JPH056790U - 高周波加熱コイル体 - Google Patents

高周波加熱コイル体

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JPH056790U
JPH056790U JP057747U JP5774791U JPH056790U JP H056790 U JPH056790 U JP H056790U JP 057747 U JP057747 U JP 057747U JP 5774791 U JP5774791 U JP 5774791U JP H056790 U JPH056790 U JP H056790U
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日吉 渡邊
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富士電子工業株式会社
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    • Y02P10/25Process efficiency

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 棒状乃至筒状の被焼入部を有する複数のワー
クを4個以上同時に高周波加熱し、各ワークにわたって
均一な硬化層を形成することができる加熱コイルを提供
する。 【構成】 2個のワークW を同時に加熱する2個の同形
の加熱コイル10が、絶縁物30を介して結合されており、
且つ、加熱コイル10は、ほぼ直方体形状の加熱導体10a
と、加熱導体10a の中央上部に加熱導体10a と一体的に
突出形成した電源供給導体10b と、加熱導体10a を貫通
した2個のワーク挿入孔11と、ワーク挿入孔11を連通す
る間隙12と、間隙12に直交連通し且つ電源供給導体10b
を二分する直線状の間隙13とを備えており、且つ、各加
熱コイル10はその中心線に対して左右対称な形状として
ある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、棒状乃至筒状の被焼入部を有する複数のワークを4個以上同時高周 波加熱する高周波加熱コイル体(以下単に加熱コイル体ともいう) に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、棒状乃至筒状で同形の被焼入部を有する多数のワークを焼入する場合に は、焼入作業にかかる時間を低減するために、例えば4個ずつ同時に高周波加熱 を行う。以下、図4と5を参照してこのような加熱に用いられる加熱コイルを説 明する。図4はこの加熱コイルの正面説明図、図5はこの加熱コイルの導体の正 面図である。
【0003】 この加熱コイル10は、図5に示すように、直方体形状の加熱導体20a と、加熱 導体20a の中央部上部に加熱導体20a と一体に突出形成した直方体形状の電源供 給導体20b と、加熱導体20a に穿設した4個のワーク挿入孔21と、これらワーク 挿入孔21を連通する直線状の間隙22と、間隙22に直交連通し且つ電源供給導体20 b を二分する間隙23と、間隙22a とを備えている。間隙22a は、両端の2個のワ ーク挿入孔21の外側の加熱導体20a への切り込みであって、内側および外側のワ ーク挿入孔21に挿入されて加熱されるワークW に極力均一な高周波電流が流れる ようにするものである。
【0004】 そして、加熱コイル20は、加熱コイル20の中心線20c に対して対称である形状 であり、各ワーク挿入孔21のそれぞれの中心と中心線20c との距離は、経験によ って、4個のワークW に形成される硬化層がなるべく均一であるように設定され る。加熱コイル20は、実際には、図4に示すように、間隙22、22a および23に耐 熱性の大きい絶縁板24が挿入固定されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、図4に示すように、各ワーク挿入孔21に挿入されてこのような 加熱コイルで同時に加熱された4個のワークW の硬化層は、必ずしも互いに均一 ではない。即ち、外側のワーク挿入孔21に挿入されて加熱されたワークに形成さ れた硬化層と、内側のワーク挿入孔21に挿入されて加熱されたワークに形成され た硬化層を同一なものとするのは、極めて困難であるのが実情である。
