JPH0573257U - 筒型エアクリーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 筒型エアクリーナのエアガイドをシール体と
一体として、シール体の装着性を向上させるとともにエ
アガイドの摩耗を防ぐ。 【構成】 入口管１１、出口管１０を設けた筒状ケース
１にエアガイド１２を配設させる。エアガイド１２はろ
過エレメント２外径より大径の筒体１２ａの一端が内方
に曲折した環状周縁部、他端に旋回羽根が設けてあり、
周縁部端に環状シール体１３が取付けてある。ろ過エレ
メント２を支柱４に止着して環状端板７でシール体１３
を押圧し、シール体１３を粘着することなくろ過エレメ
ント２とケース１との気密を確保する。ケース１にカバ
ー３を被嵌する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は内燃機関等に用いられる筒型エアクリーナの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車のエンジン等では、吸入空気中の塵埃を除去するためにエアクリーナを 取付けており、特に多塵環境の中で使用するものについては、図２に示すように サイクロン式の筒型エアクリーナを用いている。

【０００３】 この筒型エアクリーナは筒状のケース１、ろ過エレメント２およびカバー３と からなる。ケース１は一端が開放し、他端に出口管１０、その近傍の側壁に入口 管１１を備え、出口管１０にはコ字形の支柱４がケース１の略中央まで突き出し て取付けられ、その先端には締付ナット５ａが固着されている。ろ過エレメント ２はろ紙、不織布等を環状となしその内側に多孔円筒を配設し、一端に中央に小 孔を設けた端板６、他端に環状端板７が各々気密に施してあり、環状端板７には 環状のシール体８が貼着されている。ろ過エレメント２には更に環状端板７の外 周縁に、ろ過エレメント２の外径より若干大径で一端が環状端板に合わせて内方 へ曲折した筒体の他端外周に巾がケース内面に接する程度の略長方形の旋回羽根 を所要数傾斜角をもたせて取付けたエアガイド９が被嵌されている。カバー３は 深皿状をなしその開放端に塵埃の通口を設けた円板状の仕切板３ａが配設され、 内部に空室が形成されている。

【０００４】 この筒型エアクリーナは、エアガイド９を取付けたろ過エレメント２を、その 環状端板７中央の穴をケース１の支柱４に合わせてケース１内に収納し、次いで 端板６の小孔に締付ボルト５ｂを挿入し、さらに支柱４の締付ナット５ａに捩こ んでケース１にシール体８を押圧させて気密に保持し、ケース１の開放端にカバ ー３の開放端を嵌合させたものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、この従来の筒状エアクリーナにあっては、収納したろ過エレメント の交換に際し、ろ過エレメントの環状端板に嵌込んだエアガイドを再使用するた め外さなければならず嵌合部に大きな力が加わり摩耗したり破損を来たす懸念が あり、シール体もろ過エレメントに貼着したまま廃却するか剥して再使用しなけ ればならない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の筒型エアクリーナは上記エアガイドとシール体を一体としたもので、 側壁に入口管、端部に出口管を有する筒状ケース内に、エアガイドを取付けたろ 過エレメントを収納し、カバーを嵌合させた筒型エアクリーナにおいて、ろ過エ レメントの外径より大径の筒体の一端に環状の内周縁部を形成し、他端外周に巾 がケース内面に接する程度の略長方形の旋回羽根を所要数傾斜角をもたせて形成 したエアガイドを、その内周縁部端を弾性を有し外周部に環状の溝を設けた環状 のシール体の該溝に嵌合させ、エアガイドのシール体をケース端部に当接させて ケース内に収納し、ろ過エレメントの環状端板で押圧させたものである。

【０００７】

【作用】

エアガイドがケースの内径より若干小さいだけなので、特に注意を払う必要な くケースの軸線と同軸にしてケース内に収納できる。これに伴ないエアガイドの 内周縁部に取付けられたシール体もケース端部の所定位置に当接して配設され、 位置決めや貼着が不要となる。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図１により説明する。図中図２と同じ構成は同一符号とする 。筒型エアクリーナは筒状のケース１、ろ過エレメント２、カバー３およびエア ガイド１２とからなる。ケース１は金属や合成樹脂製で、一端が開放し、他端が 閉塞してその中央に出口管１０、さらに出口管１０近傍の側壁に入口管１１を各 々備えている。出口管１０にはその内面に薄板コ字形の支柱４がケース１の中程 まで突き出して取付けられ、その先端には締付ナット５ａが内向きに固着されて いる。

