JPH0574373A - 静電気除去用接着性テープ - Google Patents

静電気除去用接着性テープ

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JPH0574373A
JPH0574373A JP3267144A JP26714491A JPH0574373A JP H0574373 A JPH0574373 A JP H0574373A JP 3267144 A JP3267144 A JP 3267144A JP 26714491 A JP26714491 A JP 26714491A JP H0574373 A JPH0574373 A JP H0574373A
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JP
Japan
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adhesive
static electricity
adhesive layer
cathode ray
ray tube
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JP3267144A
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English (en)
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Yoshinori Nakayashiki
義憲 中屋敷
Kazunori Hayashi
和徳 林
Toshimitsu Okuno
敏光 奥野
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Nitto Denko Corp
Nitto Shinko Corp
Shinko Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Shinko Chemical Co Ltd
Shinko Chemical Industries Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、静電気を除去するために、接着性
テープが基材とこの基材の両面に形成された接着層から
なり、該接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下に設
計したものであり、この接着性テープをアースとするこ
とによってブラウン管やカーペット等で発生した静電気
を除去するようにした静電気除去用接着性テープを提供
することを目的とするものである。 【構成】 本発明は、静電気の除去に用いられる接着性
テープであって、該接着性テープが基材とこの基材の両
面に形成された接着層からなり、該接着層の体積抵抗率
が1×1010Ωcm以下であることを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電気の除去、特にブ
ラウン管に残留する静電気を除去させたり、ブラウン管
の爆縮防止に好適に用いられる静電気除去用接着性テー
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、テレビジョン等で使用するブラウ
ン管は一層大きな画像や画像の質向上が得られるように
するために大型化、広角度化更に高画質化の方向で検討
されているが、ブラウン管は特異な形状をしており、し
かもその内部を極度の真空に保つために大気圧やブラウ
ン管への衝撃によってブラウン管が爆縮するなどの危険
性がある。
【0003】このブラウン管の爆縮などを防ぐために、
ブラウン管の外側面に接着性テープ巻き付けその外側か
ら更に金属製の締め付けバンドで締め付けることによっ
て補強することが行われている。この場合、締め付けバ
ンドの締め付け力を接着性テープを介してブラウン管表
面に有効に伝えてブラウン管の外側部への膨出を防ぎ、
これによって、爆縮を防ぐものである。
【0004】このようにブラウン管の外側面を金属製の
締め付けバンドで締め付けるものとして、以下のものが
提案されている。
【0005】即ち、 横方向強度が高さ0.6mm以内
の線型段差部分ができても該部において少なくとも10
乃至30kg/cm2の範囲の加圧を受けても切断しない耐
圧縮切断強度を有する基材の片面に80乃至200℃の
融点をもつ熱溶融型接着剤を塗布し、その反対面に感圧
性粘着剤を塗布してなる粘接着テープをブラウン管と締
め付けバンドの間に介在させることを特徴とするもので
ある(特開昭56ー107456号公報)。
【0006】又、 樹脂成分と発泡剤とを含み、かつ
この発泡剤が未発泡状態にある発泡性樹脂テープに熱硬
化型粘着剤層を設けてなるものである(特公平1ー28
460号公報)。
【0007】一方、一般家庭や事業所等においても、乾
燥した時期、特に冬期において静電気が発生し易いがこ
の静電気は上述の場合と同様の弊害が発生する。このた
め、例えばカーペットや絨毯更にソファー等を帯電防止
剤で処理することが行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
及びのものはいずれもブラウン管の爆縮防止に用い
られる粘着テープが電気絶縁性の素材で形成されてお
り、その体積抵抗率が1×1012Ωcm程度以上と高いの
でブラウン管に静電気が発生し蓄積し易い。このブラウ
ン管に発生した静電気は塵埃の吸着や放電による感電シ
ョック等の種々の弊害が発生し、取扱者に不快感を与え
る。
【0009】このため、ブラウン管に静電気が蓄積する
