JPH0568566A - ニトリル分解酵素系の遺伝子を有する組換え体プラスミド、形質転換微生物、ならびに該形質転換微生物によるアミドおよび酸の製造法 - Google Patents

ニトリル分解酵素系の遺伝子を有する組換え体プラスミド、形質転換微生物、ならびに該形質転換微生物によるアミドおよび酸の製造法

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JPH0568566A
JPH0568566A JP4045392A JP4539292A JPH0568566A JP H0568566 A JPH0568566 A JP H0568566A JP 4045392 A JP4045392 A JP 4045392A JP 4539292 A JP4539292 A JP 4539292A JP H0568566 A JPH0568566 A JP H0568566A
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nitrile
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rhodococcus
recombinant plasmid
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末治 堀之内
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真 西山
Yoshihiro Hashimoto
好弘 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Rhodococcus属細菌由来のニトリル分解酵素
系の遺伝子DNAの一つまたは複数を、Rhodococcus属
細菌に属する菌株細胞内で複製増殖可能なDNA領域
と、大腸菌細胞内で複製増殖可能なプラスミドDNA領
域と、薬剤耐性遺伝子を含むDNA領域とを含む複合プ
ラスミドベクターに連結した組換え体プラスミド、それ
を含む形質転換体および該形質転換体を用いてアミド類
または酸を製造する方法。 【効果】 遺伝子組換えの方法でクローン化されたニト
リル分解酵素遺伝子を菌体内に多数存在させることがで
きるため、従来の方法に比して飛躍的に触媒能力を増大
させた微生物の提供ができ、これにより、ニトリルから
アミドさらには酸への変換を高率的に行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニトリル分解系酵素の
遺伝子、例えばニトリルヒドラターゼ遺伝子、アミダー
ゼ遺伝子を含有する組換え体プラスミド、該組換え体プ
ラスミドにより形質転換されたRhodococcus(ロドコッ
カス)属細菌およびEscherichia(エシェリシア)属細
菌、ならびにこれらの形質転換微生物を用いたアミドお
よび酸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】Rhodococcus属に属する微生物は、ニト
リルを水和して対応するアミドまたは酸を生産するため
の酵素を菌体内に著量に蓄積することが知られている
(欧州特許出願公開第188316号明細書、同第204555号明
細書、同第348901号明細書) 。本発明者らは、Rhodococ
cus属細菌より既にいくつかのニトリル分解系の酵素遺
伝子をクローン化し、大腸菌のベクターを用いて大腸菌
における発現について調べているが、大腸菌体内では十
分な活性のある酵素タンパク質は得られていない(Eur.
J. Biochem., 181, 563-570(1989), Biochim. Biophys.
Acta, 1088, 225-233(1991))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、本発明者らは、
実用的なRhodococcus属細菌の宿主ベクター系の開発を
行い(特願平3-37545号明細書参照)、クローン化した
遺伝子をRhodococcus属細菌へ導入することを可能にし
た。本発明者らは、この開発したRhodococcus属細菌用
シャトルベクターに、既にクローン化されたニトリル分
解系の酵素遺伝子を連結し、これをRhodococcus属細菌
およびEscherichia属細菌に導入し、ニトリル分解性を
有する形質転換体を創製した。これらの形質転換微生物
を用いることによりアミドおよび酸の製造が可能である
ことを明らかにし、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、Rhodococcus
属細菌由来のニトリル分解酵素系の遺伝子DNAの一つ
または複数を、Rhodococcus属細菌に属する菌株細胞内
で複製増殖可能なDNA領域と、大腸菌細胞内で複製増
殖可能なプラスミドDNA領域と、薬剤耐性遺伝子を含
むDNA領域とを含む複合プラスミドベクターに連結し
た組換え体プラスミドである。
