JPH0574607A - 酸化亜鉛バリスタの製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛バリスタの製造方法

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JPH0574607A
JPH0574607A JP3232813A JP23281391A JPH0574607A JP H0574607 A JPH0574607 A JP H0574607A JP 3232813 A JP3232813 A JP 3232813A JP 23281391 A JP23281391 A JP 23281391A JP H0574607 A JPH0574607 A JP H0574607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc oxide
slurry
varistor
boric acid
oxide varistor
Prior art date
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Pending
Application number
JP3232813A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazushige Koyama
一茂 小山
Naoki Muto
直樹 武藤
Masaaki Katsumata
雅昭 勝又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化亜鉛バリスタの製造方法において、安定
した品質でサージ吸収能力の大きい酸化亜鉛バリスタを
製造することを目的とする。 【構成】 酸化亜鉛を主成分とし焼結体自体がバリスタ
特性を示すよう複数の金属酸化物を配合した原料に、
水,有機バインダーおよびカチオン系分散剤を添加,混
合してスラリーをスプレードライヤーにて乾燥して得た
造粒粉に硼酸水溶液を酸化硼素(B23)に換算し0.
01〜0.10モル%含むように噴霧して付着させた
後、成形,焼成する方法により焼結体にマイクロクラッ
クを発生させることなくサージ吸収能力を大きくでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛を主成分とする
サージ吸収能力に優れた酸化亜鉛バリスタの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、民生機器,産業機器の制御回路の
高度集積化が急速に進展している。これら制御回路に用
いられている半導体電子部品は異常高電圧に極めて弱
く、この対策は不可欠となっている。この対策として一
般にバリスタが用いられている。中でも酸化亜鉛バリス
タはその優れた電圧非直線性やサージ吸収能力を持つこ
とから各種電子機器の安定化や、異常高電圧からの保護
の目的で広く利用されている。
【0003】従来の酸化亜鉛バリスタの製造方法につい
て説明する(たとえば特公昭61−102003号公報
参照)。主成分の酸化亜鉛に副成分として微量のビスマ
ス,コバルト,マンガンおよびアンチモン等の金属酸化
物を添加した原料粉に、硼酸(H3BO3)、硝酸銀(A
gNO3)を水溶液として添加し、水,有機バインダー
およびカチオン系分散剤を添加,混合し得たスラリーを
スプレードライヤーにて乾燥し造粒粉を得、造粒粉を成
形,焼成して酸化亜鉛バリスタとする。
【0004】以下に実施例の項で比較例とする従来の酸
化亜鉛バリスタの製造方法について説明する。酸化ビス
マス(Bi23),酸化コバルト(Co23),酸化マ
ンガン(MnO2),酸化ニッケル(NiO)および酸
化アンチモン(Sb23)をそれぞれ0.5モル%,酸
化アルミニウム(Al23)を0.005モル%とし、
残りを酸化亜鉛(ZnO)として合計が100モル%に
なるように秤量した原料粉に所定量の硼酸水溶液を添加
し、水,有機バインダーおよびカチオン系分散剤を添加
してディスパーミルにて混合しスラリーを得、スプレー
ドライヤーにて乾燥し造粒粉を得た。
【0005】図3に示すように、硼酸水溶液の濃度と回
転粘度計で測定したスラリーの粘度の経時変化は、比較
値とした硼酸水溶液を加えないスラリーの粘度の経時変
化が極めて小さいのに対し、硼酸水溶液を酸化硼素(B
23)に換算して0.05モル%添加したスラリーの粘
度は2時間で500センチポイズ程度と大きい。さら
に、硼酸水溶液を酸化硼素(B23)に換算して0.5
0モル%添加したスラリーの粘度は非常に経時変化が大
きく1時間で700センチポイズ以上となった。
【0006】したがってスラリー粘度の経時変化の主原
因は硼酸水溶液の添加によると考えられる。かかる高粘
度のスラリーをスプレードライヤーにて乾燥するのは極
めて困難であり、たとえ乾燥できた場合でも造粒粉の粒
径は不均一になり易い。
【0007】以上のようにして得られた造粒粉を油圧成
型機で1000kg/cm2の圧力で外径が15mmで厚さが
1.5mmの円板に成型し、1250℃で2時間、空気中
で焼結させて酸化亜鉛バリスタとする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の製造方法による酸化亜鉛バリスタは、良好な電圧
非直線性および寿命特性を有するものの、原料を湿式混
合する際にカチオン系分散剤と硼酸(H3BO3)の反応
によりスラリーの粘度の経時変化が大きく、極端な場合
スラリーのゲル化が発生するという問題点、またこのよ
うなスラリーをスプレードライヤーにて乾燥して得られ
た造粒粉を成形,焼成して酸化亜鉛バリスタは焼結体に
マイクロクラックが生じ易いことからサージ吸収能力が
小さく、そのばらつきが大きいという問題点を有してい
た。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、安定した品質でサージ吸収能力が大きい酸化亜鉛バ
リスタの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の酸化亜鉛バリスタの製造方法は、酸化亜鉛を
主成分とした焼結体自体がバリスタ特性を示すよう複数
