JPH0577112A - 放電加工機および放電加工装置 - Google Patents

放電加工機および放電加工装置

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JPH0577112A
JPH0577112A JP5600292A JP5600292A JPH0577112A JP H0577112 A JPH0577112 A JP H0577112A JP 5600292 A JP5600292 A JP 5600292A JP 5600292 A JP5600292 A JP 5600292A JP H0577112 A JPH0577112 A JP H0577112A
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electric discharge
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悌史 高橋
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孝夫 馬場
Koji Akamatsu
浩二 赤松
Takeshi Yatomi
剛 弥富
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H2500/00Holding and positioning of tool electrodes
    • B23H2500/20Methods or devices for detecting wire or workpiece position

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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電加工機上の工具と被加工物の精密な位置
決めを容易にし、段取り作業の効率化を図ることを目的
とする。 【構成】 工具位置または/および被加工物の位置計測
点の近傍の位置を計測する計測点近傍計測手段19,2
0,22とこの計測結果に基づいて、工具1aの計測経
路を発生して工具の相対位置を制御し、工具計測手段1
7による工具1aの位置計測を行う工具制御手段または
/および前記計測点近傍計測手段の計測結果に基づいて
被加工物2の計測経路を発生して被加工物の相対位置を
制御し、被加工物計測手段18による被加工物2の位置
計測を行う被加工物制御手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放電加工における被
加工物(以下、ワークと称す)と工具(以下、電極と称
す)の相対位置決めが簡単にできる放電加工機および放
電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は従来の放電加工機を示す構成図
であり、図において、主軸に装着されている電極1aと
加工槽3内に固定されている定盤4上に取り付けられた
ワーク2を加工槽3内の加工液中(加工液は図示しな
い)で対向させ、電源装置5から供給されるパルス電圧
を電極1a、ワーク2の間隙に通電することにより、電
極1aとワーク2間に放電を発生させて該ワークを加工
する。
【0003】主軸は電極装着治具6および電極姿勢修正
装置15,スライダー7,ボールネジ8a,Z軸サーボ
モータ9aで構成されており、電極1aは電極装着治具
6に装着される。この主軸はZ軸サーボモータ9aを制
御することで上下運動を行うことができ、電極1aの傾
きは電極姿勢修正装置15で修正することができる。こ
れらの制御は工具制御手段としての数値制御装置(以
下、NCと称す)10からの指令により行われる。前記
Z軸サーボモータ9aはヘッド11の中に固定されてお
り、ヘッド11はコラム12によりベッド13に固定さ
れ支えられている。
【0004】加工槽3はベッド13上に取り付けられた
X軸テーブル14aとY軸テーブル14bからなるXY
テーブル上に取り付けられており、電極1aとワーク2
の水平方向の相対位置を制御する。X軸テーブル14a
はボールネジ8bに接続されているモータ9bにより駆
動される。Y軸テーブル14bも同様にモータ9cによ
り駆動される。モータ9b,9cはNC10の指令によ
り制御される。
【0005】定盤4上にはワーク2と電極1aの相対位
置を精密に計測するために基準子17が設置される。こ
の基準子17は一般的に先端が球形状をしており、電極
1aを接触させることで電極の3次元位置を数ミクロン
オーダの精度で精密に計測できるタッチセンサである。
【0006】16aは工具自動交換装置であり、工具マ
ガジン16cとスイングアーム16bをもつ。工具マガ
ジン16cには電極1b,1c,1d,1eのように加
工に応じて複数本仕込まれている場合があり、電極交換
時にはスイングアーム16bにより主軸装着電極と自動
的に交換可能である。また、工具マガジン16cには電
極の他にワークや基準子の位置を数ミクロンの精度で精
密に計測できるタッチセンサである測定子18が備え付
けられており、計測時には工具自動交換装置16aによ
り主軸に装着される。
【0007】放電加工機は前記の様な構成で、電極1a
とワーク2間の放電により電極形状がワーク2に転写さ
れるよう加工される。このような形彫放電加工機は電極
1aとワーク2の相対位置決めを精度よく行わなければ
精度のよい加工はできない。
【0008】電極1aおよびワーク2の位置決めが一般
的によく行われている方法は、文献「放電加工のしくみ
と100%活用法」(技術評論社 昭和63年2月25
日発行)に記載されているようなものがある。これは、
ワーク2および電極1aの基準面のX,Y,Z軸に対す
る傾きをダイヤルゲージ等の精密な計測器で計測しワー
ク2,電極1aの姿勢を修正する垂直,平行出し作業を
行い、次に姿勢が修正されたならば、ワーク2と電極1
aの基準面を接触させて相対位置決めを行っていた。こ
の方式は作業の大半は作業者が介在しなければならず、
作業も数ミクロン精度の精密な位置決めを行うものなの
で作業に熟練度を要する上、作業時間もかかる。
【0009】この作業の一部を自動化,簡素化する放電
加工装置として特公昭62−50252号公報がある。
この放電加工装置は前記の測定子18を用いてワーク2
の基準面の傾き、位置を精密に計測し、その計測結果に
基づいて電極1aとワーク2の相対位置決めを自動的に
行うものである。ワーク2の基準面の計測点として例え
ば図22のF17a,F17b,F17c,F17dの
ようなものが挙げられている。ただ、この方式は電極1
aの精密な位置を計測する手法について述べられておら
ず、電極1aとワークの精密な相対位置決めはできな
い。
【0010】特開昭57−75734号公報ではこの電
極1aの位置,姿勢を精密に計測する放電加工装置が述
べられている。この放電加工装置では基準子17を用い
て電極1aの基準面の位置を精密に計測している。電極
1aの計測点としては図23に示す4つの側面の点P1
8a,P18b,P18c,P18dと底面の点P18
eが挙げられている。計測は図22に示すように電極1
aを基準子17に対し、X軸+、一方向とY軸+、一方
向とZ軸+方向から接触させて行われる。
【0011】さらに、ワーク2と電極1aの相対位置決
めを行うには、前記基準子17による電極1aの精密な
計測と測定子18による前記ワーク2の精密な計測以外
に基準子17と測定子18の相対位置を精密に計測して
おく必要がある。例えば特開昭61−288934号公
報に記載されている放電加工装置がある。図24に示す
ように、基準子17と測定子18で柱中心位置決めを行
い、相対位置を精密に計測している。
【0012】このような電極1a、ワーク2および基準
子17と測定子18の精密な位置計測を行えば、電極1
aとワーク2の精密な相対位置関係がわかり、電極1
a,ワーク2間の相対位置決めを自動的に行うことも可
能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電加工装置は
電極1aおよびワーク2の姿勢,位置を精密に計測する
ため、電極1aおよびワーク2を前記測定子18および
基準子17に接触させて精密に計測し、しかる後、前記
計測結果に基づいてワーク2と電極1aの位置決めを行
っていた。
【0014】測定子18および基準子17を用いた計測
作業は、作業者が放電加工機のX,Y,Z軸を移動させ
て計測しなければならない。X,Y,Z軸を移動させる
には操作ボックス等を用いて行わなければならず、操作
性がよくない。
【0015】また、測定子18および基準子17は一般
的に電気接触式で計測するものが多く、計測点へのアプ
ローチ速度も速くできず、計測に時間がかかるとともに
熟練度を要する作業であった。また、1つのワークに対
し100本以上の電極で加工する場合があり、電極交換
毎に作業者が電極の精密計測を行わねばならず、放電加
工を連続無人運転できないなどの問題点があった。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、作業者によるワーク、電極の計
測作業を熟練度の要しない程度の簡単なものとすること
によって、計測作業の簡易化と計測作業時間の短縮化を
図り、その計測作業も加工前の段取り工程でまとめて行
うことで段取り作業の効率化と放電加工の連続無人運転
を可能とすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る放
電加工機は、工具の位置を計測する工具計測手段と、前
記工具位置の計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計
測手段とを備え、工具制御手段に、前記計測点近傍の計
測結果に基づいて工具の計測経路を発生させて工具の相
対位置を制御させ、前記工具計測手段による工具の位置
計測を行わせるようにしたものである。
【0018】請求項2の発明に係る放電加工機は、被加
工物の位置を計測する被加工物計測手段と、前記被加工
物位置の計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計測手
段とを備え、被加工物制御手段に、前記計測点近傍の計
測結果に基づいて被加工物の計測経路を発生させて被加
工物の相対位置を制御させ、前記被加工物計測手段によ
る被加工物の位置計測を行わせるようにしたものであ
る。
【0019】請求項3の発明に係る放電加工機は、工具
の位置を計測する工具計測手段と、前記被加工物の位置
を計測する被加工物計測手段と、前記工具位置の計測点
近傍の位置を計測し、前記被加工物位置の計測点近傍の
位置を計測する計測点近傍計測手段とを備え、工具制御
手段に、前記計測点近傍の計測結果に基づいて、工具の
計測経路を発生させて工具の相対位置を制御させ、前記
工具計測手段による工具の位置計測を行うわせるととも
に、被加工物制御手段に、前記計測点近傍の計測結果に
基づいて被加工物の計測経路を発生させて被加工物の相
対位置を制御させ、前記被加工物計測手段による被加工
物の位置計測を行わせるようにしたものである。
【0020】請求項4の発明に係る放電加工装置は、工
具の位置計測用の計測基準点の近傍を計測する計測点近
傍計測手段および該計測点近傍計測手段による計測情報
を処理する計測情報処理手段を有する外段取り装置と、
前記放電加工機内に取り付けられ、工具の位置を精密に
計測する工具計測手段と、前記外段取り装置の計測結果
に基づいて工具の計測経路を発生して工具の相対位置を
制御し、前記工具計測手段により工具の位置計測を自動
的に行う工具制御手段とを備え、通信手段に、前記外段
取り装置と前記放電加工機との間の情報交換を行わせる
ようにしたものである。
【0021】請求項5の発明に係る放電加工装置は、工
具の位置計測用の計測基準点の近傍を計測する計測点近
傍計測手段および該計測点近傍計測手段による計測情報
を処理する計測情報処理手段を有する外段取り装置と、
前記放電加工機内に取り付けられ、工具の位置を精密に
計測する工具計測手段と、被加工物の位置を精密に計測
する被加工物計測手段と、前記外段取り装置の計測結果
に基づいて工具の計測経路を発生して工具の相対位置を
制御し、前記工具計測手段により工具の位置計測を自動
的に行う工具制御手段と、前記被加工物計測手段で計測
