JPH05777A - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents

エレベータの群管理制御装置

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Publication number
JPH05777A
JPH05777A JP3153277A JP15327791A JPH05777A JP H05777 A JPH05777 A JP H05777A JP 3153277 A JP3153277 A JP 3153277A JP 15327791 A JP15327791 A JP 15327791A JP H05777 A JPH05777 A JP H05777A
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JP
Japan
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group management
management control
unit
input
control
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Application number
JP3153277A
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English (en)
Inventor
Masumi Tsunoda
ますみ 角田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH05777A publication Critical patent/JPH05777A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベータの群管理制御において、評価式係
数値の組み合わせのセットを簡単に行なえるようにす
る。 【構成】 関連付け手段により、各評価指標重み付け値
と群管理制御応答推論結果との関係をネットにより関連
させ、この関連付け手段によって得られる群管理制御応
答推論結果の中からユーザーの要望に沿う有限個の候補
を候補選択手段によって選択し、これらを表示手段によ
って表示する。そして、この表示手段が表示する群管理
制御応答推論結果の有限個の候補の中から、ユーザーが
選択入力手段を用いて所望の候補を選択して入力するこ
とにより、パラメータ設定手段が選択された候補の群管
理制御応答推論結果を引き出す評価指標重み付け値の組
み合わせを群管理制御パラメータとして設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の階床に対して
複数のエレベータを就役させるエレベータの群管理制御
装置に関し、特にホール呼びの割当制御に特徴を持つエ
レベータの群管理制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複数台のエレベータを並設した場
合に、エレベータの運転効率向上およびエレベータ利用
者へのサービス向上を図るために、各階床のホール呼び
に対して応答するエレベータをマイクロコンピュータな
どの小型コンピュータを用いて合理的かつ速やかに割り
当てるようにすることが行なわれている。すなわち、ホ
ール呼びが発生すると、そのホール呼びに対してサービ
スする最適なエレベータを選定して割り当てると共に、
他のエレベータはそのホール呼びに応答させないように
群管理制御を行なっている。
【0003】このような方式の群管理制御装置におい
て、最近では、リアルタイムにて各ホール呼びに応答し
た場合のかご呼び登録データの測定、乗降中のデータ測
定など各ビルごとの階間交通の把握が行なわれ、前記測
定データを基にビル固有の需要を把握し、ホール呼び割
当制御に利用するようにしている。
【0004】このような状況において、エレベータのホ
ール呼び割当制御は、ホール呼びの発生に対して群管理
制御性能上の各評価指標を評価し、各評価値を重み付け
加算し、総合評価として最適号機を決定することにより
行なっている。
【0005】ところが、各評価指標重み付け値は、ビル
の用途や交通流により大きく変化するため、ビルことに
その最適値が異なる。このために、割当制御上の各評価
指標重み付け値と群管理制御性能である群管理制御応答
結果との間に関係モデルを複数形成し、関係モデルの連
想で多数の交通需要に対応する対象モデルを合成して群
管理制御応答推論結果を表示するマンマシンインターフ
ェースを利用し、各ビルのユーザーが対話形式で要望に
沿うような評価指標重み付け値を入力し、それに対応す
