JPH0572673A - 写真フイルムパトローネ - Google Patents

写真フイルムパトローネ

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JPH0572673A
JPH0572673A JP19343291A JP19343291A JPH0572673A JP H0572673 A JPH0572673 A JP H0572673A JP 19343291 A JP19343291 A JP 19343291A JP 19343291 A JP19343291 A JP 19343291A JP H0572673 A JPH0572673 A JP H0572673A
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JP
Japan
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photographic film
spool
film
cartridge
resin
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Application number
JP19343291A
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English (en)
Inventor
Masahiro Enomoto
雅洋 榎本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US07/797,890 priority patent/US5265820A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低トルクのスプール回転で写真フイルムの送り
出しができるようにした写真フイルムパトローネを提供
する。 【構成】写真フイルム2を巻きつけたスプール5の両端
に円板7a,7bを遊嵌する。円板7a,7bには規制
部材となる円環状の規制枠6が設けられ、最外周の写真
フイルム2の両側端縁に接して写真フイルム2の巻緩み
を防ぎ、スプール5の回転を写真フイルム2に伝達す
る。円板7a,7bは規制枠6とともに高密度,高分子
量のポリオレフィン樹脂を基材とした樹脂材料で一体に
成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプールの回転により
写真フイルムの送り出しを行うようにした写真フイルム
パトローネに関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4834306号明細書,同
第4846418号明細書、さらには本出願人による特
開平3−37645号公報等に開示された写真フイルム
パトローネは、未使用状態では写真フイルムの先端まで
もパトローネ本体内に収納しておき、スプールを回転さ
せることによって写真フイルムの先端をパトローネ本体
外に送り出す機能を有している。このような写真フイル
ムパトローネは、写真フイルムリーダー部が予め適当に
引き出されている従来の写真フイルムパトローネと比較
して、カメラへの装填操作が簡単になるだけでなく遮光
性の点でも有利になる。
【0003】このような写真フイルムパトローネは、樹
脂製のスプールと金属薄板製のパトローネ本体とを用い
た従来の写真フイルムパトローネと異なり、パトローネ
本体も樹脂成形により作られている。そして、スプール
の回転を確実に写真フイルムに伝達して写真フイルムの
送り出しを行うためには、例えばスプールに柔軟なフラ
ンジを一体化し、あるいは円形の挟持板をスプールに遊
嵌しておき、これらの部材の一部をパトローネ本体の内
壁に設けた突起により内側に押しつけて写真フイルムを
挟持させるとともに、また写真フイルム排出口付近では
パトローネ本体に設けた拡開用の突起でこれらの部材の
相互の間隔を広げてその間から写真フイルムを導き出す
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような写真フイル
ムパトローネでは、フランジや挟持板が常にパトローネ
本体内壁の突起と摺接するため、両者間の摩擦抵抗によ
ってスプールの回転トルクが大きくなるという問題があ
る。さらに、写真フイルムの送り出し時には写真フイル
ムの側端縁がフランジや挟持板と擦れながら出てくるた
め、これらの間にも摩擦抵抗が生じてやはりスプールの
回転トルクを大きくする原因になる。
【0005】なお、従来の写真フイルムパトローネの場
合でも、スプールとその回転支持部との摺接部あるいは
フランジと写真フイルム側端面との間で摩擦は生じる
が、特開昭62−286043号公報や特開平2−26
4941号公報で知られるように、スプールの樹脂材料
を改善することによってその影響を軽減することができ
る。しかし上述した写真フイルムパトローネのように、
フランジを写真フイルムに押しつけて写真フイルムを挟
持するようにしたものでは、上記公報で開示されたよう
な樹脂材料を用いるだけでは摩擦抵抗を充分に低減させ
ることは困難である。
【0006】本発明は、スプールの回転を写真フイルム
に伝達するために用いられている上記フランジや挟持板
等の挟持部材とパトローネ本体との間に生じる摩擦抵抗
を小さくし、また挟持部材と写真フイルムとの間に生じ
る摩擦抵抗を小さくすることによって、低トルクでスプ
ールを回転して写真フイルムの送り出しができるように
した写真フイルムパトローネを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、写真フイルムの送り出しに用いられる挟持
部材または規制部材の成形材料として、密度が0.94
0g/cm3 以上、分子量が10万〜100万の高密
度,高分子量のポリオレフィン樹脂と遮光性物質を含む
樹脂組成物を用いたものである。
【0008】
【実施例】図1は、本発明の写真フイルムパトローネの
分解斜視図である。パトローネ本体1は、上ケース1
a,下ケース1bの2個に分かれ、これらの中に写真ロ
ールフイルム2が収容される。上ケース1と下ケース1
bとの合わせ目にはスリット状の開口4が形成され、こ
の開口4が写真フイルムを出し入れするときの通路とな
る。写真フイルム2は、その後端をスプール5に固着し
た状態でスプール5に巻きつけられている。スプール5
は、上ケース1a,下ケース1bの形成した軸受開口1
6によって回転自在に支持される。なお、上ケース1
a,下ケース1bあるいはスプール5は、熱可塑性樹脂
例えばハイインパクトポリスチレン樹脂で一体に成形さ
れ、好ましくは滑剤としてシリコーンを0.05〜2.
