JPH0570409U - コンパクト容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクト容器に衝撃が加わっても、中皿４
内の化粧料にヒビ割れなどが生じないようにする。 【構成】 中皿４と容器本体１の中皿収容凹部５との間
に、中皿収容凹部５の底面壁及び側面壁に対して所定の
空間をあけて保持される弾性クッション体１２を挿入
し、この弾性クッション体１２に、蓋体２の連結部６の
内面を押圧する押圧部１５を一体に形成し、中皿収容凹
部５の底面壁に貫通孔１７を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、コンパクト容器、特に、コンパクト容器を落としても、中皿に充 填した化粧料にヒビ割れが生じない緩衝効果の高い、また蓋はね上げ用のばね等 を別体に組込む必要がなく、しかも中皿の取り出しが容易で、かつ中皿の取付け に接着剤が不要であるという４つの効果を同時にもたせたコンパクト容器に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術と課題】

コンパクト容器は、中皿を収容する中皿収容凹部を有する容器本体と、この容 器本体の上面を覆う蓋体とからなり、蓋体の後方下面に連結部を形成し、この連 結部が嵌まる連結用凹部を容器本体の周壁に形成し、蓋体の連結部を容器本体の 連結用凹部に嵌め入れて蓋体を容器本体に開閉自在にヒンジ結合した構造になっ ている。

【０００３】 ところで、コンパクト容器を不注意により落としたりした場合、その衝撃によ って中皿に充填した化粧料にヒビ割れが生じることがあった。

【０００４】 特に、商品の輸送や保管中に衝撃が加わって化粧料にヒビ割れが生じた場合、 商品価値が著しく下がるという問題がある。

【０００５】 そこで、この考案は、コンパクト容器に衝撃が加わっても、中皿内の化粧料に 衝撃が伝達されにくいようにして、化粧料のヒビ割れ等を防止し、また蓋はね上 げ用のばね等を別体に組込む必要がなく、しかも中皿の取出しが容易で、かつ中 皿の取付けに接着剤が不要であるという４つの効果を同時にもたせたコンパクト 容器を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するために、この考案は、上記のようなコンパクト容器にお いて、中皿と容器本体の中皿収容凹部との間に、中皿収容凹部の底面壁及び側面 壁に対して所定の空間をあけて保持される弾性クッション体を挿入し、この弾性 クッション体に、蓋体の連結部の内面を押圧する押圧部を一体に形成し、中皿収 容凹部の底面壁に貫通孔を形成したのである。

【０００７】

【作用】

上記の手段によると、容器本体に衝撃が加わっても、その衝撃は、中皿と中皿 収容凹部との間の空間、および弾性クッション体とによって柔らげられ、中皿内 の化粧料が保護される。

【０００８】

【実施例】

図１〜図３は、この考案の実施例を示している。

【０００９】 このコンパクト容器は、容器本体１と、この容器本体１の上面を覆う蓋体２と からなる。

【００１０】 上記容器本体１には、化粧料３を充填した中皿４を収容する中皿収容凹部５が 形成されている。

【００１１】 上記蓋体２の後方下面には、連結部６が形成され、容器本体１の後方の周壁に は、連結部６が嵌まる連結用凹部７が形成されている。そして、蓋体２と容器本 体１とは、蓋体２の連結部６を容器本体１の連結用凹部７に嵌め入れ、ピン８に よって開閉自在にヒンジ結合している。

【００１２】 また、蓋体２の前方下面には、ロック用のロック爪９が形成され、容器本体１ に、上記ロック爪９と係合するロック部材１０を設け、ロック部材１０を押すと 、ロック爪９との係合が解除するようになっている。

【００１３】 上記蓋体２の内面には、容器本体１の中皿収容凹部５に収容した中皿４の上縁 に密着する弾性パッキン１１が取付けられている。

【００１４】 上記中皿４と中皿収容凹部５との間には、中皿収容凹部５の底面壁及び側面壁 に対して所定の空間をあけて保持される弾性クッション体１２が挿入されている 。

【００１５】 弾性クッション体１２は、中皿収容凹部５の底面壁に沿う底板部１３と、この 中皿収容凹部５の側面壁に対して所定の空間をあけて底板部１３の両端に起立す る側板部１４と、側板部１４の上端外方に形成された押圧部１５とからなり、ゴ ム等の弾性材料によって形成されている。

【００１６】 上記押圧部１５の一方は、図２に示すように、蓋体２を閉じた状態において、 蓋体２の連結部６の内面を押圧しており、図３に示すように、ロック部材１０を 押して蓋体２のロック爪９との係合を解除すると、蓋体２が上方にはね上がるよ うになっている。

【００１７】 上記底板部１３の下面には、底板部１３が中皿収容凹部５の底面壁に対して所 定の空間があくように、台部１６が形成されている。さらに、底板部１３の下面 には、中皿収容凹部５の底面壁に形成した貫通孔１７に嵌まる栓部１８が形成さ れている。

【００１８】 上記側板部１４の上方の内側面には、中皿４の上方の壁面に形成された係合溝 １９の嵌まる係合突部２０が形成されており、中皿４は接着剤不要で固定される 。

【００１９】 上記中皿収容凹部５の上面には、枠板２１が被せられている。

【００２０】

【考案の効果】 この考案は、以上のように、中皿と中皿収容凹部との間に、中皿収容凹部の底 面壁及び側面壁に対して所定の空間をあけて保持される弾性クッション体を挿入 することにより、中皿内の化粧料を衝撃から保護して、ヒビ割れの発生を防止す ることができる。

【００２１】 また、蓋体の連結部の内面を押圧する押圧部が弾性クッション体と一体に形成 されているため、蓋はね上げ用として別にばね等を組込む必要がなく、組立てが 容易である。

【００２２】 さらに、中皿収容凹部の底面壁には貫通孔が形成されており、下方からこの貫 通孔に鉛筆等の細い棒や指等を差し入れて、弾性クッション体を介して中皿の底 を押し上げることができるので、中皿を傷付けることなく簡単に取外すことがで きる。したがって、化粧料の交換作業を容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す分解斜視図

【図２】蓋体を閉じた状態を示す同上の縦断面図

【図３】蓋体のロックを解除し、中皿を押し上げた状態
を示す同上の縦断面図

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 蓋体 ３ 化粧料 ４ 中皿 ５ 中皿収容凹部 ６ 連結部 ７ 連結用凹部 ８ ピン ９ ロック爪 １０ ロック部材 １１ 弾性パッキン １２ 弾性クッション体 １３ 底板部 １４ 側板部 １５ 押圧部 １６ 台部 １７ 貫通孔 １８ 栓部 １９ 係合溝 ２０ 係合突部 ２１ 枠板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中皿を収容する中皿収容凹部を有する容
   器本体と、この容器本体の上面を覆う蓋体とからなり、
   蓋体の後方下面に連結部を形成し、この連結部が嵌まる
   連結用凹部を容器本体の周壁に形成し、蓋体の連結部を
   容器本体の連結用凹部に嵌め入れて蓋体を容器本体に開
   閉自在にヒンジ結合した密閉式のコンパクト容器におい
   て、中皿と容器本体の中皿収容凹部との間に、中皿収容
   凹部の底面壁及び側面壁に対して所定の空間をあけて保
   持される弾性クッション体を挿入し、この弾性クッショ
   ン体に、蓋体の連結部の内面を押圧する押圧部を一体に
   形成し、中皿収容凹部の底面壁に貫通孔を形成したこと
   を特徴とするコンパクト容器。