のを防ぐために、従来では、図3に示すように、ブラウ
ン管40の外側面を補強用テープ10で補強し、更にそ
の外面を金属製の締め付けバンド20で締め付け、次い
で金属箔或いは導電性テープ等の導電部材30を用いて
金属製の締め付けバンド20とブラウン管40を接続し
ていたが、この工程は別工程で、しかも手作業などで行
われているために作業性が悪く生産性が低い等の課題が
あり、しかも使用材料の部品点数が多くなり、結局コス
ト高になるのであった。
【0010】ところで、カーペットや絨毯更にソファー
等を帯電防止剤で処理すると、その機械的物性が低下し
たり、色むらができたり、表面処理加工特性が低下する
場合があり、しかも洗浄や経日変化等によつてその帯電
防止効果が失われるなどの課題があった。
【0011】本発明は、上記技術的課題を解決するため
に完成されたものであって、静電気を除去するために、
接着性テープが基材とこの基材の両面に形成された接着
層からなり、該接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以
下に設計したものであり、この接着性テープをアースと
することによってブラウン管やカーペット等で発生した
静電気を除去するようにした静電気除去用接着性テープ
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の静電気除去用接着性テープは、静電気の除
去に用いられる接着性テープであって、該接着性テープ
が基材とこの基材の両面に形成された接着層からなり、
該接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下であること
を特徴とするものである。
【0013】本発明で用いられる基材としては導電性の
ものであると電気絶縁性のものであるとを問わずいずれ
のものも使用可能であるが、電気絶縁性のものを使用す
る場合には多孔質のものを用いることを要する。
【0014】この導電性の基材としては特に限定されな
いが、例えば炭素繊維、金属繊維或いは導電材を含有さ
せた繊維で形成された網状構造のものや不織布又は織布
等が挙げられるのであり、更に金属箔或いは導電材を含
有させたフィルムやシート等が挙げられる。
【0015】又、電気絶縁性の基材としては特に限定さ
れないが、例えばガラスクロス等の無機質繊維で形成さ
れたもの、又、天然繊維或いは人造繊維などで形成され
たクロスや織布或いは不織布等が挙げられる。
【0016】上記天然繊維としては植物繊維又は動物繊
維が挙げられるが、これらの具体例としては、例えば木
綿、カボック、マニラ麻、サイザル麻、絹、羊毛、モヘ
ア、カシミヤ、ラクダ又はアルパカなどが挙げられる。
【0017】又、人造繊維としては再生繊維、半合成繊
維又は合成繊維等が挙げられるが、このうち、再生繊維
としては、例えばビスコースレーヨン又は銅アンモニア
レーヨン等が挙げられるのであり、更に、合成繊維とし
ては、例えばポリアミド系合成繊維、ポリエステル系合
成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、ポリ塩化ビ
ニル系合成繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、アク
リル系合成繊維、モダクリル系合成繊維、ポリオレフィ
ン系合成繊維、フルオロカーボン系合成繊維又はポリウ
レタン系合成繊維等が挙げられる。
【0018】この基材の厚さとしては50〜200μ
m、特に70〜140μmの範囲とするのが望ましく、
50μm未満の場合、加圧を受けても切断しない耐圧縮
切断強度を満たさない場合があり、200μmを超える
場合、テープの腰が固くなり、ブラウン管への追従性が
悪くなるので、いずれも好ましくない。
【0019】上記基材には両面に接着層が形成されて接
着性テープが得られるが、この両面の接着層としては粘
着剤で形成されたもの、仮着性の接着剤で形成されたも
の、或いは合成樹脂製の接着層、例えばホットメルト系
接着層等で形成されたもの、又はこれらを任意に組み合
わせたもの等が挙げられる。
【0020】この接着層の厚さとしては用いられる素材
によっても異なるが、一般に30〜150μm、特に5
0〜100μmの範囲のものが望ましく、その厚さが、
30μm未満になると所望の接着力が得られない場合が
あるので好ましくなく、一方、150μmを超えると意
味がない上、不経済であるので望ましくない。
【0021】本発明で用いられる粘着剤としては熱可塑
性の粘着剤或いは熱硬化性の粘着剤のいずれのものも使
用可能である。
【0022】この熱可塑性の粘着剤としては特に限定さ
れるものではなく、具体的には、例えば酢酸ビニル系粘
着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルアセ
タール系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、アクリル系粘着
剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、セル
ロース系粘着剤又はポリサルファイド系粘着剤等が挙げ
られるのであり、その他の粘着剤としては、例えばエラ
ストマーとして天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブ
タジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
クポリマー、スチレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
ム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴ
