JPH0574530B2 - - Google Patents

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JPH0574530B2
JPH0574530B2 JP33170787A JP33170787A JPH0574530B2 JP H0574530 B2 JPH0574530 B2 JP H0574530B2 JP 33170787 A JP33170787 A JP 33170787A JP 33170787 A JP33170787 A JP 33170787A JP H0574530 B2 JPH0574530 B2 JP H0574530B2
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JP
Japan
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particles
temperature
spray
solvent
solution
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JP33170787A
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JPH01172221A (ja
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Masanobu Tanno
Hiroyoshi Takagi
Yasuyoshi Torii
Akihiro Tsuzuki
Norimitsu Murayama
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は酸化物高温超伝導体の原料合成法に関
するものである。
「従来技術及びその問題点] 従来、酸化物高温超伝導材料の化学的手法によ
る合成法としては、(1)蒸発法、(2)共沈法、(3)金属
アルコキシド法、(4)凍結乾燥法等が知られてい
る。
しかして、上述(1)の蒸発法は、バリウム、イツ
トリウム、銅の金属の混合水溶液を加熱して溶媒
を除去することにより乾燥試料を得、これを粉
砕、焼成することにより原料粉末を得る方法であ
るが、溶媒除去に際して各成分の溶解度差、分
解・昇華等の影響で組成の不均一性や組成全体の
変動が生じやすいことや、粉砕工程が必要かつ試
料汚染の問題が起こる。
(2)の共沈法は、金属酸塩の混合水溶液に沈澱剤
を加えて単塩または複塩の沈澱粒子を形成させ、
これをろ過、乾燥、焼成することにより比較的容
易に1μm以下〜数μmの微粒子原料を合成するこ
とが可能である。しかし、多成分系の場合、完全
同時沈澱は理論上不可能であり、希望する組成比
の沈殿を得ることが困難である。
(3)の金属アルコキシド法は、金属アルコキシド
溶液の加水分解により数10nm程度の超微粒子を
合成することが可能であるが、出発原料の金属ア
ルコキシドが非常に高価であり、また多成分系の
場合、複合アルコキシドの合成が困難であるた
め、沈澱粒子の組成の不均一性に関して共沈法と
同様の欠点を持つ。
(4)の凍結乾燥法は、試料溶液の冷媒中への噴霧
等により急速に凍結させ、減圧下での乾燥により
溶媒の除去を行うもので、乾燥時の試料への熱的
影響が少ない一方で、生成粒子径が比較的に大き
く、成分が偏在しやすい、処理に時間がかかる等
の欠点を有する。
「発明の概要」 本発明はこれらの欠点を解消し、微粒で均質
な、低温での合成が可能で易焼結性を有する、酸
化物高温超伝導体の原料合成原料を提供すること
を目的とする。
本発明者は、酸化物高温超伝導体の合成方法の
研究を進める過程で、ゾルーゲル法の一つとして
本物質の主として厚膜化への応用が検討されてき
たクエン酸塩法などの有機酸を使用する方法を、
均質微粒子の合成に適用することを検討してき
た。クエン酸等は通常の加熱によるゲル化・固化
過程を経ると、一次粒子径は比較的微細であるが
強固に固結した塊状物を形成し、熱分解や脱炭素
処理を効率よく行うためには微粉砕処理が必要と
なる。そこで固化を微粒の液滴にして行えば微粒
のゲル化乾燥物が得られ、熱分解や脱炭素処理が
容易に行われるものと考え、金属クエン酸塩溶液
を噴霧乾燥−熱分解処理または噴霧熱分解処理す
ることでこれが達成されることを見いだし本発明
に到達した。
すなわち本発明は、目的の酸化物高温超伝導
体組成となるように金属硝酸塩混合水溶液を調製
し、これにクエン酸等の有機酸を加え、さらに水
酸基を持つ有機溶媒としてエタノール、エチレン
グリコール等またはこれらと水との混合溶媒を加
え均一になるよう攪拌し、この溶液を室温また
は100℃以下に加温し、適当な条件下で噴霧乾燥
−熱分解処理または噴霧熱分解処理することによ
り、ペロブスカイト型結晶構造を有し組成の均一
な、熱分解後の1次粒子径0.1μm以下〜0.3μmの
凝集粒子を得ることを特徴とする。以下に本発明
の詳細に説明する。
まず、金属硝酸塩水溶液の濃度は、噴霧乾燥ま
たは噴霧熱分解時における2次粒子径および粒子
の捕集効率を左右するので、0.01〜0.5M/1程
度が望ましい。
これにクエン酸等の有機酸を加える。有機酸の
種類は酒石酸、乳酸、グリコール酸等のカルボキ
シル基と水酸基を同時に持つもののいずれでもよ
いが、コストの面や、炭素の量が多いと後の脱炭
素処理を十分に行わないといけないことなどを考
慮してクエン酸を用いた。さらにエタノール、エ
チレングリコール等の有機溶媒または水との混合
溶媒を加えて十分に混合攪拌する。エタノール、
エチレングリコール等の量は噴霧条件に応じて調
節する。
この溶液を室温または加温(溶媒が沸騰しない
程度、例えばエチレングリコールを加えた場合は
約90℃)しながら混合攪拌することにより、温度
によりNOx及びH2Oの蒸発を伴つて、金属有機