0重量%の範囲で加えるのがよく、また遮光性物質とし
てカーボンブラックを0.05〜3.0重量%の範囲で
添加しておくのがよい。これらのシリコーンあるいはカ
ーボンブラックは、マスターバッチ方式等で成形時に付
与させることもできる。また、開口4の内側には遮光用
に周知の遮光テレンプが貼付されているが、図面の煩雑
化を避けるために図示を省略した。
【0009】スプール5の両端には、一対の円板7a,
7bが嵌め込まれている。これらの円板7a,7bの外
周には、写真フイルム2の巻き緩みを防ぐ規制部材とし
て、互いに対向し合う向きに舌片状の規制枠6,6が突
設されている。これらの規制枠6,6は、図2にも示し
たようにロール状になった写真フイルム2の最外周を両
側端縁から部分的に包み込んでその巻径が広がることを
規制し、スプール5から写真フイルム2が巻き緩むこと
を防ぐ作用を行う。また、円板7a,7bには一体に突
起9,9が設けられており、パトローネ本体1の内壁に
形成された凹部10に嵌合している。したがって、円板
7a,7bはスプール5に対して回転することがなく、
さらに軸方向にも移動することはない。なお、円板7
a,7bの間隔は写真フイルム2の幅寸法に等しくなっ
ているが、これらの間隔を写真フイルム2の幅寸法より
僅かに広くしておいてもよい。
【0010】写真フイルム2の巻き緩み防止用規制部材
となる前記規制枠6,6の一部には、開口4に対向する
位置にそれぞれ誘導間隙8a,8bが形成されている。
一方の誘導間隙8aの下部には、写真フイルム2の最外
周から写真フイルム先端部3を掬い上げるように、先端
が爪状になった先端分離ガイド12が設けられている。
そして、スプール5を回転してこれとともに写真フイル
ム2が回転された際に、写真フイルム先端部3が前記誘
導間隙8a,8bに達すると、前記先端分離ガイド12
によって写真フイルム先端部3は誘導間隙8a,8bの
間から導出され、開口4に向かって移動されるようにな
る。なお、スプール5及び写真フイルム2が回転しても
円板7a,7bは回転しないことから、写真フイルム2
の外周面や端面と円盤7a,7bの内面とは摺接し合
う。
【0011】この写真フイルムパトローネをカメラに装
填すると、カメラ側の機構によってスプール5が送出方
向に回転される。写真フイルム2の最外周は、一対の円
板7a,7bの外周に形成した規制枠6,6で抑えられ
ているから、スプール5を写真フイルムの送り出し方向
に回転させても写真フイルム2がスプール5から巻き緩
むことはない。また、円板7a,7bのそれぞれに形成
した突起9,9はパトローネ本体1の内壁に形成した凹
部10に嵌まり込んでいるから、スプール5及び写真フ
イルム2が回転しても円板7a,7bは回転することが
なく、誘導間隙8a,8bは常に開口4に対向する位置
にある。
【0012】スプール5を送り出し方向に回転してゆく
過程で、写真フイルム先端部3は先端分離ガイド12に
よって掬い上げられ、誘導間隙8a,8bから突出す
る。引続きスプール5の回転を継続すると、以後は誘導
間隙8a,8b間から写真フイルムが導き出されるよう
になり、写真フイルム先端部3は開口4からパトローネ
本体1外に送り出される。前述のように、円板7a、7
bはパトローネ本体1に対して回転することがないた
め、誘導間隙8a,8bと開口4との位置関係は常に一
定に維持され、写真フイルムの送出は停滞なく行われ
る。
【0013】上記の作用から分るように、この写真フイ
ルムパトローネでは写真フイルム先端3の送り出しのた
めにスプール5を回転させると、写真フイルム2の最外
周の側端縁は規制枠6,6の内面に摺接し、またロール
状の写真フイルム2の両側端面は円板7a,7bの内壁
と摺接する。したがってスプール5の回転トルクを小さ
くするためには、円板7a,7bと写真フイルム2との
