JP2574842B2 - エレベーターの群管理制御装置 - Google Patents

エレベーターの群管理制御装置

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JP2574842B2
JP2574842B2 JP63016983A JP1698388A JP2574842B2 JP 2574842 B2 JP2574842 B2 JP 2574842B2 JP 63016983 A JP63016983 A JP 63016983A JP 1698388 A JP1698388 A JP 1698388A JP 2574842 B2 JP2574842 B2 JP 2574842B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエレベーター群管理制御装置に係り、特に利
用者の感性に対応した制御を実現するのに好適な制御装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来、エレベーター群管理制御装置では、エレベータ
ーの運転効率向上、及び乗降客のサービス向上を目的
に、発生するホール呼びをオンラインで監視し、全体の
ポール呼びのサービス状況を加味して、最適なエレベー
ターに呼びを割当てることにより平均的な待時間を短く
する方式が採用されている。最近では、複数台のエレベ
ーターのうちからホール呼びを割当てるエレベーターを
選択するに当つて、それぞれのエレベーターを評価する
ための評価関数に可変パラメータを付加し、交通需要に
応じて、前記可変パラメータ値を変化し、得られた結果
を用いて、予め設定した目標値を満足するパラメータ値
を学習しておき、エレベーターの運行状況に応じて前記
パラメーターを利用して呼び割当て制御を実行する方式
が特開昭58−52162号,特開昭58−63668号等で提案され
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は平均的な待時間を短縮することによ
り、乗降客の不満を解消できるものではあるが、それで
もなおいくつかの問題を有していた。具体的には、特定
の階床でいつも同じ時間帯で長待ちが発生したり、待機
エレベーターが近くにいるにもかかわらず、遠くのエレ
ベーターに呼びが割当てられたり、ワゴン等の量の大き
い荷物を運搬中にもかかわらず混雑したエレベーターに
割当てられたため、このエレベーターが出発後再度呼び
を発生しなければならない等、種々のクレームが発生
し、それがビルのオーナー、管理者などに伝えられてい
た。
一旦、納入したビルにおいて、上記クレームに対応す
るためには、ビルのオーナー、管理者等のエレベーター
利用者はエレベーター製造業者に改変を要求し、エレベ
ーター製造業者の側にてプログラムの変更や追加を行な
つてROMを焼き直しを施さなければならなかつた。これ
は、多くの人手と時間を要するのが実情であり、更に利
用者である乗降客、ビルのオーナー、管理者等の多岐に
渡る要求を全て満足させることはできず、かつ利用者に
対して、プログラム変更後実際にエレベーターを稼動し
たときの効果を提示するということが困難であるといつ
た問題点も有していた。
本発明の目的は、利用者の要望を感性というわかりや
すい形式で入力し、それを直接制御系に取り入れて、直
ちに制御に反映させることにより、上記問題点を解決す
ることにある。
更に、利用者の種々の要求項目の追加削除を容易に行
なうことのできるエレベーターの群管理制御装置を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕 上記目的は、感性目標設定手段によつて利用者のエレ
ベーター運行に対する要求を感性目標として簡単に設定
できるようにし、この感性目標を実際のエレベーターの
制御目標に変換する手段と、これらの制御目標を用いて
群管理制御を実行する制御実行手段を設けることにより
達成される。
具体的には、感性目標を設定する手段にて、複数項目
の感性目標とエレベーターの利用環境(エレベーターの
運転状況,交通需要等)を設定し、目標を変換する手段
は、感性目標の所定項目に対してエレベーターの利用環
境毎の変換関数(フアジー制御のメンバーシツプ関数に
相当するもの)を備え、この変換関数を用いてエレベー
ターの制御目標に変換するものである。
更に、制御を実行する手段は、制御目標を達成するた
めの制御方法の候補を少なくとも1つ選択する手段と、
選択された制御方法の候補について各制御目標の予測達
成値を求める手段と、これらの予測達成値に基づいて制
御方法を決定する手段とを備えたことを特徴としてい
る。
また、実際に各エレベーターを制御実行した結果等
を、目標を変換する手段で逆変換し、感性目標を設定す
る手段にて報知するようにも構成している。
〔作用〕
エレベーター運行への要求は、感性目標(すなわち、
価値感,興味,し好,感覚,好悪など)として、平易な
日本語やレーダチヤート等を用いてエレベーター制御の
専門家でなくても簡単に設定できるものとし、設定され
た感性目標を、アンケート調査等によつて得られた変数
関数を用いて制御目標に変換する。得られた複数の制御
目標について項目ごとに相関のあるものについては予め
設定されたルールに基づき制御方法に置き換えることに
より、利用者の要望を十分取り入れ、ビルごとに個性の
ある群管理制御を実現できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第18図を用いて説
明する。
第1図は、本発明のエレベーター群管理制御装置の全
体構成を示したものである。本発明の群管理制御装置は
大きく3つのブロツクで構成される。1つは利用者の感
性目標値や、前記感性目標値を達成すべきエレベーター
の運転状況や交通需要等のエレベーターの利用環境を設
定する感性目標設定手段2である。本手段を設けること
により、エレベーターの専門家でなくても、制御方法の
