JPH0571526A - 内燃機関のコネクテイングロツド - Google Patents
内燃機関のコネクテイングロツドInfo
- Publication number
- JPH0571526A JPH0571526A JP22759091A JP22759091A JPH0571526A JP H0571526 A JPH0571526 A JP H0571526A JP 22759091 A JP22759091 A JP 22759091A JP 22759091 A JP22759091 A JP 22759091A JP H0571526 A JPH0571526 A JP H0571526A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- connecting rod
- cap
- rod body
- bearing metal
- bearing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンロッド本体１とキャップ２とを異なる材
質とした場合の被削性の差異に基づく大端部４軸受面の
真円度低下を回避する。 【構成】 チタン合金製のコンロッド本体１と鉄系合金
製のキャップ２とによって大端部４が形成され、その内
周に半円形のベアリングメタル７，８が装着される。大
端部４内周を同時加工した際に、被削性の差異によりキ
ャップ２側が大きく削られるので、キャップ２側のベア
リングメタル８の肉厚がコンロッド本体１側のベアリン
グメタル７の肉厚より厚くなっている。
質とした場合の被削性の差異に基づく大端部４軸受面の
真円度低下を回避する。 【構成】 チタン合金製のコンロッド本体１と鉄系合金
製のキャップ２とによって大端部４が形成され、その内
周に半円形のベアリングメタル７，８が装着される。大
端部４内周を同時加工した際に、被削性の差異によりキ
ャップ２側が大きく削られるので、キャップ２側のベア
リングメタル８の肉厚がコンロッド本体１側のベアリン
グメタル７の肉厚より厚くなっている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関のピストン
とクランクシャフトとを連結するコネクティングロッ
ド、特にコンロッド本体とキャップとを異なる材質で形
成したコネクティングロッドに関する。
とクランクシャフトとを連結するコネクティングロッ
ド、特にコンロッド本体とキャップとを異なる材質で形
成したコネクティングロッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関の軽量化や慣性質量の低減のた
めに、コネクティングロッドをアルミニウム合金やチタ
ン合金等を用いて形成する試みが従来からなされている
が、この場合に、クランクピンが嵌合する大端部を形成
するキャップを、コンロッド本体とは別材質にすること
がある。例えば実開昭５８−１８２０１５号公報には、
小端部およびロッド部を含むコンロッド本体を軽量なア
ルミニウム合金製とし、強度が要求される大端部のキャ
ップを鉄系合金製とした例が示されている。
めに、コネクティングロッドをアルミニウム合金やチタ
ン合金等を用いて形成する試みが従来からなされている
が、この場合に、クランクピンが嵌合する大端部を形成
するキャップを、コンロッド本体とは別材質にすること
がある。例えば実開昭５８−１８２０１５号公報には、
小端部およびロッド部を含むコンロッド本体を軽量なア
ルミニウム合金製とし、強度が要求される大端部のキャ
ップを鉄系合金製とした例が示されている。
【０００３】このコンロッド本体およびキャップは、鍛
造等により個々に製造されるが、大端部内周面の最終的
な加工は、真円度を確保するために、両者をボルト結合
した状態で一体的になされている。そして、この内周面
に、一対の半円形ベアリングメタルを装着した上で、ク
ランクピンに取り付けられるのである。
造等により個々に製造されるが、大端部内周面の最終的
な加工は、真円度を確保するために、両者をボルト結合
した状態で一体的になされている。そして、この内周面
に、一対の半円形ベアリングメタルを装着した上で、ク
ランクピンに取り付けられるのである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンロ
ッド本体とキャップとを異なる材質で形成した場合に
は、両者を結合状態で同時に機械加工したとしても、材
料の被削性や材料硬度の差異によって、大端部内周面の
真円度が低下し易い。例えば、図３は、ロッド本体２１
側をチタン合金製とし、キャップ２２側を鉄系合金製と
した場合の大端部内周面形状を示したもので、想像線で
示した所期の真円形状に対し、キャップ２２側が大きく
削られた形となってしまい、真円度が低下する。その結
果、クランクピンへの片当たりを生じたり、ベアリング
メタルの部分的な早期摩耗を招く、という不具合が予想
される。
ッド本体とキャップとを異なる材質で形成した場合に
は、両者を結合状態で同時に機械加工したとしても、材
料の被削性や材料硬度の差異によって、大端部内周面の
真円度が低下し易い。例えば、図３は、ロッド本体２１
側をチタン合金製とし、キャップ２２側を鉄系合金製と
した場合の大端部内周面形状を示したもので、想像線で
示した所期の真円形状に対し、キャップ２２側が大きく
削られた形となってしまい、真円度が低下する。その結
果、クランクピンへの片当たりを生じたり、ベアリング
メタルの部分的な早期摩耗を招く、という不具合が予想
される。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、互