間の摩擦抵抗をできるだけ小さくしておく必要がある。
【0014】図3及び図4は本発明を用いた他の写真フ
イルムパトローネを示す。この写真フイルムパトローネ
は、上ケース20a,下ケース20bからなるパトロー
ネ本体20と、上下ケース20a,20bに設けられた
軸受開口21によりパトローネ本体20の中に回転自在
に自在に収納されたスプール5と、このスプール5に終
端を固着して巻きつけた写真フイルム2とからなる。上
下ケース20a,20bは、前述した実施例と同様に、
滑剤及び遮光剤等を添加したハイインパクトポリスチレ
ン(HIPS)で一体に成形されている。
【0015】図4に示したように、前記スプール5に
は、写真フイルム2をその幅方向から6挟持するための
挟持部材として作用する一対の円板22a,22bが遊
嵌され、さらにその外側にはワッシャ23,24が嵌入
されている。円板22a,22bの内壁には、円板22
a,22bの外周半径よりも小さい半径で互いに対向し
合う向きに突出した円環状の規制枠25,25が設けら
れている。これらの規制枠25,25は、ロール状にな
った写真フイルム2の最外周を両側端縁から部分的に包
み込んでその巻径を規制し、写真フイルム2の巻き緩み
を防止している。前記上下ケース20a,20bの合わ
せ目には写真フイルム先端3を送り出すためのフイルム
送出口4が形成される。
【0016】前記フイルム送出口4の奥には、円板22
a,22bの外周端の内側に当接してこれを外向きに変
形させ、円板22a,22b及び規制枠25,25によ
る写真フイルム巻き緩み防止を解除する三角形状のガイ
ド突起27,28が形成されている。一方、下ケース2
0b側には、写真フイルム先端3に係合してこれを下層
のフイルム面から分離させ、フイルム送出口4に誘導す
る1個の分離爪29が形成されている。フイルム排出口
4の逆側では、写真フイルム2の挟持部材となる円板2
2a,22bの相互間隔が広がり過ぎないように、円板
22a,22bの外側に当接して円板22a,22bを
写真フイルム2の側端面に押しつけるための突起30,
31が設けられている。なお、フイルム送出口4には外
光がパトローネ本体20の内部に入らないようにテレン
プ33,34が上下に接合されている。
【0017】この写真フイルムパトローネをカメラに装
填し、カメラ側の機構によってスプール5が送出方向に
回転されると、写真フイルム2はスプール5から巻きほ
ぐれようとするが、挟持部材である円板22a,22b
はフイルム送出口付近を除いて突起30,31により写
真フイルム2の側端面を挟持するように押圧され、外側
には拡がらないように規制されているので、写真フイル
ム2がスプール5から巻きほぐれることはない。規制枠
25,25も写真フイルム2の最外周の両縁部を部分的
に包み込んでいるから、写真フイルム2はスプール5の
回転により巻き広がることはない。そしてスプール5の
回転は、写真フイルム2を介して円板22a,22bま
で伝達され、写真フイルム2は円板22a,22b共々
スプール5と一体になって回転する。一方、フイルム送
出口4の近傍では、ガイド突起27,28によって円板
22a,22bの外周端部が外側に押し曲げられ、写真
フイルム2の両側端面に対する挟持が解除され、また規
制枠25,25間の幅も写真フイルム2の幅以上に広げ
られる。したがって、写真フイルム先端部3がフイルム
送出口4の近傍にくると、分離爪29によって下層の写
真フイルム2から分離されてその上に乗り上げ、フイル
ム送出口4を通って外部に送り出される。なお、この実
施例において写真フイルム2の巻き緩みを防止している
のは、写真フイルム2を幅方向から挟持する挟持部材と
して作用している円板22a,22bであり、規制枠2
5,25は必ずしも必須のものではない。
【0018】こうしてパトローネ本体20から写真フイ
ルム先端3が送り出され、写真フイルム先端3がカメラ