変更や運転予約等を簡単に行うことができるものであ
る。本図ではキーボードとデイスプレイを組合せた入力
端末(パソコン,ワークステーシヨンなど)2−1を用
いて、感性目標値などの所定の条件2−2を入力するよ
うにしているが、このかわりに群管理制御装置本体1に
デイツプスイツチ等を設けておき、スイツチの入切によ
り設定条件を変更することも可能である。更に、電話回
線を利用したり、ICカード等の記録媒体にて群管理制御
装置本体1に直接設定することも可能である。もう1つ
のブロツクは前記感性目標設定手段2にて設定された、
利用者の要望(感性目標値)を実際の制御系で用いる数
値に変換する目標変換手段3で、感性目標値を設定する
時に合わせて入力された、ビル仕様、エレベーター仕
様、利用情報等のエレベーターの利用環境に関するデー
タを用いて、それぞれの感性目標ごとに、予め利用者か
らのアンケート調査等によつて得られているデータに基
づき作成された目標変換関数を抽出し、その抽出された
関数を用いて実際の制御用の目標値を決定すると共に、
前記制御目標を最も良く達成する制御方法を決定する。
この決定した制御方法は、それぞれの条件ごとに分類し
たテーブルに格納される。尚、この目標変換手段3は、
群管理制御装置本体1の内部ではなく外部に設けたり、
感性目標設定手段2に一体として組み込んでもよい。第
三のブロツクである制御実行手段4では、ホール呼び制
御部5や、各号機制御部6,7,8からのデータに基づきエ
レベーター等の運転状況を判断し、前記テーブルに格納
されている制御方法や呼び割当て方法を取り出し実行
し、その結果を各号機に伝達する。このように本システ
ムを構成することにより、利用者の要望を速やかに制御
に反映することができ、エレベーターの使い勝手が向上
する。又、各号機の実際の運転結果を目標変換手段3で
逆に感性目標値に変換することによつて利用者にどの程
度設定した目標を満足した動きをしたかを報知すること
も可能である。
第2図は感性目標設定手段2の目標変換手段3の、動
作を説明する図である。感性目標設定手段2は、感性目
標値設定部2aと、前記感性目標値を達成しなければなら
ないエレベーターの利用環境(例えば、時間帯,交通
量,等の利用情報やエレベーターを設置したビルの性質
(仕様)、エレベーターの仕様等)を設定するエレベー
ター利用環境設定部2bとから構成される。ところで、感
性目標値とは利用者の希望する目標値を物理量で直接的
に設定するのではなく、好みの強弱等のように心理的に
感じる度合を間接的に示したものである。すなわち、利
用者の価値感,興味,し好,感覚,好悪等により導かれ
るエレベーター運行への定性的な要求である。例えば、
エレベーターの専門家(設計者,保守員など)でなけれ
ば、「早く乗りたい」と言つても、「○階床で○台並
設、速度が○○m/minのエレベーターでは待時間は○○
秒くらいが適当だから、この○○秒よりは早くしてもら
いたい」といつた定量化された数値で要求を出すのは困
難である。そこで、「空いたかごに乗りたい」とか「早
く乗りたい」という定性的な目標値(要求)を感性目標
値として導入して解決を図らんとしたのが本発明であ
る。
しかし、エレベーターの利用者が「空いたかごに乗り
たい」「早く乗りたい」……等全ての入力項目を完全に
満たすように要求をしてきても、相反するような入力項
目(例えば、混雑時間帯に「空いたがこに乗りたい」と
いう希望と「早く乗りたい」という希望)を同時に満足
させることは運転効率等を考慮すると困難である。そこ
で、希望のどちらを優先させるかを予め設定しておく必
要があり、その順位付けを行なう。(この順位付けはい
くら定性的な目標値であろうと比較の問題なので可能で
ある。)この優先順位の決定方法として第1に入力順位
(感性目標を入力していく順序)を順位とする方法、第
2に感性目標値の設定時に同時に順位を設定してもらう
方法等が考えられる。この優先順位の他に優先度、即
ち、重み付けをつけることも考えられる。優先順位と重
み付け(優先度)を併用すれば更に効果的である。
さらに、感性目標値とは、定性的な目標値であり、単
に利用者の希望の大小を表現したものであるため、この
入力された感性目標値を実際の制御目標値(制御量)に
変換しなければエレベーターの制御はなし得ない。しか
し、この目標変換に当つては感性目標値だけでは一意に
決定しないので、この感性目標値を入力するのに合せ
て、エレベーター利用環境(エレベーター台数や速度,
定員等のエレベーターの仕様,ホテル,一社専有,デパ
ート,雑居ビル等のビルの仕様,季節,時間帯(又は時
間),階床,交通量等の利用情報)に関するデータを入
力する。そして、このエレベーター利用環境に応じて目
標変換に使用する関数又はルールを目標変換手段3中の
制御目標決定部3aで決定すると共に、感性目標値に対応
する制御目標値を決定し、項目ごとにその値を制御目標
テーブル3bに記録する。この制御目標の変換の具体的方
法については後述する。
尚、感性目標設定部2aにおける「空いたエレに乗りた
い」,「早く乗りたい」および「早く着きたい」はそれ
ぞれ混雑度,待ち時間,乗車時間に対応する感性目標
で、これら混雑度と待ち時間,乗車時間の少なくとも一
方はエレベーター運行上、相互に影響を与え合う要素で
ある。
第2図では感性目標値を1〜5の数値で設定するよう
にしているが、この入力方式のかわりに第3図や、第4
図に示すようにレーダチヤートを用いてマウス等を用い
てアナログ的に設定することも可能である。
第3図はホテルの感性目標例を示したもので、予め、
設計者等がエレベーターの利用状況等から判断して設定
したものである。本図で示すように、ホテルにおいて、
宿泊客のエレベーターを利用する時間帯は、なるべく、
他人と顔を合せたくないとか、荷物等があるため空いた
かごに乗りたいという要望の他に、荷物をもつて移動す
る量をなるべく少なくしたいという要望から「到着する
かごを正しく知らせてほしい」等の要求が大きく、「早
