JPH0569115B2 - - Google Patents

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JPH0569115B2
JPH0569115B2 JP14590885A JP14590885A JPH0569115B2 JP H0569115 B2 JPH0569115 B2 JP H0569115B2 JP 14590885 A JP14590885 A JP 14590885A JP 14590885 A JP14590885 A JP 14590885A JP H0569115 B2 JPH0569115 B2 JP H0569115B2
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JP
Japan
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rhamnose
water
extract
liquid
hydrolysis
Prior art date
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JP14590885A
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JPS6210096A (ja
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Motohiro Takemura
Boseki Iijima
Yoshiaki Tateno
Naoki Okamoto
Masaharu Myata
Fumito Yamazaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Towa Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Towa Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は緑藻類アオサ科ヒトエグサ属ヒトエグ
サ(Monostroma nitidum Wittrock)から加圧
下の蒸煮によりラムナン硫酸を主成分とする水溶
性成分を抽出し、これを無機酸により加水分解
し、中和精製後晶析させることを特徴とするL−
ラムノースの製造方法に関する。
L−ラムノースはメチルペントースの1種で、
6−デオキシ−L−マンノースあるいはL−マン
ノメチルロースともいわれ、通常水溶液からα形
1水和物の結晶として得られる。その結晶の融点
は105〜106℃で昇華性があり、水溶液の旋高度は
最初左旋性(〔α〕20 D=−7.7°)を示すが、変旋光
して約1時間後には〔α〕20 D=+9°前後となる。
L−ラムノースの味はD−マンノースの甘味に
似たわずかな苦みがあり、これは酵母により資化
されない。この昇華性や非醗酵性を利用しての精
製も可能である。天然にはブナ科植物の樹皮中に
あるケルシトリンやクロウメモドキの果実に含ま
れるキサントラムニン、ミカンのヘスペリジン等
の配糖体として存在し、又アラビアガム、カラヤ
ガム等のガム類中にも存在が知られている。
従来、L−ラムノースはその工業的用途が知ら
れていなかつたが最近糖類あるいは糖鎖の生理活
性が注目され始め、それらの医薬、農薬等の合成
材料としての使用が盛んになつたため、かかる糖
の一つであるL−ラムノースあるいはその誘導体
も動植物細胞学、微生物学、遺伝子工学、醗酵工
学、免疫学等の分野で医薬、農薬への利用が要望
されてきた。
L−ラムノースを工業的に製造するには多量入
手が可能で比較的安価な天産のガム質、具体的に
はアラビアガム等を原料とし、これを酸加水分解
した後種々の方法でL−ラムノースを分離する方
法が考えられるが、アラビアガムの酸加水分解物
の糖組成はL−アラビノース、D−ガラクトー
ス、L−ラムノース、ウロン酸類等から成り、L
−ラムノースは全体の15%より含まれておらず、
従つてこの場合は数種の糖混合物の中からL−ラ
ムノースを純度良く分離させねばならず、技術上
の難点が多い。
又最近、ある種の細菌を培養し産生するラムノ
ースに富んだ細胞外多糖類を加水分解してL−ラ
ムノースを得る方法が特開昭59−51798号公報に
開示されているが、その構成糖中のL−ラムノー
ス含量は約50%にすぎないため、酵母処理、クロ
マト分離等の特種な精製分離工程を経なければラ
ムノース結晶を得ることができない。
以上に対し、ヒトエグサは海苔佃煮の原料とし
て我国の太平洋岸から瀬戸内海にかけて大量に養
殖され、入手も容易で、風乾品の組成は水分16.9
%、蛋白16.6%、脂質1.0%、糖質47.5%、繊維
5.6%、灰分12.4%とされている。又、このヒト
エグサから水加熱抽出により得られるラムナン硫
酸の糖組成は、L−ラムノース82.9%、D−キシ
ロース9.6%、D−グルコース7.5%とL−ラムノ
ースの含量が極めて高いが、このラムナン硫酸は
水不溶性成分との分離が困難で且つ加水分解され
にくい等の致命的な欠点を有していた。しかる
に、本発明者らはこのラムナン硫酸を無機酸酸性
下で加圧下に加熱するときは、ラムナンの加水分
解と硫酸エステルの加水分解とが同時に短時間に
進行することを見出し、本発明に到つた。
本発明で使用する無機酸としては、硫酸を使用
するのが加水分解液の組成を単純にできるので、
その後の精製処理のために有利である。本発明に
よれば、水溶性成分物質の抽出率が極めて高く、
更にこの抽出物(ラムナン硫酸が主体)を高温高
圧下で短時間に加水分解して単糖を得ることがで
き、その糖組成中のL−ラムノース含量が約80〜
90%と極めて高いため、糖混合物から特別な分離
操作を加えなくとも高純度のL−ラムノースを高
収率で得ることが可能である。
本発明を更に詳しく説明すると、まず原料のヒ
トエグサ(半乾品)1重量部と2〜40重量部の水
とを加圧釜に仕込み、これを水蒸気加圧下で蒸煮
処理する。その蒸煮温度120〜170℃、蒸煮時間30
〜180分の範囲で行うもので、とくに温度140〜
