JPH0567880U - 流体制御用ソレノイド弁 - Google Patents
流体制御用ソレノイド弁Info
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- JPH0567880U JPH0567880U JP1697292U JP1697292U JPH0567880U JP H0567880 U JPH0567880 U JP H0567880U JP 1697292 U JP1697292 U JP 1697292U JP 1697292 U JP1697292 U JP 1697292U JP H0567880 U JPH0567880 U JP H0567880U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 パイロットバルブのシーティング音を低減さ
せる。 【構成】 パイロットバルブ15に磁性体フランジ15
Cを設ける。フランジ15Cはコイル2の周りに生じる
磁束によって開弁方向に付勢され、パイロットバルブ1
5の閉弁動作を妨げるように作用する。このフランジを
付勢する力はフランジ15Cがハウジング1の窪み1C
から突出する量が大きいほど大きくなる。したがって、
吸着面1Pに可動部材5が吸引されてパイロットバルブ
15が変位し、その変位量が大きくなったときに、この
変位を妨げようとする力がフランジ15Cに作用する。
その結果、パイロットバルブ15にかかる閉弁方向の力
は、そのシーティング直前で低減されて、シート部21
とパイロットバルブ15との衝撃が緩和される。
せる。 【構成】 パイロットバルブ15に磁性体フランジ15
Cを設ける。フランジ15Cはコイル2の周りに生じる
磁束によって開弁方向に付勢され、パイロットバルブ1
5の閉弁動作を妨げるように作用する。このフランジを
付勢する力はフランジ15Cがハウジング1の窪み1C
から突出する量が大きいほど大きくなる。したがって、
吸着面1Pに可動部材5が吸引されてパイロットバルブ
15が変位し、その変位量が大きくなったときに、この
変位を妨げようとする力がフランジ15Cに作用する。
その結果、パイロットバルブ15にかかる閉弁方向の力
は、そのシーティング直前で低減されて、シート部21
とパイロットバルブ15との衝撃が緩和される。
Description
【0001】
本考案は流体制御用ソレノイド弁に関するものであり、特に、パイロットバル ブを開閉することによってメインバルブを開閉し、このメインバルブの開閉によ って流体制御を行なう流体制御用ソレノイド弁に関するものである。
【0002】
4サイクルエンジン等(以下、エンジンという)においては、エンジン回転数 に応じてエンジンの吸排気弁の開閉のタイミングをずらし、出力の向上をねらう ものが知られている。
【0003】 このような吸排気弁制御装置の中には、吸排気弁と該弁の昇降用カムとの間に 、オイル等を介在させ、その圧力をソレノイド弁を用いて制御することにより、 前記カムの形状、大きさ等を実質的に変更するようにして吸排気弁の開閉タイミ ングを調整する形式のものがある(例えば実開昭60−173773号公報に記 載されたソレノイド弁)。
【0004】 図7は吸排気弁制御装置の一例を示す図である。この図においては、ソレノイ ド弁100のコイル2に通電が行われて、可動部材5がハウジング1の内筒部の 端面1Pに吸着され、メインバルブ13で流体流入口12Aが閉塞された状態が 示されている。すなわち、当該ソレノイド弁100は、非通電時オン(開弁)、 通電時オフ(閉弁)の構成を有している。
【0005】 図において、100はソレノイド弁、101はポンプ、102及び103は逆 止弁、104はシリンダ、105は前記シリンダ104内に配置されたタペット 、106はその作動部(ピストン)が前記シリンダ104内に配置された吸排気 弁、107は前記タペット105に当接するカム、そして108はアキュムレー タである。
【0006】 ポンプ101より吐出されるオイルは、逆止弁102及び103を介してシリ ンダ104内に導入される。このシリンダ104は、ソレノイド弁100の流体 流入口12Aに接続されている。また、前記ソレノイド弁100の流体吐出口1 2Bは、流体通路109により、アキュムレータ108と、前記逆止弁102及 び103の間とに接続されている。
