JPH0574356A - マグネトロン - Google Patents
マグネトロンInfo
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- JPH0574356A JPH0574356A JP23147891A JP23147891A JPH0574356A JP H0574356 A JPH0574356 A JP H0574356A JP 23147891 A JP23147891 A JP 23147891A JP 23147891 A JP23147891 A JP 23147891A JP H0574356 A JPH0574356 A JP H0574356A
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- tub
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- electrode
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Abstract
(57)【要約】
【目的】インバータ方式マグネトロン電源に好適な、量
産し易く信頼性の高い貫通形コンデンサをフィルタに使
用したマグネトロンを提供することにある。 【構成】貫通コンデンサの高誘電率磁器素体の貫通孔に
挿通する棒状導体を非磁性高導電率金属製とし、これら
棒状導体の端部を、それぞれ強磁性金属板製で板の表裏
へ周囲から切断され湾曲して帯状に突出した保持部を設
けてあるタブの保持部空間内に挿通した後かしめて固定
し、更にこのかしめ部で棒状導体とタブを、タブを高周
波誘導加熱して半田付けにより確実に電気的に接続し
た。
産し易く信頼性の高い貫通形コンデンサをフィルタに使
用したマグネトロンを提供することにある。 【構成】貫通コンデンサの高誘電率磁器素体の貫通孔に
挿通する棒状導体を非磁性高導電率金属製とし、これら
棒状導体の端部を、それぞれ強磁性金属板製で板の表裏
へ周囲から切断され湾曲して帯状に突出した保持部を設
けてあるタブの保持部空間内に挿通した後かしめて固定
し、更にこのかしめ部で棒状導体とタブを、タブを高周
波誘導加熱して半田付けにより確実に電気的に接続し
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ方式マグネ
トロン電源使用の電子レンジなどに好適な、量産し易
く、しかも信頼性の高い貫通形コンデンサを陰極加熱電
力導入部のマイクロ波漏洩防止用フィルタに使用したマ
グネトロンに関する。
トロン電源使用の電子レンジなどに好適な、量産し易
く、しかも信頼性の高い貫通形コンデンサを陰極加熱電
力導入部のマイクロ波漏洩防止用フィルタに使用したマ
グネトロンに関する。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンでは、陽極円筒内面から放
射状に突設された複数のベインと陽極円筒とで陽極円筒
内周に空洞共振器群が形成されている。マグネトロンの
中心に配置された陰極を囲みベイン端部との間に介在す
る作用空間内では、陰極から放出された電子が、陽極に
向けて吸引加速されて運動し、それに作用空間内で管軸
方向に形成されている静磁界の作用が加わって、電子雲
を形成して高速で周回運動を行なっている。この周回電
子雲による電界の変化に同期して上記空洞共振器群内に
マイクロ波振動が誘起されている。このマイクロ波の電
界は陰極に加熱電力を供給する2本の給電線の対向部間
にマイクロ波電圧を生じさせ、マグネトロンの外部へマ
イクロ波電力を漏洩させようとするが、このような漏洩
は、マグネトロンの本来の出力部から放射され利用され
るマイクロ波電力量を低減させ、また外部に雑音を生じ
させる原因となるから、電子レンジ用マグネトロンなど
では、マグネトロンの陰極ステムの管外側に密着させて
