JPH0568746U - ポケット付サンバイザ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポケット付サンバイザにおいて、チケット等
の紙葉類の取り出し操作が容易に行なえ、使い勝手を向
上させるとともに、紙葉類の確実な収容を可能にするこ
とを目的とする。 【構成】 表皮材１５をラップ状に設定して、ポケット
部２０を構成するとともに、このポケット部２０内に２
重折りシート３０を挿入して、２重折りシート３０の一
端３１をポケット部２０の開口縁２１に連結するととも
に、２重折りシート３０の他端３２を引き出し自在に設
定することにより、２重折りシート３０に紙葉類Ｔの掴
みしろを確保するエジェクト機能を付与する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ポケット付サンバイザに関するもので、特に、ポケット部にエジ ェクト機能を付与することにより、使い勝手を向上させたポケット付サンバイザ に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５，図６は自動車室内に設置されるサンバイザを示す斜視図，断面図であり 、図面において、従来の自動車用サンバイザ１は、所要形状にトリム加工された ワイヤ，段ボール板等の芯材２をポリウレタンフォーム等のパッド材３により覆 い、かつその外表面を塩ビシート等の表皮材４により被包して構成されており、 サンバイザ１の一方側面側の表皮材４をラップ状に設定することにより、ポケッ ト部５を付設し、このポケット部５内に、高速道路のチケット等の紙葉類Ｔを収 容するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように、従来のポケット付サンバイザ１においては、ポケット部５として 、表皮材４をラップ状に設定するという構成であるため、チケット等を挿入する 際、容易に脱落しないように、深く挿入する傾向にあり、こうした場合、チケッ トを取り出すことが困難となり、使い勝手が良くないという問題点があった。

【０００４】 さらに、長期使用により、ポケット部５の開口５ａを構成する表皮材４の端縁 部分が伸びた場合には、ポケット部５内にチケットを差込み収容しても、チケッ トを確実に挟持することができず、走行中の振動等により紙葉類が脱落する等の 不具合が指摘されている。

【０００５】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、本考案の目的とすると ころは、高速道路のチケット等の紙葉類を確実に収容することができるとともに 、ポケット部にエジェクト機能を付与し、紙葉類の取り出しを簡単かつ迅速に行 なうことができ、使い勝手を向上させたポケット付サンバイザを提供することに ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、所要形状に形成された芯材，パッド材 の外表面を表皮材により被包するとともに、サンバイザの一方側面側の表皮材を ラップ状に設定することにより、ポケット部を形成してなるポケット付サンバイ ザにおいて、前記ポケット部内に、ポケット空間を構成する２重折りシートを挿 入し、この２重折りシートの一端をポケット部の開口縁に沿う表皮材に連結させ るとともに、２重折りシートの他端を引き出し自在に設定し、この２重折りシー トを引き出すことによりポケット部にエジェクト機能を付与したことを特徴とす る。

【０００７】

【作用】

以上の構成から明らかなように、ポケット空間を構成する２重折りシート内に 紙葉類を収容すれば、この紙葉類を取り出す際、２重折りシートの他端を引き出 せば、ポケット部から紙葉類をエジェクトさせることができ、紙葉類の取り出し を簡単に行なうことができる。

【０００８】 さらに、紙葉類を収容する際、エジェクト機能を考慮すれば、紙葉類の掴みし ろを確保する必要がないため、紙葉類をポケット部内に深く挿入することが可能 となり、表皮材の伸び等に影響されることなく、紙葉類の確実な収容が可能とな る。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案に係るポケット付サンバイザの実施例について、添付図面を参照 しながら詳細に説明する。

【００１０】 図１は本考案によるポケット付サンバイザを示す斜視図、図２は同ポケット付 サンバイザの構成を示す断面図、図３は同ポケット付サンバイザの作用を示す断 面図、図４は本考案によるポケット付サンバイザの第２実施例を示す断面図であ る。

【００１１】 図１，図２において、本実施例におけるポケット付サンバイザ１０は、ループ 状に曲成されたワイヤフレーム１１と、このワイヤフレーム１１の内周に沿って トリムカットされた補強板１２とからなる芯材１３の上下面を、ポリウレタンフ ォーム等のパッド材１４を積層して、それらの外表面を塩ビシート等の表皮材１ ５により被包して構成されているとともに、サンバイザ１０の一方側面側の表皮 材１５を延長して、ラップ状に設定し、ポケット部２０が付設形成されている。

【００１２】 ところで、本考案の特徴は、このポケット部２０にエジェクト機能を付与する ことにより、高速道路のチケット等の紙葉類の収容、取り出し操作を簡単に行な え、かつ確実に収容保持できる点にある。

【００１３】 すなわち、この実施例においては、ポケット部２０内に２重折りシート３０を 挿入するとともに、この２重折りシート３０の一端３１をポケット部２０の開口 縁２１（表皮材１５の端縁部）にウエルダ溶着等により固定するとともに、２重 折りシート３０の他端３２を、図２中矢印方向に引き出し自在に構成されている 。