【0007】 このような吸排気弁制御装置においては、コイル2に通電が行われていない場 合、すなわちメインバルブ13が後退し、流体流入口12A及び流体吐出口12 Bが連通している(ソレノイド弁100がオンとなっている)場合には、カム1 07が回転されてタペット105が下降するときに、シリンダ104内のオイル 圧力がアキュムレータ108により吸収される。したがって、オイルの圧力はあ まり上昇しない。その結果、タペット105とシリンダ104の作動部との間の 距離は短くなる。
【0008】 逆に、この図7に示されるように、コイル2に通電が行われてメインバルブ1 3が流体流入口12Aを閉塞している(ソレノイド弁100がオフとなっている )場合には、タペット105が上昇するときに、シリンダ104内の圧力が流体 通路109内の圧力よりも低くなる。その結果、逆止弁103を介してオイルが シリンダ104内に導入される。
【0009】 一方、タペット105が下降するときには、シリンダ104内のオイル圧力は 、アキュムレータ108で吸収されないので、ソレノイド弁100がオンの場合 に比較して高くなる。したがって、タペット105とシリンダ104の作動部と の間の距離が長くなり、実質的にカム107の形状、大きさ等が変更されたこと になって、吸排気弁106による吸排気のタイミングが変更される。
【0010】 つぎに、前記ソレノイド弁100の構造を説明する。 まず、ハウジング1内には非磁性体のガイドカラー3が配置され、該ガイドカ ラー3内には、貫通穴4Aを有するプッシュロッド4が摺動自在に配置されてい る。このプッシュロッド4の後端部4Bには、可動部材5がかしめられている。 そして、このプッシュロッド4は、コイルばね6により、可動部材5を介して当 該ソレノイド弁100の前方(メインバルブ13側)に偏倚されている。
【0011】 なお、パイロットバルブ15はコイルばね16によって当該ソレノイド弁10 0の後方(開口部1A側)に偏倚されている。この偏倚配置により、前記プッシ ュロッド4及び可動部材5は、非通電時は後方に移動していて、ハウジング1の 内筒端面1Pと可動部材5との間には、間隙が生じている。前記ハウジング1の 後部には、開口部1Aが形成されており、この開口部1Aによって前記貫通穴4 Aが当該ソレノイド弁100の外部に連通されている。
【0012】 前記ハウジング1内の、プッシュロッド4の周囲には、ボビン19に巻回され たコイル2が配置されている。リード線2Aを介してコイル2に通電することに より、可動部材5が、コイルばね16の弾発力に打ち勝つように端面1Pに吸着 され、プッシュロッド4が前方に摺動する。
【0013】 前記ハウジング1の前部に形成された凹部1Bには、シム10、第1シリンダ 11及び第2シリンダ12が配置され、これらは該第2シリンダ12が前記ハウ ジング1の前端部においてかしめられることによってハウジング1に固定される 。前記シム10は、図示されるように、当該ソレノイド弁100の凹部1B及び 第1シリンダ11間に配置されている。
【0014】 パイロットバルブ15がシート部21に接触した場合には、可動部材5も端面 1Pに接触することが望ましい。したがって、当該ソレノイド弁100の組立時 に、適当な厚みのシム10を用いて、端面1Pとシート部21との間の距離を変 更して、その作動試験を行ない、当該ソレノイド弁100の作動特性、消費電流 等が希望する特性となるようなシム10を採用する。またこの例では、前記シム 10は、パイロットバルブ15の後退位置を規定する。
【0015】 前記第1シリンダ11の先端部には、溝11B及びパイロットオリフィス11 Aが形成されると共に、該第1シリンダ11内には、パイロットバルブ15及び コイルばね16が配置されている。前記パイロットバルブ15には、その前部分 から後端面にかけて貫通する流体通路15Aが形成され、また、その後端部には 、径大のストッパ15Bが形成されている。
