JPH0575882U - 自動販売機の硬貨案内筒排水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、硬貨案内筒を有した自動販売機に
おいて、硬貨投入口から侵入した液体が硬貨検銭器内に
入り、検銭器部の電器回路に異常を発生させたり、精密
な検銭器部を汚染し、硬貨づまり等を発生させていた課
題を解決するため、硬貨検銭器部に至る迄に完全に液体
を排水させる装置を提供することを目的としたものであ
る。 【構成】 長さが異なりかつ同一線上に位置しない様に
配設したリブ１３，１４，１５，１６，１３ａ，１４
ａ，１５ａ，１６ａと、該リブ１３，１４……に垂下し
た低部１７を設け該低部１７の中央部に設けた孔１８と
継合したチューブ２０で構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動販売機の硬貨投入口から入った、雨水等の液体を速やかに機外 に排出させるための自動販売機の硬貨案内筒排出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、自動販売機の硬貨検銭器に硬貨投入口から特殊な薬品等液体を注入され 硬貨検銭器の内の電器回路部に異常を起こさせるいたずらが発生し、その対応策 として硬貨検銭器に入る液体を遮断し、かつ機内を汚すことなく液体を機外へ排 出させる構造が市場で強く望まれている。

【０００３】 以下図面を参照しながら、上述したような従来の自動販売機の硬貨案内筒排水 装置について説明を行う。

【０００４】 図３は従来の自動販売機の硬貨案内筒排水装置の斜視図、図４は図３で示した 装置の断面図である。

【０００５】 同図において、１は硬貨投入口であり、扉２の前面に備えてある。３は、前記 扉２の裏面で、硬貨投入口１に相対した位置に設けた上部硬貨案内筒である。ま たその上部硬貨案内筒３の排出口３ａを受ける様に設けた下部硬貨案内筒４が内 扉５に固着してある。さらに下部硬貨案内筒４の下端開口部６に相対した下方に 硬貨検銭器７の硬貨受口８が設定される様に硬貨検銭器７が設置されている。ま た、前記下部硬貨案内筒４は、カバー９と、硬貨案内傾斜部１０から成り、かつ 硬貨案内傾斜部１０の一部に孔１０ａを複数個設けてある。そして、その孔１０ ａを受ける様に下方にＶ字型断面の排水受板１１が設置してある。

【０００６】 以上の様に構成された自動販売機の硬貨案内筒排水装置について以下、その作 用について説明する。

【０００７】 上記の様な構成において、まず硬貨投入口１から侵入した液体１２は、図４の 矢印で示すように、上部案内筒３内を通過し、次に下部硬貨案内筒４内に硬貨案 内傾斜部１０を通過する際液体１２の一部は前記孔１０ａから排水受板１１に流 出し内扉５外に排水される。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記のような構成では、液体１２の残りは硬貨案内傾斜部１０を 通過し、前記硬貨受口８から硬貨検銭器７内に侵入していく。また内扉５内に排 水された液体１２によって内扉は汚れたり、発錆するといった課題を有していた 。

【０００９】 本考案は上記課題に鑑み、硬貨投入口から侵入した液体を内扉内に溜まること 無く完全に扉外に排水させる自動販売機の硬貨案内筒排水装置を提供するもので ある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案の自動販売機の硬貨案内筒排水装置は、複数 の断続したリブで形成された効果案内傾斜部と、リブ間に垂設連架された低部と 、低部に穿設した孔と、孔の周囲に突設した筒部と、筒部に継合するチューブと を有する。

【００１１】 また、硬貨案内傾斜部の投入口側リブと出口側リブが、同一直線上にないよう 配設している。

【００１２】 さらに、投入口側リブと出口側リブに分割することにより生じた溝が、ジグザ グになるようリブを配設している。

【００１３】

【作用】 本考案は、上記構成によって、硬貨投入口から侵入した液体が、リブを伝って 硬貨検銭器に侵入することをも排除し、液体を硬貨案内筒の底面に集め、孔から チューブを通って扉外に排出されることとなる。

【００１４】 また、リブの切断溝で硬貨が落ち込み、ひっかかる様な不具合が発生すること をも防止できる。

【００１５】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について、図面を参照しながら説明するが、従来と同 一構成については同一番号を付してその詳細な説明は省略する。

【００１６】 図１は、本考案の一実施例における自動販売機の硬貨案内筒排水装置を示すも のである。

【００１７】 図１において１３は、投入口側硬貨案内傾斜部を形成しているリブであり、傾 斜部は途中で切断されている。そしてその下方にリブ１３ａが形成されている。 さらに前記リブ１３，１３ａ，１４，１４ａ……に垂設連架した低部１８を設け 、その低部１７の中央部に孔１８を穿設し、孔１８の周囲に突設した筒部１９を 設け、該筒部１９にチューブ２０が継合してある。

