JPH0570464A - オキサジノベンズアゾール化合物 - Google Patents

オキサジノベンズアゾール化合物

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JPH0570464A
JPH0570464A JP6129092A JP6129092A JPH0570464A JP H0570464 A JPH0570464 A JP H0570464A JP 6129092 A JP6129092 A JP 6129092A JP 6129092 A JP6129092 A JP 6129092A JP H0570464 A JPH0570464 A JP H0570464A
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compound
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dihydro
dimethyl
solvent
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JP6129092A
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English (en)
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Ryuji Tsuzuki
竜二 都築
Yuzo Matsumoto
祐三 松本
Akira Matsuhisa
彰 松久
Toru Yoda
徹 余田
Wataru Uchida
渡 内田
Isao Yanagisawa
勲 柳沢
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 化1で示されるオキサジノベンズア
ゾール誘導体 【化1】 (R1,R2,R3,R4=同一または異って水素原子また
は低級アルキル基,R5,R6=隣接炭素原子と一体とな
って,少くとも2個の窒素原子を有し,さらに酸素原
子,硫黄原子,または窒素原子を有していてもよい5ま
たは6員複素環,m=0または1) 【効果】 カリウムチャネル(K+ チャネル)活性化
薬。狭心症,高血圧症等の予防,治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,医薬,殊にカリウムチ
ャネル(K+ チャネル)活性化薬として有用な新規オキ
サジノベンズアゾール誘導体またはその製薬学的に許容
される塩に関する。本発明のオキサジノベンズアゾール
誘導体やその塩は,K+ チャネルを活性化することによ
り抗スパスム作用すなわち平滑筋弛緩作用を発現する新
しいタイプの化合物である。
【0002】
【従来の技術】平滑筋弛緩薬としては,従来から収縮系
と弛緩系に作用するものが知られており,前者では各種
の興奮性化学伝達物質受容体遮断薬およびカルシウム拮
抗薬が,また,後者では抑制性化学伝達物質受容体刺激
薬および硝酸薬(硝酸エステル)などが代表として挙げ
られる。最近,平滑筋弛緩薬にK+ チャネルを活性化
することにより平滑筋弛緩作用を発現する新しいタイプ
の薬物が報告された。
【0003】K+ チャネルは,太い動脈(特に冠および
脳動脈)ならびに気管の平滑筋では,一般の興奮性組織
とは異なり,早期かつ強く活性化され,これらの組織が
むやみに興奮しない様に機能している(内径の確保)
が,K+ チャネルの生理機能に傷害を受けると,一般の
興奮性組織と同様に電気的興奮が起り,強い収縮張力す
なわちスパスム(攣縮)が局所的に発生する。冠動脈,
脳動脈,気管支平滑筋のスパスムは,狭心症,脳血管障
害,喘息などの病気を引き起こすと言われており,その
治療,予防にはK+ チャネル活性化薬が有用であると考
えられる。
【0004】K+ チャネル活性化作用を有する化合物と
しては,特開昭58−67683号に開示されているよ
うな4−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−2H−1
−ベンゾピラン−3−オール誘導体などが知られてい
る。本発明の化合物は上記化合物とは構造を異にする新
規なオキサジノベンズアゾール誘導体であり,より強力
なK+ チャネル活性化作用を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは,K+
ャネルを活性化する化合物について検討を重ねた結果,
下記一般式(I)で示される新規オキサジノベンズオキ
サジアゾール,オキサジノベンズチアジアゾール,また
はオキサジノベンズトリアゾール誘導体やその塩が有効
であることを見出し,本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は,下記
一般式(I)で示されるオキサジノベンズアゾール誘導
体またはその塩に関する。
【0007】
【化2】
【0008】(式中の記号は以下の意味を表わす。 R1 ,R2 ,R3 およびR4 :同一または異って,水素
原子または低級アルキル基 R5およびR6:隣接する2個の炭素原子と一体となっ
て,少くても2個の窒素原子を有し,さらに窒素原子,
硫黄原子または酸素原子を有していてもよい5または6
員複素環 m:0または1)上記の化合物(I)についてさらに説
明する。
【0009】本明細書の一般式の定義において「低級」
なる用語は,特に断わらない限り,炭素数が1乃至6個
の直鎖又は分岐状の炭素鎖を意味する。従って,「低級
アルキル基」としては,具体的には例えばメチル基,エ
チル基,プロピル基,イソプロピル基,ブチル基,イソ
ブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペ
ンチル基,イソペンチル基,ネオペンチル基,tert
−ペンチル基,1−メチルブチル基,2−メチルブチル
基,1,2−ジメチルプロピル基,ヘキシル基,イソヘ
キシル基,1−メチルペンチル基,2−メチルペンチル
基,3−メチルペンチル基,1,1−ジメチルブチル
基,1,2−ジメチルブチル基,2,2−ジメチルブチ
ル基,1,3−ジメチルブチル基,2,3−ジメチルブ
チル基,3,3−ジメチルブチル基,1−エチルブチル
基,2−エチルブチル基,1,1,2−トリメチルプロ
ピル基,1,2,2−トリメチルプロピル基,1−エチ