マイクロ波漏洩防止用のフィルタを金属製のフィルタケ
ース内に格納して設置している。このフィルタにはマグ
ネトロン管内へ通ずる2本の給電線それぞれに直列接続
されたチョークコイルと、両給電線が貫通し給電線と接
地部材の間に適当な静電容量を形成している貫通コンデ
ンサとが使用されている。
射状に突設された複数のベインと陽極円筒とで陽極円筒
内周に空洞共振器群が形成されている。マグネトロンの
中心に配置された陰極を囲みベイン端部との間に介在す
る作用空間内では、陰極から放出された電子が、陽極に
向けて吸引加速されて運動し、それに作用空間内で管軸
方向に形成されている静磁界の作用が加わって、電子雲
を形成して高速で周回運動を行なっている。この周回電
子雲による電界の変化に同期して上記空洞共振器群内に
マイクロ波振動が誘起されている。このマイクロ波の電
界は陰極に加熱電力を供給する2本の給電線の対向部間
にマイクロ波電圧を生じさせ、マグネトロンの外部へマ
イクロ波電力を漏洩させようとするが、このような漏洩
は、マグネトロンの本来の出力部から放射され利用され
るマイクロ波電力量を低減させ、また外部に雑音を生じ
させる原因となるから、電子レンジ用マグネトロンなど
では、マグネトロンの陰極ステムの管外側に密着させて
マイクロ波漏洩防止用のフィルタを金属製のフィルタケ
ース内に格納して設置している。このフィルタにはマグ
ネトロン管内へ通ずる2本の給電線それぞれに直列接続
されたチョークコイルと、両給電線が貫通し給電線と接
地部材の間に適当な静電容量を形成している貫通コンデ
ンサとが使用されている。
【0003】前記貫通コンデンサとして従来から広く用
いられているものの一般的な構造は、平行な貫通孔を2
個設けた筒状高誘電率磁器素体の貫通孔に直角で長円形
の両端面の、一方の端面と、他方の端面の両貫通孔の中
間の分離部を除いた部分に、メタライズ法により電極を
設けて平行平板形コンデンサの本体を形成させ、一方の
端面の電極周縁部に略平板状の接地電極の中央に穿設し
た長円形孔を囲んで低く突出させた筒状面の端部をろう
付け固着させ、他方の端面の両貫通孔周囲の電極に夫々
浅いカップ状導体の端面をろう付け固着させ、2個の貫
通孔に夫々棒状導体を挿通し、前記カップ状導体のカッ
プ面中心孔を通過させて通過個所でカップ状導体に接続
させ、更にカップ状導体通過後の棒状導体の接地電極側
全長にシリコンゴムやプラスチックや絶縁磁器製の管を
被せ、接地電極には更に前記長円形孔を囲む低い筒状面
の周囲部分を底面とする低く突出した筒状部を設け、こ
の筒状部の筒面内外に夫々別の筒状プラスチックケース
の端部を嵌合させ、これらのプラスチックケース夫々の
内部に絶縁樹脂を充填して固化させてある。
いられているものの一般的な構造は、平行な貫通孔を2
個設けた筒状高誘電率磁器素体の貫通孔に直角で長円形
の両端面の、一方の端面と、他方の端面の両貫通孔の中
間の分離部を除いた部分に、メタライズ法により電極を
設けて平行平板形コンデンサの本体を形成させ、一方の
端面の電極周縁部に略平板状の接地電極の中央に穿設し
た長円形孔を囲んで低く突出させた筒状面の端部をろう
付け固着させ、他方の端面の両貫通孔周囲の電極に夫々
浅いカップ状導体の端面をろう付け固着させ、2個の貫
通孔に夫々棒状導体を挿通し、前記カップ状導体のカッ
プ面中心孔を通過させて通過個所でカップ状導体に接続
させ、更にカップ状導体通過後の棒状導体の接地電極側
全長にシリコンゴムやプラスチックや絶縁磁器製の管を
被せ、接地電極には更に前記長円形孔を囲む低い筒状面
の周囲部分を底面とする低く突出した筒状部を設け、こ
の筒状部の筒面内外に夫々別の筒状プラスチックケース
の端部を嵌合させ、これらのプラスチックケース夫々の
内部に絶縁樹脂を充填して固化させてある。
【0004】上記貫通コンデンサの棒状導体の端部に
は、実際には、タブと称する平板状部が設けられ両者で
貫通端子を構成している。このタブはマグネトロン電源