【0006】 その理由は、外側のワーク挿入孔21の周辺に流れる高周波電流の分布と、内側 のワーク挿入孔11の周辺に流れる高周波電流の分布とを完全に一致させるように 加熱コイル10を形成することが困難だからである。従って、外側のワークW と内 側のワークW に誘起される誘導電流に若干の違いがあるので、均一な硬化層を形 成することが困難となっている。
【0007】 本考案は上記事情に鑑みて創案されたものであって、棒状乃至筒状の被焼入部 1有する複数のワークを4個以上同時に高周波加熱し、各ワークにわたって均一 な硬化層を形成することができる加熱コイル体を提供することを目的としている 。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の加熱コイル体は、棒状乃至筒状の被焼入部を有する同形のワー クを4個同時に加熱する高周波加熱コイル体において、2個のワークを同時に加 熱する2個の同形の高周波加熱コイルが、絶縁物を介して結合されており、且つ 、前記高周波加熱コイルは、ほぼ直方体形状の加熱導体と、この加熱導体の中央 上部に前記加熱導体と一体的に突出形成した電源供給導体と、加熱導体を貫通し た2個のワーク挿入孔と、これらワーク挿入孔を連通する直線状の第1間隙と、 第1間隙に直交連通すると共に前記電源供給導体を二分する直線状の第2間隙と を備え、且つ、各加熱コイルはその中心線に対して左右対称な形状としてある。
【0009】 請求項2記載の加熱コイル体は、棒状乃至筒状の被焼入部を有し4個をこえる 同形のワークを同時に加熱する高周波加熱コイル体において、2個のワークを同 時に加熱する複数の同形の高周波加熱コイルが、絶縁物を介して順次結合されて おり、且つ、前記高周波加熱コイルは、ほぼ直方体形状の加熱導体と、この加熱 導体の中央上部に前記加熱導体と一体的に突出形成した電源供給導体と、加熱導 体を貫通した2個のワーク挿入孔と、これらワーク挿入孔を連通する直線状の第 1間隙と、第1間隙に直交連通するとと共に前記電源供給導体を二分する直線状 の第2間隙とを備え、且つ、各加熱コイルはその中心線に対して左右対称な形状 としてある。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。図1と2は請求項1記載の 加熱コイル体の一実施例を説明するための図面であって、図1は加熱コイル体の 正面説明図、図2は加熱コイル体の導体の正面図である。図3は請求項2記載の 加熱コイル体の一実施例の正面説明図である。
【0011】 図1に示すように、加熱コイル体100 は、2個のワークW を同時に加熱する2 個の加熱コイル10が、絶縁物30を介して結合されている。そして、図2に示すよ うに、各加熱コイル10は、直方体形状の加熱導体10a と、加熱導体10a の中央上 部に加熱導体10a と一体的に突出形成した直方体形状の電源供給導体10b と、加 熱導体10a を貫通した2個のワーク挿入孔11と、これらワーク挿入孔11を連通す る直線状の間隙12(第1間隙) と、間隙12に直交連通し且つ電源供給導体10a を 二分する直線状の間隙13(第2間隙) とを備えている。
【0012】 各加熱コイル10は同形で、それぞれ、中心線10c に対して左右対称な形状とな っている。そして、実際には、間隙12と13に、耐熱性が大きい絶縁板14が挿入固 定されている。なお、間隙13によって二分された電源供給導体10b は、1対のリ ード50を介してカレントトランス51に接続されており、カレントトランス51は配 線52を介して高周波電源53に接続されている。
【0013】 本実施例の動作について説明する。ワークW を4個のワーク挿入孔13に挿入配 設後、高周波電源51から配線52、カレントトランス51および配線50を介して高周 波電流を電源供給導体10b に供給すると、高周波電流は加熱導体10a に流れてワ ークW に誘導電流が発生して加熱される。
【0014】 この際、加熱コイル10は中心線10c に対して左右対称な形状であるから、加熱 コイル10に挿入された2個のワークW の誘導電流は同じ大きさになり、各ワーク W 内に発生する電力は同じとなるので、2個のワークW は均一に加熱されて均一 な硬化層が形成される。更に、両加熱コイル10は同形であるから、結局4個のワ ークW に均一な硬化層が形成される。
【0015】 次に、図3について説明する。図3においては、図1と2で説明したものと同 等のものには同一の符号を付している。6個のワークW を同時に加熱する加熱コ イル体200 は、前記した加熱コイル体100 の側方に、絶縁物30を介して3個目の 加熱コイル10を結合したものであり、6個のワークW に均一な硬化層を形成する ことができる。