【0005】Rhodococcus属細菌に属する菌株細胞内で
複製増殖可能なDNA領域としては、プラスミドpRC00
1, pRC002, pRC003およびpRC004から選ばれるプラスミ
ド由来のものが用いられ、該プラスミドの全体であって
もよく、或いは一断片でもよい。なお、上記プラスミド
pRC001, pRC002, pRC003およびpRC004はそれぞれRhodoc
occus rhodochrous ATCC 4276, ATCC 14349, ATCC 1434
8 およびIFO 3338株由来であり、その制限酵素地図を図
1に示す。
【0006】複合プラスミドベクターとしてはプラスミ
ドpK1, pK2, pK3, pK4およびpA3 が挙げられる。そし
て、これらのプラスミドはRhodococcus rhodochrous AT
CC 12674に導入され、R. rhodochrous ATCC 12674/pK1
(微工研条寄第3728号) 、R.rhodochrous ATCC 12674/p
K2(微工研条寄第3729号) 、R.rhodochrous ATCC 12674/
pK3(微工研条寄第3730号) 、 R.rhodochrous ATCC 126
74/pK4(微工研条寄第3731号) およびR.rhodochrous AT
CC 12674/pA3(微工研条寄第3732号) として工業技術院
微生物工業技術研究所に寄託されている。
【0007】ニトリル分解酵素系の遺伝子としては、ニ
トリルヒドラターゼおよび/またはアミダーゼ遺伝子が
挙げられる。大腸菌細胞内で複製増殖可能なプラスミド
DNA領域としては、例えば、pHSG299, pHSG298, pUC1
9, pUC18等を用いることが可能であり、これらのプラス
ミドのDNA領域も、大腸菌細胞内で複製増殖可能であ
れば、プラスミド全体であってもよく、或いは一断片で
あってもよい。
【0008】更に、薬剤耐性遺伝子としては、カナマイ
シン耐性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子などが好適に
用いられるが、宿主とするRhodococcus 属細菌および大
腸菌内で発現し、宿主に薬剤耐性を与えることができ、
両菌属間で、薬剤耐性能によりプラスミドの存在が示唆
される限り薬剤の種類は限られるものではなく、また一
種類でも複数存在してもよい。
【0009】上記形質転換微生物を培養するための培地
組成としては通常にこれらの生物が生育し得るものなら
ば何でも使用できる。例えば、炭素源としてグルコー
ス、フラクトース、シュークロース、マルトース等の糖
類、酢酸、クエン酸等の有機酸、エタノール、グリセロ
ール等のアルコール類等、窒素源としてペプトン、肉エ
キス、酵母エキス、タンパク質加水分解物、アミノ酸等
の天然窒素源の他に各種無機、有機酸アンモニウム塩等
が使用できる。また、この他必要に応じて、無機塩、微
量金属塩、ビタミン等が適宜使用される。
【0010】上記微生物の培養は常法によればよく、例
えばpH4〜10、温度20〜45℃の範囲にて好気的に10〜96
時間培養する。培養により得られた形質転換微生物は、
培養液あるいは遠心分離などにより得た菌体の懸濁液に
基質を添加する方法、菌体処理物(例えば菌体破壊物、
粗酵素・精製酵素等の菌体抽出物等) あるいは常法によ
り固定化した菌体または菌体処理物等の懸濁液に基質を
添加する方法、微生物の培養時に基質を培養液に添加し
て培養と同時に反応を行う方法等によりニトリルからア
ミドまたは酸への変換反応等に供することができる。
【0011】基質としてのニトリル類は、一般に式R−
(CN)nで表され、nの値によってモノニトリル(n=
1)およびポリニトリル(n≧2)があるうえ、Rは水素あ
るいは種々の炭素数の、直鎖状、分岐状または環状の飽
和または不飽和の炭化水素残基、またはアミノ基、ヒド
ロキシル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、その他の
置換基を有する炭化水素残基であって、広範囲の化合物
が包含される。
【0012】具体的には、例えばアセトニトリル、プロ
ピオニトリル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリ
ル、n−バレロニトリル、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、ベンゾニトリル、シアノピリジン、マロノ
ニトリル、サクシノニトリル、フマロニトリル、クロロ
アセトニトリル、β−ヒドロキシプロピオニトリル、ア
ミノアセトニトリルおよびβ−アミノプロピオニトリル
等があげられる。
【0013】反応は、通常、基質濃度 0.1〜10(W/V)%、
菌体濃度 0.01 〜10(W/V)%、pH 4〜10の範囲で行われ
る。
【0014】
〔調製例1〕
(1)プラスミドpRC001, pRC002, pRC003またはpRC004
