JPH0568808A - 隔膜真空脱気装置および隔膜真空脱気方法 - Google Patents

隔膜真空脱気装置および隔膜真空脱気方法

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JPH0568808A
JPH0568808A JP3144994A JP14499491A JPH0568808A JP H0568808 A JPH0568808 A JP H0568808A JP 3144994 A JP3144994 A JP 3144994A JP 14499491 A JP14499491 A JP 14499491A JP H0568808 A JPH0568808 A JP H0568808A
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JP
Japan
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valve
diaphragm
liquid
depressurizing
flow path
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JP3144994A
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English (en)
Inventor
Takanori Anazawa
孝典 穴澤
Toshio Kanbe
利夫 神戸
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体から脱気する際、装置の間欠的運転にお
ける運転開始後、液体中の溶存気体濃度が所定の値に達
するまでの立ち上がり時間を短縮する。 【構成】 間欠的運転をするにあたり、運転開始信号に
より減圧手段(2)を稼働させた後、0.5〜600秒
後に、隔膜モジュール(1)内の隔膜の液体が流れる側
に至る液体流路(4a)に設置したバルブ(A)を自動
的に開き、間欠的運転における運転開始後、液体中の溶
存気体濃度が所定の値に達するまでの立ち上がり時間を
短縮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体中に溶解している
気体や揮発性物質を除去する隔膜真空脱気装置および隔
膜真空脱気方法に関し、たとえば、ボイラー供給水の脱
酸素、人口透析用水の脱酸素、半導体洗浄用の超純水の
脱酸素脱炭酸ガス、逆浸透膜への供給水の脱酸素、超音
波洗浄液の脱気、食品製造用水の脱気、上中水の赤水防
止、貯蔵水の微生物繁殖防止、食物などの貯蔵用低酸素
水の製造、食用油の脱酸素、有機溶剤の脱酸素、硫化油
の脱硫化水素、飲料水からのトリクレンやトリハロメタ
ンの除去、工業排水からの揮発性有機液体の除去、など
の用途に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、気体透過性隔膜の一方の側に被処
理液体を流し、他の側の気相を真空ポンプなどの減圧手
段にて減圧することにより液体中の溶存気体や溶存揮発
性物質を除去する隔膜真空脱気装置は、たとえば、特開
昭55ー1816号公報、特開昭63ー258605号
公報等により知られている。
【0003】隔膜真空脱気は、それ以外の脱気方法、例
えば充填塔やスプレー塔を使用した真空脱気に比べて、
小型、軽量、低装置コスト、低残留濃度、装置内の液体
のホールドアップが少ない、運転開始後所定の溶存濃度
になるまでの立ち上がり時間が短いなどの特長があり、
また例えば加熱脱気に比べて、小型、軽量、低運転コス
ト、装置内の液体のホールドアップが少ない、運転開始
後所定の溶存濃度になるまでの立ち上がり時間が短いと
いった特長がある。
【0004】しかしながら多くの脱気用途においては、
連続運転する場合は少なく、間欠的運転が大部分であっ
て、立ち上がり時間が相対的に短い隔膜脱気装置におい
てもまだ不十分である場合が多い。立ち上がり時間は、
処理液の残留気体濃度を低くすると指数的に長くなり、
その間は脱気液の使用ができない上、場合によってはそ
の間液体を廃棄したり、廃棄するための装置や循環する
ための特別な装置を必要とするという問題があった。ま
た特に、水中の溶存酸素濃度を10ppb(ppbは10億分
の1を示す)以下にまで脱気することは、これまでの真
空脱気法では不可能であったのが、隔膜脱気により可能
となり、今後この用途が増加すると予想されるが、立ち