いに異なる材質からなるコンロッド本体とキャップとを
ボルト結合し、かつ両者で形成される大端部内周に一対
の半円形ベアリングメタルを装着してなる内燃機関のコ
ネクティングロッドにおいて、それぞれの材質に応じ
て、コンロッド本体側のベアリングメタルとキャップ側
のベアリングメタルとの厚さを異ならせたことを特徴と
している。
いに異なる材質からなるコンロッド本体とキャップとを
ボルト結合し、かつ両者で形成される大端部内周に一対
の半円形ベアリングメタルを装着してなる内燃機関のコ
ネクティングロッドにおいて、それぞれの材質に応じ
て、コンロッド本体側のベアリングメタルとキャップ側
のベアリングメタルとの厚さを異ならせたことを特徴と
している。
【０００６】
【作用】コンロッド本体とキャップとの材質の差異によ
り大端部内周面ではいずれか一方が大きく削られた形と
なるが、それぞれの材質に応じてコンロッド本体側のベ
アリングメタルとキャップ側のベアリングメタルとの厚
さを異ならせ、その径の差異を補うことにより、ベアリ
ングメタル内周の軸受面の真円度が向上する。
り大端部内周面ではいずれか一方が大きく削られた形と
なるが、それぞれの材質に応じてコンロッド本体側のベ
アリングメタルとキャップ側のベアリングメタルとの厚
さを異ならせ、その径の差異を補うことにより、ベアリ
ングメタル内周の軸受面の真円度が向上する。
【０００７】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【０００８】図２は、この発明に係るコネクティングロ
ッド全体の構成を示すもので、このコネクティングロッ
ドは、図示せぬピストンピンに連結される小端部３と、
図示せぬクランクピンに連結される大端部４と、両者を
連結するロッド部５とを有している。そして、大端部４
の中心を通る分割面６に沿って、小端部３とＩーセクシ
ョン部５と大端部４の上半部を構成するコンロッド本体
１と、大端部４の下半部を構成するキャップ２とに分割
して形成されている。
ッド全体の構成を示すもので、このコネクティングロッ
ドは、図示せぬピストンピンに連結される小端部３と、
図示せぬクランクピンに連結される大端部４と、両者を
連結するロッド部５とを有している。そして、大端部４
の中心を通る分割面６に沿って、小端部３とＩーセクシ
ョン部５と大端部４の上半部を構成するコンロッド本体
１と、大端部４の下半部を構成するキャップ２とに分割
して形成されている。
【０００９】この実施例では、コンロッド本体１がチタ
ン合金にて形成されており、キャップ２が鉄系合金にて
形成されている。これらのコンロッド本体１とキャップ
２とは、大端部４内周面に一対の半円形ベアリングメタ
ル７，８を装着した上で図示せぬクランクピンに取り付
けられ、かつ一対のボルト９，ナット１０によって一体
に結合されるようになっている。ここで、大端部４の内
周面４ａ，４ｂは、前述したように、コンロッド本体１
とキャップ２とをボルト９，ナット１０にて結合した状
態において一体的に機械加工されている。従って、その
材質の差異によりキャップ２側の内周面４ｂの方がコン
ロッド本体１側の内周面４ａに比して若干大きく削られ
た状態となっている。
ン合金にて形成されており、キャップ２が鉄系合金にて
形成されている。これらのコンロッド本体１とキャップ
２とは、大端部４内周面に一対の半円形ベアリングメタ
ル７，８を装着した上で図示せぬクランクピンに取り付
けられ、かつ一対のボルト９，ナット１０によって一体
に結合されるようになっている。ここで、大端部４の内
周面４ａ，４ｂは、前述したように、コンロッド本体１
とキャップ２とをボルト９，ナット１０にて結合した状
態において一体的に機械加工されている。従って、その
材質の差異によりキャップ２側の内周面４ｂの方がコン
ロッド本体１側の内周面４ａに比して若干大きく削られ
た状態となっている。
【００１０】一方、大端部４に装着されるベアリングメ
タル７，８は、図１に示すように、帯状金属板を半円形
に湾曲形成し、その内周に適宜な軸受金属層を設けたも
のであって、回転防止用の爪部１１がそれぞれ形成され
ている。尚、１２はオイル孔である。
タル７，８は、図１に示すように、帯状金属板を半円形
に湾曲形成し、その内周に適宜な軸受金属層を設けたも
のであって、回転防止用の爪部１１がそれぞれ形成され
ている。尚、１２はオイル孔である。
【００１１】そして、コンロッド本体１側のベアリング
メタル７の中央部の肉厚Ｔ１に比して、キャップ２側の
ベアリングメタル８の中央部の肉厚Ｔ２が若干厚く設定
されている。また各ベアリングメタル７，８の左右端部
寄りの部分は中央部に比して僅かに厚くなっているが、
その中央部肉厚Ｔ１，Ｔ２に対する偏肉量δ１（＝Ｔ３
−Ｔ１）およびδ２（＝Ｔ４−Ｔ２）についても、キャ
ップ２側のベアリングメタル８の方が若干大きな値に設
定されている。尚、これらの厚さの差は、コンロッド本
体１とキャップ２との材質に応じて適宜に与えられる。
メタル７の中央部の肉厚Ｔ１に比して、キャップ２側の
ベアリングメタル８の中央部の肉厚Ｔ２が若干厚く設定
されている。また各ベアリングメタル７，８の左右端部
寄りの部分は中央部に比して僅かに厚くなっているが、
その中央部肉厚Ｔ１，Ｔ２に対する偏肉量δ１（＝Ｔ３
−Ｔ１）およびδ２（＝Ｔ４−Ｔ２）についても、キャ
ップ２側のベアリングメタル８の方が若干大きな値に設
定されている。尚、これらの厚さの差は、コンロッド本
体１とキャップ２との材質に応じて適宜に与えられる。
【００１２】従って、上記のベアリングメタル８を大端