された被加工物の計測結果と前記工具制御手段によって
得られた工具の計測結果に基づいて自動的に被加工物と
工具の位置決めを行う自動位置決め手段とを備え、通信
手段に、前記外段取り装置と前記放電加工機との間の情
報交換を行わせるようにしたものである。
【0022】
【作用】請求項1の発明における計測点近傍計測手段は
工具位置の計測点近傍の位置を計測することにより、熟
練度を要せず、工具の計測作業の簡易化が図れ、計測作
業時ひいては段取り作業時間の短縮化が実現できる。
【0023】請求項2の発明における計測点近傍計測手
段は、被加工物位置の計測点近傍の位置を計測すること
により、熟練度を要せず、被加工物の計測作業の簡易化
が図れ、計測作業時ひいては段取り作業時間の短縮化が
実現できる。
【0024】請求項3の発明における計測点近傍計測手
段は、工具位置と被加工物位置の計測点近傍の位置を計
測することにより、工具や被加工物の計測作業の簡易化
が図れ、計測作業ひいては段取り作業時間の短縮化が実
現でき、放電加工の連続無人運転が可能となる。
【0025】請求項4の発明における外段取り装置の計
測点近傍計測手段は、放電加工機の外部において工具位
置の計測点近傍の位置を計測することにより、作業者が
行う工具の計測作業を簡単なものとし、面倒な放電加工
機上での工具の精密な位置計測作業および被加工物と工
具の位置決め作業を自動化し、計測作業に熟練度を要せ
ず、計測作業時間の短縮化を実現できる。
【0026】請求項5の発明における外段取り装置の計
測点近傍計測手段は、放電加工機の外部において工具位
置の計測点近傍の位置を計測することにより、作業者が
行う工具の計測作業を簡単なものとし、自動位置決め手
段は面倒な放電加工機上での工具の精密な位置計測作業
および被加工物と工具の位置決め作業を自動化し、1つ
の被加工物を複数本の工具で加工する場合にも、計測作
業に熟練度を要せず、計測作業時間の短縮化を実現でき
る。
【0027】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、1〜18までは前記図21に示す
従来の放電加工機と同一であるから、同一部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。図1において、19
はポイント指示装置であり、例えば図2に示すように作
業者が握りやすいように設計された握り棒19aの先端
部にLED等のような点光源19bを設け、計測タイミ
ングを入力するスイッチ19cを備えた構成である。こ
のポイント指示装置19は計測点を指示するために用い
るものであり、点光源19bを計測点近傍に持ってい
く。
【0028】20は点光源19bの3次元位置を計測す
るための視覚センサであり、ここではPSDカメラを想
定している。このPSDカメラ20はLED等の点光源
19bの2次元の座標値が計測できるセンサであり、例
えば浜松ホトニス株式会社製のポジションセンサC23
99が挙げられる。このPSDカメラは図3のように2
台配置されており、PSDカメラ20の視野内に計測す
るワーク2や電極1a等が入るように設置される。21
はカメラスタンドである。
【0029】22は計測信号処理装置であり、2台のP
SDカメラの計測情報とスイッチ19cの情報を入力
し、3角測量の原理で点光源19bの3次元位置を計算
する。この計測信号処理装置22はNC10と接続され
ており、計算した3次元位置をNC10に伝達する。2
3はセンサ設置台であり、加工槽3に固定されている。
【0030】前記のように構成された放電加工機におい
ては、前記ポイント指示装置19,PSDカメラ20,
計測信号処理装置22からなる計測点近傍計測手段とし
ての3次元計測装置を用いてワーク2や電極1aの3次
元位置の計測を簡単に行うことができる。この3次元計
測装置の操作方法は、作業者が計測点近傍にポイント指
示装置19の点光源19bを当てるか接近させるかして
スイッチ19cを入力するのみである。その後の信号処
理は計測信号処理装置22が行い、スイッチ19cの前
記入力タイミングでPSDカメラ20からの計測値を入
力し、点光源19bの3次元位置を計算し出力する。
【0031】この3次元計測装置は基準子17,測定子
18による計測のように放電加工機のX,Y,Z軸を駆
動する必要がなく、操作性にすぐれ、簡易な計測を実現
できる。ただ、一般的にこのようなPSDカメラ20を
用いた3次元位置計測方法は精度が悪く、数10ミクロ
ン以下の高精度が要求される計測には適さない。
【0032】また、放電加工機のワーク2,電極1a等
の位置計測は数ミクロンオーダの計測精度が必要であ
る。そこで本発明ではワーク2,電極1a等の精密計測
は基準子17,測定子18により行うが、これらの計測
を自動的に行えるように、PSDカメラ20による3次
元計測装置を用いて、予めワーク2,電極1a等の計測
点の位置計測を行っておく。この計測によって、計測点
の近傍の位置が計測されることになる。
【0033】計測点近傍の大体の位置が計測されておれ
ば、その計測結果に基づいて、基準子17,測定子18
の計測経路を計算すればよく、基準子17,測定子18
による電極1a,ワーク2の精密計測および相対位置の
制御はプログラム化することで自動化が図れる。以下、
前記のような計測点の近傍の位置を計測する目的で用い
られる3次元計測装置を計測点近傍計測手段と称する。
【0034】ワーク2,電極1aの3次元位置を計測す
るための計測点としては例えば図4,図5のようにもの
が考えられる。図4はワーク2の計測点を示した図で、
P4a,P4b,P4c,P4dの側面4点とP4eの
上面1点を計測点としている。また、図5は電極1aの
計測点を示した図で、P5a,P5b,P5c,P5
d,P5e,P5fの側面6点とP5gの底面1点を計
測点としている。図6には基準子17の位置を計測する
ための計測点P6を示している。これらの計測点を作業
者が計測点近傍計測手段で位置計測を行う。
【0035】計測点近傍計測手段で計測した結果から測
定子18,基準子17の計測経路を計算する。測定子1
8によるワーク2の計測経路は図4のようなワーク2で
は図7のようなものが考えられる。また、基準子17に
よる電極1aの計測経路は図5のような電極1aでは図
8に示すようなものが考えられる。また、測定子18と
基準子17の柱中心位置決めは前記図24のような計測
経路が考えられる。
【0036】図9は計測点近傍測定手段を用いた放電加
工の段取り工程から加工工程までの操作手順のフローチ
ャートを示す。ステップST24ではワーク2を定盤4
に固定し、使用する電極1a,1b,1c等を工具マガ
ジン16cに装着する。ステップST25では工具マガ
ジン16cに装着されている測定子18を工具自動交換
装置16aで主軸(電極装着治具6)に装着する。
【0037】ステップST26では計測点近傍計測手段
でワーク2および基準子17の前記計測点の位置を計測
し計測情報を記憶する。ステップST27ではワーク2
の計測点P4e,P4a,P4b,P4c,P4dの前
記計測結果から、測定子18で各計測点を計測する図7
のような計測経路101を計算し、X,Y,Z軸を制御
して自動的に精密計測を行う。この計測結果はワーク2
の精密計測情報として記憶する。
【0038】また、同様に基準子17の計測点P6の前
記計測結果から、測定子18で、図24のような計測経
路を計算し、X,Y,Z軸を制御して自動的に測定子1
8と基準子17の相対位置の精密計測を行う。計測結果
は基準子17の精密計測情報として記憶する。
【0039】ステップST28では工具マガジン16c
に設置されている電極1a,1b,1c・・・等を加工
順に工具自動交換装置16aで電極交換を行い、主軸に
装着する。ステップST29では前記主軸に装着された
電極の前記計測点を計測点近傍計測手段で計測し記憶す
る。ステップST30では使用する電極1a,1b,1
c・・・をすべて計測したか否かを判断する。まだ計測
されていない電極があればYES、なければNOへ分岐
する。
【0040】計測点近傍計測手段を用いた電極の計測が
終了すればステップST31の操作へ移る。ステップS
T31では工具自動交換装置16aを用いて電極を加工
の順番に従って主軸に装着する。ステップST32では
前記基準子17の精密計測情報と主軸装着電極の計測点
近傍計測手段による計測情報を用いて図8のような電極
の計測経路102を計算し、その結果に基づいてX,
Y,Z軸を制御し、自動的に基準子17による電極の精
密計測を行い、電極の精密計測情報として記憶する。
【0041】ステップST33では、前記ワーク2およ
び前記電極1aの精密計測情報から該電極の傾き等の姿
勢修正値およびワーク2と電極1aを精密に位置決めす
るための相対位置決め座標値を計算し記憶する。
【0042】ステップST34では前記電極1aの姿勢
修正値および前記相対位置決め座標値に基づいて、電極
姿勢修正装置15を駆動して電極1aの姿勢を修正する
とともに、X,Y,Z軸を駆動しワーク2と電極1aの
位置決めを行う。
【0043】ステップST35は放電加工工程であり、
加工が終了すればステップST36へ移行する。ステッ
プST36では電極交換するか否かを判断する。もしま
だ加工をしていない電極があるならYES、なければN
Oへと分岐する。このようにして順次電極を交換し加工
を行う。
【0044】上記図9に示す手順は工具制御手段および
被加工物制御手段としてNC内でプログラム化され実現
される。本手順ではステップST24,ステップST2
6,ステップST29の操作は作業者が介在するが、そ
の他は自動化される。
【0045】なお、本手順は電極が複数本ある場合、ス
テップST35の加工工程の後にステップST32の基
準子17による電極1aの精密計測を行う必要が生ずる
が、ある電極の加工後に次の電極の基準子17による精
密計測を行う場合、加工後は基準子17に油が付着し計
測精度が劣化することがある。この場合は図9のステッ
プST32,ステップST33はステップST29,ス
テップST30の間で行ってもよい。ただし、この場合
は工具自動交換装置16aの主軸への繰り返し装着精度
が高い必要がある。
【0046】なお、ここでは視覚センサにPSDカメラ
を用いた場合について説明したが、CCDカメラ,IT
Vカメラでも所期の目的を達し得ることはいうまでもな
い。
【0047】実施例2.また、図1のPSDカメラスタ
ンド21を図10に示すように、直交する水平軸と垂直
軸の2軸の回転機構37a,37bを付加した回転機構
付きカメラスタンド37とすることにより、PSDカメ
ラ20の視野を拡大することができる。37aは定盤4
に平行な回転軸、37bは定盤4に垂直な回転軸であ
り、各回転機構に角度センサを装着し、PSDカメラ2
0の姿勢を計算することで、3次元計測が広い視野で行
える。また、上記回転機構37a,37bに回転角度を
計測できるセンサと回転角度を制御できるアクチュエー
タを付加し、NC10で自由に回転角度を制御できるよ
うにしてもよい。
【0048】実施例3.また、計測点近傍計測手段は、
図11に示すような視覚センサ38とワーク2および電
極1aの計測点上に印された目印39からワーク2およ
び電極1aの3次元位置および姿勢を計測する3次元計
測装置を用いてもよい。
【0049】図11において、1〜18,21は図1と
同じ構成である。本実施例では視覚センサ38として目
印39を認識できるCCDカメラを想定している。CC
Dカメラは2次元の画像情報が得られるので、視野内に
目印39が入るように設置し、画像処理を施すことで、
目印39の2次元位置を計測できる。
【0050】そこで図3のPSDカメラ20のようにC
CDカメラ38を2台配置し、目印39の3角測量を行
うことで3次元位置を計測することができる。目印39
はCCDカメラ38が認識しやすいような形,色とし、
基準子17,測定子18による精密計測の妨げにならな
いようなもので構成される。
【0051】40は2台のCCDカメラ38の画像情報
を入力し、画像処理を行い目印39の3次元位置をNC
10に出力する計測信号処理装置である。ここで、視覚
センサ38,計測点の目印39および計測信号処理装置
40は計測点近傍計測手段を構成している。
【0052】目印39は放電加工機に電極1a,ワーク
2を設置する前にまとめて付けておくと、作業性がよく
