JPH0577378U - 臭気排出装置付き便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用便中に排出される汚物から発散する濃度の
濃い臭気を、室内に拡散する以前に速やかに室外に排出
することを可能とする。 【構成】 臭気吸収用の凹部１１と、利用者が腰をかけ
たときこれを感知する人体感知センサ１２とを備えた便
器本体１と、換気扇２と、一端が換気扇２に結合され、
それ以外の端部が凹部１１に結合されるパイプ３と、セ
ンサ１２が利用者の用便中を感知しているとき、換気扇
２を駆動するよう制御する制御部１３とを有する構造と
する。あるいは前記と同等の機能を便座に持たせた構造
とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、臭気排出装置付き便器、さらに詳しくいえば、排便後に用便室に臭 気が残らないようにした臭気排出装置付き便器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、用便室は一般に、室内の臭気を排除するための自然換気、あるいは強制 換気が行われている。そして、強制換気の場合に、用便室の内外を隔てる壁面に 取り付けられた換気扇により行われ、通常便器の使用頻度の高い時間帯に換気扇 を連続運転したり、一定時間間隔で運転したり、あるいはこれらの方法が混用さ れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような従来の用便室の臭気排出方法は、自然換気は勿論のこと、 強制換気であっても、用便後の臭気を完全に取り除くのに長時間を要する。した がって、他人の排便後にすぐ用をたす者にとっては、直前に使用した人の臭気が 残っているので、非常に不愉快な思いをするという欠点がある。

【０００４】 本考案の目的は、このような欠点を解消し、臭気を能率よく排気して、他人の 使用直後でも臭気を感じないで用便ができるような臭気排出装置付き便器を提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するために、本考案の臭気排出装置付き便器は、中央部の排 便を受ける穴１０に向かって開いた臭気吸収用の凹部１１を備えた便器本体１と 、便器本体１に取り付けられ、利用者が便座を介し、あるいは直接腰をかけたと きこれを感知するセンサ１２と、臭気を用便室より外部に排出するための換気扇 ２と、一端が換気扇２に結合され、それ以外の端部が凹部１１に結合され、臭気 を便器の外部に誘導する臭気排出パイプ３と、センサ１２が利用者の用便中であ ることを感知しているとき、換気扇２を駆動し、便器の中の臭気を用便室外に排 出するよう制御する制御部１３とを有する構造とする。

【０００６】 また、本考案の臭気排出装置付き便器は、内側に向かって開いた臭気吸収用の 凹部３１を備え、用便時に便器本体２１の上に重ねて使用する便座２０と、便座 ２０、あるいは便器本体２１に取り付けられ、利用者が便座に腰をかけたときこ れを感知するセンサ３３と、臭気を用便室より外部に排出するための換気扇２２ と、一端が換気扇２２に結合され、それ以外の端部が凹部３１に結合され、臭気 を便器の外部に誘導する臭気排出パイプ２３と、センサ３２が利用者の用便中で あることを感知しているとき、換気扇２２を駆動し、便器の中の臭気を用便室外 に排出するよう制御する制御部３３とを有する構造とすることができる。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、便器あるいは便座に、便器内の臭気を排出するための凹部を 設け、この凹部と換気扇をパイプで結び、利用者が腰を掛けたときセンサでこれ を感知して換気扇を作動する。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。本考案は、用便中に排出され る汚物から発散する濃度の濃い臭気を、室内に拡散する以前に室外に排出するも のであって、図１は本考案の第１の実施例を示す斜視図である。 図１において、１は、便器本体である。２は、臭気排出用の換気扇である。３ は、臭気排出用のパイプである。１０は、便器の中空部である。１１は、便器中 空部１０に向かって開かれた臭気吸収用の凹部である。１２は、利用者が便器に 腰を掛けたとき作動する人体感知センサである。１３は、換気扇２の駆動を制御 することができる制御部である。１４は、水洗噴出孔である。

【０００９】 凹部１１はパイプ３によって換気扇２に接続されているので、換気扇２が回る ことによって、便器内の臭気は急速に用便室外に排出される。人体感知センサ１ ２は、制御部１３に接続されていて、利用者が便器に腰を掛けると、これを人体 感知センサ１２が感知し、その情報を制御部１３に送る。制御部１３はこれを受 けて換気扇２を駆動し、便器内の臭気を速やかに室外に排出する。

【００１０】 図２は、本考案の第２の実施例を示す斜視図である。図２に示す第２の実施例 は、便器上に重ねて使用する便座に便器中の臭気を吸い込む凹部を設けたもので ある。図２において、２０は、便座である。２１は、便器本体である。２２は、 臭気排出用の換気扇である。２３は、臭気排出用のパイプである。３１は、Ｕ字 形の便座の中央部に向かって開かれた臭気吸収用の凹部である。３２は、便座２ ０と便器本体２１の間に挿入される圧力感知センサである。３３は、換気扇２２ の駆動を制御することができる制御部である。