とプラスミドpHSG299とからなる複合プラスミドベクタ
ーpK1, pK2, pK3およびpK4の作成 図2に示したようにして複合プラスミドベクターpK1, p
K2, pK3およびpK4を作成した。プラスミドpRC001, pRC0
02,pRC003およびpRC004(1μg)にそれぞれ制限酵素ClaI
(5units)を加え37℃,1時間反応させプラスミドDNA
を切断した。一方、プラスミドpHSG299(カナマイシン
耐性を発現する2.7kbのプラスミドであり、市販品とし
て宝酒造より購入が可能)0.5μgを制限酵素AccI(5unit
s)を加え37℃,1時間反応させプラスミドDNAを切断
した。反応液に1M-Tris-HCl(pH9.0)を1/10量加え、アル
カリホスファターゼ(1unit) と65℃,1時間反応させ
た。
【0015】上記の処理を行ったプラスミド液を 0.7%
アガロースゲル電気泳動に供し、プラスミドpRC001, pR
C002, pRC003およびpRC004からは2.6kb、プラスミドpHS
G299からは2.7kbのDNAの画分を切り出した。この
際、サイズマーカーとしてラムダファージDNAのHind
III消化物を用い、DNAのサイズを算出した。Gene cl
ean kit(フナコシ(株))を用いてアガロースゲルよ
りDNAを回収しTE緩衝液(10mMTris-HCl,1mMEDTA,
(pH8.0))に溶解した。それぞれのDNA断片を含む液
を等量ずつ混合し、T4DNAリガーゼ1unit, 1mM AT
P, 10mM ジチオスレイトール、10mM MgCl2となるように
各成分を加えて4℃、1夜反応させた。
【0016】大腸菌JM105株のコンピテントセル(宝酒
造製)に上記反応液を加え、0℃、1時間静置後、42
℃、2分間の熱処理を行い、2xYT培地 (0.5%NaCl,1
%イーストエキス、1.6%トリプトン)を加えて37℃、
1時間振とうした。 25μg/mlカナマイシン、1mM IPTG
(イソプロピル-β-ガラクトピラノシド)、および0.02
% X-gal (5- ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-ガラ
クトピラノシド)を含む2xYT寒天培地に塗布し、37℃、
1夜静置培養した。出現したコロニーより白色のコロニ
ーを選択し、50μg/mlカナマイシン入りの2xYT培地
(3ml)で37℃にて8時間振とう培養した。
【0017】15,000rpm、5分間の遠心分離により菌体
を回収し、0.35ml STET溶液(8%シュークロース、0.5%
TritonX-100, 50mM EDTA, 10mM Tris-HCl(pH8.0))に懸
濁した。リゾチーム液(10mg/ml)25μlを加え,Vortexで
3秒間攪拌後、沸騰している湯に50秒間浸した。15,000
rpm、15分間の遠心分離により沈澱を取り除き上清を得
た。これにTE飽和フェノール:クロロホルム(1:
1)液を0.5ml加え攪拌後、15,000rpm、5分遠心分離を
行い、上層を得た。ジエチルエーテル0.5mlを加えて混
合後、遠心分離を行い上層を除去した。イソプロパノー
ル0.5ml, 2.5M 酢酸ソーダ液(pH4.5)50μlを加え、−80
℃、30分静置後15,000rpm、10分遠心分離を行い沈澱を得
た。70%エタノールで洗浄し、減圧乾燥させ、0.1mlの
TE緩衝液に溶解させた。
【0018】このようにして調製した上記プラスミド溶
液を用いて、制限酵素HindIII, BamHI, SphI, EcoRI, X
hoIを用いた制限酵素切断パターンを調べた。プラスミ
ドpRC001, pRC002, pRC003またはpRC004から得られた複
合プラスミドはいずれも同じ制限酵素切断部位を持ちそ
れぞれpK1, pK2, pK3およびpK4と命名した(表1)。
【0019】
【表1】
【0020】(2)大腸菌からの複合プラスミドpK1, p
K2, pK3およびpK4の分離精製 上記の大腸菌形質転換体(カナマイシン耐性株)を2xY
T培地200mlを用いて培養し、遠心により菌体を回収し
た。菌体を40mlのTES (10mM Tris-HCl(pH8.0), 10mM
NaCl, 1mM EDTA)緩衝液で洗浄後、8mlのSTET溶液 (50
mM Tris-HCl(pH8.0), 5mM EDTA, 35mMシュークロース)
を加え、リゾチームを10mg添加した。0℃、5分間振と
う後4ml 0.25M EDTA (pH8.0)を加え、時々緩やかに混
合しながら0℃に5分間保った。室温に戻して、2mlの
10% SDS (ラウリル硫酸ナトリウム)溶液、 5mlの 5M
NaCl溶液を加えて4℃、3−12時間静置した。4℃にて
65,000xgで1時間遠心し上清を得、これに50%ポリエチ
レングリコール6000を4.6ml加えた。氷上で3時間静置
し、1000xgで5分遠心した。沈澱物を7.5mlTES緩衝
液に溶解し、CsClを8.2g、15mg/ml臭化エチジウム溶液