なる上、以降の段取り作業の省力化が図れる。
【0053】実施例4.また、図1に示した計測点近傍
計測手段の代わりに図12のような複数の関節で構成さ
れるアーム構造を持った機械式の3次元計測装置を用い
てもよい。図12において、1〜18は図1と同じ構成
である。41aは計測点近傍計測手段を構成する前記機
械式の3次元計測装置であり、定盤4に垂直な軸を中心
に回転する関節41bと定盤4に平行な軸を中心に回転
する関節41c,41d,41eの4関節と、先端にタ
ッチセンサ41fを備え、各関節には関節角度が計測で
きる角度センサを備えた構成になっている。
【0054】角度センサやタッチセンサ41fの計測信
号は上記計測点近傍計測手段を構成する計測信号処理装
置42に入力され、タッチセンサ41fと各アームの長
さを用いてタッチセンサ41fの先端部の3次元位置を
計算しNC10に出力する。
【0055】本計測点近傍計測手段は実施例1で述べた
PSDカメラ20を用いたものに比べて多少操作性が悪
くなるが、死角が少ないというメリットがある。なお、
3次元計測装置41aの関節数を増やせば自由度が増
し、操作性は無論よくなる。
【0056】実施例5.実施例1のPSDカメラ20や
実施例3のCCDカメラ38によれば、電極1aの長さ
が長い場合、電極1aの底面が死角になる虞がある。こ
れを防止する為図13に示すように電極装着ブロック4
3を放電加工機の定盤4上に設置して電極装着ブロック
43に電極1aを逆向きに挿入し、PSDカメラ20の
視野に底面が入るようにして計測点を計測してもよい。
この時、電極装着ブロック43の姿勢,位置は予め計測
点近傍計測手段か測定子18で計測しておく必要があ
る。
【0057】本発明の計測点近傍計測手段による電極1
aの計測方法を用いた場合の図1の放電加工機の操作手
順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
【0058】ステップST44では定盤4に電極装着ブ
ロック43を取り付ける。ステップST45では、計測
点近傍計測手段か測定子18で前記電極装着ブロック4
3の位置,姿勢を計測し、計測情報を記憶する。ステッ
プST46では電極装着ブロック43に電極1a,1
b,・・・を加工順に装着する。ステップST47では
計測点近傍計測手段で電極の計測点(図5)を計測し記
憶する。
【0059】ステップST30,ステップST24,ス
テップST25,ステップST26,ステップST2
7,ステップST28は上記図9と同様の操作を行う。
ステップST48では主軸装着電極に関わるステップS
T45,ステップST47で得られた計測情報とステッ
プST27の基準子17の計測情報から電極を主軸に装
着した場合の計測点の位置を計算,記憶し、図9のステ
ップST32の操作と同様、基準子17により前記電極
の精密自動計測を行い、計測結果を記憶する。ステップ
ST33,ステップST34,ステップST35,ステ
ップST36は図9と同様の操作を行う。
【0060】実施例6.また、工具マガジン16cの装
着精度が高い場合、計測点近傍計測手段による電極1a
の計測点の計測を工具マガジン16c上に装着された状
態で行ってもよい。図15に本発明の計測点近傍計測手
段による電極の計測方法を用いた放電加工機の操作手順
のフローチャートを示す。
【0061】図12の放電加工機に基づいて説明する。
ただし、工具マガジン16cの各電極装着穴(図示しな
い)の3次元位置は予め計測されているものとする(放
電加工機の設計値からも計算可能である)。
【0062】ステップST24,ステップST25,ス
テップST26,ステップST27は図9のそれと同じ
操作を行う。ステップST49で計測点近傍計測手段で
工具マガジン16c上の電極の前記計測点を計測し記憶
する。ステップST30は図9のそれと同じ操作を行
う。ステップST50では工具マガジン16cを回転さ
せ次に計測する電極を計測点近傍計測手段の計測範囲内
に移動させる。ステップST28は図9のそれと同じ操
作を行う。
【0063】ステップST51では主軸装着電極に関わ
るステップST50の計測情報と既知の電極装着穴の3
次元位置とステップST27の基準子17の精密計測情
報から前記電極を主軸に装着した場合の計測点の3次元
位置を計算,記憶し、図9のステップST32と同様、
基準子17による前記電極の精密自動計測を行い計測結
果を記憶する。ステップST33,ステップST34,
ステップST35,ステップST36は図9と同様の操
作を行う。
【0064】本実施例の計測点近傍計測手段は広い計測
範囲を必要とするため、実施例2あるいは実施例4の計
測装置を用いなければならないが、計測作業が工具マガ
ジン上で行われるので、電極を主軸等に装着する手間が
省ける上、加工中でも計測できるメリットがある。
【0065】このようにして、この実施例の構成によれ
ば、以下に記載されたような効果を奏する。
【0066】計測点近傍計測手段を放電加工機に設置す
ることにより、作業者による電極,ワークの計測作業が
簡単になり、作業者の負担が減り段取り時間を短縮でき
る。
【0067】また、計測点近傍計測手段にポイント指示
装置と視覚センサを用いることにより、操作性のよい計
測ができる。
【0068】また、計測点近傍計測手段に電極,ワーク
上に印された計測点の目印と視覚センサを用いることに
より、操作性のよい計測ができる。
【0069】また、計測点近傍計測手段を複数の関節を
持ったアーム構造とすることにより、操作性がよく死角
が少ない計測ができる。
【0070】また、計測点近傍計測手段で電極を計測す
る際に該電極を定盤上に取り付けて計測することによ
り、死角の発生を少なくすることができる。
【0071】また、計測点近傍計測手段で電極を計測す
る際に電極を工具マガジン上に装着して計測することに
より、計測時間が短く加工中でも計測することができ
る。
【0072】複数の電極で放電加工を行う場合、計測点
近傍計測手段を用いた電極,ワークの計測は、放電加工
前の段取り工程でまとめて行うことにより、放電加工の
連続無人運転が可能となる。
【0073】実施例7.また、図16は他の実施例を示
し、51は電極の基準面上の計測点のおおまかな位置を
予め計測しておく外段取り装置であり、この外段取り装
置51は設置台52,電極装着ブロック53,ポイント
指示装置54,視覚センサとしてのPSDカメラ55,
カメラスタンド56および計測情報処理手段としての計
測信号処理装置57から構成されている。
【0074】また、58は計測する電極であり、電極装
着ブロック53は電極装着治具6と同様の構成となって
おり、電極58を加工面が上になるように装着し固定す
るものである。ポイント指示装置54は例えば図2のよ
うな構成となっている。PSDカメラ55はLED等の
点光源の2次元の座標値が計測できる視覚センサで、こ
のような2台のPSDカメラを用いて3角測量を行うこ
とによって点光源の3次元位置計測ができる。また、こ
れらのPSDカメラ55はそれぞれの視野内に計測する
電極58等がはいるよう設置される。
【0075】計測信号処理装置57はCPU,メモリ
ー,入出力インターフェイスをもち、2台のPSDカメ
ラ55の計測情報とスイッチ19cの情報を入力し、ス
イッチ19cが入力された時の点光源19bの3次元座
標の計算や計測情報の処理,記憶および外部機器への入
出力等を行う。ここでポイント指示装置54,PSDカ
メラ55および計測信号処理装置57は計測点近傍計測
手段を構成している。
【0076】この外段取り装置51においては、前述の
ようなポイント指示装置54,PSDカメラ55,計測
信号処理装置57からなる3次元計測装置を用いて、電
極58の3次元位置の計測を行うことができる。この3
次元計測装置の操作方法は作業者が計測点近傍にポイン
ト指示装置54の点光源19bを当てるか接近させるか
して、スイッチ19cを入力するのみであり、簡単で操
作性がよい。
【0077】その後の信号処理は計測信号処理装置57
が行い、スイッチ19cの前記入力タイミングでPSD
カメラ55からの計測値を入力し、その時の点光源19
bの3次元位置を計算する。このように電極58の計測
点の3次元計測を行うが、ここで必要とされる3次元計
測情報は電極58の計測点の位置と電極装着ブロック5
3との相対位置である。
【0078】そこで計測信号処理装置57では予め計測
されている電極装着ブロック53の3次元計測情報と電
極58の計測点の3次元計測情報から、電極装着ブロッ
ク53と電極58の計測点の相対位置を計算し出力す
る。59は計測信号処理装置57とNC10との情報通
信を行うためのケーブルであり、外段取り装置51の計
測結果等を放電加工機に転送する。
【0079】上記外段取り装置51の3次元計測装置
は、基準子17,測定子18による計測のように放電加
工機のX,Y,Z軸の駆動が不要で、操作性に優れ、簡
易な計測を実現できる。只、一般にこのようなPSDカ
メラ55を用いた3次元計測方法は精度が悪く、数10
ミクロン以下の高精度を要求される計測には適さない。
【0080】また、放電加工機上のワーク2、電極1a
等の位置計測は数ミクロンオーダの計測精度が必要であ
る。そこで本発明ではワーク2,電極1a等の精密計測
は基準子17、測定子18により行うが、これらの計測
を自動的に行えるように、外段取り装置51のPSDカ
メラ55による3次元計測装置を用いて、予め電極58
の計測点の位置計測を行っておく。この計測によって、
計測点の近傍の位置が計測されることになる。
【0081】計測点近傍の位置が計測されておれば、計
測結果に基づいて、基準子17,測定子18の計測経路
を計算すればよく、基準子17,測定子18による電極
1a、ワーク2の精密計測および相対位置は制御プログ
ラム化することで自動化が図れる。前記のような計測点
の近傍の位置を計測する目的で用いられる3次元計測装
置を、ここでも計測点近傍計測手段と称する。
【0082】また、複数の電極を用いて放電加工を行う
場合、電極交換毎に基準子17を用いた電極の精密な位
置計測を作業者が行わねばならないが、外段取り装置5
1で予めすべての電極の計測点の3次元計測を行い、計
測結果をNC10に転送し、そして放電加工機の工具自
動交換装置16aにすべての電極を取り付けておけば、
電極交換毎にNC10に転送された計測結果を読みだせ
ば、電極の精密な位置計測作業は自動化できる。そのた
め放電加工中は作業者が介在する必要がなくなり連続無
人運転が可能となる。
【0083】電極58の計測点としては例えば図17の
ようなものが考えられる。図17は電極58の計測点を
示した図で、P3a,P3b,P3c,P3d,P3
e,P3fの側面6点とP3gの上面1点を計測点とし
ている。ただ、計測点の位置によってはPSDカメラ5
5の死角になるおそれがあるが、その場合、電極装着ブ
ロック53の位置、方向を変更して死角をなくすように
対処する。
【0084】次に図16における放電加工装置を用いた
段取り工程から加工工程までの一連の操作手順を図18
のフローチャートで示す。ステップST61では、外段
取り装置51の計測点近傍計測手段を用いて加工順に電
極58の計測点の3次元位置を計測し、計測信号処理装
置57で計測情報の処理および記憶を行う。ステップS
T62では、記憶した計測情報を放電加工機のNC10
へケーブル59を用いて転送する。
【0085】ステップST63では、外段取り装置51
で計測された電極58を加工順に工具マガジン16cに
装着する。ステップST64ではワーク2を定盤4に取
り付ける。ステップST65では、工具マガジン16c
に装着されている測定子18を主軸に装着し、前記ワー
ク2および基準子17の3次元位置、姿勢を精密計測
し、計測結果を記憶しておく。
【0086】ステップST66では電極交換を行い、電
極を加工順に工具マガジン16cから取り出し、主軸に
装着する。ステップST67では主軸に装着された電極
1aに関わる外段取り装置51の計測情報に基づいて、
計測点の放電加工機座標上での3次元位置を計算、記憶
する。
【0087】ステップST68では基準子17の精密計
測情報と、ステップST67で計算された計測情報に基
づいて、基準子17を用いた電極1aの計測経路を計算
し、計算結果に基づいて基準子17による電極1aの精
密計測を自動的に行い、計測情報を記憶する。
【0088】ステップST69では、ステップST65