160℃、時間60分の条件が好ましい。又、温度140
〜180℃、時間1〜10分の蒸煮を数回繰り返すこ
ともできる。いずれの場合も得られる水溶性成分
は原料固型分に対し約75%に達する。
本発明者らにより発見されたこの抽出方法はヒ
トエグサ中のラムナン硫酸を回収するのには最適
の条件であり、なお且つこの条件によると、水に
不溶性の成分である抽出残を有効利用するのにも
適している。例えば、この抽出残を用いノリの佃
煮を試作したが、これはヒトエグサのみから作ら
れたノリの佃煮と区別がつけにくく、とくにヒト
エグサの何割かをこの抽出残に置き換えれば、充
分従来のノリの佃煮の用途に使用が可能であつ
た。
本発明により蒸煮により抽出された水溶性成分
からL−ラムノースを製造する方法を詳しく説明
すると、抽出した水溶性成分の固形分に対し硫酸
を5〜30%好ましくは12.5%添加混合し、加圧容
器中で加水分解する。加水分解温度は120〜150℃
で好ましくは140℃、時間は0.5〜3時間好ましく
は2時間である。加水分解液は添加した硫酸及び
構成物からの硫酸を消石灰で中和した後、活性炭
処理、イオン交換樹脂処理を行つて精製濃縮し、
必要あれば濃縮物にアルコールを添加し、冷却し
てL−ラムノースの結晶を得る。結晶収率は加水
分解液に含まれるL−ラムノースに対し約50%で
ある。加水分解液又はL−ラムノース晶析後の母
液に酵母を加えて醗酵性糖質を資化させれば更に
結晶収率が向上する。
本発明を更に詳しく説明する為に下記の実施例
を示すが、これらは本発明の範囲を限定するもの
ではない。
実施例 1 ヒトエグサ(三重県神前産、水分19%含有品)
200gと水7とを内容積約10の加圧釜に仕込
み、緩やかに撹拌しながら釜内部の温度を150℃、
1時間保つた後冷却し、釜から処理物を取り出
し、遠心分離機により水溶性成分と不溶性の成分
に分けて温水1で洗浄して水溶性成分液(抽出
液)7.01Kgを得た。該液中の固形分は122gでこ
れは原料固形分に対し75.3%であつた。
この抽出液に濃硫酸10gを添加し、耐酸性加圧
容器中で120℃、60分間加水分解を行つた。消石
灰で中和後濾過し、活性炭を用いて脱色脱臭し、
更にイオン交換樹脂処理をした。得られた液の糖
組成はL−ラムノース84%、Dグルコース5%、
D−キシロース4%(固形分百分率)であつた。
この糖液を減圧下で濃度約81%迄濃縮してL−ラ
ムノース1水分物の結晶21gを得た。この結晶の
純度は液体クロマトグラフにより測定したとこ
ろ、99.2%であつた。又融点は105℃、比旋光度
は濃度10%の水溶液が1時間後で〔α〕20 D=+9.1°
であつた。
実施例 2 ヒトエグサ(三重県迫間産、水分20%含有品)
200gに水1を加え、10の加圧釜中で釜内に
間けつ的に9Kg/cm2の蒸気を吹き込んで蒸煮抽出
を行つた。すなわち、釜内に3分間蒸気を吹き込
んだ後、釜内に留まつた抽出液を釜の低部に設け
たバルブを静かに解放することで排出採取し、再
度バルブを閉めた後、再び3分間蒸気を吹き込み
抽出液を採取する操作を6回繰り返して行つた。
内部温度は175℃を示した。遠心分離機で不溶物
を分離し、1の温水で洗浄後洗液を合わせ、固
形分105gを含む抽出液約5を得た。この液に
濃硫酸26gを加えて耐酸性加圧容器中で130℃、
3時間加水分解を行つた。冷却後消石灰で中和
し、カルシウム塩を濾過後、常法の糖液精製処理
を行つてL−ラムノース81%、D−グルコース9
%、D−キシロース4%の純度を得た。この液を
減圧下で濃度約83%に濃縮してL−ラムノースの
結晶22gを得た。この結晶純度は98%、融点は
100℃であつた。
実施例 3 ヒトエグサ(三重県内瀬産、水分17%含有品)
500gに水1Kgを加え、10の加圧釜に仕込み5
Kg/cm2の蒸気を吹き込み、10分毎に抽出液を抜取
りながら延べ1時間加熱蒸煮を続けた。冷却後遠
心分離機にて不溶物を分離し温水洗浄をした。洗
浄液共の分離液約6を得た。この分離機のPHは
4.3でその固形分は275gであつた。この約6の
分離液に硫酸34gを加え、140℃で40分加水分解
を行つた。冷却後、消石灰で中和し硫酸カルシウ
ムを濾別後、活性炭、イオン交換樹脂処理を行つ
たところ、液の糖組成は、L−ラムノース83%、
D−グルコース3%、D−キシロース8%であつ
た。この液を減圧下で約81%の濃度に濃縮した
後、一夜放置してL−ラムノースの白色結晶54g
を得た。結晶の純度は99%、融点は105℃であつ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ヒトエグサ(Monostroma nitidum
    Wittrock)を加圧下110℃〜180℃で15〜180分蒸
    煮処理してその水溶性成分を抽出し、これをその
    固形分の5〜30%の無機酸により120〜150℃で
    0.5〜3時間加水分解した後、中和し、脱色、脱
    イオン等の精製処理した液を濃縮し、晶析させる
    ことを特徴とするL−ラムノースの製造方法。
JP14590885A 1985-07-04 1985-07-04 L−ラムノ−スの製造方法 Granted JPS6210096A (ja)

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US5185304A (en) * 1990-08-20 1993-02-09 Ngk Insulators, Ltd. Dielectric ceramic composition of BaO, TiO2, Nd2 O3, Sm2 O3 and Bi2 O3
JPH04104947A (ja) * 1990-08-20 1992-04-07 Ngk Insulators Ltd 誘電体磁器組成物
CN102747169A (zh) * 2012-06-26 2012-10-24 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种以海藻为原料生产鼠李糖的方法

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