く乗りたい」、とか「多くの人を短時間で運びたい」と
いう要求は小さい。しかし、ある時、イベント等が発生
して、「多くの人を短時間に運びたい」という要求が発
生することもある。この時は、「空いたかごに乗りた
い」等の他の項目の要求値を従来どうり満足することは
できなくなる。この変化の度合は、各項目ごとの要求量
と重要度合に応じて変化する。この要求達成の重要度合
については、第2図では順位付けで入力してもらつてい
るが、図のようなレーダチヤートでも、順位付けしても
らう方法や、設定順位を重要性の順位と判断する方法も
考えられる。
第4図は一社占有ビルの感性目標の例を示したもので
ある。本図の場合、仕事の効率を考えて、「予約かごを
早く知らせてほしい」,「多くの人を短時間に運びた
い」,「早く乗りたい」という項目の要求が小さくなる
傾向がある。
ところで、感性入力時に合わせて、ビルの仕様を設定
する必要があるが、ビルの性質のレーダチヤートで示す
と第5図のように用途別にその性質に差が見られるのが
わかる。第5図における(a)の実線は一社占有ビルの
性質を、(b)の点線はホテルの性質を表わしたもの
で、この性質の違いが、前述の感性目標値の違いになつ
ているものである。
第6図は設定された感性目標値を制御目標値に変換す
るための制御目標決定部3aの構成を示したものである。
先に述べたように、感性目標値を設定する際にエレベ
ーターの利用環境に関するデータを合わせてエレベータ
ー利用環境設定部2bにて設定する。このエレベーターの
利用情報は大別するとビルの性質(仕様)2b1とエレベ
ーター仕様2b2と利用情報2b3とに分けられる。エレベー
ターの仕様やビルの性質は一度設定すれば大幅に変更す
ることはないが、利用情報2b3に関しては、利用者が新
たな要求を設定する場合には必ず再設定する必要のある
項目を含んでいる(例えば、新規の要求を満たす必要の
ある交通量や時間帯,階床等の項目)。第6図には図示
していない感性目標設定部2aで設定された感性目標とエ
レベーター利用環境設定部2bで設定されたエレベーター
利用情報などは目標変換手段3の制御目標決定部3aに送
信される。目標変換手段3は制御目標決定部3a(制御目
標変換関数生成ルール3a1,変換関数データエース3a2,目
標変換部3a3)と第2図に図示の制御目標テーブル3bと
からなる。ここで制御目標変換関数生成ルール3a1と
は、エレベーターの利用情報から、ビルの性質ごとに設
定された変換関数選択ルールを起動し、変換関数データ
ベース3a2に予め記録されている感性目標項目に対応す
る変換関数項目S1,S2……Sn中の関数fs1……Fsmを選択
するものである。
第7図に変換関数の一例を示す。これは、フアジー制
御のメンバーシツプ関数などに相当するものである。
第7図においては、例えば、「早く乗りたい」という
感性目標項目に対して、f1a(x1)若しくはf1b(x1
(ここで、f1a(x1)はホール情報案内装置がある場合
の関数、f1b(x1)はない場合の関数)の関数が選択さ
れる。すなわち、ホール情報案内装置がある、無いとの
エレベーターの利用環境を考慮して、制御目標変換関数
生成ルール3a1で「IF ホール情報案内装置が無い、AND
早く乗りたい THEN f1(x1)=f1b(x1)」とのルー
ルがサーチされ、制御目標変換関数f1b(x1)が選択さ
れる。同様にして「空いたかごに乗りたい」「早く着き
たい」との感性目標項目に対しても夫々のエレベーター
の利用環境を考慮して変換関数が選択される。
なお、第7図で示した例では分かりやすいように、エ
レベーターの利用環境の判定項目を一種類としている
が、実際には複数の項目の組合せによつて使用する変換
関数が決定される。
次に、先の変換関数を用いて、感性目標値を制御目標
値に変換する例を示す。
第7図で「早く乗りたい」という感性目標値が目標設
定時に4と設定されたとして、変換関数も制御目標変換
関数生成ルール3a1により、変換関数データベース3a2よ
りf1(x)=f1b(x1)が選択されたものとすると、目
標変換部3a3において変換関数から制御目標値として待
時間の目標値x1が具体的にx1=40秒と算出される。この
算出された40秒という値は許容最大の待時間(制限値)
と判定され、第2図に示している制御目標テーブル3bに
は待時間は40秒以下の値とするように記録される。又、
当然この制御目標を達成しなければならないエレベータ
ーの利用環境や重み付け値も合わせてこの制御目標テー
ブル3bに記録される。このようにして、定性的で間接的
な感性目標値を定量的で直接的な制御目標値に変換して
いく。
第8図に感性目標項目と対応する制御目標項目の一例
を示す。第8図では感性目標と制御目標が1対1に対応
しているように記述しているが、実際には1つの感性目
標が複数の制御目標に影響している(例えば、早く乗り
たいという項目を満足させるには、待時間だけではな
く、かご呼び先着率や、情報案内量等も大きく影響す
る)。
以上の方法にて決定した複数の制御目標値は制御実行
手段4に送信される(第1図参照)。
第9図に示すように、制御実行手段4では制御目標テ
ーブル3bの情報に基づいて制御方法データベース4fに格
納された複数の制御方法の中から実現できる可能性のあ
る制御方法(例えば、最小待時間割当て制御(Min)、
最長待時間最小化割当て制御(Min−Max)、平均待時間
最小化割当て制御,フローテイングサービス制御等)の
候補を知識ベース4eにある知識(制御方法選択ルール)
を用いて導き出す。実現できる制御方法が1つならそれ
で制御方法は決定する。ここで、いくつかの制御方法の
候補が導き出された場合はエレベーターの動きをソフト
的に模擬したエレベーター模擬実験部4gに導き出された
制御方法の候補が送られる。模擬実験部4gでは、交通
量,エレベーターの使用等のデータを先の目標変換手段
3を介してエレベーター利用環境テーブル2b中から取り
出し、選択された複数の制御方法を用いて模擬実験し、