る群管理制御応答推論結果を確認しながら最適の制御パ
ラメータの設定ができるようにし、ユーザーが良いと判
断するまで繰り返し要求の入力ができるようにした方式
が提案されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエレベータの群管理制御装置では、ユーザー
の要望に対して選択される制御応答推論結果はある特定
数に限られる傾向があり、そのために、ユーザーが要望
に沿うように微妙に評価指標重み付け値を変化させても
結果にその変化が反映されず、ユーザーが入力データを
変化させる入力操作が無駄になってしまうことになり、
ユーザーの不満を引き起こしていた。
【0007】つまり、出力される制御応答推論結果を例
えば、無限に近く求めたと仮定し、ユーザーの要望とし
て考えられるすべてを網羅する評価を行なった場合に得
られる結果、すなわち、要望に対して良いとされる結果
は、無限個の制御応答推論結果の中のある有限個に絞ら
れてくる傾向にあり、これを知らなければ、結局同じ推
論結果となるようなデータの入力操作を繰り返し行なう
ことになる問題点があった。
【0008】この発明は、このような従来の問題点に鑑
みてなされたもので、あらかじめ制御応答推論結果とし
てユーザーの要望に沿いそうな候補をいくつか限定して
ユーザーに提示し、ユーザーがそれらの候補の中から選
択することにより所望の条件の群管理制御パラメータを
設定できるようにし、入力時のユーザーの負担を軽減
し、操作性の向上が図れるエレベータの群管理制御装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のエレベータの
群管理制御装置は、複数の階床に対して複数台のエレベ
ータを就役させ、発生した共通のホール呼びに対して所
定の評価演算を行ない、最適号機に前記ホール呼びを割
り当てるエレベータの群管理制御装置において、各評価
指標重み付け値と群管理制御応答推論結果との関係をネ
ットにより関連させる関連付け手段と、前記関連付け手
段によって得られる群管理制御応答推論結果の中から所
定の条件に合致する候補を選択する候補選択手段と、前
記候補選択手段によって選択された候補となる群管理制
御応答推論結果を表示する表示手段と、前記表示手段が
表示する群管理制御応答推論結果の候補の中から所望の
候補を選択して入力する選択入力手段と、前記選択入力
手段により選択された候補の群管理制御応答推論結果を
引き出す評価指標重み付け値を群管理制御パラメータと
して設定するパラメータ設定手段とを備えたものであ
る。
【0010】また、この発明のエレベータの群管理制御
装置は、前記関連付け手段を、各評価指標重み付け値と
群管理制御応答推論結果との関係を交通需要によりあい
まいに区分化したニューラルネットにより合成された関
数モデルの集合としてモデル化した部分モデル部と、前
記部分モデル部と交通需要との関係を複数のメンバーシ
ップ関数によってあいまいに表現し、記憶し、需要によ
り部分システムモデルに対する重みを演算する推論部
と、前記推論部と部分モデル部からの出力の合成を行な
う合成部とから構成したものとすることができる。
【0011】また、この発明のエレベータの群管理制御
装置は、前記関連付け手段が単数のニューラルネットに
より各評価指標重み付け値と群管理制御応答推論結果と
を関連づけるものとすることができる。
【0012】
【作用】この発明のエレベータの群管理制御装置では、
複数の階床に対して複数台のエレベータを就役させ、発
生した共通のホール呼びに対して所定の評価演算を行な
い、前記ホール呼びを最適号機に割り当てるエレベータ
の群管理制御を行なうに際して、関連付け手段により、
各評価指標重み付け値と群管理制御応答推論結果との関
係をネットにより関連させ、この関連付け手段によって
得られる群管理制御応答推論結果の中からユーザーの要
望に沿う有限個の候補を候補選択手段によって選択し、
これを表示手段によって表示する。
【0013】そして、この表示手段が表示する群管理制
御応答推論結果の有限個の候補の中から、ユーザーが選
択入力手段を用いて所望の候補を選択して入力すること
により、パラメータ設定手段が選択された候補の群管理
制御応答推論結果を引き出す評価指標重み付け値を群管
理制御パラメータとして設定する。
【0014】こうして、ユーザーは自分の要望に沿うい
くつかの群管理制御推論結果の表示を見ながら選択操作
するだけで、所望の条件のパラメータ設定ができるよう
になる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図1はこの発明の一実施例のエレベータの群管理
制御装置の全体的なシステム構成を示しており、1は群
