JPH0576179A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH0576179A
JPH0576179A JP4049829A JP4982992A JPH0576179A JP H0576179 A JPH0576179 A JP H0576179A JP 4049829 A JP4049829 A JP 4049829A JP 4982992 A JP4982992 A JP 4982992A JP H0576179 A JPH0576179 A JP H0576179A
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cycloconverter
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Kazunori Sanada
和法 真田
Takao Kawabata
隆夫 川畑
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    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リンク周波数によらず、フイルタ回路が小型
で、負荷急変等に対する応答が速い電力変換装置を得
る。 【構成】 第1の周波数の交流電力を発生する第1の電
力変換器2と、その出力を変換器3を介して受け、それ
を任意の出力周波数に変換する第2の電力変換器4と、
変換器2の周波数を決定する第1の周波数回路14と、変
換器4の出力量の指令を発生する出力電圧指令発生回路
12と、第1の周波数より高い第2の周波数を決定する第
2の周波数決定回路10と、回路14と12の信号をもとに回
路10の信号をキャリア信号として変換器4の電気弁の開
閉制御信号を発生する駆動制御回路13b とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は無停電電源装置(以
後、UPSと略す。)や燃料電池発電システム,アクテ
ィブフィルタ,VVVFなどに用いて好適な電力変換装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は例えば、例えば特願平1-211737
号に示された従来の電力変換装置を示すブロック図であ
る。図において、(1) は直流電源、(2) はインバータ回
路、(3) は入力側がインバータ回路(2) に接続された変
圧器、(4) は変圧器(3) の出力側に接続されたサイクロ
コンバータ回路、(5) はサイクロコンバータ回路(4) の
出力側に接続されたフィルタ回路、(6) はフィルタ回路
(5) の出力側に接続された負荷回路である。また、(10)
はキャリア信号発生回路、(11a) はインバータ駆動制御
回路、(12)はサイクロコンバータ(4) の出力電圧や出力
電流などの出力量の指令を作る出力電圧指令発生回路、
(13a) はサイクロコンバータ駆動制御回路である。
【0003】図11はインバータ回路(2) 、変圧器(3)
、サイクロコンバータ回路(4) の詳細を示す構成図で
ある。インバータ回路(2) はトランジスタ、MOSFE
T等の半導体スイッチング素子S1〜S4と、これらと
逆並列に接続されたダイオードD1〜D4から構成され
ている。また、変圧器(3) は1次巻線をインバータ回路
(2) に接続し、2次巻線をサイクロコンバータ回路(4)
に接続している。サイクロコンバータ回路(4) はトラン
ジスタやMOSFET等の半導体スイッチング素子S5
〜S8,S5′〜S8′と、これらのスイッチング素子
と逆並列に接続されたダイオードD5〜D8,D5′〜
D8′から構成されている。なお、2つの半導体スイッ
チング素子Sn,Sn′(n=5〜8)とこれに逆接続
されたダイオードDn,Dn′(n=5〜8)とは通電
方向が制御可能な双方向性スイッチを構成しており、そ
のスイッチ群をQn(n=5〜8)とする。
【0004】図12はインバータ駆動制御回路(11a) の
詳細を示す構成図であり、入力信号の立ち下がりに同期
