JPH0575957A - サンプルホールド回路、それを用いた水平走査回路、及び該走査回路を含むマトリクス型表示装置 - Google Patents

サンプルホールド回路、それを用いた水平走査回路、及び該走査回路を含むマトリクス型表示装置

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JPH0575957A
JPH0575957A JP25867491A JP25867491A JPH0575957A JP H0575957 A JPH0575957 A JP H0575957A JP 25867491 A JP25867491 A JP 25867491A JP 25867491 A JP25867491 A JP 25867491A JP H0575957 A JPH0575957 A JP H0575957A
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JP
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circuit
output
switch
hold
horizontal scanning
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JP25867491A
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Fumio Haruna
史雄 春名
Nobuaki Kabuto
展明 甲
Ryuichi Someya
隆一 染矢
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速で、オフセット電圧の小さなサンプルホ
ールド回路を構成し、高精細液晶パネルを駆動するアナ
ログ水平走査ICを実現する。 【構成】 ON抵抗が小さく、映像信号を高速にホール
ド容量103に書き込める第1のスイッチ101と、O
N抵抗が大きく、ホールド容量103におけるオフセッ
ト電圧が小さい第2のスイッチ102と、を並列接続し
てサンプルホールド回路を構成し、両スイッチを共にO
Nしてサンプリングを行い、高速書き込みを行った第1
のスイッチ101を先にOFFさせ、それにより生じる
オフセット電圧を第2のスイッチ102で低減させた
後、第2のスイッチ102をOFFさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力映像信号をサンプ
リングしてホールドするサンプルホールド回路に関する
ものであり、更に詳しくは、該サンプルホールド回路、
それを用いた水平走査回路、及び該走査回路を含むマト
リクス型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルを駆動する従来のアナログ水
平走査回路として、例えば、特開昭63-26084号公報に記
載のものを挙げることができる。図16は、前記特開昭
63-26084号公報に記載されている水平走査回路において
採用されている従来のサンプルホールド回路の構成を示
す回路図である。
【0003】図16を参照する。サンプルホールド回路
10は、1つのアナログスイッチ20と1つのホールド
容量103で構成され、入力端子1に入力される映像信
号VINを、アナログスイッチ20を閉じては開くこと
で、順次書込んでいる。
【0004】かかるアナログスイッチの構成例を図17
に示す。図17に示すアナログスイッチ20は、C−M
OSのトランスミッションゲート構成によるアナログス
イッチである。アナログスイッチ20は、PMOS20
1、NMOS202、インバ−タ203、により構成さ
れている。PMOS201、NMOS202において、
Gはゲート、Dはドレイン、Sはソース、である。20
4a,204bは、それぞれゲートG・ソースS間の容
量である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のマトリクス型表
示装置における水平走査回路において、その走査速度を
高速化するには、そこに用いられているサンプルホール
ド回路内のアナログスイッチ(図17の20)のON抵
抗を低減し、入力映像信号VINを、該スイッチを介して
ホールド容量に高速に書込む必要がある。
【0006】アナログスイッチ20のON抵抗を小さく
するには、例えば、該スイッチを構成しているMOSの
ゲート幅を大きくすればよい。しかし、そのためにアナ
ログスイッチ20のゲート・ソース間容量204a及び
204bも大きくなり、該スイッチを開閉するための制
御パルスSPの、開閉に伴うレベルの変化が、前記ゲー
ト・ソース間容量204a及び204bを通じて、スイ
ッチ出力側のホールド電圧を変化させ、ホールド容量1
03におけるオフセット電圧増大の原因となる。
【0007】このように、1つのホールド容量に対し、
1つのアナログスイッチで構成されたサンプルホールド
回路では、入力映像信号の高速な書込みを行った場合、
ホールド容量におけるオフセット電圧が増大するという
問題がある為、かかるサンプルホールド回路を用いた水