上がりに1時間以上かかるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、液体の
隔膜脱気装置の間欠的運転時において、特に処理液の残
留気体濃度を低くする場合において、運転再開後、所定
の溶存気体濃度に到達するまでの時間を短くする方法お
よび装置について鋭意検討した結果本発明に到達した。
即ち、本発明者等は、隔膜脱気装置の間欠的運転におけ
る立ち上がり時間を悪化させる最大の要因は、脱気装置
休止時における装置内滞留液体への気体の再溶解である
ことを見いだした。つまり、装置の液体流路には多くの
液体不動部分が存在し、これらの部分に滞留した気体溶
解液体が脱気液体で置換されるのに長時間を有するのが
主要な要因であり、脱気装置休止時の気体の再溶解を防
ぐことにより、立ち上がり時間を短縮することができ
る。また、本発明者等の検討によれば、装置内滞留液体
への気体の再溶解は、脱気モジュール内で発生している
こと、即ち、減圧手段や配管内に存在する、脱気により
発生した気体や空気が、装置の運転休止時に隔膜を通っ
て液体に再溶解するのが主要な再溶解の機構であること
が判明した。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、脱気装置休止時における装置内滞留液体への
気体の再溶解が防止され、また、気体の再溶解が生じて
も、立ち上がり時間の増大が防止される、隔膜真空脱気
装置および隔膜真空脱気方法を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明は上記目的を達成するた
めになされたものであり、請求項1の発明である隔膜真
空脱気装置は、隔膜モジュール内の隔膜で隔てられた一
方の側に液体を流しながら他の側を脱気流路を経て減圧
手段にて減圧することにより、液体中に溶解している気
体や揮発性物質を除去する隔膜真空脱気装置において、
減圧手段の運転/停止機構、隔膜モジュールの原液入口
に至る液体流路または処理液出口よりの液体流路に設置
されたバルブA、および時間遅延機構を有し、運転開始
信号により減圧手段を稼働させた後、0.5〜600秒
後にバルブAを自動的に開き、また運転停止信号により
バルブAを閉じ、かつ減圧手段を停止させるべく構成さ
れてなることを特徴としている。
【0008】また、請求項2では、請求項1記載の隔膜
真空脱気装置において、隔膜モジュールと減圧手段との
間の脱気流路に設置されたバルブBを有し、運転開始信
号により減圧手段を稼働させ、かつバルブBを開いた
後、0.5〜300秒後にバルブAを自動的に開き、ま
た運転停止信号によりバルブAおよびバルブBを閉じ、
かつ減圧手段を停止させるべく構成されてなることを特
徴としている。
【0009】また、請求項3では、請求項1記載の隔膜
真空脱気装置において、隔膜モジュールと減圧手段との
間の脱気流路に設置されたバルブBを有し、外部より与
えられる運転開始信号により減圧手段を稼働させ、0.
5〜300秒後にバルブBを自動的に開いた後、0〜3
00秒後にバルブAを自動的に開き、また運転停止信号
によりバルブAおよびバルブBを閉じ、かつ減圧手段を
停止させるべく構成されてなることを特徴としている。
【0010】また、請求項4の発明である隔膜真空脱気
装置は、隔膜モジュール内の隔膜で隔てられた一方の側
に液体を流しながら他の側を減圧手段にて減圧すること
により、液体中に溶解している気体や揮発性物質を除去
する隔膜真空脱気装置において、隔膜モジュールの原液
入口に至る液体流路または処理液出口よりの液体流路に
設置されたバルブAを有し、間欠的運転における休止時
も減圧手段は運転状態を保ち、運転開始信号により隔膜
モジュールの原液入口または処理液出口に設置されたバ
ルブAを開き、運転停止信号によりバルブAを閉じるこ
とを特徴としている。
【0011】また、請求項5の発明である隔膜真空脱気
方法は、隔膜モジュール内の隔膜で隔てられた一方の側
に液体を流しながら他の側を減圧手段にて減圧すること
により、液体中に溶解している気体や揮発性物質を除去
する隔膜真空脱気方法において、運転開始信号により減
圧手段を稼働させた後、0.5〜600秒後に一方の側
に至る液体流路に設置されたバルブAを自動的に開き、
運転停止信号によりバルブAを閉じ、かつ減圧手段を停
止させることを特徴としている。
【0012】また、請求項6では、請求項5における隔
膜真空脱気方法において、運転開始信号により減圧手段
を稼働させた後、隔膜モジュールと減圧手段との間の脱
気流路に設置されたバルブBを自動的に開いた後、0.
