JPH0577861A - 包装用の多層熱封着フイルム - Google Patents

包装用の多層熱封着フイルム

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JPH0577861A
JPH0577861A JP3083241A JP8324191A JPH0577861A JP H0577861 A JPH0577861 A JP H0577861A JP 3083241 A JP3083241 A JP 3083241A JP 8324191 A JP8324191 A JP 8324191A JP H0577861 A JPH0577861 A JP H0577861A
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Abstract

(57)【要約】 熱封着層と、気体バリヤー層と、少なくとも1つの追加
の高分子層とを有する包装用の多層フィルムであり、前
記熱封着層が、メタクリル酸(MAA)含量が4〜18重
量%であるエチレン−メタクリル酸コポリマー(EMA
A)と、アクリル酸(AA)含量が4〜22重量%である
エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)と、これら
のブレンドとから選択される1つのコポリマーを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、包装用の多層フィルムの分野に
係わり、更に詳しくは、熱収縮性又は非熱収縮性の熱封
着多層フィルムと、前記フィルムで作られる容器構造
と、前記フィルム及び容器を使用する特に食品用の包装
とに係わる。
【0002】物品一般の包装のための、特に食品の包装
のための多層フィルムの使用が、現在では広く普及して
いる。達成すべき性能に基づいて、こうしたフィルム
は、化学的組成とその結果としての特性とによって必要
機能を果たす様々なプラスチック層を有する。
【0003】食品包装のためには、こうした多層フィル
ムは、一般的に、真空下に、又は管理された雰囲気の下
にパッケージを維持するための気体バリヤー層と、この
フィルムの乱用や取扱に対する耐久性を与える構造層
と、パッケージの気密封着が必要とされる場合のための
熱封着層と、この多層フィルムの結合力を改善するた
め、他の層の間に必要に応じて挿入される接合又は接着
層とを備える。
【0004】今まで、熱封着層として様々な高分子材料
が使用されてきたが、こうした材料の中で最も広範に使
用されてきた材料は、例えば、エチレン−酢酸ビニル
(EVA)コポリマー、超低密度直鎖ポリエチレン(V
LDPE)のような様々なエチレンポリマー、又は、E.
I. Du Pont de Nemours and Inc. Co., (USA) から商
標「Surlyn」の名称で市販されているようなイオノマー
コポリマーであった。これらのイオノマーコポリマーと
は、一般的に、当該コポリマーを金属塩に転換するよう
にイオン架橋された、エチレンとメタクリル酸とのコポ
リマーであり、単に「イオノマー」と呼ばれる。
【0005】熱封着層として今まで使用されていたこれ
らのポリマーが十分に満足すべき性能を与えたという事
実を認めるとしても、これらのポリマーは、特定の用途
においては使用が制限される欠点を依然として有してい
た。特に、これらのポリマーは、封着区域に汚れと皺又
は折り目とが存在する場合での良好な封着性、優れた封
着強さ、温度又は時間に関する広範な封着許容範囲等、
十分に広い範囲での優秀性を示さなかった。
【0006】US 3,365,520 (Du Pont)、US 4,899,181
(Asahi-Dow)、又は、US 4,414,053 (Gulf) から、配向
多層フィルムの形成に使用するためのフィルムが公知で
あり、これらのフィルムは、エチレン−メタクリル酸
(EMAA)と、Surlyn又はエチレン−アクリル酸メチ
ル(EMA)又は他のポリマーとのブレンドを含む。し
かし、これらの従来の特許は、本発明の主題を形成する
熱封着層のような改善された熱封着層を開示しない。
【0007】米国特許第 4,879,124号は、1つの封着層
と、1つのEVA−LLDPEブレンドの1つの追加層
とを含む多層フィルムで作られ、目打ちされた加熱可能
な気体透過性の袋を開示する。封着層は、EAAとEM
AAとイオノマーとから選択されるポリマーを含むと一
般的には示されるが、ここでは85%のLLDPEと15%
のイオノマーとのブレンド、又は、80/20の割合のそう
したブレンドで作ることが好ましいと説明されている。