ル−1−メチルプロピル基,1−エチル−2−メチルプ
ロピル基等が挙げられる。また,R5およびR6が一体と
なって形成する複素環としては,たとえば次式のものを
挙げることができる。
【0010】
【化3】
【0011】なお,オキサジアゾール誘導体のN−オキ
シドに関しては,下記の様な互変異性が存在することが
知られている。また,本発明の化合物には,置換基の種
類によっては,不斉炭素原子が存在する。
【0012】
【化4】
【0013】したがって,本発明の化合物には,互変異
性体および立体異性体をも包含する。つぎに本発明化合
物(I)は,酸付加塩を形成する場合がある。かかる塩
としては塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝
酸,リン酸等の鉱酸,ギ酸,酢酸,プロピオン酸,シュ
ウ酸,マロン酸,コハク酸,フマール酸,マレイン酸,
リンゴ酸,酒石酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン
酸等の有機酸,アスパラギン酸,グルタミン酸などの酸
性アミノ酸との酸付加塩が挙げられる。本発明は,種々
の合成法を適用して製造することができる。以下,代表
的な製法を示す。 製法 1
【0014】
【化5】
【0015】(式中,Ra およびRb は,一方がアミノ
基で,他方がニトロ基を意味する。R1 〜R4 ,mは前
記と同じ意味を表わす。pはいずれか一方が1,他方は
0を意味する。)本発明の化合物(I)のうち,一般式
(IV)で表わされる目的化合物は,化合物(II)を環化
して化合物(III)とした後,還元することによって製
造することができる。
【0016】前段の環化反応は,化合物(II)に,水,
メタノール,エタノールあるいはこれらの混合物中で次
亜塩素酸ナトリウム水溶液を冷却下ないし室温下に滴下
することにより行うことができる。あるいは,ベンゼ
ン,トルエンなどの反応に不活性な溶媒中,化合物(I
I)に等モルないし過剰モル量の二酢酸ヨードソベンゼ
ンを室温下ないし加熱下に作用させることによっても行
うことができる。あるいは,化合物(II)に酸性水溶液
中で等モルないし過剰モル量の亜硝酸ナトリウム及びア
ジ化ナトリウムを順次反応させて得られる沈殿物をベン
ゼン,トルエン等不活性溶媒中加熱環化させることによ
っても行うことができる。
【0017】後段の還元反応としては,N−オキシドの
一般的な脱酸素化反応を用いれば良く,具体的には,化
合物(III)に亜リン酸トリエチル,亜リン酸トリフェ
ニル,トリブチルホスフィン,三塩化リンなどの三価の
リン化合物に代表される脱酸素化剤を,無溶媒もしくは
ベンゼン,トルエン,キシレン,エーテル,クロロホル
ム,酢酸エチル,ジエチレングリコール−ジエチルエー
テルなどの反応に不活性な溶媒中,室温ないし加熱下に
作用させることによって行うことができる。 製法 2
【0018】
【化6】
【0019】(式中,Ra ,Rb ,R1 〜R4 およびm
は前記と同じ意味を表わす。)本発明化合物のうち,一
般式(VI)で表わされる化合物は,化合物(II)を還元
して化合物(V)とした後,環化させることによって製
造することができる。前段の還元法としては,ニトロ基
の一般的な還元法,たとえば,パラジウム―炭素粉末,
ラネーニッケルなどを触媒とする接触水素化反応,亜鉛
末,鉄粉末あるいは水素化アルミニウムリチウムなどを
用いる還元反応が用いられる。この還元においては,反
応条件を適宜選択することにより,ニトロ基のみを選択
的に還元することができ,また,N−オキシドの脱酸素
化を併せて行うこともできる。なお,この化合物(V)
が不安定な場合は,このものを単離精製せず,粗製のま
ま即座に後段の反応に用いることが好ましい。
【0020】後段の反応は,化合物(V)に対しジアゾ
ニウム塩の一般的生成反応,すなわち塩酸,硫酸などの
無機酸または酢酸などの有機酸の存在下,亜硝酸ナトリ
ウムを作用させた後,この反応混合物を加温もしくは加
熱還流し環化させることによって行うことができる。ま
た,この反応は,硫酸,酢酸などの存在下,亜硝酸を作
用させるかまたは酢酸などの弱い酸性条件でニトロソジ
フェニルアミン(Ph2NNO)を作用させることによ
り得られる。反応は室温乃至加温下で行うことが望まし
い。 製法 3
【0021】
【化7】
【0022】(式中R1〜R4 およびmは前記と同じ意味
を表わす)本発明化合物(I)のうち,一般式(VII)
で表わされる目的化合物は,化合物(V)を環化して得
ることができる。この環化反応は,ベンゼン,トルエ
ン,クロロホルム,メチレンクロリド,1,2−ジクロ
ルエタンなどの溶媒中,ピリジンまたはトリエチルアミ
ンなどの塩基の存在下,塩化チオニルを反応させること
により得ることができる。 製法 4
【0023】
【化8】
【0024】(式中R1〜R4およびmは前記の意味を表
わす。)式(VIII)で示されるオキサジノ[2,3−
g]キノキサリン環を有する目的化合物は,ジアミノ化
合物(V)とグリオキサールとの縮合環化反応によって
製造することができる。この反応は,水,エタノール,
酢酸などの溶媒中,氷冷下または室温下または加温下
に,ジアミノ化合物に対し等モル乃至過剰モル量のグリ
オキサール水溶液を作用させることにより行うことがで
きる。反応を促進するために,さらに亜硫酸水素ナトリ
ウムなどを存在させるのが好ましい。 製法 5
【0025】
【化9】
【0026】(式中Xは,ハロゲン原子,イミダゾール
−1−イル基,フェノキシ基などの脱離基を意味する。
1〜R4およびmは前記と同じである。)式(IX)で示
されるオキサジノ[2,3−f]ベンズイミダゾリン環
を有する目的化合物は,ベンゼン,トルエン,塩化メチ
レン,クロロホルム,エーテル,テトラヒドロフランな
どの不活性な溶媒中で,ジアミノ化合物(V)に対し,
当モル量乃至過剰モル量の活性な炭酸誘導体を反応させ
ることによって製造することができる。炭酸誘導体とし
ては,たとえばホスゲン,炭酸ジフェニル,N,N´−
カルボニルジイミダゾール,クロロギ酸p−ニトロフェ
ニルなどを挙げることができる。反応に際しては,トリ
エチルアミン,ピリジン,炭酸カリウム,水酸化ナトリ
ウムなどの塩基を存在させることが好ましい。この反応
は室温乃至加温下で行うことができる。 製法 6
【0027】
【化10】
