JPH057111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、スクーター等の自動二輪車の荷物
台に関する。

〔考案の技術的背景と問題点〕

小型のスクーター等の自動二輪車では、運転車
が着座するシートの後側に荷物台を設け、シート
の側下部に、スタンドを立てるときに握つて持上
げるグリツプを設けたり、車から離れる場合にヘ
ルメツトを掛止めておくフツクを設ける必要があ
り、部品点数が多く、構造が複雑で、締着個所も
多くて、組立てにも手間を要し、製造コストが高
くつく不便がある。

〔考案の目的〕

この考案は、かかる点に鑑み、荷物台にスタン
ドを立てるときに用いるグリツプとヘルメツトを
掛止めておく突片を溶着によつて一体に形成し、
締着個所も三ケ所で簡単にできる安価な自動二輪
車の荷物台を得ることを目的とする。

〔考案の構成〕

以下、本考案を図面に示す実施例について説明
する。

荷物台１は、外枠２と縦桟３及び横桟４で形成
する。外枠２は、断面長円形に鋼材を引抜いた偏
平棒状のものを用い、Ｕ字状に曲げて形成する。
縦桟３は、断面丸形の鋼棒をＵ字状に曲げて外枠
２の後端中央に合せて溶着し、両端は前方に長く
延ばしてあり、その左右前端にはフレームへの装
着用の締着部３ａ，３ａが設けてある。横桟４
は、鋼棒で両端を下向きに曲げてフツク５にして
あつて、外枠２及び縦桟３に溶着する。外枠２の
左右後部には、中央を下向きに伸したステー６を
溶着する。ステー６は両端を下向きに突出させて
フツク７にしてある。縦桟３の一方は、特に前方
に延びる延長部３ｂが設けてあつて、その延長部
３ｂにループ状のグリツプ８と突片９を溶着す
る。外枠２の前端左右には、荷止バー１０の両端
金具１１を溶着する。両端金具１１には、合成樹
脂で成形した化粧片１２を被着する。荷物台１
は、ステー６の中央をフレーム１３にボルトで締
着し、縦桟３の両端をシート１４の下側の燃料タ
ンク１５の後側でフレーム１３にボルトで締着す
る。シート１４は、キーでロツクされ、燃料注入
時には、蝶番で前方に回動できるようになつてい
る。

しかして、荷物台１は、外枠２が断面長円形で
巾厚で丈夫にできて体裁もよい。そしてグリツプ
８と突片９は縦桟３に溶着してあつて、締着部品
が必要なく、部品点数が削減できて組付け手間も
かからない。そして、三個所の締着でフレーム１
３に取付けることができる。グリツプ８は、シー
ト１４の下側に一部突出していて、スタンドを起
す場合の握りになる。突片９は、シート１４を開
いてヘルメツトの紐金具を通し、シート１４をキ
ーロツクすることができて、盗難が防げる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案は、Ｕ字状に曲げ
た外枠の内側に、左右前端にそれぞれ締着部を有
する縦桟を連結し、その外枠後部から下方に突出
されたステーをフレームに締着するとともに、上
記両締着部を、蝶番で前方に回動可能かつ施錠可
能なシート下側でフレームに締着し、前方に延長
された一方の縦桟の延長部にグリツプ及びヘルメ
ツト掛止用突片を設けたので、荷物台のフレーム
への締着が巾狭の縦桟の先端部で行われることと
なり、締着部がシートに覆われ、体裁が良いばか
りか荷物台の盗難防止を図ることができ、しかも
グリツプと突片を縦桟の延長部に付設することに
より、部品点数を増すことなく、スタンドグリツ
プとヘルメツトロツクをシートの下方部に配置す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図はフレー
ムへ取付けた状態の側面図、第２図は側面図、第
３図は平面図である。 １……荷物台、２……外枠、３……縦桟、４…
…横桟、６……ステー、８……グリツプ、９……
突片、１３……フレーム、１４……シート、１５
……燃料タンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｕ字状に曲げた外枠の内側に、左右前端にそれ
   ぞれ締着部を有する縦桟を連結し、その外枠後部
   から下方に突出されたステーをフレームに締着す
   るとともに、上記両締着部を、蝶番で前方に回動
   可能かつ施錠可能なシート下側でフレームに締着
   し、前方に延長された一方の縦桟の延長部にグリ
   ツプ及びヘルメツト掛止用突片を設けたことを特
   徴とする自動二輪車の荷物台。