を0.2ml加え混合した。この溶液を42時間130,000xgの密
度勾配遠心分離にかけた。紫外線照射により検出された
プラスミド画分を分取した後、n−ブタノールで処理し
臭化エチジウムを除いた。TE緩衝液に対して透析後、
エタノール沈澱により精製プラスミド画分を得た。これ
を0.7%アガロースゲル電気泳動に供し、ゲルを臭化エ
チジウムで染色することによりプラスミドの存在を確認
した。 (3)複合プラスミドのRhodococcus属細菌への導入 Rhodococcus rhodochrous ATCC 12674株の対数増殖期の
細胞を遠心分離により集菌し、氷冷した滅菌水にて3回
洗浄し、15% PEG6000(ポリエチレングリコール6000)
溶液に懸濁した(菌体濃度109cell/ml以上)。上記のシ
ャトルプラスミドベクターpK1, pK2, pK3またはpK4 D
NA10-2μgと菌体懸濁液10μlを混合し、氷冷した。
島津細胞融合装置SSH-1用のチャンバー11にDNAと菌
体の混合液を入れ、氷冷した後、パルス幅500μs,電
場強度14kv/cmで電気パルス処理を行った。
【0021】電気パルス処理液を氷冷下10分間静置し、
37℃、5分間熱処理後、MY培地 1mlを加え、25℃、3
時間振とうした。50μg/mlカナマイシン入りMY寒天培
地に塗布し25℃、3−6日間培養した。出現したコロニ
ーが明らかにカナマイシン耐性であることを別に作成し
たカナマイシン入りMY寒天培地に塗布することにより
確認した。
【0022】ここで得られたプラスミドベクターpK1, p
K2, pK3またはpK4 を含む組換えベクターで形質転換さ
れた形質転換微生物はそれぞれ次の通り工業技術院微生
物工業技術研究所に寄託されている。 R.rhodochrous ATCC 12674/pK1 微工研条寄第3728
号 R.rhodochrous ATCC 12674/pK2 微工研条寄第3729
号 R.rhodochrous ATCC 12674/pK3 微工研条寄第3730
号 R.rhodochrous ATCC 12674/pK4 微工研条寄第3731
号 以下、pK4について更に検討した。 (4)Rhodococcusからの複合プラスミドベクターの回
収、精製 Rhodococcus rhodochrous ATCC 12674/pK4株を、400ml
のMY培地(50μg/mlカナマイシンを含む)にて培養を
行った。OD660=0.15〜0.2の頃にペニシリンG0.5U/ml
を加え、OD660=1.0まで培養後、遠心により菌体を回
収した。菌体を40ml TES緩衝液で洗浄後、11mlの50m
M Tris-HCl(pH8)-12.5% sucrose-100mM NaCl-1mg/ml リ
ゾチームに懸濁し、37℃にて3時間振盪した。これに0.
6mlの0.5M EDTA溶液、2.4mlの5M NaCl溶液、4.4mlの4
% SDS-0.7M NaClを順次加え、緩やかに混合し氷上で18
時間静置した。4℃にて65,000xg 1時間遠心し上清を
得、これに50%ポリエチレングリコール6000を4.6ml加
えた。氷上で3時間静置し、1,000xg5分遠心した。沈
澱物を5mlのTES緩衝液に溶解し、CsClを7.5g、1.
5mg/ml臭化エチジュウム−TES緩衝液を2ml加え混合
した。この溶液を42時間130,000xgの密度勾配遠心分離
にかけた。
【0023】紫外線照射により検出されたプラスミド画
分を分取した後、n−ブタノールで処理し臭化エチジュ
ウムを除いた。TE緩衝液に対して透析後、エタノール
沈澱により精製プラスミド画分を得た。これを0.7%ア
ガロースゲル電気泳動に供し、ゲルを臭化エチジュウム
で染色することによりプラスミドの存在を確認した。 (5)大腸菌由来の複合プラスミドpK4とRhodococcus由
来の複合プラスミドpK4の比較 1)分子量測定 プラスミドの一部を0.7%アガロースゲル電気泳動に供
した。この際、サイズマーカーとして大腸菌プラスミド
pUC18, pUC118, pBR322(各々2.69kb, 3.16kb,4.36kb)
を同時に泳動した。その結果、pK4プラスミドは、大腸
菌由来のものと、Rhodococcus由来のものは共に約5.3kb
であった。 2)各種制限酵素による切断特異性 プラスミドの一部を各種制限酵素と反応させ、反応終了
後、反応液を0.7%アガロースゲル電気泳動および5%
アクリルアミドゲル電気泳動により分析した。サイズマ
ーカーとしてはラムダファージDNAのHindIII消化物
およびPstI消化物を用い、プラスミドの各制限酵素断片
のサイズを算出した。その結果、pK4プラスミドは表1
と同様の制限酵素切断特性を示した。 (6)Rhodococcus由来の複合プラスミドpK4を用いた大
腸菌の形質転換 Rhodococcus rhodochrous ATCC 12674/pK4株より得たプ
ラスミドpK4を用いて大腸菌JM105株を形質転換した。カ
