JPH0570727B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、揃えた固定具のためのストリツプ、
より詳細に言えば、多種多様なくぎやねじを従来
の方法よりも確実に着脱可能に取り付けることが
できるキヤリヤ、すなわちテープを有する改良型
固定具ストリツプに関するものである。

（従来の技術） 動力くぎ打ち機や動力ねじまわし機が商品とし
て成功したことにより、固定具の打込み作業中破
砕屑が全く発生しないように揃えられた固定具が
さらに多く入つているマガジンが必要になつた。
米国特許第3438487号、および第3450255号は、両
縁に沿つて一定間隔をおいて配置された平行な２
列のタブを有する細長いウエブからなる軟質プラ
スチツク製テープを開示している。タブの自由端
は溝が設けられ、円形孔で終つている。くぎは、
その１対の円形孔にその軸部が挿入され、キヤリ
ヤに着脱可能に取り付けられる。米国特許第
4383608号は、修正したタブを有するキヤリヤと、
１列のタブのみを有するキヤリヤを開示してい
る。

くぎは、動力くぎ打ち機の駆動ブレードに当た
つて離されるまでタブ内に摩擦力で保持される。
くぎキヤリヤは、通例コイル形式で、くぎ打ち機
のマガジン内に支持されているので、くぎは操作
や処扱いに起因する力を受けて、タブかち脱落す
ることがあり、その場合にはくぎを正しく打つこ
とはできない。このようなことを避けるために、
タブの円形孔の直径は、くぎ軸部の直径にできる
だけ近く作られる。これにより、溝を形成してい
るプラスチツク製タブを折つたり、あるいはねじ
曲げることなくくぎを挿入することができると同
時に、できるだけ大きな摩擦力を与えることがで
きる。しかしながら、くぎ軸部とタブ孔の直径を
合わせるためには、製造者は、存在する異なるく
ぎ径と同じ数の多くの異なるサイズのテープ、す
なわちキヤリヤを在庫に入れなければならない。
その上、たとえば、0.086インチと0.092インチの
ように似たような直径をもつくぎに対するキヤリ
ヤすなわちテープを肉眼で区別することは困難で
ある。

上述の軟質プラスチツク製テープすなわちキヤ
リヤは、ねじなどのネジ付き固定具にも使用でき
るように修正されている。たとえば、米国特許第
3885669号は、終端に孔をもつ溝付きタブを有す
るテープを開示している。孔の直径は、たとえば
壁板用ねじのネジの外形および谷径に比例してい
る。ときどき、ねじの外形がタブ孔の直径より大
きく、かつネジ・ピツチがタブの板厚に等しいか
または大きいと、ねじの山頂がタブの縁に当つて
点接触するだけになる。このため、ねじとタブ間
の摩擦接触の面積と強さが減少する結果、動力ね
じ廻し機の輸送や取扱中に、タブすなわちキヤリ
ヤ上のねじの位置が変化する。これは、ねじの送
りおよび駆動の双方について問題が生じる。

（発明の目的） 本発明の第１の目的は、新しい改良型固定具ス
トリツプを提供することである。

本発明の第２の目的は、多数の異なるサイズの
固定具を所定の位置に着脱可能に支持することが
できる軟質キヤリヤを提供することである。

本発明の第３の目的は、固定具を挿入する多辺
開口が設けられたタブが縁に沿つて突き出ている
細長いウエブからなる形式の軟質キヤリヤを提供
することである。

本発明の第４の目的は、異なるサイズの固定具
を保持する手段を得るためタブの溝の両端の中間
に固定具挿入開口が設けられたタブが縁に沿つて
突き出ている細長いウエブからなる形式の固定具
キヤリヤを提供することである。

本発明の第５の目的は、固定具を保持し、タブ
に支持された固定具を中央に位置づけるため２個
のＶ形縁を提供する四辺形開口が設けられたタブ
が突き出ている軟質キヤリヤを提供することであ
る。