ム、アクリルゴム、アクリロニトリルゴム等を用いたも
のが挙げられる。この場合、粘着力を向上させるため
に、粘着付与剤として、次のような樹脂が用いられる。
例えばロジン系樹脂、石油系樹脂、キシレン樹脂、フェ
ノール樹脂、テルペン樹脂等であり、その配合割合は、
粘着性の向上或いは粘着層の物性等の観点より、エラス
トマー100重量部に対し、30〜150重量部、好ま
しくは、70〜100重量部である。
【0023】又、熱硬化性の粘着剤としては熱硬化性の
ものであれば特に限定されるものではないが、具体的に
はエポキシ系熱硬化性樹脂、ポリエステル系熱硬化性樹
脂、ポリウレタン系熱硬化性樹脂、ポリイミド系熱硬化
性樹脂、ポリベンズイミダゾール系熱硬化性樹脂、ユリ
ア系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂或いはレ
ゾルシノール系樹脂が挙げられる。
【0024】これらの熱硬化性樹脂には、用いられる樹
脂に対応させて、硬化剤や硬化促進剤が用いられるが、
これらは室温では安定であって、加熱硬化の際に活性を
示すものでなければならない。このような硬化剤として
は、例えばモノユレア、ポリユレア、ヒドラジド、チオ
ユレアなどがあり、好ましい具体例としては、3−パラ
クロロフェニル−1、1−ジメチルユレア、2,4−ビ
ス(N,N−ジメチルカルバミド)トルエン、ジシアンジ
アミドなどが挙げられ、これらの1種、もしくは2種以
上を混合使用できる。
【0025】他の硬化剤としては上記の窒素含有化合物
の他に各種のイミダゾール類、イミダゾリン類などが挙
げられる。その具体例としては、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニ
ルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘ
プタデシルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2
−イソプロピルイミダゾール、2−ジメチルイミダゾー
ル、2.4−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−
メチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾ
リン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミ
ダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプ
ロピルイミダゾリン、2.4−ジメチルイミダゾリン、
2−フェニル−4−メチルイミダゾリンなどが挙げられ
る。
【0026】この場合、熱硬化性樹脂とその硬化剤或い
は硬化促進剤との配合割合は熱硬化性樹脂を充分に硬化
させる量であって、しかも熱硬化性樹脂の物性を悪化さ
せない範囲で任意に選択して配合割合を決定すれば良い
のである。
【0027】ところで、本発明で用いられる接着層は、
静電気を除去するために、その体積抵抗率が1×1010
Ωcm以下であることを要し、特に体積抵抗率が1×10
9Ωcm以下であるものが望ましく、この体積抵抗率が1
×1010Ωcmを超えると所望の静電気の除去効果が得ら
れないので好ましくない。
【0028】このように、接着層の体積抵抗率を1×1
10Ωcm以下にするには、接着剤層に導電性の粉末、例
えばカーボン粉末、アルミニウムや銅等の金属粉末など
を配合すれば良い。
【0029】この配合割合は、加える導電性の粉末によ
っても異なるが、一般に樹脂分或いはエラストマー10
0重量部に対し、20〜150重量部、特に50〜10
0重量部とするのが望ましく、この導電性粉末の配合割
合が、20重量部未満では所望の導電性が得られず静電
気除去の観点から弊害を生じる場合があり、一方、15
0重量部を超えると接着特性が低下する恐れがあるから
望ましくない。
【0030】本発明の静電気除去用接着性テープにおい
ては粘着剤が熱硬化性の粘着剤を用いたものが、被着体
との接着性が良好であり、従って、被着体に貼着後熱硬
化することによって被着体から剥がれ難くなって信頼性
が著しく向上するのであり、しかも特にブラウン管の外
側面との接着性が良好である上、ブラウン管の外側面と
締め付けバンドとの間に有効な補強効果を発現するので
望ましい。
【0031】本発明においては、両面の粘着層のうち片
面に背面層が積層されており、しかも該背面層の融点が
50〜350℃であるものが、以下に述べる理由より有
益である。
【0032】即ち、このように両面の粘着層のうち片面
に背面層が積層を形成することにより、巻戻し性が良好
になって取扱性が向上したり、粘着面が平滑であり、粘
着力が安定となるので望ましい。
【0033】この背面層としては融点が50〜350℃
の範囲のもので形成されていれば特に限定されるもので
はないが、具体的には、例えばポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、アクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩
化ビニルーポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリウレタン、
アセタールコポリマー、ポリエステル、ポリフェニレン
サルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニ
レンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミ
ド又はポリカーボネート等の合成樹脂で形成されたフィ
ルムやシート、クロス、不織布、織布或いはパンチング
フィルム・シート等の他、ホットメルト系樹脂、例えば
ポリエチレン或いはそのコポリマー系ホットメルト、エ
チレン・酢酸ビニル共重合樹脂系ホットメルト、EEA
系ホットメルト、エチレン・イソブチルアクリレート共
重合体系ホットメルト、ポリアミド系ホットメルト、ポ
リエステル系ホットメルト、ブチラール系ホットメル
ト、ポリ酢酸ビニル及び共重合体系ホットメルト、セル
ロース誘導体系ホットメルト、ポリメチルメタクリレー
ト系ホットメルト、ポリビニルエーテル系ホットメル
ト、ポリウレタン系ホットメルト、ポリカーボネート系
ホットメルト、ポリエチレン及びエチレン系共重合体、
ポリアミド系ホットメルト又はポリエステル系ホットメ
ルト等で形成されたフィルムやシート或いはパンチング
フィルム・シート等が挙げられる。
【0034】融点が、50℃未満のものを用いると保存
中にブロッキングを起こし巻戻し性が低下したり、取扱
性が悪くなったり、更にブラウン管製造時における締め
付けバンドの締め付け時に、当該テープ上を締め付けバ
ンドがすべり、ずれ等の恐れが生じたり、またテープ製
造時の工程が大幅に多くなり不経済であり、一方、35
0を超えると、ブラウン管製造時に加えられる最高温度
付近の熱400〜450℃程度で短時間に溶融しなくな
る恐れがあるので好ましくない。
【0035】この背面層の厚さとしては用いられる樹脂
によって異なるが、一般に6〜100μm、特に12〜
50μmの範囲のものが望ましく、その厚さが、6μm
未満になると取扱中に破損したり、取扱性が悪い上、塗
工時に、シワ、折れ等の問題があるので好ましくなく、
一方、100μmを超えると意味がない上、不経済であ
るので望ましくない。
【0036】この場合、この背面層には、所望により、
上述の導電性の粉末を配合して体積抵抗率が1×1010
Ωcm以下になるようにしても良いのである。
【0037】本発明においては、両面の粘着層のうち背
面層が積層されている側の接着層に発泡剤が含有されて
いるものが、以下に述べる理由より、有益である。
【0038】即ち、この静電気除去用接着性テープをブ
ラウン管の外側面に巻き付けその外側から更に金属製の
締め付けバンドで締め付けた後、誘導加熱等によって加
熱発泡させると、この発泡により、締め付けバンドとブ
ラウン管の外側面が強固に接着し、しかも発泡層の緩衝
作用により締め付けバンドの緊縛力がブラウン管の外側
面全周に均等にかかり、しかもブラウン管の外側面と締
め付けバンドとの間隙が不均一であっても発泡圧によっ
て間隙に発泡樹脂が圧入されて充填されるため密着不良
部分を生じないので優れた爆縮防止効果が得られる。
【0039】この場合、接着層として、熱硬化性の粘着
層を用いると、この粘着層を加熱発泡させる際に加えら
れる熱によって当該粘着層も熱硬化するので締め付けバ
ンドが位置ずれを起こさないのである。
【0040】本発明で用いられる発泡剤は、室温では安
定であって締め付けバンドで加熱する際に熱分解し、発
泡する成分であれば特に限定されるものではなく、具体
的には、例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブ
チロニトリルのようなアゾ系化合物、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミンのようなニトロソ化合物、パラトル
エンスルホニヒドラジッド、4,4−オキシベンゼンス
ルホニルヒドラジッドのようなヒドラジッド系化合物な
どが挙げられるのであり、これらは単独又は混合して場
合によっては尿素、カルボン酸の金属塩などの発泡助剤
と共に用いられる。また市販品では、松本油脂製薬製マ
イクロスフェアー等の有機ガスと有機物でマイクロカプ
セル化したものが挙げられる。
【0041】この発泡剤の配合割合は、接着層中の樹脂
分或いはエラストマー100重量部に対し、1〜40重
量部、特に5〜20重量部の範囲とするのが望ましく、
1重量部未満では発泡量が低く所望の発泡効果が得られ
ないので望ましくなく、一方、40重量部を超えると接
着層の接着特性が低下する恐れがあるので望ましくな
い。
【0042】本発明においては、上記両面の接着層のう
ち、片面が粘着層で且つ他面が融点50〜350℃の合
成樹脂製の接着層であるものも有益である。
【0043】本発明で用いられる粘着層としては上述の
熱可塑性或いは熱硬化性の粘着剤が挙げられる。
【0044】又、ここで用いられる融点50〜350℃
の合成樹脂製の接着層としては、上述の合成樹脂やホッ
トメルトで形成された接着層が挙げられる。
【0045】この場合、この合成樹脂製の接着層に発泡
剤が含有されているものが、上述の場合と同様の理由よ
り、有益である。この発泡剤としては、上述のものと同
様のものが挙げられる。
【0046】この場合においては、上記粘着層に代え
て、仮着性の接着層で形成したものも、以下に述べる理
由より、有益である。
【0047】この仮着性の接着層としては、加圧によっ
て接着性が発現するものであり、具体的には、例えば上
記粘着剤(熱硬化性の粘着剤を含む。)をマイクロカプ
セルに封入したものであり、使用に際し、加圧によって
マイクロカプセルの破壊によって接着性が発現したり、
マイクロカプセルの破壊と同時に加熱硬化しつつ接着性
が発現するものが挙げられる。
【0048】具体的には、例えば基材の片面に粘着剤
(熱硬化性の粘着剤を含む。)を入れたマイクロカプセ
ルを固定すればよいのであり、この固定方法としては、
上記基材を加熱して一部溶融させ、この上にマイクロカ
プセルを散布して接着すればよいのである。この場合に
