JPH0570855A - 脱亜鉛処理システム - Google Patents

脱亜鉛処理システム

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JPH0570855A
JPH0570855A JP19028591A JP19028591A JPH0570855A JP H0570855 A JPH0570855 A JP H0570855A JP 19028591 A JP19028591 A JP 19028591A JP 19028591 A JP19028591 A JP 19028591A JP H0570855 A JPH0570855 A JP H0570855A
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JP
Japan
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vacuum
scrap
zinc
dezincification
vacuum furnace
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Withdrawn
Application number
JP19028591A
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English (en)
Inventor
Koichi Amano
孝一 天野
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 亜鉛を含むスクラップ(鉄屑)から亜鉛を高
効率で除去、回収することのできる脱亜鉛処理システム
を得る。 【構成】 システム全体は、スクラップの脱脂、余熱を
行う前処理システムAと、真空下においてスクラップの
亜鉛除去処理を行う真空脱亜鉛処理システムBと、処理
後のスクラップの冷却を行う冷却システムCとから構成
されている。真空容器32内にはスクラップを移動させ
る無限軌道式搬送装置34と、ヒーター36…とが配設
され、この真空容器32の上方には、この真空容器32
と真空ポンプ30とを接続する真空排気系b3が設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車等のスクラッ
プ(鉄屑)から亜鉛の除去処理を行うためのシステム
(脱亜鉛処理システム)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スクラップから亜鉛の除去を行う
場合には、スクラップを焼成炉に送り、バーナーにより
加熱してスクラップ中に含有された亜鉛を溶融させて除
去していた。また、他の方法として、塩酸によりスクラ
ップ中の亜鉛を溶かして除去する湿式の処理方法も行わ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の焼成
炉を用いる従来の方法においては、焼成中に、溶融した
亜鉛が鉄中にとけ込んでしまい、亜鉛を十分に分離でき
ないという課題があった。また、上述の湿式の処理方法
においては、処理後の排液により二次公害が生じるとい
う課題があった。本発明は上記課題を解決し、スクラッ
プ中から亜鉛を高効率で除去することのできる脱亜鉛処
理システムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の脱亜鉛処理システムでは、内部に、スクラ
ップを移動させる搬送装置及びヒーターが設けられた真
空炉と、前記真空炉と連通・隔絶可能に設けられたガス
吸引機構とを備えている。
【0005】亜鉛の回収を図る場合には、前記ガス吸引
機構におけるガス吸引経路内には、内部に冷却コンデン
サ及びヒーターを備えるとともに下部に亜鉛回収部が形
成された亜鉛回収室を形成するのがよい。
【0006】また、スクラップの輸送のため、前記真空
炉の上流側(上部側)及び下流側(下部側)に、それぞ
れ、上端部及び下端部を開閉可能に構成され、且つ内部
圧力を減圧する機構及び内部圧力を大気圧状態に戻す機
構を備えた略筒状のエアロックホッパーを設けることが
好ましい。
【0007】さらに、脱亜鉛処理後のスクラップを処理
するため、前記真空炉の下流側に、冷却された不活性ガ
スを供給する冷却装置を設けるのがよい。
【0008】
【作用】上記のように構成された脱亜鉛処理システムに
おいては、亜鉛を含有するスクラップを真空炉内に搬入
した後、該真空炉内を真空状態とする。次いで、この真
空炉の内部に設けられたヒーターによりスクラップを加