部４内周面４ａ，４ｂに組み付けてボルト９，ナット１
０により結合した状態では、大端部内周面４ａ，４ｂの
加工形状の差異がベアリングメタル７，８の肉厚差によ
り補われた形となり、クランクピンと実際に接するベア
リングメタル７，８内周面で十分に高い真円度を得るこ
とができる。換言すれば、クランクピンと接する軸受面
が、コンロッド本体１側とキャップ２側とで略対称とな
り、片当たりや局部的な摩耗が防止される。
部４内周面４ａ，４ｂに組み付けてボルト９，ナット１
０により結合した状態では、大端部内周面４ａ，４ｂの
加工形状の差異がベアリングメタル７，８の肉厚差によ
り補われた形となり、クランクピンと実際に接するベア
リングメタル７，８内周面で十分に高い真円度を得るこ
とができる。換言すれば、クランクピンと接する軸受面
が、コンロッド本体１側とキャップ２側とで略対称とな
り、片当たりや局部的な摩耗が防止される。
【００１３】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関のコネクティングロッドによれば、大端
部中心に沿って分割されるコンロッド本体とキャップと
を異なる材質にて形成することが可能となり、両材質の
被削性や硬度の差異に基づく軸受面の真円度の低下を防
止できる。
に係る内燃機関のコネクティングロッドによれば、大端
部中心に沿って分割されるコンロッド本体とキャップと
を異なる材質にて形成することが可能となり、両材質の
被削性や硬度の差異に基づく軸受面の真円度の低下を防
止できる。
【図１】この発明に係るコネクティングロッドに用いら
れるベアリングメタルの正面図。
れるベアリングメタルの正面図。
【図２】この発明に係るコネクティングロッド全体の正
面図。
面図。
【図３】材質が異なる場合の大端部加工後の真円度を示
す説明図。
す説明図。
１…コンロッド本体 ２…キャップ ７，８…ベアリングメタル
Claims (1)
- 【請求項１】 互いに異なる材質からなるコンロッド本
体とキャップとをボルト結合し、かつ両者で形成される
大端部内周に一対の半円形ベアリングメタルを装着して
なる内燃機関のコネクティングロッドにおいて、それぞ
れの材質に応じて、コンロッド本体側のベアリングメタ
ルとキャップ側のベアリングメタルとの厚さを異ならせ
たことを特徴とする内燃機関のコネクティングロッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22759091A JPH0571526A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 内燃機関のコネクテイングロツド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22759091A JPH0571526A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 内燃機関のコネクテイングロツド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0571526A true JPH0571526A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16863306
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22759091A Pending JPH0571526A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 内燃機関のコネクテイングロツド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0571526A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7802493B2 (en) * | 2005-12-20 | 2010-09-28 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Connecting rod, internal combustion engine, automotive vehicle, and production method for connecting rod |
| CN102619865A (zh) * | 2012-04-09 | 2012-08-01 | 浙江跃进机械有限公司 | 一种内燃机胀断连杆 |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP22759091A patent/JPH0571526A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7802493B2 (en) * | 2005-12-20 | 2010-09-28 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Connecting rod, internal combustion engine, automotive vehicle, and production method for connecting rod |
| CN102619865A (zh) * | 2012-04-09 | 2012-08-01 | 浙江跃进机械有限公司 | 一种内燃机胀断连杆 |
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