【０００９】 ろ過エレメント１はろ紙、不織物布等をひだ折りしたり積層して環状となしそ の内側に多孔内筒を配設し、一端には中心に小孔を設け中央が窪んだ端板６を、 他端には環状端板７を各々気密に施してある。

【００１０】 エアガイド１２は合成樹脂製で、ろ過エレメント２の外径より大径の筒体１２ ａの一端に内方に曲折した環状の内周縁部を設け、他端の外周に巾がケース１内 面に接する程度の略長方形の旋回羽根を所要数傾斜角をもたせて形成してある。 エアガイド１２には、ゴム、発泡ウレタン等の弾性体を環状に成型しその外周部 に断面がコ字状の溝を設けたシール体１３が、内周縁部端を溝内に嵌合させて取 付けてある。エアガイド１２はケース１内面に添ってケース１内に挿入され、取 付けてあるシール体１３をケース１端部に当接させて配設されている。

【００１１】 前記ろ過エレメント２は、その環状端板７中央の孔をケース１の支柱４に合わ せて差込んでエアガイド１２の筒体内に収納し、端板６の小孔に締付ボルト５ｂ を挿入して支柱４の締付ナット５ａにしめ込んで環状端板７でシール体１３を押 圧し、ケース１端部との気密を確保してケース１内に収容されている。

【００１２】 カバー３は金属や合成樹脂製で、一端が開放し開放端にケース１の開放端とパ ッキンを介して嵌合する環状の周縁部を設けた深皿状のもので、開放端を覆って 外周縁からやや内方に寄せて通口を開けた円板状の仕切板３ａが配設され、内部 に空室が形成されたもので、ろ過エレメント２を収容したケース１に嵌合されて いる。尚カバー３に仕切板３ａを配設せず、カバー３の周縁部近傍あるいはケー ス１の開放端近傍にアンローダバルブを設けてもよい。

【００１３】 ろ過エレメント２を交換するには、カバー３を外し締付ボルト５ｂを緩め、ろ 過エレメント２だけを引き抜く。次いで新たなろ過エレメント２を環状端板７の 穴と支柱４を合わせて差込み、再度締付ボルト５ｂを端板６の小孔に挿入して支 柱４の締付ナット５ａに捩込めばケース１内の所定位置に気密に配設され、カバ ー３を被嵌して交換が完了する。この実施例ではろ過エレメント２を支柱４で支 持しているが、支柱４を外しカバー３に突起等を施しこれでろ過エレメント２を 直接押圧してもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、エアガイドをケース内径より若干小径としその 内周縁部端にシール体を取付け、シール体をケース端部に当接させてケース内に 収納したので、シール体をケース端部やろ過エレメント環状端板の所定位置に合 わせてセットしたり貼着する必要がなくなる一方シール体はずれることなく常時 適正な位置に配置され気密が保持される。またエアガイドをシール体のみで押え ているので無理な外力が加わらず、摩耗や破損が阻止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の筒型エアクリーナの断面図である。

【図２】従来の筒型エアクリーナの断面図である。

【符号の説明】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側壁に入口管、端部に出口管を有する筒
   状ケース内に、エアガイドを取付けたろ過エレメントを
   収納し、カバーを嵌合させた筒型エアクリーナにおい
   て、ろ過エレメントの外径より大径の筒体の一端に環状
   の内周縁部を形成し、他端外周に巾がケース内面に接す
   る程度の略長方形の旋回羽根を所要数傾斜角をもたせて
   形成したエアガイドを、その内周縁部端を弾性を有し外
   周部に環状の溝を設けた環状のシール体の該溝に嵌合さ
   せ、エアガイドのシール体をケース端部に当接させてケ
   ース内に収納し、ろ過エレメントの環状端板で押圧させ
   た筒型エアクリーナ。