して出力信号の極性が反転する1/2分周器(100) と、
それに接続されたノット回路(101) から構成され、イン
バータ回路(2) の駆動信号T1〜T4を出力する。な
お、駆動信号T1〜T4はそれぞれインバータ回路(2)
のスイッチS1〜S4に対応する。
【0005】図13はサイクロコンバータ駆動制御回路
(13a) の詳細を示す構成図であり、絶対値回路(102) 、
比較器(103) 、ノット回路(105),(106),(108),(110) 、
1/2分周回路(104),(107) 、極性判別回路(109) 、ア
ンド回路(111)〜(118)、オア回路(119)〜(122)から構成
され、駆動信号T5〜T8を出力する。なお、駆動信T
5〜T8はそれぞれサイクロコンバータ回路(4) のスイ
ッチ群Q5〜Q8に対応する。
【0006】次に、前記した従来装置の動作を図14の
タイミングチャートを用いて説明する。まず、キャリア
信号発生回路(10)から図14の最上段に示す右上がりの
ノコギリ波状のキャリア信号Vpが出力される。次に、
図12に示すインバータ駆動制御回路(11a) から以下の
動作によってデューティ比50%の駆動信号T1〜T4が
出力される。即ち、キャリア信号Vpが入力されると、
1/2分周器(100) からこの信号に同期し1/2分周さ
れた図14に示す信号Txが出力され、ノット回路(10
1) からは信号Txを符号反転した信号Tyが出力され
る。この結果、信号Txが駆動信号T1,T4として、
信号Tyが駆動信号T2,T3としてインバータ回路
(2)に出力される。この駆動信号T1〜T4のレベルが
ハイのときはインバータ回路(2) の対応する半導体スイ
ッチング素子S1〜S4はオンし、ローのときはオフす
るものとする。又、図11より半導体スイッチング素子
S1〜S4のオンオフと変圧器(3) の2次電圧V2との
関係は次式のようになる。
【0007】 S1、S4がオンのとき : V2=Vdc S2、S3がオンのとき : V2=−Vdc …(1)
【0008】従って、2次電圧V2は図14に示すよう
にデューティ比が50%の矩形波電圧となる。一方、出力
電圧指令発生回路(12)からサイクロコンバータ回路(4)
が出力すべき出力電圧指令信号Vcc*が出力され、キ
ャリア信号Vpとともにサイクロコンバータ駆動制御回
路(13a) に入力される。サイクロコンバータ駆動制御回
路(13a) はこれを受けて次のようにPWM変調された駆
動信号T5〜T8を出力する。まず、出力電圧指令信号
Vcc*は絶対値回路(102) により絶対値信号│Vcc
*│に変換される。この絶対値信号│Vcc*│は、キ
ャリア信号Vpと共に比較器(103) に入力され、比較器
(103) は図14に示す信号Tpを出力する。信号Tpは
1/2分周器(104) に入力され、信号Taに変換され
る。また、信号Tpがノット回路(106) によって符号反
転された後1/2分周器(107) に入力されると、図12
に示す信号Txと同一波形の信号Tbが出力される。さ
らに、信号Taをノット回路(105) に入力すると信号T
cが出力され、信号Tbをノット回路(108) に入力する
と図12に示す信号Tyと同一波形の信号Tdが出力さ
れる。ここで、信号Ta〜Tdとサイクロコンバータ回
路(4) の出力電圧Vccとの関係について説明する。出
力電圧Vccの極性を正にしたい場合には、次式に従っ
て、駆動信号T5〜T8を決定する。
【0009】 T5=Ta、T6=Tc、T8=Tb …(2)
【0010】この駆動信号T5〜T8に応じて、双方
向性スイッチを構成するスイッチ群Qn(n=5〜8)
オンオフし(ただし、Qnがオンオフするということは
Sn,Sn′が同時にオンオフするものとする。)、サ
イクロコンバータ回路(4) の出力電圧Vccが制御され
る。このときのスイッチ群Qn(n=5〜8)オンオフ
と前記出力電圧Vccとの関係は、次式で示される。
【0011】 Q5、Q8がオンのとき : Vcc=V2 Q6、Q7がオンのとき : Vcc=−V2 …(3) Q5、Q6がオンのとき : Vcc=0 Q7、Q8がオンのとき : Vcc=0