側の巻取スプールに巻きついた後は、カメラ側の巻取ス
プールの回転によって写真フイルム2が引き出されるよ
うになる。そして巻取スプールによる写真フイルム2の
引き出しが進行し、スプール5上でのフイルム巻径が小
さくなると規制枠25,25が写真フイルム2の最外周
と接しなくなり、また写真フイルム2に対する円板22
a,22bの挟持力も小さくなって円板22a,22b
は回転しなくなり、以後はスプール5の回転とともに写
真フイルム2はその両側端面を円板22a,22bの内
壁と摺接させながら回転するようになる。
【0019】上記作用から明らかなように、この写真フ
イルムパトローネでは、円板22a,22bをガイド突
起27,28、さらに突起30,31に常時摺接させ、
また図4のように変形させて用いている。また写真フイ
ルム先端3の送り出し時には、規制枠25,25とフイ
ルム2の両側端とが擦れ合い、さらに円板22a,22
bが停止した状態でスプール5と写真フイルム2とが回
転するようになると、円板22a,22bの内壁と写真
フイルム2の両側端面とが擦れ合うようになる。したが
って円板22a,22bには、図1の円板7a,7bと
同様にパトローネ本体20及び写真フイルム2との間の
摩擦抵抗が低く、さらに柔軟性に富むという特性が要求
される。このため、この実施例において挟持部材として
用いられている円板22a,22bもその成形材料とし
て高密度,高分子量のポリオレフィン樹脂が用いられて
いる。
【0020】上述した写真フイルム巻き緩み防止用の規
制部材としての規制枠6,6を一体にした円板7a,7
b、あるいは写真フイルム挟持部材としての円板22
a,22bの成形に用いられる高密度のポリオレフィン
樹脂は、密度が0.940g/cm3 以上の高密度ホモ
ポリエチレン樹脂及び/又は高密度のエチレンと他の樹
脂との共重合体樹脂であり、ビカット軟化点(ASTM
D1525:荷重1Kg)が110°C以上、好ましく
は115°C以上、特に好ましくは120°C以上で、
曲げ初期弾性率(ASTM D790:23°C・厚み
3mm)が11000〜25000Kg/cm2 、好ま
しくは12500〜23000Kg/cm2 、特に好ま
しくは15000〜20000Kg/cm2 、そして分
子量が7万〜100万、好ましくは10〜80万、特に
好ましくは30〜70万の高分子量の樹脂である。
【0021】ビカット軟化点は、太陽光下で使用される
場合、特に自動車内に放置された場合も考慮して、規制
部材となる規制枠6を一体化した円板7a,7b、ある
いは挟持部材となる円板22a,22bの表面温度が8
0°C前後まで上昇しても熱変形を起こさないように1
10°C以上とされる。また、上記範囲の曲げ初期弾性
率は、規制部材として円板7a,7bに一体化した規制
枠6,6、さらには挟持部材としての円板22a,22
bに適度の柔軟性,剛性を付与するために必要である。
そして上記範囲の分子量は、適度の剛性,耐摩耗性,低
静摩擦係数を得るために必須で、この分子量が10万未
満であると写真フイルム送出のために円板7a,7b、
22a,22bに要求される諸特性が得られなくなる。
一方100万以上の分子量では射出成形適性に問題が生
じ、実用化が困難になる。
【0022】なお、上記高密度,高分子量の樹脂材料
に、さらに成形時の押し出し適性や静電気防止等のため
に0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0
重量%で滑剤を添加するのが好ましい。この場合、滑剤
の種類により滑性とブリードアウト及びコストとのバラ
ンスから最適添加量は変化するが、脂肪酸アミド系のも
のを用いるときには0.03〜1.0重量%、好ましく
は0.06〜0.7重量%で、特に好ましくは0.1〜
0.5重量%である。また、シリコーンの場合には0.
3〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%、
特に好ましくは1.0〜2.0重量%となる。このよう
な滑剤として用いられる具体的な材料としては、下記の
ようなものがある。( )内は製造メーカーを表す。 (1)シリコーン系滑剤 各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性物
(信越シリコーン、東レシリコーン)等 (2)オレイン酸アミド系滑剤 アーモスリップCP(ライオン・アクゾ)、ニュートロ
ン,ニュートロンE−18(日本精化)、アマイドO
(日東化学)、アルフロE−10(日本油脂)、ダイヤ
ミッドO−200,ダイヤミッドG−200(日本化
成)等 (3)エルカ酸アミド系滑剤 アルフロ−P−10(日本油脂)等 (4)ステアリン酸アミド系滑剤 アルフロ−S−10(日本油脂)、ニュートロン2(日
本精化)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)等 (5)ビス脂肪酸アミド系滑剤 ビスアマイド,ダイヤミッド200ビス(日本化成)、
アーモワックスEBS(ライオン・アクゾ)等 (6)アルキルアミン系滑剤 エレクトロストリッパー−TS−2(花王石鹸)等 (7)炭化水素系滑剤 流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、
合成パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレ
ンワックス、塩素化炭化水素、フルオロカルボン等 (8)脂肪酸系滑剤 高級脂肪酸(C12以上が好ましい)、オキシ脂肪酸等 (9)エステル系滑剤 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコ
ールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂肪
酸の脂肪アルコールエステル等 (10)アルコール系滑剤 多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール等 (11)金属石鹸 ラウリン酸,ステアリン酸,リシノール酸,ナフテン
酸,オレイン酸等の高級脂肪酸とLi,Mg,Ca,S
r,Ba,Zn,Cd,Al,Sn,Pb等の金属との
化合物等
【0023】さらに、規制部材としての規制枠6,6を
一体化した円板7a,7b、あるいは挟持部材としての
円板22a,22bには、開口16,21とスプール5
との隙間から入ってくる外光を遮光するために遮光性が
要求されるので、さらに以下に示すような遮光性物質を
樹脂材料に添加するのがよい。 (1)無機化合物 A.酸化物 シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸
化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化
アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェ
ライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミ
ナ繊維等 B.水酸化物 水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム等 C.炭酸塩 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイト、ドーソナイド等 D.(亜)硫酸塩 硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩 タルク、クレー、マイカ、アスベ
スト、ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケ
イ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素 カーボンブラック、グラファイ
ト、炭素繊維、炭素中空球等 G.その他 鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム
粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄
銅繊維、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホ
ウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホ
ウ酸ナトリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0024】上記遮光性物質のうち、特に写真フイルム
2に悪影響を与えることが少なく、遮光能力が大きく、
さらに安価である点で各種のカーボンブラックが好まし
い。カーボンブラックの原料による分類例を挙げると、
ガスブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラッ
ク、アントラセンブラック、アセチレンブラック、ケッ
チェンカーボンブラック、サーマルブラック、ランプブ
ラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジタブルブ
ラック等がある。本発明では、遮光性,コスト物性向上
の目的ではファネスカーボンブラックが好ましく、また
高価ではあるが帯電防止効果を有する遮光性物質として
はアセチレンカーボンブラック、変性カーボンブラック
であるケッチェンカーボンブラックが好ましい。必要に
より前者と後者を必要特性にしたがってミックスしても