装置の変圧器の陰極加熱用電圧を発生する巻線からの給
電線の端部に取付けたファストンリセプタクルに挿入さ
れて給電線との接続を確保する。この給電線(導通端
子)と接地電極の間にはマグネトロンの陽極に印加され
る直流電圧に等しい高電圧がかかっている。貫通コンデ
ンサは、上記のような高電圧に耐えなければならないか
ら、多少外表面が汚れても沿面放電などが生じないよう
に給電線と接地電極の間には充分長い(絶縁物上の沿
面)距離をとっておく必要がある。上記のように長いシ
リコンゴムなどよりなる絶縁物製の管を棒状導体に被せ
る理由は、絶縁樹脂は加熱して流動性を高めた状態で充
填され、上記高誘電率磁器素体の貫通孔内部の棒状導体
と磁器壁面との間にも浸入するが、樹脂が冷却収縮する
際、絶縁物製の管が被せてないと、磁器と樹脂とは馴染
がよく強く接着しているため樹脂と棒状導体金属表面と
の間で剥離が生じ、この剥離個所に上記した接地電極と
棒状導体(給電線)の間に印加されている高電圧により
極めて強い電界が生じて気中放電の端緒となる恐れがあ
るからである。従って絶縁物製の管は接地電極側に充填
した絶縁樹脂の表面からかなり長く突出した部分まで棒
状導体を被覆している必要がある。なお、絶縁物製の管
で被覆することや電界集中を避けるべきことなどを考慮
すると、棒状導体の断面形状は円形が好適である。な
お、上記のような耐圧不良事故の発生を防止する目的
で、充填する絶縁樹脂を熱硬化性絶縁樹脂とし、貫通孔
に挿入する棒状導体の接地電極と反対の側に充填絶縁樹
脂面から突出するように棒状導体を包囲する熱硬化性樹
脂または磁器で製作した筒状キャップを被せることが実
開昭63−27029号公報に開示されている。
は、実際には、タブと称する平板状部が設けられ両者で
貫通端子を構成している。このタブはマグネトロン電源
装置の変圧器の陰極加熱用電圧を発生する巻線からの給
電線の端部に取付けたファストンリセプタクルに挿入さ
れて給電線との接続を確保する。この給電線(導通端
子)と接地電極の間にはマグネトロンの陽極に印加され
る直流電圧に等しい高電圧がかかっている。貫通コンデ
ンサは、上記のような高電圧に耐えなければならないか
ら、多少外表面が汚れても沿面放電などが生じないよう
に給電線と接地電極の間には充分長い(絶縁物上の沿
面)距離をとっておく必要がある。上記のように長いシ
リコンゴムなどよりなる絶縁物製の管を棒状導体に被せ
る理由は、絶縁樹脂は加熱して流動性を高めた状態で充
填され、上記高誘電率磁器素体の貫通孔内部の棒状導体
と磁器壁面との間にも浸入するが、樹脂が冷却収縮する
際、絶縁物製の管が被せてないと、磁器と樹脂とは馴染
がよく強く接着しているため樹脂と棒状導体金属表面と
の間で剥離が生じ、この剥離個所に上記した接地電極と
棒状導体(給電線)の間に印加されている高電圧により
極めて強い電界が生じて気中放電の端緒となる恐れがあ
るからである。従って絶縁物製の管は接地電極側に充填
した絶縁樹脂の表面からかなり長く突出した部分まで棒
状導体を被覆している必要がある。なお、絶縁物製の管
で被覆することや電界集中を避けるべきことなどを考慮
すると、棒状導体の断面形状は円形が好適である。な
お、上記のような耐圧不良事故の発生を防止する目的
で、充填する絶縁樹脂を熱硬化性絶縁樹脂とし、貫通孔
に挿入する棒状導体の接地電極と反対の側に充填絶縁樹
脂面から突出するように棒状導体を包囲する熱硬化性樹
脂または磁器で製作した筒状キャップを被せることが実
開昭63−27029号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】貫通コンデンサの外部
電極は上記のように棒状導体の一端に取付けられた通常
タブと呼ばれる比較的面積の広い平板状に形成され、2
個のタブの平面部が平行配列された端子部を電源装置か
らの給電線端部に取付けられたファストンリセプタクル
(一度確実に挿入すると離脱用のノブを押さなければ抜