【0028】(式中,R8は,水素原子またはアルキル
基,R9はアルキル基を,Yは水酸基,ハロゲン原子,
アルコキシ基,アシルオキシ基などの脱離基を意味す
る。また,R1〜R4およびmは前記と同じ意味を示
す。)式(X)で示されるイミダゾ[4,5−g]ベン
ズオキサジン環を有する化合物は,無溶媒またはベンゼ
ン,トルエン,キシレン,エーテル,ジメチルホルムア
ミド,塩化メチレン,クロロホルムなどの不活性な溶媒
中で,ジアミノ化合物(V)に対し等モル量ないし過剰
モル量のカルボン酸またはその反応性誘導体を反応させ
ることによって製造することができる。カルボン酸の反
応性誘導体としては,酸ハロゲン化物,酸無水物,オル
トエステルなどを挙げることができる。この反応は,加
温下または加熱還流下に行うことが好ましい。なお,カ
ルボン酸として過剰量のギ酸を用いる場合は,反応条件
によってはN−オキシド基の脱酸素化が同時に進行する
こともある。 製法 7
【0029】
【化11】
【0030】(RcおよびRdは一方がニトロ基で,他
方がR8CONH−基を,Rc´およびRd´は一方が
アミノ基で他方がR8CONH−基を表わす(式中R8
前記の意味を表わす。)。また,R1〜R4およびmは前
記と同じ意味を表わす。)この製法は,上記製法6の別
法である。前段の還元反応は,製法2と同様に行うこと
ができる。後段の環化反応は,アシルアミノ体(XII)
を無溶媒またはベンゼン,トルエン,キシレン,エタノ
ール中,場合によってはポリリン酸,濃硫酸などの脱水
剤の存在下で加熱することによって行うことができる。
また,前段の反応によって得られたアシルアミノ体(XI
I)は,いつたん単離してもよいし,前段の反応液をそ
のまま用いてもよい。 製法 8
【0031】
【化12】 (式中,R10は水素原子またはアミノ基の保護基,Zは
脱離基を意味する。R1〜R4,Ra,Rb,mは前記と
同じである。)
【0032】この製法は,前記製法1の別法である。す
なわち,化合物(XIII)を環化,還元して化合物(XI
V)とした後,R10が水素原子でない場合,この保護基
10を除去して(XV)とし,さらにこの化合物に化合物
(XVI)を縮合させることによって行うことができる。
環化,還元は,製法1と同様に行うことができる。R10
の脱保護は,用いた保護基に応じて適当な脱保護反応を
行えばよい。
【0033】縮合反応は,化合物(XV)および(XVI)
を反応に不活性な溶媒,例えばジメチルスルホキシド,
ジメチルホルムアミド,ヘキサメチルホスホラミド,テ
トラヒドロフラン中,トリエチルアミン,水素化カリウ
ム,水素化ナトリウム,カリウムt−ブトキシド,炭酸
カリウムなどの塩基の存在下に反応させることによって
行うことができる。保護基R10としては,一般的なアミ
ノ基の保護基で(XIII)の合成および(XIII)から(XI
V)を得る反応において影響されないものなら何でも良
く,例えば,アセチル基,クロロアセチル基,トリフル
オロアセチル基,ベンゾイル基,ベンジルオキシルカル
ボニル基,t−ブトキシカルボニル基,ベンジル基,フ
ェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0034】脱離基Zとしては,ヒドロキシ基,アルコ
キシ基,アシルオキシ基,メチルスルホニルオキシ基,
p−トルエンスルホニルオキシ基,ハロゲン原子,アル
キルチオ基などが挙げられるが,特にハロゲン原子が好
ましい。各反応によって得られる生成物の単離精製は容
易に行うことができる。即ち,反応終了後,反応液を過
剰の水または氷水中に注ぎ,適当な有機溶媒,例えば,
メチレンクロリド,クロロホルム,ベンゼン,ジエチル
エーテル,酢酸エチルなどで有機物を抽出し,乾燥後,
溶媒を留去して得られる残渣を再結晶,もしくはシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することによ
り行うことができる。再結晶およびシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに用いる有機溶媒は,ヘキサン,ベン
ゼン,メチレンクロリド,クロロホルム,酢酸エチル,
アセトン,エタノール,メタノールなどから適当な溶媒
を用いても,あるいはこれらの混合溶媒を用いてもよ
い。
【0035】さらに,場合によっては反応の進行に伴い
生成物が結晶として析出してくることもあり,この場合
は,それを濾取し,上記と同様の適当な有機溶媒で再結
晶すれば,より簡便に単離精製できる。なお,本発明化
合物には前記の如く,各種の立体異性体が存在する場合
があるが,幾何異性体はそれら異性体相互間の理化学的
性質の差を利用するなどして分離・精製が可能である。
また,光学異性体は適当な原料化合物を用いるか,又は
一般的なラセミ分割法〔例えば一般的な光学活性酸(酒
石酸)とのジアステレオマー塩に導き光学分割する方法
など〕を適用することにより純粋な異性体とすることが
できる。
【0036】
【発明の効果】本発明によって提供される化合物はK+
チャネル活性化作用を有しており,狭心症や心筋梗塞な
どの虚血性疾患をはじめ,高血圧症(動脈硬化,肥満お
よび脂血不良等),うっ血性心不全,不整脈及び末梢血
管障害等の循環器系疾患の予防及び治療剤として有用で
ある。また,本発明化合物は循環器作用以外にも脳血管
障害(脳血管攣縮,片頭痛及びめまい等),末梢血管障
害(発毛不全,脱毛症,四技冷寒等),呼吸器系障害
(可逆性気道閉塞,過敏性気道閉塞及び喘息等),消化
器系障害(潰瘍,神経性胃腸疾患,過敏性大腸疾患及び
憩室疾患及び胆管の閉塞等),視聴覚障害(内耳変調,
聴器官変調,緑内障,弱視力及び眼内高血圧症等),泌
尿器系障害(腎不全,腎結石の通過に伴う障害,頻尿,
排尿困難症及び失禁等)及び生殖器系障害(早産及び月
経困難等)等の平滑筋収縮にともなう各種障害の治療薬
としても有用である。更に,本発明化合物は,血糖値異
常(低血糖,糖尿病等)及び心臓刺激伝導系異常(不整
脈等)等に基づく障害の治療剤としても有用である。
【0037】本発明化合物のこれら薬理効果は以下に示
す試験方法によって確認されるものであるが,摘出標本
においてK+ チャネル活性化作用は,10-9〜10-4
の濃度範囲で認められた。静脈内投与による血圧降下作
用及び冠血流量増加作用は,1〜1000μg/kgの
範囲で,また冠動脈内投与による冠血管拡張作用は0.