5〜300秒後にバルブAを自動的に開き、運転停止信
号によりバルブAおよびバルブBを閉じ、かつ減圧手段
を停止させることを特徴としている。
【0013】また、請求項7では、請求項6における隔
膜真空脱気方法において、運転開始信号により減圧手段
を稼働させた後、0.5〜300秒後にモジュールと減
圧手段との間の脱気流路に設置されたバルブBを自動的
に開き、さらに0〜300秒後にバルブAを自動的に開
き、運転停止信号によりバルブAおよびバルブBを閉
じ、かつ減圧手段を停止させることを特徴としている。
【0014】また、請求項8の発明である隔膜真空脱気
方法では、隔膜で隔てられた一方の側に液体を流しなが
ら他の側を減圧手段にて減圧することにより、液体中に
溶解している気体や揮発性物質を除去する隔膜真空脱法
において、隔膜真空脱気装置の運転休止時も減圧手段を
運転状態に保ち、運転開始信号により、一方の側に至る
液体流路に設置されたバルブAを開き、運転停止信号に
よりバルブAを閉じることを特徴としている。
【0015】また、請求項9では、請求項5、6、7ま
たは8記載の隔膜真空脱気方法において、液体が水また
は水溶液であることを特徴としている。
【0016】また、請求項10では、請求項5、6、7
または8記載の隔膜真空脱気方法において、脱気される
べき気体が、空気、酸素、窒素または炭酸ガスであるこ
とを特徴としている。
【0017】
【作用】本発明によれば、間欠的に脱気液を得ようとす
る場合、脱気装置の再稼働と同時に脱気された液体が製
造できるため、脱気不十分な液体の混入が生じない。従
って、流出初期部分を廃棄する必要がないとともに、脱
気不十分な液体の混入を見越して、平均残存濃度を下げ
る為に設定濃度を低くする必要もなくなる。また、溶存
濃度を極めて低くする必要のある用途においては、本発
明により立ち上がり時間が改善される結果、脱気液使用
のかなり前に脱気装置を稼働させる必要性を低減させる
ことができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。まず、第1実施例の隔膜真空脱気装置(以下脱気
装置と略称する)は、図1にそのダイアグラムの一例が
示される如きものである。
【0019】この脱気装置は、隔膜により隔てられた一
方の室(一方の側)および他方の室(他方の側)を備え
た(いずれも図示せず)隔膜脱気モジュール(以下単に
モジュールと略称する)1、減圧手段2、原液タンク
3、原液タンク3からモジュール1の一方の室に原液を
導入するための液体流路4a、モジュール1より処理水
を得るための液体流路4b、液体流路4aの途中に設け
られたバルブA、モジュール1の他方の室と減圧手段2
とをつなぐ脱気流路5とからなり、さらに、必要に応じ
て脱気流路5の途中から、リークバルブ6を備えたリー
ク管7を分岐させてもよい。
【0020】脱気すべき原液は、液体流路4aからバル
ブAを経てモジュール1の一方の側に導入されて隔膜の
一方の側に接して流れ、処理液となってモジュール1よ
り流出する。隔膜の他の側は減圧手段2により減圧され
る。
【0021】この脱気装置は、減圧手段2の運転/停止
機構および時間遅延機構(図示せず)を有し、運転開始
信号により減圧手段2を稼働させ、0.5〜600秒後
にバルブAを自動的に開くべく構成されている。そし
て、運転停止信号によりバルブAを閉じ、減圧手段2を
停止する。リークバルブ6を有する場合には、減圧手段
2の停止/運転にあわせてこれを開閉する。
【0022】図2は本発明の第2実施例の脱気装置のダ
イアグラムを示している。即ち、この脱気装置は、上記
第1実施例の構成に加え、モジュール1と減圧手段2の