よい。遮光性物質をポリエチレン系ポリマーに配合する
形態は種々あるが、マスターバッチ法がコスト、作業場
の汚染防止等の点で好ましい。
【0025】図5は、前述の円板7a,7bあるいは円
板22a,22の樹脂材料となるポリオレフィン樹脂の
密度を変えたときに、写真フイルムとの間の静摩擦係数
がどのように変化するかを表したグラフである。このデ
ータは、写真フイルムとして富士写真フイルム(株)製
のHG400(商品名)を用いてそのバック面を一方の
摩擦面とし、また測定対象となるポリオレフィン樹脂と
しては50×100×2mmで射出成形したサンプルを
用い、荷重300gのもとで傾斜法によって得られたも
のである。このグラフから分るように、0.940g/
cm3 以上の樹脂密度になると摩擦係数が0.25以下
になり、写真フイルム2に対する円板7a,7bあるい
は円板22a,22の摩擦抵抗として満足し得る結果と
なる。
【0026】図6は、前記円板7a,7bあるいは円板
22a,22の樹脂材料となるポリオレフィン樹脂の密
度を変えたときに、パトローネ本体1,20の樹脂材料
となっているHIPS樹脂との間の静摩擦抵抗がどのよ
うに変化するかを表したグラフで、図5のデータ採取と
同様の手法で測定したものである。このグラフからも、
ポリオレフィン樹脂の樹脂密度を0.940g/cm3
にするのが低摩擦抵抗化のために有効であることが確認
できる。
【0027】さらに、前記円板7a,7bの成形材料と
して好適な高密度,高分子量のポリオレフィン樹脂のう
ち、「リュブマーL4000」(商品名:三井石油化学
製)を用い、これを単体で使用したサンプルA、シリコ
ーンを添加したサンプルB、脂肪酸アミドを添加したサ
ンプルC、さらにシリコーン及び脂肪酸アミドを添加し
たサンプルDについて、図5,図6と同様の手法により
写真フイルムに対する静摩擦係数,HIPS樹脂に対す
る静摩擦係数を測定した結果を図7,図8に示す。この
測定結果から、適宜の滑剤を添加することによって、静
摩擦係数をさらに低減させ得ることが確認できる。
【0028】また、上記実施例においては、パトローネ
本体1,20、あるいはスプール5の成形材料としてH
IPS樹脂を用いているが、その他には遮光性物質(カ
ーボンブラック等の黒色顔料又は黒色染料、金属粉末、
アルミニウムペースト等が好ましい)を含むポリスチレ
ン樹脂(ゴム入りHIPS樹脂も含む)、ABS樹脂、
ポリオレフィン樹脂(高密度ポリエチレン樹脂、ホモポ
リプロピレン樹脂、プロピレン・αオレフィンランダム
共重合体樹脂、プロピレン・αオレフィンブロック共重
合体樹脂等)等の熱可塑性樹脂が射出成形が可能で安価
であるので好ましい。特にHIPS樹脂と、各種ポリプ
ロピレン樹脂(ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・
エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレン・エチレン
ブロック共重合体樹脂)、各種ポリプロピレン樹脂及び
/又はエチレン共重合体樹脂及び/又はゴムの2種以上
のブレンド樹脂を主成分とする樹脂に少なくとも上記遮
光性物質を含む熱可塑性樹脂が好ましい。
【0029】なお、パトローネ本体及びスプールの樹脂
組成としては、射出成形が可能な熱可塑性樹脂であれ
ば、特に上記のもののみに限定されるものではなく、あ
らゆる樹脂を用いることができる。また、各種の機能付
与,成形性改良,樹脂劣化防止の目的で各種の添加剤を
目的に応じた種類,量を選択して加えることもできる。
このような添加剤としては、以下のようなものを用いる
ことができるが、本発明を実施する上では必ずしもこれ
らのものに限定されず、公知のあらゆるものの中から選
択できる。 〔添加剤の種類〕 〔代表例〕 (1)可塑剤 フタル酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸 エステル、リン酸エステル等 (2)安定剤 鉛系、カドミウム系、亜鉛系、アルカリ土類金属 系、有機スズ系等 (3)難燃剤 燐酸エステル、ハロゲン化燐酸エステル、ハロゲ ン化物、無機物、含燐ポリオール等 (4)充填剤 アルミナ、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、 マイカ、タルク、酸化チタン、シリカ等 (5)補強剤 ガラスローピング、金属繊維、ガラス繊維、ガラ スミルドファイバー、炭素繊維等 (6)発泡剤 無機発泡剤(炭酸アンモニア,重炭酸ソーダ)、 有機発泡剤(ニトロン系、アゾ系)等 (7)加硫剤 加硫促進剤、促進助剤等 (8)劣化防止剤 紫外線吸収剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤 等 (9)カップリング剤 シラン系、チタネート系、クロム系、アルミニウ ム系等 (10)各種の熱可塑性樹脂、ゴム等 (11)造核剤 有機造核剤(ジベンジリデンソルビトール化合物 等)、無機造核剤(炭酸カルシウム等)
【0030】以上、図示した実施例にしたがって本発明
について説明してきたが、本発明はスプール5に一対の
フランジを一体に成形し、このフランジそのものを挟持
部材として用い、その内壁で写真フイルムを幅方向に挟
持する構造の写真フイルムパトローネや、スプールに一
体化したフランジに図1の実施例のような規制部材とし
て作用する規制枠を形成し、この規制枠を写真フイルム
排出口の部分で拡開して写真フイルム先端を分離爪で掬
い上げて写真フイルム先端の送り出しを行う写真フイル
ムパトローネ、さらに2分割にしたスプールのそれぞれ
にフランジを一体化し、少なくとも一方のフランジを軸
方向に移動させて挟持部材として用いることによって写
真フイルムを幅方向から挟持する構造の写真フイルムパ