管理制御部であり、この群管理制御部1は学習制御部1
−1、各単位エレベータの制御を行なう単体制御部2−
1〜2−N、および入出力制御部5−2と第1の伝送制
御手段である高速伝送路6を介して接続されている。こ
の群管理制御部1、学習制御部1−1、単体制御部2−
1〜2−Nおよび入出力制御部5−2は、単数あるいは
複数のマイクロコンピュータなどの小型計算機により構
成されており、ソフトウェアの管理下に動作する。
【0016】3は各階に設けられたホール呼びボタンで
あり、4はホール呼びの入出力を行なうホール呼び入出
力制御部であり、5は監視盤であり、これらのホール呼
び入出力制御部4および監視盤5は、上述の群管理制御
部1、学習制御部1−1、単体制御部2−1〜2−Nお
よび入出力制御部5−2と第2の伝送制御手段である低
速伝送路7を介して接続されている。
【0017】学習制御部1−1は、各評価指標重み付け
値と交通需要などの情報から対応する制御応答推論結果
を出力する機能を備えている。
【0018】入出力部5−1はマンマシンインターフェ
ースであり、各種の表示を行なうと共にユーザーからの
各種の入力を受け付ける。入出力制御部5−2は、学習
制御部1−1に対して候補となる制御応答推論結果を選
択するための評価式を与え、さらに、候補となる制御応
答推論結果を学習制御部1−1から受け取り、入出力部
5−1に出力するようになっている。そして、入出力部
5−1は、この入出力制御部5−2からの出力される複
数の候補となる制御応答推論結果を表示し、他方、表示
された複数の候補となる制御応答推論結果からユーザー
が選択入力した結果を入出力制御部5−2に送信し、学
習制御部1−1を介して群管理制御部1に送信するよう
になっている。
【0019】高速伝送路6は、単体制御部2−1〜2−
Nと群管理制御部1、学習制御部1−1および入出力制
御部5−2との間、すなわち、主に機械室の制御計算機
間の伝送を行なう伝送制御系であり、高速で高インテリ
ジェントなネットワークで接続され、群管理制御に必要
な制御情報を群管理制御部1、学習制御部1−1、各単
体制御部2−1〜2−N、入出力制御部5−2の間で高
速に授受している。
【0020】低速伝送路7は、各ホールのホール呼びボ
タン3の入出力制御を行なうホール呼び入出力制御部4
やビル管理室の監視盤5などに対して、主に昇降路を介
して情報の伝送を行なう制御系であり、高速伝送路6に
比較して低速であり、長距離のため光ファイバーケーブ
ルなどにより構成されており、群管理制御部1、学習制
御部1−1、単体制御部2−1〜2−Nおよび入出力制
御部5−2と接続され、データの授受を行なっている。
【0021】そこで、群管理制御部1が正常な場合、ホ
ール呼びボタン3はホール呼び入出力制御部4および低
速伝送路7を介して群管理制御部1にて制御され、ホー
ル呼びボタン3が押されると、ホール呼びゲートを閉じ
て登録ランプをセットすると共に、高速伝送路6を介し
て送られてくる単体制御部2−1〜2−Nの情報をベー
スに最適号機を決定し、単体制御部2−1〜2−Nのう
ちの該当するものに対して制御指令を行なう。そして、
制御指令を受けた単体制御部はこの制御指令をホール呼
び情報として受け入れ、単体制御を行なう。
【0022】図2はこの実施例における群管理制御部1
と単体制御部2−1〜2−Nのソフトウェアシステムの
一例を示しており、このソフトウェアシステムは、オペ
レーティングシステムであるリアルタイムOS8により
単体制御機能タスク9、群管理制御メイン機能タスク1
0、群管理制御サブ機能タスク11、伝送制御タスク1
2を管理する構成であり、リアルタイムOS8内のスケ
ジューラにより各タスク9〜12が起動されたりホール
ドされたりするようになっている。
【0023】これらの各タスク9〜12の内の単体制御
機能タスク9は、単体制御部2−1〜2−Nを動作させ
るための機能タスクであって、優先順位が高く設定され
ている。
【0024】群管理制御メイン機能タスク10は、群管
理制御部1の中心となる機能タスクであり、各単体制御
部2−1〜2−Nに分散した群管理制御サブ機能タスク
11より各号機ごとの情報データを収集し、比較演算す
ることにより最適合機を決定し、該当号機に対して制御
指令を行なうと共に、ホール呼び登録の制御を行なう。
【0025】群管理制御サブ機能タスク11は、群管理
制御部1の各号機単位の情報の処理を行なう機能タスク
であり、群管理制御メイン機能タスク10の制御の下に
情報の処理を行なう。すなわち、群管理制御メイン機能
タスク10を有するコンピュータにより高速伝送路6を
介してタスクの起動、終結の管理を行なう構成となって
おり、マスターである群管理制御メイン機能タスク10
からの指令により号機単位に分散処理を行ない、群管理