平走査回路の高速化は困難であった。また高速な水平走
査回路の実現が困難になると、大型或は高精細液晶パネ
ルを駆動する場合、例えば画面の左右分割駆動等を行っ
て高速化することになり、そのための時間伸長回路が必
要となり、回路規模が大形、複雑化するという問題も起
きる。
【0008】本発明の目的は、入力映像信号を高速に書
込むことができ、且つオフセット電圧が小さくて済むサ
ンプルホールド回路(ひいては、該ホールド回路を用い
た水平走査回路、及び該走査回路を含むマトリクス型表
示装置)を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、1つのホールド容量に対し、例えば、
MOSのゲート幅を大きくしてON抵抗を小さくし、高
速書込みを可能とした第1スイッチ回路と、MOSのゲ
ート幅を小さくし、オフセット電圧を小さくした第2ス
イッチ回路を並列に接続する。前記第1、第2スイッチ
回路は、共にONとなり書込みを開始する。第1スイッ
チ回路は、サンプリング期間の前半で、OFFとなる。
第2スイッチ回路は、サンプリング期間の後半もONの
ままで、サンプリング期間の終了と共にOFFする。
【0010】
【作用】前記第1、第2スイッチ回路を共にONにして
サンプリングを開始する。第1スイッチ回路は、ON抵
抗が小さいので、入力映像信号を高速に書込むことがで
きる。前記第1スイッチ回路がOFFした後、大きなオ
フセット電圧が発生するが、第2スイッチ回路がON状
態を持続することで、そのオフセット電圧を低減する。
【0011】第2スイッチ回路は、MOSゲート幅が小
さく、そのゲート・ソース間容量も小さいので、第2ス
イッチ回路自体がOFFした後のオフセット電圧は、小
さい。したがって、本発明によれば、入力映像信号を高
速に書込むことができ、且つ、オフセット電圧が小さな
サンプルホールド回路を構成することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明にかかるサンプルホールド回路
の一実施例を図1に示す。図1は、アクティブマトリク
ス方式液晶パネルを駆動する水平走査回路内のサンプル
ホールド回路の1系統を示す等価回路図である。
【0013】図1において、サンプルホールド回路10
は、第1スイッチ回路101、第2スイッチ回路102
と、ホールド容量103を図示の如く接続することで構
成される。第1スイッチ回路101は制御パルスSP1
´で、第2スイッチ回路102は制御パルスSP1で、
そのON期間を制御される。
【0014】また、第1スイッチ回路101は、例え
ば、MOSのゲート幅を大きくして、ゲート・ソース間
容量は大きくなるがON抵抗RON1を小さくし、第2ス
イッチ回路102は、MOSのゲート幅を小さくして、
ON抵抗RON2は大きくなるがゲート・ソース間容量を
小さくする(RON1<RON2)。ここで、ON抵抗を決め
る要因の一例として、MOSのゲート幅を挙げたが、他
にも、ゲート酸化膜の厚さ、誘電率、なども挙げられ
る。
【0015】図2は、図1に示すサンプルホールド回路
10の動作の一例を表すタイミング図である。図2にお
いて、Tは、制御パルスSP1が第2スイッチ回路10
2を制御しているON期間を表し、T1は、制御パルス
SP1´が第1スイッチ回路101を制御しているON
期間を表し、T2は、TとT1との差である。
【0016】以下、図2を参照して、図1の回路動作を
説明する。スイッチ回路に、例えば、5μmCMOSプ
ロセスを用いたとし、MOSのゲートの幅をW、長さを
Lとすると、例えば第1スイッチ回路101は、W=3
5、L=5、第2スイッチ回路102は、W=9、L=
5に設定する。この時、書込み速度はW/Lに、オフセ
ット電圧はW・Lに、ほぼ比例する。
【0017】映像信号の入力するVIN端子1には、図2
に示すような15VPPのVIN波形が入力される。時刻t
1に第1、第2の両スイッチ回路101,102が同時
にONとなり、第1スイッチ回路101のON期間T1
の間に、主に、第1スイッチ回路101によって入力映
像信号がホールド容量103に高速に書込まれる。15
PPの信号を充分に書込んだ後、時刻t2に、制御パル
スSP1´は立下り、第1スイッチ回路101はOFF
となる。
【0018】この瞬間、第1スイッチ回路101のゲー
ト電圧の変化が、第1スイッチ回路101のゲート・ソ
ース間容量を通じて、ホールド容量のホールド電圧を変
化させる。これがオフセット電圧となり、その値は例え
ば0.2V(図中の)と大きくなる。このオフセット電
圧を低減するため、第2スイッチ回路102はONのま
まとし、続いてT2の間、映像信号を書込み続ける。
【0019】第2スイッチ回路102は、MOSのゲー
ト幅が小さいため書込み速度は遅いが、第1スイッチ回
路101で生じたオフセット電圧分(0.2V)を書込む
能力はもっている。またMOSのゲート幅が第1スイッ
チ回路101の約1/4であるため、オフセット電圧を
0.05V(図中の)に抑えることができる。
【0020】ここで入力信号15VPPに対して、S/N
比が43dBを満足するためには、オフセット電圧を0.