で得たワーク2およびステップST34で得た電極1a
の精密計測情報から電極1aの傾きを求め、電極姿勢修
正値を計算するとともに、ワーク2と電極1aを精密に
位置決めするための相対位置決め座標を計算し記憶す
る。
【0089】ステップST70では主軸に装着された1
aの前記姿勢修正値および相対位置決め座標に基づい
て、電極姿勢修正装置15を駆動して電極1aの姿勢を
修正するとともに、X,Y,Z軸を駆動し、ワーク2と
電極1aの位置決めを行う。ステップST71は放電加
工工程であり、加工が終了すればステップST72へ移
行する。
【0090】ステップST72では電極交換するか否か
を判断する。もし、まだ加工をしていない電極があるな
らYES、なければNOへと分岐する。このようにして
順次電極を交換し加工を行う。本手順ではステップST
61,ステップST63,ステップST64の操作は作
業者が介在するが、その他はプログラム化され自動化で
きる。なお、放電加工機上での記憶,計算等の情報処理
はNC10で行う。
【0091】なお、ここでは視覚センサにPSDカメラ
を用いた場合について説明したが、CCDカメラでも所
期の目的を達し得ることはいうまでもない。
【0092】実施例8.また、図16の外段取り装置5
1のポイント指示装置54とPSDカメラ55の3次元
計測手段の代わりに、複数の関節で構成されるアーム構
造を持った図19に示すような機械式の3次元計測手段
を用いてもよい。同図において、61は前記機械式の3
次元計測手段で、これが3つの関節61a,61b,6
1cと先端に61dのタッチセンサを備え、各関節には
関節角度が計測できる角度センサを持つ構成になってい
る。角度センサやタッチセンサの計測信号は計測信号処
理装置57に入力される。
【0093】計測方法は作業者が計測点にタッチセンサ
61dを接触させることで計測点の教示を行い、前記各
関節の角度とアームの長さから3次元位置を計算して求
めるものである。この3次元計測手段は実施例7で述べ
たPSDカメラを用いたものに比べて多少操作性が悪く
なるが、死角が少ないというメリットがある。
【0094】なお、3次元計測手段61の関節数を増や
せば自由度が増し、操作性がよくなることはいうまでも
ない。
【0095】実施例9.さらに、外段取り装置51とN
C10の通信手段を、フロッピーディスクを用いて行っ
てもよい。そのため、外段取り装置51とNC10にフ
ロッピーディスクドライブを設ける必要がある。これに
より外段取り装置と放電加工機がケーブルで繋がれてい
ない場合でも、計測情報の通信が行える。
【0096】実施例10.また、外段取り装置51とN
C10の通信手段を、ツールIDシステムを用いて行っ
てもよい。ツールIDシステムは工具情報を工具自身に
持たせるもので、工具に張りつけるROMや磁気記憶素
子等の記憶媒体を持つIDチップとIDチップにデータ
を書き込むデータライト装置およびIDチップのデータ
を読みだすデータリード装置を持つ。
【0097】この発明の放電加工システムにツールID
システムを用いた場合の実施例を図20に示す。符号1
〜18,51〜59は図16と同じ構成である。71は
IDチップ、72はデータライト装置、73はデータリ
ード装置である。IDチップ71は例えば電極のシャン
ク部に固定される。データライト装置72は、例えば電
極装着ブロック53上に固定され、計測信号処理装置5
7からの計測情報をIDチップ71に書き込む。
【0098】こうして、データの書き込みが終了した電
極58は、放電加工機の工具マガジン16cに装着す
る。データリード装置73は例えば工具自動交換装置1
6a上に固定し、IDチツプ71に書き込まれた前記電
極58の計測情報を読み取り、NC10へデータを送
る。このようにして外段取り装置51とNC10の間の
データ通信を行うと、電極自身が計測データを持ってい
るので、電極と計測データの対応がとりやすく、段取り
作業のミスの低減が期待できる。
【0099】なお、IDチップ71に電極58の使用順
序やワークの情報および加工情報を入力しておけば、よ
りミスが少なくなり、作業の効率化が期待できることは
いうまでもない。
【0100】また、IDチップ71の代わりにバーコー
ドを用いても所期の目的を実現できる。
【0101】
【発明の効果】以上のように、この請求項1の発明によ
れば、工具の位置を計測する工具計測手段と、前記工具
位置の計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計測手段
とを備え、工具制御手段に、前記計測点近傍の計測結果
に基づいて工具の計測経路を発生させて工具の相対位置
を制御させ、前記工具計測手段による工具の位置計測を
行わせるように構成したので、予め加工前に使用する全
ての工具の概略位置を作業者が工具計測手段を用いて計
測しておくだけで、工具の精密な位置決めを自動的に行
うことができ、この結果、被加工物と工具の精密な位置
決めを容易にし、段取り作業の効率化を図ることができ
るものが得られる効果がある。
【0102】この請求項2の発明によれば、被加工物の
位置を計測する被加工物計測手段と、前記被加工物位置
の計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計測手段とを
備え、被加工物制御手段に、前記計測点近傍の計測結果
に基づいて被加工物の計測経路を発生させて被加工物の
相対位置を制御させ、前記被加工物計測手段による被加
工物の位置計測を行わせるように構成したので、予め加
工前に被加工物の概略位置を作業者が被加工物計測手段
を用いて計測しておくだけで、被加工物の精密な位置決
めを自動的に行うことができ、この結果、被加工物と工
具の精密な位置決めを容易にし、段取り作業の効率化を
図ることができるものが得られる効果がある。
【0103】この請求項3の発明によれば、工具の位置
を計測する工具計測手段と、前記被加工物の位置を計測
する被加工物計測手段と、前記工具位置の計測点近傍の
位置を計測し、前記被加工物位置の計測点近傍の位置を
計測する計測点近傍計測手段とを備え、工具制御手段
に、前記計測点近傍の計測結果に基づいて、工具の計測
経路を発生させて工具の相対位置を制御させ、前記工具
計測手段による工具の位置計測を行わせるとともに、被
加工物制御手段に、前記計測点近傍の計測結果に基づい
て被加工物の計測経路を発生させて被加工物の相対位置
を制御させ、前記被加工物計測手段による被加工物の位
置計測を行わせるように構成したので、加工前に被加工
物の概略位置と使用する全ての工具の概略位置を作業者
が工具計測手段および被加工物計測手段を用いて計測し
ておくだけで、被加工物と工具の精密な位置決めを容易
にし、段取り作業の効率化を図ることができるものが得
られる効果がある。
【0104】また、この請求項4の発明によれば、工具
の位置計測用の計測基準点の近傍を計測する計測点近傍
計測手段および該計測点近傍計測手段による計測情報を
処理する計測情報処理手段を有する外段取り装置と、放
電加工機内に取り付けられ、工具の位置を精密に計測す
る工具計測手段と、前記外段取り装置の計測結果に基づ
いて工具の計測経路を発生して工具の相対位置を制御
し、前記工具計測手段により工具の位置計測を自動的に
行う工具制御手段とを備え、通信手段に、前記外段取り
装置と前記放電加工機との間の情報交換を行わせるよう
に構成したので、作業者による工具の計測作業は外段取
り装置で簡単に行うことができ、面倒な放電加工機上の
工具の精密な位置計測作業および被加工物と工具の位置
決め作業は自動化される。このため計測作業,位置決め
作業に熟練度を必要とせず、作業者の負担が減り、段取
り作業時間の短縮化を期待できる効果がある。
【0105】さらに、この請求項5の発明によれば、自
動位置決め手段によって、被加工物計測手段による被加
工物の測定結果と工具制御装置からの工具計測手段によ
る工具の測定結果とに基づき、これら被加工物と工具と
の位置決めを自動的に行うように構成したので、1つの
被加工物を複数本の工具で加工する場合でも、工具交換
時に作業者が介在する必要もなく、連続無人運転も可能
となり、かつ被加工物の加工精度が高いものが得られ
る。さらに、外段取り装置と放電加工機との計測情報の
通信に工具に取り付けられた記録媒体を用いると、工具
と計測データの対応がとりやすく、段取り作業のミスの
低減が期待できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の放電加工機の構成図であ
る。
【図2】この発明の実施例1の計測点近傍計測手段にお
ける計測点のポイント指示装置を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施例1の計測点近傍計測手段にお
けるカメラの配置を示す図である。
【図4】本発明の計測点を示すワークの斜視図である。
【図5】本発明の計測点を示す電極の斜視図である。
【図6】本発明の計測点を示す基準子の斜視図である。
【図7】本発明の測定子による計測経路を示すワークの
斜視図である。
【図8】本発明の基準子による計測経路を示す電極の斜
視図である。
【図9】本発明の実施例1の放電加工機の操作手順を示
すフローチャート図である。
【図10】本発明の実施例2のカメラのカメラスタンド
を示す正面図である。
【図11】本発明の実施例3の放電加工機の構成図であ
る。
【図12】本発明の実施例4の放電加工機の構成図であ
る。
【図13】本発明の実施例5の電極の計測装置を示す正
面図である。
【図14】本発明の実施例5の放電加工機の操作手順を
示すフローチャート図である。
【図15】本発明の実施例6の放電加工機の操作手順を
示すフローチャート図である。
【図16】本発明の実施例7の放電加工装置の構成図で
ある。
【図17】図16における電極の基準面の計測点を示す
説明図である。
【図18】本発明の実施例7の放電加工装置の操作手順
を示すフローチャート図である。
【図19】本発明の実施例8の放電加工装置の構成図で
ある。
【図20】本発明の実施例10の放電加工装置の構成図
である。
【図21】従来の放電加工機の構成図である。
【図22】従来の計測点を示すワークの斜視図である。
【図23】従来の計測点を示す電極の斜視図である。
【図24】基準子と測定子の相対位置決めするための計
測経路図である。
【符号の説明】
1a〜1e 電極(工具) 2 ワーク(被加工物) 10 NC(工具制御手段)(被加工物制御手段) 17 基準子(工具計測手段) 18 測定子(被加工物計測手段) 19 ポイント指示装置 20 PSDカメラ(計測点近傍計測手段) 22 計測信号処理装置(計測点近傍計測手段) 38 CCDカメラ(視覚センサ)(計測点近傍計測手
段) 39 計測点の目印(計測点近傍計測手段) 40 計測信号処理装置 41a 複数の関節で構成される機械式の3次元計測装
置(計測点近傍計測手段) 42 計測信号処理装置(計測点近傍計測手段) 51 外段取り装置 54 ポイント指示装置(計測点近傍計測手段) 55 PSDカメラ(計測点近傍計測手段) 57 計測信号処理装置(計測情報処理手段)(計測点
近傍計測手段) 58 電極(工具) 59 ケーブル(通信手段)
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 放電加工機および放電加工装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放電加工における被
加工物(以下、ワークと称す)と工具(以下、電極と称
す)の相対位置決めが簡単にできる放電加工機および放
電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は従来の放電加工機を示す構成図
であり、図において、主軸に装着されている電極1aと
加工槽3内に固定されている定盤4上に取り付けられた
ワーク2を加工槽3内の加工液中(加工液は図示しな
い)で対向させ、電源装置5から供給されるパルス電圧
を電極1a、ワーク2の間隙に通電することにより、電
極1aとワーク2間に放電を発生させて該ワークを加工
する。
【0003】主軸は電極装着治具6および電極姿勢修正
装置15,スライダー7,ボールネジ8a,Z軸サーボ
モータ9aで構成されており、電極1aは電極装着治具
