JP3163281B2 - 療法において有用なキノリンおよびキナゾリン - Google Patents

療法において有用なキノリンおよびキナゾリン

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、療法において、詳
しくは、良性前立腺過形成の治療において有用な新規化
合物に関する。
【0002】
【従来の技術】国際特許出願WO89/05297号は、胃酸分
泌の阻害剤として示されている多数の置換キナゾリン化
合物を開示している。
【0003】同時係属国際特許出願N0PCT/EP96/
05609号は、良性前立腺過形成の治療に使われる多数の
キノリンおよびキナゾリン化合物を開示し、そして4−
アミノ−6−ベンジルオキシ−7−メトキシ−2−[4
−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン
−1−イル]キナゾリンを中間体として開示している
[その実施例49、工程(f)を参照されたい]。これ
は、本出願の実施例1の化合物であり、これは条件
(b)によって請求項1から除外される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題および解決するための手
段】本発明により、式I
【化12】 [式中、R1は、1個またはそれ以上のフッ素原子によ
って場合により置換されたC1-4アルコキシであり;R2
およびR3は、独立して、HまたはC1-6アルコキシ(場
合により、1個若しくはそれ以上のフッ素原子によっ
て、または1個若しくはそれ以上のフッ素原子で置換さ
れうるフェニルによって置換されていてよい)であり;
4は、N、OおよびSから選択される少なくとも1個
のヘテロ原子を有する4員、5員、6員または7員の複
素環式環であり、該環は、場合により、ベンゼン環に対
してまたはN、OおよびSから選択される少なくとも1
個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の複素環式環
に対して縮合していて、全体としての該環系は、場合に
より、OH、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲ
ンおよびNHSO2(C1-4アルキル)から独立して選択
される1個またはそれ以上の基によって置換され、そし
てSが該環系のメンバーである場合、それは1個または
2個の酸素原子によって置換されていてよく;XはCH
またはNであり;そしてLは不存在であるか、またはL
は式Ia
【化13】 (式中、AはR4に対して結合し;AはCOまたはSO2
であり;ZはCHまたはNであり;mは1または2であ
り、そして更に、ZがCHである場合、mは0であって
もよく;そしてnは1、2または3であり、但し、mお
よびnの合計は2、3、4または5であることを条件と
する)を有する環状基であるか;または式Ib
【化14】 (式中、AはR4に対して結合し;AおよびZは上に定
義の通りであり;R5およびR6は、独立して、Hまたは
1-4アルキルであり;そしてpは1,2または3であ
り、そして更に、ZがCHである場合、pは0であって
よい)を有する鎖であり;但し、(a)R2およびR3
両方ともHであることはなく;および(b)R1がメト
キシであり、R2がベンジルオキシであり、R3がHであ
り、R4がモルホリニルであり、そしてXがNである場
合、Lは
【化15】 ではないことを条件とする]を有する化合物またはその
薬学的に許容しうる塩(本明細書中において共に「本発
明の化合物」と称される)を提供する。
【0005】薬学的に許容しうる塩には、塩酸塩および
臭化水素酸塩などの酸付加塩並びにリン酸塩が含まれ
る。
【0006】アルキル基は、直鎖、分岐状、環状または
それらの組合わせであってよい。同様に、アルコキシ基
のアルキル部分は、直鎖、分岐状、環状またはそれらの
組合わせであってよい。
【0007】好ましくは、R4で示されたまたは構成さ
れた複素環式環は飽和している。例としては、モルホリ
ン、テトラヒドロフランおよびピペリジンが含まれる。
【0008】本発明の化合物は、光学活性であってよ
い。本発明は、式Iを有する化合物の光学異性体全部お
よびそれらのジアステレオ異性体全部を包含する。
【0009】挙げることができる化合物の好ましい群に
は、 (a)R1がメトキシである; (b)R2がHまたはメトキシである; (c)R3がシクロブチルオキシまたはCF3CH2Oで
ある; (d)Lが不存在であり、この場合、R4は、好ましく
は、ピリジン環に対してまたはNHSO2(C1-4アルキ
ル)によって置換されているベンゼン環に対して縮合し
ているピペリジン環である;および (e)Lが
【化16】 であり、この場合、R4は、好ましくは、モルホリニル
であるものが含まれる。
【0010】R3がHである場合、R2は、好ましくは、
ベンジルオキシまたはシクロブチルである。
【0011】本発明により、更に、本発明の化合物の製
造方法であって、 (a)XがCHである場合、式II
【化17】 (式中、R1-4およびLは上に定義の通りである)を有
する化合物を環化し; (b)ZがNであり且つLが存在する場合、適宜、式II
Iaまたは式IIIb
【化18】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、m、nお
よびpは上に定義の通りである)を有する化合物を、式
IV Lg−A−R4 IV (式中、R4およびAは上に定義の通りであり、そして
Lgは脱離基である)を有する化合物と反応させ; (c)式V
【化19】 (式中、R1、R4、XおよびLは上に定義の通りであ
り、そしてRaおよびRbは独立して、HまたはOHであ
り、但し、それらは両方ともHであることはないことを
条件とする)を有する化合物と、式VI Rc−Lg VI [式中、Rcはアルキル(場合により、1個若しくはそ
れ以上のフッ素原子によって、または1個若しくはそれ
以上のフッ素原子で順次に置換されうるフェニルによっ
て置換された)であり、そしてLgは脱離基である]を
有する化合物とを塩基の存在下で反応させ; (d)XがNである場合、式VII
【化20】 (式中、R1、R2およびR3は上に定義の通りである)
を有する化合物を、適宜、式VIIIa、VIIIbまたはVIII
【化21】 (式中、R4-6、A、Z、m、nおよびpは上に定義の
通りであり;そしてR4aは、R4が、式VIIIcのHに対
して結合している複素環式環中の求核窒素原子を有する
こと除いて、上のR4と同じ意味を有する)を有する化
合物と反応させ; (e)AがCOであり、そしてR4が、Lに対して結合
した複素環式環中の求核窒素原子を含む場合、適宜、式
IXaまたはIXb
【化22】 (式中、R1-3、R5、R6、X、Z、m、nおよびpは
上に定義の通りであり、そしてLgは脱離基である)を
有する化合物を、上に定義の式VIIIcを有する化合物と
反応させ;または (f)Lが式Iaを有する環状基である式Iの化合物
を、強塩基の作用によって、Lが式Ib(式中、R5
よびR6はそれぞれHである)を有する鎖である式Iの
対応する化合物に変換し;そして所望のまたは必要な場
合に、得られた式Iの化合物をその薬学的に許容しうる
塩へまたはその逆に変換することを含む上記方法を提供
する。
【0012】工程(a)において、環化は、強塩基(例
えば、リチウムジイソプロピルアミド)の存在下で、反
応に悪影響を与えない溶媒(例えば、テトラヒドロフラ
ン)中においてほぼ室温で行うことができる。或いは、
この工程は、水酸化カリウムまたはカリウムt−ブトキ
シドを用いて、反応に悪影響を与えない溶媒(例えば、
ジメチルスルホキシドまたは1,2−ジメトキシエタ
ン)中において高温(例えば、80℃)で行うことがで
きる。更に、それは、塩化亜鉛を用いて、高温(例え
ば、190℃)で溶媒を用いることなく、または反応に
悪影響を与えない溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド
中においてその溶媒の還流温度で)行うことができる。
【0013】工程(b)において、適当な脱離基はOH
またはClである。式IVを有する化合物がカルボン酸で
ある場合、その反応は、慣用的なカップリング剤[例え
ば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物、1−
(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジ
イミド塩酸塩および4−メチルモルホリン]の存在下
で、反応に悪影響を与えない溶媒(例えば、CH2
2)中において室温またはほぼ室温で行うことができ
る。脱離基がClである場合、その反応は、反応に悪影
響を与えない溶媒(例えば、CH2Cl2またはテトラヒ
ドロフラン)中において約0℃でまたはその溶媒の還流
温度までで行うことができる。
【0014】工程(c)において、適当な脱離基には、
臭素またはヨウ素などのハロゲンが含まれ、そして適当
な塩基には水素化ナトリウムが含まれる。その反応は、
反応に悪影響を与えない溶媒(例えば、ジメチルホルム
アミド)中において室温でまたはその溶媒の還流温度ま
でで行うことができる。
【0015】工程(d)において、その反応は、塩基
(例えば、トリエチルアミン)の存在下の反応に悪影響
を与えない溶媒(例えば、n−ブタノール)中において
高温(例えば、溶媒の還流温度)で行うことができる。
【0016】工程(e)において、適当な脱離基にはC
lが含まれる。その反応は、塩基(例えば、トリエチル
アミン)の存在下の反応に悪影響を与えない溶媒(例え
ば、THF)中において室温で行うことができる。
【0017】その反応はまた、式IXaまたはIXbの化合
物を単離することなく、式IIIaまたはIIIbの化合物と
トリホスゲンおよび式VIIIcの化合物とを反応させるこ
とによって行うことができる。この場合、脱離基は−C
lである。その反応は、塩基(例えば、トリエチルアミ
ン)の存在下の反応に悪影響を与えない溶媒(例えば、
CH2Cl2)中において室温またはほぼ室温で行うこと
ができる。
【0018】工程(f)において、適当な強塩基にはリ
チウムジイソプロピルアミドが含まれる。その反応は、
反応に悪影響を与えない溶媒(例えば、THF)中で行
うことができる。
【0019】式IIを有する化合物[工程(a)を参照さ
れたい]は、式X
【化23】 (式中、R1、R2およびR3は上に定義の通りである)
を有する化合物と、式XI
【化24】 (式中、R4およびLは上に定義の通りである)を有す
る化合物およびオキシ塩化リンの混合物とのジクロロメ
タン中におけるその溶媒の還流温度での反応によって製
造することができる。
【0020】式Xを有する化合物は、式XII
【化25】 (式中、R1-3は上に定義の通りである)を有する化合
物から、Na224との反応によって製造することが
できる。その反応は、ジクロロメタンおよび水の激しく
撹拌された混合物中において室温で行うことができる。
【0021】式XIIを有する化合物は、式XIII
【化26】 (式中、R1-3は上に定義の通りである)を有する化合
物から、NO2BF4との反応によって製造することがで
きる。その反応は、アセトニトリル中において約0℃で
行うことができる。
【0022】或いは、式Xを有する化合物は、式XIV
【化27】 (式中、R1-3は上に定義の通りである)を有する化合
物から、(a)メタノール中の室温でのマグネシウム削
り屑;または(b)テトラヒドロフラン中の室温でのト
リフェニルホスフィンとの水の存在下でホスホンイミド
を形成する反応に続く酸加水分解によって製造すること
ができる。
【0023】式XIVを有する化合物は、式XV
【化28】 (式中、R1-3は上に定義の通りである)を有する化合
物から、ジメチルホルムアミド中のアジ化ナトリウムと
の高温(例えば、115℃)での反応によって製造する
ことができる。
【0024】XがCHである式IIIaまたはIIIbを有す
る化合物[工程(b)を参照されたい]は、適宜、式XV
Iaまたは式XVIb
【化29】 (式中、R1-3、R5、R6、m、nおよびpは上に定義
の通りである)を有する化合物から、その化合物のジク
ロロメタン中溶液中にHClガスを通気することによっ
て製造することができる。
【0025】式XVIaまたは式XVIbを有する化合物は、
適宜、式XVIIaまたは式XVIIb
【化30】 (式中、R1-3、R5、R6、m、nおよびpは上に定義
の通りである)を有する化合物から、DMSO中の(9
0℃のような)高温で水酸化カリウムを用い、水で急冷
する、またはTHF中の室温でリチウムジイソプロピル
アミドを用い、水で急冷する環化によって製造すること
ができる。
【0026】式XVIIaまたは式XVIIbを有する化合物
は、上に定義の式Xを有する化合物と、適宜、式XVIII
aまたは式XVIIIb
【化31】 (式中、R5、R6、m、nおよびpは上に定義の通りで
ある)を有する化合物とを、式IIを有する化合物を製造
するための上記の方法により反応させることによって製
造することができる。
【0027】XがNである式IIIaまたはIIIbを有する
化合物[工程(b)を参照されたい]は、上に定義の式
VIIを有する化合物と、適宜、式XIXaまたは式XIXb
【化32】 (式中、R5、R6、m、nおよびpは上に定義の通りで
ある)を有する化合物とを、上の工程(d)について記
述の条件を用いて反応させることよって製造することが
できる。
【0028】式VIIを有する化合物は、下記のスキーム
1(式中、R1-3は上に定義の通りである)にしたがっ
て(実施例8および9も参照されたい)、既知の化合物
(または既知の技法を用いて入手可能な化合物)から慣
用的な手段によって製造することができる。
【0029】
【化33】 XがCHである式Vを有する化合物[工程(c)を参照