【0012】従って、上記(2) 式および(3) 式より、図
14において信号Ta,Tbが共にハイレベルのときV
cc=V2、信号Tc,Tdが共にハイレベルのときV
cc=−V2、信号Ta,Tbまたは信号Tb,Tcが
ハイレベルのときVcc=0となるので、サイクロコン
バータ回路(4) の出力電圧Vccは図14の最下段に示
すようにPWM変調され、かつ極性が正の電圧となる。
反対に、Vccの極性を負にしたい場合は、次式に従っ
て駆動信号T5〜T8を決定すればよい。
【0013】 T5=Tc、T6=Tb、T7=Ta、T8=Td …(4)
【0014】次に、図13の動作説明の続きを説明す
る。極性判別回路(109) から出力電圧指令信号Vcc*
のと極性信号Vsgnが出力される。また、ノット回路
(110)から極性信号Vsgnを符号反転した信号が出力
される。これらの信号および信号Ta〜Tdはアンド回
路(111)〜(118)を介してオア回路(119)〜(122)に入力さ
れ、出力電圧指令信号Vcc*の極性が正のときはアン
ド回路(111),(114),(116),(117) からそれぞれ信号T
a,Tc,Td,Tbが出力されるので、上記(2)式に
応じた駆動信号がサイクロコンバータ回路(4) のスイッ
チ群Q5〜Q8に出力される。同様にして、出力電圧指
令信号Vcc*の極性が負のとき、上記(4)式に応じた
駆動信号が前記スイッチ群Q5〜Q8に出力される。以
上の動作によって、出力電圧指令発生回路(12)から出力
された交流の出力電圧指令信号Vcc*をPWM変調し
た波形の電圧Vccがサイクロコンバータ回路(4) から
出力される。ここで、サイクロコンバータ回路(4) のス
イッチ群Qn(n=5〜8)は、サイクロコンバータ回
路(4) の出力電流を検出し、その極性により、下記のよ
うに片方向のみスイッチングしても前記と同様にPWM
変調することができる。電流の極性が正のとき、
【0015】 S5=T5、S6=T6、S7=T7、S8=T8 …(5) S5′〜S8′はすべてオフ
【0016】電流の極性が負のとき、
【0017】 S5〜S8はすべてオフ S5′=T5、S6′=T6、S7′=T7、S8′=T8 …(6)
【0018】また、サイクロコンバータ回路(4) の出
力は、フィルタ回路(5) によって出力電圧Vccの高調
波成分が除去された後、負荷回路(6) に供給される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来の電力変換装置
は、前記したように直流電力を入力していったん高周波
の交流に変換しその交流電力を使って出力電圧指令信号
に応じた交流電力を出力する。このような直流−交流電
力変換装置は、変圧器を介して高周波の電力(以後、こ
の変圧器を介する周波数をリンク周波数とする。)がや
り取りされるので、一般に高周波中間リンク式電力変換
装置と呼ばれる。この高周波中間リンク式を用いれば絶
縁用の変圧器を通過する電力は出力周波数の数10倍以上
の高周波となるので変圧器を小形軽量化することができ
るが、この方式を大容量の電力変換装置に適用した場
合、高周波で大容量の変圧器を作ることが困難であると
いう問題から、実際はリンク周波数を容量が大きくなる
に従って低くしていく必要がある。ここで、図10に基
づいて説明した従来の構成ではリンク周波数とPWM周
波数は1対2になっているので、リンク周波数が低くな
るとサイクロコンバータのPWM周波数も低くなり、電
力変換器の出力電圧波形の制御性が低下すると同時にフ
ィルタ回路も大型化するという問題点があった。
【0020】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、リンク周波数によらず、フィルタ
回路が小型で、負荷急変などに対する応答が速い電力変
換装置を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明にかかわる電力
変換装置は、第1の周波数の交流電力を発生する第1の
電力変換器と、この第1の電力変換器の出力を1次巻線
に受ける変圧器と、この変圧器の2次巻線に入力端子を
接続されて電力を受け、それを任意の出力周波数の電力