間の脱気流路5の途中にバルブBが設置されており、運
転開始信号により、減圧手段2を稼働させ、かつバルブ
Bを開いた後、0.5〜300秒後にバルブAを自動的
に開くべく構成されている。あるいは、運転開始信号に
より、減圧手段2を稼働させ、0.5〜300秒後にバ
ルブBを自動的に開き、さらにその後0〜300秒後に
バルブAを自動的に開くべく構成されている。そして運
転停止信号により、バルブAおよびバルブBを閉じ、減
圧手段2を停止する。
【0023】本発明のさらにもう一つの実施例として
は、ダイアグラムは図1または図2に示されるものと同
じであるが、間欠的運転における休止時も減圧手段2は
運転状態に保ち、運転開始信号により、液体流路4aに
設置されたバルブAを開き、運転停止信号によりバルブ
Aを閉じるべく構成されている。
【0024】上記構成要素についてさらに詳細に説明す
ると、モジュール1内の隔膜は、液体から溶存気体や揮
発性物質を除去する隔膜脱気に使用される膜、すなわち
液体が液体のまま透過すること無く、気体が透過する膜
であれば良く、特に制約はない。
【0025】モジュール1は、上記隔膜をモジュールハ
ウジングに封入したものであり、隔膜の一方の側には、
隔膜に接して被処理液体が流され、隔膜の他の側は減圧
手段2に接続されて減圧される構造を持つ。モジュール
1の構造や特性についても、本発明においては制約を設
ける必要はない。
【0026】減圧手段2は、真空ポンプが好適である
が、その種類についても特に限定することを要しない。
例えば、水封式真空ポンプ、ドライ型真空ポンプ、ダイ
アフラム型真空ポンプ、スクロ−ル型真空ポンプ、蒸気
エジェクタ、水流アスピレーター、油回転型真空ポンプ
など任意の物が使用可能である。液体が水または水を含
む物である場合には、多量の水蒸気の吸入に耐える必要
があるため、水封式真空ポンプ、水流アスピレータ、蒸
気エジェクタ、ドライ型真空ポンプ、ダイアフラム型真
空ポンプ、スクロ−ル型真空ポンプが適する。水以外
の、例えば有機溶剤の脱酸素においては、ダイアフラム
型真空ポンプ、スクロ−ル型真空ポンプ、油回転型真空
ポンプが好適である。
【0027】液体流路4aに設けられるバルブAは開閉
バルブであり、脱気装置運転開始の信号により液体をモ
ジュール1に流し、運転停止信号により止めるためのも
のである。よってバルブAは、モジュール1の上流側の
液体流路4a、あるいは下流側の液体流路4bに設ける
ことができる。しかし、バルブ閉時のウォーターハンマ
ー効果による隔膜やモジュール1の破損を防ぐ意味で、
モジュール1の上流側の液体流路4aに設けることが好
ましい。各実施例においては、所定のタイミングで自動
的に開閉するための自動バルブである必要があるが、電
磁式、圧空式などその方式は問わない。
【0028】バルブBは真空ラインの開閉バルブであ
る。このバルブBにより、脱気装置の休止中もモジュー
ル1内は真空に保たれる。バルブBもまた、所定のタイ
ミングで自動的に開閉するための自動バルブである必要
があるが、電磁式、圧空式などその方式は問わない。
【0029】リークバルブ6は、減圧手段2の運転休止
時に減圧手段2の真空側圧力を常圧に戻すためのもので
あるが、蒸気エジェクタなどその必要のない場合には不
要である。
【0030】脱気装置の運転開始/停止信号は、手動ス
イッチによるものであってもよいし、また例えば、脱気
装置の後に設けられた脱気液貯蔵タンクのフロート型そ
の他のレベルスイッチや液面計から取り出されるもので
あってもよい。信号は電気的なものであっても機械的な
ものであってもよい。脱気装置はこれらのタンクや運転
開始/停止信号発生装置を内蔵することも可能である。
【0031】各実施例の脱気装置は時間遅延機構を内蔵