おいて、熱硬化性の粘着剤を用いるときには、基材の加
熱温度はこの粘着剤の硬化温度以下で行うことを要す
る。
【0049】又、上記感圧性接着層が、マイクロカプセ
ルの破壊によって接着性が発現するのに代えて、加圧に
よるバリヤー層の破壊によって接着性が発現するものが
挙げられる。
【0050】このものは上記基材においてその片面に上
述のように粘着層(熱硬化性の粘着剤を含む。)を形成
し、該粘着層の表面に澱粉の微粉末やポリエチレン等の
熱可塑性樹脂の微粉末を散布したり、アルキルフェノー
ル又はキシレン樹脂等の隔膜からなるバリヤー層を形成
し、これによって粘着層のブロッキングを防止すれば良
いのである。
【0051】このように粘着剤をマイクロカプセル化し
たり、粘着層の表面にバリヤー層を形成してブロッキン
グを抑えているから、その表面に剥離紙が不要なので資
源の無駄がないだけでなく、コストの低減を図ることが
できるのである。
【0052】又、ここで用いられる融点50〜350℃
の合成樹脂製の接着層としては、上述の合成樹脂やホッ
トメルトで形成された接着層が挙げられる。
【0053】この場合も、この合成樹脂製の接着層に発
泡剤が含有されているものが、上述の場合と同様の理由
より、有益である。
【0054】本発明の静電気除去用接着性テープは、特
にブラウン管に残留する静電気除去とブラウン管の爆縮
防止に好適に用いられる。
【0055】即ち、上記の静電気除去用接着性テープは
その接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下であり、
これをブラウン管の爆縮防止に用いるとアースとしての
機能を発現するのでブラウン管に静電気が蓄積しないの
であり、従って、従来のように、金属箔或いは導電性テ
ープ等の導電部材を用いて金属製の締め付けバンドとブ
ラウン管を接続する必要がなく、作業工程が減少すると
共に使用材料の部品点数も減らすことができるのであ
り、結局コストの低下を招来する。
【0056】ところで、本発明で用いられる接着層に
は、所望により、凝集力を向上させるために充填剤を混
入してもよい。この充填剤としては、亜鉛華、水酸化ア
ルミニウム、タルク、金属酸化物等が挙げられるが、そ
の配合割合は、一般に樹脂分或いはエラストマー100
重量部に対し、5〜100部程度である。
【0057】又、本発明においては、粘性的効果を与
え、濡れをよくするために、接着層に軟化剤を配合する
場合もあるが、この軟化剤としては公知のものが使用可
能であり、具体的には、例えば可塑剤、ポリブテン、プ
ロセスオイル又はラノリン等が挙げられるのであり、し
かもその配合割合は、一般に樹脂分或いはエラストマー
100重量部に対し、5〜100部程度である。
【0058】更に、本発明においては、必要に応じて、
接着層に架橋剤、充填剤、安定剤、着色剤又は老化防止
剤等を所要量添加したり、テープ全体中に、難燃剤とし
て、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、酸化アンチモン
などの金属酸化物等を所要量混入することにより、難燃
性を付与しても良く、また基材をコロナ処理、プラズマ
処理、プライマー処理等を施すことにより、接着層との
投錨力を向上させて剥離等を防止しても良いのである。
【0059】
【作用】本発明は、上記構成を有し、接着性テープが基
材とこの基材の両面に形成された接着層からなり、該接
着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下に設計されてい
るのでカーペットや絨毯更にソファー等で発生した静電
気を有効に除去する作用を有するのである。
【0060】又、本発明の静電気除去用接着性テープは
その接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下であり、
これをブラウン管の爆縮防止に用いるとアースとしての
機能を発現するのでブラウン管に静電気が蓄積しないの
であり、従って、従来のように、金属箔或いは導電性テ
ープ等の導電部材を用いて金属製の締め付けバンドとブ
ラウン管を接続する必要がなくなる作用を有するのであ
る。
【0061】ところで、本発明の静電気除去用接着性テ
ープにおいて、その両面の接着層のうち、金属製の締め
付けバンド側の接着層に発泡剤が含有されている場合、
この静電気除去用接着性テープをブラウン管の外側面に
巻き付けその外側から更に金属製の締め付けバンドで締
め付けた後、誘導加熱等によって加熱発泡させると、こ
の発泡により、締め付けバンドとブラウン管の外側面が
強固に接着し、しかも発泡層の緩衝作用により締め付け
バンドの緊縛力がブラウン管の外側面全周に均等にかか
り、しかもブラウン管の外側面と締め付けバンドとの間
隙が不均一であっても発泡圧によって間隙に発泡樹脂が
圧入されて充填されるため密着不良部分を生じないとい
う優れた作用を発現するのである。
【0062】この際、接着層として、熱硬化性の粘着層
を用いると、この粘着層を加熱発泡させる際に加えられ
る熱によって当該粘着層も熱硬化するので締め付けバン
ドが位置ずれを起こさないのである。
【0063】
【実施例】次に、本発明をブラウン管の爆縮防止に用い
た場合の実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。なお実施例中及び比較例
において、部又は%とあるのはいずれも重量部又は重量
%を意味する。
【0064】図1は本発明の静電気除去用接着性テープ
1の実施例を示す断面図である。図1において、本発明
の静電気除去用接着性テープ1は、基材2とこの基材2
の両面に形成された接着層3、3からなり、該接着層3