に変換する第2の電力変換器と、前記第1の電力変換器
の周波数を決定する第1の周波数決定回路と、前記第2
の電力変換器の出力量の指令を発生する出力電圧指令発
生回路と、前記第1の周波数より高い第2の周波数を決
定する第2の周波数決定回路と、前記第1の周波数決定
回路と前記出力電圧指令発生回路の信号をもとに前記第
2の周波数決定回路の信号をキャリア信号として、前記
第2の電力変換器の電気弁の開閉制御信号を発生する駆
動制御回路とを備えものである。
【0022】
【作用】この発明においては、第2の駆動制御回路すな
わちサイクロコンバータ駆動制御回路(13b) は、第1の
駆動制御回路すなわちインバータ駆動制御回路(11)か
ら出力されたオンオフ信号のn倍(nは正の実数)のキ
ャリア信号を使ってPWM変調された駆動信号を出力す
る。(第2の電力変換器は前記駆動信号に基づきPWM
変調された第2の周波数の電力を出力する。)
【0023】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1〜図4はこの発明の第1の実施例を示し、図
1はその構成図である。(11b) はインバータ駆動制御回
路、(13b) はサイクロコンバータ駆動制御回路、(14)は
リンク周波数決定回路である。なお、直流電源(1) 、イ
ンバータ回路(2) 、変圧器(3) 、サイクロコンバータ回
路(4) 、フィルタ回路(5) 、負荷回路(6) 、キャリア信
号発生回路(10)、出力電圧指令発生回路(12)は従来と同
様である。
【0024】図2は、インバータ駆動制御回路(11b) の
詳細を示す構成図である。図3は、サイクロコンバータ
駆動制御回路(13b) の詳細な構成を示す構成図である。
(201)はリンク周波数決定回路(14)の出力信号
Teとコンパレータ(103)の出力信号Tpが入力さ
れるアンド回路、(202)は上記出力信号Teが入力
されるノット回路、(203)はノット回路(202)
の出力信号Teバーとコンパレータ(103)の出力信
号Tpが入力されるアンド回路である。尚、絶対値回路
(102) 、コンパレータ(103) 、ノット回路(105),(108),
(110) 、極性判別回路(109) 、アンド回路(111)〜(11
8)、オア回路(119)〜(122)は従来と同様である。又、信
号T5〜T8はそれぞれサイクロコンバータ回路のスイ
ッチング素子群Q5〜Q8の駆動信号である。
【0025】次に、前記構成の動作を図4のタイミング
チャートを用いて説明する。まず、キャリア信号発生回
路(10)から図4の最上段に示す右上がりのノコギリ波状
のキャリア信号Vpがリンク周波数決定回路(14)とサイ
クロコンバータ駆動制御回路(13b) に出力される。次
に、リンク周波数決定回路(14)で前記キャリア信号を1
/nに分周するが、図4は、例えば4分周した場合を示
している。従って、以後図4の例をもとに、PWM周波
数がリンク周波数の4倍である場合について説明してい
く。前記リンク周波数決定回路(14)からキャリア信号V
pの立ち下がりに同期し4分周した信号Teが出力さ
れ、図2に示すインバータ駆動制御回路(11b) のノット
回路(123) でその反転信号Tfが作られる。この結果、
信号Teが駆動信号T1,T4として、信号Tfが駆動
信号T2,T3としてインバータ回路(2) に出力され
る。この駆動信号T1〜T4のレベルがハイのときはイ
ンバータ回路(2) の対応する半導体スイッチング素子S
1〜S4はオンし、ローのときはオフするものとする。
又、図11より半導体スイッチング素子S1〜S4のオ
ンオフと変圧器(30)の2次電圧V2との関係は次式のよ
うになる。
【0026】 S1、S4がオンのとき : V2=Vdc S2、S3がオンのとき : V2=−Vdc …(7)
【0027】従って、2次電圧V2は図4に示すように
デューティ比が50%の周波数がキャリア信号の1/4倍
の矩形波電圧となる。一方、出力電圧指令発生回路(12)
から負荷回路(6) の電流または電圧を制御するためにサ
イクロコンバータ回路(4) が出力すべき出力電圧指令信