【0008】この従来技術についての参照文献によれ
ば、継ぎ目のない、目打ちされた管状材料の横断方向に
封着を行うことによって、袋が形成され、それに続い
て、袋に食品が入れられ、把持又は折り曲げによって袋
が閉じられ、加熱調理され、最終的に、追加の真空バッ
グの中に入れられる。従って、この参照文献で言及され
る封着層は、気体不透過性の袋の真空密閉シールとして
の働きをしない。
【0009】本発明の主たる目的は、様々な包装条件及
び取扱条件における様々な物品の包装に適するような最
適な特性の組合せを有する、少なくとも1つの熱封着フ
ィルムと1つの気体バリヤー層とを含む多層フィルムを
提供することである。
【0010】より具体的には、本発明の目的は、封着区
域内に汚れ又は折り目の存在する場合での良好な封着性
と、改善された低温及び高温封着強さと、温度及び時間
に関し広い封着許容範囲とを有する、気体バリヤー層と
熱封着層とを組み込んだ多層フィルムを提供することで
ある。
【0011】本発明の別の目的は、低温包装と包装済食
品の加熱調理との両方に適した、本発明の多層フィルム
から作られた、袋等のような包装構造物を提供すること
である。
【0012】以下の説明によってより明確に示される本
発明のこうした目的と他の目的とが、容器を形成するこ
とが可能な次の多層熱可塑性フィルムによって実現され
る。つまり、そのフィルムは、熱封着層と、気体バリヤ
ー層と、少なくとも1つの追加の高分子層とを有し、更
に、前記熱封着層が自己に封着されて、開口を有する容
器を形成することが可能であり、前記開口を通して製品
が前記容器内に詰められ、前記容器に製品が詰められ終
わった後に、前記容器を溶着密封するために、前記製品
によって残された汚れを介して前記フィルムが自己に封
着されることが可能であり、前記熱封着層が、メタクリ
ル酸(MAA)含量が約4重量%〜約18重量%であるエ
チレン−メタクリル酸(EMAA)コポリマーと、アク
リル酸(AA)含量が約4重量%〜約22重量%であるエ
チレン−アクリル酸(EAA)コポリマーと、これらの
ブレンドとから選択されたコポリマーを含むことを特徴
とする。
【0013】本発明は、上記定義の通りのEMAA又は
EAAコポリマーが、特に多層フィルムにおける熱封着
層として使用するための、諸特性が非常にうまく組合さ
ったフィルムを形成できるという発見に基づいている。
【0014】好ましくは、本発明による熱封着層は、M
AA含量が9〜15重量%(例えば12重量%)である前記
EMAAコポリマー、AA含量が6〜20重量%もしくは
12〜18重量%である前記EAAコポリマー、又は、これ
らの2つのコポリマーを任意の割合で含むブレンドから
成る。
【0015】本発明の別の実施例では、その熱封着層
は、50〜99重量%の上記定義の通りのEMAAコポリマ
ーと、50〜1重量%の少なくとも1つの別のエチレンポ
リマー又はコポリマーとのブレンドを含み、前記別のエ
チレンポリマー又はコポリマーは、直鎖低密度ポリエチ
レン(LLDPE);直鎖超低密度ポリエチレン(VL
DPE);又はEBA(エチレン−アクリル酸ブチ
ル)、EMA(エチレン−アクリル酸メチル)、EVA
(エチレン−酢酸ビニル)、官能基による改質EVAの
ようなエチレンコポリマーから選択される。
【0016】本発明による多層フィルムは、前記少なく
とも1つの追加の高分子層として、このフィルムに機械
的耐久性と乱雑な取扱に対する耐久性とを与える構造層
を備える。かくして、本発明による多層フィルムは次の
ような層を少なくとも備えることが望ましい。
【0017】封着層/バリヤー層/構造層 気体バリヤー層は、そうした目的のために従来から使用
されている材料で作ることが可能である。この材料の例
は、塩化ビニルもしくはアクリル酸メチルと塩化ビニリ
デンとのコポリマー、塩化ビニル及びアクリル酸メチル
と塩化ビニリデンとのコポリマー、例えばエチレン含量
が30〜47%であるエチレン−ビニルアルコール(EVO
H)コポリマー、ポリアミドもしくはコポリアミド、又
は、ポリアミドとコポリアミドとのブレンド、又は、ポ
リアミドとコポリアミドとEVOHとのブレンドを含
む。
【0018】前記構造層は、乱用に対する耐久性を与え
ることに加えて、熱収縮性フィルムが調製される時には
熱収縮率の増大をもたらすが、こうした構造層は、超低
密度ポリエチレン(VLDPE)、高密度ポリエチレン
(HDPE)、又は、直鎖低密度ポリエチレン(LLD
PE);エチレン−酢酸ビニル(EVA)、エチレン−
アクリル酸ブチル(EBA)、エチレン−アクリル酸メ
チル(EMA)、エチレン−メタクリル酸(EMA
A)、エチレン−アクリル酸(EAA)のような、ビニ
