JPH0572996U - 抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線 - Google Patents
抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線Info
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- JPH0572996U JPH0572996U JP1221492U JP1221492U JPH0572996U JP H0572996 U JPH0572996 U JP H0572996U JP 1221492 U JP1221492 U JP 1221492U JP 1221492 U JP1221492 U JP 1221492U JP H0572996 U JPH0572996 U JP H0572996U
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱性に優れ、しかも耐摩耗性も備えてお
り、さらに金属フックを摩耗させることもない抄紙用ド
ライヤーカンバスの継手接合用芯線を提供すること。 【構成】 ポリエーテルエーテルケトン又はポリフェニ
レンサルファイドの合成樹脂モノフィラメントを芯体
(1)とし、その外周を芳香族ポリアミドの合成樹脂マ
ルチフィラメントを編組被覆(2A)(2B)し、エポ
キシ樹脂又は紫外線硬化型樹脂で固着した。
り、さらに金属フックを摩耗させることもない抄紙用ド
ライヤーカンバスの継手接合用芯線を提供すること。 【構成】 ポリエーテルエーテルケトン又はポリフェニ
レンサルファイドの合成樹脂モノフィラメントを芯体
(1)とし、その外周を芳香族ポリアミドの合成樹脂マ
ルチフィラメントを編組被覆(2A)(2B)し、エポ
キシ樹脂又は紫外線硬化型樹脂で固着した。
Description
【0001】
本考案は、抄紙用ドライヤーカンバスの両端部に金属フックを植設し、該金属 フックを交互に噛み合わせて出来る環状部に挿通してカンバスを接合する継手接 合用芯線の改良に関するものである。
【0002】
抄紙用のドライヤーカンバスは、製織したカンバスの両端部に金属フックの植 設、接合用基布の縫着、あるいは経糸の折り返し綴り込みによるループ等によっ て接合部が形成され、フックやループを交互に噛み合わせてできる環状の中に芯 線を挿通することにより無端状となして使用される。
【0003】 コストが比較的安くできる点、あるいは、用途によっては、金属フックを植設 した接合用継手が使用されている。
【0004】 この接合用芯線としては、ナイロン、ポリエステル等の太い合成樹脂モノフィ ラメントが従来より使用されている。
【0005】 しかし、この芯線を金属フックによる継手に使用したときは、金属フックとの 摩擦によって早期に摩耗し、カンバス本体の寿命がくるまでに芯線を交換しなけ ればならないことになる問題があった。
【0006】 この点を解消するために、例えば、実開昭63−167198号公報にみられるように 、120゜cの沸水中500時間浸漬後における強力低下率が0%である合成樹脂モノ フィラメントを芯とし、その外周を該芯と同質の合成樹脂マルチフィラメントに よって編組被覆したものが提案されており、耐熱性合成樹脂として、ポリエーテ ルエーテルケトン(PEEK)やポリフェニレンサルファイド(PPS)が挙げ られている。
【0007】
金属フックによる継手に使用する芯線としては、耐熱性及び耐摩耗性が要求さ れる。
【0008】 しかし、上記実開昭63−167198号公報のものは、耐熱性は備えているが、耐摩 耗性は充分でない問題点があった。
【0009】 また、芯線の耐摩耗性が強過ぎると金属フックを反対に摩耗させてしまうこと になり、耐摩耗性をどの程度にするかは実際上難しい点があった。
【0010】 本考案は、耐熱性に優れ、しかも耐摩耗性も備えており、さらに、金属フック を摩耗させることもない抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線を提供する ことを目的している。
【0011】
上記目的を達成するため、本考案は、抄紙用ドライヤーカンバスの両端部に金 属フックを植設し、該金属フックを交互に噛み合わせて出来る環状部に挿通して カンバスを接合する継手接合用芯線において、ポリエーテルエーテルケトン又は ポリフェニレンサルファィドの合成樹脂モノフィラメントを芯体とし、その外周 を芳香族ポリアミドの合成樹脂マルチフィラメントを組編被覆し、エポキシ樹脂 又は紫外線硬化型樹脂で固着したものを抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用 芯線としたものである。
【0012】
芯体は、ポリエーテルエーテルケトン又はポリフェニレンサルファィドの合成 樹脂モノフィラメントで構成したから、耐熱性が優れ、湿熱環境下における強力 低下がなく、長時間強度を保持し、しかも、剛性が高いため、芯線全体の過度な 変形を防止することができる。
【0013】 また、金属フックと接触する芯線の表層被覆は、芳香族ポリアミドの合成樹脂 マルチフィラメントを芯体の外周面上に組編し、エポキシ樹脂又は紫外線硬化型 樹脂で固着したから、耐摩耗性に優れ、表層被覆が擦り切れることも防止でき、 ドライヤーカンバスのライフ途中での芯線交換が不要となり、金属フックを摩耗 させることもない。
【0014】
図1は本考案に係る抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線の実施例を示 す拡大正面図であって、(1)は芯体、(2A)(2B)は編組被覆層を示して いる。
【0015】 芯体(1)は、耐熱性に優れたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)又は ポリフェニレンサルファイド(PPS)の合成樹脂モノフィラメントで構成する 。 編組被覆層(2A)(2B)は、耐摩耗性を付与するため、芳香族ポリアミ ドの合成樹脂マルチフィラメントを芯体(1)の外周部に2層に亘って編組被覆 し、エポキシ樹脂又は紫外線硬化型樹脂を含浸付着させ、乾燥硬化させて表面を 平滑化させている。
【0016】 本考案の効果を確認するため、次のような構成で2種類の試作品を作成し、耐 摩耗性を試験した。
【0017】
【表1】
【0018】 上記試作品1は、芯体(1)にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の太 さ 1.0mmのモノフィラメントを使用し、組編被覆層(2A)(2B)には、テク ノーラ(商標名−芳香族ポリアミド)の太さ 200d(デニール)2本引き揃え糸 を8本を組編し、これを2層とし、エポキシ樹脂を2回樹脂加工し、外径が 1.5 mmの芯線を作成した。