けない)に挿入して電源に接続する。なお、棒状導体の
タブと反対側の端部は前記フィルタのチョークコイルに
接続される。従来は、電子レンジ用マグネトロンの場
合、貫通コンデンサの棒状導体とタブとを、通常、安価
な鋼材を用いて製作していた。これは、この部分では高
温に加熱された陰極をマグネトロンの真空外囲器内で支
持する部材とは異なり、陰極や動作時に温度上昇する陽
極などからの熱伝導や熱放射の影響は無視できるからで
ある。また、鋼材を使用しても陰極加熱用に商用電源に
等しい低周波数の交流を用いるマグネトロン用電源装置
の場合には何等問題はなかった。
電極は上記のように棒状導体の一端に取付けられた通常
タブと呼ばれる比較的面積の広い平板状に形成され、2
個のタブの平面部が平行配列された端子部を電源装置か
らの給電線端部に取付けられたファストンリセプタクル
(一度確実に挿入すると離脱用のノブを押さなければ抜
けない)に挿入して電源に接続する。なお、棒状導体の
タブと反対側の端部は前記フィルタのチョークコイルに
接続される。従来は、電子レンジ用マグネトロンの場
合、貫通コンデンサの棒状導体とタブとを、通常、安価
な鋼材を用いて製作していた。これは、この部分では高
温に加熱された陰極をマグネトロンの真空外囲器内で支
持する部材とは異なり、陰極や動作時に温度上昇する陽
極などからの熱伝導や熱放射の影響は無視できるからで
ある。また、鋼材を使用しても陰極加熱用に商用電源に
等しい低周波数の交流を用いるマグネトロン用電源装置
の場合には何等問題はなかった。
【0006】しかし、従来の商用電源の周波数の低い交
流を、そのまま変圧器に入力してマグネトロン駆動用電
圧を得ていたマグネトロン用電源装置では、変圧器が大
形で重くなってしまい、家庭用の電子レンジなどの用途
には不便なため、近年、商用電源から得た交流を整流し
て一旦直流としたのち、スィッチング回路で商用電源の
約1000倍の高周波数の交流に変換してから変圧器に
入力してマグネトロン駆動用電圧を得るインバータ方式
のマグネトロン用電源装置が、変圧器が小型軽量化さ
れ、かつ、マグネトロン出力の制御も容易なため広く利
用されるようになって来た。
流を、そのまま変圧器に入力してマグネトロン駆動用電
圧を得ていたマグネトロン用電源装置では、変圧器が大
形で重くなってしまい、家庭用の電子レンジなどの用途
には不便なため、近年、商用電源から得た交流を整流し
て一旦直流としたのち、スィッチング回路で商用電源の
約1000倍の高周波数の交流に変換してから変圧器に
入力してマグネトロン駆動用電圧を得るインバータ方式
のマグネトロン用電源装置が、変圧器が小型軽量化さ
れ、かつ、マグネトロン出力の制御も容易なため広く利
用されるようになって来た。
【0007】このように、貫通コンデンサの棒状導体を
通過する電流の周波数が1000倍にも上昇すると、上
記従来のように強磁性で導電率も余り高くない鋼材製の
棒状導体を用いていたのでは、発熱が甚だしくなってし
まう。そのため、非磁性で導電率も高い金属、例えば銅
や真鍮(しんちゅう)で棒状導体を製作するようになっ
た。この場合、比較的細い棒状導体とかなり広い平板状
のタブよりなる貫通端子を一体成形することに利点がな
いので、それぞれ別個に製作し、平板状タブに予め棒状
導体との結合に便利なように板の表裏へ周囲から切断さ
れ湾曲して帯状に突出させた保持部を設けて(実開昭6
3−121422号公報参照)おき、このタブの保持部
の突出部空間内に棒状導体端部を挿通した後かしめて固
着する。しかし、かしめにより機械的には充分強く結合
できても接触抵抗をなくすることは困難なので、実際に
はこの部分を更にはんだ付けして抵抗が生じないように
している。
通過する電流の周波数が1000倍にも上昇すると、上
記従来のように強磁性で導電率も余り高くない鋼材製の
棒状導体を用いていたのでは、発熱が甚だしくなってし
まう。そのため、非磁性で導電率も高い金属、例えば銅