号Vcc*が出力され、キャリア信号Vpとリンク周波
数決定回路(14)から出力された信号Teとともにサイク
ロコンバータ駆動制御回路(13b) に入力される。サイク
ロコンバータ駆動制御回路(13b) はこれを受けて次のよ
うにPWM変調された駆動信号T5〜T8を出力する。
まず、出力電圧指令信号Vcc*は絶対値回路(102) に
より絶対値信号│Vcc*│に変換される。この絶対値
信号│Vcc*│は、キャリア信号Vpと共に比較器(1
03) に入力され、比較器(103) は図4に示す信号Tpを
出力する。
【0028】信号Tpはアンド回路(201)に信号T
eとともに入力され、アンド回路(201)で論理積が
取られ、信号Tgが出力される。更に、信号Tgをノッ
ト回路(105)に入力すると、信号Thが出力され
る。又、信号Teはノット回路(202)で極性反転さ
れた信号Teバーとなり、アンド回路(203)へ出力
される。アンド回路(203)で信号Tpと信号Teバ
ーの論理積信号Tjが出力される。更に、信号Tjをノ
ット回路(108)に入力すると、信号Tkが出力され
る。ここで、信号Tg,Th,Tj,Tkとサイクロコ
ンバータ回路(4) の出力電圧Vccとの関係について説
明する。出力電圧Vccの極性を正にしたい場合には、
次式に従って、駆動信号T5〜T8を決定する。
【0029】 T5=Tg、T6=Th、T7=Tj、T8=Tk …(8)
【0030】この駆動信号T5〜T8に応じて、双方
向性スイッチを構成するスイッチ群Qn(n=5〜8)
がオンオフし、サイクロコンバータ回路(4) の出力電圧
Vccが制御される。このときのスイッチング群Qn
(n=5〜8)のオンオフと前記出力電圧Vccとの関
係は、次式で示される。
【0031】 Q5、Q8がオンのとき : Vcc=V2 Q6、Q7がオンのとき : Vcc=−V2 …(9) Q5、Q6がオンのとき : Vcc=0 Q7、Q8がオンのとき : Vcc=0
【0032】従って、(8) 式および(9) 式より、図4に
おいて信号Tg,Tkが共にハイレベルのときVcc=
V2、信号Th,TjがともにハイレベルのときVcc
=−V2、信号Tg,Thまたは信号Tj,Tkがハイ
レベルのときVcc=0となるので、サイクロコンバー
タ回路(4) の出力電圧Vccは図4の最下段に示すよう
にPWM変調され、かつ極性が正の電圧となる。反対
に、Vccの極性を負にしたい場合は、次式に従って駆
動信号T5〜T8を決定すればよい。
【0033】 T5=Th、T6=Tj、T7=Tg、T8=Tk …(10)
【0034】次に、図3の動作説明の続きを説明する。
極性判別回路(109) から出力電圧指令信号Vcc*の極
性信号Vsgnが出力される。また、ノット回路(110)
から極性信号Vsgnを符号反転した信号が出力され
る。これらの信号および信号Tg,Th,Tj,Tkは
アンド回路(111)〜(118)を介してオア回路(119)〜(122)
に入力され、出力電圧指令信号Vcc*の極性が正のと
きはアンド回路(111),(114),(116),(117) からそれぞれ
信号Tg,Th,Tj,Tkが出力されるので、上記
(8) 式に応じた駆動信号がサイクロコンバータ回路(4)
のスイッチ群Q5〜Q8に出力される。同様にして、基
準電圧Vcc*の極性が負のとき、上記(10)式に応じた
駆動信号が前記スイッチ群Q5〜Q8に出力される。以
上の動作によって、出力電圧指令発生回路(12)から出力
された出力電圧指令信号Vcc*を図4に示すようにリ
ンク周波数の4倍の周波数でPWM変調した波形の電圧
Vccがサイクロコンバータ回路(4) から出力される。
このことにより、リンク周波数発生回路(14)でキャリア
信号を1/n分周すればリンク周波数のn倍の周波数で
PWM変調された波形がサイクロコンバータ回路(4) か
ら出力されることがわかる。ここで、サイクロコンバー
タ回路(4) のスイッチ群Qn(n=5〜8)は、サイク
ロコンバータ回路(4) の出力電流を検出し、その極性に
より、下記のように片方向のみスイッチングしても前記
と同様にPWM変調することができる。 電流の極性
が正のとき、