し、バルブA、Bの開閉のタイミングをコントロールす
る。バルブ開閉のタイミングは、真空系の空間容量、減
圧手段2の排気量、装置内の液体滞留量、使用するバル
ブの数や位置、また運転方法や用途目的により種々の方
法をとり得る。例えば、第1実施例の脱気装置におい
て、運転開始信号により減圧手段2を稼働させ、0.5
〜600秒後、好ましくは5〜120秒後にバルブAを
開く。そして運転停止信号によりバルブAを閉じ、減圧
手段2を停止さる。リークバルブ6を有する場合には、
減圧手段2の停止/運転にあわせてこれを開閉する。バ
ルブAを開くタイミングがこれより早いと、十分脱気さ
れない液体が流出し、立ち上がり時間が長くなる。一方
これより長くしても溶存濃度や立ち上がり時間は変わら
ないため無意味である。本方法は、液体が比較的低沸点
である場合や、休止時間が1時間以上であるような用途
や、それ程高度の脱気を必要としない用途に好適であ
る。
【0032】また、第2実施例の脱気装置において、運
転開始信号により減圧手段2を稼働させ、その後、また
はほぼ稼働と同時にバルブBを開いた後、0.5〜30
0秒後、好ましくは1〜60秒後にバルブAを開く。あ
るいはまた、運転開始信号により減圧手段2を稼働さ
せ、0.5〜300秒後、好ましくは1〜60秒後にバ
ルブBを開き、さらにその後0〜300秒後、好ましく
は0〜30秒後にバルブAを開く。そして運転停止信号
により、バルブAおよびバルブBを閉じ、減圧手段2を
停止させる。この停止操作は、ほぼ同時にまたはこの順
序で自動的に行う。リークバルブ6を有する場合には、
減圧手段の停止/運転にあわせてこれを開閉する。本方
法は、休止時間が比較的短い用途に好適である。
【0033】さらに、第1および第2実施例の各脱気装
置において、間欠的運転における休止時も減圧手段2を
運転状態に保つ場合には、運転開始信号によってバルブ
Aを開き、運転停止信号によりバルブAを閉じる。本方
法は特に高度脱気を必要とする用途、休止時間が短い用
途、運転開始信号と同時に脱気液が必要とされる用途に
適する。
【0034】なおこれらの操作は、間欠運転時のもので
あり、脱気装置の完全停止の場合にはこの限りではな
く、モジュール1内を大気圧に戻したり、装置内の滞留
液を抜くことも可能である。
【0035】以下、試験例を示して実施例を具体的に説
明する。
【0036】[試験例1]モジュール1内の隔膜を、ポ
リ4メチルペンテン1を素材として溶融成形法により製
造した中空糸不均質膜を用いた。これは、外径260[μ
m]、内径206[μm]であり、ASTM D1434に準じて測定した
気体透過速度は、 酸素透過速度2.1×10E-4[cm3(STP)/cm2,sec,cmHg]、 窒素透過速度1.8×10E-4[cm3(STP)/cm2,sec,cmHg]、 酸素/窒素の分離係数1.2 であった。この中空糸膜約50000本を並行な束状でモジ
ュールハウジングに装填し、中空糸端部を樹脂で封止後
切断することにより、有効膜面積(内径基準)13[m2]の
隔膜脱気モジュールを作成した。このモジュール1およ
び、減圧手段2として、排気量450l/minの水封式真空ポ
ンプ、バルブAとして電磁開閉バルブ、および時間遅延
機構として電気式タイマーを使用して、図1に示した脱
気(脱酸素)装置を製作した。運転開始信号により直ち
に真空ポンプを稼働させ、リークバルブ6は真空ポンプ
の稼働と同時に閉とし、真空ポンプ稼働後バルブA開ま
での時間は30秒に設定した。また運転停止信号により
直ちに真空ポンプ停止、同時にリークバルブ6開、バル
ブA閉とした。
【0037】この装置に25℃、溶存酸素濃度(DO)8.