3〜100μgの範囲で,有効であった。更に,本発明
化合物のあるものは血圧降下作用及び冠血管拡張作用の
持続時間が長いことも確認された。以下に本発明化合物
中,主な化合物について,これらの薬理効果を裏付ける
試験方法を掲記する。
【0038】試験方法 (1) 3,4−ジアミノピリジン誘発周期性収縮に対
する作用 実験は内田及び杉本らの方法(脈管学,24,133〜
143,1984)に準じて行った。雌雄雑種イヌをペ
ントバルビタール30mg/kgの静脈内投与により麻
酔した後,放血致死させ心臓を摘出した。Krebs−
Henseleit液中において,左冠動脈回旋枝ない
しは前下行枝を摘出し,約2mm幅のリング標本を作製
した。標本はステンレス鋼製ホックに装置し負荷張力
1.0g下に混合ガス(95%O2 及び5%CO2 )を
通気したKrebs−Henseleit液(37℃)
中に懸垂し等尺性収縮を記録した。標本は30分間安定
させた後,3,4−ジアミノピリジン(10mM)処置
により周期性収縮を誘発した。周期性収縮の収縮高及び
収縮頻度がほぼ一定した時点より被験化合物を累積的に
栄養液中に添加し,収縮高及び収縮頻度の濃度−作用曲
線を求め効果を判定した。本発明化合物のIC50値は
0.1〜10μMであった。具体的結果を下表1に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】(2) 心・血管系に対する作用 雌雄雑種イヌをペントバルビタール30mg/kgの静
脈内投与により麻酔した後,気管挿管し,人工呼吸下に
実験を行った。開胸下に,心拍数,血圧,左心室内圧,
左心室最大収縮速度,肺動脈圧,中心静脈圧,心拍出量
及び冠動脈血流量を測定した。被験化合物は大腿静脈に
留置したカニューレより投与し,効果を判定した。静脈
内投与による血圧降下作用は,1〜1000μg/kg
の範囲で有効であった。具体的結果を下表に示す。
【0041】
【表2】
【0042】(3) 冠血管拡張作用 雌雄雑種イヌをペントバルビタール30mg/kgの静
脈内投与により麻酔した後,気管挿管し,人工呼吸下に
実験を行った。開胸下に,総頸動脈より導いた自己血に
より体外循環経路を介して左冠動脈回旋枝を定圧灌流し
た。冠動脈血流量は対外循環路中に設けた電磁血流計プ
ローブにより測定した。被験化合物は対外循環より直接
冠動脈内へ投与し,冠血管拡張作用を判定した。なお,
被験薬の冠血管拡張作用はパパベリン300μg冠動脈
内投与時の反応を100%とした時の相対百分率を求
め,これより100%血流量増加用量(ED100 pap
を求めた。具体的結果を下表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】(4)降圧作用 岡本−青木系雄性高血圧自然発症ラット(SHR)をペ
ントバルビタール60mg/kgの腹腔内投与により麻
酔後,血圧測定用カニューレを左総頸動脈内に留置し,
カニューレの他端を後頸より体外へ導出した。術後4〜
5日の安定期間を置いた後に血圧及び心拍数を無麻酔拘
束下に測定した。被験化合物は0.5%methyl cellose
溶液に懸濁し5ml/kgの容量で経口投与し,効果
を判定した。具体的結果を表4に示す
【0045】
【表4】
【0046】本発明化合物は毒性が低く,医薬としての
使用に適している。例えば,実施例2の化合物をF34
4ラット(7週齡:雄雌各5匹)に経口投与で一日当た
り200mg/kg,2週間連続投与したが,死亡例は
見当たらなかった。
【0047】本発明化合物(I)又はその塩の1種又は
2種以上を有効成分として含有する製剤は,通常用いら
れる製剤用の担体や賦形剤,その他の添加剤を用いて,
錠剤,バッカル,散剤,細粒剤,顆粒剤,カプセル剤,
丸剤,経口用液剤(シロップ剤を含む),注射剤,吸入
剤,坐剤,経皮用液剤,軟膏,経皮用貼付剤,経粘膜貼
付剤(例えば口腔内貼付剤),経粘膜用液剤(例えば経
鼻用液剤)などに調製され,経口的または非経口的に投
与される。
【0048】製剤用の担体や賦形剤としては,固体又は
液体状の非毒性医薬用物質が挙げられる。これらの例と
しては,乳糖,ステアリン酸マグネシウム,スターチ,
タルク,ゼラチン,寒天,ペクチン,アラビアゴム,オ
リーブ油,ゴマ油,カカオバター,エチレングリコール
等やその他常用のものが挙げられる。本発明化合物の臨
床的投与量は,適用される患者の疾患,症状,体重,年
齢や性別,投与ルート等を考慮して適宜設定されるが,
通常経口で成人1日当り0.1〜300mg,静注で成
人1日当り0.06〜100mgであり,これを1回で
あるいは2〜4回に分けて投与する。
【0049】
【実施例】次に,実施例を掲記し,本発明を更に詳細に
説明する。なお,原料化合物には新規な物質も含まれて
おり,そのような原料化合物の公知物からの入手方法を
参考例に示す。 参考例 1(実施例1の製法の原料の製造法)
【0050】
【化13】
【0051】水素化ナトリウム(60%油性)0.38
gをジメチルホルムアミド14mlに懸濁させ,これに
3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2
H−1,4−ベンズオキサジン1.00gを加えた。こ
の溶液に,氷冷下で2−ブロモピリジン N−オキシド
塩酸塩1.01gを加え,70℃で16時間撹拌した。
反応液を氷水中に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層
を食塩水で洗い,無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し,クロロホルム−アセトン(3:1)の混液
で溶出して油状の2−(3,4−ジヒドロ−2,2−ジ
メチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン
−4−イル)ピリジン N−オキシド0.34gを得
た。これに塩酸のエタノール溶液(濃塩酸1mlとエタ
ノール5mlから調製)を加え,溶媒を留去して得られ
た残留物をアセトンから再結晶して,2−(3,4−ジ
ヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4
−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシ
ド塩酸塩182mgを得た。
【0052】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 146〜191℃ ii) 元素分析値(C151534 ・HClとして) C(%) H(%) N(%) Cl(%) 計算値 53.34 4.77 12.44 10.50 実測値 52.63 4.68 12.25 10.42 iii) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6 ) δ(ppm);1.36(6H,s),3.70(2
H,s),6.45(1H,m),7.3〜7.8(5
H,m),8.46(1H,dd),9.49(1H,
brs)
【0053】
【化14】
【0054】1) 2−(3,4−ジヒドロ−2,2−
ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジ
ン−4−イル)ピリジン N−オキシド8.05g,塩
化アンモニウム28.50g,メタノール140ml,
水140mlの混合物に,氷冷下で亜鉛末34.94g
を加え,5℃で14時間撹拌した。不溶物を濾別し,濾
液を濃縮し,酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥し,溶媒を留去して,粗製の2−
(7−アミノ−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−
2H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン
N−オキシド7.32gを得た。
【0055】2) 1)で得られた2−(7−アミノ−
3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1,4−
ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシド
6.72gを塩化メチレン30mlに溶解し,これに氷
冷下で無水酢酸2.6mlを加え,室温で4時間撹拌し
た。反応液にメタノール20mlを加えて過剰の無水酢
酸を分解させた後,溶媒を留去して粗製の2−(7−ア
セトアミド−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2
H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン
N−オキシド8.40gを得た。
【0056】3) 2)で得られた2−(7−アセトア
ミド−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−
1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−
オキシド8.76gを酢酸35mlに溶解し,これに氷
冷下で硝酸の酢酸溶液(発煙硝酸1.49mlと酢酸1
6mlより調製)を滴下し室温で1時間撹拌した。反応
液を氷水中に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を水
洗し,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し,クロロホルム−アセトン(1:1)の混液で溶出し
て得られた結晶をエタノール40mlから再結晶して2
−(7−アセトアミド−3,4−ジヒドロ−2,2−ジ
メチル−6−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン
−4−イル)ピリジン N−オキシド5.10gを得
た。
【0057】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 140〜144℃ ii) 元素分析値(C171845 ・0.5C25
Hとして) C(%) H(%) N(%) 計算値 56.98 5.06 15.63 実測値 56.69 5.51 14.70 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ;1.42(6H,s),2.26(3H,s),
3.68(2H,s),7.0〜7.4(3H,m),
7.48(1H,s),8.2〜8.4(1H,m),
8.32(1H,s),10.41(1H,brs)
【0058】
【化15】
【0059】2−(7−アセトアミド−3,4−ジヒド
ロ−2,2−ジメチル−6−ニトロ−2H−1,4−ベ
ンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシド
0.50gをエタノール6mlに懸濁させ,これに5N