されたい]は、式XX
【化34】 (式中、R1、R4、Ra、RbおよびLは上に定義の通り
である)を有する化合物の環化によって、上の工程
(a)で記述の反応条件を用いて製造することができ
る。
【0030】式XXを有する化合物は、下記のスキーム2
[実施例1(a)〜(c)および実施例6(a)も参照
されたい](式中、R1、R4、Ra、RbおよびLは上に
定義の通りである)にしたがって、既知の化合物(また
は既知の技法を用いて入手可能な化合物)から慣用的な
手段によって製造することができる。
【0031】
【化35】 XがNである式Vを有する化合物は、式XXI
【化36】 (式中、R1、RaおよびRbは上に定義の通りである)
を有する化合物から、適宜、上に定義の式VIIIa、VIII
bまたはVIIIcを有する化合物との反応により、工程
(d)で記載の条件を用いて製造することができる。
【0032】式XXIを有する化合物は、式VIIを有する化
合物の製造について上のスキーム1で示されたのと類似
した方法によって製造することができる。
【0033】式VIIを有する化合物[工程(d)を参照
されたい]の製造は、既に上で記載された。
【0034】式VIIIaおよび式VIIIbを有する化合物
は、上に定義の式IVを有する化合物と、適宜、上に定義
の式XIXaまたは式XIXbを有する化合物との反応によ
り、上の工程(d)について示された条件を用いて製造
することができる。
【0035】LgがClである式IXaおよびIXbを有す
る化合物[工程(e)を参照されたい]は、適宜、式II
IaまたはIIIbを有する化合物から、トリホスゲンとの
反応によって製造することができる。その反応は、反応
に悪影響を与えない溶媒(CH2Cl2)中の塩基(例え
ば、トリエチルアミン)の存在下において約−10℃で
行うことができる。
【0036】式IV、VI、VIIIc、XI、XIII、XV、XVIII
a、XVIIIb、XIXaおよびXIXbを有する化合物は、知
られているかまたは既知の技法を用いて入手可能であ
る。
【0037】式II、IIIa、IIIb、V、VII、IXaおよ
びIXbを有する中間体化合物は、本発明のもう一つの態
様を形成する。
【0038】感受性官能基を、本発明の化合物の合成中
に保護し且つ脱保護する必要があることは当業者に明ら
かであろう。これは、慣用的な技法によって、例えば、
TWグリーン(Greene)およびPGMヴッツ(Wuts),
ジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレーテ
ッド(John Wiley and Sons Inc),1991 によって“Pr
otective Groups in Organic Synthesis”で記載のよう
に行うことができる。
【0039】本発明の化合物は、それらが動物において
薬理活性を有するので有用である。特に、該化合物は、
高血圧、心筋梗塞、男性勃起機能不全、高脂血症、心臓
不整脈および良性前立腺過形成を含めた多数の状態の治
療において有用である。良性前立腺過形成の状態が特に
重要である。したがって、本発明のもう一つの態様によ
り、良性前立腺過形成の治療方法であって、このような
障害に苦しむ患者に対して治療的有効量の本発明の化合
物を投与することを含む上記方法を提供する。本発明の
化合物の医薬品としての使用および良性前立腺過形成の
治療用薬剤の製造における本発明の化合物の使用もまた
提供する。
【0040】本発明の化合物は、いずれの好都合な経路
によっても、例えば、経口で、非経口で(例えば、静脈
内に、経皮で)または肛門に投与することができる。必
要な1日量は、当然ながら、用いられる具体的な化合
物、治療される具体的な状態およびその状態の重症度で
異なるであろう。しかしながら、概して約0.01〜1
0mg/kg(体重)、好ましくは、約0.05〜1m
g/kgの全1日量が適当であり、1日に1〜4回投与
される。
【0041】本発明の化合物は、概して、適当な医薬製
剤の形で投与されるであろう。したがって、本発明のも
う一つの態様により、薬学的に許容しうるアジュバン
ト、希釈剤または担体との混合物中に好ましくは50重
量%未満の本発明の化合物を含む医薬製剤を提供する。
該医薬製剤は、好ましくは、単位剤形である。このよう
な形には、固体剤形、例えば、経口、非経口または肛門
投与用の錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤および
坐剤;および液体剤形、例えば、滅菌非経口液剤または
懸濁剤、適当に着香されたシロップ剤、綿実油、ゴマ
油、ヤシ油およびラッカセイ油などの食用油を含む着香
エマルジョン、並びにエリキシル剤および同様の医薬品
ビヒクルが含まれる。
【0042】固体製剤は、活性成分を医薬品担体、例え
ば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビ
トール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシ
ウム、リン酸二カルシウム、ガムおよび他の希釈剤、例
えば、水などの慣用的な錠剤成形用成分と一緒に混合し
て、活性成分が均一に分散している均一予備処方製剤を
形成することによって製造することができるので、それ
を、典型的に0.1〜約500mgの活性成分を含有す
る等しく有効な単位剤形に容易に小分けすることができ
る。固体剤形は、製剤の作用を延長するために被覆する
かまたは他の方法で配合することができる。
【0043】本発明の製剤はまた、ヒト5−αレダクタ
ーゼ阻害化合物[国際特許出願WO95/28397号を参照さ
れたい]を含有してよいし、または本発明の化合物を、
同時、個別または逐次的使用のための組合わせ製剤とし
てヒト5−αレダクターゼ阻害化合物をも含有する医薬
品パック中で与えうる。
【0044】本発明の化合物は、下記のスクリーニング
で試験することができる。
【0045】ヒト前立腺の収縮応答(Contractile resp
onses of human prostate) 前立腺組織を縦軸のストリップ(約3x2x10mm)
に切断し、そして次の組成(mM)、すなわち、NaC
l(119)、KCl(4.7)、CaCl2(2.
5)、KH2PO4(1.2)、MgSO4(1.2)、
NaHCO3(25)、グルコース(11)のクレブス
・リンガー重炭酸塩中において1gの静止張力下の臓器
浴中につるし、そして95%O2/5%CO2を通気し
た。その溶液はまた、10mMコカインおよび10mM
コルチコテスロンを含有した。組織を感作用量の(−)
−ノルアドレナリン(100mM)に対して暴露し、そ
して45分間洗浄した。(−)−ノルアドレナリンの累
積添加に対する反応で等尺性収縮を得、全組織における
対照曲線を得た。次に、アンタゴニスト(2時間インキ
ュベートされた)の存在下または不存在下において更に
別の曲線を作成した。アンタゴニスト親和性推定値(p
2)は、単一濃度の競合性アンタゴニストを用いて測
定され、該当する対照に相対する用量比(DR)が、単
一濃度のアンタゴニスト[A]によって生じたところで
pA2=−log[A]/(DR−1)であり、競合的
拮抗作用およびほぼ単一のシルド(Schild)退縮が仮定
された。
【0046】前立腺圧および血圧の麻酔イヌモデル(An
aesthetised dog model of prostaticpressure and blo
od pressure) 成熟した雄ビーグル犬(体重12〜15kg)をペント
バルビトンナトリウム(30〜50mg/kg静脈内)
で麻酔し、そして気管カニューレを挿入した。引続きの
麻酔は、ペントバルビトン注入を用いて維持された。被
験動物は、血液ガスをpO290〜110mmHg、p
CO235〜45mmHg、pH7.35〜7.45の
範囲内で維持するように調整されたバード(Bird)Mk
8レスピレータ(バード・コーポレーション(Bird Cor
p.),パーム・スプリングズ,CA,米国)を用いて空
気呼吸を施された。体温は、加熱手術台を用いて36〜
37.5℃で維持された。カテーテルを血圧記録用に左
大腿動脈中に、そして化合物投与用に左大腿静脈中に入
れた。心拍数を第II誘導E.C.G.によって記録し
た。開腹術を行って、膀胱内の液量を変化させないため
に両方の尿管にカニューレ挿入した。7F心臓カテーテ
ル(1.5ml容量バルーン先端を有する)を、尿道を
介して膀胱内に挿入した。バルーンを空気で満たし、そ
してそのカテーテルを、バルーンが前立腺内に止まった
状態になるまで誘導し、これは指圧によって確認され
た。バルーン圧は、ドラック(Druck)変換器によって
記録された。前立腺圧および血流力学パラメーターは、
グラスポリグラフ(Grass Polygraph)(グラス・イン
スツルメンツ(Grass Instruments),クインジー,マ
サチューセッツ,米国)で得られ、そしてそのデータ
は、モトローラ(Motorola)68000に基づくマイク
ロコンピューターシステム(モトローラ・インコーポレ
ーテッド(Motorola Inc.),テンプル,AZ,米国)
を用いてオンライン測定された。化合物をPEG300
中で調製し、そして大腿静脈内のカテーテルを介して静
脈内投与した。フェニレフリン(食塩水中1〜16μg
/kg静脈内)に対する反応を得て、対照用量−反応曲
線(それぞれの実験に関して二つの対照曲線)を作成し
た。化合物は、フェニレフリン曲線(試験化合物の存在
下で128μg/kgの最大用量まで作成された)を作
成する5分前に(化合物塩基によって)10〜300μ
g/kgで静脈内投与された。
【0047】フェニレフリンのα1関連律動不整特性の
ために、絶対最大反応は得られなかったが、16μg/
kgのフェニレフリンで得られた対照反応より10%大
きいとされた。薬物濃度は、化合物のモル重量/kg
(体重)の基準で計算されたので、フェニレフリン用量
−反応曲線の移動から誘導された用量比を用いるシルド
分析によって「偽pA2」計算が可能になった。
【0048】本発明の化合物は、先行技術の化合物より
もそれらが強力であり、長い作用期間を有し、広い活性
範囲を有し、安定であり、副作用が少なくまたは選択的
であり(特に、それらは、例えば、それらがα1−アド
レナリン受容体の前立腺受容体サブタイプに選択的に拮
抗できるので、望ましくない心臓血管作用を伴うことな
く良性前立腺過形成において有益な作用を有することが
できる)、または他の有用な性質を有するという利点を
有することができる。
【0049】本発明を次の実施例で例示するが、ここに
おいて、次の略語を用いることができる。
【0050】2xm=2個の重複する多重線 DMF=ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド EtOAc=酢酸エチル EtOH=エタノール h=時 MeOH=メタノール min=分 n−BuOH=n−ブタノール THF=テトラヒドロフラン
【0051】
【実施例】中間体1 1−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパ
ン塩酸塩 (a)1−(t−ブチルオキシカルボニル)−1,4−
ジアゼパン ホモピペラジン(100g,1.0モル)およびトリエ
チルアミン(210ml,152g,1.5モル)のジ
クロロメタン(500ml)中0℃溶液に対して、ジ−
(t−ブチル)ジカーボネート(195g,0.89モ
ル)のジクロロメタン(300ml)中溶液を加えた。
その混合物を室温まで暖めそして18時間撹拌した後、
ジクロロメタンを減圧下で蒸発させた。得られた残留物
をジエチルエーテルと2Nクエン酸とに分配し、そして
水性層をジエチルエーテル(4x200ml)で抽出し
た。水性層を2N水性水酸化ナトリウムで塩基性にした
後、ジクロロメタン(4x400ml)で抽出した。合
わせたジクロロメタン抽出物を水(2x)、飽和ブライ
ン(1x)で洗浄し、そしてMgSO4上で乾燥させ
た。減圧下の蒸発に続くジクロロメタン(4x)との共
沸は、副題化合物を黄色ろう質固体(94.3g,53
%)として与えた。 Rf0.25(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:10:90,v/v)。 MSm/z201(MH)+。 元素分析実測値:C,58.86;H,10.03;
N,13.58;C1020220.05CH2Cl2
対する計算値C,59.02;H,9.91;N,1
3.70%。
【0052】(b)1−(t−ブチルオキシカルボニ
ル)−4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジ
アゼパン 1−(t−ブチルオキシカルボニル)−1,4−ジアゼ
パン(92.0g,0.46モル)およびトリエチルア
ミン(96.0ml,69.7g,0.69モル)のジ
クロロメタン(500ml)中0℃溶液を、塩化4−モ
ルホリンカルボニル(64.0ml,82.0g,0.
55モル)のジクロロメタン(100ml)中溶液を滴
下することで処理し、そしてその反応物を窒素下におい
て室温で18時間撹拌した。次に、その反応混合物をジ
クロロメタン(400ml)で希釈し、そして2Nクエ
ン酸(3x400ml)、飽和ブライン(1x500m
l)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、そして蒸発さ
せて副題化合物をオフホワイト固体(141.7g,9
8%)として与えた。 Rf0.80(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:10:90,v/v)。 MSm/z314(MH)+。 元素分析実測値:C,57.50;H,8.69;N,
13.41;C152734に対する計算値C,57.