【0016】 前記コイルばね16は、前述のように、非通電時はパイロットバルブ15を後 方に偏倚しており、この状態では、パイロットオリフィス11Aは開口している 。そして、コイル2に通電が行われれば、パイロットバルブ15が前方に移動し 、この図に示されるようにストッパ15Bとシム10との間には間隙が生じ、ま たパイロットバルブ15の先端は、パイロットオリフィス11Aのシート部21 に接触して、該パイロットオリフィス11Aを閉塞する。
【0017】 前記第1シリンダ11と第2シリンダ12との間には、その前部にメインオリ フィス13Aが穿設されたメインバルブ13が配置されている。このメインバル ブ13は、その後端部に配置されたコイルばね14により、前方に偏倚されてい る。
【0018】 以上の構成を有するソレノイド弁100の動作を、つぎに説明する。 まずコイル2に通電すると、図示されるように可動部材5が端面1Pに吸着さ れ、プッシュロッド4が前方に摺動する。これにより、パイロットバルブ15が シート部21に密着して、パイロットオリフィス11Aが閉塞される。
【0019】 この結果、メインオリフィス13Aを通過してメインバルブ背圧室R内に流入 するオイルによってメインバルブ背圧室Rの圧力が上昇し、この部分の圧力はメ インバルブ前室Fの圧力と一致する。
【0020】 したがって、前記メインバルブ13は、コイルばね14の弾発力により、前方 へ移動してシ―ト部20に当接し、流体流入口12Aが閉塞される。すなわち、 当該ソレノイド弁100がオフとなる。
【0021】 コイル2への通電を解除すると、パイロットバルブ15、並びにプッシュロッ ド4及び可動部材5が、コイルばね16の弾発力により、当該ソレノイド弁10 0の後方に移動する。
【0022】 これにより、パイロットバルブ15が後退してパイロットオリフィス11Aが 開となる。そして、メインバルブ背圧室Rがポンプ101の圧縮力の影響を受け ていない流体通路15Aと連通し、該メインバルブ背圧室Rの圧力は、メインバ ルブ前室Fの圧力よりも低くなる。
【0023】 この結果、メインバルブ13がコイルばね14の弾発力に打ち勝って後退し、 流体流入口12A及び流体吐出口12Bが連通する。すなわち、当該ソレノイド 弁100がオンとなる。この後は、シリンダ104内のオイルが、流体流入口1 2Aを経て流体吐出口12Bから流出し、オイルの圧力によって前記メインバル ブ13は後退したままとなる。
【0024】 なお、パイロットオリフィス11Aより第1シリンダ11内に流入したオイル は、流体通路15A、並びに貫通穴4A及び開口部1Aを介して、当該ソレノイ ド弁100の外部に流出する。また、この場合におけるプッシュロッド4及び可 動部材5のがたつきは、コイルばね6の弾発力により吸収される。この後、再び コイル2に通電を行えば、当該ソレノイド弁100はオフとなる。
【0025】
上記した従来の技術は、次のような問題点を有していた。 可動部材5が吸引されてパイロットバルブ15が着座(シーティング)した際 に、第1シリンダ11のシート部21とパイロットバルブ15との衝突音が大き いという問題点があった。
【0026】 この衝突音を低減させるためにはコイル2の巻数を少なくするとか、コイル2 への供給電流を小さくするとかして可動部材5を吸引する力を減少させて衝撃を 減らすことが考えられる。しかし、このように、可動部材5の吸引力を低減させ ると、パイロットパルブ15の動作応答が悪くなるという別の問題点が生じてく る。
【0027】 本考案は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、 パイロットバルブの応答速度を低減させることなく、パイロットバルブのシーテ ィング音を減少させることのできる流体制御用ソレノイド弁を提供することにあ る。
【0028】
前記の問題点を解決するために、本考案は、コイルが巻回された中空鉄心の一 方の端面に対向して配置された磁性体可動部材と、前記可動部材に結合され、前 記中空鉄心の中空部分を貫通してその軸方向に摺動自在に配置されたプッシュロ ッドと、前記プッシュロッドの動きに追随して前記軸方向に変位するパイロット バルブと、前記パイロットバルブの周囲に形成された磁性体フランジ部とを具備 し、前記フランジ部が、前記中空鉄心の他方の端面に形成された窪みに収容され 、前記パイロットバルブがシーティング時には、前記窪みからその一部が突出し 、前記端面に対して段差を有するように位置決めされている点に第1の特徴があ る。