の金属酸化物を配合した原料に、水,有機バインダーお
よびカチオン系分散剤を添加,混合したスラリーをスプ
レードライヤーにて乾燥して得た造粒粉に霧化装置によ
り所定濃度の硼酸水溶液の液体微粒子を噴霧して造粒粉
に付着させた後、成形,焼成する方法である。
【0011】
【作用】この方法により、スラリーのゲル化(粘度上
昇)を無くして、焼結体のマイクロクラックの発生を防
ぐこととなる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。
【0013】酸化ビスマス(Bi23),酸化コバルト
(Co23),酸化マンガン(MnO2),酸化ニッケ
ル(NiO)および酸化アンチモン(Sb23)をそれ
ぞれ0.5モル%、酸化アルミニウム(Al23)を
0.005モル%とし、残りを酸化亜鉛(ZnO)とし
て合計が100モル%になるように秤量する。これに水
と有機バインダーおよびカチオン系分散剤を添加し、デ
ィスパーミルを用い混合してスラリーを得る。スラリー
をスプレードライヤーにて乾燥し造粒粉を得た。図3を
用いて、既に説明したように、本実施例はスラリーに硼
酸水溶液を全く添加しないため、スラリーの粘度上昇が
殆どなく均一な造粒粉を得ることができる。造粒粉をミ
キサーを用いて撹拌しミキサー上部より2流体ノズルに
て硼酸水溶液の液体微粒子を噴霧し、造粒粉100モル
%に対して硼酸水溶液の微粒子を酸化硼素(B23)に
形に換算して0.005〜0.500モル%含むよう付
着させた。
【0014】以上のようにして得られた造粒粉を油圧成
型機で1000kg/cm2の圧力で外径が15mmで厚さが
1.5mmの円板に成型し、1250℃で2時間、空気中
で焼結させて酸化亜鉛バリスタとした。本実施例と従来
例で説明した同一組成の酸化亜鉛バリスタ焼結状態と電
気特性を比較して説明する。
【0015】酸化亜鉛バリスタの焼結体の表面および内
部状態を金属顕微鏡にて観察した結果、本実施例ではマ
イクロクラックが観察されなかったのに対し従来例では
多くのマイクロクラックが観察された。次に焼結体の両
面に銀電極を形成しリード線を半田付けした後、樹脂モ
ールドした酸化亜鉛バリスタの電圧非直線性およびサー
ジ吸収能力を評価した。電圧非直線性は直流定電流電源
にてV1mA,V10μAを測定し、その比(V1mA/V
10μA)で評価した。サージ吸収能力は2500Aの標
準波形8/20μSの衝撃電流を同一方向に2回印加し
1mAの変化率を測定した。試料数は各ロット10個で
ある。
【0016】図2に示すように、酸化亜鉛バリスタの電
圧非直線性の酸化硼素濃度依存性は硼酸水溶液の添加量
を酸化硼素(B23)に換算して0.01モル%未満と
した場合、本実施例,従来例ともにV1mA/V10μAは大
きくなり電圧非直線性は悪化する。したがって酸化硼素
の添加量は0.01モル%以上が望ましい。
【0017】図1に示すように、酸化亜鉛バリスタのサ
ージ吸収能力の酸化硼素濃度依存性は、本実施例のV
1mAの変化率は従来例より小さくサージ吸収能力が大き
いことがわかる。かかるサージ吸収能力の差は造粒紛の
均一性の差に起因するものと考えられる。また、本実施
例において、硼酸水溶液の添加量を酸化硼素(B23
に換算して0.10モル%以上添加したときのV1mA
変化率は非常に大きくなり、サージ吸収能力は悪化し
た。
【0018】以上の電圧非直線性およびサージ吸収能力
の評価結果より、本発明の製造方法における硼酸水溶液
の添加量は酸化硼素(B23)に換算して0.01モル
%の範囲が最適であることがわかる。
【0019】なお、霧化装置により硼酸水溶液の液体微
粒子を造粒粉に付着させることから、造粒粉の水分含有
率を良好な状態に調整できる。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に本発明は、酸化亜鉛を主成分とする造粒粉に霧化装置
による所定濃度の硼酸水溶液の液体微粒子を付着させる
方法により、安定した品質でサージ吸収能力の大きい酸
化亜鉛バリスタが得られる優れた酸化亜鉛バリスタの製
造方法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例および従来の酸化亜鉛バリス
タの製造方法による酸化亜鉛バリスタのサージ吸収能力
の酸化硼素依存性を示したグラフ
【図2】本発明の一実施例および従来の酸化亜鉛バリス
タの製造方法による酸化亜鉛バリスタの電圧非直線性と
酸化硼素濃度依存性を示したグラフ
【図3】従来の酸化亜鉛バリスタの製造方法による硼酸
濃度とスラリーの粘度の経時変化を示したグラフ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼結体がバリスタ特性を有するように、主
    成分の酸化亜鉛と副成分の複数の金属酸化物を配合した
    原料粉に、水,有機バインダーおよびカチオン系分散剤
    を添加,混合したスラリーをスプレードライヤーにて乾
    燥して造粒粉とし、前記造粒粉中に硼酸水溶液を酸化硼
    素(B23)に換算して0.01〜0.10モル%含む
    ように霧化装置で液体微粉子として噴霧し付着させた
    後、成形,焼成する酸化亜鉛バリスタの製造方法。
JP3232813A 1991-09-12 1991-09-12 酸化亜鉛バリスタの製造方法 Pending JPH0574607A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010521058A (ja) * 2006-09-24 2010-06-17 ショッキング テクノロジーズ,インコーポレイテッド ステップ電圧応答を有する電圧切り換え可能な誘電体材料の組成及び該誘電体材料の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010521058A (ja) * 2006-09-24 2010-06-17 ショッキング テクノロジーズ,インコーポレイテッド ステップ電圧応答を有する電圧切り換え可能な誘電体材料の組成及び該誘電体材料の製造方法

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