JPH057470U - インパクトプリンタ用エンドレスインクリボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はインパクトプリンタ用エンドレスイ
ンクリボンに関するものであり、その目的とするところ
は、情報を光学的に検出できるマークをインクリボンの
両縁に設けることにより、インクリボンの走行状態等の
検出信頼度を高めることである。 【構成】 エンドレスインクリボン３は、印字に使用す
る幅Ｗ₁のインク含浸部１と、インクリボン３の両縁の
設けた情報等を表示する幅Ｗ₂の情報表示部２から構成
されており、情報表示部２には、光学的に信号が取り出
せる濃度差を有するマークを、定められたルールに従っ
て設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、インパクトプリンタに使用される帯状基布にインクを含浸したエン ドレスインクリボンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、エンドレスインクリボンの走行状態を検出するには、以下のような方法 が知られている。

【０００３】 インクリボン走行経路にマグネットを組み込んだ回転体を設け、回転体にイン クリボンを接触させ、インクリボンの走行時の摩擦力によって回転体を回転させ る。そして、マグネットが回転することにより生じる磁束の有無を、回転体に対 向して備えられたリードスイッチにより信号として取り出し、該信号をチェック することによりインクリボンの走行状態を検出するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のインクリボン走行状態検出方法では、回転体の回転軸等にゴミが付着し て回転体の回転が重くなると、インクリボンが走行していても回転体を回すため に必要な摩擦力が得られず、回転数が低下したり、回転しなかったりして正常な 走行信号が取り出せないという問題があった。

【０００５】 また、インクリボンに含浸しているインクが少なくなってきたときや、ライン プリンタ設置部の環境温度が低いときにおいても、インクリボンの摩擦係数が下 がり、前記同様回転体が回転ムラを起こして、正常な走行信号が取り出せなくな るという問題があった。

【０００６】 本考案の目的は、機械的な手段を用いずに安定した走行状態検出が可能なエン ドレスインクリボンを提供し、インクリボン走行状態検出の信頼度を高めること である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、インクリボンの走行状態を非接触で行えるようにインクリボン両 縁に一定幅の情報表示部を設け、該情報表示部にマークを表示して該マークを光 学的に検出できるようにすることにより達成できる。

【０００８】

【作用】

上記のように構成されたインクリボンは、情報読み取り装置により、回転体の 状態やインクリボンの使用量や環境温度に影響されずに、安定して走行状態が検 出されることになる。

【０００９】

【実施例】

以下、実施例を示した図面を参照して本考案を説明する。

【００１０】 図１は、本考案となるエンドレスインクリボンの一部を示すもので、印字に使 用する幅Ｗ₁のインク含浸部１と、マークを表示し前記インク含浸部１の両外側 に設けた幅Ｗ₂の情報表示部２により、リボン幅Ｗ（＝Ｗ₁＋Ｗ₂×２）のインク リボン３を構成する。一般的にインクリボン３は、寿命を伸ばすために基布にね じりを与え、１周すると反転するメビウスタイプであるため、情報表示部２の情 報読み取り装置を１個にするためには、情報表示部２をインクリボン３両面に設 けなければいけない。

【００１１】 また、インク含浸部１及び情報表示部２各々の寸法は、使用するラインプリン タの印刷部構成及び情報読み取り装置等の精度やインクリボン製作条件等によっ て決定される。

【００１２】 更に、情報表示部２には、あらかじめ定められたルールによりマークを表示し ておく。該マークは、図示しない装置により光学的に検出されるため、反射また は透過によって適正なＳ／Ｎ比が確保されることが必要である。インクリボン３ の生地は、一般的にナイロンが使用されており、織上がりは白に近い色となって いる。よって、生地色（白の状態）を光学的に検出した信号レベルを”１”とし 、あらかじめ定めたスライスレベルより低くなる色を検出した信号レベルを”０ ”と判断すれば、マークを検出できる。色をつける方法としては、生地にインク を含浸させる方法やあらかじめ色のついた糸で織上げる方法がある。

【００１３】 ここで、情報表示部２のマーキングについて説明する。 図２は、一定幅Ｌ₁、一定間隔Ｌ₂でマーキング２１したインクリボンである。 Ｌ₁は光学的に反射しにくい色（信号レベルは”０”）、Ｌ₂は光学的に反射しや すい生地の色（信号レベルは”１”）である。図３は、前記図２のインクリボン を走行させ、光学的に検出された信号レベルである。Ｌ₁部分が時間ｔ₁、Ｌ₂部 分が時間ｔ₂に相当する。前記図３の信号が、一定時間内に定められた数だけカ ウントできれば、インクリボンが正常に走行していることになる。

【００１４】 図４は、前記図２におけるマーキングの数と幅を変化させたものである。図５ は、前記図４のインクリボンを走行させ、光学的に検出された信号レベルであり 、前記したようなインクリボンが正常に走行しているかどうかの検出に加え、マ ークをあらかじめコード化することにより、インクの種類及びメーカー名の判別 等に利用することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、インクリボンの両縁に情報表示部を設け、該情報表示部にマ ークを表示したことにより、走行状態等をインクリボンの摩擦力を利用して機械 的に検出する必要がなくなるので、走行状態検出の信頼度が上がる。

【００１６】 また、マーキングの形を変えることによって、インクの種類やメーカー名の判 別等に利用することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案となるエンドレスインクリボンの一実
施例を示す正面図である。

【図２】 情報表示部のマーキングの一実施例を示す正
面図である。

【図３】 図２の実施例を光学的に検出した信号レベル
図である。

【図４】 情報表示部のマーキングの他の実施例を示す
正面図である。

【図５】 図４の実施例を光学的に検出した信号レベル
図である。

【符号の説明】

１はインク含浸部、２は情報表示部、３はエンドレスイ
ンクリボン、２１、４１はマーキングである。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 インパクトプリンタに使用される帯状基
   布にインクを含浸したインクリボンにおいて、 該インクリボンの長さ方向に該インクリボン両縁に沿っ
   て一定幅の情報表示部を設け、該情報表示部にマークを
   表示することを特徴とするインパクトプリンタ用エンド
   レスインクリボン。
2. 【請求項２】前記マークは、布地にインクを含浸させた
   ものであることを特徴とする請求項１記載のインパクト
   プリンタ用エンドレスインクリボン。
3. 【請求項３】前記マークは、あらかじめ色のついた糸で
   織上げてあることを特徴とする請求項１記載のインパク
   トプリンタ用エンドレスインクリボン。