1V以下にする必要があり、第1スイッチ回路101で
のオフセット電圧0.2Vはこれを満足せず、第2スイッ
チ回路102でのオフセット電圧0.05Vはこれを満足し
ている。
【0021】このように、1つのホールド容量に対し、
書込みの速いスイッチ回路と、オフセット電圧の小さい
スイッチ回路を並列に設けることにより、高速書込みが
可能で、且つ、オフセット電圧の小さいサンプルホール
ド回路を構成することができる。
【0022】次に、上述した本発明の一実施例としての
サンプルホールド回路を用いた水平走査回路の一実施例
を図3に示す。図3は、制御回路11、サンプルホール
ド回路10、インピーダンス変換を行うバッファアンプ
12で構成される。
【0023】図3において、VIN端子1には、1系統の
モノクロ信号が入力される。さらに、制御回路11は、
例えば入力されるクロックCKの立上りでシフト動作を
行うシフトレジスタ111、ANDゲート112、入力
信号の信号レベルを変換して出力するレベルシフタ(L
S)113、で構成され、サンプルホールド回路10
は、図1に示した構成と同じ、第1スイッチ回路10
1、第2スイッチ回路102と、ホールド容量103で
構成される。また、第1スイッチ回路101は、制御パ
ルスSP1´で、第2スイッチ回路102は、制御パル
スSP1でそのON期間を制御される。
【0024】図4は、図3のシフトレジスタ111及び
ANDゲート112の動作を示すタイミング図である。
図3、図4を参照する。クロック入力端子CK1にシフ
トクロックCKを入力すると、シフトレジスタ111の
各出力段の出力SP1、SP2、SP3、…は、それぞ
れ、クロックCKの立上りエッジに同期し、シフトクロ
ックの1周期分の幅Tをもった制御パルスとなる。
【0025】また、シフトクロックCKと、制御パルス
SP1、SP2、SP3、…の各々と、の論理積を各A
NDゲート112でとると、SP1´、SP2´、SP
3´、…のような、シフトクロックCKの立上りエッジ
に同期し、シフトクロックの半周期分の幅T/2をもっ
た制御パルスとなる。サンプルホールド回路10の動作
は、先に図1、図2を参照して述べたそれと同様である
ので省略する。
【0026】これにより、図3の水平走査回路は、高速
動作が可能となる。本実施例の水平走査回路の特徴は、
従来回路にANDゲート112を追加することで、各ス
イッチ回路のON期間制御用の制御パルスを、簡単に生
成できることである。なお、レベルシフタ(LS)11
3は、制御パルスの信号レベルを、スイッチ回路を駆動
するに足るレベルに変換する作用をするに過ぎないもの
であるから、詳述の必要はないであろう。
【0027】次に、上述の水平走査回路を用いたマトリ
クス型表示装置の一実施例を図15に示す。図15に示す
マトリクス型表示装置は、マトリクス型ディスプレイ5
3、該ディスプレイ53のドレインバス58及びゲート
バス59、ディスプレイを駆動する水平走査回路51及
び垂直走査回路52、極性反転回路55、入力された映
像信号を増幅、γ補正するビデオ回路54、同期分離回
路56、水平及び垂直走査回路を制御する信号を発生す
る制御回路57、で構成される。
【0028】以下マトリクス型表示装置の動作について
説明する。入力映像信号は、同期分離回路56とビデオ
回路54に入力される。同期分離回路56の出力信号に
より、制御回路57では、水平及び垂直走査回路51,
52を制御するディジタル信号を形成する。ビデオ回路
54では、入力映像信号を増幅し且つγ補正を行い、該
ビデオ回路54の出力映像信号をもとに、極性反転回路
5で、正,負両極性の映像信号を形成する。
【0029】該極性反転回路55及び制御回路57の出
力は、水平走査回路51に入力される。水平走査回路5
1は、前述したように入力映像信号を高速にサンプルホ
ールドし、一水平走査周期ごとに各々対応したドレイン
バス58に同時に出力する。また制御回路57は、垂直
走査回路52にも接続されており、垂直走査回路52は
一水平走査周期ごとにゲートバス59を順次選択する。
こうしてマトリクス型表示装置に映像信号が表示され
る。
【0030】本実施例では、前述した高速な水平走査回
路を用いることで、大形、或は高精細なマトリクス型デ
ィスプレイを、左右分割駆動等のための時間伸長回路を
追加することなく、図15に見られる如き簡素な回路構
成で、実現して映像表示できるという特徴がある。