その結果を先の制御目標項目ごとに整理し、各制御目標
ごとの予測達成値を求める。求められた予測達成値は多
目標意志決定部4hに送信され、ここで、先に決定されて
いる制御目標値と比較し、最も達成度合のよい制御方法
を選択する。
この優劣の比較は、例えば、全体としての目標値を各
制御目標の目標値 (i=1……n)を要素とした で表わし、全体としての予測達成値を各制御目標の予測
達成値f1(i=1……n)を要素とした で表わすこととし、目標値 からの予測達成値 の距離に重みωで重み付けした値lp で測ることにより行ない、この距離の最も小さい制御方
法を選択するものである。このようにして選択された制
御方法は、エレベーターの利用情報ごとに制御方法デー
タベース4fに格納される。
次に、ホール呼び情報等を利用するオンラインでの動
作について説明する。
制御実行手段4において、各号機制御部6〜8からの
信号S2や、ホール呼び制御部5からの信号S1はエレベー
ター運転データ収集部4aに入力される。エレベーター運
転データ収集部4aでは入力されたデータを用いて短時間
(新規ホール呼びが発生する10分程度前から)のエレベ
ーター利用情報データ(交通需要データ,エレベーター
の位置及び方法,受持ち呼び,かご内乗客数(乗客
率),etc)を作成する。ここで求められたデータは学習
系4bに信号S3として送信される。学習系4bではこのデー
タを基に時間帯別の交通需要や,待時間,その他のデー
タを学習する。これらの学習した情報S5とデータ収集部
4aで作成された短時間の利用情報S3とを用いて、制御方
法選択部4dでエレベーターの運転状況を判定する。さら
に、この制御方法選択部4dでは先に説明したように、予
め入力された複数の制御目標値に対して制御方法選択の
知識ベース4eと模擬実験部4g及び多目標意志決定部4hで
決定された制御方法の格納されている制御方法データベ
ース4fから実際のエレベーターの運転状況に見合つた制
御方法を制御方法選択ルールを用いて選択する。この制
御方法選択部4d、制御方法データベース4f等よりなる支
援系で選択された制御方法は信号S4として群管理制御系
4cへ送信され、ここで、送信された制御方法を用いて各
号機の評価を行い選択号機を決定し、新規ホール呼が割
当て指令S2を選択号機に送信するものである。
以上のオンライン動作は、学習系で少なくとも時間帯
別の交通需要を学習し、支援系で、該交通需要からエレ
ベーターの運転状況を判定して、その運転状況等に見合
う制御方法を選択し、選択された制御方法に基づいて、
群管理系でエレベーターを運行制御させると云うもので
ある。
第10図に群管理制御系4cで行われる呼び割当ての制御
方法選択ルールの一例を示す。図示のようにルールテー
ブルは3つの部分から構成されている。T11は各階の方
向に適用すべきルールが定義されているかどうかを示す
登録ルールテーブルであり、図中○印を付けてあるとこ
ろにルールが定義されている。この例では1階の上昇呼
びに対してはルール3が登録されており、3階の上昇呼
びに対してはルール1とルール3が登録されていること
を示している。他の○印の付いている部分は前記の説明
と同様それぞれのルールが登録されていることを示した
ものである。T12は各ルールの条件部を記録したルール
条件テーブルである。条件としては、エレベーターの利
用情報に相当する曜日,時刻,交通需要等の指定と、制
御目標値(待時間,乗車率,呼び報知時間etc)が設定
される。これらの条件は全てAND条件で扱われ、OR条件
で扱うときは別のルールとして登録される。この各々の
データは判定条件式で書かれている。例えば、乗車率が
30%以下という条件は、 WEIGHT(K)≦SEKISAI(K)×0.3 ……(1) 但し、WEIGHT(K):K号機の乗車人員 SEKISAI(K):K号機の定員 のように記述される。
T13は各ルールの条件が成立したときの実行部を記録
したルール実行テーブルであり、評価式または、割当て
号機番号が記録されている。例えば、定員が30%以下の
エレベーターの中から、最も早く到着できるエレベータ
ーを選択するという評価式は、 ASIGN=K FOR MIN[VALUE(K)] ……(3) 但し、VALUE(K):評価値の配列 K:号機番号 ASIGN:割当て号機 MAX:最大値 のように記述される。実際に各テーブルに記録されるデ
ータは、上記各式をマイコンが実行可能な2進データに
変換したものである。また空欄は条件がないことを意味
している。
以上、これまで述べた動作をフローチヤートで表わす
と第11図となる。まず、エレベーターの利用環境を設定
する(E10)。引き続きE10に対応する感性目標項目を選
択し目標値を設定する(E20)。設定されたエレベータ
ー利用環境と感性目標に応じて、制御目標変換関数生成
ルールを起動し、変換関数を求める(E30)。但し、制
御目標値が一意に決定する場合は生成ルールにて制御目
標値を決定する。引き続きE30で選択された変換関数を
用いて感性目標値を制御目標値に変換する(E40)。変
換された制御目標値は制御目標テーブルに記録される
(E50)。ここから、制御実行手段4に作業が移管され
る。制御目標テーブルの値を用い、予め設定した専門家
の知識を用いて制御方法の候補を選択する(G10)。選
択された複数の制御方法は模擬実験部へ送信され、ソフ
ト的にエレベーターの動作模擬したシステムを用い、設
定された条件に従つて模擬的に運行させる(G20)。こ
の運行結果より各制御項目ごとの予測達成値を算出する
(G30)。それぞれの制御方法の予測達成値を多目標意
志決定手法を用いて入力された目標値と比較し目標達成
度合の最も良い制御方法を選択する(G40)。尚、制御
方法を利用者に提示し、納得しなければ感性目標設定E2
0〜G30の処理を繰り返し行ない、最良の制御方法を選択
するようにしてもよい。選択された制御方法はエレベー
ター利用情報と合わせて制御方法データテーブルへ格納
される(G50)。以上、E10〜E50,G10〜G50までの処理は