塩酸6mlを加え,100℃で2時間撹拌した。反応液
を氷水中に注ぎ,過剰の炭酸水素ナトリウムで酸を中和
しクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し,溶媒を留去して得られた残留物をエタノ
ールから再結晶して2−(7−アミノ−3,4−ジヒド
ロ−2,2−ジメチル−6−ニトロ−2H−1,4−ベ
ンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシド3
59mgを得た。
【0060】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 285〜289℃(分解) ii) 元素分析値(C151644 として) C(%) H(%) N(%) 計算値 56.96 5.10 17.71 実測値 56.80 5.15 17.50 iii) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6 ) δ(ppm);1.35(6H,s),3.63(2
H,s),6.42(1H,s),6.85(1H,
s),7.1〜7.3(3H,m),7.39(1H,
dd),7.56(1H,d),8.33(1H,d) 参考例 2(実施例4の製法の原料の製造法)
【0061】
【化16】
【0062】参考例1,(b),(3)と同様にして,
2−(6−アセタミド−3,4−ジヒドロ−2,2−ジ
メチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)
ピリジン N−オキシドより2−(6−アセタミド−
3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2
H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジンN
−オキシドを得た。
【0063】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 230〜233℃ ii) 元素分析値(C171845・0.1H2Oとし
て) C(%) H(%) N(%) 計算値 56.69 5.09 15.56 実測値 56.61 5.06 15.61 iii) 質量分析値(m/z):358(M+) iv) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm);1.43(6H,s),2.17(3
H,s),3.66(2H,br),7.2〜7.5
(4H,m),7.79(1H,s),7.98(1
H,s),8.3〜8.4(1H,m),10.51
(1H,brs)
【0064】
【化17】
【0065】参考例1(c)と同様にして,2−(6−
アセタミド−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7
−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−4−イ
ル)ピリジン N−オキシドより,2−(6−アミノ−
3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2
H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジンN
−オキシドを得た。
【0066】この化合物は以下の理化学的性状を有す
る。 i) 融 点 234〜238℃ ii) 元素分析値(C151444として) C(%) H(%) N(%) 計算値 56.96 5.10 17.71 実測値 56.75 5.14 17.67 iii) 質量分析値(m/z):317(M++1,F
AB) iv) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO− 6) δ(ppm);1.34(6H,s),3.54(2
H,br),5.73(1H,s),7.02(2H,
br),7.31(1H,s),7.31〜7.74
(3H,m),8.36〜8.45(1H,m) 実施例 1
【0067】
【化18】
【0068】2−(7−アミノ−3,4−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−6−ニトロ−2H−1,4−ベンズ
オキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシド1.5
8g,エタノール110ml,1N水酸化ナトリウム水
溶液8.5ml,水2.5mlの混合物に室温で次亜塩
素酸ナトリウム溶液(市販,有効塩素5.0%以上)
4.5mlをゆっくり滴下し15分間撹拌した。反応液
を氷水中に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩
水で洗い,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,溶媒を留去
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し,クロロホルム−アセトン(2:1)の混液で溶出
して7,8−ジヒドロ−6,6−ジメチル−8−(2´
−ピリジル)−6H−[1,4]オキサジノ[2,3−
f][2,1,3]ベンズオキサジアゾール 1,1´
−ジオキシド751mgを得た。また,これをエタノー
ルから再結晶することにより元素分析用試料を得た。
【0069】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 197.5〜199.5℃(分解) ii) 元素分析値(C151444として) C(%) H(%) N(%) 計算値 57.32 4.49 17.83 実測値 57.16 4.58 17.64 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm);1.49(6H,s),3.2〜4.2
(2H,brs),5.97(1H,s),6.74
(1H,s),7.2〜7.6(3H,m),8.2〜
8.4(1H,m) 実施例 2
【0070】
【化19】
【0071】実施例1で得た7,8−ジヒドロ−6,6
−ジメチル−8−(2´−ピリジル)−6H−[1,
4]オキサジノ[2,3−f][2,1,3]ベンズオ
キサジアゾール 1,1´−ジオキシド751mgをベ
ンゼン15mlに懸濁させ,これに亜リン酸トリエチル
0.46mlを滴下し,加熱還流下に11時間撹拌し
た。溶媒を留去し,残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し,クロロホルム−アセトン(1:1)
の混液で溶出して得られた結晶をエタノールから再結晶
して2−(7,8−ジヒドロ−6,6−ジメチル−6H
−[1,4]オキサジノ[2,3−f][2,1,3]
ベンズオキサジアゾール−8−イル)ピリジン N−オ
キシド312mgを得た。
【0072】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 202.5〜205.5℃ ii) 元素分析値(C151443として) C(%) H(%) N(%) 計算値 60.40 4.73 14.78 実測値 60.45 4.79 14.73 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm);1.51(6H,s),3.2〜4.0
(2H,brs),6.40(1H,s),7.05
(1H,s),7.2〜7.6(3H,m),8.3〜
8.4(1H,m) 実施例 3
【0073】
【化20】
【0074】1) 2−(7−アミノ−3,4−ジヒド
ロ−2,2−ジメチル−6−ニトロ−2H−1,4−ベ
ンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシド9
48mgをエタノール180mlに懸濁させ,これに触
媒量の10%パラジウム−炭素粉末を加え,常温常圧下
において接触水素化反応を行った。触媒を濾去し,溶媒
を留去して粗製の6,7−ジアミノ−3,4−ジヒドロ
−2,2−ジメチル−4−(2−ピリジル)−2H−
1,4−ベンズオキサジンを得た。このものは,即座に
次の反応に使用した。
【0075】2) 1)で得た6,7−ジアミノ−3,
4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−4−(2−ピリジ
ル)−2H−1,4−ベンズオキサジンを酢酸0.84
ml,水1.56mlに溶解し,これに亜硝酸ナトリウ
ム240mgを水1mlに溶解させた水溶液を室温で加
えた。反応液を80℃で1分間加熱し,水120ml,
水酸化ナトリウム0.90g,塩化ナトリウム27gを
加え,酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し,無水硫
酸マグネシウムで乾燥し,溶媒を留去した。残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,クロロホル
ム−アセトン(6:1)の混液で溶出して得られた結晶
をエタノールから再結晶して7,8−ジヒドロ−6,6
−ジメチル−8−(2−ピリジル)−6H−[1,4]
オキサジノ[2,3−f]ベンズトリアゾール445m
gを得た。
【0076】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 224.5〜227.5℃ ii) 元素分析値(C151552として) C(%) H(%) N(%) 計算値 63.82 5.49 24.57 実測値 64.04 5.37 24.90 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3+DMSO−
6) δ(ppm);1.33(6H,s),3.91(2
H,s),6.7〜8.1(5H,m),8.33(1
H,d),14.76(1H,brs) 実施例 4
【0077】
【化21】
【0078】実施例1と同様にして,2−(6−アミノ
−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−
2H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン
N−オキシドより,7,8−ジヒドロ−6,6−ジメ
チル−8−(2´−ピリジル)−6H−[1,4]オキ
サジノ[2,3−f][2,1,3]ベンズオキサジア
ゾール 3,1´−ジオキシドを得た。この化合物は以
下の理化学的性質を有する。 i) 融 点 207〜209℃ ii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm);1.51(3H,s),3.64(2
H,brs),6.03(1H,s),6.79(1
H,s),7.3〜7.5(3H,m),8.3〜8.