トローネにも適用することができる。これらの場合に
は、スプールをフランジともに高密度・高分子量のポリ
オレフィン樹脂で成形すればよい。スプールとフランジ
を寸法精度,射出成形性の優れたHIPS樹脂で一体成
形し、規制部材である規制枠を本発明の高密度,高分子
量のポリオレフィン樹脂と遮光性物質を含む樹脂組成物
で成形し組み合わせることも好ましい。
【0031】さらに本発明の望ましい実施態様は以下の
とおりである。 (1)前記樹脂組成物にさらに1種以上の滑剤を含むこ
とを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載の写真フ
イルムパトローネ。 (2)熱可塑性樹脂製パトローネ本体と前記ポリオレフ
ィン樹脂製挟持部材との静摩擦係数が0.25以下であ
ることを特徴とする請求項1もしくは請求項2、もしく
は実施態様(1)記載の写真フイルムパトローネ。 (3)前記写真フイルムと前記ポリオレフィン樹脂製挟
持部材との静摩擦係数が0.25以下であることを特徴
とする請求項1もしくは請求項2、もしくは実施態様
(1)もしくは実施態様(2)記載の写真フイルムパト
ローネ。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたとおり、本発明の写真
フイルムパトローネによれば、写真フイルムの送り出し
に用いられる挟持部材又は規制部材の成形材料として、
遮光性物質を含む高密度,高分子量のポリオレフィン樹
脂を用いた結果、写真フイルムやパトローネ本体との間
の摩擦抵抗を低減させ、写真フイルム送り出し時のスプ
ールの回転トルクを軽減させることができる。この結
果、この写真フイルムパトローネを使用するカメラ側の
写真フイルム送り出し用駆動機構を小型にすることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた写真フイルムパトローネの分解
斜視図である。
【図2】図1の写真フイルムパトローネの要部断面図で
ある。
【図3】本発明を用いた他の写真フイルムパトローネの
分解斜視図である。
【図4】図3の写真フイルムパトローネの要部断面図で
ある。
【図5】密度を変えたポリオレフィン樹脂と写真フイル
ムとの間の静摩擦係数を表すグラフである。
【図6】密度を変えたポリオレフィン樹脂とHIPS樹
脂との間の静摩擦抵抗を表すグラフである。
【図7】各種添加剤を含有させたポリオレフィン樹脂と
写真フイルムとの間の静摩擦係数を表すグラフである。
【図8】各種添加剤を含有させたポリオレフィン樹脂と
HIPS樹脂との間の静摩擦係数を表すグラフである。
【符号の説明】
1 パトローネ本体 2 写真フイルム 5 スプール 6 規制枠 7a,7b 円板 20 パトローネ本体 22a,22b 円板 25 規制枠 27,28 ガイド突起 30,31 突起

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂で成形されたパトローネ本
    体と、写真フイルムを巻きつけ、パトローネ本体に回転
    自在に収納されたスプールと、このスプールに設けら
    れ、少なくともスプールを送出方向に回転させたときに
    写真フイルムを幅方向から挟持する挟持部材を有し、ス
    プールの回転を前記挟持部材を介してフイルムに伝達し
    て写真フイルムの送り出しを行う写真フイルムパトロー
    ネにおいて、前記挟持部材の成形材料として、密度が
    0.940g/cm3 以上、分子量が10万〜100万
    の高密度,高分子量のポリオレフィン樹脂と遮光性物質
    を含む樹脂組成物を用いたことを特徴とする写真フイル
    ムパトローネ。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂で成形されたパトローネ本
    体と、写真フイルムを巻きつけ、パトローネ本体に回転
    自在に収納されたスプールと、スプールに巻かれた写真
    フイルムの最外周を両側端縁から部分的に包み込んで写
    真フイルムの巻緩みを阻止する規制部材とを有し、スプ
    ールの回転を前記規制部材を介して写真フイルムに伝達
    して写真フイルムの送り出しを行う写真フイルムパトロ
    ーネにおいて、前記規制部材の成形材料として、密度が
    0.940g/cm3 以上、分子量が10万〜100万
    の高密度,高分子量のポリオレフィン樹脂と遮光性物質
    を含む樹脂組成物を用いたことを特徴とする写真フイル
    ムパトローネ。
JP19343291A 1990-11-26 1991-07-08 写真フイルムパトローネ Pending JPH0572673A (ja)

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US07/797,890 US5265820A (en) 1990-11-26 1991-11-26 Photographic film cassette
DE4138841A DE4138841A1 (de) 1990-11-26 1991-11-26 Fotografische filmkassette

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007209474A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Toto Ltd 浴槽装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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