制御メイン機能タスク10に対して処理完了時点でデー
タを搬送する。
【0026】伝送制御タスク12は、高速伝送路6のデ
ータの授受および群管理制御サブ機能タスク11の起
動、終結の制御を行なう。
【0027】図3は、図1の高速伝送路6のシステム構
成を示すブロック図であり、伝送制御はマイクロプロセ
ッサ13を用いて行なう構成であるが、例えばISO
(国際標準化機構)が提唱するLANネットワークモデ
ル階層のデータリンク階層を制御する部分としてハード
ウェアで構成されたデータリンクコントローラ14とメ
ディアアクセスコントローラ15とを用いてデータ伝送
を高インテリジェントにて行なうようにし、高速伝送制
御に対してマイクロプロセッサ13が管理する伝送制御
ソフトウェアの比率を軽減させる構成にしている。な
お、この図3において、16はシステムバスであり、1
7は制御ライン、18はシリアル伝送系である。
【0028】図4は、この実施例における学習制御部1
−1、入出力部5−1および入出力制御部5−2の入出
力信号の流れを示す機能ブロック図であり、図5は図4
の学習制御部1−1のシステム構成の一例であり、図6
および図7はそれぞれ図5の推論部、部分モデル部の詳
細システム構成を示している。
【0029】図4において、群管理制御部1は上述した
ようにエレベータ群システム2の単体制御部2−1〜2
−Nにおける群管理制御サブ機能タスク11と協調をと
り、ホール呼び割当制御機能を実行する。
【0030】このホール呼び割当制御に用いられる評価
アルゴリズムは、群管理性能上の各評価指標を評価し、
各評価値を最適な重み付け加算して総合評価を行なうも
のである。
【0031】学習制御部1−1は、後述する演算処理に
従い、制御パラメータとして各時刻別の一定期間ごとに
最適な評価指標重み付け値を演算して群管理制御部1へ
送信する。また、学習制御部1−1は、一定期間ごとに
エレベータ群システム2、すなわち、単体制御部2−1
〜2−Nおよびホール呼び入出力制御部4からの情報を
基にして群管理制御応答結果を入力し、オンライン学習
のためのベースデータとする。さらに、学習制御部1−
1は、各制御評価指標重み付け値と交通需要から対応す
る制御応答推論結果を出力する機能をも備えており、こ
のモデルはニューラルネットの部分モデル部を複数組み
合わせた構成を持つ。
【0032】この学習制御部1−1の詳しい動作を図5
以下の図面を用いて説明する。まず学習制御部1−1の
機能構成を説明すると、図5に示すように推論部21
と、部分モデル部22と、合成部23と、推論結果評価
部24とで構成されている。
【0033】まず、群管理制御部1における評価演算は
一般に、複数の評価指標qに対して行なわれ、i号機に
対して g1 (i),g2 (i),……,gq (i) と表わされ、総合評価値は各評価別割当評価値を重み付
け加算することにより求められ、i号機の総合評価値E
i は、
【0034】
【数1】
【0035】と表現される。ここで、αj は各評価指標
jにおける重み付け値であり、学習制御部1−1より群
管理制御部1へ送信される制御パラメータである。
【0036】推論結果評価部24は、入出力制御部5−
2より評価式係数値Pu、曜日や時間帯などの要望情報
が入力されたタイミングにおいて、学習制御部1−1に
収集してある要望に対応する交通需要Cを推論部21に
出力すると共に、制御パラメータαj の組み合わせを所
定範囲内にて生成し、部分モデル部22に対して出力
し、結果として制御応答推論結果yを合成部23より得
る。
【0037】推論結果評価部24では、入出力制御部5
−2より入力された評価式係数値Puにより評価を行な
い、選出された制御応答推論結果を入出力制御部5−2
に対して出力する。ここで評価式係数値が数種ある場合
には、その数に対応して前述の評価、結果出力を繰り返
す。
【0038】次に、入力u、すなわち、交通需要C、制
御パラメータαを入力し、制御応答推論結果yが得られ
る動作を説明する。群管理制御応答推論結果をy、入力
をuとすると、推論部21、部分モデル部22および合
成部23における演算は、 y=F(u) …(1) と表現できる。なお、ここで、
【0039】
【数2】
【0040】とする。
【0041】上記の式において、y1 ,y2 ,…,yn
は、平均サービス時間、ホール呼び応答時間などの群管
理制御性能を判定できるデータである。また、入力uに
おけるCは交通需要を表わし C=(c1 ,c2 ,c3 ) とすると、c1 ,c2 ,c3 はそれぞれ全平均乗客発生
間隔[s/人]、基準階における平均乗客発生間隔、基
準階へ向かう平均乗客発生間隔を表わすデータであり、
システムの混雑度や人の流れなどのシステムの状況を表
わす。さらに、αは各評価指標別重み付け値(制御パラ
