キャビネット5の側面側にダクトDが形成されている。さらに、キャビネット5 の内部には吸音材6が収納されている。
【0003】
スピーカキャビネット5の材厚は、ある程度の厚みが必要なのは既知である。 上記従来の円筒状部材からなる円筒形状キャビネット5の素材としては、樹脂が 使用されている場合が多いのだが、製造方法等の関係上材厚を厚くとることが困 難であった。 例えば、樹脂材による製造方法として、円筒状部材を一般的な射出成型にて作 成する場合、あまり大きい円筒状部材を作成すると所謂ヒケ等が生じやすく、例 えばφ200mm位の円筒状部材を作成する場合には、素材の種類にもよるが、 精々約10mm程度の材厚しか得ることができなかった。
【0004】 また、簡便な製造方法として押出成型があるが、通常の成型形能力では厚みは 5mm程度しか得ることができず、さらに、熱成型の取出し直後に外径を抑えて いないので樹脂の歪を発生してしまい、そのため真円度が出にくく楕円形状にな り易い欠点をもっていた。
【0005】 あるいは、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を使用し、ロール ド法という積層成型で円筒状部材を作成した場合には、材厚を多くとることが可 能であるが、熱硬化性樹脂を使用するため急な加熱および冷却をせねばならず、 従って、成型時間に長時間を要することとなるため、量産性に欠けるという欠点 を有していた。さらに、材厚が厚い分だけ多量の材料を使用するため、コストが 上がり手軽な価格で提供することが困難であった。
【0006】 また、上記従来のスピーカキャビネットにおいては、内部に収納されている吸 音材6以外は、キャビネット5内の音波を遮断するものがないものがほとんどで あった。そのため、その振動減衰特性は、図4に示すように急峻なピークやディ ップが発生し、減衰時間が長くなるため、キャビネット5自体の残響音が耳につ きやすく、音質的に好ましくなかった。そこで、減衰速度を早くするために、比 重が高い素材や、重量のある素材の吸音材6を使用することが考えられるが、材 料費等を考慮するとメリットが少なく、普及型スピーカシステムにおいてはあま り効果があるとはいえなかった。
【0007】 さらに、上記従来のキャビネット構成は剛性面でも不安な点があり、材厚5〜 10mm程度の樹脂製キャビネットだと、多少の衝撃によって亀裂が生じるおそ れがあるので、特に量産時においては不良が出易く作業性に影響があった。 以上述べた通り、従来のスピーカキャビネットにおいては、コストや作業性な どにおいて様々な問題点があり、普及クラスの樹脂製円筒形状スピーカシステム においては振動減衰特性を犠牲にしてしまいがちのところがあった。
【0008】 この考案の目的は、上記従来の欠点を解消し、振動減衰特性が優れ、なおかつ 低コストで作業性、量産性に優れた円筒形状のスピーカキャビネットを提供する ところにある。
【0009】
この考案に係るスピーカキャビネットの構造は、第1の円筒状部材の内周側に 、第2の円筒状部材を嵌合配置することにより円筒形状のキャビネットを構成し たものである。
【0010】
第1の円筒状部材の内周側に第2の円筒状部材を嵌合配置してキャビネットを 構成する。両方の円筒状部材の材厚の合計がキャビネットの材厚となるため、ス ピーカキャビネットの材厚を厚くすることができる。
【0011】
この考案に係るスピーカキャビネットの構造を図1〜図2に基づいて説明する 。図1はこの考案に係る実施例を示す分解図、図2は図1のスピーカキャビネッ トの振動減衰特性図である。 図1において、Kはキャビネットであり、外側に配置される第1の円筒状部材 1と、その内周側に嵌合配置される第2の円筒状部材2とにより構成されている 。第1及び第2の円筒状部材1,2の間には緩衝材3が配置されている。 第2の円筒状部材2の上部開口部21に、振動板が上側を向くようにスピーカ ユニットSを配置固定し、第1及び第2の円筒状部材1,2の下部開口部12, 22は台部4に固定され、塞がれている。また第1及び第2の円筒状部材1,2 のそれぞれ対応する側面側にダクト孔部13,23が形成されている。 なお、上記実施例においては、第1の円筒部材1として内径φ200mm、材 厚8mmのポリ塩化ビニル管(PVC)を、第2の円筒部材2として外径φ19 9mm、材厚10mmの紙管を、緩衝材3として厚さ0.5mmの軟質ウレタン 材を使用した。
【0012】 上記の構造によるスピーカキャビネットKの、残響音の振動減衰特性を測定し たところ、図2に示す特性が得られた。これによると、図4に示す従来特性と比 較して急峻な減衰特性が得られ、また共振周波数の数も減少していることがわか る。 従って、上記実施例の構造によれば、樹脂製の円筒状部材1の材厚を増やさず に、紙管製の円筒状部材2によってトータルのキャビネット材厚を厚くできるの で、コストもかからず、紙管が比較的簡単にしかも安く作れるので、作業性、量 産性もあるといえる。
