JPH0568221U - 芝刈機におけるモア取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 前後輪の中央部に上下動可能に配設されたモ
ア部を有する芝刈機において、構造が複雑になることな
く、旋回時における芝の未刈り地を極力小さくすること
のできる芝刈機を構成することを目的とする。 【構成】 本機に対して昇降可能にモアフレーム５を設
け、該モアフレームに左右方向にレール３を設け、該レ
ールにモア部を支持した摺動体を嵌合して、レバー操作
にて左右に移動可能に構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、前後輪の中央部にモア部を有する芝刈機において、旋回時の未刈り 地を極力小さくする為のモア部の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、前後輪の中央部にモア部を有する芝刈機において、旋回時の未刈り地を 極力小さくする為の対策としては、前輪の切り角を大きくして旋回半径を小さく する構造、４ＷＳ方式を採用して旋回半径を小さくする構造、モアの刈り巾を大 きくする構造等により対応しているのである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前記従来技術による対応は、構造上限度がある。即ち、前輪の切り角 を大きくすると前輪がボンネット側に当たるので、トレッド等を大きくする必要 があり、４ＷＳ方式による後輪の操舵は、ミッション構造が複雑となるのである 。また、モアの刈り巾を大きくするのは、エンジンの馬力との関係上自ずと限度 がある。そこで、本考案は、構造が複雑になることなく、旋回時における芝の未 刈り地を極力小さくすることのできる芝刈機を構成することを目的とするのであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

以上のような課題を解決するための手段として、本考案は前後輪の中央部に上 下動可能に配設されたモア部を有する芝刈機において、本機に対して昇降可能に モアフレームを設け、該モアフレームに左右方向にレールを設け、該レールにモ ア部を支持した摺動体を嵌合して、レバー操作にて左右に移動可能に構成したも のである。

【０００５】

【作用】 次に、作用について説明すると、芝刈機の旋回時において、レバー１を操作す ると、ローラー２・２がレール３・３内を移動して、モア部Ｍが旋回方向に移動 して固定されることにより、モア部Ｍの旋回半径が小さくなり、芝の未刈り地が 小さくなるのである。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例について説明する。図１は、芝刈機の側面図、図２は、本考案 の芝刈機におけるモア取付構造を示す側面断面図、図３は、モア部Ｍの旋回半径 を示す略平面図、図４は、他のモア取付構造を示す略平面図、図５は、同じく側 面図である。

【０００７】 先ず、図１において、芝刈機の全体構成を説明すると、前輪１１と後輪１２の 間のステップ１３下方には、モア部Ｍが配設されており、該モア部Ｍは、リンク １５により機体フレーム４に吊設支持され、昇降レバー１７の回動により昇降可 能に構成されている。モア部Ｍのケース１４内には、刈り刃であるブレード９が 回転可能に収納されており、ボンネット１０内のエンジンからの動力をベルト、 プーリー等を介して前記ケース１４上部に設けられているギアボックス１６内に 伝え、前記ブレード９を回動させることにより、芝の刈り取り作業を行うことが できるように構成しているのである。

【０００８】 前記モア部Ｍのケース１４側部には、スロワー２２が付設され、該スロワー２ ２には、シュート２３が連設されており、該シュート２３は、運転席２５側方か ら後上方へ延設され、キャッチボックス２４内に挿入されており、前記ブレード ９により刈り取った芝を側方へ飛ばして、スワロー２２からシュート２３を介し てキャッチボックス２４内に送り溜めておくことができるように構成しているの である。

【０００９】 図２・図３において、本考案のモア取付構造について説明すると、モア部Ｍの 上部には、モアフレーム５・５が配設されており、該モアフレーム５・５が前記 リンク１５・１５を介して機体フレーム４・４に吊設支持されているのである。 前記モアフレーム５・５の前後両端部には、レール３・３が左右方向に配設され 、該レール３・３内には、摺動体（本実施例ではローラー）２・２・・・が配設 されており、該摺動体２・２・・・はモア部Ｍのケース１４上面に立設されたア ーム６・６・・・上端に取り付けられているのである。以上の如く、モア部Ｍは 、摺動体２・２・・・とレール３・３を介してモアフレーム５・５に吊設支持さ れ、該モアフレーム５・５とリンク１５・１５を介して機体フレーム９・９に吊 設支持されているのであり、前記摺動体２がレール３内を移動することにより、 左右方向に移動可能に構成されているのである。