や真鍮(しんちゅう)で棒状導体を製作するようになっ
た。この場合、比較的細い棒状導体とかなり広い平板状
のタブよりなる貫通端子を一体成形することに利点がな
いので、それぞれ別個に製作し、平板状タブに予め棒状
導体との結合に便利なように板の表裏へ周囲から切断さ
れ湾曲して帯状に突出させた保持部を設けて(実開昭6
3−121422号公報参照)おき、このタブの保持部
の突出部空間内に棒状導体端部を挿通した後かしめて固
着する。しかし、かしめにより機械的には充分強く結合
できても接触抵抗をなくすることは困難なので、実際に
はこの部分を更にはんだ付けして抵抗が生じないように
している。
【0008】上記のように、タブと棒状導体を結合する
作業を含め、貫通コンデンサを能率良く組み立てるため
に、例えば鋼板製の接地電極やカップ状導体を高誘電率
磁器素体へろう付けする際の加熱などに、高周波誘導加
熱を利用している。しかし、上記、タブに棒状導体をか
しめて固着した個所をはんだ付けするための加熱作業で
は、タブの材料が非磁性で導電率も高いため高周波誘導
加熱では充分な高温が得られず、はんだ付けも不完全と
なってしまうという問題が生じていた。
作業を含め、貫通コンデンサを能率良く組み立てるため
に、例えば鋼板製の接地電極やカップ状導体を高誘電率
磁器素体へろう付けする際の加熱などに、高周波誘導加
熱を利用している。しかし、上記、タブに棒状導体をか
しめて固着した個所をはんだ付けするための加熱作業で
は、タブの材料が非磁性で導電率も高いため高周波誘導
加熱では充分な高温が得られず、はんだ付けも不完全と
なってしまうという問題が生じていた。
【0009】本発明は、上記問題を解決し、フィルタ用
貫通コンデンサの組立て全体を、高周波誘導加熱を利用
して効率よく行なえるようにしたマグネトロンを提供す
ることを目的とする。
貫通コンデンサの組立て全体を、高周波誘導加熱を利用
して効率よく行なえるようにしたマグネトロンを提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、平行な貫通孔を2個設けた筒状高
誘電率磁器の貫通孔に直角で長円形の一方の端面と、他
方の同様な端面の両貫通孔中間の分離部を除いた部分
に、メタライズして電極を形成させ、一方の端面の電極
周縁に略平板状接地電極の中央の長円形孔周囲の低い筒
状面の端部をろう付け固着し、他方の端面の両貫通孔周
囲の電極に夫々浅いカップ状導体の端面をろう付け固着
し、2個の貫通孔に夫々棒状導体を挿通し、前記カップ
状導体のカップ面中心孔を通過させてここで接続し、更
にその接地電極側全長にシリコンゴム管を被せ、接地電
極の前記孔の周囲部分を底面にして低く突出した筒状部
の筒状面の内外夫々に筒状プラスチックケースの端部を
嵌合させ、これらプラスチックケース夫々の内部に絶縁
樹脂を充填固化させた貫通形コンデンサの、前記棒状導
体を非磁性高導電率金属製とし、これら棒状導体の接地
電極に反対側の前記充填絶縁樹脂から突出する端部を、
夫々強磁性金属板製で板の表裏へ周囲から切断され湾曲
して帯状に突出させた保持部を設けてあるタブの、前記
保持部の突出部空間内に挿通した後かしめて固定し、更
にこのかしめ保持部で棒状導体とタブを半田付けして接
続した貫通形コンデンサを陰極加熱電力導入部に設けた
マイクロ波漏洩防止用フィルタに使用することにした。
に本発明においては、平行な貫通孔を2個設けた筒状高
誘電率磁器の貫通孔に直角で長円形の一方の端面と、他
方の同様な端面の両貫通孔中間の分離部を除いた部分
に、メタライズして電極を形成させ、一方の端面の電極
周縁に略平板状接地電極の中央の長円形孔周囲の低い筒
状面の端部をろう付け固着し、他方の端面の両貫通孔周
囲の電極に夫々浅いカップ状導体の端面をろう付け固着
し、2個の貫通孔に夫々棒状導体を挿通し、前記カップ
状導体のカップ面中心孔を通過させてここで接続し、更
にその接地電極側全長にシリコンゴム管を被せ、接地電