熱し、該スクラップ中の亜鉛を溶融する。そして、真空
状態での加熱により発生する亜鉛蒸気を、ガス吸引機構
により吸引除去する。
【0009】ガス吸引機構におけるガス吸引経路内に亜
鉛回収室を形成した場合には、亜鉛蒸気をガス吸引機構
によって吸引する際、冷却コンデンサを冷却した状態に
おいて、亜鉛蒸気をこの冷却コンデンサに当接するよう
に通過させ、冷却コンデンサの表面に該亜鉛蒸気を付着
させて凝縮させる。しかる後、ヒーターにより亜鉛回収
室を加熱すれば、冷却コンデンサの表面に付着した亜鉛
が溶融して、亜鉛回収部に回収される。
【0010】真空炉の上流側及び下流側に、それぞれ、
エアロックホッパーを設けた場合には、これらエアロッ
クホッパーを経由して、未処理スクラップの真空炉内へ
の搬入、及び脱亜鉛処理後のスクラップの真空炉外への
搬出を行う。
【0011】まず、未処理スクラップを真空炉に搬入す
る場合には、上流側のエアロックホッパーの内部圧力を
大気圧状態とした後、上端部を開き、該上端部からこの
エアロックホッパー内に未処理スクラップを充填する。
次に、このエアロックホッパーの上端部を閉じ、内部圧
力を減圧して、真空炉内部と同程度の真空状態とする。
しかる後、このエアロックホッパーの下端部を開き、真
空炉内部にスクラップを落下せしめると、真空炉内部の
真空度を保ったまま、未処理スクラップの真空炉内への
搬入が行われる。
【0012】次に、脱亜鉛処理後のスクラップを真空炉
内から外に搬出する場合には、まず、下流側のエアロッ
クホッパーの上端部と下端部を閉じるとともに、内部圧
力を減圧して、真空炉内と同程度の真空状態とする。次
に、このエアロックホッパーの上端部を開いて、真空炉
内の処理後のスクラップを該エアロックホッパー内に充
填する。しかる後、上端部を閉じ、次に内部圧力を大気
圧状態に戻し、この後下端部を開いてスクラップを該エ
アロックホッパー内から外に排出する。このようにスク
ラップの真空炉内からの搬出を行うことにより、真空炉
内部の真空度が保たれる。
【0013】脱亜鉛処理を行った後のスクラップは該処
理の際の加熱で熱を帯びており、真空炉の下流側に設け
た冷却装置により、冷却された不活性ガスを前記スクラ
ップに吹き付けることにより、スクラップが安全に回収
される。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。図1は本発明に係る脱亜鉛処理システムの一
実施例を示す正面図であり、図2は図1において、後述
する前処理システムA及びスクラップ装入設備b1の部
分を省略した状態を示すものであり、これら2つの図は
同一の実施例を示している。
【0015】本実施例に示す脱亜鉛処理システムは、大
別して、前処理システムAと、真空脱亜鉛システムB
と、冷却システムCとから構成されている。
【0016】前処理システムAは、コンベア2,2上を
搬送されてきたスクラップ(鉄屑)が一次保持される炉
頂ビン4,4と、これら炉頂ビン4,4の下流に配設さ
れた脱脂予熱炉6と、この脱脂予熱炉6の下流に配設さ
れた分配シュート8とから概略構成されている。炉頂ビ
ン4,4の下方には小コンベア5,5がそれぞれ配設さ
れており、炉頂ビン4,4から落下したスクラップを、
脱脂予熱炉6の上流側に設けられたホッパー6a内に順
次、投下してゆくようになっている。分配シュート8の
下流部は二つに枝別れせしめられ、その分岐点には、分
配ボード10が回動可能に配設されている。
【0017】次に真空脱亜鉛システムBについて説明す
る。真空脱亜鉛システムBは、大別して、スクラップ装
入設備b1と、真空炉b2と、真空排気系b3と、スク
ラップ排出設備b4とから構成されている。
【0018】スクラップ装入設備b1は、前記分配シュ
ート8の下流部に設けられた2つの受けビン12a,1
2bと、これら受けビン12a,12bの下端に接続し
て設けられた2つのエアロックホッパー14a,14b
と、これら2つのエアロックホッパー14a,14bの
下端が合流して接続された装入ホッパー16とから概略
構成されている。エアロックホッパー14a,14bの
上端部には、これらエアロックホッパー14a,14b
の上端部を開閉するエアロック弁18a,18bがそれ
ぞれ設けられ、また、これらエアロックホッパー14
a,14bの下端部には、該下端部を開閉する真空切出
弁20a,20bがそれぞれ設けられている。また、こ
れらエアロックホッパー14a,14bの側面には、後
述する真空ポンプに連通する小パイプ22a,22bが
それぞれ接続されるとともに、外気と連通する小パイプ
26a,26bがそれぞれ接続されている。前記小パイ
プ22a,22bの中間には、真空小弁24a,24b