エレベーターの制御からみるとオフライン処理で可能で
ある。
次に、エレベーター制御実行開始指令L10によつてエ
レベーターの運転制御が開始される。まず、各乗り場の
呼び信号の処理すなわち乗り場呼び入力処理を実行する
(L20)。さらに、各号機制御系からの各種データのや
り取りを行う通信処理が実行される(L30)。これらの
データ等に基づいて利用情報を求め、求められた利用情
報を用いて制御方式データベースから使用する制御方法
を選択する(L40)。次に選択された制御方法によつて
最適呼び割当てかごを決定し呼び割当て処理を実行する
(L50)。各ホール呼び割当て情報及びエレベーター到
着予測時間等によつて各乗場の案内表示器の案内内容の
決定,報知処理を行なう(L60)。以上の処理の他に各
種データの出力や表示等の処理(L70)を実行する。次
にこの一連の作業終了後引き続き運転を実行するかどう
かを判定し(L80)、運転を続行する場合にはL20の処理
を再び繰り返し、運転を終了する場合は終了となる。
第12図を用いて先の第11図に示したフローのうち利用
者が目に見える部分の処理の概略フローを示す。まず、
利用者がスイツチを入れると初期の感性目標を設定した
画面(例えば第3図,第4図)が表示される(E0)。次
に、初期設定された画面に対し、変更したい目標の目標
値を利用者がマウス等を用いて入力する(E20)。全て
の変更値を入力し終る(変更終了信号を送信する)と感
性目標を変換関数等の手段を用いて制御目標に変換する
(E40)。次に各制御目標を最も良く達成できそうな制
御方法の候補を制御目標テーブルと知識ベースを用いて
選択する(G10)。ここで選択された制御方法の候補が
1つの場合も複数個の場合もあり得るので、1つだけか
複数個あるかを判定する(G15)、1つだけである場合
に、その方法を直ちに模擬実験部G20′へ送る。模擬実
験部G20′では、感性目標入力時に設定した交通流デー
タ等を用いてシミユレーシヨンを実行する。その実験結
果から、先に設定した制御目標の予測達成値を求める
(G30′)。その結果は、感性目標に逆変換された先に
利用者が設定した感性目標と合わせて表示する(G4
5′)。
尚、選択された制御方法が一つの場合模擬を行わない
でその制御方法を前述の如く、実行するものとして決定
してもよい。
これに対し、複数の制御方法が選択された場合には、
それぞれの制御方法について模擬実行が行なわれ(G2
0)、その結果は、制御方法ごとに各制御目標の予測目
標達成値が算出される(G30)。次に、算出された予測
目標達成値と目標値とが比較され、制御方法ごとに総合
達成度が算出される(G35)。この総合達成度を各制御
方法ごとに比較し、達成度の最も大きなもの(あるいは
小さいもの)を最適制御方法と決定する(G40)。この
選択された制御方法の予測目標達成値を感性目標値へ逆
変換し、先に利用者の設定した感性目標値と合わせて表
示する(G45)。利用者はこの表示画面により、システ
ムの決定した制御方法でよいと判断すれば(G60)、そ
の方法を制御方法テーブルへ送信する(G70)。もしそ
の方法でよくないと判断すると、再度E20から繰り返え
す。
さて、次に、感性目標入力から制御方法を決定しそれ
をデータテーブルに記録するまでの呼び信号を取込まな
いオフライン動作を具体例に基づいて説明する。
まず、エレベーターの利用環境のビル仕様としてホテ
ル,エレベーター仕様(台数,速度,サービス階床等)
が第13図に示したように設定され、さらに、エレベータ
ーの利用情報として、基準階(フロント階)で、交通量
普通で、チエツクインの時間帯等が設定されたとする
(第11図E10)。
この時、感性目標項目を第14図に示した6項目とする
と、実線の値が初期値として予めシステム側で設定され
ていたとする。(勿論、利用者がダイレクトに設定する
ように構成してもよいことは言うまでもない。)利用者
がこの図中のうち「早く乗りたい」という感性目標値を
マウス等の入力手段を用いて1の値から4の値へ設定変
更したとする(第11図E20)。この設定変更と同時期に
達成の優先順位も合わせて入力する。もし、達成の優先
順位が初期設定されている場合と同じで、設定変更要求
のある項目の優先順位が低くければ、実現可能な制御方
法も変わりないため、顧客に優先順位の変更をうなが
す。ここでは、設定変更で初期設定値より目標値が大き
くなるような場合、優先順位を一番に持つていき、小さ
くなるような場合は優先順位を6番目(最後)に持つて
行くものとする。
次に、「早く乗りたい」という感性目標値を制御用の
目標値に変換するため、制御目標変換関数生成ルールが
起動される。このルール(ホテル用)の一例を下記に示
す。
1)早く乗りたいという項目のルール群 ルールH1 IFホテルANDチエツクインの時間 THENf1(x)=f1h(x1) ルールH2 IFホテルAND昼食時間 前記ルールに合致する条件の目標変換関数が選択され
る(第11図E30)。この選択された目標変換関数(ここ
では第15図のf1h(x2)が選択されたものとする)は目
標変換手段3に送られ、ここで制御目標が算出する。す
なわち、初期設定された感性目標値は1であつたためこ
れまでは待時間は40秒以下と設定されていたが、今回の
設定によつて感性目標値が4に設定されたため、この目
標値は25秒以下と設定される(第11図E40)。この目標
値によつて先に設定されている制御目標テーブル値を変
更する(第11図E50)。この時、制御目標テーブルの重
みも合わせて変更する。今回の制御目標の変更前と変更
後の状態を第16図に示す。
これらの制御目標を満足する制御方法を候補を予め専
門家の知識等によつて設定してある知識ベースを用いて
選択する(第11図G10)。この選択ルールの1例を下記
に示す。
ルールTR1 THENφ=T1 ルールTR2 ここでt1はチエツクインの時間帯,交通量a人/台・
5分を示したもので、T1,T2は呼び割当て方法を示して