【0035】 S5=T5、S6=T6、S7=T7、S8=T8 …(11) S5′〜S8′はすべてオフ
【0036】電流の極性が負のとき、
【0037】 S5〜S8はすべてオフ S5′=T5、S6′=T6、S7′=T7、S8′=T8 …(12)
【0038】また、サイクロコンバータ回路(4) の
出力は、フィルタ回路(5) によって出力電圧Vcc
の高調波成分が除去された後、負荷回路(6) に供給
される。
【0039】次に、図5〜図9によってこの発明の第2
の実施例を説明する。図5はこの発明の第2の実施例の
ブロック図であり、サイクロコンバータ回路(4c)、
フィルタ回路(5c)、出力電圧指令発生回路(12
c) 、サイクロコンバータ駆動制御回路(13c)
が3相に構成された以外は第1の実施例を示す図1と同
様である。図6は変圧器(3) とサイクロコンバータ
回路(4c)とフィルタ回路(5c)の詳細を示す構成
図である。サイクロコンバータ回路(4c)は3相電圧
を出力するために、トランジスタやMOSFET等の半
導体スイッチング素子を使って以下のように構成する。
U相はスイッチング素子Su1,Su2,Su1′,S
u2′から構成されており、この半導体スイッチング素
子Su1,Su2とSu1′,Su2′は、通電方向が
制御可能な双方向性スイッチを構成しており、そのスイ
ッチ群Qun(n=1〜2)とする。また、V,W相も
同様で、それぞれ双方向制御可能なスイッチ群Qvn,
Qwnにより構成されている。また、サイクロコンバー
タ回路(4c)の出力を入力とするフィルタ回路(5
c)はACリアクトルL とコンデンサC でAC
フィルタを構成している。
【0040】図7はサイクロコンバータ駆動制御回路
(13c) の詳細を示す構成図で、(123U)はU
相駆動制御回路、(123V)はV相駆動制御回路、
(123W)はW相駆動制御回路である。また、U相駆
動制御回路(123u)は比較器(124) 、ノット
回路(125) 、EX−OR(エクスクル−シブオ
ア)回路(126),(127) で構成され、出力電
圧指令発生回路(12c)から出力された出力電圧指令
信号Vu*とキャリア信号Vpとリンク周波数決定回路
(14)の出力信号Teとが入力されサイクロコンバー
タ回路(4c)のU相のオンオフ信号Tu1,Tu2が
出力される。またV相駆動制御回路(123v)とW相
駆動制御回路(123w)はU相駆動制御回路(123
u)と全く同一の回路構成で、それぞれ出力電圧指令信
号Vv*,Vw*が入力されサイクロコンバータ回路
(4c)のオンオフ信号Tv1,Tv2,Tw1,Tw
2を出力する。なお、オンオフ信号Tun,Tvn,T
wn(n=1,2)はそれぞれQun,Qvn,Qwn
(n=1,2)に対応する。
【0041】次に、この発明の第2の実施例の動作を図
8及び図9(a),(b) のタイミングチャートを用
いて説明する。インバータ回路(2) は第1の実施例
と全く同様の動作を行い、図8及び図9に示すインバー
タ出力電圧V2を出力する。一方、図6のサイクロコン
バータ回路(4c)は、スイッチング素子に双方向性を
持たせたこと以外は従来の3相出力インバータと同様な
構成であるから3相を独立して制御できることがわか
る。従って、1つの相が出力電圧指令信号を基にPWM
変調され出力電圧指令信号に従って相電圧が出力される
ことが言えれば、3相出力を説明したことになる。そこ
で、以後U相についてのみ説明する。まず、出力電圧指
令発生回路(12c) から3相の出力電圧指令信号V
u*,Vv*,Vw*が出力され、キャリア信号Vpと
リンク周波数決定回路(14)から出力された信号Te
と共にサイクロコンバータ駆動制御回路(13c) に
入力される。サイクロコンバータ駆動制御回路(13
c) はこれを受けて次のようにPWM変調された駆動
信号T1u,T2uを出力する。
【0042】まず、出力電圧指令信号Vu*はキャリア
信号Vpと共に比較器(124)に入力され、図8に示
す信号Tp′を出力する。従ってこの信号Tp′のハイ
レベルのパルス幅は、出力電圧指令信号が正方向に大き
くなるほど広くなり、負方向に大きくなるほど狭くな