酸塩が溶媒中に溶質として分散した状態になる。
溶媒の蒸発が十分進んだものは冷却するとゲル化
して溶液の粘性が高くなつて噴霧処理しにくくな
るので、適当な粘度となるように加温状態で噴霧
処理するか、有機酸と有機溶媒の組合せにより金
属有機酸塩を生成しやすいものを選択するかまた
は反応を溶液調製−噴霧熱処理の両過程を通じて
行うようにする。これらの結果、有機酸のカルボ
キシル基が金属イオンとまた水酸基が有機溶媒と
親和力を強くして、金属有機酸塩が溶媒中に均一
に分散した状態となる。
これを加圧空気による噴霧、超音波発振による
霧化等の方法で数10μm以下の微小液滴とし、噴
霧乾燥の場合は100〜200℃程度の乾燥空気中、噴
霧熱分解の場合は600〜1000℃程度の炉中ないし
はプラズマ、化学炎中に導入する。温度、噴霧液
滴径、滞留時間等の噴霧に関する諸条件は試料溶
液の量、濃度、溶媒・溶質の種類、処理容器の形
状、試料の捕集方法等の条件に応じて最適条件を
選ぶ必要がある。
サイクロン、フイルタリング、静電捕集等の方
法により捕集された微粒子を、噴霧熱分解により
完全に分解−結晶化が行われた場合を除いて熱処
理する必要がある。試料組成により熱処理温度・
時間は異なるが、例えばBa2YCu3O7-yの場合は
780〜800℃で約1時間熱処理することにより、こ
の系での超伝導相となるペロブスカイト型の結晶
構造を示すことが粉末X線回折により確かめられ
た。熱処理後に得られた微粒子の粒子径は1次粒
子径0.1μm以下〜0.3μm程度の凝集粒子であり、
分析電子顕微鏡によるバルク及び微小領域の組成
分析結果から、ストイキオメトリーが保たれかつ
均一組成であることが確認された。
この凝集粒子を解砕することで得られる原料粉
体は、共沈法による合成粒子やこの方法と同様の
プロセスで共沈物を含む溶液を処理して得られた
粒子に比べて熱処理前の段階ですでに高い均一性
を保つており、微粒子であることに加えて熱処理
時の固相反応が容易に行われることから焼結性が
向上し、焼結体の緻密化が容易となる。また金属
有機酸塩のゲル化−固化法に比べると、粉砕処理
が不要でかつ熱分解時の粒子の反応性に富むので
熱処理過程が容易となる。
また他の化学的な合成法に比べて途中での沈澱
条件のコントロールの必要や組成変動の心配もな
く、対象とする元素や組成を変えた場合への応用
も広い。また処理装置のスケールアツプによる量
産化が容易である。
「実施例」 次に実施例を挙げて本発明を説明する。
(実施例 1) 0.05M/1のBa2YCu3Oxの硝酸塩水溶液200ml
を調製し、これに有機酸として0.04molのクエン
酸を加え混合攪拌した。さらに有機溶媒としてエ
チレングリコールを0.02mol加え十分に混合攪拌
し得られた溶液をよく攪拌しながら90℃で1時間
加熱した。そして温度を60〜70℃に保ちよく攪拌
しながらスプレードライヤーで噴霧乾燥処理を以
下の条件で行つた。2流体ノズル式噴霧、乾燥チ
ヤンバ入口温度200℃、出口温度100℃、噴霧空気
圧2.0Kg/cm2、吸引空気量0.40m3/min、試料供給
量8cm3/min。
サイクロンにより捕集された粉体は0.1μm以下
の内部構造を有する径1μm程度の乾燥粒子よりな
る。これを100〜150℃で加熱し黒化させた後、
800℃1時間焼成することにより、ペロブスカイ
ト単一相を示す(第1図)1次粒子径0.1μm〜
0.3μm程度の凝集粒子が得られた。この凝集体を
アトリシヨンミルで解砕処理して得られた原料を
用いて作成した焼結体は理論密度の95%の密度を
持ち、90Kで超伝導特性を示した。
(実施例 2) 実施例1と同じ量の金属硝酸塩水溶液に、有機
酸として酒石酸を同量、有機溶媒としてエタノー
ルを0.1mol加え、エタノールの蒸発を抑えなが
ら60℃で2時間混合攪拌した。この溶液を実施例
1よりチヤンバ入口・出口温度を各々20℃低い温
度で噴霧乾燥処理した。実施例1と同様の熱処理
によりペロブスカイト単一相の1次粒子0.1μm以
下〜0.3μmの凝集粒子が得られた。
(実施例 3) 実施例1と同じ金属クエン酸−有機溶媒混合溶
液を調製し水−エタノールで3倍に希釈し、約
1.5MHzの超音波発振により霧化を行い数μmの液
滴を生成させ、中心温度約800℃に保つた石英反
応管中に導入し(流速約10cm/min)、熱分解さ
せた粒子をフイルタリングにより回収し、さらに
800℃ 0.5時間の熱処理によりペロブスカイト単
一相粒子(1次粒子径0.1μm以下〜0.3μm)が得
られた。
「発明の効果」 本発明は以上説明したように、他法に比べてよ
り低温で合成可能な、易焼結性の、酸化物高温超
伝導体の均一組成の微粒子原料を容易に製造する
ものであり、臨界電流密度の向上など超伝導材料
の実用化を促進するものとして期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の方法により生成した微粒子
の粉末X線回折パターンで、図中の(○○○)は
各回折ピークに相当するペロブスカイト相の面指
数を表す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 バリウム、イツトリウム、銅の硝酸塩混合水
    溶液に、水酸基とカルボキシル基の両方を持つク
    エン酸等の有機酸と、エチレングリコール、エタ
    ノール等の水酸基を持つ有機溶媒を加え、攪拌に
    より均一混合溶液とし、これを噴霧乾燥−熱分
    解、または噴霧熱分解処理することによる、酸化
    物高温超伝導体の微粒子原料の合成法。
JP33170787A 1987-12-25 1987-12-25 酸化物微粒子原料の合成法 Granted JPH01172221A (ja)

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