の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下に設計されている。
【0065】そして、この場合、この両面の接着層3、
3は粘着剤で形成されており、その片面の接着層(粘着
層)3には発泡剤4が含有されており、しかもこの発泡
剤4が含有されている接着層(粘着層)3の表面には背
面層5が積層されており、しかも該背面層5はその融点
が50〜350℃であるものが用いられている。この粘
着層3としては、以下に述べる理由より、熱硬化性のも
のが有益である。
【0066】尚、この実施例においては、図1に示すよ
うに、背面層5の表面に背面処理層6が形成されてい
る。
【0067】次に、この静電気除去用接着性テープ1を
ブラウン管に残留する静電気除去とブラウン管の爆縮防
止に用いた場合について、図2に基づき詳細に説明す
る。
【0068】図2はこの発明の静電気除去用接着性テー
プ1を用いて防爆化されたブラウン管の一具体例を示す
部分断面図であり、図2に示すように、ブラウン管40
におけるファンネル部40aの最大径付近の外側面を静
電気除去用接着性テープ1で補強し、更にその外面を金
属製の締め付けバンド20で締め付け、次いでこの締め
付けバンド20を誘導加熱等によって、テープ1を加熱
して接着層3、3を硬化させると共に発泡剤4を発泡さ
せる。
【0069】この場合、上記テープ1は発泡剤4が含有
されている側の接着層3が締め付けバンド20側になる
ように、つまり背面層5が締め付けバンド20と接触す
るように巻き付け、又、締め付けバンド20は通常12
0〜450℃程度に加熱した状態で巻き付けてその基端
部と終端部とを熔接等によって固定するなどの方法によ
り固定される。
【0070】このように、金属製の締め付けバンド20
側の接着層3に発泡剤4が含有されている場合、誘導加
熱等によって加熱発泡させると、この発泡により、締め
付けバンド20とブラウン管40におけるファンネル部
40aの外側面が強固に接着し、しかも発泡層の緩衝作
用により締め付けバンド20の緊縛力がブラウン管40
の外側面全周に均等にかかり、しかもブラウン管40の
外側面と締め付けバンド20との間隙が不均一であって
も発泡圧によって間隙に発泡樹脂が圧入されて充填され
るため密着不良部分を生じないのである。
【0071】又、このように接着層3として、熱硬化性
の粘着層3を用いると、この粘着層3を加熱発泡させる
際に加えられる熱によって当該粘着層3も熱硬化するの
で締め付けバンド20が位置ずれを起こさないのであ
る。
【0072】実施例1 背面層として厚さ0.012mmのポリエステルフィルム
を用い、その片面に以下の方法で発泡剤含有の粘着層を
形成した。即ち、エラストマーとして、天然ゴムを用
い、この天然ゴム100部に対して、粘着付与剤である
YSレジンPx−1150(安原油脂工業(株))を50
部、導電性の粉末であるアセチレンブラック(粒状)バル
カンXC−72を50部、老化防止剤である4メチル6
ターシャルブチルフェノール1部をトルエン溶液中で充
分に混合して35%分散液を得た。
【0073】得られた分散液に、更に、発泡充填剤とし
て、マツモトマイクロスフェアーF−80(松本油脂製
薬(株))をエラストマー100部に対し、10部混入
し、塗布後乾燥し、発泡剤含有粘着層を形成した。
【0074】一方、基材として、厚さが0.09mmで
秤量54(g/m2)、密度が、緯糸20/25mm、経
糸20/25mmの平織りガラスクロスを用い、この片面
に、上記発泡剤含有粘着層をラミネートし、且つその反
対面に上記発泡剤を含有させる前の35%分散液を塗布
後乾燥して、製品厚さ0.27mmで紙管に巻取り粘着テ
ープとした。このテープを36mm幅に切断した。
【0075】かくして、ポリエステル層(背面層)、発
泡剤含有導電性粘着層、ガラスクロス(基材)及び導電
性粘着層からなる、本発明の静電気除去用接着性テープ
を得た。
【0076】この静電気除去用接着性テープを上述のよ
うにブラウン管の外側面に全周巻き付け、更にその外側
から締め付けバントで締め付け、発泡剤を加熱発泡させ
たところ、発泡剤によるクッション性のために、締め付
けバンドの締め付け力が均等になって、ブラウン管と締
め付けバンド間の密着性が向上し、しかも、ブラウン管
と締め付けバンド管の接着性が極めて良好であり、優れ
た防爆効果が有ることが認められた。
【0077】又、ブラウン管と締め付けバンド間の電気
抵抗は、体積抵抗率で1×107Ωcm以下の値を得るこ
とができ、優れた静電気の除去効果が得られ、従来のよ
うに、金属箔或いは導電性テープ等の導電部材を用いて
金属製の締め付けバンドとブラウン管を接続する必要が
ないことが認められた。
【0078】静電気除去試験方法として、まず試料作製
のために定格温度300℃、常用圧力100kg/cm
2まで加温・加圧のできるシンドー式卓上型テストプレ
ス機(型式YS−5)を使用し、プレス機の上に下部か
らの熱をさけるために厚さ50mmのガラス積層板を台
座とし、その上に圧力が均等に加わるようにクッション
紙を敷き、厚さ0.1mm、幅40mmバンドを相定
し、厚さ0.1mm、幅20mm、長さ100mmの鉄
箔をのせ、更に、加熱された鉄片(厚さ10mm、長さ
100mm)を鉄箔上に置き、プレス機により加温・加
圧した。この試料をマルチメーターで測定し、体積抵抗
率で表し、その値で認定した。
【0079】実施例2 実施例1において、背面層の厚さ0.012mmのポリ
エステルフィルムの片面に形成する発泡剤含有の粘着剤
を用いるのに代えて、発泡剤の含有しない粘着剤を用い
た以外は、実施例1と同様にして、本発明の静電気除去
用接着性テープを得た。
【0080】この静電気除去用接着性テープを、実施例