50;H,8.69;N,13.41%。
【0053】(c)1−(4−モルホリンカルボニル)
−1,4−ジアゼパン塩酸塩 1−(t−ブチルオキシカルボニル)−4−(4−モル
ホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン(140.0
g,0.44モル)のジクロロメタン:メタノール
(1:1,v/v,600ml)中0℃溶液を塩化水素
ガスで飽和させ、そしてその反応混合物を窒素下におい
て室温で18時間撹拌した後、その反応混合物を減圧下
で蒸発させ、そして酢酸エチル中でスラリーにして、濾
過後に白色吸湿性固体を与えた。これをアセトン中でス
ラリーにし、濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、そし
て60℃で真空乾燥させることによって更に精製して、
標題化合物を無色固体(99.0g,90%)として与
えた。 Rf0.41(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン2:14:84,v/v)。 MSm/z214(MH)+。 元素分析実測値:C,47.50;H,8.10;N,
16.55;C101932HCl0.2H2Oに対す
る計算値C,47.41;H,8.12;N,16.5
9%。
【0054】中間体2 1−アセチル−4−(4−モルホリンカルボニル)−
1,4−ジアゼパン 1−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパ
ン塩酸塩(50g,0.2モル)およびトリエチルアミ
ン(42ml,30.5g,0.3モル)のジクロロメ
タン(400ml)中5℃溶液に対して、無水酢酸(2
3ml,24.9g,0.24モル)を15分間にわた
って滴加した後、その反応を窒素下において室温で更に
2時間撹拌した。ジクロロメタン(600ml)での希
釈に続いて飽和水性重炭酸ナトリウム(2x200m
l)で洗浄し、そして合わせた水性層をジクロロメタン
(1x100ml)で抽出した。ジクロロメタン層を合
わせ、飽和ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥さ
せ、そして蒸発させて淡褐色油状物を与えた。これをジ
クロロメタン(300ml)中に溶解させ、そしてトリ
エチルアミン(8ml,5.8g,0.06モル)およ
びエタノール(5ml)で処理し、室温で1時間撹拌し
た後、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、そして水性層を
ジクロロメタン(5x)で抽出した。合わせたジクロロ
メタン層をMgSO4上で乾燥させ、そして減圧下で蒸
発させて黄色油状物を与えた後、これをジクロロメタン
(4x)と共沸して、標題化合物を黄色油状物(47.
1g,92%)として与えた。 Rf0.45(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:10:90,v/v)。 MSm/z256(MH)+。 元素分析実測値:C,52.62;H,8.18;N,
15.02;C1221330.3CH2Cl2に対する
計算値C,52.61;H,7.75;N,14.96
%。
【0055】中間体3 6−アセチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6
−ナフチリジン 5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン
[シオザワ(Shiozawaら,Chem.Pharm.Bull.,32,2522(1
984)](4.9g,0.037モル)のジクロロメタン
中0℃溶液に対して、トリエチルアミン(6.1ml,
0.044モル)および塩化アセチル(3.11ml,
0.044モル)を滴加し、そしてその反応物を室温ま
で暖めそして更に18時間撹拌した。その反応混合物を
水とジクロロメタンとに分配し、層を分離し、そして水
性層をジクロロメタンで更に2回抽出した。合わせた有
機層をMgSO4上で乾燥させ、そして減圧下で蒸発さ
せて残留物を与え、これをシリカゲル上において0.8
80水性アンモニア:メタノール:ジクロロメタン
(0.5:3.5:96,v/v)で溶離して精製し
た。これは、標題化合物(58%)を油状物として与え
た。 Rf0.60(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン2:14:84,v/v)。1 H NMR(CDCl3):δ=2.15(3H,
s),3.04(2H,m),3.75および3.90
(2H,2xm),4.60および4.70(2H,2
xs),7.10(1H,m),7.42(1H,
m),8.42(1H,m)。
【0056】中間体4 2−アセチル−5−メタンスルホンアミド−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン (a)5−メタンスルホンアミドイソキノリン 塩化メタンスルホニル(3.2ml,0.042モル)
を、5−アミノイソキノリン(5.0g,0.035モ
ル)のピリジン(40ml)中溶液に対して加え、そし
てその混合物を72時間放置した。次に、その反応混合
物を水性クエン酸(10%,400ml)に注入にし、
そして酢酸エチル(2x230ml)で抽出した。有機
層を蒸発させて残留物を与え、これをシリカゲル上にお
いてジクロロメタン:メタノール(95:5,v/v)
で溶離して精製して、副題化合物を固体(3.55g,
46%)として与えた。 Rf0.03(CH2Cl2:ジエチルエーテル4:1,
v/v)。1 H NMR(D6-DMSO)δ:3.07(3H,
s),7.68(1H,t),7.75(1H,d),
8.03(1H,d),8.10(1H,d),8.5
4(1H,d),9.32(1H,s),9.79(1
H,bs)。
【0057】(b)5−メタンスルホンアミド−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩 5−メタンスルホンアミドイソキノリン(3.50g,
0.0156モル)のエタノール(250ml)中溶液
を、二酸化白金(1.5g)および1N水性塩酸(1
5.7ml)で処理した。その混合物を414kPa
(60psi)の圧力で16時間水素化した後、反応混
合物を濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、そしてジク
ロロメタンで研和して副題化合物を無色固体として与え
た。濾液からの固体残留物をメタノール:水(1:2,
v/v)中にとり、そしてその懸濁液を濾過し、ジクロ
ロメタン(3x)で洗浄した。この濾液を蒸発させて副
題化合物の第二収量を与えた(全収量3.45g,84
%)。 Rf0.21(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:10:90,v/v)。1 H NMR(D6-DMSO)δ:2.96−3.10
(2H,m),3.31(3H,m),4.21(2
H,s),7.12(1H,m),7.26(2H,
m),9.24(1H,s),9.61(2H,b
s)。
【0058】(c)2−アセチル−5−メタンスルホン
アミド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン 5−メタンスルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン塩酸塩(2.87g,0.011モ
ル)のジクロロメタン中0℃溶液に対して、無水酢酸
(1.2ml,0.013モル)およびトリエチルアミ
ン(3.4ml,0.024モル)を加え、そしてその
反応物を室温で16時間撹拌した。次に、その反応混合
物を酢酸エチルと水性重炭酸ナトリウム溶液とに分配
し、そしてその水性相を追加部分の酢酸エチルで抽出し
た。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)そし
て蒸発させて油状物を与えた。これをメタノール(15
ml)中に溶解させそして水性炭酸ナトリウム溶液(7
%,w/w,15ml)で処理し、そしてその混合物を
室温で16時間撹拌した後、メタノールを減圧下で除去
し、pHを2N塩酸でpH8に調整し、そしてその生成
物を酢酸エチル(2x)で抽出した。合わせた有機抽出
物を乾燥させ(MgSO4)そして蒸発させて油状物を
与え、これをシリカゲル上においてジクロロメタン:メ
タノール(95:5,v/v)で溶離して精製して、標
題化合物を油状物(2.0g,68%)として与えた。 Rf0.20(ジクロロメタン:メタノール95:5,
v/v)。 MSm/z269(MH)+
【0059】実施例1 4−アミノ−6−ベンジルオキシ−7−メトキシ−2−
[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼ
パン−1−イル]キナゾリン (a)3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンゾニトリ
3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド
(50g,0.21モル)を、酢酸ナトリウム(33.
9g,0.41モル)およびヒドロキシルアミン塩酸塩
(28.73g,0.41モル)の酢酸(200ml)
中溶液に対して加え、そして得られた懸濁液を還流する
まで18時間加熱した。冷却後、その反応混合物をジク
ロロメタンと水とに分配し、そして水性相をジクロロメ
タンで更に抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で
乾燥させそして蒸発させて、副題化合物を淡黄色固体
(43.9g,89%)として与えた。 Rf0.70(トルエン:EtOAc4:1,v/
v)。
【0060】(b)5−ベンジルオキシ−4−メトキシ
−2−ニトロベンゾニトリル 3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンゾニトリル(4
3.8g,0.18モル)の氷酢酸(87ml)中溶液
を、濃硝酸(70%w/w,244ml)に対して30
℃未満の反応温度を維持するように断続的に冷却しなが
ら滴加した。添加が完了したら、その反応物を更に30
分間撹拌した後、その混合物を水(1l)に注入しそし
て30分間撹拌した。得られた沈澱を濾過によって単離
し、水で洗浄し、そして50℃において減圧下で乾燥さ
せて、副題化合物を白色固体(35.1g,68%)と
して与えた。 Rf0.70(EtOAc:ヘキサン1:1,v/
v)。
【0061】(c)2−アミノ−5−ベンジルオキシ−
4−メトキシベンゾニトリル 5−ベンジルオキシ−4−メトキシ−2−ニトロベンゾ
ニトリル(35.0g,0.12モル)のジクロロメタ
ン(500ml)中溶液に対して、塩化テトラ−n−ブ
チルアンモニウム(20.3g,0.074モル)、続
いて亜二チオン酸ナトリウム水和物(118.0g,
0.61モル)のH2O(400ml)中溶液を加え、
そしてその混合物を室温で2時間激しく撹拌した。次
に、追加量の亜二チオン酸ナトリウム水和物(47.2
g)を加え、そして撹拌を1時間続けた。次に、その反
応混合物を2N水性水酸化ナトリウムで塩基性にし、そ
して相を分離した。水性層をジクロロメタンで更に2回
抽出し、そして合わせた有機層をMgSO4上で乾燥さ
せそして減圧下で濃縮して60mlの容量にした。過剰
のエーテル性塩化水素での処理は橙色固体の沈澱をもた
らし、これをジエチルエーテルで洗浄した後、ジクロロ
メタンおよび2N水性水酸化ナトリウムの混合物中に溶
解させた。相を分離し、そして有機層を減圧下で濃縮し
た後、酢酸エチル中に溶解させ、そして酢酸エチルで溶
離しながらシリカゲルの5cmプラグを通過させた。減
圧下での蒸発および乾燥で、副題化合物を黄色固体(2
6.7g,85%)として得た。 Rf0.76(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:10:90,v/v)。 MSm/z255(MH)+
【0062】(d)4−アミノ−6−ベンジルオキシ−
2−ヒドロキシ−7−メトキシキナゾリン 2−アミノ−5−ベンジルオキシ−4−メトキシベンゾ
ニトリル(26.7g,0.10モル)のジクロロメタ
ン中溶液を、シアン酸ナトリウム(17.1g,0.2
6モル)で処理した後、得られた混合物に対してトリフ
ルオロ酢酸(20.9ml,0.26モル)を室温で滴
加した。45分後、その混合物をジクロロメタン(1
l)で希釈しそして更に18時間撹拌した。次に、その
混合物を減圧下で濃縮し、そしてメタノールと2N水性
水酸化ナトリウムとに分配しそして2時間撹拌した。次
に、メタノールを減圧下で除去し、そして黄色固体を濾
過によって単離し、水、アセトンおよびジエチルエーテ
ルで逐次的に洗浄して、副題化合物を黄色固体(18.