（発明の構成） 上記およびその他の多くの目的を達成するた
め、本発明を具体化したキヤリヤは、細長い軟質
プラスチツク製ウエブ部分と、その各々の縁に沿
つて間隔をおいて配置され、横に延びた１列のタ
ブとからなる。各々のタブには、端が開いた溝が
設けられ、溝の両端の中間に固定具の軸部を受け
入れる開口が設けられている。開口は、複数の直
線区分によつ形成され、ねじまたはくぎの軸部に
接触して、摩擦力で固定具をキヤリヤ上の所定の
場所に保持する多数の面すなわち縁を形成してい
る。好ましい実施例の場合には、開口は、四辺形
によつて形作られ、固定具軸部を開口の中央に位
置づける２個のＶ形縁を提供する。タブは、キヤ
リヤのウエブの縦方向に延びる縁の片方または両
方に設けることができる。

固定具挿入開口の向う側に延びた溝の延長部に
よつてタブに可撓性が付与されるので、一定寸法
の開口を有するキヤリヤすなわちテープで、異な
る有効径をもつ多数の固定具を受け入れ、正しく
保持することが可能である。開口を形作つている
直線縁は、円柱状固定具との接触点の数を増やす
ととに、ネジ付き固定具に対してはネジの山頂を
避け、貴部に接触する機会を多くする。好ましい
四辺形開口のＶ形縁は、タブに対し、したがつ
て、そのキヤリヤ使用している工具の駆動手段に
対し、固定具を確実に中央に位置づける役目をす
る。

（実施例） 次に、第１図について詳細に説明する。本発明
を具体化した固定具ストリツプ、すなわちコイル
１０の一部は、複数の固定具、たとえば複数のく
ぎ１４が着脱可能に取り付けられる軟質プラスチ
ツク製キヤリヤ１２からなる。固定具ストリツプ
１０は、たとえば米国特許第3543987号に開示さ
れた形式の空気圧式くぎ打ち機に使用されるよう
になつており、そのくぎ打ち機は固定具ストリツ
プすなわちコイル１０を一歩づつ順次割送りし
て、連続する固定具、すなわちくぎ１４を被加工
物に打ち込む位置へ進める手段を備えている。打
込み操作において、くぎ１４のほゞ円形、すなわ
ち円柱状の軸部がキヤリヤ１２から離脱し、キヤ
リヤ１２は工具の出口に向けて送られる。

一般に、キヤリヤ１２は、軟質プラスチツク材
料で作られ、細長いウエブ部１６と、ウエブ部１
６の上縁に沿つて間隔を設けられた複数のタブ１
８と、下縁に沿つて間隔をおいて設けられた複数
のタブ２０とから鳴る。タブ１８，２０はヒンジ
部２２に沿つて折り曲げられ細長いウエブ部１６
の面を横切つて、すなわちその外側に延びてい
る。さらに、ウエブ１６には、一連の送り用開口
２４と、このウエブの使用済部分を残りのくぎ１
４を含む部分から切り離せるようにウエブ１６の
引裂きを容易にする切欠き２６とが設けられてい
る。ウエブ１６、タブ１８，２０、送り用開口２
４、および引裂き用切欠き２６の全般的構造は、
米国特許第3438487号および第3450255号に詳細に
図示、説明されている。

次に、タブ１８，２０について詳しく説明する
と、各々のタブには、タブ１８，２０の外側自由
端からヒンジ部２２に向かつて内側に延びている
端が開いた溝２８が設けられている。溝２８の両
端の中間に、固定具挿入開口３０がある。この開
口３０は、好ましい実施例の場合には、４つの直
線区分３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ、および３０Ｄで
形成された四辺形として作られている。直線区分
３０Ａ，３０Ｂおよび３０Ｃ，３０Ｄは、丸み部
分で接続されている。個々の辺３０Ａ，３０Ｂ，
３０Ｃ，３０Ｄの長さは、使用される固定具のサ
イズによつて決まる。固定具ストリツプ１０が
0.120−0.131インチの異なる直径のくぎ１４を使
用するように作られた１つの実施例において、開
口３０は、四辺形、すなわちより詳細には、長さ
0.113インチの辺をもつ正方形として作られてい
る。くぎ１４は、米国特許第3538673号に記載さ
れた形式のコレータを使用して、自動的にタブ１
８，２０に挿入することができる。