ル又はアクリルコモノマーとのエチレンコポリマー;イ
オノマー;官能基によって改質されたEVA、ポリエチ
レン(PE)、又は、ポリプロピレン(PP)のような
オレフィン性ポリマーもしくはコポリマー;ナイロン
6、ナイロン6−66、ナイロン6−12、ナイロン6−69
のようなポリアミド;ポリエステル又はコポリエステ
ル;及びこれらの混合物との中から選択することが可能
である。
【0019】イオノマー性ポリマーとしては、例えばSu
rlynを使用することが可能である。
【0020】エチレンコポリマーの中では、好ましいコ
ポリマーの1つは、VA含量が2〜30重量%、好ましく
は6〜12重量%であるEVAである。
【0021】前記構造層を作るために使用可能な上記ポ
リマーのブレンドの中からは、VLDPEとEVAとを
70:30〜20:80の割合で含むブレンドを挙げることが可
能である。
【0022】本発明の多層フィルムは、上記の諸層に加
えて、個々の機能層の間の接着を改善する接着層のよう
な、更に別の層を含むことが可能である。
【0023】このタイプの構造は、次の層を含むことが
可能である。
【0024】封着層/接着層/バリヤー層/接着層/構
造層 接着層として、そうした使用に関して公知である接着剤
が使用可能であり、その例は、官能基によって改質され
たEVAコポリマー又はPEもしくはPPポリマーと、
直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)又は直鎖超低密
度ポリエチレン(VLDPE)と、EVA、EBA、E
MA、EMAA、EAAから選択されるコポリマーと、
イオノマーと、これらの混合物とを含む。
【0025】接着剤として使用可能なEVAコポリマー
は、6〜25重量%の範囲内のVA含量を有する。
【0026】本発明による多層フィルムの内の少なくと
も熱封着は、1〜15MRの電子ビーム照射によって架橋
することが好ましい。そうした処理が、前記熱封着層に
よって得ることが可能な封着の、低温と高温との両方に
おける全体的な耐久性を、著しく増大させることが発見
されている。
【0027】本発明の特定の実施例の1つでは、その多
層フィルム全体を架橋するために照射することが可能で
ある。この場合には、このフィルムは、例えば管状の形
状に全ての層を一度に同時押出し、それに続いて照射を
行うことによって調製することが可能である。
【0028】別の実施例では、先ず最初に、前記EMA
A又はEAA熱封着層と必要に応じて別の層(特に構造
層)とから成る基体を同時押出し、その後で、照射によ
って前記基体を架橋し、最後に、最終フィルムの更に別
の層を含む被覆を前記架橋基体上に同時押出すことによ
って、本発明の多層フィルムが作られる。
【0029】本発明の更に別の実施例では、予備成形さ
れた様々なフィルムを、中間接着を使用して、必要な構
造に積層することによって、多層フィルムを調製するこ
とが可能である。上記の接着材料が、この目的のために
使用可能である。更に、この実施例では、前記積層物の
一部分又はその全体が、照射処理を受けることが可能で
ある。
【0030】本発明の多層フィルムは、食品製品を包装
するために熱収縮フィルムを備えることが有利であるの
で、当分野では周知の技術を使用して、押出方向に対し
平行方向又は横断方向への少なくとも1つの単軸方向の
引き伸ばしによる配向によって(好ましくは、二軸方向
の引き伸ばしによる配向によって)、熱収縮性にされ
る。例えば、前記フィルムが同時押出によって管状形状
に調製される場合には、二軸方向引き延ばしが、押出加
工ライン上で又は押出加工ラインとは別に、「気泡(air
-bubble)」吹込み法によって行うことが可能である。照
射済の又は未照射の本発明の多層フィルムは、その層の
数に応じて、例えば15〜200 ミクロンの、好ましくは40
〜150 ミクロンの厚さを有する。
【0031】
【実施例】非限定的な例示だけを目的とする次の諸実施
例は、本発明による多層フィルムの様々な構造を示す。
【0032】実施例1〜10 次の各フィルムを本発明に従って調製し、その各々のフ
ィルム毎に、照射されたものと未照射のものとを用意し
た。
【0033】1.EMAA/PVDC/EMAA 2.EMAA/PVDC/EVA 3.EMAA/PVDC/30EVA+70LLDPE 4.EMAA/EVOH/EMAA 5.EMAA/EVA/PVDC/EVA 6.EMAA/接着剤1/PVDC/接着剤1/EMA
A 7.EMAA/EVA/接着剤1/PVDC/VLDP
E/EVA 8.EMAA/接着剤1/PVDC/接着剤1/EVA 9.EMAA/EVA/接着剤1/PVDC/接着剤1