4(1H,m) iii) 質量分析値(m/z):315(M++1) 実施例 5
【0079】
【化22】
【0080】2−(6−アミノ−3,4−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベンズ
オキサジン−4−イル)ピリジン 1−オキシド632
mgを酢酸20mlに溶解し,10%パラジウム炭素6
0mgを加えた後,接触還元を行った。反応液をセライ
ト濾過した後,溶媒を減圧留去した。残渣を水12ml
に溶解し,アンモニア水0.6ml,亜硫酸水素ナリト
ウム600mg,40%グリオキサール水溶液415m
gを加え,室温下20分撹拌した。反応液からクロロホ
ルム抽出し,水洗,硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を
減圧留去した。得られた粗結晶をエタノールから再結晶
して,2−(8,9−ジヒドロ−7,7−ジメチル−7
H−[1,4]オキサジノ[2,3−g]キノキサリン
−9−イル)ピリジン 1−オキシド150mgを得
た。
【0081】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 228〜 230℃ ii) 元素分析値(C171642 として) C(%) H(%) N(%) 計算値 66.22 5.23 18.17 実験値 66.00 5.31 17.90 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.52(6H,s),3.78(2
H,brs),7.12(1H,s),7.2−7.4
(2H,m),7.5−7.7(2H,m),8.3−
8.4(1H,m),8.5−8.7(2H,m) 実施例 6
【0082】
【化23】
【0083】2−(6−アミノ−3,4−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベンズ
オキサジン−4−イル)ピリジン 1−オキシド632
mgを酢酸10mlに溶解し,10%パラジウム炭素5
0mgを加えた後,接触還元を行なった。反応液をセラ
イト濾過した後,溶媒を減圧留去した。残渣をテトラヒ
ドロフラン10mlに溶解し,氷冷下でカルボニルジイ
ミダゾール324mgのテトラヒドロフラン溶液5ml
を加え,室温で一夜撹拌した。生じた沈殿を濾去し,溶
媒を減圧留去した。残渣を水に溶解し,クロロホルムで
洗浄した後,室温で1時間放置し,生じた結晶を濾取す
ることにより,2−(7,8−ジヒドロ−6,6−ジメ
チル−2−オキソ−6H−[1,4]オキサジノ[2,
3−f]ベンズイミダゾリン−8−イル)ピリジン 1
−オキシド130mgを得た。
【0084】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 220−225℃ ii) 元素分析値 (C161643 ・H2 Oとし
て) C(%) H(%) N(%) 計算値 58.17 5.49 16.96 実験値 57.89 5.39 16.88 iii) 核磁気スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.32(6H,s),3.80(2
H,brs),6.18(1H,s),6.36(1
H,s),6.8−7.0(1H,m),7.2−7.
4(2H,m),8.2−8.4(1H,m),9.9
5(1H,s),10.11(1H,s) 実施例 7
【0085】
【化24】
【0086】2−(6−アセタミド−3,4−ジヒドロ
−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベン
ズオキサジン−4−イル)ピリジン 1−オキシド50
0mgを酢酸10mlに溶解し,10%パラジウム炭素
40mgを加え,接触還元を行った。反応液をセライト
濾過した後,100℃で30分撹拌した。放冷後,溶媒
を減圧留去し,飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和し
た。クロロホルム抽出し,水洗,硫酸マグネシウムで乾
燥後,溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液クロロホルム/メタノール
1:1溶液)にて精製し,エタノール−イソプロピルエ
ーテルより結晶することにより,2−(7,8−ジヒド
ロ−2,6,6−トリメチル−6H−[1,4]オキサ
ジノ[2,3−f]ベンズイミダゾール−8−イル)ピ
リジン 1−オキシド180mgを得た。
【0087】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 165〜170℃ ii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.32(6H,s),2.52(3
H,s),3.80(2H,s),6.80(1H,
s),6.9−7.5(4H,m),8.2−8.3
(1H,m) 実施例 8
【0088】
【化25】
【0089】2−(6−アミノ−3,4−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベンズ
オキサジン−4−イル)ピリジン 1−オキシド500
mgを酢酸25mlに溶解し,触媒量の10%パラジウ
ム炭素を加えた後,接触還元を行った。触媒を濾去した
後,溶媒を減圧留去した。残渣をギ酸10mlに溶解
し,還流下に18時間撹拌した。溶媒を留去し,残渣に
水を注ぎ,炭酸水素ナトリウムで中和後,酢酸エチルで
抽出した。有機層を水洗し,無水硫酸マグネシウムで乾
燥し,溶媒を留去した。残渣をシルカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し,クロロホルム−メタノール(2
0:1)の混液で溶出し,得られた粗結晶をエタノール
から再結晶して1,6,7,8−テトラヒドロ−6,6
−ジメチル−8−(2−ピリジル)イミダゾ[4,5−
g][1,4]ベンズオキサジン119mgを得た。
【0090】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 268〜271℃ ii) 元素分析値(C16164 Oとして) C(%) H(%) N(%) 計算値 68.55 5.75 19.99 実測値 68.43 5.68 19.81 iii) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6 ) δ(ppm);1.22(6H,s),3.88(2
H,s),6.8〜6.9(1H,m),7.01(1
H,s),7.35(1H,d),7.5〜7.8(2
H,m),8.03(1H,s,)8.2〜8.4(1
H,m),12.05(1H,brs) 実施例 9
【0091】
【化26】
【0092】1) 2−(6−アミノ−3,4−ジヒド
ロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−ベ
ンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシド5
49mgを酢酸30mlに溶解させ,これに触媒量の1
0%パラジウム−炭素粉末を加え,常温常圧下において
接触水素化反応を行った。触媒を濾去し,溶媒を留去し
て粗製の2−(6,7−ジアミノ−3,4−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン−
4−イル)ピリジン N−オキシドを得た。このもの
は,即座に次の反応に使用した。
【0093】2) 1)で得た2−(6,7−ジアミノ
−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1,4
−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシ
ドを酢酸0.5ml,水1mlに溶解し,これに亜硝酸
ナトリウム139mgを水0.5mgに溶解させた水溶
液を室温で加えた。反応液を80℃で1分間加熱し,水
70ml,水酸化ナトリウム0.52g,塩化ナトリウ
ム16gを加え,酢酸エチルで抽出した。有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥し,溶媒を留去した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,クロロホ
ルム−メタノール(10:1)の混合液で溶出して得ら
れた結晶をエタノールから再結晶して2−(1,6,
7,8−テトラヒドロ−[1,2,3]トリアゾロ
[4,5−g][1,4]ベンズオキサジン−8−イ
ル)ピリジン N−オキシド278mgを得た。
【0094】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 262〜264.5℃ ii) 元素分析値(C151552 として) C(%) H(%) N(%) 計算値 60.60 5.09 23.56 実測値 60.58 5.09 23.59 iii) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6 ) δ(ppm);1.36(6H,s),3.61(2
H,s),6.36(0.5H,s),6.73(0.