がそれぞれ配設され、前記小パイプ26a,26bの中
間には、充圧弁28a,28bがそれぞれ配設されてい
る。
【0019】真空炉b2は、真空ポンプ30に連通して
配設された耐熱性を有する真空容器32と、この真空容
器32内に配設された無限軌道式搬送装置34(搬送装
置に相当)と、ヒーター36…と、キャリア窒素配管3
7とから概略構成される。無限軌道式搬送装置34は、
駆動輪34aと、従動輪34bと、これら駆動輪34
a,従動輪34bの間に張架される、耐熱性に優れる素
材からなるベルト34cとから構成される。キャリア窒
素配管37は、後述する窒素循環冷却系92に接続され
ており、該キャリア窒素配管37の上部には、真空容器
32の下部から上部に向けて窒素ガスを噴出する噴出口
が形成されている。
【0020】真空排気系b3(真空ポンプ30とともに
ガス吸引機構を構成する。)は、真空容器32の上部の
排ガスダクト38から2つに分岐して、真空配管40
a,40bにより、それぞれ前記真空ポンプ30に連通
している。なお、排ガスダクト38の上部には経路切換
ダンパー42が設けられ、真空容器32内のガスの排出
経路を切り換えられるようになっている。
【0021】図2に示すように、経路切換ダンパー42
に対して図上左側に位置する、真空ポンプ30に至るま
での排出経路(以下、「左側経路」という。)と、右側
に位置する排出経路(以下、「右側経路」という。)と
は全く対称に形成されているため、以下には右側経路に
ついてのみ説明し、左側経路については説明を省略す
る。但し、右側経路の構成要素にはサフィックス(添
字)としてbを用い、左側経路における右側経路と同一
の構成要素には、右側経路と同一の符号を付すとともに
サフィックスとしてaを用いる。
【0022】右側経路の、前記経路切換ダンパー42の
近傍には、真空遮断弁44bが設けられ、真空配管40
bの中間には、真空遮断弁46bが設けられている。そ
して、これら真空遮断弁44bと46bとの間には、亜
鉛回収室48bが形成されている。亜鉛回収室48bの
内部には、図示しない冷却機構を備えたトラップ(冷却
コンデンサに相当)50bと、ヒーター52bとが配設
され、下部には略皿状の亜鉛回収部54bが形成されて
いる。また、該亜鉛回収室48bの上部には、真空ポン
プ30に連通して設けられた小パイプ56bと、図示し
ない窒素ガス供給装置に連通して設けられた小パイプ5
8bとが、該亜鉛回収室48bと連通して設けられてい
る。前記小パイプ56bの中間には真空バイパス弁60
bが配設され、前記小パイプ58bの中間には充圧弁6
2bが配設されている。
【0023】スクラップ排出設備b4は、真空容器32
の下端に連通して設けられた切出ホッパー64と、この
切出ホッパー64の下流側に配設された分配シュート6
6と、分配シュート66の下流側に配設された2つのエ
アロックホッパー68a,68bとから概略構成されて
いる。切出ホッパー64と分配シュート66との間には
切出弁70が配設されており、また、分配シュート66
の分岐点には、分配ボード72が回動可能に配設されて
いる。また、エアロックホッパー68a,68bの下方
には、小コンベア73a,73bがそれぞれ配設されて
おり、これらエアロックホッパー68a,68bの下端
部から落下したスクラップは順次、後述するコンベア8
6上を落下するようになっている。
【0024】エアロックホッパー68a,68bの上端
部には、これらエアロックホッパー68a,68bの上
端部を開閉する真空切出弁74a,74bがそれぞれ設
けられ、また、これらエアロックホッパー68a,68
bの下端部には、該下端部を開閉するエアロック弁76
a,76bがそれぞれ設けられている。また、これらエ
アロックホッパー68a,68bの側面には、真空ポン
プ30に連通する小パイプ78a,78bがそれぞれ接
続されるとともに、外気と連通する小パイプ80a,8
0bがそれぞれ接続されている。前記小パイプ78a,
78bの中間には、真空小弁82a,82bがそれぞれ
配設され、前記小パイプ80a,80bの中間には、充
圧弁84a,84bがそれぞれ配設されている。
【0025】冷却システムCは、コンベア86と、冷却
ビン88と、切出装置90と、窒素循環冷却系92とか
ら概略構成される。前記窒素循環冷却系92は、ダスト
コレクター94と、窒素冷却器96と、窒素循環ブロワ
ー98と、これらと冷却ビン88を循環させて連通する
管100とから構成されている。
【0026】次に、上記構成に係る脱亜鉛処理システム
の作用について説明する。コンベア2上を搬送されてき
た未処理スクラップは、炉張ビン4,4を経て、順次、