/Surlyn 10.EMAA/EVA/接着剤2/EVOH/接着剤2
/EVA PVDC層を含まない実施例10のフィルムは、全ての層
を同時押出することと、その後でこの同時押出物全体に
照射を行うこととによって調製された。このフィルム
は、包装された食品製品をパッケージ内で調理すること
に適していることが判明した。例えば、このフィルムは
ハムの包装に使用されて、その得られたパッケージは、
そのパッケージから空気が除去され、次いで、互いに対
向するEMAA層の2つの部分を1つに封着させること
によって密封された後、70〜80℃において加熱調理さ
れ、それによって、調理済のハムが得られた。
【0034】実施例11〜17 更に、次のようなフィルム構造の各々を本発明に従って
調製し、その各々のフィルム毎に、照射されたものと未
照射のものとを用意した。
【0035】11.EMAA/EVA/LLDPE/EV
A/PVDC/接着剤2/Ny6/12 12.EMAA/B/C 13.EMAA/D/接着剤2/EVOH/接着剤2/D 14.EAA/EVA/PVDC/EVA 15.EAA/EVA/EVA/PVDC/LLDPE/
EVA 16.EAA/EVA/EVA/PVDC/EVA/SU
RLYN 17.EAA/EVA/LLDPE/EVA/PVDC/
接着剤2/ナイロン 上記の実施例1〜17では各々の略語は次の意味を有す
る。
【0036】EMAAは、12%のMAAを含む。
【0037】EAAは、9%のAAを含む。
【0038】EVAは、9%のVAを含む。
【0039】EVOHは、44%のエチレンを含む。
【0040】接着剤1は、18%のVAを含むEVAコポ
リマーである。
【0041】接着剤2は、DuPontから商標Bynel の名で
市販されている、官能基で改質されたEVAコポリマー
である。
【0042】Surlynは、Na又はZrイオンを含むイオ
ノマーEMAAである。
【0043】Bは、70/30 LLDPE/EVAのブレン
ドである。
【0044】Cは、30/70 LLDPE/EVAのブレン
ドである。
【0045】Dは、20/80 LLDPE/EVAのブレン
ドである。
【0046】実施例18 本発明による多層フィルムの性能を評価するために、そ
うしたフィルムの封着強さに関する比較試験を、EMA
A熱封着層を含まない従来の多層フィルムの封着強さに
比較して行った。
【0047】本発明のフィルムは次の構造を有した。
【0048】4層 EMAA/EVA//PVDC/EV
A 上記のEMAA/EVA基体は、照射によって架橋さ
れ、その後で残りの層を押出被覆され、最後に二軸方向
に配向された。そのEMAA封着層は12%のMAA含量
を有し、一方、そのEVA層は9%のVA含量を有し
た。
【0049】従来技術による対照用フィルムは、次の構
造を有した。
【0050】4層 Surlyn/EVA//PVDC/EVA 上記のSurlyn/EVA基体も照射され、その後で残りの
層を押出被覆された。
【0051】前記封着強さ試験は、室温(18〜20℃)に
おける耐破裂性と、85℃の水浴中に前記封着物を浸すこ
とによって高温における耐破裂性とを測定することによ
って、行われた。その結果が次の表に示されている。
【0052】 表 1 フィルム 室温における封着強さ 高温における封着強さ (インチ水) (mbar) 実施例18 190 95 対 照 148 86 上記の結果から、本発明によるフヌィルムが、著しく改
善された室温封着強さを有し、一方、その高温封着強さ
は、Surlyn熱封着層を有する対照用フィルムの高温封着
強さと少なくとも同等のレベルに維持されたことが明ら
かである。
【0053】本発明の多層フィルムは、熱封着層として
使用される他の従来の材料に比較しても、それらを上回
る特性を示した。例えば精肉製品がパッケージに収容さ
れる場合に存在するような汚れが存在する場合での熱封
着に関して、本発明の多層フィルムがEVAコポリマー
より優れていることが明らかになった。更に、本発明の
フィルムは、折り目を介した封着安定性と温度及び時間
に関する封着範囲との両方に関して、VLDPE又はL
LDPEよりも優れていることを示し、例えば、本発明
のフィルムは、VLDPE封着層に関して使用される封
着時間の半分以前に、又は、VLDPE封着層に関して
使用される封着温度を10〜20℃下回る温度において、封
着を開始した。
【0054】次の実施例は、1つのLLDPE層を有す
るフィルムに比べた幾つかの比較試験を示す。
【0055】実施例19 実施例11によるフィルムについて、次の構造を有する1
つの比較用フィルムに比較して封着強さと封着範囲とを