6に装着される。この主軸はZ軸サーボモータ9aを制
御することで上下運動を行うことができ、電極1aの傾
きは電極姿勢修正装置15で修正することができる。こ
れらの制御は工具制御手段としての数値制御装置(以
下、NCと称す)10からの指令により行われる。前記
Z軸サーボモータ9aはヘッド11の中に固定されてお
り、ヘッド11はコラム12によりベッド13に固定さ
れ支えられている。
【0004】加工槽3はベッド13上に取り付けられた
X軸テーブル14aとY軸テーブル14bからなるXY
テーブル上に取り付けられており、電極1aとワーク2
の水平方向の相対位置を制御する。X軸テーブル14a
はボールネジ8bに接続されているモータ9bにより駆
動される。Y軸テーブル14bも同様にモータ9cによ
り駆動される。モータ9b,9cはNC10の指令によ
り制御される。
【0005】定盤4上にはワーク2と電極1aの相対位
置を精密に計測するために基準子17が設置される。こ
の基準子17は一般的に先端が球形状をしており、電極
1aを接触させることで電極の3次元位置を数ミクロン
オーダの精度で精密に計測できるタッチセンサである。
【0006】16aは工具自動交換装置であり、工具マ
ガジン16cとスイングアーム16bをもつ。工具マガ
ジン16cには電極1b,1c,1d,1eのように加
工に応じて複数本仕込まれている場合があり、電極交換
時にはスイングアーム16bにより主軸装着電極と自動
的に交換可能である。また、工具マガジン16cには電
極の他にワークや基準子の位置を数ミクロンの精度で精
密に計測できるタッチセンサである測定子18が備え付
けられており、計測時には工具自動交換装置16aによ
り主軸に装着される。
【0007】放電加工機は前記の様な構成で、電極1a
とワーク2間の放電により電極形状がワーク2に転写さ
れるよう加工される。このような形彫放電加工機は電極
1aとワーク2の相対位置決めを精度よく行わなければ
精度のよい加工はできない。
【0008】電極1aおよびワーク2の位置決めが一般
的によく行われている方法は、文献「放電加工のしくみ
と100%活用法」(技術評論社 昭和63年2月25
日発行)に記載されているようなものがある。これは、
ワーク2および電極1aの基準面のX,Y,Z軸に対す
る傾きをダイヤルゲージ等の精密な計測器で計測しワー
ク2,電極1aの姿勢を修正する垂直,平行出し作業を
行い、次に姿勢が修正されたならば、ワーク2と電極1
aの基準面を接触させて相対位置決めを行っていた。こ
の方式は作業の大半は作業者が介在しなければならず、
作業も数ミクロン精度の精密な位置決めを行うものなの
で作業に熟練度を要する上、作業時間もかかる。
【0009】この作業の一部を自動化,簡素化する放電
加工装置として特公昭62−50252号公報がある。
この放電加工装置は前記の測定子18を用いてワーク2
の基準面の傾き、位置を精密に計測し、その計測結果に
基づいて電極1aとワーク2の相対位置決めを自動的に
行うものである。ワーク2の基準面の計測点として例え
ば図22のF17a,F17b,F17c,F17dの
ようなものが挙げられている。ただ、この方式は電極1
aの精密な位置を計測する手法について述べられておら
ず、電極1aとワークの精密な相対位置決めはできな
い。
【0010】特開昭57−75734号公報ではこの電
極1aの位置,姿勢を精密に計測する放電加工装置が述
べられている。この放電加工装置では基準子17を用い
て電極1aの基準面の位置を精密に計測している。電極
1aの計測点としては図23に示す4つの側面の点P1
8a,P18b,P18c,P18dと底面の点P18
eが挙げられている。計測は図22に示すように電極1
aを基準子17に対し、X軸+、一方向とY軸+、一方
向とZ軸+方向から接触させて行われる。
【0011】さらに、ワーク2と電極1aの相対位置決
めを行うには、前記基準子17による電極1aの精密な
計測と測定子18による前記ワーク2の精密な計測以外
に基準子17と測定子18の相対位置を精密に計測して
おく必要がある。例えば特開昭61−288934号公
報に記載されている放電加工装置がある。図24に示す
ように、基準子17と測定子18で柱中心位置決めを行
い、相対位置を精密に計測している。
【0012】このような電極1a、ワーク2および基準
子17と測定子18の精密な位置計測を行えば、電極1
aとワーク2の精密な相対位置関係がわかり、電極1
a,ワーク2間の相対位置決めを自動的に行うことも可
能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電加工装置は
電極1aおよびワーク2の姿勢,位置を精密に計測する
ため、電極1aおよびワーク2を前記測定子18および
基準子17に接触させて精密に計測し、しかる後、前記
計測結果に基づいてワーク2と電極1aの位置決めを行
っていた。
【0014】測定子18および基準子17を用いた計測
作業は、作業者が放電加工機のX,Y,Z軸を移動させ
て計測しなければならない。X,Y,Z軸を移動させる
には操作ボックス等を用いて行わなければならず、操作
性がよくない。
【0015】また、測定子18および基準子17は一般
的に電気接触式で計測するものが多く、計測点へのアプ
ローチ速度も速くできず、計測に時間がかかるとともに
熟練度を要する作業であった。また、1つのワークに対
し100本以上の電極で加工する場合があり、電極交換
毎に作業者が電極の精密計測を行わねばならず、放電加
工を連続無人運転できないなどの問題点があった。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、作業者によるワーク、電極の計
測作業を熟練度の要しない程度の簡単なものとすること
によって、計測作業の簡易化と計測作業時間の短縮化を
図り、その計測作業も加工前の段取り工程でまとめて行
うことで段取り作業の効率化と放電加工の連続無人運転
を可能とすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る放
電加工機は、工具の位置を計測する工具計測手段と、前
工具の位置計測点近傍の位置を精密に計測する計測点
近傍計測手段とを備え、工具制御手段に、前記計測点
傍計測手段の計測結果に基づいて工具の計測経路を発生
させて工具の相対位置を制御させ、前記工具計測手段に
よる工具の位置計測を自動的に行わせるようにしたもの
である。
【0018】請求項2の発明に係る放電加工機は、被加
工物の位置を計測する被加工物計測手段と、前記被加工
物の位置計測点近傍の位置を精密に計測する計測点近傍
計測手段とを備え、被加工物制御手段に、前記計測点近
計測手段の計測結果に基づいて被加工物の計測経路を
発生させて被加工物の相対位置を制御させ、前記被加工
物計測手段による被加工物の位置計測を自動的に行わせ
るようにしたものである。
【0019】請求項3の発明に係る放電加工機は、工具
の位置を精密に計測する工具計測手段と、前記被加工物
の位置を精密に計測する被加工物計測手段と、前記工具
の位置計測点の近傍の位置を計測し、前記被加工物の位
置計測点の近傍の位置を計測する計測点近傍計測手段と
を備え、工具制御手段に、前記計測点近傍計測手段の計
測結果に基づいて、工具の計測経路を発生させて工具の
相対位置を制御させ、前記工具計測手段による工具の位
置計測を自動的に行わせるとともに、被加工物制御手段
に、前記計測点近傍計測手段の計測結果に基づいて被加
工物の計測経路を発生させて被加工物の相対位置を制御
させ、前記被加工物計測手段による被加工物の位置計測
自動的に行わせるようにしたものである。
【0020】請求項4の発明に係る放電加工装置は、工
具の位置計測点の近傍の位置を計測する計測点近傍計測
手段および該計測点近傍計測手段による計測情報を処理
する計測情報処理手段を有する外段取り装置と、前記放
電加工機内に取り付けられ、工具の位置を精密に計測す
る工具計測手段と、前記外段取り装置の計測結果に基づ
いて工具の計測経路を発生して工具の相対位置を制御
し、前記工具計測手段により工具の位置計測を自動的に
行う工具制御手段とを備え、通信手段に、前記外段取り
装置と前記放電加工機との間の情報交換を行わせるよう
にしたものである。
【0021】請求項5の発明に係る放電加工装置は、
具の位置計測点の近傍の位置を計測する計測点近傍計測
手段および該計測点近傍計測手段による計測情報を処理
する計測情報処理手段を有する外段取り装置と、前記放
電加工機内に取り付けられ、工具の位置を精密に計測す
る工具計測手段と、被加工物の位置を精密に計測する被
加工物計測手段と、前記外段取り装置の計測結果に基づ
いて工具の計測経路を発生して工具の相対位置を制御
し、前記工具計測手段により工具の位置計測を自動的に
行う工具制御手段と、前記被加工物計測手段で計測され
た被加工物の計測結果と前記工具制御手段によって得ら
れた工具の計測結果に基づいて自動的に被加工物と工具
の位置決めを行う位置決め手段とを備え、通信手段に、
前記外段取り装置と前記放電加工機との間の情報交換を
行わせるようにしたものである。
【0022】
【作用】請求項1の発明における計測点近傍計測手段は
工具の位置計測点の近傍の位置を熟練度を要しない程度
の簡単な操作で計測できるように働く。また、工具制御
手段は、前記計測点近傍計測手段の計測結果に基づい
て、自動的に工具の精密な位置計測作業を行なうように
働く。
【0023】請求項2の発明における計測点近傍計測手
段は、被加工物の位置計測点の近傍の位置を熟練度を要
しない程度の簡単な操作で計測できるように働く。ま
た、被加工物制御手段は、前記計測点近傍計測手段の計
測結果に基づいて、自動的に被加工物の精密な位置計測
作業を行なうように働く。
【0024】請求項3の発明における計測点近傍計測手
段は、工具の位置計測点及び被加工物の位置計測点の近
傍の位置を熟練度を要しない程度の簡単な操作で計測で
きるように働く。また、工具制御手段及び被加工物制御
手段は、前記計測点近傍計測手段の計測結果に基づい
て、自動的に工具及び被加工物の精密な位置計測作業を
行なうように働く。
【0025】請求項4の発明における外段取り装置の計
測点近傍計測手段は、工具の位置計測点の近傍の位置を
熟練度を要しない程度の簡単な操作で計測できるように
働く。また、工具制御手段は、前記外段取り装置の計測
点近傍計測手段の計測結果に基づいて、自動的に放電加
工機上での工具の精密な位置計測作業を行なうように働
く。
【0026】請求項5の発明における外段取り装置の計
測点近傍計測手段は、工具の位置計測点の近傍の位置を
熟練度を要しない程度の簡単な操作で計測できるように
働く。また、工具制御手段は、前記外段取り装置の計測
点近傍計測手段の計測結果に基づいて、自動的に放電加
工機上での工具の精密な位置計測作業を行なうように働
く。また、位置決め手段は被加工物と前記工具の位置決
めを自動的に行なうように働く。
【0027】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1において、1〜18までは前記図21に示す
従来の放電加工機と同一であるから、同一部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。図1において、19
はポイント指示装置であり、例えば図2に示すように作
業者が握りやすいように設計された握り棒19aの先端
部にLED等のような点光源19bを設け、計測タイミ
ングを入力するスイッチ19cを備えた構成である。こ
のポイント指示装置19は計測点を指示するために用い
るものであり、点光源19bを計測点近傍に持ってい
く。
【0028】20は点光源19bの3次元位置を計測す
るための視覚センサであり、ここではPSDカメラを想
定している。このPSDカメラ20はLED等の点光源
19bの2次元の座標値が計測できるセンサであり、例
えば浜松ホトニス株式会社製のポジションセンサC23
99が挙げられる。このPSDカメラは図3のように2
台配置されており、PSDカメラ20の視野内に計測す
るワーク2や電極1a等が入るように設置される。21
はカメラスタンドである。
【0029】22は計測信号処理装置であり、2台のP
SDカメラの計測情報とスイッチ19cの情報を入力
し、三角測量の原理で点光源19bの3次元位置を計算
する。この計測信号処理装置22はNC10と接続され