【0031】次に、本発明にかかる水平走査回路の第2
の実施例を図5に示す。これは、アクティブマトリクス
方式液晶パネルを駆動する水平走査回路である。本実施
例の基本構成は、図3に示した第1の実施例の水平走査
回路とほぼ同じであり、異なるのは、遅延回路116
と、ORゲート115を追加したことである。
【0032】図6は、図5に示す実施例の回路動作を示
すタイミング図である。図5、図6を参照する。クロッ
ク入力端子CK1にシフトクロックCKを入力すると、
遅延回路116の出力CK´は、クロックCKの立上り
エッジよりτだけ遅延した周期Tのクロックとなる。ま
たORゲート115により、クロックCKと遅延出力C
K´との論理和であるCK´´が生成される。
【0033】この論理和信号CK´´が、ANDゲート
112に入力されると、クロックCKの立上りエッジに
同期し、(T/2)+τの幅をもった制御パルスSP1
´、SP2´、SP3´、…が出力される。これら制御
パルスを印加されることによるサンプルホールド回路1
0の回路動作は、先に図1、図2を参照して説明したそ
れと同様なので省略する。
【0034】本実施例の特徴は、遅延回路116による
遅延幅τを調整することで、制御パルスSP1´、SP
2´、SP3´、…のパルス幅、すなわち第1スイッチ
回路のON期間を、その書込み能力に合わせて設定でき
ることで、例えば、回路をIC化する場合に、その占有
面積を小さくしたい時、第1スイッチ回路のゲート幅を
削減する必要があり、そのためON抵抗が増え、書込み
速度が遅くなり、入力信号を充分書込めるまで第1スイ
ッチ回路のON期間を伸ばさなければならない時などに
有効である。
【0035】次に、水平走査回路に関する本発明の第3
の実施例を図7に示す。図7に示す実施例は、制御回路
11、サンプルホールド回路10、インピーダンス変換
を行うバッファアンプ12、で構成される。
【0036】更に制御回路11は、例えば、3相のシフ
トクロックCK1,CK2,CK3の立上りでシフト動
作を行うシフトレジスタ117、ANDゲート112、
信号レベルを変換するレベルシフタ(LS)113、論
理ゲート114で構成され、サンプルホールド回路10
は、図1に示したそれ同じ、第1スイッチ回路101、
第2スイッチ回路102と、ホールド回路103で構成
されている。
【0037】本実施例が、図3に示した第1の実施例と
異なるのは、映像信号の入力端子VR ,VG ,VB に
R、G、B3系統のカラー信号が入力されることであ
る。また、それに伴い3相のシフトレジスタ117を使
用していることである。この3相のシフトレジスタ11
7は、位相が120度づつずれた3相のシフトクロック
CK1、CK2、CK3で駆動され、1相のクロック
で、1色の出力の書込みタイミングを決定し、3相で
R、G、B3色に対応している。また、3相のシフトク
ロックを用いることで、シフトレジスタ117の動作の
低減を行っている。
【0038】図8は、図7における論理ゲート114の
具体例を示す回路図である。図8において、論理ゲート
114は、3つのORゲート215a〜215cで構成
される。以下、論理ゲート114を、図8に示す如き回
路とした場合の、図7に示す本実施例の回路動作を、図
9も併せ参照して説明する。なお図9は、本実施例の回
路動作を示すタイミング図である。
【0039】シフトレジスタ117に3相のシフトクロ
ックCK1、CK2、CK3を入力すると、それぞれの
クロックの立上りエッジに同期し、シフトクロックの1
周期分のパルス幅Tをもった制御パルスSP1、SP
2、SP3、…が出力される。これら制御パルスはシフ
トクロック周期の1/3ずつ位相が異なっている。ま
た、3相のシフトクロックから、図8の論理ゲート11
4によって、CK1´、CK2´、CK3´のようなク
ロックが生成される。
【0040】そこでANDゲート112によって、CK
1´とSP1、CK2´とSP2、CK3´とSP3、
CK1´とSP4、…のようにそれぞれ論理積をとる
と、制御パルスSP1、SP2、SP3、…の立上りエ
ッジに同期し、パルス幅(2/3)Tの制御パルスSP
1´、SP2´、SP3´、…が出力される。これら制
御パルスを印加されることによるサンプルホールド回路
の動作は、さきに説明した所と同様なので省略する。
【0041】本実施例の特徴は、論理ゲート114を例
えば複数のORゲートで構成することにより、第1スイ