0g,54%)として与えた。追加量の生成物は、濾液
の濃縮、濃塩酸(95ml)での酸性化、蒸気浴上で5
分間の加温、冷却および固体炭酸カリウムでの中和によ
って得られた。得られた固体を濾過によって単離し、
水、エタノールおよびジエチルエーテルで逐次的に洗浄
して、副題化合物を黄色固体(12.11g,混合収率
93%)として得た。 Rf0.23(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン2:14:84,v/v)。 MSm/z298(MH)+
【0063】(e)4−アミノ−6−ベンジルオキシ−
2−クロロ−7−メトキシキナゾリン N,N−ジメチルホルムアミド(7.9ml,0.10
モル)を、オキシ塩化リン(47.9ml,0.52モ
ル)に対して撹拌しながら滴加した。10分後、4−ア
ミノ−6−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−7−メト
キシキナゾリン(16.4g,0.055モル)を少量
ずつ加え、そして得られた混合物を90℃で1.5時間
加熱した後、冷却し、そして酢酸エチル(750ml)
に注入した。その混合物を、水性炭酸ナトリウムの少量
ずつの添加によって中和し、そして相を分離した。有機
層を蒸発乾固させ、そして残留物を有機相と合わせた
後、これを水性水酸化ナトリウムで処理して塩基性にし
(pH10)、そしてその混合物を90℃で2時間加熱
した。冷却後、その混合物をジクロロメタン(1l)と
水(1l)とに分配し、有機相を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、そして蒸発させて淡黄色固体を与え
た。イソプロパノールでの研和は、副題化合物を無色固
体(4.64g,27%)として与えた。 Rf0.64(酢酸エチル:メタノール95:5,v/
v)。 MSm/z316,318(MH+)。
【0064】(f)4−アミノ−6−ベンジルオキシ−
7−メトキシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニ
ル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリン 1−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパ
ン塩酸塩(16g,0.075モル)および4−アミノ
−6−ベンジルオキシ−2−クロロ−7−メトキシキナ
ゾリン(15g,0.048モル)を、トリエチルアミ
ン(20ml,0.144モル)のn−ブタノール(2
00ml)中溶液に対して加え、そしてその反応物を還
流しながら1時間撹拌した。冷却中に、その混合物を減
圧下で濃縮し、そして残留物をジクロロメタン(400
ml)と水(400ml)とに分配した。相を分離し、
そして有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そし
て減圧下で蒸発させてクリーム色固体を与えた。ジエチ
ルエーテルでの研和は、標題化合物を固体(16.35
g,70%)として与えた。 Rf0.50(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:7:92,v/v)。 MSm/z493(MH)+1 H NMR(CDCl3):δ=2.03(2H,
m),3.18(4H,m),3.34(2H,t),
3.56(2H,m),3.65(5H,m),3.8
5(2H,m),4.00(4H,m),5.00(1
H,bs),5.18(2H,s),6.87(1H,
bs),7.37(4H,m),7.47(3H,
m)。
【0065】実施例2 4−アミノ−6−(4−フルオロベンジルオキシ)−7
−メトキシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)
−1,4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリン塩酸塩 (a)4−アミノ−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−2
−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジア
ゼパン−1−イル]キナゾリン 木炭上10%パラジウム(3g)を、4−アミノ−6−
ベンジルオキシ−7−メトキシ−2−[4−(4−モル
ホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]
キナゾリン(16.35g,0.033モル)のエタノ
ール(800ml)中懸濁液に対して加え、そしてその
反応物を414kPa(60p.s.i.)の水素雰囲気下に
おいて50℃で72時間撹拌した。冷却中に、その反応
混合物をアーボセル(Arbocel)TMを介して濾過し、追
加のエタノールで充分に洗浄し、そして濾液を減圧下で
濃縮した。粗生成物をシリカゲル上において0.880
水性アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(0.
5:3.5:96〜1:7:92,v/v)の溶媒勾配
で溶離して精製して、副題化合物を白色固体(7.1
g,53%)として与えた。 Rf0.17(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:7:92,v/v)。 MSm/z403(MH)+
【0066】(b)4−アミノ−6−(4−フルオロベ
ンジルオキシ)−7−メトキシ−2−[4−(4−モル
ホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]
キナゾリン塩酸塩 4−アミノ−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−[4
−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン
−1−イル]キナゾリン(300mg,0.00075
モル)のジメチルホルムアミド(3ml)中溶液を、水
素化ナトリウム(30mg,60%,0.00075モ
ル)のジメチルホルムアミド(2ml)中溶液に対して
加えた。次に、臭化4−フルオロベンジル(112μ
l,0.0009モル)を加え、そしてその反応物を窒
素雰囲気下において室温で2時間撹拌した。水(10m
l)を加え、その混合物をジクロロメタン(3x10m
l)で抽出し、そして合わせた有機抽出物を乾燥させ
(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発させた。
粗生成物をシリカゲル上においてメタノール:ジクロロ
メタン(2:98〜10:90,v/v)の溶媒勾配で
溶離して精製した後、エーテル性塩化水素から結晶化さ
せて標題化合物(204mg,50%)を与えた。 Rf0.45(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:7:92,v/v)。 MSm/z511(MH)+1 H−NMR(CD3OD):δ=2.04(2H,
m),3.10(4H,m),3.30(2H,m),
3.44(2H,t),3.60(4H,m),3.6
8(2H,t),3.90(2H,t),4.00(5
H,m),5.16(2H,s),7.10(2H,
m),7.25(1H,s),7.48(2H,m),
7.66(1H,s)。 元素分析実測値:C,52.44;H,5.85;N,
13.87;C26326ClFO40.2CH2Cl2
2Oに対する計算値C,52.44;H,6.11;
N,14.01%。
【0067】実施例3 4−アミノ−6−シクロブチルメチルオキシ−7−メト
キシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリン 標題化合物を、4−アミノ−6−ヒドロキシ−7−メト
キシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリンおよびヨードメ
チルシクロブタン[ベイリー(Bailey)ら,J Org Che
m,60,297-300(1995)]から、実施例2(b)で記載され
たのと同様の手順にしたがって製造しそして固体(14
%)として得た。 Rf0.40(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:7:92,v/v)。 MSm/z471(MH)+。 元素分析実測値:C,59.35;H,7.12;N,
17.44;C2434640.15CH2Cl20.1
5H2Oに対する計算値C,59.68;H,7.1
8;N,17.28%。
【0068】実施例4 4−アミノ−6−シクロブチルオキシ−7−メトキシ−
2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジ
アゼパン−1−イル]キナゾリン塩酸塩 標題化合物を、4−アミノ−6−ヒドロキシ−7−メト
キシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリンおよび臭化シク
ロブチルから、実施例2(b)で記載されたのと同様の
手順にしたがって、反応物を110℃で12時間撹拌し
て製造した。粗生成物をシリカゲル上においてジクロロ
メタン:メタノール:0.880水性アンモニア(9
5:5:0.5,v/v)で溶離して精製した。生成物
を最小容量のジクロロメタン中に溶解させ、エーテル性
塩化水素で研和し、濾過し、そして乾燥させて、標題化
合物を白色固体(104mg,28%)として与えた。 MSm/z457(MH)+。 元素分析実測値:C,52.59;H,6.72;N,
16.13;C233264HCl1.75H2Oに対
する計算値C,52.67;H,7.01;N,16.
02%。
【0069】実施例5 4−アミノ−6−ベンジルオキシ−7−メトキシ−2−
[4−(2−テトラヒドロフランカルボニル)−1,4
−ジアゼパン−1−イル]キナゾリン 標題化合物を、4−アミノ−6−ベンジルオキシ−2−
クロロ−7−メトキシキナゾリンおよび1−(テトラヒ
ドロ−2−フロイル)−ピペラジン塩酸塩[米国特許第
4,026,894号(1976)]から、実施例1(f)で記載さ
れたのと同様の手順にしたがって製造した。粗生成物を
シリカゲル上において0.880水性アンモニア:メタ
ノール:ジクロロメタン(1:7:92,v/v)で溶
離して精製して、標題化合物を固体(13%)として与
えた。 Rf0.37(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:10:90,v/v)。 MSm/z464(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.92(1H,
m),2.05(2H,m),2.36(1H,m),
3.60−4.00(12H,m),4.66(2H,
t),4.98(2H,s),5.15(2H,s),
6.88(1H,s),6.93(1H,s),7.3
6(3H,m),7.46(2H,m)。 元素分析実測値:C,62.91;H,6.11;N,
14.61;C2529540.2CH2Cl2に対する
計算値C,62.99;H,6.17;N,14.57
%。
【0070】実施例6 4−アミノ−6−ベンジルオキシ−7−メトキシ−2−
[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼ
パン−1−イル]キノリン塩酸塩 (a)5−ベンジルオキシ−4−メトキシ−2−{1−
[4−(モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン
−1−イル]エチリデンアミノ}ベンゾニトリル オキシ塩化リン(0.81ml,0.0086モル)
を、1−アセチル−4−(4−モルホリンカルボニル)
−1,4−ジアゼパン(4.02g,0.0157モ
ル)のジクロロメタン(25ml)中溶液に対して加
え、そしてその混合物を室温で30分間撹拌した。次
に、2−アミノ−5−ベンジルオキシ−4−メトキシベ
ンゾニトリル(2g,0.0078モル)のジクロロメ
タン(25ml)中溶液を加え、そしてその反応物を4
0℃で18時間撹拌した。冷却中に、その反応混合物を
注意深く氷/水(100ml)に注入し、そしてジクロ
ロメタン(2x100ml)で抽出した。合わせた有機
層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で
蒸発させて褐色油状物を与えた。粗生成物をシリカゲル
上においてメタノール:ジクロロメタン(2:98〜1
0:90,v/v)の溶媒勾配で溶離して精製して、副
題化合物を与えた。 Rf0.67(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:7:92,v/v)。 MSm/z492(MH)+
【0071】(b)4−アミノ−6−ベンジルオキシ−
7−メトキシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニ
ル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キノリン塩酸塩 カリウムt−ブトキシド(680mg,0.0061モ
ル)を、5−ベンジルオキシ−4−メトキシ−2−{1
−[4−(モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパ
ン−1−イル]エチリデンアミノ}ベンゾニトリル
(1.5g,0.003モル)の1,2−ジメトキシエ
タン(40ml)中溶液に対して加え、そしてその反応
物を80℃で2時間撹拌した。冷却中に、氷酢酸(0.