いる。ここで、呼び割当て方法T1は待時間最小割当て方
法(Min)でその評価値は次式で求まる。
φ=TK+α・TAK+α′・TBK ……(4) T1=min(φ1,……φ) ……(5) ここで、φK:K号機のホール待時間評価値 TK:K号機が新規割当てホール呼び階へ到着するまでの時
間(待ち時間) TAK:K号機の割当て済ホール呼びやかご呼びを配慮した
停止呼び評価値(乗車時間) TBK:エレベーター状態に応じた負荷集中評価値(混雑
度) α,α′:重み係数 である。次にT2は最長待時間最小呼び割当て方法(Min
−Max)であり、次式で求められる。
φKi=TKi+TPi+α・TAKi+α′TBKi ……(6) φKi:K号機に割当てられたi階ホール呼びの評価値 TKi:K号機が現時刻からi階へ到着するまでの時間 TPi:i階ホール呼びが発生してからの経過時間 TAKi:K号機の割当て済ホール呼びやかご呼びを配慮した
停止呼び評価値(乗車時間) TKBi:エレベーター状態に応じた負荷集中評価値(混雑
度) α,α′:重み係数 φ=max(αK1,……φKi) ……(7) T2=min(φ1……φ) ……(8) となる。すなわち、各号機ごとに割当てられたホール呼
び1つ1つの評価値を求め((6)式)、その最大の評
価値を選択し((7)式)、その評価値の最小のものに
呼びを割当てるものである。
尚、上記(6)式のTKiとTPiの和は待ち時間となる。
この他、平均待時間割当評価方法,待時間分布割当評
価方法,等間隔かご割当評価方法及びこれら評価方法を
組合せた評価方法等、定式化された割当て評価方法を選
択するルールが知識ベースに準備されている。
さて、この制御方法選択ルールでは呼び割当て方法の
他に、各種運転仕様も合わせて選択するようにする。前
述のホテルの例では基準階に呼びの受け持たないエレベ
ーターを戻すロビー制御方式を合わせ指令する。ここ
で、利用者が感性目標値を入力した結果、待時間最小評
価方法と、平均待時間評価方法の2つが実現できそうな
制御方法として導き出されたものとする。なお、システ
ム側の初期制定では長待ち発生を抑制する最長待時間最
小呼び割当て方法によつて、初期設定された目標値を得
ていた。しかし、制御方法選択部4dにおいて待時間最小
割当評価方法と平均待時間割当評価方法が候補として選
択されたとすると、選択された2種類の呼び割当評価方
法と運転仕様は模擬実験部4gに送信され模擬実験が行な
われる(第11図G20)。この結果前記2種類の割当評価
方法及びその他の運転仕様を用いた場合の結果が得られ
る。今回は割当評価方法だけを変化させるものとすれ
ば、各制御目標の予測達成値が第17図のように得られる
(第11図G30)。この結果から、先に説明した目標達成
値の評価手法の1つである多目標意志決定手法により、
ノルム を用いて、それぞれの割当方法に対するlPを求めること
とする。今回は、この目標達成値の評価の方法として、
設定された目標値を満足した項目の値は零と評価し、未
達成値に各重み係数値を掛け合わせて、目標未達成値の
大小で求める。また、重み係数ωを各制御目標設定時
に設定された重みとする。前記条件によつてノルム の式にて、先に模擬実験によつて得られた第17図の制御
方法ごとに達成度を求める。例えば、第16図に示された
重みωと目標値、第17図に示された予測達成値を用い
ると、待時間最小方法についての達成度lP1は次式のよ
うになる。
lP1=8(40−30)+7(5−3)+6(3−3) +9(25−25)+5(−35+30) +4(0.1−1) 上記式で1項目は乗車率,2項目は予約変更率,3項目は
かご呼び先着率,4項目はホール待時間,5項目は輸送能
力,6項目は予約報知時間である。ここで5項目の輸送能
力の目標値は30人/min以上であり、目標値より大きけれ
ば良く、残りの項は目標値よりも小さいほど良いため、
加減の式が異なつている。前記の条件によりlP1を求め
る。
lP1=8×10+7×2+6×0+9×0 +5×0+4×0=94 となる。同様にして平均待時間方法を演算すると、lP2
=147となる。尚、今回は、説明をわかりやすくするた
め、括弧内の演算の結果が負となる場合は、その演算結
果を零としたが、実際には各評価項目ごとの重み係数ω
を、各制御項目を平潤化する係数とし、今回零と置い
た達成率のよい値も評価項に加えて評価する方法もあ
る。
この結果、小さい方の待時間最小呼び割当て方法が選
択される。この選択された制御方法の制御目標値は再び
感性目標に逆変換されレーダチヤートの形で、初期設定
値と合わせて表示される(第14図の点線)。ここで利用
者がこの方法で良いと判断すれば、選択された制御方法
が登録され、制御方法データテーブルへ記録されるもの
である。
以上、第11図のE10〜G50までの処理を具体的事例を用
いて説明した。今までの説明は全ての処理が群管理制御
装置内で行なわれるものとした場合である。
他の実施例を第18図に示す。
本実施例は感性目標設定支援システム9と群管理制御
装置1とからなり、群管理制御装置1は先に第9図で説
明した制御実行手段4の制御方法データベース4f、多目
標意志決定手段4h,模擬実験部4g、及び知識ベース4eを
除いた部分で同じである。すなわち、オフライン動作部
分を外に取り出し感性目標設定手段2および目標変換手
段3と一体化し、別装置としたものである。
この別装置、すなわち、感性目標設定支援システム9
は、先の感性目標設定手段2に相当する感性目標の入出
力部2aと、エレベーター利用環境入力設定部2bと目標変
換手段3に相手する制御目標変換関数生成ルール3a1と
変換関数データベース3a2、及び目標変換部3a3及び、制
御実行手段4に含まれていた、多目標意志決定部と知識
ベースを組合せた制御方式選択ルール4he、及び模擬実
験部4g及び制御方法データベース4fからなる。ここで
は、入力された複数の感性目標を満足する制御方法を決
定し、その決定した制御方法を群管理制御装置内の制御
方法データベースへ記録する働きをするものである。こ