5H,s),7.0〜7.8(4H,m),8.3〜
8.4(1H,m),14.91(0.5H,br
s),15.16(0.5H,brs) 実施例 10
【0095】
【化27】
【0096】1) 実施例9の1)と同様にして2−
(6−アミノ−3,4−ジヒドロ−7−ニトロ−2H−
1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−
オキシド603mgの接触水素化反応を行い,粗製の2
−(6,7−ジアミノ−3,4ジヒドロ−2,2−ジメ
チル−2H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)ピ
リジン N−オキシドを得,即座に次の反応に使用し
た。
【0097】2) 1)で得た2−(6,7−ジアミノ
−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H−1,4
−ベンズオキサジン−4−イル)ピリジン N−オキシ
ドをベンゼン8ml,トリエチルアミン2.1mlの混
合液中に懸濁させ,これに塩化チオニル0.36mlを
ベンゼン6mlに溶かした溶液をゆっくり滴下した後,
還流下に15分間撹拌した。反応液を氷水中に注ぎ,酢
酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥し,溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し,クロロホルム−アセトン
(2:1)の混液で溶出し,246mgの非晶質状物質
を得た。これを再度シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し,クロロホルム−メタノール(70:1)の混
液で溶出し,得られた結晶をエタノールから再結晶して
2−(7,8−ジヒドロ−6,6−ジメチル−6H−
[1,2,5]チアジアゾロ[3,4−g][1,4]
ベンズオキサジン−8−イル)ピリジン N−オキシド
93mgを得た。
【0098】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 173〜174℃ ii) 元素分析値(C151442 Sとして) C(%) H(%) N(%) S(%) 計算値 57.31 4.49 17.82 10.20 実測値 57.10 4.67 17.55 10.16 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.51(6H,s),3.73(2
H,brs),6.87(1H,s),7.2〜7.6
(4H,m),8.3〜8.4(1H,m) 参考例 3(実施例11の製法の原料)
【0099】
【化28】
【0100】3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−6
−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン20g,無
水酢酸40ml,ピリジン40mlの混合物を60℃で
70時間撹拌した。反応液を氷水中に注ぎ,析出した沈
殿を濾取し,エタノール240mlから再結晶して4−
アセチル−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−6−
ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン21.4gを
得た。この結晶500mgをさらにエタノール6mlか
ら再結晶して分析用試料394mgを得た。この化合物
は以下の理化学的性質を有する。 i) 融 点 126.5〜129.5℃ ii) 元素分析値(C121424として) C(%) H(%) N(%) 計算値 57.59 5.64 11.19 実測値 57.52 5.57 11.22 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.39(6H,s),2.40(2
H,s),3.75(2H,s),6.94(1H,
d),7.97(1H,dd),8.94(1H,br
s)
【0101】
【化29】
【0102】1)4−アセチル−3,4−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−6−ニトロ−2H−1,4−ベンズ
オキサジン20.9gをエタノール200mlに懸濁さ
せ,触媒量のラネーニッケルを加え,常温常圧下におい
て接触水素化反応を行った。触媒を濾去し,溶媒を留去
して粗製の4−アセチル−6−アミノ−3,4−ジヒド
ロ−2,2−ジメチル−2H−1,4−ベンズオキサジ
ン18.2gを得た。2)1)で得た4−アセチル−6
−アミノ−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−2H
−1,4−ベンズオキサジン18.2g,塩化メチレン
120ml,トリエチルアミン13.8mlの混合物に
氷冷下,無水トリフルオロ酢酸13.7mlを塩化メチ
レン40mlに溶解した溶液を20分かけて滴下した。
反応液を氷冷下で1時間撹拌,水100mlを加えて分
液した。水層をさらにクロロホルムと振り,有機層を合
わせて水洗し,無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去し,残留物をエタノール60mlから再結晶して
4−アセチル−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−
6−トリフルオロアセトアミド−2H−1,4−ベンズ
オキサジン22.1gを得た。
【0103】この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。 i) 融 点 162〜164℃ ii) 元素分析値(C1415323として) C(%) H(%) N(%) F(%) 計算値 53.17 4.78 8.86 18.02 実測値 53.01 4.69 8.84 17.84 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.34(6H,s),2.37(3
H,s),3.69(2H,s),6.86(1H,
d),7.27(1H,drs),7.89(1H,b
rs),8.52(1H,brs)
【0104】
【化30】
【0105】4−アセチル−3,4−ジヒドロ−2,2
−ジメチル−6−トリフルオロアセトアミド−2H−
1,4−ベンズオキサジン22.0gを酢酸100ml
に溶解し,これに硝酸の酢酸溶液(発煙硝酸3,7ml
と酢酸50mlより調製)を滴下し室温で2時間撹拌し
た。反応液を氷水600mlに注ぎ,析出した結晶を濾
取し,エタノール100mlから再結晶して4−アセチ
ル−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ
−6−トリフルオロアセトアミド−2H−1,4−ベン
ズオキサジン21.6gを得た。この化合物は以下の理
化学的性質を有する。
【0106】i) 融 点 130〜137℃ ii) 元素分析値(C1414335として) C(%) H(%) N(%) F(%) 計算値 46.54 3.91 11.63 15.78 実測値 46.50 3.89 11.62 15.72 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.37(6H,s),2.48(3
H,s),3.77(2H,s),7.83(1H,
s),8.86(1H,s),11.20(1H,br
s)
【0107】
【化31】
【0108】4−アセチル−3,4−ジヒドロ−2,2
−ジメチル−7−ニトロ−6−トリフルオロアセトアミ
ド−2H−1,4−ベンズオキサジン21.6g,メタ
ノール500ml,水50ml,炭酸水素ナトリウム1
0.5gの混合物を室温で7時間撹拌した。反応液を氷
水1.5l中に注ぎ,析出した沈殿を濾取し,エタノー
ル450mlから再結晶して4−アセチル−6−アミノ
−3,4−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−
2H−1,4−ベンズオキサジン13.5gを得た。こ
の化合物は以下の理化学的性質を有する。