52ml,0.0091モル)を加え、そしてその混合
物を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(50m
l)と2N水性水酸化ナトリウム溶液(50ml)とに
分配し、そして水性層を酢酸エチル(100ml)で更
に抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、そして減圧下で蒸発させて赤褐色油状物
を与えた。粗生成物をシリカゲル上においてメタノー
ル:ジクロロメタン:0.880水性アンモニア(2:
98:0〜12:84:2,v/v)の溶媒勾配で溶離
して精製した後、エーテル性塩化水素から結晶化して、
標題化合物を固体(600mg,37%)として与え
た。 Rf0.22(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン1:7:92,v/v)。 MSm/z492(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=2.02(2H,
q),3.10(4H,m),3.30(2H,m),
3.54(2H,m),3.58(4H,m),3.6
4(2H,t),3.95(5H,m),4.18(2
H,s),5.18(2H,s),5.94(1H,
s),6.90(1H,s),7.02(1H,s),
7.40(5H,m)。 元素分析実測値:C,56.71;H,6.65;N,
11.87;C273354 HCl H2O 0.4
CH2Cl2に対する計算値C,56.74;H,6.4
0;N,12.07%。
【0072】実施例7 4−アミノ−6−シクロブチルオキシ−7−メトキシ−
2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジ
アゼパン−1−イル]キノリン (a)4−アミノ−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−2
−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジア
ゼパン−1−イル]キノリン 木炭上10%パラジウム(250mg)を、4−アミノ
−6−ベンジルオキシ−7−メトキシ−2−[4−(4
−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−
イル]キノリン(1.01g,0.002モル)のエタ
ノール(100ml)中溶液に対して加え、そしてその
反応物を414kPa(60p.s.i.)の水素雰囲気下に
おいて室温で72時間撹拌した。その反応混合物をアー
ボセルTMを介して濾過しそして更にエタノールで充分に
洗浄した。その濾液を減圧下で蒸発させて、副題化合物
を固体(770mg,93%)として与えた。 Rf0.40(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン2:14:84,v/v)。 MSm/z402(MH)+
【0073】(b)4−アミノ−6−シクロブチルオキ
シ−7−メトキシ−2−[4−(4−モルホリンカルボ
ニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キノリン 4−アミノ−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−[4
−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン
−1−イル]キノリン(200mg,0.0005モ
ル)および臭化シクロブチル(75mg,0.0005
5モル)を、水素化ナトリウム(20mg,0.000
5モル)のジメチルホルムアミド(5ml)中懸濁液に
対して加え、そしてその反応物を窒素雰囲気下において
50℃で18時間撹拌した。冷却中に、その混合物を酢
酸エチル(15ml)と水(15ml)とに分配し、そ
して水性層を酢酸エチル(30ml)で更に抽出した。
合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過
し、そして減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲル
上において0.880水性アンモニア:メタノール:ジ
クロロメタン(0:0:100〜1:10:90,v/
v)の溶媒勾配で溶離して精製して、標題化合物を泡状
物(80mg,35%)として与えた。 Rf0.65(0.880水性アンモニア:メタノー
ル:ジクロロメタン2:14:84,v/v)。 MSm/z456(MH)+。 元素分析実測値:C,56.54;H,6.60;N,
13.83;C2433540.6CH2Cl20.8H
2Oに対する計算値C,56.72;H,6.93;
N,13.44%。
【0074】実施例8 4−アミノ−5−シクロブチルオキシ−6,7−ジメト
キシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリン (a)3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキシ安息香酸メ
チル ジアゾメタンのジエチルエーテル中溶液(30ml,
0.25M,0.0075モル)を、3,4−ジメトキ
シ−2−ヒドロキシ安息香酸(1.5g,0.0075
モル)のジエチルエーテル(50ml)中溶液に対して
加え、そしてその反応物を室温で10分間撹拌した。次
に、氷酢酸を加え、そして撹拌を更に18時間続けた。
その反応混合物を減圧下で濃縮し、そして残留物をジク
ロロメタン(40ml)と水性炭酸水素ナトリウム溶液
(40ml)とに分配した。水性相をジクロロメタン
(100ml)で更に抽出し、合わせた有機抽出物を乾
燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発さ
せて、副題化合物を白色結晶性固体(1.5g,94
%)として与えた。1 H−NMR(CDCl3):δ=3.82(9H,
m),6.48(1H,d),7.58(1H,d),
10.84(1H,s)。
【0075】(b)3,4−ジメトキシ−2−メタンス
ルホニルオキシ安息香酸メチル 塩化メタンスルホニル(634μl,0.008モル)
を、3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキシ安息香酸メチ
ル(1.58g,0.0075モル)およびトリエチル
アミン(1.27ml,0.009モル)のジクロロメ
タン(30ml)中氷冷溶液に対して滴加した後、その
反応物を撹拌しながら室温まで暖めた。その反応混合物
を水(2x25ml)で洗浄し、そして有機層を乾燥さ
せ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発させ
た。粗生成物をシリカゲル上においてジエチルエーテ
ル:ヘキサン(60:40〜100:0,v/v)の溶
媒勾配で溶離して精製して、副題化合物を無色油状物と
して与え、これは放置中に結晶化した(1.94g,9
0%)。 MSm/z308(MNH4+
【0076】(c)3,4−ジメトキシ−2−メチルス
ルホニルオキシ−6−ニトロ安息香酸メチル 濃硝酸(0.62ml)を、3,4−ジメトキシ−2−
メタンスルホニルオキシ安息香酸メチル(1.94g,
0.0067モル)の無水酢酸(3ml)中氷冷溶液に
対して滴加し、そしてその反応物を1時間撹拌した。水
(20ml)を注意深く加え、そして得られた沈澱を濾
過しそして更に水で洗浄した。吸引濾過での乾燥は、副
題化合物を白色固体(1.94g,86%)として与え
た。1 H−NMR(CDCl3):δ=3.34(3H,
s),3.94(3H,s),4.00(3H,s),
4.18(3H,s),7.68(1H,s)。
【0077】(d)3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキ
シ−6−ニトロ安息香酸メチル 4N水性水酸化ナトリウム溶液(17ml)を、3,4
−ジメトキシ−2−メタンスルホニルオキシ−6−ニト
ロ安息香酸メチル(1.74g,0.0052モル)の
ジオキサン(9ml)中氷冷懸濁液に対して加え、そし
て得られた橙色溶液を1時間撹拌した。その反応混合物
を2N水性塩酸で酸性にし、そしてジクロロメタン(2
x50ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥さ
せ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発させ
て、副題化合物を白色固体(1.23g,92%)とし
て与えた。 MSm/z275(MNH4+1 H−NMR(CDCl3):δ=3.92(9H,
m),6.86(1H,s),9.66(1H,s)。
【0078】(e)2−シクロブチルオキシ−3,4−
ジメトキシ−6−ニトロ安息香酸メチル 臭化シクロブチル(0.44ml,0.0047モル)
を、3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキシ−6−ニトロ
安息香酸メチル(1g,0.0039モル)および炭酸
カリウム(1.2g,0.0086モル)のジメチルホ
ルムアミド(10ml)中懸濁液に対して加え、そして
その反応物を100℃で4時間撹拌した。冷却中に、水
性炭酸ナトリウム溶液を加え、そしてその混合物を酢酸
エチル(2x40ml)で抽出した。合わせた有機抽出
物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そ
して減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上にお
いてジエチルエーテルで溶離して精製して、副題化合物
を無色油状物(511mg,42%)として与えた。 Rf0.89(ジエチルエーテル)。 MSm/z312(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.48(1H,
m),1.76(1H,m),2.27(4H,m),
2.94(9H,m),4.70(1H,m),7.5
1(1H,s)。
【0079】(f)6−アミノ−2−シクロブチルオキ
シ−3,4−ジメトキシ安息香酸メチル 亜二チオン酸ナトリウム(3g,0.017モル)の水
(6ml)中溶液を、2−シクロブチルオキシ−3,4
−ジメトキシ−6−ニトロ安息香酸メチル(511m
g,0.00164モル)および塩化テトラ−n−ブチ
ルアンモニウム(280mg,0.001モル)のジク
ロロメタン(15ml)中溶液に対して加え、そしてそ
の反応物を室温で1時間激しく撹拌した。その混合物を
2N水性水酸化ナトリウム溶液(10ml)で塩基性に
し、そしてジクロロメタン(3x20ml)で抽出し
た。合わせた有機抽出物を水(30ml)で洗浄し、乾
燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発さ
せた。残留物を最小容量のジクロロメタン中に溶解さ
せ、そして過剰のエーテル性塩化水素を加えた。得られ
た沈澱を濾過し、そして飽和水性重炭酸ナトリウム溶液
とジクロロメタンとに分配した。有機層を減圧下で蒸発
させて、副題化合物(500mg)を与えた。 Rf0.70(ジエチルエーテル)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.46(1H,
m),1.70(1H,m),2.28(4H,m),
3.72(3H,s),3.83(3H,s),3.9
0(3H,s),4.52(1H,m),5.20(2
H,bs),5.82(1H,s)。
【0080】(g)5−シクロブチルオキシ−2,4−
ジヒドロキシ−6,7−ジメトキシキナゾリン 6−アミノ−2−シクロブチルオキシ−3,4−ジメト
キシ安息香酸メチル(500mg,0.00177モ
ル)を、シアン酸ナトリウム(462mg,0.007
08モル)およびトリフルオロ酢酸(0.55ml,
0.00708モル)のジクロロメタン(15ml)中
溶液に対して加え、そしてその反応物を室温で1時間撹
拌した。次に、水(25ml)を加え、そしてその混合
物をジクロロメタン(3x25ml)で抽出した。合わ
せた有機抽出物を水(40ml)で再度洗浄し、乾燥さ
せ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発させ
た。残留物を水酸化ナトリウム(750mg)の水(3
0ml)中溶液中に懸濁させ、そして60℃まで1時間
加熱した。冷却中に、その混合物を濃塩酸で酸性にし、
得られた沈澱を濾過しそして水(20ml)およびジエ
チルエーテル(10ml)で洗浄した。吸気下の乾燥
は、副題化合物を固体(300mg,58%)として与
えた。1 H−NMR(DMSO−d6):δ=1.40(1H,
m),1.67(1H,m),2.16(4H,m),
3.68(3H,s),3.83(3H,s),4.5
8(1H,m),6.50(1H,s)。
【0081】(h)5−シクロブチルオキシ−2,4−
ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン ジメチルホルムアミド1滴を、5−シクロブチルオキシ
−2,4−ジヒドロキシ−6,7−ジメトキシキナゾリ
ン(300mg,0.001モル)の塩化オキサリル
(1.5ml)中溶液に対して加え、そしてその反応物
を窒素雰囲気下において50℃で90分間撹拌した。そ
の反応物を氷中で冷却し、水を加え、そしてその溶液を
2N水性水酸化ナトリウム溶液で塩基性にした。その混
合物をジクロロメタン(3x10ml)で抽出し、合わ
せた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そ
して減圧下で蒸発させて、副題化合物を白色固体(30
0mg,89%)としてを与えた。 Rf0.96(ジエチルエーテル)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.52(1H,
m),1.80(1H,m),2.40(4H,m),
3.92(3H,s),4.02(3H,s),4.7
8(1H,m),7.13(1H,s)。
【0082】(i)4−アミノ−2−クロロ−5−シク
ロブチルオキシ−6,7−ジメトキシキナゾリン 5−シクロブチルオキシ−2,4−ジクロロ−6,7−
ジメトキシキナゾリン(300mg,0.0009モ
ル)を、飽和エタノール性アンモニア溶液(10ml)
中に懸濁させ、そしてその反応物を室温で1時間撹拌し
た。その反応混合物を減圧下で濃縮し、最小容量のジエ
チルエーテル中に再懸濁させ、そして得られた固体を濾
去した。吸引乾燥は、副題化合物を白色固体(189m
g,68%)としてを与えた。 Rf0.69(ジエチルエーテル)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.56(1H,
m),1.82(1H,m),2.26(2H,m),
2.42(2H,m),3.85(3H,s),3.9
4(3H,s),4.92(1H,m),5.82(1
H,bs),6.94(1H,s),7.72(1H,
bs)。
【0083】(j)4−アミノ−5−シクロブチルオキ
シ−6,7−ジメトキシ−2−[4−(4−モルホリン
カルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キナゾ
リン 4−アミノ−2−クロロ−5−シクロブチルオキシ−
6,7−ジメトキシキナゾリン(184mg,0.00
059モル)を、1−(4−モルホリンカルボニル)−
1,4−ジアゼパン塩酸塩(163mg,0.0006
5モル)およびトリエチルアミン(184μl,0.0
013モル)のn−ブタノール(6ml)中溶液に対し
て加え、そしてその反応物を還流しながら2時間撹拌し
た。冷却中に、その反応物を減圧下で濃縮し、そして残
留物を酢酸エチル(20ml)と水(20ml)とに分
配した。水性層を酢酸エチル(2x20ml)で更に抽
出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、
濾過し、そして減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカ
ゲル上においてメタノール:ジクロロメタン(0:10
0〜7:93v/v)の溶媒勾配で溶離して精製して、
標題化合物を白色泡状物(110mg,38%)として
与えた。 MSm/z487(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.53(1H,
m),1.76(1H,m),2.04(2H,m),
2.25(2H,m),2.38(2H,m),3.2
0(4H,t),3.36(2H,t),3.55(2
H,t),3.66(4H,t),3.80(3H,
s),3.85(3H,m),3.94(6H,m),
4.86(1H,m),6.62(1H,s)。 元素分析実測値:C,58.09;H,6.96;N,
16.69;C2434650.15CH2Cl2に対す
る計算値C,58.09;H,6.92;N,16.8
3%。
【0084】実施例9 4−アミノ−6,7−ジメトキシ−5−イソプロピルオ
キシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]キナゾリン (a)3,4−ジメトキシ−2−イソプロピルオキシ−
6−ニトロ安息香酸メチル 2−ヨードプロパン(0.5ml,0.005モル)
を、3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキシ−6−ニトロ
安息香酸メチル(1g,0.0039モル)および炭酸
ナトリウム(1.6g,0.015モル)のジメチルホ
ルムアミド(15ml)中懸濁液に対して加え、そして
その反応物を60℃で2時間撹拌した。冷却中に、その
反応を減圧下で濃縮し、そして残留物を酢酸エチル(2
5ml)と水(25ml)とに分配した。水性層を酢酸
エチル(2x25ml)で更に抽出し、合わせた有機抽
出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下
で蒸発させて、副題化合物を結晶性固体(1.1g,7
4%)として与えた。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.28(6H,
d),3.94(9H,m),4.72(1H,m),
7.49(1H,s)。
【0085】(b)6−アミノ−3,4−ジメトキシ−
2−イソプロピル安息香酸メチル 副題化合物を、3,4−ジメトキシ−2−イソプロピル
オキシ−6−ニトロ安息香酸メチルから、実施例8
(f)で記載の手順にしたがって製造しそして白色粉末
(78%)として得た。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.27(6H,
d),3.75(3H,s),3.82(3H,s),
3.88(3H,s),4.47(1H,m),5.1
5(2H,s),5.94(1H,s)。
【0086】(c)2,4−ジヒドロキシ−6,7−ジ
メトキシ−5−イソプロピルオキシキナゾリン 副題化合物を、6−アミノ−3,4−ジメトキシ−2−
イソプロピルオキシ安息香酸メチルから、実施例8
(g)で記載の手順にしたがって製造しそして白色固体
(57%)として得た。 MSm/z281(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.37(6H,
d),3.84(3H,s),3.94(3H,s),
4.66(1H,m),6.30(1H,s),8.2
8(1H,s),9.70(1H,s)。
【0087】(d)2,4−ジクロロ−6,7−ジメト
キシ−5−イソプロピルオキシキナゾリン 副題化合物を、2,4−ジヒドロキシ−6,7−ジメト
キシ−5−イソプロピルオキシキナゾリンから、実施例
8(h)で記載の手順を用いて製造しそして白色固体
(92%)として得た。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.36(6H,
d),3.83(3H,s),4.02(3H,s),
4.82(1H,m),7.12(1H,s)。
【0088】(e)4−アミノ−2−クロロ−6,7−
ジメトキシ−5−イソプロピルオキシキナゾリン 副題化合物を、2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシ
−5−イソプロピルオキシキナゾリンから、実施例8
(i)で記載されたのと同様の手順にしたがって製造し
そして白色固体(63%)として得た。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.37(6H,
d),3.88(3H,s),3.86(3H,s),
5.02(1H,m),5.88(1H,bs),6.