次に第２図と第３図について詳細に説明する。
固定具ストリツプ、すなわちコイル１０内のくぎ
１４は、たとえば上記の実例の場合の0.120イン
チの直径を有する。開口３０を形成する４つの辺
すなわち縁３０Ａ−３０Ｄは、くぎ１４の軸部の
隣接する壁を支持し、このくぎ１４をタブ１８，
２０の縦に並んだ開口３０の中央に位置づける。
２組の壁区分３０Ａ，３０Ｂおよび３０Ｃ，３０
Ｄは、本質的に２組のＶ形構造をなしているの
で、タブ１８，２０の開口３０の中央に正確に位
置づけされたくぎ１４の軸部に接して支持する４
個の摩擦接触点を提供する。もし、開口３０が、
たとえば従来の円弧面で形成され、かつ円形開口
のその直径と、くぎ１４の軸部の円形断面との間
に不一致があれば、得られる接触点は２個以下に
なるであろう。

第４図と第５図は、同じキヤリヤすなわちテー
プ１２に異なるサイズの固定具を使用することが
できる様子を示す。前述の実例を想定している第
４図において、くぎ１４は0.131インチの直径を
有し、溝２８のテーパー付き外部開口を通して上
下のタブ１８，２０のくぎ挿入開口３０に挿入す
ることができる。くぎ１４の軸部の円柱状外面
は、同様に開口３０を形成する４つの縁すなわち
面３０Ａ−３０Ｄと接触するので、くぎ１４の軸
部は同様に開口３０の中央に位置づけされ、かつ
各々のタブ１８，２０により、同様に、くぎに４
つの接点、すなわち摩擦接触点が提供されるが、
部１８，２０の溝２８の内側延長部２８Ａは、く
ぎ１４の軸部の増えた直径に適合するため、タブ
１８，２０の自由端、すなわち腕が外側にたわむ
ことを許すことに注目されたい。たとえば、第５
図に示した２個のタブ２０の形状を比較すると、
くぎ１４の軸部が入つている上方のタブ２０は外
側にたわんでいるが、くぎ１４が入つていないタ
ブ２０の形状は第１図−第３図に示した形状のま
まである。

第６図は固定具ストリツプ４０がキヤリヤ１２
のタブ１８，２０の中にネジ付き固定具すなわち
ねじ４２を支持している本発明の別の実施例であ
る。固定具ストリツプ４０は、不連続のストリツ
プの状態で、あるいはコイルの状態を提供するこ
とができる。これらのストリツプまたはコイル
は、米国特許第3910324号、第3930297号、および
第4014488号に詳細に図示、説明されている形式
の工具内でねじを自動供給し、締めつけるために
使用される。

固定具ストリツプ４０は、くぎ１４でなくねじ
すなわちネジ付き固定具４２が、前述のコレータ
によつてタブ１８，２０に挿入されることを除い
て、固定具ストリツプ１０とほゞ同じ方法で作ら
れる。開端溝２８および固定具挿入開口３０の寸
法は、揃えられるねじ４２の寸法、詳細には、ね
じの外形と谷径にしたがつて定められる。溝２８
の延長部、すなわち内端部２８Ａが設けられてい
るので、同様にタブ１８，２０は種々の直径のね
じ４２に使用することが可能である。さらに、固
定具挿入開口３０の４つの縁すなわち面の３０Ａ
−３０Ｄによつて得られる四点接触により、ねじ
４２の挿入の際、これらの縁すなわち面の１つが
ネジの基部に置かれるので、ねじ４２をキヤリヤ
上の所定の位置に保持するための摩擦接触が大き
くなる確立が高い。タブ１８，２０の固定具挿入
開口を形成するため従来使用されてきた円形、す
なわち円弧形壁の場合は、ネジの山頂と壁とが１
点で接触する確率がかなり高かつた。このため、
キヤリヤ１２上のねじ４２の確実な位置づけが、
望むようにはできないことが多かつた。

第７図は、タブ２０の全部が除去された、また
は製造のときキヤリヤ１２に設けられなかつた、
ストリツプ４０に類似した固定具ストリツプ５０
を示す。ネジ付き固定具、すなわちねじ５２は溝
２８を通して上方タブ１８の位置決め開口３０に
挿入される。固定具ストリツプは前述したものと
同じ形式の工具で駆動することができ、ねじ５２
は、前に掲げた特許に詳細に図示、説明された形
式のコレータを使用してキヤリヤ１２上に揃える
ことができる。この固定具ストリツプ５０は、一
般に、短いねじ５２を揃えるときに使用される。