【0016】 図3で説明した加熱コイル体200 は、同時に加熱できるワークW の数が6個で あったが、絶縁物30を介して加熱コイル10を増設してゆくことによって、6個に こだわることなく、6個をこえる個数のワークW を同時に加熱し且つ均一な硬化 層を形成することができる。
【0017】 また、上記の実施例では、各加熱コイル10が絶縁物30を介して同一直線上に配 置された加熱コイル体を説明したが、同一直線上に配置することにこだわるもの ではなく、折れ線上の配置となってもよい。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の加熱コイル体は、棒状乃至筒状の被焼入 部を有する同形のワークを4個同時に加熱する高周波加熱コイル体において、2 個のワークを同時に加熱する2個の同形の高周波加熱コイルが、絶縁物を介して 結合されており、且つ、前記高周波加熱コイルは、ほぼ直方体形状の加熱導体と 、この加熱導体の中央上部に前記加熱導体と一体的に突出形成した電源供給導体 と、加熱導体を貫通した2個のワーク挿入孔と、これらワーク挿入孔を連通する 直線状の第1間隙と、第1間隙に直交連通すると共に前記電源供給導体を二分す る直線状の第2間隙とを備え、且つ、各加熱コイルはその中心線に対して左右対 称な形状としてある。
【0019】 請求項2記載の加熱コイル体は、棒状乃至筒状の被焼入部を有し4個をこえる 同形のワークを同時に加熱する高周波加熱コイル体において、2個のワークを同 時に加熱する複数の同形の高周波加熱コイルが、絶縁物を介して順次結合されて おり、且つ、前記高周波加熱コイルは、ほぼ直方体形状の加熱導体と、この加熱 導体の中央上部に前記加熱導体と一体的に突出形成した電源供給導体と、加熱導 体を貫通した2個のワーク挿入孔と、これらワーク挿入孔を連通する直線状の第 1間隙と、第1間隙に直交連通するとと共に前記電源供給導体を二分する直線状 の第2間隙とを備え、且つ、各加熱コイルはその中心線に対して左右対称な形状 形状としてある。
【0020】 従って、本考案の加熱コイル体は、このようなワークを4個以上同時に加熱す ることができ、しかも、各ワーク内に発生する高周波電力は同じとなるので、各 ワークに均一な硬化層を形成することができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の加熱コイル体の一実施例の正面
説明図である。
【図2】請求項1記載の加熱コイル体の一実施例の導体
の正面図である。
【図3】請求項2記載の加熱コイル体の一実施例の正面
説明図である。
【図4】従来の加熱コイルの正面説明図である。
【図5】従来の加熱コイルの導体の正面図である。
【符号の説明】
10 加熱コイル 10a 加熱導体 10b 電源供給導体 11 ワーク挿入孔 12、13 間隙 30 絶縁物 100 加熱コイル体 W ワーク

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状乃至筒状の被焼入部を有する同形の
    ワークを4個同時に加熱する高周波加熱コイル体におい
    て、2個のワークを同時に加熱する2個の同形の高周波
    加熱コイルが、絶縁物を介して結合されており、且つ、
    前記高周波加熱コイルは、ほぼ直方体形状の加熱導体
    と、この加熱導体の中央上部に前記加熱導体と一体的に
    突出形成した電源供給導体と、加熱導体を貫通した2個
    のワーク挿入孔と、これらワーク挿入孔を連通する直線
    状の第1間隙と、第1間隙に直交連通すると共に前記電
    源供給導体を二分する直線状の第2間隙とを備え、且
    つ、各加熱コイルはその中心線に対して左右対称な形状
    であることを特徴とする高周波加熱コイル体。
  2. 【請求項2】 棒状乃至筒状の被焼入部を有し4個をこ
    える同形のワークを同時に加熱する高周波加熱コイル体
    において、2個のワークを同時に加熱する複数の同形の
    高周波加熱コイルが、絶縁物を介して順次結合されてお
    り、且つ、前記高周波加熱コイルは、ほぼ直方体形状の
    加熱導体と、この加熱導体の中央上部に前記加熱導体と
    一体的に突出形成した電源供給導体と、加熱導体を貫通
    した2個のワーク挿入孔と、これらワーク挿入孔を連通
    する直線状の第1間隙と、第1間隙に直交連通するとと
    共に前記電源供給導体を二分する直線状の第2間隙とを
    備え、且つ、各加熱コイルはその中心線に対して左右対
    称な形状であることを特徴とする高周波加熱コイル体。
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