95(1H,s),7.74(1H,bs)。
【0089】(f)4−アミノ−6,7−ジメトキシ−
5−イソプロピルオキシ−2−[4−(4−モルホリン
カルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キナゾ
リン 標題化合物を、4−アミノ−2−クロロ−6,7−ジメ
トキシ−5−イソプロピルオキシキナゾリンから、実施
例8(j)で記載の手順にしたがって製造した。粗生成
物をシリカゲル上においてメタノール:ジクロロメタン
(0:100〜2:98v/v)の溶媒勾配で溶離して
精製して、標題化合物を白色泡状物(29%)として与
えた。 MSm/z475(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.36(6H,
d),2.03(2H,m),3.18(4H,t),
3.38(2H,t),3.56(2H,t),3.6
8(4H,t),3.85(6H,m),3.94(6
H,m),4.99(1H,m),6.64(1H,
s)。 元素分析実測値:C,56.62;H,7.10;N,
16.75;C2334650.2CH2Cl2に対する
計算値C,56.69;H,7.05;N,17.10
%。
【0090】実施例10 4−アミノ−5−シクロブチルオキシ−6,7−ジメト
キシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]キノリン (a)2−ベンジルオキシ−3,4−ジメトキシベンズ
アルデヒド 臭化ベンジル(12.9ml,0.108モル)を、2
−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド
(19g,0.104モル)および炭酸カリウム(1
4.41g,0.104モル)のアセトン(200m
l)中懸濁液に対して加え、そしてその反応物を還流し
ながら3時間撹拌した。冷却中に、その混合物を減圧下
で濃縮し、そして残留物を水(150ml)とジクロロ
メタン(150ml)とに分配した。有機層をシリカを
介して濾過し、ヘキサンで、続いて酢酸エチルで洗浄し
た。減圧下での濾液の蒸発は黄色ガムを与えた。粗生成
物をシリカゲル上において酢酸エチル:ヘキサン(3
0:70v/v)で溶離して精製して、副題化合物(2
5.9g,88%)を与えた。 Rf0.82(酢酸エチル:ヘキサン1:1,v/
v)。 MSm/z273(MH)+
【0091】(b)2−ベンジルオキシ−3,4−ジメ
トキシベンゾニトリル 酢酸ナトリウム(17.06g,0.208モル)およ
びヒドロキシルアミン(14.45g,0.208モ
ル)の氷酢酸(120ml)中スラリーを、2−ベンジ
ルオキシ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(2
8.3g,0.104モル)に対して加え、そして得ら
れた懸濁液を還流しながら18時間撹拌した。冷却中
に、水(250ml)を加え、そしてその混合物をジク
ロロメタン(500ml)で抽出した。合わせた有機抽
出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下
で蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上においてヘキサ
ン:酢酸エチル(80:20v/v)で溶離して精製し
て、副題化合物を油状物として与え、これは放置中に結
晶化した(21.06g,75%)。 Rf0.52(酢酸エチル:ヘキサン,1:1,v/
v)。 MSm/z270(MH)+
【0092】(c)2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキ
シベンゾニトリル 木炭上10%パラジウム(2.0g)を、2−ベンジル
オキシ−3,4−ジメトキシベンゾニトリル(20.8
g,0.077モル)のエタノール(250ml)中溶
液に対して加え、そしてその反応物を414kPa(6
0p.s.i.)の水素雰囲気下で4時間撹拌した。冷却中
に、その混合物をアーボセルTMを介して濾過し、更にエ
タノールで洗浄した。その濾液を減圧下で蒸発させて、
副題化合物を黄色固体(13.37g,97%)として
与えた。 Rf0.19(ジクロロメタン)。 MSm/z197(MNH4+
【0093】(d)2−シクロブチルオキシ−3,4−
ジメトキシベンゾニトリル 2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシベンゾニトリル
(6.65g,0.037モル)を、臭化シクロブチル
(5.01g,0.037モル)および炭酸カリウム
(5.11g,0.037モル)のジメチルホルムアミ
ド(65ml)中懸濁液に対して加え、そしてその反応
物を80℃で4時間撹拌した。冷却中に、その混合物を
減圧下で濃縮し、そして残留物を水(50ml)と酢酸
エチル(50ml)とに分配した。水性層を更に酢酸エ
チル(100ml)で抽出し、そして合わせた有機抽出
物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で
蒸発させて、副題化合物を褐色油状物(6.50g,7
5%)として与えた。 Rf0.63(ジクロロメタン)。 MSm/z251(MNH4+
【0094】(e)2−シアノ−3−シクロブチルオキ
シ−4,5−ジメトキシニトロベンゼン テトラフルオロホウ酸ニトロニウム(4.64g,0.
035モル)を、2−シクロブチルオキシ−3,4−ジ
メトキシベンゾニトリル(6.28g,0.027モ
ル)のアセトニトリル(150ml)中氷冷溶液に対し
て少量ずつ加え、そしてその反応物を1時間撹拌した。
飽和水性重炭酸ナトリウム溶液(150ml)を加え、
そしてその混合物を酢酸エチル(400ml)で抽出し
た。合わせた有機抽出物を水(150ml)で洗浄し、
乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発
させて暗褐色油状物を与えた。粗生成物をシリカゲル上
においてジクロロメタンで溶離して精製して、副題化合
物を淡黄色固体(4.01g,53%)として与えた。 Rf0.23(ヘキサン:イソプロピルアルコール:
0.880水性アンモニア90:10:0.75,v/
v)。 MSm/z296(MNH4+
【0095】(f)2−シアノ−3−シクロブチルオキ
シ−4,5−ジメトキシアニリン 亜二チオン酸ナトリウム(27.6g,0.144モ
ル)の水(100ml)中溶液を、2−シアノ−3−シ
クロブチルオキシ−4,5−ジメトキシニトロベンゼン
(4.0g,0.0143モル)および塩化テトラ−n
−ブチルアンモニウム(2.33g,0.0084モ
ル)のジクロロメタン(100ml)中溶液に対して加
え、そしてその反応物を90分間激しく撹拌した。次
に、2N水性水酸化ナトリウム溶液(100ml)およ
びジクロロメタン(100ml)を加え、そして撹拌を
5分間続けた。水性相を更にジクロロメタン(400m
l)で抽出し、そして合わせた有機抽出物を乾燥させ
(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で濃縮して50
mlの容量にした。エーテル性塩化水素を加え、そして
得られた沈澱を濾過しそしてジエチルエーテルで洗浄し
た。次に、その固体を2N水性水酸化ナトリウム(50
ml)とジクロロメタン(100ml)とに分配し、そ
して有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして
減圧下で蒸発させて、副題化合物を黄色油状物(2.9
9g,86%)として与えた。 Rf0.75(酢酸エチル)。 MSm/z266(MNH4+
【0096】(g)2−シクロブチルオキシ−3,4−
ジメトキシ−6−{1−[4−モルホリンカルボニル)
−1,4−ジアゼパン−1−イル]エチリデンアミノ}
ベンゾニトリル オキシ塩化リン(210μl,0.0022モル)を、
1−アセチル−4−(4−モルホリンカルボニル)−
1,4−ジアゼパン(1.02g,0.0040モル)
のジクロロメタン(10ml)中溶液に対して加え、そ
してその溶液を室温で1時間撹拌した。次に、2−シア
ノ−3−シクロブチルオキシ−4,5−ジメトキシアニ
リン(500mg,0.002モル)を加え、そしてそ
の反応物を窒素雰囲気下において還流しながら18時間
撹拌した。冷却中に、水(30ml)および水性水酸化
ナトリウム溶液を加え、そしてその混合物をジクロロメ
タン(2x100ml)で抽出した。合わせた有機抽出
物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で
蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上においてジクロロ
メタン:メタノール:0.880水性アンモニア溶液
(96:3.5:0.5v/v)で溶離して精製して、
副題化合物をガム(950mg,97%)として与え
た。 Rf0.62(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア92:7:1,v/v)。 MSm/z486(MH)+
【0097】(h)4−アミノ−5−シクロブチルオキ
シ−6,7−ジメトキシ−2−[4−(4−モルホリン
カルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キノリ
リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン中
溶液(10ml,0.5M,0.005モル)を、2−
シクロブチルオキシ−3,4−ジメトキシ−6−{1−
[4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−
1−イル]エチリデンアミノ}ベンゾニトリル(950
mg,0.002モル)のテトラヒドロフラン(25m
l)中−70℃溶液に対して加え、そしてその反応物を
窒素雰囲気下において室温まで暖めた。次に、1N水性
クエン酸溶液(25ml)を加え、そしてその混合物を
酢酸エチル(25ml)で1回抽出した。水性相を1N
水性水酸化ナトリウム溶液を用いて塩基性にし、その混
合物を更に酢酸エチル(60ml)で抽出し、そしてこ
れら合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾
過し、そして減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲ
ル上においてジクロロメタン:メタノール:0.880
水性アンモニア(97:3:1v/v)で溶離して精製
し、そしてジエチルエーテルでの研和は、標題化合物を
泡状物(680mg,67%)として与えた。 Rf0.31(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,97:3:1,v/v)。 MSm/z486(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.45(1H,
m),1.70(1H,m),2.03(2H,m),
2.30(4H,m),3.30(4H,m),3.3
5(2H,m),3.60(8H,m),3.80(3
H,s),3.92(5H,br.s),4.80(1
H,m),5.60(2H,m),5.70(1H,
s),6.73(1H,s)。 元素分析実測値:C,61.27;H,7.39;N,
13.92;C2535550.1(C252O0.
3H2Oに対する計算値C,61.21;H,7.4
0;N,14.05%。
【0098】実施例11 4−アミノ−5−シクロペンチルオキシ−6,7−ジメ
トキシ−2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−
1,4−ジアゼパン−1−イル]キノリン (a)2−シクロペンチルオキシ−3,4−ジメトキシ
ベンゾニトリル 副題化合物を、2−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシベ
ンゾニトリルおよび新たに蒸留された臭化シクロペンチ
ルから、実施例10(d)で記載の手順にしたがって製
造した。粗生成物をシリカゲル上においてジクロロメタ
ンで溶離して精製して、副題化合物を無色油状物(95
%)として与えた。 Rf0.50(ジクロロメタン)。 MSm/z265(MNH4+
【0099】(b)2−シアノ−3−シクロペンチルオ
キシ−4,5−ジメトキシニトロベンゼン 副題化合物を、2−シクロペンチルオキシ−3,4−ジ
メトキシベンゾニトリルから実施例10(e)で記載の
手順にしたがって製造しそして淡黄色油状物(43%)
として得た。 Rf0.35(ヘキサン:イソプロピルアルコール:
0.880水性アンモニア90:10:0.75,v/
v)。 MSm/z310(MNH4+
【0100】(c)2−シアノ−3−シクロペンチルオ
キシ−4,5−ジメトキシアニリン 副題化合物を、2−シアノ−3−シクロペンチルオキシ
−4,5−ジメトキシニトロベンゼンから実施例10
(f)で記載の手順にしたがって製造しそしてクリーム
色固体(66%)として得た。 Rf0.79(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,92:7:1,v/v)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.57(2H,
m),1.70(2H,m),1.90(4H,m),
3.68(3H,s),3.82(3H,s),5.1
0(1H,m),5.98(1H,s)。
【0101】(d)2−シクロペンチルオキシ−3,4
−ジメトキシ−5−{1−[4−(モルホリンカルボニ
ル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]エチリデンアミ
ノ}ベンゾニトリル 副題化合物を、2−シアノ−3−シクロペンチルオキシ
−4,5−ジメトキシアニリンから実施例10(g)で
記載の手順にしたがって製造した。粗生成物をシリカゲ
ル上においてメタノール:ジクロロメタン(3:97v
/v)で溶離して精製して、副題化合物を橙色油状物
(98%)として与えた。 Rf0.27(ジクロロメタン:メタノール95:5,
v/v)。 MSm/z500(MH)+
【0102】(e)4−アミノ−5−シクロペンチルオ
キシ−6,7−ジメトキシ−2−[4−(4−モルホリ
ンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キノ
リン 標題化合物を、2−シクロペンチルオキシ−3,4−ジ
メトキシ−6−{1−[4−(モルホリンカルボニル)
−1,4−ジアゼパン−1−イル]エチリデンアミノ}
ベンゾニトリルから、実施例10(h)で記載されたの
と同様の手順にしたがって製造した。粗生成物をシリカ
ゲル上においてジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア(96:3.5:0.5〜92:7:
1,v/v)の溶媒勾配で溶離して精製して、標題化合
物を白色泡状物(14%)として与えた。 Rf0.31(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,97:2:1,v/v)。 MSm/z500(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.60(2H,
m),1.70−1.95(6H,m),2.05(2
H,m),3.15(4H,t),3.35(2H,
t),3.50−3.75(8H,m),3.85(3
H,s),3.95(5H,m),5.22(1H,
m),5.58(2H,bs),5.70(1H,
s),6.75(1H,s)。
【0103】実施例12 4−アミノ−5−シクロブチルオキシ−6,7−ジメト
キシ−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−
ナフチリジン−6−イル)キノリン塩酸塩 (a)2−シクロブチルオキシ−3,4−ジメトキシ−
6−[1−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−
ナフチリジン−6−イル)エチリデンアミノ]ベンゾニ
トリル 副題化合物を、2−シアノ−3−シクロブチルオキシ−
4,5−ジメトキシアニリンおよび6−アセチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジンか
ら、実施例10(g)で記載の手順にしたがって、反応
物を3時間還流させて製造した。粗生成物をシリカゲル
上において酢酸エチル:メタノール:0.880水性ア
ンモニア溶液(95:5:1,v/v)で溶離して精製
して、副題化合物をガム(382mg,48%)として
与えた。 Rf0.53(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア90:10:1,v/v)。 MSm/z407(MH)+
【0104】(b)4−アミノ−5−シクロブチルオキ
シ−6,7−ジメトキシ−2−(5,6,7,8−テト
ラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)キノリン
塩酸塩 標題化合物を、2−シクロブチルオキシ−3,4−ジメ
トキシ−6−[1−(5,6,7,8−テトラヒドロ−
1,6−ナフチリジン−6−イル)エチリデンアミノ]
ベンゾニトリルから実施例10(h)で記載されたのと
同様の手順にしたがって製造した。粗生成物をシリカゲ
ル上においてジクロロメタン:メタノール:0.880
水性アンモニア(96:3.5:0.5,v/v)で溶
離して精製した後、エーテル性塩化水素中に懸濁させて
標題化合物を砂色固体(18%)として与えた。 MSm/z407(MH)+1 H−NMR(DMSO−d6):δ=1.45(1H,
m),1.66(1H,m),2.23(4H,m),
3.30(2H,m),3.70(3H,s),3.8
4(3H,s),4.04(2H,m),4.78(1
H,m),4.95(2H,s),6.18(1H,
s),7.64(1H,s),7.75(2H,m),
8.10(1H,bs),8.18(1H,m),8.