ナマイシン50μg/mlを含む2xYT寒天プレートで選択
したところ高頻度でカナマイシン耐性能を示す株が得ら
れた。これらの形質転換株の内12株よりプラスミドを
分離し、制限酵素による切断パターンを調べたところ、
Rhodococcus の形質転換株から得られたプラスミドpK4
(表1)と同じであった。
【0024】〔調製例2〕図3に示したようにしてプラ
スミドpA3 を作成した。プラスミドpRC003を制限酵素Cl
aIで切断し、pUC19プラスミドのAccI部位に挿入した複
合プラスミドベクターを作成しpA3と命名した。調製例
1と同様に大腸菌JM105株へ導入し、50μg/mlアンピシ
リン、1mM IPTG,0.02%Xgal を含む2xYT培地にて白色コ
ロニーを選別し、増幅させ、分離精製後、制限酵素によ
る確認を行った。このプラスミドについてRhodococcus
rhodochrous ATCC 12674株の形質転換を試みた結果、こ
のプラスミドが本菌株に10μg/ml濃度のアンピシリンに
対して耐性を賦与することが明らかとなった。なお、こ
こで得られた形質転換体微生物、R.rhodochrous ATCC12
674/pA3は工業技術院微生物工業技術研究所に微工研条
寄第3732号として寄託されている。表2にプラスミドpA
3の制限酵素切断パターンを示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【実施例1】 (1)ニトリルヒドラターゼおよびアミダーゼ遺伝子を
挿入した組換え体プラスミドの作成 Rhodococcus sp.N-774株より誘導され、大腸菌へクロー
ン化されたプラスミドの断片を含む pYUK120及び121 (E
ur. J. Biochem., 181,563-570(1989)), pANH101 (Bioc
him. Biophys. Acta, 1088, 225-233(1991))はそれぞれ
ニトリルヒドラターゼ、アミダーゼ遺伝子を含んでい
る。
【0027】1)組換え体プラスミドpKRNH2の作成 図4に示したようにしてpKRNH2を作成した。pYUK120D
NA1μgを制限酵素SphI及びHindIIIで切断し、4.0kbの
断片を得た。pANH101プラスミドDNA1μgを制限酵
素PstI及びHindIIIで切断し4.9kbの断片を得た。pK4プ
ラスミドDNA1μgを制限酵素PstI及びEcoRIで切断
し2.6kbの断片を得た。pHSG299プラスミドDNA 1μg
を制限酵素SphI及びEcoRIで切断し2.7kbの断片を得た
(反応は37℃、1時間)。これらの反応液を0.7%アガ
ロースゲル電気泳動により分離し、Gene Clean Kit(フ
ナコシ(株))を用いてゲルから相当するDNA断片を
回収した後、等量ずつ混合してT4DNAリガーゼを4
℃、15時間作用させた。
【0028】この反応液による大腸菌JM109株の形質転
換体を作成し、25μg/mlカナマイシン、1mM IPTG, 0.02
% Xgalを含む2xYTプレート上で白色コロニーを選別し
た。選別したコロニーをアンピシリン入りの2xYT培地
で37℃、10時間振とう培養し、プラスミドの分離精製
後、制限酵素による確認を行った。図4に実験の概略を
示す。得られたプラスミドをpKRNH2と命名した。
【0029】2)組換え体プラスミドpAKR325の作成 図5に示すようなスキームに従ってpAKR325を作成し
た。各DNA断片を調製し、T4DNAリガーゼと反応
させた後、大腸菌JM109を形質転換させ、25μg/mlカナ
マイシン、25μg/mlアンピシリン、1mM IPTG, 0.02% Xg
alを含む2xYT寒天培地上で生育してくる白色コロニ
ーを選別した。選別したコロニーをアンピシリンとカナ
マイシンを含む2xYT培地にて培養し、プラスミドの分
離精製後、制限酵素による確認を行い、pAKR325プラス
ミドを得た。 (2)Rhodococcus属細菌へのプラスミドの導入 Rhodococcus rhodochrous ATCC 12674株の対数増殖期の
細胞を遠心分離により集菌し、氷冷した滅菌水にて3回
洗浄し、15%ポリエチレングリコール6000溶液に懸濁し
た(菌体濃度109cell/ml以上)。上記のプラスミドpKRN
H2またはpAKR325 DNA10-2μgと菌体懸濁液10μlを
混合し、氷冷した。島津細胞融合装置SSH-1用のチャン
バー11にDNAと菌体の混合液を入れ、冷却した後、パ
ルス幅500μs、電場強度14kv/cmで電気パルス処理を
行った。
【0030】電気パルス処理液を氷冷下10分間静置し、
37℃、5分間熱処理後、MY培地 1mlを加え、25℃、3
時間振とうした。50μg/mlカナマイシン入りMY寒天培
地に塗布し25℃、3−6日間培養した。出現したコロニ
ーが明らかにカナマイシン耐性であることを別に作成し
たカナマイシン入りMY寒天培地に塗布することにより
確認し、形質転換体を得た。これらの形質転換体は、R.