【００１１】 図２において、凹部３１はパイプ２３によって換気扇２２に接続されているの で、換気扇２２が回ることによって、便器内の臭気は急速に用便室外に排出され る。圧力感知センサ３２は、制御部３３に接続されていて、利用者が便器に腰を 掛けると、これを圧力感知センサ３２が感知し、その情報を制御部３３に送る。 制御部３３はこれを受けて換気扇２２を駆動し、便器内の臭気を速やかに室外に 排出する。

【００１２】 便座は、図３の右側面図に示すように、その根元ヒンジ構造４０によって便器 本体２１に回動自在に系合されていて、使用時の前後に、ほぼ９０度動かされる ので、臭気排出用のパイプ２３は、少なくとも便座側近くの一部、あるいは全部 をフレシキブルな構造のものとする必要がある。

【００１３】 圧力感知センサ３２は、マイクロスイッチ、その他の圧力の差を感知して作動 するセンサなどを使用し、便器本体２１側、あるいは便座２０側のいずれに取り 付けてもよい。 ただし、便座２０と便器本体２１が重ねられていなくても、あるいは重ねられ ていても、いずれの場合にも利用者が腰を掛けていなければ、圧力感知センサ３ ２が作動しないよう、便座２０と便器本体２１の間に僅かの隙間を作るための図 示しないクッションを挿入するとか、圧力センサの選定、その出力処理調整など が必要となる。 なお、４１は便座２０の上部を覆う蓋である。

【００１４】 なお、第１の実施例および第２の実施例において、換気扇２または２２は既設 のものを使用し、これにパイプ３あるいは２３の一端を接続してもよい。 また、パイプ３および２３の、便器或いは便座側の端部を二つに分けているの は、図１に示す水洗噴出孔１４から温水などを噴出させるための、図示しない機 構の取り付けに支障とならないよう、また換気扇２または２２の作動による吸引 力が一箇所に集中して、便器に腰掛けた利用者に不快感を与えることが無いよう にしたものであって、このような理由が特に無い場合は、パイプの他端を二つに 分けることなく一箇所で、凹部１１あるいは３１に接続してもよい。 このパイプ３，２３は、その一部を便器本体１，２１に一体的に組み込むよう にしてもよい。

【００１５】 さらに、第１の実施例において、人体感知センサ１２を図１に示す位置に配置 する代わりに、第２の実施例の圧力感知センサ３２を図２に示す位置相当の場所 に配置してもよいし、第２の実施例において、圧力感知センサ３２を図２に示す 位置に配置する代わりに、第１の実施例の人体感知センサ１２を図１に示す位置 相当の場所に配置してもよい。 また、圧力感知センサ３２がオフになってから直ちに換気扇２、２２を停止さ せてもよいが、所定の時間遅れをもたせて停止させるようにしてもよい。

【００１６】 さらにまた、第２の実施例（図２）の場合は、第１の実施例（図１）の場合に 比べ構造がやや複雑であるが、既に便座付き便器が取り付けられている場合は、 便座のみの取り替えと他の付帯工事を行うだけでよいという利点がある。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、便器、あるいは便座に、便器内の臭気を排出す るための凹部を設け、この凹部と換気扇をパイプで結び、利用者が腰を掛けたと きセンサでこれを感知して換気扇を作動させることにより、用便中に排出される 汚物から発散する濃度の濃い臭気を、室内に拡散する以前に速やかに室外に排出 させることができる、という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の第２の実施例を示す斜視図である。

【図３】図２の実施例の右側面図（部分図）である。

【符号の説明】

１，２１ 便器本体 ２，２２ 換気扇 ３，２３ パイプ １１，３１ 凹部 １２ 人体感知センサ １３，３３ 制御部 ２０ 便座 ３２ 圧力感知センサ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央部の排便を受ける穴に向かって開い
   た臭気吸収用の凹部を備えた便器本体と、 前記便器本体に取り付けられ、利用者が便座を介し、あ
   るいは直接腰をかけたときこれを感知するセンサと、 臭気を用便室より外部に排出するための換気扇と、 一端が前記換気扇に結合され、それ以外の端部が前記凹
   部に結合され、臭気を便器の外部に誘導する臭気排出パ
   イプと、 前記センサが利用者の用便中であることを感知している
   とき、前記換気扇を駆動し、便器の中の臭気を用便室外
   に排出するよう制御する制御部とを有することを特徴と
   する臭気排出装置付き便器。
2. 【請求項２】 内側に向かって開いた臭気吸収用の凹部
   を備え、用便時に便器本体の上に重ねて使用する便座
   と、 前記便座、あるいは前記便器本体に取り付けられ、利用
   者が前記便座に腰をかけたときこれを感知するセンサ
   と、 臭気を用便室より外部に排出するための換気扇と、 一端が前記換気扇に結合され、それ以外の端部が前記凹
   部に結合され、臭気を便器の外部に誘導する臭気排出パ
   イプと、 前記センサが利用者の用便中であることを感知している
   とき、前記換気扇を駆動し、便器の中の臭気を用便室外
   に排出するよう制御する制御部とを有することを特徴と
   する臭気排出装置付き便器。