1[ppm]の上水道水を67[l/min]で流し、処理水のDOが
定常状態に達した後、運転時間5分、休止時間2分の間
欠運転を行った。この時の脱気装置出口での処理水のD
Oの時間変化を比較例1の結果とともに図3に示す。
【0038】[試験例1に対する比較例1]真空ポンプ
稼働と同時にバルブAを開くこと以外は試験例1と同じ
実験を行ったところ、脱気装置出口での処理水のDOの
時間変化を試験例1の結果と共に図3に示す。
【0039】[試験例2]モジュール1に試験例1と同
じモジュール、減圧手段に排気量260[l/min]の回転スク
ロール型真空ポンプ、バルブAおよびバルブBに電磁開
閉バルブ、および時間遅延機構として電気式タイマーを
使用して、図2に示された脱気(脱酸素)装置を製作し
た。タイミングは、運転開始信号の入力と同時に真空ポ
ンプ稼働、同時にリークバルブ閉、同時にバルブB開、
5秒後にバルブA開に設定した。また運転停止信号と同
時に真空ポンプ停止、同時にリークバルブ6開、同時に
バルブB閉、同時にバルブA閉とした。この装置を使用
して、原水流量を25[l/min]としたこと、および運転時
間、休止時間共に1時間としたこと以外は試験例1と同
じ試験を行った。結果を比較例2の結果と共に図4に示
す。
【0040】[試験例2に対する比較例2]バルブBを
有せず、かつ真空ポンプ稼働と同時にバルブAを開にす
ること以外は、試験例2と同じ実験を行った。結果を試
験例2の結果と共に図4に示す。
【0041】[試験例3]タイミングを、運転開始信号
と同時に減圧手段を稼働させ、30秒後にバルブBおよ
びバルブAを開、また運転停止信号と同時にバルブAお
よびバルブBを閉じ、減圧手段停止とした事以外は試験
例2と同じ実験を行った。結果を図4に示す。
【0042】[試験例4]時間遅延機構を用いず、運転
開始信号により直ちにバルブAを開とし、運転停止信号
により直ちにバルブAを閉とするものの、間欠運転中
は、真空ポンプは常に運転状態に置くこと、および減圧
手段2に排気量260[l/min]の回転スクロール型真空ポン
プを使用したこと以外は、試験例1と同じ構成の脱気装
置を製作し、原水流量を25[l/min]としたこと、および
運転時間、休止時間共に1分とした事以外は、試験例1
と同様の実験を行った。結果を図5に示す。
【0043】
【発明の効果】本発明の隔膜真空脱気装置および隔膜真
空脱気方法によれば、間欠的に脱気液を得ようとする場
合、脱気装置の再稼働と同時に脱気された液体が製造で
きるため、脱気不十分な液体の混入生じない。従って、
流出初期部分を廃棄する必要がないとともに、脱気不十
分な液体の混入を見越して、平均残存濃度を下げる為に
設定濃度を低くする必要もなくなる。また、溶存濃度を
極めて低くする必要のある用途においては、本発明によ
り立ち上がり時間が改善される結果、脱気液使用のかな
り前に脱気装置を稼働させる必要性を低減させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示すダイアグラム
である。
【図2】本発明の第2実施例の構成を示すダイアグラム
である。
【図3】試験例1および比較例1の結果を示すグラフで
ある。
【図4】試験例2、試験例3および比較例2の結果を示
すグラフである。
【図5】試験例4の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 隔膜モジュール 2 減圧手段 4a、4b 液体流路 5 脱気流路 A バルブA B バルブB

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔膜モジュール内の隔膜で隔てられた一
    方の側に液体を流しながら他の側を脱気流路を経て減圧
    手段にて減圧することにより、液体中に溶解している気
    体や揮発性物質を除去する隔膜真空脱気装置において、
    減圧手段の運転/停止機構、隔膜モジュールの原液入口
    に至る液体流路または処理液出口よりの液体流路に設置
    されたバルブA、および時間遅延機構を有し、運転開始
    信号により減圧手段を稼働させた後、0.5〜600秒