る。次に、信号Tp′がノット回路(125) に入力
され図8に示す符号反転信号Tqが出力される。
【0043】ここで、図6に示すように変圧器(3)
の2次巻線の中点を仮想接地点0としU点の仮想接地点
0に対する電位をVuoとすると、信号Tp′,Tq′
とインバータ回路(2) の出力電圧V2と前記仮想U
相電位Vuoとの関係は以下に示すようになる。駆動信
号Tu1,Tu2に応じて双方向性スイッチを構成する
スイッチ群Qn(n=1,2)がオンオフし、前記仮想
U相電位Vuoが制御されるが、このときのスイッチ群
Qun(n=1,2)のオンオフとの関係は、次式で示
される。
【0044】 Qu1がオンのとき : Vuo=V2/2 Qu2がオフのとき : Vuo=−V2/2 …(13)
【0045】従って、上記(13)式の関係を利用して
信号Tp′,Tqを駆動信号Tu1,Tu2に振り分け
るとU相出力電圧指令信号Vu*に従ったU相電圧Vu
が得られ、信号Tp′とTqのパルス幅をWp′,Wq
とすると次式のようになる。
【0046】 Vu[(Wp′−Wq)/(Wp′+Wq)]×V2/2 …(14)
【0047】ただし、インバータ回路(2) の出力電
圧V2はリンク周波数で正と負に振れる矩形波電圧であ
るから、その極性の変化に合わせて次式のように切り換
えを行う必要がある。 V2が正のとき
【0048】 Tu1=Tp′、Tu2=Tq …(15)
【0049】V2が負のとき
【0050】 Tu1=Tq、Tu2=Tp′ …(16)
【0051】次に、図7への動作説明の続きを説明す
る。信号Teは前記出力電圧V2を得るための駆動信号
であり、V2が正のとき信号Teはハイレベルである。
この信号TeをEX−OR回路(126),(127)
に入力し、また信号TqをEXーOR回路(126)
に、信号Tp′をEXーOR回路(127)に入力す
る。ここで、EXーOR回路は2入力信号の内、一方の
信号がハイレベルのときもう一方の信号の極性反転信号
が出力され、一方がローレベルのときもう一方の信号の
極性が出力されるというものであるから、EX−OR回
路(126),(127) の出力信号Tm,Toをそ
れぞれ駆動信号Tu1,Tu2に割り当てれば上記(1
4)式を満たす。以上の動作によって、出力電圧指令発
生回路(12)から出力された出力電圧指令信号Vu*
を図8に示すようにリンク周波数の4倍の周波数でPW
M変調した波形の電圧Vuがサイクロコンバータ回路
(4) から出力される。このことにより、前記リンク
周波数発生回路(14)でキャリア信号を1/n分周す
ればリンク周波数のn倍の周波数でPWM変調された波
形がサイクロコンバータ回路(4) から出力されるこ
とがわかる。ここで、サイクロコンバータ回路(4c)
のスイッチ群Qn(n=5〜8)は、サイクロコンバー
タ回路(4c)の出力電流を検出し、その極性により、
下記のように片方向のみスイッチングしても前記と同様
にPWM変調することができる。
【0052】電流の極性が正のとき、
【0053】 Su1=Tu1、Su2=Tu2 Su1′、Su2′はオフ …(17)
【0054】電流の極性が負のとき、
【0055】 Su1、Su2はオフ Su1′=Tu1、Su2′=Tu2 …(18)
【0056】また、サイクロコンバータ回路(4c)の
出力は、フィルタ回路(5c)によって出力電圧Vuの
高調波成分が除去された後、負荷回路(6) に供給さ
れる。
【0057】なお、上記の実施例では、インバータの周
波数がサイクロコンバータのキャリア周波数の整数倍
(偶数倍?)の関係で同期している場合について説明し
たが、図9(a)及び(b)に例示するように、(奇数
倍や)非整数倍の関係で同期していない場合でも、駆動
駆動制御回路が少し複雑になるだけで、本発明の原理に
よる変換装置を構成することは伝うまでもない。また、
上記の実施例では3相出力の場合について説明したが、
単相出力にも適用できることは伝うまでもない。
【0058】さらに、本発明は無停電電源装置のように
定周波定電圧の正弦波変換装置に限らず、可変周波可変
電圧のVVVFにも適用できるし、アクティブフィルタ
のように出力量が電圧ではなく、電流のものにも適用で