【００１８】 以上の様に構成された自動販売機の硬貨案内筒排水装置について、以下その動 作について説明する。

【００１９】 まず硬貨投入口１から投入された硬貨２１は、硬貨案内傾斜部のリブ１３，１ ４，１５，１６，１３ａ，１４ａ，１５ａ，１６ａ上をすべり硬貨検銭器７に投 入される。次に、硬貨投入口１から侵入した液体１２は、図１に示すようにリブ １３，１４，１５，１６の間から、または各リブ１３，１４，１５，１６上に載 った液体１２が切断溝２２から低部１７に落下し、中央部の孔１８に集められ、 筒部１９に継合したチューブ２０より扉外へ排水され、硬貨検銭器７への液体１ ２の侵入はなくなる。

【００２０】 次に前記リブ１３，１４，１５，１６とリブ１３ａ，１４ａ，１５ａ，１６ａ の配置について説明する。

【００２１】 図２において、リブ１３とリブ１３ａは同一線上になく、配設されている。同 様にリブ１４とリブ１４ａ、リブ１５とリブ１５ａ、リブ１６とリブ１６ａも同 様に配設されている。

【００２２】 また、前記リブ１３，１５の長さ寸法をＡとＬ、他のリブ１４，１６の長さ寸 法をＢ、リブ１３ａ，１５ａの長さ寸法をＣ、リブ１４ａ，１６ａの長さ寸法を Ｄとすることにより切断溝２２が形成される。

【００２３】 以上のように本実施例によれば、断続した複数のリブ１３，１３ａ，１４，１ ４ａ……を同一線上に配設せず又、各リブ１３，１４，１５，１６，１３ａ，１ ４ａ，１５ａ，１６ａの長さ寸法を不一致にすることにより、硬貨案内筒に侵入 した液体１２がリブ１３，１３ａ，１４，１４ａ，１５，１５ａ，１６，１６ａ をつたって硬貨検銭器７に侵入することを完全に防止し得る。

【００２４】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、複数の断続したリブで形成された硬貨案内傾斜 部と、そのリブに垂設連架された低部と、その低部に設けた孔と、その孔に継合 したチューブを備えることにより、硬貨投入口から侵入した液体が、速やかに確 実に扉外に排水され、従来のように排水が不完全なため残った液体が硬貨検銭器 を汚したり、扉内を汚すことなく、また各部の発錆原因となることもなく、常に 清潔感を保つことができるという効果を有する。

【００２５】 また、投入口側リブと出口側リブを同一線上に配設しないことにより投入口側 リブ上に滴下した雨水等の液体が大量でかつ、高スピードでリブに沿って流れ落 ちた場合にも出口側リブに液体が載らないため完全に水切りができ硬貨検銭器内 に受入することが防止できる。

【００２６】 その上、投入口側リブと出口側リブの間で切断溝がジグザグであることにより 硬貨が溝に落下し、止まることを防止する効果も有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における自動販売機の硬貨案
内筒排水装置を示す斜視図

【図２】図１の切断面Ａ−Ａの平面断面図

【図３】従来の自動販売機外観斜視図

【図４】従来の自動販売機の硬貨案内筒排水装置を示す
断面図

【符号の説明】

１ 硬貨投入口 ２ 扉 ３ 上部硬貨案内筒 １２ 液体 １３，１３ａ リブ １４，１４ａ リブ １５，１５ａ リブ １６，１６ａ リブ １７ 低部 １８ 孔 １９ 筒部 ２０ チューブ ２１ 硬貨 ２２ 切断溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉内面に備えた硬貨検銭器に投入される
   硬貨を導くために設けた硬貨案内筒を有した自動販売機
   であって、複数の断続したリブで形成された硬貨案内傾
   斜部と、前記リブ間に垂設連架された底部と、前記底部
   に穿設した孔と、前記孔の周囲に突設した箇部と、前記
   筒部に継合するチューブを備えたことを特徴とする自動
   販売機の硬貨案内筒排水装置。
2. 【請求項２】 硬貨案内傾斜部の投入口側リブと出口側
   リブが、同一線上にないよう配設したことを特徴とする
   請求項１記載の自動販売機の硬貨案内筒排水装置。
3. 【請求項３】 投入側リブと出口側リブに分割すること
   により生じた溝がジグザグになるようリブを設けたこと
   を特徴とする請求項１または請求項２記載の自動販売機
   の硬貨案内筒排水装置。