    後にバルブAを自動的に開き、また運転停止信号により
    バルブAを閉じ、かつ減圧手段を停止させるべく構成さ
    れてなることを特徴とする隔膜真空脱気装置。
  2. 【請求項2】 隔膜モジュールと減圧手段との間の脱気
    流路に設置されたバルブBを有し、運転開始信号により
    減圧手段を稼働させ、かつバルブBを開いた後、0.5
    〜300秒後にバルブAを自動的に開き、また運転停止
    信号によりバルブAおよびバルブBを閉じ、かつ減圧手
    段を停止させるべく構成されてなることを特徴とする請
    求項1記載の隔膜真空脱気装置。
  3. 【請求項3】 隔膜モジュールと減圧手段との間の脱気
    流路に設置されたバルブBを有し、外部より与えられる
    運転開始信号により減圧手段を稼働させ、0.5〜30
    0秒後にバルブBを自動的に開いた後、0〜300秒後
    にバルブAを自動的に開き、また運転停止信号によりバ
    ルブAおよびバルブBを閉じ、かつ減圧手段を停止させ
    るべく構成されてなることを特徴とする請求項1記載の
    隔膜真空脱気装置。
  4. 【請求項4】 隔膜モジュールの隔膜で隔てられた一方
    の側に液体を流しながら他の側を減圧手段にて減圧する
    ことにより、液体中に溶解している気体や揮発性物質を
    除去する隔膜真空脱気装置において、隔膜モジュールの
    原液入口に至る液体流路または処理液出口よりの液体流
    路に設置されたバルブAを有し、間欠的運転における休
    止時も減圧手段は運転状態を保ち、運転開始信号により
    隔膜モジュールの原液入口または処理液出口に設置され
    たバルブAを開き、運転停止信号によりバルブAを閉じ
    ることを特徴とする隔膜真空脱気装置。
  5. 【請求項5】 隔膜モジュール内の隔膜で隔てられた一
    方の側に液体を流しながら他の側を減圧手段にて減圧す
    ることにより、液体中に溶解している気体や揮発性物質
    を除去する隔膜真空脱気方法において、運転開始信号に
    より減圧手段を稼働させた後、0.5〜600秒後に一
    方の側に至る液体流路に設置されたバルブAを自動的に
    開き、運転停止信号によりバルブAを閉じ、かつ減圧手
    段を停止させることを特徴とする隔膜真空脱気方法。
  6. 【請求項6】 運転開始信号により減圧手段を稼働させ
    た後、隔膜モジュールと減圧手段との間の脱気流路に設
    置されたバルブBを自動的に開いた後、0.5〜300
    秒後にバルブAを自動的に開き、運転停止信号によりバ
    ルブAおよびバルブBを閉じ、かつ減圧手段を停止させ
    ることを特徴とする請求項5記載の隔膜真空脱気方法。
  7. 【請求項7】 運転開始信号により減圧手段を稼働させ
    た後、0.5〜300秒後に隔膜モジュールと減圧手段
    との間の脱気流路に設置されたバルブBを自動的に開
    き、さらに0〜300秒後に液体流路に設置されたバル
    ブAを自動的に開き、運転停止信号によりバルブAおよ
    びバルブBを閉じ、かつ減圧手段を停止させることを特
    徴とする請求項6記載の隔膜真空脱気方法。
  8. 【請求項8】 隔膜で隔てられた一方の側に液体を流し
    ながら他の側を減圧手段にて減圧することにより、液体
    中に溶解している気体や揮発性物質を除去する隔膜真空
    脱法において、運転休止時も減圧手段を運転状態に保
    ち、運転開始信号により、一方の側に至る液体流路に設
    置されたバルブAを開き、運転停止信号によりバルブA
    を閉じることを特徴とする隔膜真空脱気方法。
  9. 【請求項9】 液体が水または水溶液であることを特徴
    とする請求項5、6、7または8記載の隔膜真空脱気方
    法。
  10. 【請求項10】 脱気されるべき気体が、空気、酸素、
    窒素または炭酸ガスであることを特徴とする請求項5、
    6、7または8記載の隔膜真空脱気方法。
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