JPH0571159U - 複数物品の包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、フィルムで包装された物品を該フ
ィルムを介して目視できるにもかかわらず、各物品に設
けられた識別表示を読み取り装置で誤って読み取ること
のない複数物品の包装体を提供することを目的とする。 【構成】 光学的に読み取り可能な識別表示３を有する
複数の物品１が、該物品１を目視可能な透明又は半透明
部分6aを有するフィルム５により一体的に被覆された複
数物品の包装体において、前記フィルム５には各識別表
示３の少なくとも一部を覆う読み取り防止手段７が設け
られている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、複数個の飲料缶等の物品をフィルムにより一体的に包装した複数物 品の包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、ジュース、ビールの充填された飲料缶は、複数個まとめて熱収縮フィ ルムにより一体的に包装され、複数個の状態で販売される場合が多い。そして、 該熱収縮フィルムは各飲料缶を目視できるように透明又は半透明な部分を有して いると共に、該フィルムには、複数の飲料缶の価格等を表示する識別用のバーコ ードが設けられており、販売時には、このバーコードを光学的読み取り装置で読 み取っているのが現状である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記飲料缶は個々に取引、販売される場合もあることから各飲料缶にも、価格 表示等のバーコードが設けられている。このため、読み取り装置で複数の飲料缶 を被覆するフィルムのバーコードを読み取る際に、各飲料缶に設けられたバーコ ードをも読み取ってしまい、正確な読み取りができず、トラブルが発生するとい う問題があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、フィルムで包装された 物品を該フィルムを介して目視できるにもかかわらず、各物品に設けられた識別 表示を読み取り装置で誤って読み取ることのない複数物品の包装体を提供するこ とを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案が、上記課題を解決するために講じた技術的手段は、光学的に読み取り 可能な識別表示３を有する複数の物品１が、該物品１を目視可能な透明又は半透 明部分6aを有するフィルム５により一体的に被覆された複数物品の包装体におい て、前記フィルム５には各識別表示３の少なくとも一部を覆う読み取り防止手段 ７が設けられてなることにある。

【０００６】

【作用】

本考案の複数物品の包装体において、熱収縮フィルム５に設けられた読み取り 防止手段７は物品１に設けられている識別表示３の位置に対応するように設けら れており、従って、読み取り装置での物品に設けられた識別表示３の読み取りが 不可能となる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面に従って説明する。 図１及び図２において、１はビールあるいはジュース等の飲料水が充填された 飲料缶で、各飲料缶１の下部表面には、識別表示としてのバーコード３が施され ている。

【０００８】 そして、該飲料缶１は３本ずつ二列状態に配列され、熱収縮性フィルム５によ りシュリンク包装されている。該熱収縮性フィルム５は、図３（ロ）に示す如く 矩形状のフィルム５から構成され、該フィルム５面を２分割する一方側には、飲 料缶１の商品名を含む印刷６が一方側の全面にわたって施されており、この一方 側の面からは飲料缶１がほとんど目視できないようになっている。

【０００９】 また、フィルム５面の他方側は各飲料缶３が目視できるように透明又は半透明 部分6aとされ、該他方側には、その幅方向の全幅にわたって帯状の読み取り防止 手段７が印刷されている。この読み取り防止手段７はフィルム５で飲料缶１を包 装した際に、前記飲料缶３のバーコード３と対応する位置に設けられ、且つ各バ ーコード３の一部を覆い隠蔽するようになっている。

【００１０】 読み取り防止手段７の幅Ｗ1 は、図２に示す如く各飲料缶１に施されたバーコ ード３の上下方向の印刷幅Ｗ２よりも小さく設けられている。尚、読み取り防止 手段７は、バーコード３のバー方向の幅Ｗ３に比し同等あるいは大きく設けてお けば、読み取り装置での読み取りが不可能となるが、読み取り防止手段７の幅Ｗ 1 を前記バーコード３の印刷幅Ｗ２に比し同等あるいは大きく設け、該バーコー ド３を全面的に隠蔽することも可能である。更に、読み取り防止手段７には文字 、絵柄等が設けられ広告宣伝機能を有している。

【００１１】 10は図３（イ）及び（ロ）に示す如くフィルム５の他方側に施されたバーコー ドで、フィルム５で飲料缶１を包装した際に、飲料缶１の下面側に位置し、６個 の飲料缶１の価格等の読み取りが可能となっている。

【００１２】 本考案の実施例は以上の構成からなり、上記構成からなる包装体が販売店にお いて販売される際には、読み取り装置により、フィルム５に施されたバーコード 10を読み取り、価格等を知ることができる。この読み取り時において、各飲料缶 １に施されたバーコード３はフィルム５の読み取り防止手段７により覆われてい ることから、該バーコード３を誤って読み取ってしまうことはない。

【００１３】 尚、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、読み取り防止手段７は 帯状の印刷に限定されず、文字や絵柄等であっても良く、例えば図４（イ）のよ うな線状のデザインや、同図（ロ）のような文字デザインであっても良く、その 形状は任意に設定可能であり、バーコード３の読み取りを不可能とするものであ れば良い。 また、読み取り防止手段７はフィルム５に印刷を施すことにより設ける以外に 、別体のシールを該フィルム５に貼着する構成でも良い。

【００１４】 更に、物品は飲料缶に限らず合成樹脂製の容器あるいは瓶等であっても良く、 読み取り防止手段７の位置は物品に設けられるバーコード３の位置に応じて適宜 決定自在である。 しかも、フィルム５に設ける透明又は半透明部分6aは一部であっても、あるい は読み取り防止手段７を除く全面に設けても良く、また、フィルム５は熱収縮性 を有するもの以外に、伸縮性を有するものも採用可能である。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案では、物品を被覆する熱収縮フィルムに、該物品に設けら れた識別表示を覆う読み取り防止手段を設けているので、フィルムの透明又は半 透明な部分を介して物品が目視可能であり、しかも、フィルムに設けられた識別 表示を読み取る際に、各物品に設けられた識別表示を誤って読み取ってしまうと いうおそれはなく、誤読を好適に防止できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す全体斜視図。

【図２】本考案の要部を示す正面図。

【図３】本考案の一実施例を示し、（イ）は複数の飲料
缶をフィルムで包装した包装体の底面図、（ロ）は熱収
縮性フィルムの平面図。

【図４】本考案の他の実施例を示し、（イ）及び（ロ）
は要部をそれぞれ示す正面図。

【符号の説明】

１…物品（飲料缶）、３…識別表示（バーコード）、５
…フィルム、７…読み取り防止手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光学的に読み取り可能な識別表示３を有
   する複数の物品１が、該物品１を目視可能な透明又は半
   透明部分6aを有するフィルム５により一体的に被覆され
   た複数物品の包装体において、前記フィルム５には各識
   別表示３の少なくとも一部を覆う読み取り防止手段７が
   設けられてなることを特徴とする複数物品の包装体。