JPH0577419U - 屋根先内樋装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積雪、落ち葉等はスム−ズに屋根先部分から
滑り落とされ、雨水は樋体内へ支障なく流下集水される
屋根先内樋装置を提供する。 【構成】 屋根先部分に上下に貫通した開口溝部１が形
成され、この開口溝部１の下方に樋体２が設けられた屋
根先内樋装置において、屋根勾配方向に波脈が走る波板
体３が開口溝部１上に設けられ、同波板体３の谷脈部４
の底部分には落水孔５が穿設されており、波板体３の波
脈に沿って積雪、落ち葉等がスム−ズに滑り落とされ、
雨水は谷脈部４を流れて必然的に落水孔５から樋体２内
へと流下集水される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、屋根先部分に上下に貫通した開口溝部を形成し、該開口溝部の下方 に樋体を設けてなる屋根先内樋装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、図４に示す如く、屋根先部分（イ）に該屋根先に沿って長手となり 上下に貫通した開口溝部（ロ）を形成し、該開口溝部（ロ）の下方に樋体（ハ） を設けてなる屋根先内樋装置は知られている。該屋根先内樋装置においては、樋 体（ハ）の両上縁部分に外方へ折曲した取着片部（ニ）が形成されており、該両 取着片部（ニ）が屋根先部分（イ）の下面の開口溝部（ロ）の縁部分に固定され ることによって、該樋体（ハ）は同開口溝部（ロ）の下方に取着して設けられて いる。又、この場合、屋根上面に沿って滑り落ちる積雪、或いは、落ち葉その他 のごみが樋体（ハ）内に入り込まないように、開口溝部（ロ）上には多数の落水 孔（ホ）が穿設されたカバ−板体（ヘ）が設けられており、該カバ−板体（ヘ） 上を積雪、落ち葉等は滑り落ちるものであり、通常の雨水だけを落水孔（ホ）か ら樋体（ハ）内へと流下集水しようとするものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の技術においては、樋体（ハ）内に集水されるべき通 常の雨水までもが、カバ−板体（ヘ）上を伝い流れて屋根先部分（イ）先端から 流下してしまうという不都合を生じていた。

【０００４】 本考案は、上記従来の技術における問題を解決するために考案されたもので、 すなわちその課題は、屋根上を滑り落ちる積雪、落ち葉等は樋体内に入り込まな いようにスム−ズに屋根先部分先端から落下され、通常の雨水は開口溝部から樋 体内へ支障なく流下集水される屋根先内樋装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の屋根先内樋装置は、屋根先部分に上下に貫通した開口溝部を形成し、 該開口溝部の下方に樋体を設けてなる屋根先内樋装置において、屋根勾配方向に 波脈が走る波板体を開口溝部上に設け、同波板体の谷脈部の底部分には落水孔を 穿設してなり、この構成によって上記課題が解決されたものである。

【０００６】

【作用】

本考案の屋根先内樋装置においては、屋根先部分に上下に貫通した開口溝部が 形成され、該開口溝部の下方に樋体が設けられており、屋根勾配方向に波脈が走 る波板体が開口溝部上に設けられているため、屋根上を滑り落ちる積雪、落ち葉 等は、開口溝部にて波板体上をその波脈に沿ってスム−ズに滑り落ち、屋根先部 分先端から落下されるものである。しかも、波板体の谷脈部の底部分には落水孔 が穿設されているため、屋根上から同波板体へと流れ伝った雨水は、該波板体の 谷脈部内を流れて必然的に落水孔へと流入し、開口溝部から下方の樋体内に支障 なく流下集水されるものである。

【０００７】

【実施例】

図１、図２に示す屋根先内樋装置は、本考案の一実施例で、屋根先部分に上下 に貫通した開口溝部１を形成し、該開口溝部１の下方に樋体２を設けてなる屋根 先内樋装置において、屋根勾配方向に波脈が走る波板体３を開口溝部１上に設け 、同波板体３の谷脈部４の底部分には落水孔５を穿設してなるものである。

【０００８】 屋根先部分の開口溝部１は、屋根基材６の先端縁に沿って長手となるように該 屋根基材６に穿設されており、同屋根基材６上の開口溝部１以外の部分には屋根 下地材、屋根表面材等が敷設されれば良いものである。