【0013】 なお、第1及び第2の円筒状部材1,2の嵌合固定の方法としては、第1の円 筒状部材1の上部開口部11に第2の円筒状部材2を挿入、圧入等するだけでよ く、この際、緩衝材3により隙間ズレが調整され、完全に嵌合固定されることと なる。 また、第1及び第2の円筒状部材1,2の材質においては、上記の組合わせに 限らないのは勿論であり、例えば、第1の円筒状部材1としては、ポリエステル 、アクリル、ABS等、従来から使用されているスピーカキャビネット用樹脂の ほとんどのものを使用することができる。また、スピーカの用途、価格に応じて 、第1及び第2の円筒状部材1,2の材質を、硬質ゴムと樹脂、コンクリートと 紙管、金属と紙、ガラスと紙管、様々に組合わせることができる。 また、上記実施例においては、円筒状部材を2つ使用したスピーカキャビネッ トを説明したが、さらに2つ以上の円筒状部材で構成した第2の円筒状部材2を 用いても良く、複数の円筒状部材を適宜組合わせて使用することができるのは勿 論である。
【0014】
この考案に係るスピーカキャビネットの構造によれば、複数の円筒状部材の組 合わせにより材厚の厚いスピーカキャビネットを作成することができるので、以 下の効果を得ることができる。 (1) 振動減衰時間を短くすることができる。 (2) 共振が分散でき、各周波における振動減衰の偏差を少なくすることがで きる。 (3) 比較的容易に組立作業を行うことができるので、大量生産を行なうこと ができる。 (4) 剛性を上げることができるため、振動レベルを抑えることができる。 (5) 剛性を上げることができるため、キャビネット作成時に亀裂等の不良が 少なくなり、量産時に支障を来すことが減少する。 (6) 作成しようとするスピーカの用途、価格等に応じて、円筒部材の材質を 幅広く選択することができる。 したがって、普及クラスの円筒形状スピーカにおいても、振動減衰特性の良い ものを安価に提供することが可能となる。
【図1】この考案に係るスピーカキャビネットの実施例
を示す分解図。
を示す分解図。
【図2】図1におけるスピーカキャビネットの振動減衰
特性図。
特性図。
【図3】従来のスピーカキャビネットの例を示す透視
図。
図。
【図4】図3における従来例のスピーカキャビネットの
振動減衰特性図。
振動減衰特性図。
1 第1の円筒部材 11 上部開口部 12 下部開口部 13 ダクト孔部 2 第2の円筒部材 21 上部開口部 22 下部開口部 23 ダクト孔部 3 緩衝材 4 台部 S スピーカユニット
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の円筒状部材(1)の内周側に、第
2の円筒状部材(2)を嵌合配置することにより円筒形
状のキャビネット(S)を構成したことを特徴とするス
ピーカキャビネットの構造。 - 【請求項2】 上記第1及び第2の円筒状部材(1,
2)の材質が、それぞれ異なることを特徴とする請求項
1記載のスピーカキャビネットの構造。 - 【請求項3】 上記第2の円筒状部材(2)が、少なく
とも2つ以上の円筒状部材を嵌合配置して構成されてい
ることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカキ
ャビネットの構造。 - 【請求項4】 上記それぞれの円筒状部材(1,2)の
間に緩衝材(3)が配置されていることを特徴とする請
求項1,2または3記載のスピーカキャビネットの構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2489592U JPH0578090U (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | スピーカキャビネットの構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2489592U JPH0578090U (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | スピーカキャビネットの構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0578090U true JPH0578090U (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=12150924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2489592U Pending JPH0578090U (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | スピーカキャビネットの構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0578090U (ja) |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP2489592U patent/JPH0578090U/ja active Pending
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