極の前記孔の周囲部分を底面にして低く突出した筒状部
の筒状面の内外夫々に筒状プラスチックケースの端部を
嵌合させ、これらプラスチックケース夫々の内部に絶縁
樹脂を充填固化させた貫通形コンデンサの、前記棒状導
体を非磁性高導電率金属製とし、これら棒状導体の接地
電極に反対側の前記充填絶縁樹脂から突出する端部を、
夫々強磁性金属板製で板の表裏へ周囲から切断され湾曲
して帯状に突出させた保持部を設けてあるタブの、前記
保持部の突出部空間内に挿通した後かしめて固定し、更
にこのかしめ保持部で棒状導体とタブを半田付けして接
続した貫通形コンデンサを陰極加熱電力導入部に設けた
マイクロ波漏洩防止用フィルタに使用することにした。
【0011】
【作用】貫通コンデンサの棒状導体とタブとを固着接続
して形成した貫通端子では、動作時に陰極電流を流すの
に主として寄与する部分は棒状導体であって、棒状導体
の抵抗は小さくなければならないが、タブはファストン
リセプタクルへの挿入結合部としての機能が大きく、棒
状導体の断面積に比べれば遥かに大きな面積の部分でリ
セプタクル側電極と接触しており、導電性よりは機械的
強度の方が重要である。本発明に係る貫通コンデンサの
貫通端子では、棒状導体の材料には非磁性で導電性良好
な銅や真鍮を用いているから、インバータ方式マグネト
ロン用電源による周波数が商用電源の1000倍程度に
高い陰極加熱用交流を流しても、問題になるような発熱
は生じない。他方、貫通端子のタブは鉄板製なので、リ
セプタクルへの着脱に際して必要な曲げ強度も充分に強
く、しかも、棒状導体と組合せてかしめた個所に半田付
けするときには高周波誘導加熱によって能率よく充分高
い温度に加熱できて、信頼性の高い電気的接続状態にす
ることができる。
して形成した貫通端子では、動作時に陰極電流を流すの
に主として寄与する部分は棒状導体であって、棒状導体
の抵抗は小さくなければならないが、タブはファストン
リセプタクルへの挿入結合部としての機能が大きく、棒
状導体の断面積に比べれば遥かに大きな面積の部分でリ
セプタクル側電極と接触しており、導電性よりは機械的
強度の方が重要である。本発明に係る貫通コンデンサの
貫通端子では、棒状導体の材料には非磁性で導電性良好
な銅や真鍮を用いているから、インバータ方式マグネト
ロン用電源による周波数が商用電源の1000倍程度に
高い陰極加熱用交流を流しても、問題になるような発熱
は生じない。他方、貫通端子のタブは鉄板製なので、リ
セプタクルへの着脱に際して必要な曲げ強度も充分に強
く、しかも、棒状導体と組合せてかしめた個所に半田付
けするときには高周波誘導加熱によって能率よく充分高
い温度に加熱できて、信頼性の高い電気的接続状態にす
ることができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明一実施例に用いている貫通コン
デンサの断面図、図2は貫通コンデンサの棒状導体とタ
ブを組合せ、かしめて半田付けした貫通端子の拡大斜視
図である。
デンサの断面図、図2は貫通コンデンサの棒状導体とタ
ブを組合せ、かしめて半田付けした貫通端子の拡大斜視
図である。
【0013】1は平行平板コンデンサを形成しているB
aTiO3などを用いた高誘電率磁器素体である。磁器
素体1の上下端面はメタライズされ、電極11、12を
形成している。図示のように電極12は中間で分断され
ているが、これら電極間すなわち給電線間に印加されて
いる電圧は低いから分断部の沿面距離は長くなくても良
い。電極11には接地電極となる接地板2の内部中央の
長円形孔周囲の低い筒状面の端部がろう付け固着され、
電極12には夫々カップ状金具3がろう付けされ、磁器
素体1に設けられた貫通孔13に挿通された貫通端子4
が、カップ状金具3の中心孔を通過して其処でカップ状
金具3に半田付けされている。本発明に係る貫通端子4
は、図2に拡大斜視図を示すように、断面円形の棒状導
体41と平板状タブ42とからなり、棒状導体41は非