試験した。
【0056】対照 LLDPE/EVA/SURLYN
/EVA/PVDC/接着剤2/ナイロン6−12 封着範囲と封着強さとが、清浄な条件の下で及び封着区
域内にグリース汚れが存在する中で測定され、その結果
が添付図面の図1と図2とに詳細に示されている。更
に、折り目を介して得られる封着の品質を、封着が不十
分であるために内部真空を維持することができなかった
パッケージが不合格品として破棄される真空包装試験に
おける、不合格品率(%)を測定することによって評価
した。これらの真空包装試験の結果が図3のグラフにプ
ロットされている。
【0057】図1と図2から、本発明のフィルムが、前
記対照用フィルムより以前に、封着を開始し且つ許容可
能な封着強さに到達するということが明らかであり、こ
の事実は、実際的にはエネルギー節約と生産サイクルの
短縮という利点をもたらすものである。
【0058】図3から、本発明のフィルムの場合に前記
不合格品率がゼロに低下するために必要な封着時間は、
対照用フィルムの場合の同様な封着時間よりも遥かに短
く、これは上記と同様な時間及びエネルギーの節約とい
う利点をもたらすということも指摘することが可能であ
る。
【0059】上記において開示された多層フィルムに加
えて、本発明は、EMAA又はEAAを主成分とする隣
接対向した熱封着層の底部や2つの側部で封着された袋
のような、本発明の多層フィルムから形成される容器構
造にも係わる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層フィルムと対照用多層フィルムと
の、清浄な条件の下での封着範囲と封着強さのグラフ。
【図2】本発明の多層フィルムと対照用多層フィルムと
の、封着区域にグリース汚れが存在する中での封着範囲
と封着強さのグラフ。
【図3】本発明の多層フィルムと対照用多層フィルムと
の、折り目を介して得られる封着の品質を測定する真空
包装試験の結果のグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コリン・デイー・パーネル イタリー国、21038・ベー・アー、チエリ ーナ・デイ・レツジユーノ、ビア・エウロ ーパ・18 (72)発明者 テイート・フオルナジエロ イタリー国、20017・ロー(プロビンス・ オブ・ミラノ)、ビア・ベルガ・4

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱封着層と、気体バリヤー層と、少なく
    とも1つの追加の高分子層とを有し、容器を形成するこ
    とが可能な多層熱可塑性フィルムであって、前記熱封着
    層が自己に封着されて、開口を有する容器を形成するこ
    とが可能であり、前記開口を通して製品が前記容器内に
    詰め込まれ、前記容器に製品が詰められ終った後に、前
    記容器を溶着密封するために、前記製品によって残され
    た汚れを介して前記フィルムが自己に封着されることが
    可能であり、前記熱封着層が、メタクリル酸(MAA)
    含量が約4重量%〜約18重量%であるエチレン−メタク
    リル酸(EMAA)コポリマーと、アクリル酸(AA)
    含量が約4重量%〜約22重量%であるエチレン−アクリ
    ル酸(EAA)コポリマーと、これらのコポリマーのブ
    レンドとから選択されたコポリマーを含むことを特徴と
    するフィルム。
  2. 【請求項2】 前記EMAAコポリマーが9〜15重量%
    のMAA含量を有する請求項1に記載のフィルム。
  3. 【請求項3】 前記EAAコポリマーが6〜20重量%の
    AA含量を有する請求項1に記載のフィルム。
  4. 【請求項4】 前記熱封着層が、50〜99重量%の前記E
    MAAコポリマーと、50〜1重量%の少なくとも1つの
    別のエチレンポリマー又はコポリマーとのブレンドを含
    み、前記別のエチレンポリマー又はコポリマーが、エチ
    レン−アクリル酸ブチル(EBA)と、エチレン−アク
    リル酸メチル(EMA)と、超低密度エチレンコポリマ
    ー(VLDPE)と、直鎖低密度エチレンコポリマー
    (LLDPE)と、エチレン−酢酸ビニル(EVA)
    と、官能基により改質されたEVAとから選択される請
    求項1に記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 前記気体バリヤー層が、塩化ビニル又は
    アクリル酸メチルと塩化ビニリデンとのコポリマーと、
    これら2つの混合物と、エチレン−ビニルアルコール