ており、計算した3次元位置をNC10に伝達する。2
3はセンサ設置台であり、加工槽3に固定されている。
【0030】前記のように構成された放電加工機におい
ては、前記ポイント指示装置19,PSDカメラ20,
計測信号処理装置22からなる計測点近傍計測手段とし
ての3次元計測装置を用いてワーク2や電極1aの3次
元位置の計測を簡単に行うことができる。この3次元計
測装置の操作方法は、作業者が計測点近傍にポイント指
示装置19の点光源19bを当てるか接近させるかして
スイッチ19cを入力するのみである。その後の信号処
理は計測信号処理装置22が行い、スイッチ19cの前
記入力タイミングでPSDカメラ20からの計測値を入
力し、点光源19bの3次元位置を計算し出力する。
【0031】この3次元計測装置は基準子17,測定子
18による計測のように放電加工機のX,Y,Z軸を駆
動する必要がなく、操作性にすぐれ、簡易な計測を実現
できる。ただ、一般的にこのようなPSDカメラ20を
用いた3次元位置計測方法は精度が悪く、数10ミクロ
ン以下の高精度が要求される計測には適さない。
【0032】また、放電加工機のワーク2,電極1a等
の位置計測は数ミクロンオーダの計測精度が必要であ
る。そこで本発明ではワーク2,電極1a等の精密計測
は基準子17,測定子18により行うが、これらの計測
を自動的に行えるように、PSDカメラ20による3次
元計測装置を用いて、予めワーク2,電極1a等の計測
点の位置計測を行っておく。この計測によって、計測点
の近傍の位置が計測されることになる。
【0033】計測点近傍の大体の位置が計測されておれ
ば、その計測結果に基づいて、基準子17,測定子18
の計測経路を計算すればよく、基準子17,測定子18
による電極1a,ワーク2の精密計測および相対位置の
制御はプログラム化することで自動化が図れる。以下、
前記のような計測点の近傍の位置を計測する目的で用い
られる3次元計測装置を計測点近傍計測手段と称する。
【0034】ワーク2,電極1aの3次元位置を計測す
るための計測点としては例えば図4,図5のようなもの
が考えられる。図4はワーク2の計測点を示した図で、
P4a,P4b,P4c,P4dの側面4点とP4eの
上面1点を計測点としている。また、図5は電極1aの
計測点を示した図で、P5a,P5b,P5c,P5
d,P5e,P5fの側面6点とP5gの底面1点を計
測点としている。図6には基準子17の位置を計測する
ための計測点P6を示している。これらの計測点を作業
者が計測点近傍計測手段で位置計測を行う。
【0035】計測点近傍計測手段で計測した結果から測
定子18,基準子17の計測経路を計算する。測定子1
8によるワーク2の計測経路は図4のようなワーク2で
は図7のようなものが考えられる。また、基準子17に
よる電極1aの計測経路は図5のような電極1aでは図
8に示すようなものが考えられる。また、測定子18と
基準子17の柱中心位置決めは前記図24のような計測
経路が考えられる。
【0036】図9は計測点近傍計測手段を用いた放電加
工の段取り工程から加工工程までの操作手順のフローチ
ャートを示す。ステップST24ではワーク2を定盤4
に固定し、使用する電極1a,1b,1c等を工具マガ
ジン16cに装着する。ステップST25では工具マガ
ジン16cに装着されている測定子18を工具自動交換
装置16aで主軸(電極装着治具6)に装着する。
【0037】ステップST26では計測点近傍計測手段
でワーク2および基準子17の前記計測点の位置を計測
し計測情報を記憶する。ステップST27ではワーク2
の計測点P4e,P4a,P4b,P4c,P4dの前
記計測結果から、測定子18で各計測点を計測する図7
のような計測経路101を計算し、X,Y,Z軸を制御
して自動的に精密計測を行う。この計測結果はワーク2
の精密計測情報として記憶する。
【0038】また、同様に基準子17の計測点P6の前
記計測結果から、測定子18で、図24のような計測経
路を計算し、X,Y,Z軸を制御して自動的に測定子1
8と基準子17の相対位置の精密計測を行う。計測結果
は基準子17の精密計測情報として記憶する。
【0039】ステップST28では工具マガジン16c
に設置されている電極1a,1b,1c・・・等を加工
順に工具自動交換装置16aで電極交換を行い、主軸に
装着する。ステップST29では前記主軸に装着された
電極の前記計測点を計測点近傍計測手段で計測し記憶す
る。ステップST30では使用する電極1a,1b,1
c・・・をすべて計測したか否かを判断する。まだ計測
されていない電極があればYES、なければNOへ分岐
する。
【0040】計測点近傍計測手段を用いた電極の計測が
終了すればステップST31の操作へ移る。ステップS
T31では工具自動交換装置16aを用いて電極を加工
の順番に従って主軸に装着する。ステップST32では
前記基準子17の精密計測情報と主軸装着電極の計測点
近傍計測手段による計測情報を用いて図8のような電極
の計測経路102を計算し、その結果に基づいてX,
Y,Z軸を制御し、自動的に基準子17による電極の精
密計測を行い、電極の精密計測情報として記憶する。
【0041】ステップST33では、前記ワーク2およ
び前記電極1aの精密計測情報から該電極の傾き等の姿
勢修正値およびワーク2と電極1aを精密に位置決めす
るための相対位置決め座標値を計算し記憶する。
【0042】ステップST34では前記電極1aの姿勢
修正値および前記相対位置決め座標値に基づいて、電極
姿勢修正装置15を駆動して電極1aの姿勢を修正する
とともに、X,Y,Z軸を駆動しワーク2と電極1aの
位置決めを行う。
【0043】ステップST35は放電加工工程であり、
加工が終了すればステップST36へ移行する。ステッ
プST36では電極交換するか否かを判断する。もしま
だ加工をしていない電極があるならYES、なければN
Oへと分岐する。このようにして順次電極を交換し加工
を行う。
【0044】上記図9に示す手順は工具制御手段および
被加工物制御手段としてNC内でプログラム化され実現
される。本手順ではステップST24,ステップST2
6,ステップST29の操作は作業者が介在するが、そ
の他は自動化される。
【0045】なお、本手順は電極が複数本ある場合、ス
テップST35の加工工程の後にステップST32の基
準子17による電極1aの精密計測を行う必要が生ずる
が、ある電極の加工後に次の電極の基準子17による精
密計測を行う場合、加工後は基準子17に油が付着し計
測精度が劣化することがある。この場合は図9のステッ
プST32,ステップST33はステップST29,ス
テップST30の間で行ってもよい。ただし、この場合
は工具自動交換装置16aの主軸への繰り返し装着精度
が高い必要がある。
【0046】なお、ここでは視覚センサにPSDカメラ
を用いた場合について説明したが、CCDカメラ,IT
Vカメラでも所期の目的を達し得ることはいうまでもな
い。
【0047】実施例2.また、図1のPSDカメラスタ
ンド21を図10に示すように、直交する水平軸と垂直
軸の2軸の回転機構37a,37bを付加した回転機構
付きカメラスタンド37とすることにより、PSDカメ
ラ20の視野を拡大することができる。37aは定盤4
に平行な回転軸、37bは定盤4に垂直な回転軸であ
り、各回転機構に角度センサを装着し、PSDカメラ2
0の姿勢を計算することで、3次元計測が広い視野で行
える。また、上記回転機構37a,37bに回転角度を
計測できるセンサと回転角度を制御できるアクチュエー
タを付加し、NC10で自由に回転角度を制御できるよ
うにしてもよい。
【0048】実施例3.また、計測点近傍計測手段は、
図11に示すような視覚センサ38とワーク2および電
極1aの計測点上に印された目印39からワーク2およ
び電極1aの3次元位置および姿勢を計測する3次元計
測装置を用いてもよい。
【0049】図11において、1〜18,21は図1と
同じ構成である。本実施例では視覚センサ38として目
印39を認識できるCCDカメラを想定している。CC
Dカメラは2次元の画像情報が得られるので、視野内に
目印39が入るように設置し、画像処理を施すことで、
目印39の2次元位置を計測できる。
【0050】そこで図3のPSDカメラ20のようにC
CDカメラ38を2台配置し、目印39の三角測量を行
うことで3次元位置を計測することができる。目印39
はCCDカメラ38が認識しやすいような形,色とし、
基準子17,測定子18による精密計測の妨げにならな
いようなもので構成される。
【0051】40は2台のCCDカメラ38の画像情報
を入力し、画像処理を行い目印39の3次元位置をNC
10に出力する計測信号処理装置である。ここで、視覚
センサ38,計測点の目印39および計測信号処理装置
40は計測点近傍計測手段を構成している。
【0052】目印39は放電加工機に電極1a,ワーク
2を設置する前にまとめて付けておくと、作業性がよく
なる上、以降の段取り作業の省力化が図れる。
【0053】実施例4.また、図1に示した計測点近傍
計測手段の代わりに図12のような複数の関節で構成さ
れるアーム構造を持った機械式の3次元計測装置を用い
てもよい。図12において、1〜18は図1と同じ構成
である。41aは計測点近傍計測手段を構成する前記機
械式の3次元計測装置であり、定盤4に垂直な軸を中心
に回転する関節41bと定盤4に平行な軸を中心に回転
する関節41c,41d,41eの4関節と、先端にタ
ッチセンサ41fを備え、各関節には関節角度が計測で
きる角度センサを備えた構成になっている。
【0054】角度センサやタッチセンサ41fの計測信
号は上記計測点近傍計測手段を構成する計測信号処理装
置42に入力され、タッチセンサ41fと各アームの長
さを用いてタッチセンサ41fの先端部の3次元位置を
計算しNC10に出力する。
【0055】本計測点近傍計測手段は実施例1で述べた
PSDカメラ20を用いたものに比べて多少操作性が悪
くなるが、死角が少ないというメリットがある。なお、
3次元計測装置41aの関節数を増やせば自由度が増
し、操作性は無論よくなる。
【0056】実施例5.実施例1のPSDカメラ20や
実施例3のCCDカメラ38によれば、電極1aの長さ
が長い場合、電極1aの底面が死角になる虞がある。こ
れを防止する為図13に示すように電極装着ブロック4
3を放電加工機の定盤4上に設置して電極装着ブロック
43に電極1aを逆向きに挿入し、PSDカメラ20の
視野に底面が入るようにして計測点を計測してもよい。
この時、電極装着ブロック43の姿勢,位置は予め計測
点近傍計測手段か測定子18で計測しておく必要があ
る。
【0057】本発明の計測点近傍計測手段による電極1
aの計測方法を用いた場合の図1の放電加工機の操作手
順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
【0058】ステップST44では定盤4に電極装着ブ
ロック43を取り付ける。ステップST45では、計測
点近傍計測手段か測定子18で前記電極装着ブロック4
3の位置,姿勢を計測し、計測情報を記憶する。ステッ
プST46では電極装着ブロック43に電極1a,1
b,・・・を加工順に装着する。ステップST47では
計測点近傍計測手段で電極の計測点(図5)を計測し記
憶する。
【0059】ステップST30,ステップST24,ス
テップST25,ステップST26,ステップST2
7,ステップST28は上記図9と同様の操作を行う。
ステップST48では主軸装着電極に関わるステップS
T45,ステップST47で得られた計測情報とステッ
プST27の基準子17の計測情報から電極を主軸に装
着した場合の計測点の位置を計算,記憶し、図9のステ
ップST32の操作と同様、基準子17により前記電極
の精密自動計測を行い、計測結果を記憶する。ステップ
ST33,ステップST34,ステップST35,ステ
ップST36は図9と同様の操作を行う。
【0060】実施例6.また、工具マガジン16cの装
着精度が高い場合、計測点近傍計測手段による電極1a
の計測点の計測を工具マガジン16c上に装着された状
態で行ってもよい。図15に本発明の計測点近傍計測手
段による電極の計測方法を用いた放電加工機の操作手順
のフローチャートを示す。
【0061】図12の放電加工機に基づいて説明する。
ただし、工具マガジン16cの各電極装着穴(図示しな