【０００９】 樋体２は角樋状で、合成樹脂層内に薄肉金属板がインサ−トされた帯状板材を 折曲加工して形成されたものであり、その両上縁部分には外方へ折曲した取着片 部７が形成されている。該両取着片部７が上記屋根基材６の下面の開口溝部１の 縁部分に打ち込み釘８にて固定されることによって、同樋体２は同開口溝部１の 下方に取着して設けられている。この場合、両取着片部７と開口溝部１の縁部分 との境界に各々段部９が形成され、該両段部９間に波板体３が架設支持されてお り、又、該波板体３は同開口溝部１内に嵌め込まれて固定されている。

【００１０】 波板体３は上記樋体２と同様の素材にて形成され、断面略半円弧状の谷脈部４ と山脈部とが交互に多数連設されてなり、該谷脈部４と山脈部との波脈が屋根勾 配方向となる前後方向に走るように、同屋根勾配と連続した傾斜にして設けられ ている。該波板体３の谷脈部４の底部分に穿設される落水孔５は前後方向の長孔 形状で、該落水孔５から雨水が下方へと流下されるものである。

【００１１】 したがって、該実施例の屋根先内樋装置においては、屋根先部分に上下に貫通 した開口溝部１が形成され、該開口溝部１の下方に樋体２が設けられており、屋 根勾配方向に波脈が走る波板体３が開口溝部１上に設けられているため、屋根上 を滑り落ちる積雪、落ち葉等は、開口溝部１にて波板体３上をその波脈に沿って スム−ズに滑り落ち、屋根先部分先端から落下されるものである。しかも、波板 体３の谷脈部４の底部分には落水孔５が穿設されているため、屋根上から同波板 体３へと流れ伝った雨水は、該波板体３の谷脈部４内を流れて必然的に落水孔５ へと流入し、開口溝部１から下方の樋体２内に支障なく流下集水されるものであ る。又、該実施例においては、波板体３が開口溝部１の厚み深さ寸法内に略合致 して納められ且つ嵌め込まれて固定されているため、外観及び施工性が良好で滑 り落とし機能にも優れたものとなっている。

【００１２】 なお、本考案の屋根先内樋装置においては、図３に示す実施例の如きであって も良いものである。すなわち、該実施例の屋根先内樋装置においては、樋体２が 円弧樋状で合成樹脂にて一体に押出成形されたものであり、その両上縁部分に外 方へ折曲した取着片部７が形成されている。該両取着片部７が上記屋根基材６の 上面の開口溝部１の縁部分に打ち込み釘８にて固定されることによって、同樋体 ２は同開口溝部１内に嵌め込まれて取着固定されている。この場合、両取着片部 ７と共に波板体３が樋体２上に結合されて、同開口溝部１上に設けられている。 又、同波板体３の谷脈部４の底部分には、その前後方向に複数の落水孔５が穿設 されている。又、屋根基材６上の開口溝部１以外の部分には、屋根表面材である 瓦10が多数敷設されている。

【００１３】

【考案の効果】

上述の如く、本考案の屋根先内樋装置においては、屋根勾配方向に波脈が走る 波板体が開口溝部上に設けられているため、屋根上を滑り落ちる積雪、落ち葉等 は、開口溝部にて波板体上をその波脈に沿ってスム−ズに滑り落ち、屋根先部分 先端から落下されるものであり、しかも、波板体の谷脈部の底部分には落水孔が 穿設されているため、屋根上から同波板体へと流れ伝った雨水は、該波板体の谷 脈部内を流れて必然的に落水孔へと流入し、開口溝部から下方の樋体内に支障な く流下集水されるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である屋根先内樋装置を示す
斜視図である。

【図２】同実施例の断面図である。

【図３】別の実施例である屋根先内樋装置を示す断面図
である。

【図４】本考案の従来例である屋根先内樋装置を示す断
面図である。

【符号の説明】

１ 開口溝部 ２ 樋体 ３ 波板体 ４ 谷脈部 ５ 落水孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 屋根先部分に上下に貫通した開口溝部を
   形成し、該開口溝部の下方に樋体を設けてなる屋根先内
   樋装置において、屋根勾配方向に波脈が走る波板体を開
   口溝部上に設け、同波板体の谷脈部の底部分には落水孔
   を穿設してなる屋根先内樋装置。