    (EVOH)コポリマーと、ポリアミド、コポリアミ
    ド、ポリアミドとコポリアミドとのブレンド又はポリア
    ミドとコポリアミドとEVOHとのブレンドと、から選
    択される請求項1に記載のフィルム。
  6. 【請求項6】 前記追加の高分子層が1つの構造層であ
    って、前記構造層が、超低密度エチレンコポリマー(V
    LDPE)、高密度エチレンコポリマー(HDPE)、
    又は、直鎖低密度エチレンコポリマー(LLDPE)
    と、ビニル又はアクリルコモノマーとのエチレンコポリ
    マーと、イオノマーと、官能基によって修飾されたオレ
    フィン性ポリマーもしくはコポリマーと、ポリアミド
    と、ポリエステル又はコポリエステルと、これらのブレ
    ンドとから選択される請求項1に記載のフィルム。
  7. 【請求項7】 前記ビニルもしくはアクリルコモノマー
    とのエチレンコポリマーが、エチレン−酢酸ビニル(E
    VA)と、エチレン−アクリル酸ブチル(EBA)と、
    エチレン−アクリル酸メチル(EMA)と、エチレン−
    メタクリル酸(EMAA)と、エチレン−アクリル酸
    (EAA)とから選択され、また、前記改質オレフィン
    性ポリマー又はコポリマーが、官能基によって改質され
    たEVAと、ポリエチレンと、ポリプロピレン(PP)
    とから選択され、更に、前記ポリアミドが、ナイロン6
    と、ナイロン6−66と、ナイロン6−12と、ナイロン6
    −69とから選択される請求項6に記載のフィルム。
  8. 【請求項8】 前記構造層が、VA含量が2〜30重量%
    であるEVAコポリマーと、VLDPEポリマーと、V
    LDPEとEVAとを70:30〜20:80の割合で含むブレ
    ンドとから選択される請求項6又は7に記載のフィル
    ム。
  9. 【請求項9】 少なくとも前記熱封着層が照射によって
    架橋されている請求項1から8のいずれか一項に記載の
    フィルム。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの単軸方向の引き伸ば
    しによって熱収縮可能にされた請求項1から9のいずれ
    か一項に記載のフィルム。
  11. 【請求項11】 前記熱封着層が、4〜18重量%のMA
    A含量を有するEMAAコポリマーから本質的に成る請
    求項1に記載の多層フィルム。
  12. 【請求項12】 前記熱封着層が、9〜15重量%のMA
    A含量を有するEMAAコポリマーから本質的に成る請
    求項1に記載の多層フィルム。
  13. 【請求項13】 前記熱封着層が、4〜22重量%のAA
    含量を有するEAAコポリマーから本質的に成る請求項
    1に記載の多層フィルム。
  14. 【請求項14】 互いに隣接して配置され及び互いに対
    向する前記熱封着層の2つの部分において1つに封着さ
    れた請求項1から13のいずれか一項に記載の多層フィル
    ムで作られた包装用の容器構造物。
  15. 【請求項15】 底部で封着された袋の形状の請求項1
    4に記載の構造物。
  16. 【請求項16】 2つの側部で封着された袋の形状の請
    求項14に記載の構造物。
  17. 【請求項17】 生肉又は家禽のような食品製品を、継
    ぎ目のないチューブ状材料から作られた熱可塑性真空バ
    ッグ内に包装する方法であって、前記チューブ状材料が
    少なくとも3つの層を有し、その内側層又は内側壁が熱
    封着層であり、他の層が気体バリヤー層と追加の高分子
    層であることを条件とする包装方法において、MAA含
    量が4〜18重量%であるEMAAコポリマーと、AA含
    量が4〜22重量%であるEAAコポリマーと、これらの
    コポリマーのブレンドとから選択されるコポリマーを含
    む熱封着層を用意する段階と、バッグ毎に底部で封着を
    なすために間隔を置いて前記チューブ状材料を横断方向
    に熱封着し、こうして形成された前記バッグに1つの開
    口又は口を与えるために前記チューブ状材料を切断する
    段階と、前記バッグに食品製品を充填する段階と、その
    後で、前記バッグを排気し、前記食品製品によって残さ
    れた任意の汚れを介して前記バッグを横断方向に熱封着
    して、前記バッグを溶着密封する段階とを含むことを特
    徴とする方法。
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