rhodochrous ATCC 12674/pKRNH2(微工研条寄第3733号)
およびR.rhodochrous ATCC 12674/pAKR325(微工研条寄
第3734号)として寄託されている。 (3)形質転換体を用いたアミドの製造 50μg/mlカナマイシン入り10ml MY-グリセロール培地
(1%グリセロール、0.5%ポリペプトン、0.3%酵母エ
キス、0.3%麦芽エキス)にて上記 Rhodococcusrhodochr
ous ATCC 12674/pKRNH2(以下、ATCC 12674/pKRNH2)ま
たは Rhodococcus rhodochrous ATCC 12674/ pAKR325
(以下、ATCC 12674/pAKR325)を25℃、15−72時間、蛍
光灯の照明下で培養した。対照実験として、Rhodococcu
s rhodochrous ATCC 12674/pK4(以下、ATCC 12674/pK
4) を用いて同様の実験を行った。また、培地にニトリ
ルヒドラターゼ活性の誘導剤として0.1%イソブチロニト
リル+0.1%イソブチロアミドを加えたものを用いた培養
も同様に行った。遠心分離により集菌し、50mM燐酸緩衝
液(pH7.7)で洗浄した。1mlの同緩衝液に菌体を懸濁後
氷冷下、照明を1時間照射した。菌体懸濁液100μlと50
mM燐酸緩衝液0.8mlを混合し、20℃、10分間静置後、1M
アクリロニトリル100μlを加え30分間反応を行った。1N
-HClを200μl添加し反応を停止させた。反応液中のアク
リロニトリル及びアクリルアミドの量をガスクロマトグ
ラフィーにより測定することによりニトリルヒドラター
ゼ活性を求めた。
【0031】表3にニトリルヒドラターゼ活性の測定結
果をまとめた。誘導剤の添加により著しい比活性の増加
が認められた。
【0032】
【表3】
【0033】(4)組換え体遺伝子由来のニトリルヒド
ラターゼ活性と宿主の染色体遺伝子由来のニトリルヒド
ラターゼ活性 1)SDS-gel電気泳動とWestern-blotting 培養液10mlより集菌した菌体を、燐酸緩衝液で洗浄後、
1mlの同緩衝液に懸濁した。超音波破砕装置を用いて、
氷冷しながら充分に菌体を破砕した。15,000rpm,10分間
遠心分離を行い上清画分を粗抽出液として以下の実験に
用いた。12.5%SDS-gelは、以下のようにして作成し
た。A液(アクリルアミド29.2g, N,N'-メチレンビスア
クリルアミド0.8g/100ml)15mlとB液(1.5M Tris-HCl
(pH8.8), 0.4% SDS溶液9ml、蒸留水12mlを混合しアス
ピレーターによる脱気を行った。10%過硫酸アンモニウ
ム溶液140μlとTEMED (N,N,N',N'−テトラメチレンジ
アミン)溶液12μlを静かに加えガラス板の間に流し込
んだ。水飽和n-ブタノールを静かに載せて固まるのを待
った。濃縮ゲルは、A液1.8ml C液(0.5MTris-HCl(pH
6.8), 0.4%SDS)3ml、蒸留水7.2mlを加えて混合脱気後
10%過硫酸アンモニウム溶液36μl,TEMED溶液12μl
を加え緩やかに混合した。SDS-gelが固まったら、上層
のn−ブタノールを除き、濃縮ゲルを加えコームを差し
込んだ。濃縮ゲルが固まった後に泳動槽に移し、泳動用
緩衝液(0.025MTris-HCl、0.192M グリシン、0.1%SDS)を
満たした。上記粗抽出液(20μg蛋白)に4xサンプ
ル緩衝液(0.25M Tris-HCl、4%メルカプトエタノール、
8% SDS, 40%グリセロール)を1/3量加え90℃、5分間加
熱し電気泳動に供した。電気泳動は、10mA、12−15時間
行った。電気泳動を終了したゲルの内半分は、蛋白を染
色するために用い、半分はWestternBlottingに用いた。
【0034】CBB染色:ゲルを染色液(0.25% CBB
(クマシーブリリアントブルー)を水:酢酸:メタノー
ル=5:1:5の液に溶解したもの)に浸し室温で1時
間振とうした。染色液を除き水で軽く洗浄後脱色液
(水:メタノール:酢酸=8:1:1)に浸し、室温で
24時間振とうした。 Western blotting:Rhodococcus sp.N-774から精製した
ニトリルヒドラターゼ蛋白に対する兎の血清由来の抗体
を1次抗体として用いた。ゲルからトランスファーメン
ブレン(millipore、ポリビニリデンジフルオライド)
への蛋白のトランスファーはザルトブロット2-SM17556
を用いて4mA/cm2、15分電流を流すことにより行った。
トランスファーメンブレンを100mlTBS (20mMTris-HCl(p
H7.5), 500mM NaCl)に3gのゼラチンを加熱溶解した液
に浸し室温にて1時間振とうした。トランスファーメン
ブレンを1%ゼラチンをTBS溶液に加熱溶解した液100ml