メータ)であり、前述のように複数の評価指標q に対し
て α=(α1 ,α2 ,……,αq ) と表わされる。
【0042】そこで、推論部21、部分モデル部22、
合成部23から成る対象モデルは、m個の部分システム
モデルfi (α),(i=1,2,……,m)の合成で
表現され、(1)式は次式(2)のように書き直せるこ
とになる。
【0043】
【数3】
【0044】ここで、ai (C)は交通需要Cにおける
部分システムモデルfi (α)の活性度を示し、交通需
要Cから得られるシステムの状況と部分モデル部22に
おける部分システムモデルとの結合関係により決まる。
【0045】次に、推論部21、部分モデル部22およ
び推論結果評価部24の各部のシステム構成について説
明する。推論部21は図6に示すように、入力部21−
1と記憶部21−2と出力部21−3とゲート21−4
より構成されている。
【0046】入力部21−1はk個のニューロンから成
るk次元の状態ベクトルVを持ち、入力される交通需要
Cをメンバーシップ関数φi を通すことにより、各要素
がそのメンバーシップグレードで構成される部分入力ベ
クトルci ,(i=1,2,……,M)を出力する。こ
のM個の部分入力ベクトルci は一括して入力ベクトル
Cとして前記入力状態ベクトルVへ入力される。
【0047】記憶部21−2は、r個のニューロンから
成るr次元の状態ベクトルXから成り、入力部21−1
と出力部21−3を関係付ける記憶部に相当する。
【0048】出力部21−3は、m個のニューロンから
成るm次元の状態ベクトルZから成り、各要素Zi
(i=1,2,……,m)が前記部分モデル部22の部
分システムモデルfi (α)に対応している。
【0049】入力部21−1と記憶部21−2との間、
また記憶部21−2と出力部21−3との間にはそれぞ
れ相互ループを持ち、また各部21−1〜21−3は自
己ループを持っている。
【0050】この関係は離散形式であって、次のように
表現される。
【0051】 C(k)=φ(u(k)) …(3.1) V(k+1)=ψ(WVC・C(k)+WVV・V(k)+WVX・X(k)) …(3.2) X(k+1)=ψ(WXV・V(k+1)+WXX・X(k)+WXZ・Z(k)) …(3.3) Z(k+1)=ψ(WZX・X(k+1)+WZZ・Z(k)) …(3.4) ただし、V(0)=V0 ,X(0)=X0 ,Z(0)=Z0 ,k≧0 ここで、WVCはベクトルCからベクトルVへの荷重を表
わすマトリックスであり、ベクトルVを構成するニュー
ロンのベクトルCに対するシナプス荷重である。また、
VV,WVX,WXV,WXX,WZX,WZZについても同様で
ある。また、φはj次元のメンバーシップ関数であり、
ψは各次元に対応するシグモイド関数であり、入力され
る要素ごとに、
【0052】
【数4】
【0053】の演算を行なう。さらに、kは時間を表わ
すパラメータであり、1増えるごとに単位時間が経過す
る。
【0054】上記(3.1)〜(3.4)式で各Wを適
当に設定することにより入力される需要C(u(k))
に対する部分システムモデルfi (α),(i=1,
2,……,m)の活性度が出力部21−3の状態ベクト
ルZに時間経過を伴って現れてくる。
【0055】ゲート21−4は設定された時間Tが経過
すると開かれて、Zi (T)を部分システムモデルfi
(α)の活性度ai (C)として出力する。
【0056】次に、部分モデル部22は図7に示すシス
テム構成であり、制御パラメータαを入力することによ
り、各部分システムモデルごとに群管理制御応答推論結
果fi (α)を出力する働きを有する。
【0057】こうして、制御応答推論結果yを得ること
ができるのである。
【0058】そこで、入出力制御部5−2は、得られた
制御応答推論結果を評価する方式を学習制御部1−1に
送信することによって、ユーザーの要望を網羅できる結
果を得ることができる。
【0059】次に、その具体的な動作について説明す
る。ユーザーが対話形式で要望を入力できるマンマシン
インターフェースとしての入出力部5−1において、従
来は「速く応答する呼びを増やす」、「長く待たされる
人を少なくする」などの要望を入力し、その入力を評価
式係数値に変換して要望に対応する制御応答推論結果を
入出力部5−1に表示し、その結果が良いかどうかをユ
ーザーに確認させる方式(以下、要望入力型という)を
とっていた。ところが、この発明の実施例では、この従
来の要望入力型の方式をとることができ、また、この発
明の特徴であるところの、図8に示すようなグラフを入
出力部5−1に表示させて複数の制御応答推論結果から
所望のものを選択するグラフ選択型の方式をとることも
できる。