【0029】 また、本考案は、前記パイロットバルブが閉弁方向に変位するのを妨げる方向 に反発力が働くばね部材を具備し、このばね部材の反発力が前記パイロットバル ブの閉弁動作の途中から急増するように構成した点に第2の特徴がある。
【0030】
上記第1の特徴を有する本考案では、コイルに通電されると、コイルの周りに 発生した磁束によって中空鉄心は磁化されて可動部材を吸引する。これと同時に 、コイルの周りに発生した磁束の一部は、中空鉄心と前記フランジ部とを通過す る。可動部材が吸引されてパイロットバルブが閉弁方向に変位すると、前記フラ ンジ部が窪みから突出し、フランジ部の側面とハウジングの端面との間に段差が 生じるようになる。その結果、前記中空鉄心と前記フランジ部とを通過する磁束 は、段差を少なくするような力を生じさせる。この力は、段差の大きさに応じて 大きくなる。したがって、パイロットバルブが閉弁方向に変位して、シーティン グ位置に近付くほど、パイロットバルブを閉弁方向に付勢する力が弱められるよ うになり、シーティング時の衝撃が緩和される。
【0031】 また、第2の特徴を有する本考案では、パイロットバルブが閉弁動作の途中で ばねの反発力が急増するようになるので、シーティング間際でパイロットバルブ を閉弁方向に付勢する力が弱められ、シーティング時の衝撃が緩和される。
【0032】
以下に、図面を参照して、本考案を詳細に説明する。図1は本考案の一実施例 を示すソレノイド弁の縦断面図である。ソレノイド弁100の流体流入口12A は、図7に示したソレノイド弁と同様、図示しない吸排気弁制御装置に接続され る。図1において、図7と同符号は、同一又は同等部分をあらわしている。
【0033】 図1では、コイル2に通電が行われて可動部材5がハウジング1の端面1Pに 吸着され、流体流入口12Aが閉塞された状態(オフ状態)のソレノイド弁10 0が示されている。すなわち、当該ソレノイド弁100は、従来のものと同様、 非通電時オン、通電時オフの構成を有している。
【0034】 図1において、パイロットバルブ15の後端部には、磁性体からなる作動音低 減コア15Cが圧入されている。作動音低減コア15Cは、図7に示したストッ パ16と比較すると、その直径が大きく、かつ磁性体で形成されている点で差異 がある。
【0035】 前記ストッパ15Bは、コイルばね16の弾発力を受ける機能と、パイロット バルブ15の後退限界を規定する機能とを有していた。これに対し、この作動音 軽減コア15Cは、上記ストッパ15Bと同様の機能のほか、前記差異を設けた ことによって、パイロットバルブ15のシーティング直前の推力を減少させる機 能が付加された。すなわち、作動音低減コア15Cを磁性体で形成し、かつ直径 を大きくとってその外周面を大きくすることにより、該作動音低減コア15Cが コイル2で発生した磁束の影響を受けやすくなるようにしている。この作動音低 減コアの動作は図2に関して後述する。
【0036】 ハウジング1のキャップ17には、プッシュロッド4を前方に偏倚させる方向 に反発力が作用するコイルばね6の反発力を調整するための、調整ねじ18が設 けられている。この調整ねじ18を前方(図中左側)にねじ込むことにより、コ イルばね6は圧縮されて反発力が強められ、後方に戻すことにより、コイルばね 6が拡張して反発力が弱められる。
【0037】 次に、図2を参照して作動音低減コア15Cの動作を説明する。図2は、ソレ ノイド弁100の要部拡大図であり、作動音低減コア15Cとハウジング1との 位置関係を示す図である。同図において図1と同符号は同一または同等部分を示 す。作動音低減コア15Cは、ボビン19に巻かれたコイル2への非通電状態で は、ハウジング1の凹部1Bの、さらに段差が設けられた窪み1C内にほぼ全体 が収容されている。そして、通電された状態すなわち図示の状態では、可動部材 5がハウジング1の内筒端面1Pつまり吸着面に吸引され、前記作動音低減コア 15Cは、前記窪み1Cから寸法dだけ突出する。