に移し20μlの1次抗体を加え、室温にて2時間振とう
した。蒸留水で2回洗浄後TBS溶液に浸し10分間振とう
した。TBS溶液を用いた洗浄を2回行い、1%ゼラチン
を含むTBS溶液100mlにトランスファーメンブレンを移し
50μl、2次抗体GAR-HRP(goat anti-rabbit IgG Hors
eradish peroxidase, Bio-Rad)を加え、室温で2時間
振とうした。蒸留水での洗浄、TBS溶液での洗浄を2回
繰り返した後TBS溶液100mlに60μlのH2O2を加えた液
にトランスファーメンブレンを入れた。20mlの冷却した
メタノールに60mgのHRP color development reagent (B
io-Rad) を溶解させ、トランスファーメンブレンの入っ
ている容器に加えた。バンドが現れたところで蒸留水で
洗浄し乾燥させた。
【0035】CBBによる蛋白の染色ではニトリルヒドラ
ターゼ蛋白のバンドはほとんど見いだされなかった。し
かし、western blottingの結果は、明らかにRhodococcu
s sp. N-774 菌由来のニトリルヒドラターゼと同じ位置
に抗体と特異的に結合するバンドが検出された。対照実
験として用いたRhodochoccus rhodochrous/pK4では、
この位置にバンドが検出されず、ATCC 12674/pKRNH2 お
よびATCC 12674/pAKR325がN-774株由来の酵素を発現し
ていることが示唆された。
【0036】2)光活性化の有無について N-774株のニトリルヒドラターゼは、光照射による活性
化現象が知られている。しかしながら、ATCC 12674株由
来のニトリルヒドラターゼの光活性化については不明で
ある。従って、組み換え体プラスミド(N-774遺伝子)
由来のニトリルヒドラターゼの発現は光活性化現象によ
り確認できる可能性がある。以下のようにして、N-774
由来のニトリルヒドラターゼが発現していることを確か
めた。試験管に、MY-グリセロール培地10mlを加えて
オートクレーブ後、試験管をアルミホイルで包んで光が
全くあたらない条件下で培養を行った菌体と、光照明下
で培養した菌体(26℃、36時間振とう)について、それ
ぞれニトリルヒドラターゼ活性を測定した。暗条件で培
養した菌については、集菌用の遠心管もアルミホイルで
包み、暗室で弱い赤色光のもとで全ての操作を行った。
【0037】対照として用いたATCC 12674/pK4株では、
光活性化現象は認められず、ATCC 12674/pKRNH2 および
ATCC 12674/pAKR325では明らかに光照射下で活性の増大
が認められた。この結果より、ATCC 12674/pKRNH2 およ
びATCC 12674/pAKR325においては、N-774株由来の光活
性化能を持つ酵素が合成されていることが示された。
【0038】
【表4】
【0039】
【実施例2】 形質転換体を用いたアミドの製造(2) 50μg/mlカナマイシン入り10mlMYP培地(1%グリセロ
ール、0.5%ポリペプトン、0.3 %酵母エキス、0.3 %
麦芽エキス、0.05%リン酸二水素カリウム、0.05%リン
酸水素ニカリウム) にて上記Rhodococcus rhodochrous
ATCC12674/pKRNH2(以下、ATCC12674/pKRNH2) をニトリ
ルヒドラターゼの誘導剤としてメタクリルアミドを所定
量添加または添加せずに25℃、24〜48時間、蛍光灯の照
明下で培養した。対照実験として、Rhodococcus rhodoc
hrous ATCC12674/pK4(以下、ATCC12674/pK4)を用いて
同様の実験を行った。遠心分離により集菌し、50mM燐酸
緩衝液(pH7.7) で洗浄した。1mlの同緩衝液に菌体を懸
濁後氷冷下照明下1時間静置した。菌体懸濁液100μlと
50mM燐酸緩衝液0.8ml を混合し、20℃、10分間静置後、
1M アクリロニトリル100 μl を加え10分間反応を行っ
た。1N-HClを200μl添加し反応を停止させた。反応液中
のアクリロニトリル及びアクリルアミドの量をガスクロ
マトグラフィーにより測定することによりニトリルヒド
ラターゼ活性を求めた。結果を表5に示す。
【0040】
【表5】
【0041】
【実施例3】 形質転換体を用いた酸の製造 50μg/mlカナマイシン入り10mlMYP培地(1%グリセ
ロール、0.5 %ポリペプトン、0.3%酵母エキス、0.3
%麦芽エキス、0.05%リン酸二水素カリウム、0.05%リ
ン酸水素ニカリウム) にて上記Rhodococcus rhodochrou
s ATCC12674/pKRNH2(以下、ATCC12674/pKRNH2) をアミ
ダーゼの誘導剤としてメタクリルアミドを所定量添加ま
たは添加せずに25℃、24〜48時間、蛍光灯の照明下で培
養した。対照実験として、Rhodococcus rhodochrous AT