脱脂予熱炉6に送られ、該脱脂予熱炉6で加熱されて油
分の除去ならびに予熱が行われる。ついで分配シュート
8の分配ボード10により、受けビン12a,12bに
順次分配される。
【0027】受けビン12a,12bからエアロックホ
ッパー14a,14bへのスクラップの充填は、まず、
真空切出弁20a,20bが閉じた状態において充圧弁
28a,28bを開き、エアロックホッパー14a,1
4b内を大気圧状態とするそして、この状態においてエ
アロック弁18a,18bを開いて受けビン12a,1
2b中のスクラップをエアロックホッパー14a,14
b中に充填する。また、エアロックホッパー14a,1
4b中のスクラップを装入ホッパー16内に切り出す場
合には、エアロック弁18a,18b及び充圧弁28
a,28bを閉じた状態において真空小弁24a,24
bを開いてエアロックホッパー14a,14b内の空気
を吸引し、真空容器32内と同程度の真空状態とした
後、真空切出弁20a,20bを開いて、エアロックホ
ッパー14a,14b中のスクラップを装入ホッパー1
6に切り出す。
【0028】図1においては、エアロックホッパー14
aは受けビン12aからスクラップを充填している状態
にあり、エアロックホッパー14bは該エアロックホッ
パー14b中のスクラップを装入ホッパー16内に切り
出している状態にある。このように2つのエアロックホ
ッパー14a,14b中の一方が受けビン12a又は1
2bからのスクラップの充填を行っている場合には、他
方のエアロックホッパーは装入ホッパー16内のスクラ
ップの切り出しを行うようにエアロックホッパー14
a,14bが制御される。
【0029】装入ホッパー16中のスクラップは、真空
状態とされた真空容器32内に落下せしめられ、無限軌
道式搬送装置34によりヒーター36…により囲まれた
加熱部に導かれる。そして該加熱部で加熱されることに
より、該スクラップ中に含有された亜鉛が溶融して蒸発
する。このとき、経路切換ダンパー42により排ガスダ
クト38の上部を右側経路又は左側経路の一方とのみ連
通する状態としておく。なお、図1は右側経路に連通さ
れた状態を示しており、以後、排ガスダクト38が右側
経路に連通されているものとして説明する。
【0030】蒸発した亜鉛を真空容器32内から吸引し
て除去するため、真空遮断弁44bと46bを開弁する
と、真空容器32内の亜鉛蒸気は排ガスダクト38を経
て右側経路に沿って真空ポンプ30側に移動してゆく。
このとき、同時にキャリア窒素配管37から窒素ガスを
上方に向けて噴出し、亜鉛蒸気を窒素ガスと共に右側経
路を移動させるようにする。
【0031】亜鉛蒸気が窒素ガスとともに亜鉛回収室4
8bを通過する際には、トラップ50bを冷却状態とし
ておく。こうすることにより、亜鉛回収室50bを通過
する亜鉛蒸気はトラップ50bに付着して凝縮する。な
お、亜鉛蒸気と共に流出された窒素ガスは、真空配管4
0bを経て真空ポンプ30まで導かれ、そこから大気へ
放出される。
【0032】一方、経路切換ダンパー42により排ガス
ダクト38と隔絶された左側経路(切換ダンパー42の
前回の切り換えにより、今回の右側経路と同様の処理が
既になされたものとする。)においては、真空遮断弁4
4aと46aを閉塞し、充圧弁62を開いて窒素ガスを
亜鉛回収室48a内に導入して、内部圧力を大気圧付近
にまで戻す。次にトラップ50aの冷却をストップし、
ヒーター52aによりトラップ50aを亜鉛の溶融温度
付近(約420℃)まで加熱する。これによりトラップ
50aに付着していた亜鉛は溶融して滴下し、亜鉛回収
部54aに溜ってゆく。しかる後、亜鉛回収部54aの
下部に配設された図示されないヒーターを加熱し、亜鉛
を外部の取なべ102に流し出して亜鉛を回収する。
【0033】このように左側経路で亜鉛回収室48a内
のトラップ50aに付着した亜鉛を回収している間に、
右側経路では前述のようにスクラップから発生する亜鉛
蒸気をトラップ48bに付着させる処理を行う。
【0034】切換経路ダンパー42を切り換えて、前述
のような処理を右側経路と左側経路について交互に行う
ことにより、スクラップの脱亜鉛処理が連続的に行われ
る。
【0035】なお、亜鉛回収室48a,48b内のトラ
ップ50a,50bに付着した亜鉛を回収する処理を行
った後、該トラップ50a,50bに亜鉛蒸気を付着さ
せる処理を行う場合には、真空バイパス弁60a,60
bを開いて亜鉛回収室48a,48b内のガスを吸引し
た後に、真空遮断弁44a、46a、44b,46bの
開弁を行う。
【0036】上記のようにして真空炉b2内で脱亜鉛さ
れたスクラップは、真空容器32の後部から切出ホッパ