64(1H,s),12.47(1H,s)。 元素分析実測値:C,55.32;H,6.29;N,
10.56;C232643HCl 1.5H2
0.5CH2Cl2に対する計算値C,55.08;H,
6.10;N,10.93%。
【0105】実施例13 4−アミノ−5−シクロペンチルオキシ−6,7−ジメ
トキシ−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6
−ナフチリジン−6−イル)キノリン (a)2−シクロペンチルオキシ−3,4−ジメトキシ
−6−[1−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6
−ナフチリジン−6−イル)エチリデンアミノ]ベンゾ
ニトリル 副題化合物を、2−シアノ−3−シクロペンチルオキシ
−4,5−ジメトキシアニリンおよび6−アセチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン
から実施例10(g)で記載の手順にしたがって製造し
た。粗生成物をシリカゲル上においてメタノール:ジク
ロロメタン(2:98v/v)で溶離して精製して、副
題化合物を無色油状物(57%)として与えた。 Rf0.51(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,92:7:1,v/v)。 MSm/z421(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.60−2.00
(8H,m),3.10(2H,t),3.83(3
H,s),3.95(5H,m),4.86(2H,
s),5.22(1H,m),5.78(2H,b
s),5.90(1H,s),7.03(1H,b
s),7.12(1H,dd),7.50(1H,
d),8.42(1H,d)。
【0106】(b)4−アミノ−5−シクロペンチルオ
キシ−6,7−ジメトキシ−2−(5,6,7,8−テ
トラヒドロ−1,6−ナフチリジン−6−イル)キノリ
標題化合物を、2−シクロペンチルオキシ−3,4−ジ
メトキシ−6−[1−(5,6,7,8−テトラヒドロ
−1,6−ナフチリジン−6−イル)エチリデンアミ
ノ]ベンゾニトリルから実施例10(h)で記載された
のと同様の手順にしたがって製造した。粗生成物をシリ
カゲル上においてジクロロメタン:メタノール(95:
5v/v)で溶離して精製して、標題化合物をガム(5
%)として与えた。 MSm/z421(MH)+
【0107】実施例14 4−アミノ−7−メトキシ−2−[4−(4−モルホリ
ンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]−5
−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)キノリン塩酸
(a)4−シアノ−3−フルオロ−5−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)アニソール 水素化ナトリウム(1.6g,60%,0.040モ
ル)を、トリフルオロエタノール(4.0g,0.04
0モル)のジメチルホルムアミド(50ml)中溶液に
対して加え、そしてその溶液を90分間撹拌した。次
に、この溶液を、テトラヒドロフラン(50ml)中の
4−シアノ−3,5−ジフルオロアニソール[グレイ
(Grey)ら,Mol Cryst Liq Cryst,172,165-189(198
9)](6.30g,0.037モル)に対して加え、そ
してその反応物を室温で2時間撹拌した。その反応混合
物をジエチルエーテル(250ml)に注入し、水(2
x150ml)で、続いてブライン(50ml)で洗浄
した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そし
て減圧下で蒸発させた後、ジエチルエーテル:ヘキサン
で研和して、副題化合物を白色結晶(5.92g,59
%)として与えた。 Rf0.14(ジクロロメタン:ヘキサン,1:2,v
/v)。 MSm/z267(MNH4+
【0108】(b)3−アジド−4−シアノ−5−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アニソール アジ化ナトリウム(1.77g,0.027モル)を、
4−シアノ−3−フルオロ−5−(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)アニソール(5.66g,0.022
7モル)のジメチルホルムアミド中溶液に対して加え、
そしてその反応物を窒素雰囲気下において115℃で2
時間撹拌した。冷却中に、その反応混合物をジエチルエ
ーテル(400ml)に注入し、水(2x100ml)
で、続いてブライン(50ml)で洗浄した。有機相を
乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発
させて、オフホワイト泡状物(5.66g,91%)を
与えた。 Rf0.10(ジクロロメタン:ヘキサン,1:2,v
/v)。 MSm/z273(MH)+
【0109】(c)3−アミノ−4−シアノ−5−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アニソール 3−アジド−4−シアノ−5−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)アニソール(5.66g,0.0208
モル)を、マグネシウム削り屑(1.86g,0.07
75モル)のメタノール(150ml)中懸濁液に対し
て加え、そしてその反応物を室温で40時間撹拌した。
その反応物を減圧下で濃縮して最小容量にし、そして酢
酸エチル(200ml)を加えた。その混合物を飽和水
性塩化アンモニウム溶液(75ml)およびブライン
(75ml)で洗浄した後、乾燥させ(MgSO4)、
濾過し、そして減圧下で蒸発させた。ジエチルエーテ
ル:ヘキサンでの研和は、副題化合物を褐色固体(4.
51g,88%)として与えた。 Rf0.46(酢酸エチル:ヘキサン,1:1,v/
v)。 MSm/z247(MH)+
【0110】(d)2−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−4−メトキシ−6−{1−[4−(モルホリ
ンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]エチ
リデンアミノ}ベンゾニトリル 副題化合物を、3−アミノ−4−シアノ−5−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)アニソールおよび1−
アセチル−4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4
−ジアゼパンから、実施例10(g)で記載されたのと
同様の手順にしたがって、その反応を室温で60分間撹
拌して製造した。粗生成物をシリカゲル上においてジク
ロロメタン:メタノール(100:0〜95:5,v/
v)の溶媒勾配で溶離して精製した。その生成物を最小
容量のジクロロメタン中に溶解させ、そして過剰のエー
テル性塩化水素を加えた。得られた沈澱を濾去し、そし
て飽和水性水酸化ナトリウム溶液(100ml)とジク
ロロメタン(200ml)とに分配した。有機層を乾燥
させ(MgSO4)そして減圧下で蒸発させて、副題化
合物(1.83g,95%)を与えた。 Rf0.58(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア92:7:1,v/v)。 MSm/z484(MH)+
【0111】(e)4−アミノ−7−メトキシ−2−
[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼ
パン−1−イル]−5−(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)キノリン塩酸塩 塩化亜鉛(3.0g,0.022モル)を、4−メトキ
シ−2−{1−[4−(モルホリンカルボニル)−1,
4−ジアゼパン−1−イル]エチリデンアミノ}−6−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−ベンゾニトリ
ル(900mg,0.00186モル)のテトラヒドロ
フラン(50ml)中溶液に対して加え、そしてその混
合物を減圧下で濃縮した。次に、残留物を真空下におい
て190℃で30分間加熱した。冷却中に、残留物を酢
酸エチル(100ml)中に溶解させ、エチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウム塩(10g,0.027モル)を
加え、そしてその混合物を2N水性水酸化ナトリウム溶
液で塩基性にした。有機相を分離し、ブライン(50m
l)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そし
て減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上におい
てジクロロメタン:メタノール:0.880水性アンモ
ニア(100:0:0〜93:7:1,v/v)の溶媒
勾配で溶離して精製した後、アセトン/エーテル性塩化
水素から結晶化させて、標題化合物を固体(66mg,
7%)として与えた。 MSm/z484(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=2.07(2H,
m),3.04(4H,m),3.26(2H,t),
3.52(4H,m),3.60(2H,t),3.7
8(2H,t),3.88(3H,s),4.09(2
H,m),4.42(2H,q),5.73(1H,
s),6.19(1H,s),6.80(2H,b
s),8.38(1H,s),12.4(1H,s)。 元素分析実測値:C,47.02;H,5.93;N,
12.41;C2228354HClに対する計算値
C,47.02;H,5.57;N,12.08%。
【0112】実施例15 4−アミノ−5−シクロブチルオキシ−7−メトキシ−
2−[4−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジ
アゼパン−1−イル]キノリン (a)4−シアノ−3−フルオロ−5−シクロブチルオ
キシアニソール 副題化合物を、4−シアノ−3,5−ジフルオロアニソ
ールおよびシクロブタノールから、実施例14(a)で
記載の手順にしたがって製造した。粗生成物をシリカゲ
ル上においてジクロロメタン:ヘキサン(60:40v
/v)で溶離して精製して、副題化合物を白色固体(9
2%)として与えた。 Rf0.26(ジクロロメタン:ヘキサン1:2,v/
v)。 MSm/z239(MNH4+
【0113】(b)3−アジド−4−シアノ−5−シク
ロブチルオキシアニソール 副題化合物を、工程(a)の生成物から、実施例14
(b)で記載の手順にしたがって製造した。粗生成物を
シリカゲル上においてジクロロメタン:ヘキサン(6
0:40v/v)で溶離して精製して、副題化合物を無
色油状物として与え、これは放置中に結晶化した(1.