きることは伝うまでもない。この場合、出力電流指令値
と出力電流フィードバック値をもとに、出力電圧指令を
発生するように出力電圧指令発生回路を構成すれば良
い。また第1の交流電源として、矩形波インバータを用
いた場合について説明したが、サイクロコンバータなど
別の原理の変換装置でもよいし、矩形波でなく正弦波イ
ンバータでもよい。
【0059】正弦波電源の場合は、駆動制御回路に電源
波形を考慮したコサインコパレータを用いるなどの工夫
が必要で、少し複雑になるが、本発明の原理による変換
装置を構成できることは伝うまでもない。
【0060】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、リン
ク周波数とPWM周波数とが無関係になるように構成し
たので、ある条件のもとで変圧器の価格、寸法、損失が
最適になるようにリンク周波数を最適選定できると共
に、フィルタ回路の小型化と、制御性の向上と素子のス
イッチングロス低減とPWM時の騒音低下とを考慮した
最適のPWM周波数を選定できる。また、バッテリのよ
うな対地静電容量の大きい直流電源を使用する場合、リ
ンク周波数を下げて高周波ノイズを低減できるという効
果がある。。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による電力変換装置の第1実施例を示
すブロック図である。
【図2】この発明の第1実施例によるインバータ駆動制
御回路を示す構成図である。
【図3】この発明の第1実施例によるサイクロコンバー
タ駆動制御回路を示す構成図である。
【図4】この発明の第1実施例によるスイッチングパタ
ーン説明図である。
【図5】この発明による電力変換装置の第2実施例を示
すブロック図である。
【図6】この発明の第2実施例によるサイクロコンバー
タ回路とフイルタ回路を示す構成図である。
【図7】この発明の第2実施例によるサイクロコンバー
タ駆動制御回路を示す構成図である。
【図8】この発明の第2実施例によるスイッチングパタ
ーン説明図である。
【図9】この発明の第2実施例によるスイッチングパタ
ーン説明図である。
【図10】従来の電力変換装置を示すブロック図であ
る。
【図11】従来のインバータ回路とサイクロコンバータ
回路を示す構成図である。
【図12】従来のインバータ駆動制御回路を示す構成図
である。
【図13】従来の駆動制御回路の詳細図である。
【図14】従来の電力変換装置のスイッチングパターン
説明図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 インバータ回路 3 変圧器 4 サイクロコンバータ回路 5 フイルタ回路 6 負荷回路 10 キャリア信号発生回路 11b インバータ駆動制御回路 12,12c 出力電圧指令発生回路 13b,13c サイクロコンバータ駆動制御回路 14 リンク周波数発生回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電気弁からなる電力変換装置にお
    いて、 第1の周波数の交流電力を発生する第1の電力変換器
    と、 この第1の電力変換器の出力を1次巻線に受ける変圧器
    と、 この変圧器の2次巻線に入力端子を接続されて電力を受
    け、それを任意の出力周波数の電力に変換する第2の電
    力変換器と、 前記第1の電力変換器の周波数を決定する第1の周波数
    決定回路と、 前記第2の電力変換器の出力量の指令を発生する出力電
    圧指令発生回路と、 前記第1の周波数より高い第2の周波数を決定する第2
    の周波数決定回路と、 前記第1の周波数決定回路と前記出力電圧指令発生回路
    の信号をもとに前記第2の周波数決定回路の信号をキャ
    リア信号として、前記第2の電力変換器の電気弁の開閉
    制御信号を発生する駆動制御回路とを備え、第1の周波
    数の交流電力を任意の出力周波数の交流電力に変換する
    ことを特徴とする電力変換装置。
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