ー64内に落下せしめられて堆積する。切出ホッパー6
4内に堆積されたスクラップは、切出弁70の開弁によ
り分配シュート66中に落下し、2つのエアロックホッ
パー68a,68bのうち、予め分配ボード72によっ
て定められた側に分配される。
【0037】スクラップの充填が行われる側のエアロッ
クホッパー68a,68bは、予め、真空切出弁74
a,74b、エアロック弁76a,76b及び充圧弁8
4a,84bを閉じた状態において、真空小弁82a,
82bを開き、内部を真空状態としておく。そしてこの
状態において真空切出弁74a,74bを開弁して、分
配シュート66からスクラップを取入れ、エアロックホ
ッパー68a,68b内が満杯になるまでスクラップを
充填する。
【0038】一方、スクラップの充填が行われていない
側のエアロックホッパー68a,68b(既にスクラッ
プの充填が行われているものとする。)では、まず、真
空小弁82a,82bを閉じ、充圧弁84a,84bを
開いて外気を取入れ、内部圧力を大気圧状態とする。し
かる後、エアロック弁76a,76bを開いて、スクラ
ップをコンベア86上に切り出す。
【0039】分配シュート66の分配ボード72を交互
に切り換えることにより、上述の、スクラップの充填処
理及びスクラップの切出処理を、2つのエアロックホッ
パー68a,68bについて交互に行い、切出ホッパー
64からのスクラップの切出(排出)を連続的に行う。
なお、図1においては、エアロックホッパー68aは分
配シュート66からスクラップを充填している状態にあ
り、エアロックホッパー68bは該エアロックホッパー
68b中のスクラップを切り出している状態にある。
【0040】上述のようにしてエアロックホッパー68
a,68bから切り出されたスクラップは、コンベア8
6によって冷却ビン88の上部に移送され、該冷却ビン
88内に投入されてゆく。
【0041】冷却ビン88の内部においては、窒素循環
冷却系92によって冷却された窒素ガスが下方から上方
へ移動し、この窒素ガスによって、前述の脱亜鉛処理で
加熱されていたスクラップの冷却が行われる。
【0042】スクラップを冷却して熱くなった窒素ガス
は、冷却ビン88の上方から管100を通ってダストコ
レクター94に導かれ、ここでダストを取り除かれた
後、窒素冷却器96で冷却され、窒素循環ブロワー98
を経て再び冷却ビン88の下方に送られる。このよう
に、冷却システムCにおいては、窒素ガスは循環して使
用される。
【0043】なお、窒素ガス冷却系92からキャリア窒
素配管37に導かれる窒素ガスは、ダストコレクター9
4を経て、まだ窒素冷却器96を通っていない窒素ガス
であるから、この窒素ガスにより真空容器32内が冷却
されることはない。
【0044】このように、本実施例に係る脱亜鉛処理シ
ステムによれば、真空炉b2の内部で、真空状態におい
てヒーター36…によりスクラップに含有される亜鉛を
溶融させることができ、従来の焼成炉を用いる方法のよ
うに溶融した亜鉛がスクラップ中にとけ込むことがなく
なり、亜鉛の除去率を著しく高めることができる。
【0045】また、亜鉛蒸気を亜鉛回収室48a,48
bによって効率よく回収することができ、従来の湿式の
処理方法のように廃液を生じることもないので二次公害
が生じることもない。
【0046】上記実施例では、亜鉛蒸気を真空容器32
内から真空排気系b3に吸引する際、キャリア窒素配管
37から窒素ガスを噴出して亜鉛蒸気と共に併流させて
いるが、こうすることにより亜鉛蒸気を真空容器32内
の周囲に付着することなく亜鉛回収室48a,48bに
導くことができる。
【0047】また、上記実施例では、真空炉b2の上流
側及び下流側に、それぞれ、エアロックホッパー14
a,14b、68a,68bを設けており、これらエア
ロックホッパー14a,14b、68a,68bは、両
端部の開閉及び内部圧力の減圧、大気圧状態への復元が
可能になっているから、上述のように真空炉b2の真空
状態を保った状態において、スクラップの真空炉b2内
への搬入及び処理後の真空炉b2からの搬出が可能であ
る。そして、これにより亜鉛処理の作業効率が著しく高
まっている。仮に上記構成において、エアロックホッパ
ー14a,14b、68a,68bに代えて通常のホッ
パーを用いた場合には、スクラップの脱亜鉛処理を行う
ことはできるが、この場合、スクラップを真空炉b2内
に搬入した後で真空炉b2を密封し、しかる後に真空炉
b2内の空気の吸引をして真空状態とする必要があり、
また、スクラップを真空炉b2内から搬出する場合に
は、外気が真空炉b2内に流入してしまうため、スクラ
ップ搬出後、再び真空炉b2内を真空とする必要があ