ッチ回路101のON期間を、その書込み能力に合わせ
て設定できることであり、このため、先にも述べたよう
に回路をIC化する場合、占有面積を小さくしたい時に
有効である。
【0042】次に、本発明の水平走査回路についての第
4の実施例を図10に示す。本実施例の基本構成は、図7
に示す第3の実施例のそれとほぼ同じであるため、違っ
た部分を含む制御回路11の部分のみを示している。図
10は、図7に対し、制御回路11内の論理ゲート11
4を無くし、一個のORゲート118を追加しているこ
とを特徴とする。
【0043】図11は、図10に示す実施例の動作を示
すタイミング図である。図10、図11を参照する。シ
フトレジスタ117に3相のシフトクロックCK1、C
K2、CK3を入力すると、それぞれのクロックの立上
りエッジに同期し、シフトクロックの1周期分のパルス
幅Tをもった制御パルスSP1、SP2、SP3、…が
出力される。これらはシフトクロック周期の1/3ずつ
位相が異なっている。
【0044】またORゲート118によりCK1´を生
成し、このCK1´と制御パルスSP1との論理積を、
ANDゲート112aによりとると、制御パルスSP1
´が生成される。その他の制御パルスSP2´、SP3
´、…は、ANDゲート112b…によって、SP1と
SP2、SP2とSP3、…のように論理積をとること
で生成される。
【0045】これにより制御パルスSP1、SP2、S
P3、…の立上りエッジに同期し、パルス幅(2/3)
Tの制御パルスSP1´、SP2´、SP3´、…が出
力される。これら制御パルスを印加されることによるサ
ンプルホールド回路の動作は、先に説明したところと同
様なので省略する。本実施例の特徴は、論理ゲート11
4を無くし一個のORゲート118を追加することで、
各スイッチ回路の制御パルスを、先に図7を参照して説
明した第3の実施例のそれより、簡単に生成できること
である。
【0046】次に、本発明の水平走査回路についての第
5の実施例を図12に示す。本実施例の基本構成は、図
7に示した第3の実施例とほぼ同じであり、異なる点
は、サンプルホールド回路10のスイッチ回路が、3段
になっていることである。
【0047】図12に示す実施例は、制御回路11、サ
ンプルホールド回路10、インピーダンス変換を行うバ
ッファアンプ12で構成される。さらに制御回路11
は、例えば、3相のシフトクロックの立上りでシフト動
作を行うシフトレジスタ117、ANDゲート112、
信号レベルを変換するレベルシフタ(LS)113、論
理ゲート114で構成されている。
【0048】サンプルホールド回路10は、第1スイッ
チ回路101、第2スイッチ回路102、第3スイッチ
回路103と、ホールド容量104で構成される。また
第1スイッチ回路101は、ANDゲート112の出力
SP1´´、SP2´´、SP3´´、…で、第2スイ
ッチ回路102は、ANDゲート112の出力SP1
´、SP2´、SP3´、…で、第3スイッチ回路10
3は、シフトレジスタ117の出力SP1、SP2、S
P3、…でそれぞれ制御されている。
【0049】図13は、図12における論理ゲート11
4の具体例を示す回路図である。図13において、論理
ゲート114は、3つのORゲート215a〜215c
と3つのインバータ216a〜216cで構成される。
この時の制御回路11の動作を表すタイミング図が図1
4である。
【0050】スイッチ回路の制御パルスであるSP1、
SP1´、SP1´´等の生成方法は、図10に示す第
4の実施例と同様に、3相のシフトクロックCK1、C
K2、CK3とシフトレジスタ117の出力SP1、S
P2、SP3、…をデコードすることで、できるので説
明を省略する。
【0051】図12に示す、3段のスイッチ回路を設け
たサンプルホールド回路10の動作を図14を参照して
説明する。第1、第2、第3スイッチ回路のそれぞれの
ON抵抗を、RON1、RON2、RON3とすると、RON1<R
ON2<RON3となるように設定する。
【0052】即ち、第1スイッチ回路101には、高速
な書込みのできるスイッチ、第3スイッチ回路103に
は、オフセット電圧の小さいスイッチ、また第2スイッ
チ回路102には、平均的な書込み速度、オフセット電
圧の性能をもったスイッチを使用する。これら3つのス
イッチ回路は、SP1、SP1´、SP1´´等の制御