1と同様にブラウン管の外側面に全周巻き付け、更にそ
の外側から締め付けバンドで締め付け、当該テープを4
00〜450℃で加熱させたところブラウン管と締め付
けバンド間の接着が確認され、防爆効果があることが認
められた。
【0081】実施例3 実施例1において、背面層として厚さ0.012mmのポ
リエステルフィルムを用いるのに代えて、厚さ0.01
2mmのナイロンフィルムを用いた以外は、実施例1と同
様にして本発明の静電気除去用接着性テープを得た。
【0082】この静電気除去用接着性テープを、実施例
1と同様に、ブラウン管の外側面に全周巻き付け、更に
その外側から締め付けバントで締め付け、発泡剤を40
0〜450℃で加熱発泡させたところ、発泡剤によるク
ッション性のために、締め付けバンドの締め付け力が均
等になって、ブラウン管と締め付けバンド間の密着性が
向上し、しかも、ブラウン管と締め付けバンド管の接着
性が極めて良好であり、優れた防爆効果が有ることが認
められた。
【0083】又、ブラウン管と締め付けバンド間の電気
抵抗は、体積抵抗率で1×107Ωcm以下の値を得るこ
とができ、優れた静電気の除去効果が得られ、従来のよ
うに、金属箔或いは導電性テープ等の導電部材を用いて
金属製の締め付けバンドとブラウン管を接続する必要が
ないことが認められた。
【0084】実施例4 実施例1において、背面層として厚さ0.012mmのポ
リエステルフィルムを用いるのに代えて、厚さ0.01
4mmのナイロンクロスを用いた以外は、実施例1と同様
にして本発明の静電気除去用接着性テープを得た。
【0085】この静電気除去用接着性テープを、実施例
1と同様に、ブラウン管の外側面に全周巻き付け、更に
その外側から締め付けバントで締め付け、発泡剤を40
0〜450℃で加熱発泡させたところ、発泡剤によるク
ッション性のために、締め付けバンドの締め付け力が均
等になって、ブラウン管と締め付けバンド間の密着性が
向上し、しかも、ブラウン管と締め付けバンド管の接着
性が極めて良好であり、優れた防爆効果が有ることが認
められた。
【0086】又、ブラウン管と締め付けバンド間の電気
抵抗は、体積抵抗率で1×107Ωcm以下の値を得るこ
とができ、優れた静電気の除去効果が得られ、従来のよ
うに、金属箔或いは導電性テープ等の導電部材を用いて
金属製の締め付けバンドとブラウン管を接続する必要が
ないことが認められた。
【0087】実施例5 実施例1において、背面層として厚さ0.012mmのポ
リエステルフィルムを用いるのに代えて、厚さ0.06
mmのポリエステル不織布(ピュアリー050BC、坪量
52.6g/m2、密度0.877g/cm3)を用いた以外
は、実施例1と同様にして本発明の静電気除去用接着性
テープを得た。
【0088】この静電気除去用接着性テープを、実施例
1と同様に、ブラウン管の外側面に全周巻き付け、更に
その外側から締め付けバントで締め付け、発泡剤を40
0〜450℃で加熱発泡させたところ、発泡剤によるク
ッション性のために、締め付けバンドの締め付け力が均
等になって、ブラウン管と締め付けバンド間の密着性が
向上し、しかも、ブラウン管と締め付けバンド管の接着
性が極めて良好であり、優れた防爆効果が有ることが認
められた。
【0089】又、ブラウン管と締め付けバンド間の電気
抵抗は、体積抵抗率で1×107Ωcm以下の値を得るこ
とができ、優れた静電気の除去効果が得られ、従来のよ
うに、金属箔或いは導電性テープ等の導電部材を用いて
金属製の締め付けバンドとブラウン管を接続する必要が
ないことが認められた。
【0090】比較例1 基材として実施例1と同様の平織りガラスクロスを用
い、この片面にホットメルト系接着剤として軟化点85
℃のエチレン−アクリル酸共重合体(MI=4、アクリ
ル酸含量8%)を押し出し機を用いて温度350℃にお
いて押し出し70μm厚さのラミネート加工を行った
後、反対面に実施例1で用いたものと同様の粘着剤(但
し、導電性の粉末は全く含有させていない。)を50μ
mの厚さに塗布して紙管に巻き取って接着性テープを製
造した。このテープを36mm幅に切断したものを試料と
した。
【0091】この接着性テープを、実施例1のように、
ブラウン管の外側面に全周巻き付け、更にその外側から
締め付けバントで締め付け、加熱接着させたところ、ブ
ラウン管と締め付けバンド管の接着性が極めて良好であ
り、防爆効果が良好であることが認められた。
【0092】又、ブラウン管と締め付けバンド間の電気
抵抗は、体積抵抗率で1×1012Ωcmもあり、金属箔或
いは導電性テープ等の導電部材を用いて金属製の締め付
けバンドとブラウン管を接続して静電気を除去する必要
があることが認められた。
【0093】比較例2 比較例1において、ホットメルト系接着層に、実施例1
で用いたものと同様の発泡剤をホットメルト系樹脂10
0部に対し、10部混入した以外は、比較例1と同様に
して接着性テープを得た。
【0094】この接着性テープを、実施例1のように、
防爆試験を行ったところ、良好な結果が得られたが、比
較例1と同様に、ブラウン管と締め付けバンド間の電気
抵抗は、体積抵抗率で1×1012Ωcmもあり、金属箔或
いは導電性テープ等の導電部材を用いて金属製の締め付
けバンドとブラウン管を接続して静電気を除去する必要
があることが認められた。
【0095】
【発明の効果】本発明は、上記構成を有し、接着性テー
プが基材とこの基材の両面に形成された接着層からな
り、該接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下に設計
されているのでカーペットや絨毯更にソファー等で発生
した静電気を有効に除去しうるのであり、その結果、静