のように構成すれば群管理制御装置本体とは全く別個に
利用者の要求を感性という形で入力し、制御値まで変換
しておけるので、例えば感性目標設定支援システムをハ
ンデイタイプのパソコン(ラツプトツプなど)や、各種
端末装置にてエレベーターの設置ビルとは全く離れた場
合で利用者と打合せを行なえる等の効果がある。
さらに、他の実施例として、予め制御目標値が直接入
力できる場合には、感性目標設定と制御目標への変換部
を取り除いた構成とすることも可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、エレベーター利用者の感性目標(定
性的な量)を実際の制御目標に自動的に変換するため、
エレベーターの専門家の手をかりずに、希望する制御方
法を実行することが可能となる。又、納入後、実際にエ
レベーターを稼動した結果についても、先に利用者の希
望した制御を実行しているかどうか、稼動データを用い
て逆に感性目標又は制御目標値に逆に変換しかつ提示で
き、エレベーター利用情況の診断も可能である。さら
に、制御実行手段で使用される制御方法は利用者が納得
した上で採用されるため、利用者の使い勝手は向上され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の全体構成図、第2図は感性
目標設定手段と目標変換手段の動作説明図、第3図及び
第4図は感性目標の設定例、第5図はビルの性質を示し
たレーダチヤート、第6図は制御目標変換の方法の説明
図、第7図は目標変換関数の一例、第8図は感性目標と
制御目標の対応図、第9図は制御実行手段の動作説明
図、第10図は制御方法選択ルールの一例、第11図は本発
明の動作フローチヤート、第12図は利用者が目に見える
部分のフローチヤート、第13図はエレベーター仕様の設
定例、第14図は感性目標設定変更例、第15図は目標変換
関数の一例、第16図は制御目標テーブル例、第17図は予
測達成値の一例、第18図は本発明の他の実施例の全体構
成図である。 1……群管理制御装置、2……感性目標設定手段、3…
…目標変換手段、4……制御実行手段、5……ホール呼
び制御部、6,7,8……号機制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤野 篤哉 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 葛貫 荘四郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 平沢 宏太郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 坂井 ▲吉▼雄 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日 立製作所水戸工場内 (72)発明者 米田 健治 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日 立製作所水戸工場内 (72)発明者 上島 孝明 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日 立製作所水戸工場内 (72)発明者 戸田 裕二 東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地 株式会社日立製作所内 (56)参考文献 特開 平1−192682(JP,A) 特開 昭59−26873(JP,A)

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多階床間に就役する複数台のエレベーター
    を群管理制御するエレベーターの群管理制御装置におい
    て、エレベーター運行に対する要求を感性目標として設
    定する手段と、この感性目標を用いて群管理制御を実行
    する手段を備えたことを特徴とするエレベーターの群管
    理制御装置。
  2. 【請求項2】エレベーター運行に対する要求として、待
    ち時間、乗車時間の少なくとも一つと混雑度を入力する
    前記感性目標を設定する手段を備えたことを特徴とする
    請求項1記載のエレベーターの群管理制御装置。
  3. 【請求項3】多階床間に就役する複数台のエレベーター
    を群管理制御するエレベーターの群管理制御装置におい
    て、エレベーター運行に対する要求を感性目標として設
    定する手段と、該感性目標をエレベーターの制御目標に
    変換する手段と、該制御目標を用いて群管理制御を実行
    する手段を備えたことを特徴とするエレベーターの群管
    理制御装置。
  4. 【請求項4】前記感性目標を設定する手段は、エレベー
    ター運行に対する複数項目の要求を優先順位と優先度の
    少なくとも一つをもつて設定することを特徴とする請求
    項3記載のエレベーターの群管理制御装置。
  5. 【請求項5】前記感性目標を設定する手段は、複数項目
    の要求とエレベーターの利用環境を入力することを特徴
    とする請求項3記載のエレベーターの群管理制御装置。
  6. 【請求項6】前記目標を変換する手段は、前記感性目標
    を設定する手段で設定される所定の感性目標に対するエ
    レベーターの利用環境毎の変換関数を備え、この変換関
    数を用いて感性目標をエレベーターの制御目標に変換す
    ることを特徴とする請求項5記載のエレベーターの群管
    理制御装置。
  7. 【請求項7】前記変換関数は、メンバーシツプ関数であ
    ることを特徴とする請求項6記載のエレベーターの群管
    理制御装置。
  8. 【請求項8】前記制御を実行する手段は、前記目標を変
    換する手段で変換された制御目標を達成するための制御
    方法の少なくとも一つを格納した複数の制御方法の中か
    ら選択する手段を備えていることを特徴とする請求項3