パルスに合わせて、同時にON状態となる。
【0053】次に第1、第2、第3スイッチ回路の順番
で、シフトクロック周期の1/3ずつ間隔を置きなが
ら、OFFしていく。本実施例の特徴は、例えば第1ス
イッチ回路のON抵抗を、より小さくし、図1に示す第
1の実施例の第1スイッチ回路よりも高速に書込めるよ
うにする。また、第1スイッチ回路で生じる大きなオフ
セット電圧を、第2、第3スイッチ回路によって順に低
減することによって、オフセット電圧は同じで、図1に
示す第1の実施例の場合よりも高速なサンプルホールド
回路を構成できることである。
【0054】以上、ドットマトリクス型表示装置とし
て、液晶表示装置を例に挙げて説明してきたが、その他
のEL(エレクトロルミネセンス)やPDP(プラズマ
ディスプレイ)、VDP(蛍光表示管)などの水平走査
回路に用いても、本発明による水平走査回路は同様な効
果があることは明らかである。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、高速書込みが可能で、
しかもオフセット電圧の小さいサンプルホールド回路を
構成でき、これにより高速な水平走査回路を構成するこ
とができる。またこの高速な水平走査回路を用いること
で、大型、或は高精細マトリクス型ディスプレイを時間
伸長回路なしで駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるサンプルホールド回路の実施例
を示す回路図である。
【図2】図1の回路の動作を表すタイミング図である。
【図3】本発明にかかる水平走査回路の実施例を示す回
路図である。
【図4】図3の実施例の動作を表すタイミング図であ
る。
【図5】本発明にかかる水平走査回路の第2の実施例を
示す回路図である。
【図6】図5に示す実施例の動作を表すタイミング図で
ある。
【図7】本発明にかかる水平走査回路の第3の実施例を
示す回路図である。
【図8】図7における論理ゲートの具体例を示す回路図
である。
【図9】図7の実施例の動作を表すタイミング図であ
る。
【図10】本発明にかかる水平走査回路の第4の実施例
を示す回路図である。
【図11】図10の実施例の動作を表すタイミング図で
ある。
【図12】本発明にかかる水平走査回路の第5の実施例
を示す回路図である。
【図13】図12における論理ゲートの具体例を示す回
路図である。
【図14】図12の実施例の動作を表すタイミング図で
ある。
【図15】本発明にかかるマトリクス型表示装置の実施
例を示す構成図である。
【図16】サンプルホールド回路の従来例を示す回路図
である。
【図17】従来のサンプルホールド回路に用いるアナロ
グスイッチの構成を示す回路図である。
【符号の説明】
10…サンプルホールド回路、11…制御回路、51…
水平走査回路、52…垂直走査回路、53…マトリクス
型ディスプレイ、101…第1スイッチ回路、102…
第2スイッチ回路、103…ホールド容量、111…シ
フトレジスタ、112…ANDゲート、113…レベル
シフタ、114…論理ゲート、115…ORゲート、1
16…遅延回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号を書き込まれて保持するサンプ
    ルホールド回路において、 映像信号を書き込まれるべき一つのホールド容量と、映
    像信号の入力側と前記ホールド容量との間に接続され
    た、互いに並列で、それぞれのオン抵抗を異にする複数
    のスイッチ回路と、前記複数のスイッチ回路を全部オン
    にして前記ホールド容量に映像信号を書き込んだ後、該
    複数のスイッチ回路の中で、オン抵抗の低いものから順
    にオフに転じる制御回路と、を具備して成ることを特徴
    とするサンプルホールド回路。
  2. 【請求項2】 ドットマトリクス型ディスプレイを駆動
    する水平走査回路において、 複数の出力段を有し、1相のシフトクロックを入力され
    る毎に各出力段から順次、出力を生じて水平走査を行う
    シフトレジスタと、 映像信号を書き込まれるべき一つのホールド容量と、映
    像信号の入力側と前記ホールド容量との間に接続され
    た、互いに並列で、それぞれのオン抵抗を異にする第1
    及び第2の2個のスイッチ回路と、から成るサンプルホ
    ールド回路であって、前記シフトレジスタの各出力段対