電気による塵埃の吸着や放電による感電ショック等の種
々の弊害が防止される効果を有するのである。
【0096】又、本発明の静電気除去用接着性テープは
その接着層の体積抵抗率が1×1010Ωcm以下であり、
これをブラウン管の爆縮防止に用いるとアースとしての
機能を発現するのでブラウン管に静電気が蓄積しないの
であり、従って、従来のように、金属箔或いは導電性テ
ープ等の導電部材を用いて金属製の締め付けバンドとブ
ラウン管を接続する必要がなくなるので、作業工程が減
少すると共に使用材料の部品点数も減らすことができる
のであり、結局コストの低下を招来する。
【0097】ところで、本発明の静電気除去用接着性テ
ープにおける両面の接着層のうち、金属製の締め付けバ
ンド側の接着層に発泡剤が含有されている場合、この静
電気除去用接着性テープをブラウン管の外側面に巻き付
けその外側から更に金属製の締め付けバンドで締め付け
た後、誘導加熱等によって加熱発泡させると、この発泡
により、締め付けバンドとブラウン管の外側面が強固に
接着し、しかも発泡層の緩衝作用により締め付けバンド
の緊縛力がブラウン管の外側面全周に均等にかかり、し
かもブラウン管の外側面と締め付けバンドとの間隙が不
均一であっても発泡圧によって間隙に発泡樹脂が圧入さ
れて充填されるため密着不良部分が生じる事がなく、十
分に満足できる爆縮防止効果が得られる。
【0098】この際、接着層として、熱硬化性の粘着層
を用いると、この粘着層を加熱発泡させる際に加えられ
る熱によって当該粘着層も熱硬化するので締め付けバン
ドが位置ずれを起こさないので、至極有益である。
【0099】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す静電気除去用接
着性テープの断面図である。
【図2】図2はその使用例を示すブラウン管の要部断面
図である。
【図3】図3は従来品の使用例を示すブラウン管の要部
断面図である。
【0100】
【符号の説明】
1 静電気除去用接着性テープ 2 基材 3 接着層(粘着層) 4 発泡剤 5 背面層 6 背面処理層 20 締め付けバンド 40 ブラウン管 40a フアンネル部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 敏光 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電気の除去に用いられる接着性テープ
    であって、該接着性テープが基材とこの基材の両面に形
    成された接着層からなり、該接着層の体積抵抗率が1×
    1010Ωcm以下であることを特徴とする静電気除去用接
    着性テープ。
  2. 【請求項2】 両面の接着層が粘着剤で形成されている
    請求項1に記載の静電気除去用接着性テープ。
  3. 【請求項3】 粘着剤が熱硬化性の粘着剤である請求項
    2に記載の静電気除去用接着性テープ。
  4. 【請求項4】 両面の粘着層のうち片面に背面層が積層
    されており、しかも該背面層の融点が50〜350℃で
    ある請求項2又は3に記載の静電気除去用接着性テー
    プ。
  5. 【請求項5】 両面の粘着層のうち背面層が積層されて
    いる側の接着層に発泡剤が含有されている請求項4に記
    載の静電気除去用接着性テープ。
  6. 【請求項6】 両面の接着層のうち、片面が粘着層で、
    且つ他面が融点50〜350℃の合成樹脂製の接着層で
    ある請求項1に記載の静電気除去用接着性テープ。
  7. 【請求項7】 粘着層が熱硬化性の粘着剤で形成されて
    いる請求項6に記載の静電気除去用接着性テープ。
  8. 【請求項8】 合成樹脂製の接着層に発泡剤が含有され
    ている請求項6又は7に記載の静電気除去用接着性テー
    プ。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし8のいずれかに記載の静
    電気除去用接着性テープにおいて、粘着層に代えて、仮
    着性の接着層で形成されている静電気除去用接着性テー
    プ。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    静電気除去用接着性テープをブラウン管に残留する静電
    気除去とブラウン管の爆縮防止に用いることを特徴とす
    る静電気除去用接着性テープ。
JP3267144A 1991-09-17 1991-09-17 静電気除去用接着性テープ Pending JPH0574373A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5873828A (en) * 1994-02-18 1999-02-23 Olympus Optical Co., Ltd. Ultrasonic diagnosis and treatment system
JP2006316208A (ja) * 2005-05-16 2006-11-24 Denki Kagaku Kogyo Kk 粘着シート
CN101817073A (zh) * 2010-05-14 2010-09-01 许广和 镉及其合金板材制造工艺
JP2015163694A (ja) * 2014-01-31 2015-09-10 ソマール株式会社 接着シート
JP2017125159A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 清水建設株式会社 導電性テープ構造、帯電防止床および帯電防止床の施工方法

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