本発明をそのいくつかの実施例について説明し
たが、この分野の専門家が、本発明の精神および
範囲内において多数の他の修正および実施例を工
夫し得ることは明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にしたがつて構成されたキヤ
リヤ・テープすなわちストリツプの一部の斜視
図、第２図は、ストリツプ上に支持された一定直
径のくぎを示す、第１図の一部の前面図、第３図
は、第２図の線３−３に沿つた断面図、第４図
は、ストリツプ上に支持されたより大きな直径を
もつ固定具を示す第２図に類似した前面図、第５
図は、第４図の線５−５に沿つた断面図、第６図
は、キヤリヤ上に支持されたネジ付き固定具すな
わちねじを示す第１図に類似した斜視図、および
第７図は、本発明の別の実施例を構成する第６図
に類似したストリツプの一部の斜視図である。 １０……固定具ストリツプ（コイル）、１２…
…軟質プラスチツク製キヤリヤ、１４……くぎ、
１６……細長いウエブ部、１８，２０……タブ、
２２……ヒンジ部、２４……供給開口、２６……
切欠き、２８……溝、２８Ａ……内側延長部、３
０……固定具挿入開口、３０Ａ−３０Ｄ……直線
区分（辺、縁）、４０……固定具ストリツプ、４
２……ねじ、５０……固定具ストリツプ、５２…
…ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 細長いウエブと、このウエブの第１の縁に沿
   つて間隔をおいて複数配置され且つ各々がウエブ
   を横切る第１の方向に延びるタブとを有し、軟質
   プラスチツク材料の一体成形体で成る、一連の固
   定具を支持するキヤリヤにおいて、 各タブには前記第１方向に延びて端部が開いた
   溝が形成され、この溝の中心線は前記第１縁に直
   交しており、この溝には複数の直線部分で形成さ
   れる拡大した開口が形成されて溝の各側にはほぼ
   Ｖ字形状の縁が対向しており、このＶ字形状縁の
   各頂点を結ぶ線は、前記第１方向を横切る第２の
   方向にあり、該Ｖ字形状縁の各辺はほぼ等しい長
   さであることを特徴とするキヤリヤ。 ２ 前記タブには、前記拡大開口から前記ウエブ
   に向けて更に延びる第２の溝が設けられ、この第
   ２溝は端部が開いた前記第１溝に第１方向におい
   て整列していることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載のキヤリヤ。 ３ ウエブの第２の縁には、間隔をおいて複数配
   置され且つ各々がウエブを横切る第１の方向に延
   びる第２のタブが形成され、該第２タブの各々に
   は端部が開いた溝が形成され、この溝の中心線は
   前記第２縁に直交し、該溝には複数の直線部分で
   形成される拡大した開口が形成され、溝の各側に
   はほぼＶ字計上の縁が対向しており、このＶ字形
   状縁の各頂点を結ぶ線は、前記第１方向を横切る
   第２の方向にあり、該Ｖ字形状縁の各辺はほぼ等
   しい長さであることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載のキヤリヤ。 ４ 長手方向に沿つて間隔をあけて給送手段が設
   けられている可撓性材料の細長いキヤリヤウエブ
   と、 このキヤリヤウエブの縁部に複数設けられ、
   各々がキヤリヤウエブを横切る方向に縁部から突
   出するタブと、 各タブに設けられ、該タブを２つのアームに分
   割する端部が開いた溝と、 各タブの前記溝の前記アームのそれぞれにＶ字
   形状の縁が対向して設けられることによつて形成
   された溝の中間位置にある固定具受入れ開口であ
   つて、溝をその中心線で第１溝部分と第２溝部分
   とに分割し、且つウエブの長さ方向を横切るよう
   に延び、更に、隣接する２つの前記給送手段の間
   に等距離で配置された固定具受入れ開口と、 キヤリヤウエブに取り外し可能に複数取付けら
   れ、各々の軸部が前記アームによつて摩擦的に保
   持されるように前記開口に配置された固定具であ
   つて、その中心線がキヤリヤウエブから一定の距
   離をもつて且つ隣接する給送手段の中間に等距離
   をもつて配置された固定具と から成ることを特徴とする、揃えた固定具のため
   のストリツプ。 ５ 前記ウエブの両縁にはそれぞ間隔をおいたタ
   ブの列が設けられ、各列のタブの開口に、各固定
   具の軸部が挿入されることを特徴とする特許請求
   の範囲第４項記載の揃えた固定具ストリツプ。