る。このようにエアロックホッパー14a,14b、6
8a,68bを用いない場合、作業効率は著しく低下
し、脱亜鉛処理を連続的に行うことができない。
【0048】なお、上記実施例では、分配シュート8、
66を設けるとともに、エアロックホッパーを真空炉b
2の上流側と下流側にそれぞれ2つずつ設け、さらに、
真空炉b2内に無限軌道式搬送装置34が設けられるこ
とにより、作業の連続化と作業効率の一層の向上が達成
されている。
【0049】また、上記実施例では、真空脱亜鉛処理シ
ステムBの後工程に冷却システムCを設けているので、
脱亜鉛処理後のスクラップを安全に回収することができ
る。しかも、冷却システムCにおいては、窒素ガスを循
環させて再び利用する窒素循環冷却系92を用いる構成
としているため、窒素使用量がわずかで済み、資源の無
駄を省くことができるとともに経済的である。
【0050】なお、上記実施例では、不活性ガスとして
窒素ガスを用いているが、希ガスを用いるようにしても
よい。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0052】真空炉内部で、真空状態においてヒーター
により亜鉛を溶融させることにより、溶融した亜鉛がス
クラップ中にとけ込むことがなくなり、亜鉛の除去率を
著しく高めることが可能である。また、従来の湿式の処
理方法のように廃液を生じない。
【0053】ガス吸引機構におけるガス吸引経路内に亜
鉛回収室を形成した場合、スクラップ中の亜鉛を有効に
回収することができる。
【0054】また、真空炉の上流側及び下流側にそれぞ
れエアロックホッパーを配設した場合、真空炉の真空状
態を保った状態において、スクラップの真空炉内への搬
入及び処理後の真空炉からの搬出が可能になり、亜鉛の
除去処理の作業効率を高めることが可能となる。
【0055】また、真空炉の下流側に冷却装置を設けた
場合、脱亜鉛処理後のスクラップを安全に回収すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る脱亜鉛処理システムの一実
施例を示す正面図である。
【図2】図1の、前処理システムA及びスクラップ装入
設備b1の部分を省略した状態を示す図である。
【符号の説明】
14a,14b エアロックホッパー 30 真空ポンプ 34 搬送装置 36 ヒーター(真空炉) 48a,48b 亜鉛回収室 50a,50b 冷却コンデンサ 52a,52b ヒーター(亜鉛回収室) 54a,54b 亜鉛回収部 68a,68b エアロックホッパー A 前処理システム B 真空脱亜鉛処理システム b1 スクラップ装入設備 b2 真空炉 b3 真空排気系 b4 スクラップ排出設備 C 冷却システム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に、スクラップを移動させる搬送装置
    と、ヒーターとが設けられた真空炉と、 前記真空炉と連通・隔絶可能に設けられたガス吸引機構
    とを備えた脱亜鉛処理システム。
  2. 【請求項2】前記ガス吸引機構におけるガス吸引経路内
    に、内部に冷却コンデンサ及びヒーターを備えるととも
    に下部に亜鉛回収部が形成された亜鉛回収室を形成した
    請求項1記載の脱亜鉛処理システム。
  3. 【請求項3】上端部及び下端部を開閉可能に構成され、
    且つ内部圧力を減圧する機構及び内部圧力を大気圧状態
    に戻す機構を備えた略筒状のエアロックホッパーが、前
    記真空炉の上流側及び下流側にそれぞれ配設された、請
    求項1又は請求項2記載の脱亜鉛処理システム。
  4. 【請求項4】前記真空炉の下流側に、冷却された不活性
    ガスを供給する冷却装置を設けた、請求項1、請求項
    2、請求項3又は請求項4記載の脱亜鉛処理システム。
JP19028591A 1991-07-30 1991-07-30 脱亜鉛処理システム Withdrawn JPH0570855A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06287658A (ja) * 1993-03-31 1994-10-11 Kawasaki Heavy Ind Ltd 亜鉛回収室の構造
JP2013529252A (ja) * 2010-05-04 2013-07-18 コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼーション 分離方法

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