い)の3次元位置は予め計測されているものとする(放
電加工機の設計値からも計算可能である)。
【0062】ステップST24,ステップST25,ス
テップST26,ステップST27は図9のそれと同じ
操作を行う。ステップST49で計測点近傍計測手段で
工具マガジン16c上の電極の前記計測点を計測し記憶
する。ステップST30は図9のそれと同じ操作を行
う。ステップST50では工具マガジン16cを回転さ
せ次に計測する電極を計測点近傍計測手段の計測範囲内
に移動させる。ステップST28は図9のそれと同じ操
作を行う。
【0063】ステップST51では主軸装着電極に関わ
るステップST50の計測情報と既知の電極装着穴の3
次元位置とステップST27の基準子17の精密計測情
報から前記電極を主軸に装着した場合の計測点の3次元
位置を計算,記憶し、図9のステップST32と同様、
基準子17による前記電極の精密自動計測を行い計測結
果を記憶する。ステップST33,ステップST34,
ステップST35,ステップST36は図9と同様の操
作を行う。
【0064】本実施例の計測点近傍計測手段は広い計測
範囲を必要とするため、実施例2あるいは実施例4の計
測装置を用いなければならないが、計測作業が工具マガ
ジン上で行われるので、電極を主軸等に装着する手間が
省ける上、加工中でも計測できるメリットがある。
【0065】このような実施例の構成によれば、以下に
記載されたような効果を奏する。
【0066】計測点近傍計測手段を放電加工機に設置す
ることにより、作業者による電極,ワークの計測作業が
簡単になり、作業者の負担が減り段取り時間を短縮でき
る。
【0067】また、計測点近傍計測手段にポイント指示
装置と視覚センサを用いることにより、操作性のよい計
測ができる。
【0068】また、計測点近傍計測手段に電極,ワーク
上に印された計測点の目印と視覚センサを用いることに
より、操作性のよい計測ができる。
【0069】また、計測点近傍計測手段を複数の関節を
持ったアーム構造とすることにより、操作性がよく死角
が少ない計測ができる。
【0070】また、計測点近傍計測手段で電極を計測す
る際に該電極を定盤上に取り付けて計測することによ
り、死角の発生を少なくすることができる。
【0071】また、計測点近傍計測手段で電極を計測す
る際に電極を工具マガジン上に装着して計測することに
より、計測時間が短く加工中でも計測することができ
る。
【0072】複数の電極で放電加工を行う場合、計測点
近傍計測手段を用いた電極,ワークの計測は、放電加工
前の段取り工程でまとめて行うことにより、放電加工の
連続無人運転が可能となる。
【0073】実施例7.また、図16は他の実施例を示
し、51は電極の計測測定点の近傍の位置を予め計測し
ておく外段取り装置であり、この外段取り装置51は設
置台52,電極装着ブロック53,ポイント指示装置5
4,視覚センサとしてのPSDカメラ55,カメラスタ
ンド56および計測情報処理手段としての計測信号処理
装置57から構成されている。
【0074】また、58は計測する電極であり、電極装
着ブロック53は電極装着治具6と同様の構成となって
おり、電極58を加工面が上になるように装着し固定す
るものである。ポイント指示装置54は例えば図2のよ
うな構成となっている。PSDカメラ55はLED等の
点光源の2次元の座標値が計測できる視覚センサで、こ
のような2台のPSDカメラを用いて三角測量を行うこ
とによって点光源の3次元位置計測ができる。また、こ
れらのPSDカメラ55はそれぞれの視野内に計測する
電極58等がはいるよう設置される。
【0075】計測信号処理装置57はCPU,メモリ
ー,入出力インターフェイスをもち、2台のPSDカメ
ラ55の計測情報とスイッチ19cの情報を入力し、ス
イッチ19cが入力された時の点光源19bの3次元座
標の計算や計測情報の処理,記憶および外部機器への入
出力等を行う。ここでポイント指示装置54,PSDカ
メラ55および計測信号処理装置57は計測点近傍計測
手段を構成している。
【0076】この外段取り装置51においては、前述の
ようなポイント指示装置54,PSDカメラ55,計測
信号処理装置57からなる3次元計測装置を用いて、電
極58の3次元位置の計測を行うことができる。この3
次元計測装置の操作方法は作業者が計測点近傍にポイン
ト指示装置54の点光源19bを当てるか接近させるか
して、スイッチ19cを入力するのみであり、簡単で操
作性がよい。
【0077】その後の信号処理は計測信号処理装置57
が行い、スイッチ19cの前記入力タイミングでPSD
カメラ55からの計測値を入力し、その時の点光源19
bの3次元位置を計算する。このように電極58の計測
点の3次元計測を行うが、ここで必要とされる3次元計
測情報は電極58の計測点の位置と電極装着ブロック5
3との相対位置である。
【0078】そこで計測信号処理装置57では予め計測
されている電極装着ブロック53の3次元計測情報と電
極58の計測点の3次元計測情報から、電極装着ブロッ
ク53と電極58の計測点の相対位置を計算し出力す
る。59は計測信号処理装置57とNC10との情報通
信を行うためのケーブルであり、外段取り装置51の計
測結果等を放電加工機に転送する。
【0079】上記外段取り装置51の3次元計測装置
は、基準子17,測定子18による計測のように放電加
工機のX,Y,Z軸の駆動が不要で、操作性に優れ、簡
易な計測を実現できる。只、一般にこのようなPSDカ
メラ55を用いた3次元計測方法は精度が悪く、数10
ミクロン以下の高精度を要求される計測には適さない。
【0080】また、放電加工機上のワーク2、電極1a
等の位置計測は数ミクロンオーダの計測精度が必要であ
る。そこで本発明ではワーク2,電極1a等の精密計測
は基準子17、測定子18により行うが、これらの計測
を自動的に行えるように、外段取り装置51のPSDカ
メラ55による3次元計測装置を用いて、予め電極58
の計測点の位置計測を行っておく。この計測によって、
計測点の近傍の位置が計測されることになる。
【0081】計測点近傍の位置が計測されておれば、計
測結果に基づいて、基準子17,測定子18の計測経路
を計算すればよく、基準子17,測定子18による電極
1a、ワーク2の精密計測および相対位置の制御はプロ
グラム化することで自動化が図れる。前記のような計測
点の近傍の位置を計測する目的で用いられる3次元計測
装置を、ここでも計測点近傍計測手段と称する。
【0082】また、複数の電極を用いて放電加工を行う
場合、電極交換毎に基準子17を用いた電極の精密な位
置計測を作業者が行わねばならないが、外段取り装置5
1で予めすべての電極の計測点の3次元計測を行い、計
測結果をNC10に転送し、そして放電加工機の工具自
動交換装置16aにすべての電極を取り付けておけば、
電極交換毎にNC10に転送された計測結果を読みだせ
ば、電極の精密な位置計測作業は自動化できる。そのた
め放電加工中は作業者が介在する必要がなくなり連続無
人運転が可能となる。
【0083】電極58の計測点としては例えば図17の
ようなものが考えられる。図17は電極58の計測点を
示した図で、P3a,P3b,P3c,P3d,P3
e,P3fの側面6点とP3gの上面1点を計測点とし
ている。ただ、計測点の位置によってはPSDカメラ5
5の死角になるおそれがあるが、その場合、電極装着ブ
ロック53の位置、方向を変更して死角をなくすように
対処する。
【0084】次に図16における放電加工装置を用いた
段取り工程から加工工程までの一連の操作手順を図18
のフローチャートで示す。ステップST61では、外段
取り装置51の計測点近傍計測手段を用いて加工順に電
極58の計測点の3次元位置を計測し、計測信号処理装
置57で計測情報の処理および記憶を行う。ステップS
T62では、記憶した計測情報を放電加工機のNC10
へケーブル59を用いて転送する。
【0085】ステップST63では、外段取り装置51
で計測された電極58を加工順に工具マガジン16cに
装着する。ステップST64ではワーク2を定盤4に取
り付ける。ステップST65では、工具マガジン16c
に装着されている測定子18を主軸に装着し、前記ワー
ク2および基準子17の3次元位置、姿勢を精密計測
し、計測結果を記憶しておく。
【0086】ステップST66では電極交換を行い、電
極を加工順に工具マガジン16cから取り出し、主軸に
装着する。ステップST67では主軸に装着された電極
1aに関わる外段取り装置51の計測情報に基づいて、
計測点の放電加工機座標上での3次元位置を計算、記憶
する。
【0087】ステップST68では基準子17の精密計
測情報と、ステップST67で計算された計測情報に基
づいて、基準子17を用いた電極1aの計測経路を計算
し、計算結果に基づいて基準子17による電極1aの精
密計測を自動的に行い、計測情報を記憶する。
【0088】ステップST69では、ステップST65
で得たワーク2およびステップST68で得た電極1a
の精密計測情報から電極1aの傾きを求め、電極姿勢修
正値を計算するとともに、ワーク2と電極1aを精密に
位置決めするための相対位置決め座標を計算し記憶す
る。
【0089】ステップST70では主軸に装着された
極1aの前記姿勢修正値および相対位置決め座標に基づ
いて、電極姿勢修正装置15を駆動して電極1aの姿勢
を修正するとともに、X,Y,Z軸を駆動し、ワーク2
と電極1aの位置決めを行う。ステップST71は放電
加工工程であり、加工が終了すればステップST72へ
移行する。
【0090】ステップST72では電極交換するか否か
を判断する。もし、まだ加工をしていない電極があるな
らYES、なければNOへと分岐する。このようにして
順次電極を交換し加工を行う。本手順ではステップST
61,ステップST63,ステップST64の操作は作
業者が介在するが、その他はプログラム化され自動化で
きる。なお、放電加工機上での記憶,計算等の情報処理
はNC10で行う。
【0091】なお、ここでは視覚センサにPSDカメラ
を用いた場合について説明したが、CCDカメラでも所
期の目的を達し得ることはいうまでもない。
【0092】実施例8.また、図16の外段取り装置5
1のポイント指示装置54とPSDカメラ55の3次元
計測手段の代わりに、複数の関節で構成されるアーム構
造を持った図19に示すような機械式の3次元計測手段
を用いてもよい。同図において、61は前記機械式の3
次元計測手段で、これが3つの関節61a,61b,6
1cと先端に61dのタッチセンサを備え、各関節には
関節角度が計測できる角度センサを持つ構成になってい
る。角度センサやタッチセンサの計測信号は計測信号処
理装置57に入力される。
【0093】計測方法は作業者が計測点にタッチセンサ
61dを接触させることで計測点の教示を行い、前記各
関節の角度とアームの長さから3次元位置を計算して求
めるものである。この3次元計測手段は実施例7で述べ
たPSDカメラを用いたものに比べて多少操作性が悪く
なるが、死角が少ないというメリットがある。
【0094】なお、3次元計測手段61の関節数を増や
せば自由度が増し、操作性がよくなることはいうまでも
ない。
【0095】実施例9.さらに、外段取り装置51とN
C10の通信手段を、フロッピーディスクを用いて行っ
てもよい。そのため、外段取り装置51とNC10にフ
ロッピーディスクドライブを設ける必要がある。これに
より外段取り装置と放電加工機がケーブルで繋がれてい
ない場合でも、計測情報の通信が行える。
【0096】実施例10.また、外段取り装置51とN
C10の通信手段を、ツールIDシステムを用いて行っ
てもよい。ツールIDシステムは工具情報を工具自身に
持たせるもので、ROMや磁気記憶素子等の記憶媒体を
構成要素に持つIDチップとIDチップにデータを書き
込むデータライト装置およびIDチップのデータを読み
だすデータリード装置からなる。IDチップは工具に取
り付けて用い、工具情報を書き込む。
【0097】この発明の放電加工システムにツールID
システムを用いた場合の実施例を図20に示す。符号1
〜18,51〜59は図16と同じ構成である。71は
IDチップ、72はデータライト装置、73はデータリ
ード装置である。IDチップ71は例えば電極のシャン
ク部に固定される。データライト装置72は、例えば電
極装着ブロック53上に固定され、計測信号処理装置5