【００１４】 したがって、２重折りシート３０により構成されるポケット空間Ｓ内にチケッ ト等の紙葉類Ｔを収容して、この紙葉類Ｔを取り出す際、２重折りシート３０の 他端３２を引き出せば、図３に示すように、紙葉類Ｔがこの２重折りシート３０ によりエジェクトされ、紙葉類Ｔの掴みしろが多く露出して、紙葉類Ｔの取り出 しを容易に行なうことができ、紙葉類Ｔの取り出し操作が簡単に行なえることか ら、使い勝手が向上するという作用効果がある。

【００１５】 さらに、図２に示す紙葉類Ｔの収容状態では、上述したようにエジェクト機能 を見越して、ポケット部２０内に深く紙葉類Ｔを収容できることから、従来のよ うに長期使用により、万一表皮材１５が伸びた場合においても、収容チケット等 が落下する等の不具合は解決され、長期にわたり確実に紙葉類Ｔを収容できると いう利点がある。

【００１６】 なお、２重折りシート３０をポケット部２０内に挿入し、かつ引き出す操作に おいて、２重折りシート３０の一面（サンバイザ本体側と当接する面側）にボー ル紙，薄肉の樹脂プレート等の変形防止用プレート３３が接着剤等により貼着さ れており、２重折りシート３０のスムーズな動きが確保されているとともに、２ 重折りシート３０とサンバイザ本体側との間に誤って紙葉類を挿入しないように 、２重折りシート３０の他端３２には面ファスナー３４が取付けられており、こ の面ファスナー３４と対応するように、サンバイザ１０側にも面ファスナー３４ が取付けられている。

【００１７】 このように、本実施例においては、エジェクト機能を発揮する２重折りシート ３０をポケット部２０内に引き出し自在に挿入することにより、チケット等の紙 葉類Ｔの確実な収容が期待できるとともに、紙葉類Ｔの取り出し操作が極めて簡 単に行なえるなど、使い勝手が向上するという利点がある。

【００１８】 次いで、図４は本考案によるポケット付サンバイザの第２実施例を示すもので 、本実施例においては、２重折りシート３０がサンバイザ１０の表皮材１５を延 長形成することにより構成されており、本実施例によれば、材料を共用化できる ことから、部品点数の削減ならびに２重折りシート３０の取付工程が省けること から、上述実施例のものに比べ、コストダウンを見込める利点がある。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明した通り、本考案によるポケット付サンバイザは、以下に記載する格 別の作用効果を有する。

【００２０】 （１）ポケット部内に挿入される２重折りシートにより、チケット等の紙葉類を 収容するポケット空間を構成するとともに、この２重折りシートを引き出し操作 することによりエジェクト機能を発揮するというものであるから、この２重折り シートを引き出し操作すれば、紙葉類の掴みしろを確保することができるため、 ポケット部内に紙葉類を深く差込んだ場合でも、簡単かつ迅速に取り出すことが でき、紙葉類の取り出しにおける操作性を著しく向上させるという効果を有する 。

【００２１】 （２）ポケット部内に挿入される２重折りシートによりポケット空間を構成し、 ２重折りシートを引き出し自在に設定するというものであるから、ポケット部内 に収容される紙葉類は掴みしろを確保する必要がなく、深く挿入できるため、長 期使用により、万一表皮材の緩みが発生しても、従来のように紙葉類が脱落する ことがなく、ポケット部内に確実に保持できるため、紙葉類の確実な収容が可能 になるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるポケット付サンバイザの第１実施
例を示す斜視図。

【図２】図１中II−II線断面図。

【図３】図１に示すサンバイザにおける作用を示す断面
図。

【図４】本考案によるポケット付サンバイザの第２実施
例の構成を示す断面図。

【図５】従来のポケット付サンバイザを示す斜視図。

【図６】図５中VI−VI線断面図。

【符号の説明】

１０ ポケット付サンバイザ １３ 芯材 １４ パッド材 １５ 表皮材 ２０ ポケット部 ２１ 開口縁 ３０ ２重折りシート ３３ 変形防止用プレート ３４ 面ファスナー Ｓ ポケット空間 Ｔ 紙葉類

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所要形状に形成された芯材（１３），パ
   ッド材（１４）の外表面を表皮材（１５）により被包す
   るとともに、サンバイザ（１０）の一方側面側の表皮材
   （１５）をラップ状に設定することにより、ポケット部
   （２０）を形成してなるポケット付サンバイザにおい
   て、 前記ポケット部（２０）内に、ポケット空間（Ｓ）を構
   成する２重折りシート（３０）を挿入し、この２重折り
   シート（３０）の一端（３１）をポケット部（２０）の
   開口縁（２１）に沿う表皮材（１５）に連結させるとと
   もに、２重折りシート（３０）の他端（３２）を引き出
   し自在に設定し、この２重折りシート（３０）を引き出
   すことによりポケット部（２０）にエジェクト機能を付
   与したことを特徴とするポケット付サンバイザ。
2. 【請求項２】 ２重折りシート（３０）の一方面には、
   変形防止用プレート（３３）が貼着されていることを特
   徴とする請求項１記載のポケット付サンバイザ。
3. 【請求項３】 ２重折りシート（３０）は表皮材（１
   ５）を延長形成したことを特徴とする請求項１，２記載
   のポケット付サンバイザ。