【００１０】 前記モア部Ｍの左右移動操作は、前記アーム６に接続されているレバー１を回 動することにより行うことができ、モア部Ｍを所定の位置に固定する場合には、 レバー１をロック機構にて固定することにより行うことができるのである。以上 の如くモア部Ｍを左右方向へ移動可能に構成することにより、芝刈機の旋回時に おいて、図３に示す如く、モア部Ｍの旋回半径Ａが移動しない場合のモア部Ｍの 旋回半径Ｂより小さくなるので、本機の旋回半径を小さくしなくても未刈り地を 小さくすることができるのである。また、モア部Ｍの昇降移動操作は、前記昇降 レバー１７を回動することにより行うことができるのであり、該昇降レバー１７ を回動すると前記機体フレーム４とモアフレーム５に架設されている昇降シリン ダ７が伸縮し、該昇降シリンダ７の伸縮によりモア部Ｍが昇降移動するのである 。

【００１１】 図４・図５において、他の実施例について説明すると、モア部Ｍ’が機体フレ ーム４にトップリンク１８とリフトリンク１９・１９の三点により支持され、前 記トップリンク１８とリフトリンク１９・１９の両端部には、それぞれボールジ ョイント部１８ａ・１８ｂ・１９ａ・１９ｂ・・・が設けられており、該ボール ジョイント部１８ａ・１８ｂ・１９ａ・１９ｂ・・・により各リンク１８・１９ それぞれが捻じれたりすることなく揺動可能に構成されている。前記トップリン ク１８前後部のボールジョイント部１８ａ・１８ｂと、前後部のモア駆動用プー リー２６・２７とは、それぞれに一致するように構成されており、前記トップリ ンク１８には、揺動量を調節する為の揺動シリンダ２０が設けられており、該揺 動シリンダ２０は、トップリンク１８と機体フレーム４の間に架設されているの である。

【００１２】 前記の如く構成において、揺動シリンダ２０を伸縮させることにより、トップ リンク１８が前部のボールジョイント部１８ａを支点として回動し、この回動に より、モア部Ｍ’を自在に左右方向に移動させることができるのである。また、 モア部Ｍ’の昇降移動は、前記リフトリンク１９と機体フレーム４に架設されて いる昇降シリンダ７を伸縮させることにより行うことができるのである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、以上のように構成したので、以下のような効果を奏するのである。 即ち、モア部を左右移動可能に構成したことにより、本機の旋回半径を小さくす ることなく未刈り地を小さくすることができ、際刈りの際に本機が近づけない所 でも、モア部を移動することにより際刈りを行うことができ、際刈りの精度の向 上を図ることができるのであり、また、モア部が摺動体とレールの簡単な構造に て吊設支持されているので、モア部をレールに沿って左右方向に取り外し可能と なり、モア部の着脱性が向上し、メンテナンス等を容易に行うことができるので ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】芝刈機の側面図である。

【図２】本考案の芝刈機におけるモア取付構造を示す側
面断面図である。

【図３】モア部Ｍの旋回半径を示す略平面図である。

【図４】他のモア取付構造を示す略平面図である。

【図５】同じく側面図である。

【符号の説明】

Ｍ モア部 １ レバー ２ 摺動体 ３ レール ４ 機体フレーム ５ モアフレーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前後輪の中央部に上下動可能に配設され
   たモア部を有する芝刈機において、本機に対して昇降可
   能にモアフレームを設け、該モアフレームに左右方向に
   レールを設け、該レールにモア部を支持した摺動体を嵌
   合して、レバー操作にて左右に移動可能に構成したこと
   を特徴とする芝刈機におけるモア取付構造。