7からの計測情報をIDチップ71に書き込む。
【0098】こうして、データの書き込みが終了した電
極58は、放電加工機の工具マガジン16cに装着す
る。データリード装置73は例えば工具自動交換装置1
6a上に固定し、IDチツプ71に書き込まれた前記電
極58の計測情報を読み取り、NC10へデータを送
る。このようにして外段取り装置51とNC10の間の
データ通信を行うと、電極自身が計測データを持ってい
るので、電極と計測データの対応がとりやすく、段取り
作業のミスの低減が期待できる。
【0099】なお、IDチップ71に電極58の使用順
序やワークの情報および加工情報を入力しておけば、よ
りミスが少なくなり、作業の効率化が期待できることは
いうまでもない。
【0100】また、IDチップ71の代わりにバーコー
ドを用いても所期の目的を実現できる。
【0101】
【発明の効果】以上のように、この請求項1の発明によ
れば、工具の位置を精密に計測する工具計測手段と、前
工具位置の計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計
測手段とを備え、工具制御手段に、前記計測点近傍計測
手段の計測結果に基づいて工具の計測経路を発生させて
工具の相対位置を制御させ、前記工具計測手段による工
具の位置計測を自動的に行わせるように構成したので、
作業者が行なう工具の計測作業は簡単なものとなり、難
しい工具の精密な位置計測作業は自動的に行なうことが
でき、この結果、被加工物と工具の精密な位置決めを容
易にし、段取り作業の効率化を図ることができるものが
得られる効果がある。
【0102】この請求項2の発明によれば、被加工物の
位置を精密に計測する被加工物計測手段と、前記被加工
物の位置計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計測手
段とを備え、被加工物制御手段に、前記計測点近傍計測
手段の計測結果に基づいて被加工物の計測経路を発生さ
せて被加工物の相対位置を制御させ、前記被加工物計測
手段による被加工物の位置計測を自動的に行わせるよう
に構成したので、作業者が行なう被加工物の計測作業は
簡単なものとなり、難しい被加工物の精密な位置計測作
業は自動的に行なうことができ、この結果、被加工物と
工具の精密な位置決めを容易にし、段取り作業の効率化
を図ることができるものが得られる効果がある。
【0103】この請求項3の発明によれば、工具の位置
精密に計測する工具計測手段と、前記被加工物の位置
を計測する被加工物計測手段と、前記工具の位置計測点
近傍の位置精密に計測し、前記被加工物の位置計測点
近傍の位置を計測する計測点近傍計測手段とを備え、工
具制御手段に、前記計測点近傍計測手段の計測結果に基
づいて、工具の計測経路を発生させて工具の相対位置を
制御させ、前記工具計測手段による工具の位置計測を
動的に行わせるとともに、被加工物制御手段に、前記計
測点近傍計測手段の計測結果に基づいて被加工物の計測
経路を発生させて被加工物の相対位置を制御させ、前記
被加工物計測手段による被加工物の位置計測を自動的に
行わせるように構成したので、作業者が行なう工具及び
被加工物の計測作業は簡単なものとなり、難しい工具及
び被加工物の精密な位置計測作業は自動的に行なうこと
ができ、この結果、工具と被加工物の精密な位置決めを
容易にし、段取り作業の効率化を図ることができるもの
が得られる効果がある。
【0104】また、この請求項4の発明によれば、工具
の位置計測点の近傍の位置を計測する計測点近傍計測手
段および該計測点近傍計測手段による計測情報を処理す
る計測情報処理手段を有する外段取り装置と、放電加工
機内に取り付けられ、工具の位置を精密に計測する工具
計測手段と、前記外段取り装置の計測結果に基づいて工
具の計測経路を発生して工具の相対位置を制御し、前記
工具計測手段により工具の位置計測を自動的に行う工具
制御手段とを備え、通信手段に、前記外段取り装置と前
記放電加工機との間の情報交換を行わせるように構成し
たので、作業者による工具の計測作業は外段取り装置で
簡単に行うことができ、面倒な放電加工機上の工具の精
密な位置計測作業および被加工物と工具の位置決め作業
は自動化される。このため計測作業,位置決め作業に熟
練度を必要とせず、作業者の負担が減り、段取り作業時
間の短縮化を期待できる効果がある。
【0105】さらに、この請求項5の発明によれば、
置決め手段によって、被加工物計測手段による被加工物
の精密な測定結果と工具制御手段による工具計測手段を
用いた工具の精密な工具の測定結果とに基づき、これら
被加工物と工具との位置決めを自動的に行うように構成
したので、1つの被加工物を複数本の工具で加工する場
合でも、工具交換時に作業者が介在する必要もなく、連
続無人運転も可能となり、かつ被加工物の加工精度が高
いものが得られる。さらに、外段取り装置と放電加工機
との計測情報の通信に工具に取り付けられた記録媒体を
用いると、工具と計測データの対応がとりやすく、段取
り作業のミスの低減が期待できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の放電加工機の構成図であ
る。
【図2】この発明の実施例1の計測点近傍計測手段にお
ける計測点のポイント指示装置を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施例1の計測点近傍計測手段にお
けるカメラの配置を示す図である。
【図4】本発明の計測点を示すワークの斜視図である。
【図5】本発明の計測点を示す電極の斜視図である。
【図6】本発明の計測点を示す基準子の斜視図である。
【図7】本発明の測定子による計測経路を示すワークの
斜視図である。
【図8】本発明の基準子による計測経路を示す電極の斜
視図である。
【図9】本発明の実施例1の放電加工機の操作手順を示
すフローチャート図である。
【図10】本発明の実施例2のカメラのカメラスタンド
を示す正面図である。
【図11】本発明の実施例3の放電加工機の構成図であ
る。
【図12】本発明の実施例4の放電加工機の構成図であ
る。
【図13】本発明の実施例5の電極の計測装置を示す正
面図である。
【図14】本発明の実施例5の放電加工機の操作手順を
示すフローチャート図である。
【図15】本発明の実施例6の放電加工機の操作手順を
示すフローチャート図である。
【図16】本発明の実施例7の放電加工装置の構成図で
ある。
【図17】図16における電極の基準面の計測点を示す
説明図である。
【図18】本発明の実施例7の放電加工装置の操作手順
を示すフローチャート図である。
【図19】本発明の実施例8の放電加工装置の構成図で
ある。
【図20】本発明の実施例10の放電加工装置の構成図
である。
【図21】従来の放電加工機の構成図である。
【図22】従来の計測点を示すワークの斜視図である。
【図23】従来の計測点を示す電極の斜視図である。
【図24】基準子と測定子の相対位置決めするための計
測経路図である。
【符号の説明】 1a〜1e 電極(工具) 2 ワーク(被加工物) 10 NC(工具制御手段)(被加工物制御手段) 17 基準子(工具計測手段) 18 測定子(被加工物計測手段) 19 ポイント指示装置 (計測点近傍計測手段) 20 PSDカメラ(計測点近傍計測手段) 22 計測信号処理装置(計測点近傍計測手段) 38 CCDカメラ(視覚センサ)(計測点近傍計測手
段) 39 計測点の目印(計測点近傍計測手段) 40 計測信号処理装置 (計測点近傍計測手段) 41a 複数の関節で構成される機械式の3次元計測装
置(計測点近傍計測手段) 42 計測信号処理装置(計測点近傍計測手段) 51 外段取り装置 54 ポイント指示装置(計測点近傍計測手段) 55 PSDカメラ(計測点近傍計測手段) 57 計測信号処理装置(計測情報処理手段)(計測点
近傍計測手段) 58 電極(工具) 59 ケーブル(通信手段)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 弥富 剛 名古屋市東区矢田南五丁目1番14号 三菱 電機株式会社名古屋製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置した工具と被加工物との間に放
    電を発生させて該被加工物を加工する放電加工機におい
    て、前記工具の位置を計測する工具計測手段と、前記工
    具位置の計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計測手
    段と、前記計測点近傍の計測結果に基づいて工具の計測
    経路を発生して工具の相対位置を制御し、前記工具計測
    手段による工具の位置計測を行う工具制御手段とを備え
    たことを特徴とする放電加工機。
  2. 【請求項2】 対向配置した工具と被加工物との間に放
    電を発生させて該被加工物を加工する放電加工機におい
    て、前記被加工物の位置を計測する被加工物計測手段
    と、前記被加工物位置の計測点近傍の位置を計測する計
    測点近傍計測手段と、前記計測点近傍の計測結果に基づ
    いて被加工物の計測経路を発生して被加工物の相対位置
    を制御し、前記被加工物計測手段による被加工物の位置
    計測を行う被加工物制御手段とを備えたことを特徴とす
    る放電加工機。
  3. 【請求項3】 対向配置した工具と被加工物との間に放
    電を発生させて該被加工物を加工する放電加工機におい
    て、前記工具の位置を計測する工具計測手段と、前記被
    加工物の位置を計測する被加工物計測手段と、前記工具
    位置の計測点近傍の位置を計測し、前記被加工物位置の
    計測点近傍の位置を計測する計測点近傍計測手段と、前
    記計測点近傍の計測結果に基づいて、工具の計測経路を
    発生して工具の相対位置を制御し、前記工具計測手段に
    よる工具の位置計測を行う工具制御手段と、前記計測点
    近傍の計測結果に基づいて被加工物の計測経路を発生し
    て被加工物の相対位置を制御し、前記被加工物計測手段
    による被加工物の位置計測を行う被加工物制御手段とを
    備えたことを特徴とする放電加工機。
  4. 【請求項4】 対向配置した工具と被加工物との間に放
    電を発生させて該被加工物を加工する放電加工機を備え
    た放電加工装置において、前記工具の位置を計測用の計
    測基準点の近傍を計測する計測点近傍計測手段および該
    計測点近傍計測手段による計測情報を処理する計測情報
    処理手段を有する外段取り装置と、前記放電加工機内に
    取り付けられ、工具の位置を精密に計測する工具計測手
    段と、前記外段取り装置の計測結果に基づいて工具の計
    測経路を発生して工具の相対位置を制御し、前記工具計
    測手段により工具の位置計測を自動的に行う工具制御手
    段と、前記外段取り装置と前記放電加工機との間の情報
    交換を行う通信手段とを備えたことを特徴とする放電加
    工装置。
  5. 【請求項5】 対向配置した工具と被加工物との間に放
    電を発生させて該被加工物を加工する放電加工機を備え
    た放電加工装置において、前記工具の位置を計測用の計
    測基準点の近傍を計測する計測点近傍計測手段および該
    計測点近傍計測手段による計測情報を処理する計測情報
    処理手段を有する外段取り装置と、前記放電加工機内に
    取り付けられ、工具の位置を精密に計測する工具計測手
    段と、被加工物の位置を精密に計測する被加工物計測手
    段と、前記外段取り装置の計測結果に基づいて工具の計
    測経路を発生して工具の相対位置を制御し、前記工具計
    測手段により工具の位置計測を自動的に行う工具制御手
    段と、前記被加工物計測手段で計測された被加工物の計
    測結果と前記工具制御手段によって得られた工具の計測
    結果に基づいて自動的に被加工物と工具の位置決めを行
    う自動位置決め手段と、前記外段取り装置と前記放電加
    工機との間の情報交換を行う通信手段とを備えたことを
    特徴とする放電加工装置。
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