    応にそれぞれ設けられた複数個のサンプルホールド回路
    と、 各サンプルホールド回路において、オン抵抗の高い方の
    第1のスイッチ回路のオン期間を前記シフトレジスタの
    対応した出力段からの出力により制御する第1の制御パ
    ルス発生回路と、 各サンプルホールド回路において、オン抵抗の低い方の
    第2のスイッチ回路のオン期間を、前記シフトクロック
    と、前記シフトレジスタの対応した出力段からの出力
    と、のデコード出力により制御する第2の制御パルス発
    生回路と、を具備して成ることを特徴とする水平走査回
    路。
  3. 【請求項3】 ドットマトリクス型ディスプレイを駆動
    する水平走査回路において、 複数の出力段を有し、1相のシフトクロックを入力され
    る毎に各出力段から順次、出力を生じて水平走査を行う
    シフトレジスタと、 映像信号を書き込まれるべき一つのホールド容量と、映
    像信号の入力側と前記ホールド容量との間に接続され
    た、互いに並列で、それぞれのオン抵抗を異にする第1
    及び第2の2個のスイッチ回路と、から成るサンプルホ
    ールド回路であって、前記シフトレジスタの各出力段対
    応にそれぞれ設けられた複数個のサンプルホールド回路
    と、 各サンプルホールド回路において、オン抵抗の高い方の
    第1のスイッチ回路のオン期間を前記シフトレジスタの
    対応した出力段からの出力により制御する第1の制御パ
    ルス発生回路と、 各サンプルホールド回路において、前記シフトクロック
    と、前記シフトレジスタの対応した出力段からの出力
    と、からパルス幅の任意設定可能の出力パルスを制御パ
    ルスとして作成、出力し、それによって、オン抵抗の低
    い方の第2のスイッチ回路のオン期間を制御する第2の
    制御パルス発生回路と、を具備して成ることを特徴とす
    る水平走査回路。
  4. 【請求項4】 ドットマトリクス型ディスプレイを駆動
    する水平走査回路において、 複数の出力段を有し、3相のシフトクロックを入力さ
    れ、各出力段から各相の出力を順次、出力して水平走査
    を行うシフトレジスタと、 映像信号を書き込まれるべき一つのホールド容量と、映
    像信号の入力側と前記ホールド容量との間に接続され
    た、互いに並列で、それぞれのオン抵抗を異にする第1
    及び第2の2個のスイッチ回路と、から成るサンプルホ
    ールド回路であって、前記シフトレジスタの各出力段対
    応にそれぞれ設けられた複数個のサンプルホールド回路
    と、 各サンプルホールド回路において、オン抵抗の高い方の
    第1のスイッチ回路のオン期間を、前記シフトレジスタ
    の対応した出力段からの各相出力により制御する第1の
    制御パルス発生回路と、 各サンプルホールド回路において、オン抵抗の低い方の
    第2のスイッチ回路のオン期間を、前記3相の中の各相
    のシフトクロックと、前記シフトレジスタの対応した出
    力段からの各相出力と、のデコード出力により制御する
    第2の制御パルス発生回路と、を具備して成ることを特
    徴とする水平走査回路。
  5. 【請求項5】 ドットマトリクス型ディスプレイと、該
    ドットマトリクス型ディスプレイを駆動する水平及び垂
    直走査回路と、入力された映像信号を増幅及びγ補正し
    て出力するビデオ回路と、該ビデオ回路から出力される
    映像信号を正,負両極性に交流化し前記水平走査回路に
    供給する極性反転回路と、から成るマトリクス型表示装
    置において、 前記水平走査回路が、請求項2,3又は4に記載の水平
    走査回路から成ることを特徴とするマトリクス型表示装
    置。
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US6972746B1 (en) 1994-10-31 2005-12-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Active matrix type flat-panel display device
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