    記載のエレベーターの群管理制御装置。
  9. 【請求項9】前記制御を実行する手段が格納した複数の
    制御方法の一つは呼び割当て方法であり、該呼び割当て
    方法はその評価値に負荷集中評価値を含むことを特徴と
    する請求項8記載のエレベーターの群管理制御装置。
  10. 【請求項10】前記負荷集中評価値は混雑度であること
    を特徴とする請求項9記載のエレベーターの群管理制御
    装置。
  11. 【請求項11】前記制御を実行する手段は、前記制御方
    法を選択する手段が選択した制御方法について前記制御
    目標の予測達成値を求める手段と、その予測達成値に基
    づいて制御方法を決定する手段とを備えたことを特徴と
    する請求項8記載のエレベーターの群管理制御装置。
  12. 【請求項12】前記制御を実行する手段で決定し実行し
    ようとする制御方法の予測達成値を前記目標を変換する
    手段で感性目標に逆変換し、前記感性目標を設定する手
    段で報知する構成としたことを特徴とする請求項3記載
    のエレベーターの群管理制御装置。
  13. 【請求項13】前記制御を実行する手段で実際に各エレ
    ベーターを制御実行した結果を収集し、前記制御結果を
    感性目標に逆変換し、前記感性目標を設定する手段で報
    知する構成としたことを特徴とする請求項3記載のエレ
    ベーターの群管理制御装置。
  14. 【請求項14】前記感性目標を設定する手段は、レーダ
    チヤートを用いてエレベーター運行に対する要求を設定
    することを特徴とする請求項3記載のエレベーターの群
    管理制御装置。
  15. 【請求項15】前記感性目標を設定する手段は、レーダ
    チヤートを用いて前記目標を変換する手段で逆変換され
    た前記予測達成値を報知することを特徴とする請求項12
    記載のエレベーターの群管理制御装置。
  16. 【請求項16】前記感性目標を設定する手段は、レーダ
    チヤートを用いて前記目標を変換する手段で逆変換され
    た前記制御結果を報知することを特徴とする請求項13記
    載のエレベーターの群管理制御装置。
  17. 【請求項17】前記制御を実行する手段で決定し実行し
    ようとする制御方法の予測達成値を前記目標を変換する
    手段で感性目標に逆変換し、前記感性目標を設定する手
    段は、レーダチヤートを用いて待ち時間、乗車時間及び
    混雑度で報知することを特徴とする請求項12記載のエレ
    ベーターの群管理制御装置。
  18. 【請求項18】前記制御を実行する手段で実際に各エレ
    ベーターを制御実行とした結果を収集し、前記制御結果
    を感性目標に逆変換し、前記感性目標を設定する手段
    は、レーダチヤートを用いて待ち時間、乗車時間及び混
    雑度で報知することを特徴とする請求項13記載のエレベ
    ーターの群管理制御装置。
  19. 【請求項19】多階床間に就役する複数台のエレベータ
    ーを群管理制御するエレベーターの群管理制御装置にお
    いて、エレベーター運行に対する要求を感性目標として
    設定する手段が、該感性目標をエレベーターの制御目標
    に変換する手段と、該制御目標を用いて群管理制御を実
    行する手段を備えた群管理制御装置本体の外部に設けら
    れたことを特徴とするエレベーターの群管理制御装置。
  20. 【請求項20】多階床間に就役する複数台のエレベータ
    ーを群管理制御するエレベーターの群管理制御装置にお
    いて、エレベーター運行に対する要求を感性目標として
    設定する手段と、該感性目標をエレベーターの制御目標
    に変換する手段が、該制御目標を用いて群管理制御を実
    行する手段を備えた群管理制御装置本体の外部に設けら
    れたことを特徴とするエレベーターの群管理制御装置。
  21. 【請求項21】多階床間に就役する複数台のエレベータ
    ーを群管理制御するエレベーターの群管理制御装置にお
    いて、エレベーターの少なくとも交通需要を学習する学
    習系、該学習系で得たデータを用いてエレベーターの運
    転状況を判断し、該運転状況とエレベーターの運行に対
    する要求に見合う制御方法を選択する支援系、および、
    該選択された制御方法に基づいてエレベーターを制御す
    る群管理系とを備えたことを特徴とするエレベーターの
    群管理制御装置。
  22. 【請求項22】エレベーター運行に対する複数項目の要
    求を感性目標として設定する手段を備えたことを特徴と
    するエレベーターの群管理制御装置用感性目標設定装
    置。
  23. 【請求項23】エレベーター運行に対する複数項目の要
    求を優先順位と優先度のいずれかをもつて設定する手段
    を備えたことを特徴とするエレベーターの群管理制御装
    置用感性目標設定装置。
  24. 【請求項24】前記感性目標を設定する手段は、レーダ
    チヤートを用いてエレベーター運行に対する要求を設定
    することを特徴とする請求項22〜23記載のエレベーター
    の群管理制御装置用感性目標設定装置。
  25. 【請求項25】エレベーター運行に対する要求として、
    少なくとも待ち時間,乗車時間、及び、混雑度を定性的
    に設定する手段を備えたことを特徴とするエレベーター
    の群管理制御装置用感性目標設定装置。
  26. 【請求項26】前記感性目標設定手段は、レーダチヤー
    トを用いて少なくとも待ち時間,乗車時間、及び、混雑
    度を定性的に設定することを特徴とする請求項25記載の
    エレベーターの群管理制御装置用感性目標設定装置。
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