【0060】図10〜図11のフローチャートに示すよ
うに、まず、ユーザーは要求を入力したい日時、曜日な
どを設定し(図10におけるステップS1)、次に、入
力方式として上記の要望入力型とグラフ選択型とのいず
れかを選択入力する(ステップS2)。
【0061】ユーザーがグラフ選択型の方式を選択した
場合(ステップS3)、入出力部5−1から日時、曜日
などのデータを入力すれば、この入力データが入出力制
御部5−2に送信される(ステップS4)。
【0062】図12のフローチャートに示すように、入
出力制御部5−2では、その時間帯の候補となる評価式
係数値の組み合わせをあらかじめ求めてある図9に示す
ようなテーブルTB1 ,TB2 …より取り出し、学習制御部
1−1に評価式係数値を送信する(ステップS21〜S
25)。
【0063】学習制御部1−1では、複数の係数値で制
御応答推論結果を評価し、各々の係数値で選ばれた結果
をすべて入出力制御部5−2を介して入出力部5−1に
送信し(ステップS26〜27)、入出力部5−1に図
8に示すようなグラフ表示態様で表示させる(ステップ
S5〜S6)。
【0064】そこで、ユーザーは、表示された複数の制
御応答推論結果の中からいちばん良いと思われる分布を
選択操作すれば(ステップS7)、その評価指標重み付
け値が入出力制御部5−2を介して学習制御部1−1に
送信される(ステップS8)。
【0065】以上の操作の後は、設定した日時、曜日に
は、前述の選択された評価指標重み付け値をパラメータ
として設定して呼び割当制御が行なわれることになる。
【0066】このグラフ選択型の入力方式を利用すれ
ば、何度も繰り返し評価式係数値の組み合わせを入力操
作することなく、直接制御応答推論結果を選択すること
ができ、入力の時間、手間を省くことができるようにな
る。
【0067】他方、入力部5−1においてユーザーが日
時、曜日などを設定した後(ステップS1)、入力方式
を選択するメッセージが出力された時に、ユーザーが要
望入力型方式を選択して入力すれば(ステップS2〜S
3)、図13に示すような表示態様で複数の要求項目の
重みを決定する画面が入出力部5−1に表示される(ス
テップS9)。
【0068】この図13に示す表示は、A,B,Cの3
つの項目を各頂点にした三角形の重心をマウスその他の
ポインティングデバイスを用いて動かすことにより、こ
れらの3つの項目相互の比率を設定するためのものであ
り、このようにして設定すれば、この入力値が制御応答
推論結果を評価できる評価式係数値に変換され、この係
数値が入出力制御部5−2に送信され(ステップS1
0)、この入出力制御部5−2から学習制御部1−1に
送信される(ステップS21〜S23,S29)。
【0069】学習制御部1−1では、ユーザー指定の日
時から複数の制御応答推論結果を予測し、その中から評
価式係数値により最適として選ばれた制御応答推論結果
を入出力制御部5−2に送信し(ステップS26〜S2
7)、入力制御部5−2は受信した情報を入出力部5−
1に送信し、表示する(ステップS28;ステップS1
1,S12)。
【0070】これに対してユーザーは、表示された制御
応答推論結果が希望のものではない場合には、再度、図
13に示す要望入力画面を表示させて、要望入力操作を
繰り返す(ステップS13,S14)。
【0071】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ることはない。上記の実施例では、評価式係数値テーブ
ルの各組み合わせの中で最適のものを1つ選出するよう
にしたが、これに代えて、例えば、評価式係数値テーブ
ルの各組み合わせの中で、上位数個ずつ表示させ、また
は、評価値の偏差がある一定の範囲内の結果が得られた
ものをすべて表示させる方式にすることもできる。
【0072】また、上記実施例では推論結果評価部で所
定の制御パラメータαを作成し、その後すべてに対する
評価値を求め、選出するようにしているが、交通需要な
どの情報からあらかじめ生成する制御パラメータを選択
し、制御応答推論結果を得るようにすることもできる。
【0073】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ユーザ
ーの要望の入力に対して、それに沿うような有限個の群
管理制御応答推論結果を表示し、その中からユーザーが
自分にとって最適と思うものを選択することにより、パ
ラメータとして当該の応答推論結果を生成する評価指標
重み付け値の組み合わせを自動的に設定するようにして
いるため、従来のようにユーザーが自分の要望データを
逐一入力することによりそれに対応する群管理制御応答
推論結果を表示して確認させる方式と比べて、1回の選
択操作により最適のパラメータを設定することができ、