磁性で導電率の高い銅または真鍮製で、タブ42は鉄板
製である。平板状タブには丸孔と板の表裏へ周囲から切
断され湾曲して帯状に突出させた保持部43とが設けら
れ、保持部43の突出部に囲まれた空間に棒状導体41
を挿入し、かしめて固着させてある。貫通端子4の棒状
導体41のカップ状金具3を通過して接地電極側へ延び
た部分にはシリコンゴム管5を被せてある。接地板2の
長円形孔の周囲部分を底面にして低く突出した筒状部の
筒状面内外夫々に筒状プラスチックケース6、7の端部
が嵌合されている。このプラスチックケース6、7に囲
まれた空間に、それぞれ絶縁樹脂8を充填、固化させて
貫通コンデンサは完成される。
aTiO3などを用いた高誘電率磁器素体である。磁器
素体1の上下端面はメタライズされ、電極11、12を
形成している。図示のように電極12は中間で分断され
ているが、これら電極間すなわち給電線間に印加されて
いる電圧は低いから分断部の沿面距離は長くなくても良
い。電極11には接地電極となる接地板2の内部中央の
長円形孔周囲の低い筒状面の端部がろう付け固着され、
電極12には夫々カップ状金具3がろう付けされ、磁器
素体1に設けられた貫通孔13に挿通された貫通端子4
が、カップ状金具3の中心孔を通過して其処でカップ状
金具3に半田付けされている。本発明に係る貫通端子4
は、図2に拡大斜視図を示すように、断面円形の棒状導
体41と平板状タブ42とからなり、棒状導体41は非
磁性で導電率の高い銅または真鍮製で、タブ42は鉄板
製である。平板状タブには丸孔と板の表裏へ周囲から切
断され湾曲して帯状に突出させた保持部43とが設けら
れ、保持部43の突出部に囲まれた空間に棒状導体41
を挿入し、かしめて固着させてある。貫通端子4の棒状
導体41のカップ状金具3を通過して接地電極側へ延び
た部分にはシリコンゴム管5を被せてある。接地板2の
長円形孔の周囲部分を底面にして低く突出した筒状部の
筒状面内外夫々に筒状プラスチックケース6、7の端部
が嵌合されている。このプラスチックケース6、7に囲
まれた空間に、それぞれ絶縁樹脂8を充填、固化させて
貫通コンデンサは完成される。
【0014】本発明に係る貫通端子4では、保持部43
に棒状導体41を挿入し、かしめたので、機械的にはタ
ブ42と棒状導体41は強固に結合されているけれど
も、電気的接触は必ずしも良好ではないから、高周波誘
導加熱によってタブ42を加熱して半田付けしている。
この半田付け作業に際して、鉄板製のタブ42は容易に
充分加熱され確実な半田付けが行なわれる。なお、この
場合、タブ41と棒状導体41の結合は既にかしめによ
って充分強固に行なわれているから、半田付けは電気的
導通状態の向上だけを目的に行なわれているので、通常
の使い易いが必ずしも機械的強度は高くない半田を用い
て充分である。
に棒状導体41を挿入し、かしめたので、機械的にはタ
ブ42と棒状導体41は強固に結合されているけれど
も、電気的接触は必ずしも良好ではないから、高周波誘
導加熱によってタブ42を加熱して半田付けしている。
この半田付け作業に際して、鉄板製のタブ42は容易に
充分加熱され確実な半田付けが行なわれる。なお、この
場合、タブ41と棒状導体41の結合は既にかしめによ
って充分強固に行なわれているから、半田付けは電気的
導通状態の向上だけを目的に行なわれているので、通常
の使い易いが必ずしも機械的強度は高くない半田を用い
て充分である。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンバータ方式マグネトロン用電源装置からの周波数の高
い交流でも発熱の低い導線と丈夫なタブとを確実に接続
してなる貫通端子を用いた貫通コンデンサをフィルタ部
品として使用できるようになり、従来より一層安価でし
かも信頼性の高いマグネトロンが得られる。
ンバータ方式マグネトロン用電源装置からの周波数の高
い交流でも発熱の低い導線と丈夫なタブとを確実に接続