CC12674/pK4 (以下、ATCC12674/pK4)を用いて同様の実
験を行った。遠心分離により集菌し、50mM燐酸緩衝液(p
H7.7)で洗浄した。1mlの同緩衝液に菌体を懸濁後氷冷
下照明下1時間静置した。菌体懸濁液100μlと50mM燐酸
緩衝液0.8mlを混合し、20℃、10分間静置後、1Mプロ
ピオンアミド100μl を加え1時間反応を行った。1N-HC
lを200μl 添加し反応を停止させた。反応液中のプロピ
オンアミド及びプロピオン酸の量をガスクロマトグラフ
ィーにより測定することによりアミダーゼ活性を求め
た。結果を表6に示す。
【0042】
【表6】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、遺伝子組換えの方法で
クローン化されたニトリル分解酵素遺伝子を菌体内に多
数存在させることができるため、従来の方法に比して飛
躍的に触媒能力を増大させた微生物の提供ができ、これ
により、ニトリルからアミドさらには酸への変換を高率
的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpRC001, pRC002, pRC003およびpRC0
04の制限酵素切断地図。
【図2】プラスミドpK1,pK2,pK3,およびpK4の作成方法
を示す図。
【図3】プラスミドpA3の作成方法を示す図。
【図4】組換え体プラスミドpKRNH2の作成方法を示す
図。
【図5】組換え体プラスミドpAKR325の作成方法を示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 9/80 Z 7823−4B (C12N 15/55 C12R 1:01) (C12N 1/21 C12R 1:01) (C12P 13/02 C12R 1:01) (72)発明者 橋本 好弘 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 日 東化学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 湯 不二夫 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 日 東化学工業株式会社中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Rhodococcus属細菌由来のニトリル分解
    酵素系の遺伝子DNAの一つまたは複数を、Rhodococcu
    s属細菌に属する菌株細胞内で複製増殖可能なDNA領
    域と、大腸菌細胞内で複製増殖可能なプラスミドDNA
    領域と、薬剤耐性遺伝子を含むDNA領域とを含む複合
    プラスミドベクターに連結した組換え体プラスミド。
  2. 【請求項2】 Rhodococcus属細菌に属する菌株細胞内
    で複製増殖可能なDNA領域がプラスミドpRC001, pRC0
    02, pRC003およびpRC004から選ばれるプラスミド由来で
    あることを特徴とする請求項1記載の組換え体プラスミ
    ド。
  3. 【請求項3】 複合プラスミドベクターがプラスミドpK
    1, pK2, pK3, pK4およびpA3から選ばれたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の組換え体プラスミド。
  4. 【請求項4】 ニトリル分解酵素系の遺伝子がニトリル
    ヒドラターゼおよび/またはアミダーゼ遺伝子であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の組換え体プラスミド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記
    載の組換え体プラスミドにより形質転換されたRhodococ
    cus属に属する微生物。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の形質転換微生物を使用し
    て、ニトリルを水和することを特徴とするアミドの製造
    法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の形質転換微生物を使用し
    て、ニトリルを加水分解することを特徴とする酸の製造
    法。
JP04045392A 1991-03-04 1992-03-03 ニトリル分解酵素系の遺伝子を有する組換え体プラスミド、形質転換微生物、ならびに該形質転換微生物によるアミドおよび酸の製造法 Expired - Lifetime JP3142348B2 (ja)

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