入力操作の手間を大幅に省くことができ、操作性の改善
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のブロック図。
【図2】上記実施例における群管理制御部および単体制
御部のソフトウェアシステムの構成図。
【図3】上記実施例における高速伝送路のシステム構成
図。
【図4】上記実施例における学習制御部の入出力信号の
流れを示す機能ブロック図。
【図5】上記実施例における学習制御部のシステム構成
図。
【図6】上記実施例における推論部のシステム構成図。
【図7】上記実施例における部分モデル部のシステム構
成図。
【図8】上記実施例の入出力部の入力画面を示す説明
図。
【図9】上記実施例における評価式係数値テーブルを示
す説明図。
【図10】上記実施例における入出力部の動作を示すフ
ローチャート。
【図11】上記実施例における入出力部の動作を示すフ
ローチャート。
【図12】上記実施例における入出力制御部の動作を示
すフローチャート。
【図13】上記実施例における要望入力型の入力画面を
示す説明図。
【符号の説明】
1 群管理制御部 1−1 学習制御部 2 エレベータ群システム 2−1〜2−N 単体制御部 3 ホール呼びボタン 4 ホール呼び入出力制御部 5 監視盤 5−1 入出力部 5−2 入出力制御部 6 高速伝送路 7 低速伝送路 21 推論部 22 部分モデル部 23 合成部 24 推論結果評価部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の階床に対して複数台のエレベータ
    を就役させ、発生した共通のホール呼びに対して所定の
    評価演算を行ない、最適号機に前記ホール呼びを割り当
    てるエレベータの群管理制御装置において、各評価指標
    重み付け値と群管理制御応答推論結果との関係をネット
    により関連させる関連付け手段と、前記関連付け手段に
    よって得られる群管理制御応答推論結果の中から所定の
    条件に合致する候補を選択する候補選択手段と、前記候
    補選択手段によって選択された候補となる群管理制御応
    答推論結果を表示する表示手段と、前記表示手段が表示
    する群管理制御応答推論結果の候補の中から所望の候補
    を選択して入力する選択入力手段と、前記選択入力手段
    により選択された候補の群管理制御応答推論結果を引き
    出す評価指標重み付け値を群管理制御パラメータとして
    設定するパラメータ設定手段とを備えて成るエレベータ
    の群管理制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエレベータの群管理制
    御装置において、前記関連付け手段を、各評価指標重み
    付け値と群管理制御応答推論結果との関係を交通需要に
    よりあいまいに区分化したニューラルネットにより合成
    された関数モデルの集合としてモデル化した部分モデル
    部と、前記部分モデル部と交通需要との関係を複数のメ
    ンバーシップ関数によってあいまいに表現し、記憶し、
    需要により部分システムモデルに対する重みを演算する
    推論部と、前記推論部と部分モデル部からの出力の合成
    を行なう合成部とから構成したことを特徴とするもの。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のエレベータの群管理制
    御装置において、前記関連付け手段が単数のニューラル
    ネットにより各評価指標重み付け値と群管理制御応答推
    論結果とを関連づけることを特徴とするもの。
JP3153277A 1991-06-25 1991-06-25 エレベータの群管理制御装置 Pending JPH05777A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07309541A (ja) * 1993-07-27 1995-11-28 Mitsubishi Electric Corp 交通手段制御装置
JPH08217343A (ja) * 1995-02-14 1996-08-27 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの群管理装置
WO2021160922A1 (en) * 2020-02-12 2021-08-19 Kone Corporation Eliciting preferences for passenger traffic group control

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