してなる貫通端子を用いた貫通コンデンサをフィルタ部
品として使用できるようになり、従来より一層安価でし
かも信頼性の高いマグネトロンが得られる。
【図1】本発明一実施例に用いている貫通コンデンサの
断面図である。
断面図である。
【図2】貫通コンデンサの棒状導体とタブを組合せ、か
しめて半田付けした貫通端子の拡大斜視図である。
しめて半田付けした貫通端子の拡大斜視図である。
1…高誘電率磁器素体、 2…接地板、 3…カップ状
金具、 4…貫通端子、5…シリコンゴム管、 6、7
…筒状プラスチックケース、 8…絶縁樹脂、11、1
2…メタライズ電極、 13…貫通孔、 41…棒状導
体、 42…タブ、 43…保持部。
金具、 4…貫通端子、5…シリコンゴム管、 6、7
…筒状プラスチックケース、 8…絶縁樹脂、11、1
2…メタライズ電極、 13…貫通孔、 41…棒状導
体、 42…タブ、 43…保持部。
Claims (1)
- 【請求項1】平行な貫通孔を2個設けた筒状高誘電率磁
器の貫通孔に直角で長円形の一方の端面と、他方の同様
な端面の両貫通孔中間の分離部を除いた部分に、メタラ
イズして電極を形成させ、一方の端面の電極周縁に略平
板状接地電極の中央の長円形孔周囲の低い筒状面の端部
をろう付け固着し、他方の端面の両貫通孔周囲の電極に
夫々浅いカップ状導体の端面をろう付け固着し、2個の
貫通孔に夫々棒状導体を挿通し、前記カップ状導体のカ
ップ面中心孔を通過させてここで接続し、更にその接地
電極側全長にシリコンゴム管を被せ、接地電極の前記孔
の周囲部分を底面にして低く突出した筒状部の筒状面の
内外夫々に筒状プラスチックケースの端部を嵌合させ、
これらプラスチックケース夫々の内部に絶縁樹脂を充填
固化させた貫通形コンデンサの、前記棒状導体を非磁性
高導電率金属製とし、これら棒状導体の接地電極に反対
側の前記充填絶縁樹脂から突出する端部を、夫々強磁性
金属板製で板の表裏へ周囲から切断され湾曲して帯状に
突出させた保持部を設けてあるタブの、前記保持部の突
出部空間内に挿通した後かしめて固定し、更にこのかし
め保持部で棒状導体とタブを半田付けして接続した貫通
形コンデンサを陰極加熱電力導入部に設けたマイクロ波
漏洩防止用フィルタに使用したことを特徴とするマグネ
トロン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23147891A JPH0574356A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | マグネトロン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23147891A JPH0574356A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | マグネトロン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574356A true JPH0574356A (ja) | 1993-03-26 |
Family
ID=16924126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23147891A Pending JPH0574356A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | マグネトロン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0574356A (ja) |
-
1991
- 1991-09-11 JP JP23147891A patent/JPH0574356A/ja active Pending
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