【0019】 また、試作品2は、芯体(1)にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の 太さ 1.5mmのモノフィラメントを使用し、組編被覆層(2A)(2B)には、テ クノーラ(商標名−芳香族ポリアミド)の太さ 200d(デニール)2本引き揃え 糸を8本を組編し、これを2層とし、エポキシ樹脂を2回樹脂加工し、外径が 2 .0mmの芯線を作成した。
【0020】 上記樹脂加工は、いずれも、温度180゜c、速度0.35m/分でキュアリングし、 しかる後、温度170゜cで4時間の乾熱フリーセットを施すものである。尚、テ クノーラ(商標名−芳香族ポリアミド)の樹脂付着量が少ないため2回の樹脂加 工を施こしたが、樹脂付着量を多くした方が耐摩耗性が向上する。
【0021】 耐摩耗性試験は、図2に示すように、モータ(図示省略)に直結した電気ドリ ルのチャック(3)に試料(4)の一端を水平に把持させ、この試料(4)の途 中に金属フック(5)を引掛け、その両側を適当な軸受手段(6)(6)で支持 させ、金属フック(5)の下端に試料(4)が折れ曲がらない重さのウェイト( 7)を吊るし、金属フック(5)の上方より、冷却水ノズル(8)により水を吹 き付けて摩擦熱による試料(4)の溶融を防止しながら60分間モータを回転させ て金属フック(5)で試料(4)を摩擦し、耐摩耗性を試験した。試験条件は以 下の通りである。
【0022】 モータ回転数…1300rpm ウェイト 試料外径1.5φmmタイプ…500g 試料外径2.0φmmタイプ…1kg 耐摩耗性は、摩擦前後の糸太さを測定し、次式により摩擦断面積を求めること によって評価した。
【0023】 摩耗断面積=摩擦前断面積−摩擦後断面積 試験結果は下表の通りである。但し、比較対象従来品として、Nox150TR (従来品1)とNox200TR(従来品2)との試験結果も示している。尚、N ox150TRとは、ノーメックス(商標名−芳香族ポリアミド)の直径1.5φmmの マルチフィラメントを組編し、樹脂で固化した芯線を表わしており、Nox200 TRとは、ノーメックス(商標名−芳香族ポリアミド)の直径 2.0φmmのマルチ フィラメントを組編し樹脂で固化した芯線を表わしている。
【0024】
【表2】
【0025】 上記表2からモータ回転数 1300rpmで60分間回転させたときの総回転数は、13 00×60=78000回となり、従来品1の1回目が切断するまでの回転数は1300×58 =75400回、従来品1の2回目が切断するまでの回転数は1300×45.417≒59042回 、従来品2の2回目が切断するまでの回転数は1300×56.933≒74013回であって 、これらから摩耗率を比較すると、本考案品1は従来品1に比べ8.8倍〜9.9倍で あり、本考案品2は従来品2の6.1倍〜5.6倍であった。
【0026】 又、この時、金属フック(5)については、摩耗は認められなかった。
【0027】 上記実施例では組編を2回とした。これは、従来使用していた芯線と外径をほ ぼ同じとしたためである。組編は2回に限定されずに1回ないし3回以上も勿論 可能である。また、芯体(1)の径を変え、組編するTEC(商標名−テクノー ラ−芳香族ポリアミド)の太さ及び引き揃え本数を種々組合せることにより、用 途に応じた芯線を製作することができる。さらに、エポキシ樹脂の代りに紫外線 硬化型樹脂を使用することも可能であって、この場合には、紫外線を照射して樹 脂の硬化を行わせるものである。
【0028】
本考案によれば、耐熱性に優れ、しかも耐摩耗性も備えており、さらに、金属 フックを摩耗させることもなく、カンバスのライフ途中での芯線交換を不要化で きる抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線を提供することができる。
【図1】本考案に係る抄紙用ドライヤーカンバスの継手
接合用芯線の実施例を示す拡大正面図。
接合用芯線の実施例を示す拡大正面図。
【図2】耐摩耗性試験装置の概略説明図。
1 芯体 2A,2B 編組被覆層
Claims (1)
- 【請求項1】 抄紙用ドライヤーカンバスの両端部に金
属フックを植設し、該金属フックを交互に噛み合わせて
出来る環状部に挿通してカンバスを接合する継手接合用
芯線において、 ポリエーテルエーテルケトン又はポリフェニレンサルフ
ァィドの合成樹脂モノフィラメントを芯体とし、その外
周を芳香族ポリアミドの合成樹脂マルチフィラメントを
組編被覆し、エポキシ樹脂又は紫外線硬化型樹脂で固着
したことを特徴とする抄紙用ドライヤーカンバスの継手
接合用芯線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1221492U JPH0572996U (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1221492U JPH0572996U (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0572996U true JPH0572996U (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=11799136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1221492U Pending JPH0572996U (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 抄紙用ドライヤーカンバスの継手接合用芯線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0572996U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0257999B2 (ja) * | 1983-04-22 | 1990-12-06 | Tekuno Patsuku Ltd |
-
1992
- 1992-03-12 JP JP1221492U patent/JPH0572996U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0257999B2 (ja) * | 1983-04-22 | 1990-12-06 | Tekuno Patsuku Ltd |
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