【0109】i) 融 点 201.5〜204.5℃ ii) 元素分析値(C121534として) C(%) H(%) N(%) 計算値 54.33 5.70 15.84 実測値 54.15 5.63 15.83 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.37(6H,s),2.37(3
H,s),3.65(2H,s),7.38(1H,
s),7.64(1H,s)
【0110】
【化32】
【0111】4−アセチル−6−アミノ−3,4−ジヒ
ドロ−2,2−ジメチル−7−ニトロ−2H−1,4−
ベンズオキサジン530mgを5N塩酸3ml中に懸濁
させ,これに氷冷下で亜硝酸ナトリウム156mgの水
溶液3mlを滴下した。反応液を氷冷下で1時間撹拌
し,亜硝酸ナトリウム73mgの水溶液1mlをさらに
滴下し,10分間撹拌した。反応液に氷冷下でアジ化ナ
トリウム137mgの水溶液3mlを滴下し,90分撹
拌した。反応液に水10mlを加え,沈殿を濾取し,ト
ルエン5ml中で8時間加熱還流した。反応液を酢酸エ
チルで希釈し,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,溶媒を
留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し,クロロホルム−酢酸エチル(50:1)の混
液で溶出して得られた結晶をエタノール14mlから再
結晶して8−アセチル−7,8−ジヒドロ−6,6−ジ
メチル−6H−[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4
−g][1,4]ベンズオキサジン 3−オキシド26
7mgを得た。この化合物は以下の理化学的性質を有す
る。
【0112】i) 融 点 168〜170.5℃ ii) 元素分析値(C121334として) C(%) H(%) N(%) 計算値 54.75 4.98 15.96 実測値 54.61 4.91 15.98 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.41(6H,s),2.43(3
H,s),3.80(2H,s),6.79(1H,
s),7.72(1H,s)
【0113】
【化33】
【0114】8−アセチル−7,8−ジヒドロ−6,6
−ジメチル−6H−[1,2,5]オキサジアゾロ
[3,4−g][1,4]ベンズオキサジン 3−オキ
シド211mg,トルエン15ml,亜リン酸トリエチ
ル0.18mlの混合物を16時間加熱還流した。溶媒
を留去し,残留物にエーテルを加え,沈殿を濾取し,エ
タノール2mlから再結晶して8−アセチル−7,8−
ジヒドロ−6,6−ジメチル−6H−[1,2,5]オ
キサジアゾロ[3,4−g][1,4]ベンズオキサジ
ン136mgを得た。この化合物は以下の理化学的性質
を有する。
【0115】i) 融 点 142〜144℃ ii) 元素分析値(C121333として) C(%) H(%) N(%) 計算値 58.29 5.30 16.99 実測値 58.32 5.26 17.00 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.42(6H,s),2.45(3
H,s),3.86(2H,s),7.09(1H,
d),7.9(1H,brs)
【0116】
【化34】
【0117】8−アセチル−7,8−ジヒドロ−6,6
−ジメチル−6H−[1,2,5]オキサジアゾロ
[3,4−g][1,4]ベンズオキサジン1.22
g,メタノール40ml,水4ml,炭酸カリウム1.
37gの混合物を室温で1時間撹拌した。反応液を氷水
300ml中に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥し,溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,ヘキ
サン−酢酸エチル(2:1)の混液で溶出して7,8−
ジヒドロ−6,6−ジメチル−6H−[1,2,5]オ
キサジアゾロ[3,4−g][1,4]ベンズオキサジ
ン1.02gを得た。この化合物は以下の理化学的性質
を有する。
【0118】i) 融 点 148〜152.5℃ ii) 元素分析値(C101132として) C(%) H(%) N(%) 計算値 58.53 5.40 20.48 実測値 58.32 5.42 20.52 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.43(6H,s),3.27(3
H,s),4.77(1H,brs),6.53(1
H,s),6.95(1H,s) 実施例11
【0119】
【化35】
【0120】水素化ナトリウム(60%)215mgを
ヘキサメチルホスホラミド5mlに懸濁させ,これに
7,8−ジヒドロ−6,6−ジメチル−6H−[1,
2,5]オキサジアゾロ[3,4−g][1,4]ベン
ズオキサジン500mg,2−クロロピリジンN−オキ
シド塩酸塩486mgを順次加え室温で6時間撹拌し
た。反応液を氷水中に注ぎ,酢酸エチルで抽出した。有
機層を食塩水で洗い,無水硫酸マグネシウムで乾燥し,
溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し,クロロホルム−アセトン(2:1)の
混液で溶出して得られた結晶をエタノール6mlから再
結晶して2−(7,8−ジヒドロ−6,6−ジメチル−
6H−[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4−g]
[1,4]ベンズオキサジン−8イル)ピリジン 1−
オキシド409mgを得た。この化合物は以下の理化学
的性質を有する。
【0121】i) 融 点 193〜195℃ ii) 元素分析値(C151443として) C(%) H(%) N(%) 計算値 60.40 4.73 18.78 実測値 60.24 4.71 18.74 iii) 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 ) δ(ppm);1.51(6H,s),3.68(2
H,brs),6.44(1H,s),7.09(1
H,s),7.3〜7.6(3H,m),8.3〜8.
5(1H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 513/04 301 8415−4C (72)発明者 余田 徹 茨城県つくば市二の宮2丁目5−9 ルー ミー筑波205 (72)発明者 内田 渡 茨城県牛久市刈谷町1−142 (72)発明者 柳沢 勲 東京都練馬区石神井台2−22−8

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中の記号は以下の意味を表わす。 R1 ,R2 ,R3 およびR4 :同一または異って,水素
    原子または低級アルキル基 R5およびR6:隣接する2個の炭素原子と一体となっ
    て,少くても2個の窒素原子を有し,さらに酸素原子,
    硫黄原子または窒素原子を有していてもよい5または6
    員複素環 m:0または1)で示されるオキサジノベンズアゾール
    誘導体。
JP6129092A 1991-02-18 1992-02-14 オキサジノベンズアゾール化合物 Pending JPH0570464A (ja)

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JP3-109918 1991-02-18
JP10991891 1991-02-18
JP26993991 1991-07-18
JP3-269939 1991-07-18
JP6129092A JPH0570464A (ja) 1991-02-18 1992-02-14 オキサジノベンズアゾール化合物

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005018316A1 (ja) * 2003-08-22 2005-03-03 Yasumi Uchida 肥大型心筋症モデル動物

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