33g,54%)。 Rf0.29(ジクロロメタン:ヘキサン1:1,v/
v)。 MSm/z262(MNH4+
【0114】(c)N−(2−シアノ−3−シクロブチ
ルオキシ−5−メトキシ)−P,P,P−トリフェニル
ホスフィンイミド トリフェニルホスフィン(1.42g,0.0054モ
ル)を、3−アジド−4−シアノ−5−シクロブチルオ
キシアニソール(1.32g,0.0054モル)のテ
トラヒドロフラン(20ml)中溶液に対して加え、そ
してその溶液を室温で1時間撹拌した。水(1ml)を
加え、そしてその反応物を更に18時間撹拌した後、反
応物を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上にお
いてジクロロメタン:メタノール(100:0〜97:
3v/v)の溶媒勾配で溶離して精製して、副題化合物
を白色固体(2.17g,84%)として与えた。 Rf0.07(ジクロロメタン)。 MSm/z479(MH)+
【0115】(d)3−アミノ−4−シアノ−5−シク
ロブチルオキシアニソール N−(2−シアノ−3−シクロブチルオキシ−5−メト
キシ)−P,P,P−トリフェニルホスフィンイミド
(2.17g,0.00453モル)を、2N水性塩酸
(5ml)、水(50ml)、メタノール(50ml)
およびジクロロメタン(50ml)の溶液に対して加
え、そしてその反応物を還流しながら16時間撹拌し
た。冷却中に、その混合物を減圧下で濃縮し、そして残
留物を酢酸エチル(100ml)と0.5N水性水酸化
ナトリウム(50ml)とに分配した。相を分離し、そ
して有機物をブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸発させた。
粗生成物をシリカゲル上においてジクロロメタン:メタ
ノール(100:0〜98:2,v/v)の溶媒勾配で
溶離して精製して、副題化合物を白色固体(866m
g,88%)として与えた。 Rf0.64(酢酸エチル:ヘキサン,1:1,v/
v)。 MSm/z219(MH)+
【0116】(e)2−シクロブチルオキシ−4−メト
キシ−6−{1−[4−(モルホリンカルボニル)−
1,4−ジアゼパン−1−イル]エチリデンアミノ}ベ
ンゾニトリル 副題化合物を、3−アミノ−4−シアノ−5−シクロブ
チルオキシアニソールおよび1−アセチル−4−(4−
モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパンから、実
施例14(d)で記載の手順にしたがって製造した(9
3%)。 Rf0.52(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,92:7:1,v/v)。 MSm/z456(MH)+
【0117】(f)4−アミノ−5−シクロブチルオキ
シ−7−メトキシ−2−[4−(4−モルホリンカルボ
ニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キノリン カリウムt−ブトキシド(810mg,0.00725
モル)を、2−シクロブチルオキシ−4−メトキシ−6
−{1−[4−(モルホリンカルボニル)−1,4−ジ
アゼパン−1−イル]エチリデンアミノ}ベンゾニトリ
ル(1.65g,0.00363モル)の1,2−ジメ
トキシエタン(250ml)中溶液に対して加え、そし
てその反応物を窒素雰囲気下において90℃で1時間撹
拌した。冷却中に、その反応混合物を1N水性クエン酸
溶液(100ml)で洗浄し、そして酢酸エチル(10
0ml)で抽出した。次に、水性層を2N水性水酸化ナ
トリウム溶液で塩基性にし、そしてジクロロメタン(2
x100ml)で抽出した。これら合わせた有機抽出物
を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で蒸
発させた。粗生成物をシリカゲル上においてジクロロメ
タン:メタノール:0.880水性アンモニア(10
0:0:0〜91:9:1v/v)の溶媒勾配で溶離し
て精製して、標題化合物を泡状物(0.93g,56
%)として与えた。 Rf0.27(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,97:2:1,v/v)。 MSm/z456(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=1.75(1H,
m),1.92(1H,m),2.05(2H,m),
2.24(2H,m),2.54(2H,m),3.1
4(4H,t),3.34(2H,t),3.57(2
H,t),3.64(4H,t),3.70(2H,
t),3.88(3H,s),3.94(2H,b
m),4.62(1H,m),5.55(2H,b
s),5.70(1H,s),5.96(1H,s),
6.56(1H,bs)。 元素分析実測値:C,60.87;H,7.45;N,
14.79;C2433542Oに対する計算値
C,60.67;H,7.08;N,14.51%。
【0118】実施例16 4−アミノ−6,7−ジメトキシ−5−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)−2−[4−(4−モルホリン
カルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−イル]キノリ
(a)3,4−ジメトキシ−2−(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)ベンゾニトリル 炭酸カリウム(6.91g,0.05モル)を、2−ヒ
ドロキシ−3,4−ジメトキシベンゾニトリル(実施例
10(c)から,5.61g,0.31モル)のジメチ
ルホルムアミド(30ml)中撹拌溶液に対して加え
た。これは、2,2,2−トリフルオロエチルトリフレ
ート(23.2g,0.10モル)のジクロロメタン
(100ml)中溶液の添加によって行われ、そしてそ
の反応物を室温で18時間撹拌した。その反応物を2N
塩酸と酢酸エチルとに分配し、有機層を分離し、飽和水
性ブラインおよび水で逐次的に洗浄し、乾燥させ(Mg
SO4)、そして減圧下で蒸発させた。ジエチルエーテ
ルでの研和に続く濾過は、副題化合物を無色固体(7.
67g,94%)として与えた。 Rf0.76(ジクロロメタン:メタノール95:5,
v/v)。 MSm/z279(MNH4+
【0119】(b)2−シアノ−4,5−ジメトキシ−
3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニトロベン
ゼン 硝酸アンモニウム(2.82g,0.035モル)およ
び無水トリフルオロ酢酸(12.4ml,0.088モ
ル)を、3,4−ジメトキシ−2−(2,2,2−トリ
フルオロエトキシ)ベンゾニトリルのジクロロメタン中
溶液に対して加えた。その温度を20℃〜30℃で2時
間維持した後、反応混合物を飽和水性重炭酸ナトリウム
溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、そして減圧下で蒸発させた。ジエチルエーテルで
の研和に続く濾過は、生成物の第一収量を与えた。その
濾液をシリカゲル上においてジクロロメタンで溶離して
精製して、副題化合物を無色固体(混合収量6.56
g,73%)として与えた。 Rf0.31(酢酸エチル:ヘキサン20:80,v/
v)。 MSm/z324(MNH4+
【0120】(c)2−シアノ−4,5−ジメトキシ−
3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アニリン 副題化合物を、2−シアノ−4,5−ジメトキシ−3−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニトロベンゼン
から、実施例10(f)で記載の手順にしたがって、N
224を用いて製造した(87%)。 Rf0.27(ジクロロメタン)。 MSm/z294(MNH4+
【0121】(d)3,4−ジメトキシ−6−{1−
[4−(モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン
−1−イル]エチリデンアミノ}−2−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)ベンゾニトリル 副題化合物を、2−シアノ−4,5−ジメトキシ−3−
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アニリンおよび
1−アセチル−4−(4−モルホリンカルボニル)−
1,4−ジアゼパンから、実施例10(g)で記載の手
順にしたがって製造した(73%)。 Rf0.16(ジクロロメタン:メタノール95:5,
v/v)。 MSm/z514(MH)+
【0122】(e)4−アミノ−6,7−ジメトキシ−
5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−[4
−(4−モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン
−1−イル]キノリン 標題化合物を、3,4−ジメトキシ−6−{1−[4−
(モルホリンカルボニル)−1,4−ジアゼパン−1−
イル]エチリデンアミノ}−2−(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)ベンゾニトリルから、実施例14
(e)の方法にしたがって製造した。シリカゲル上にお
いてジクロロメタン:メタノール(95:5,v/v)
で溶離する精製は、標題化合物を無色泡状物(7%)と
して与えた。 Rf0.25(ジクロロメタン:メタノール:0.88
0水性アンモニア,90:10:1,v/v)。 MSm/z514(MH)+1 H−NMR(CDCl3):δ=2.05(2H,
m),3.15(4H,t),3.34(2H,t),
3.58(2H,m),3.64(4H,t),3.7
0(2H,m),3.86(3H,s),3.95(5
H,m),4.60(2H,q),5.37(2H,b
s),5.78(1H,s),6.83(1H,b
s)。
【0123】実施例17 4−アミノ−5−シクロブチルオキシ−6,7−メトキ
シ−2−(5−メタンスルホンアミド−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノール−2−イル)キノリン (a)6−シクロブチルオキシ−3,4−ジメトキシ−
[1−(5−メタンスルホンアミド−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノール−2−イル)エチリデンアミ
ノ]ベンゾニトリル 副題化合物を、2−シアノ−3−シクロブチルオキシ−
4,5−ジメトキシアニリンおよび2−アセチル−5−
メタンスルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリンから、実施例10(g)で記載の手順にし
たがって製造した。ジエチルエーテルでの研和は、副題
化合物を無色固体(85%)として与えた。 Rf0.14(酢酸エチル:ヘキサン1:1,v/
v)。
【0124】(b)4−アミノ−5−シクロブチルオキ
シ−6,7−メトキシ−2−(5−メタンスルホンアミ
ド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−
イル)キノリン 標題化合物を、6−シクロブチルオキシ−3,4−ジメ
トキシ−[1−(5−メタンスルホンアミド−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イル)エチリ
デンアミノ]ベンゾニトリルから、実施例15(f)で
記載の手順にしたがって製造した。標題化合物を淡褐色
泡状物(100%)として得た。Rf0.09(酢酸エ
チル)。1 H−NMR(CDCl3):δ=1.50(1H,
m),1.76(1H,m),2.15−2.40(3
H,m),2.87(2H,m),3.00(3H,
s),3.81(3H,s),3.88(2H,m),
3.97(3H,s),4.78(2H,s),4.8
1(1H,m),5.78(2H,bs),5.88
(1H,s),6.92(2H,s),7.10(1
H,s),7.21(1H,t),7.28(2H,
m)。
【0125】実施例18 実施例3の化合物は、上記の最初のスクリーニング
(「ヒト前立腺の収縮応答」)で試験され、そして9.
2のpA2値を有することが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 401/04 C07D 401/04 405/14 405/14 471/04 471/04 (72)発明者 アラン・ジョン・コリンズ イギリス国エセックス アールエム10・ 7エックスエス,ダゲナム,レイナム・ ロード・サウス,ローヌ・プーレン・ロ ーラ (72)発明者 サイモン・ジョン・マンテル イギリス国ケント シーティー13・9エ ヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲー ト・ロード,ファイザー・セントラル・ リサーチ (56)参考文献 特開 平8−208626(JP,A) 特開 平8−48685(JP,A) 特開 平6−24989(JP,A) 特開 昭63−135316(JP,A) 特開 昭62−132869(JP,A) 特開 昭62−16417(JP,A) 特開 昭61−140568(JP,A) 特開 昭60−94972(JP,A) 特開 昭59−33264(JP,A) 特表 平5−507280(JP,A) 特表 平8−502977(JP,A) 国際公開95/25726(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 403/04 A61K 31/4709 A61K 31/4725 A61K 31/551 A61P 13/08 C07D 401/04 C07D 405/14 C07D 471/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 [式中、R1は、1個またはそれ以上のフッ素原子によ
    って場合により置換されたC1-4アルコキシであり; R2は、HまたはC1-6アルコキシ(場合により、1個若
    しくはそれ以上のフッ素原子によって、または1個若し
    くはそれ以上のフッ素原子で置換されうるフェニルによ
    って置換されていてよい)であり; R3は、炭素数6以下のシクロアルコキシ基またはCF3
    CH2Oであり; R4は、N、OおよびSから選択される少なくとも1個
    のヘテロ原子を有する4員、5員、6員または7員の複
    素環式環であり、該環は、場合により、ベンゼン環に対
    してまたはN、OおよびSから選択される少なくとも1
    個のヘテロ原子を有する5員若しくは6員の複素環式環
    に対して縮合していて、全体としての該環系は、場合に
    より、OH、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲ
    ンおよびNHSO2(C1-4アルキル)から独立して選択
    される1個またはそれ以上の基によって置換され、そし
    てSが該環系のメンバーである場合、それは1個または
    2個の酸素原子によって置換されていてよく; XはCHまたはNであり;そしてLは不存在であるか、
    またはLは 式Ia 【化2】 (式中、AはR4に対して結合し; AはCOまたはSO2であり; ZはCHまたはNであり; mは1または2であり、そして更に、ZがCHである場
    合、mは0であってもよく;そしてnは1、2または3
    であり、但し、mおよびnの合計は2、3、4または5
    であることを条件とする)を有する環状基であるか;ま
    たは 式Ib 【化3】 (式中、AはR4に対して結合し; AおよびZは上に定義の通りであり; R5およびR6は、独立して、HまたはC1-4アルキルで
    あり;そしてpは1,2または3であり、そして更に、
    ZがCHである場合、pは0であってよい)を有する鎖
    である]を有する化合物またはその薬学的に許容しうる
    塩。
  2. 【請求項2】 R1がメトキシである請求項1に記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 R2がHまたはメトキシである請求項1
    または請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R3がシクロブチルオキシまたはCF3
    2Oである請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 Lが不存在である請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R4が、ピリジン環に対してまたはNH
    SO2(C1-4アルキル)によって置換されているベンゼ
    ン環に対して縮合しているピペリジン環である請求項5
    に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Lが 【化4】 である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R4がモルホリニルである請求項7に記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】 請求項1で定義の式Iを有する化合物ま
    たはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる
    アジュバント、希釈剤または担体との混合物中に含む医
    薬製剤。
  10. 【請求項10】 良性前立腺過形成の治療用薬剤の製造
    における、請求項1で定義の式Iを有する化合物または
    その薬学的に許容しうる塩の使用。
  11. 【請求項11】 XがCHである場合の請求項1で定義
    の式Iを有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩
    の製造方法であって、式II 【化5】 (式中、R1-4およびLは請求項1で定義の通りであ
    る)を有する化合物を環化し;そして所望のまたは必要
    な場合には、得られた式Iの化合物をその薬学的に許容
    しうる塩へまたはその逆に変換することを含む上記方
    法。
  12. 【請求項12】 式II 【化6】 (式中、R1-4およびLは請求項1で定義の通りであ
    る)を有する化合物。
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