【0038】 一方、前記可動部材5を吸引する磁力を発生する磁束すなわちコイル2の周り に発生した磁束22の漏れ磁束22Aが、作動音低減コア15Cを通過する。こ の漏れ磁束22Aによって、作動音低減コア15Cの外周と窪み1Cの内周面と には、互いに反対の磁極が生成され、前記寸法dを縮小する方向に磁力が作用す る。
【0039】 次に、本実施例におけるパイロットバルブ15の推力、すなわちパイロットバ ルブ15に対して閉弁方向に作用する力を、図3のグラフを参照して説明する。 図3において、縦軸はパイロットバルブ15に対し、その軸線方向に作用する推 力を示し、横軸はパイロットバルブ15が吸引され始めてからシーティング位置 Sまでのストロークを示す。
【0040】 同図において、コイル2に通電されることによって可動部材5が吸着面1Pに 吸引される力、すなわちこの吸引力によってパイロットバルブ15に作用する推 力を線aで示す。また、前記漏れ磁束によって作動音低減コア15Cをパイロッ トバルブ15の開弁方向に偏倚させようとする力を線bで示す。そして、線aお よびbで示された力の合成力を線cで示す。
【0041】 図示のように、線aで示した可動部材5を吸引する力は、可動部材5が吸着面 1Pに近付くにつれてしだいに大きくなり、シーティング直前には吸引力が急激 に増大している。一方、前記漏れ磁束によって作動音低減コア15Cに作用する 力は、ストロークが所定量変化するまで、すなわち前記作動音低減コア15Cと 窪み1Cの前面との段差(寸法d)が小さいうちはほとんど一定である。そして 、ストロークの終端部付近、すなわち前記寸法dがある程度大きくなってからは 急激に大きくなる。
【0042】 ところで、この作動音低減コア15Cに作用する力は、前記可動部材5を吸着 面1Pに吸引する力とは反対方向に働く。したがって、線bで示された力は線a で示された吸引力に対してこれを打ち消す反力となり、両方の力の合成力は、線 cで示すようにストローク終端でその増大量が小さくなる。すなわち、パイロッ トバルブ15の閉弁動作において、その動作終了間際ではパイロットバルブ15 の閉弁方向の推力の増大程度が低減し、シーティング時の衝撃が緩和される。
【0043】 次に本考案の第2実施例を説明する。図4は、第2実施例を示すソレノイド弁 100の要部断面図であり、図1と同符号は同一または同等部分を示す。同図で は、前記コイル2に通電されていない状態を示している。同図において、前記可 動部材5と前記ハウジング1の内筒端面、すなわち吸着面1Pとの間にはウェー ブワッシャ9が配置されている。このウェーブワッシャ9すなわち波形座金は、 リング状の薄板に波形の塑性変形が与えられたばね座金である。
【0044】 なお、この第2実施例においては、前記作動音低減コア15Cは必要としない 。したがって、図示しない部分は、図7に示した従来装置と同様に構成される。
【0045】 このウェーブワッシャ9によるパイロットバルブ作動音の低減動作を説明する 。図5は、パイロットバルブ15に作用するコイルばね16およびウェーブワッ シャ9の荷重を、パイロットバルブ15のストロークと対応して示した図である 。同図において、縦軸はパイロットバルブ15にかかるばね加重を示し、横軸は パイロットバルブ15のストロークを示す。
【0046】 同図において、線dで示すようにコイルばね16のみによる荷重は、パイロッ トバルブ15のストロークの変化に伴って直線的に変化し、ストロークが最大の とき、すなわちシーティング時(s点)において最大となる。そして、ウェーブ ワッシャ9と可動部材5とが当接した時点tからは、このウェーブワッシャ9に よる荷重が加わり、線eで示すように荷重が変化する。すなわち、パイロットバ ルブ15は閉弁動作の途中からは、より大きい荷重にうちかって動作することに なり、シーティング時の衝撃が緩和される。
【0047】 次に、本考案の第3実施例を説明する。図6は第3実施例を示すソレノイド弁 100の要部断面図であl、図7同符号は同一または同等部分を示す。図6にお いて、パイロットバルブ15のストッパ15Bと第1シリンダ11との間に設け られたコイルばね16aは、その一部だけコイル径を大きくしたものである。こ の第3実施例では、ストッパ15Bと当接する側のコイル径を大きくしている。 このような部分的にコイル径が変化していコイルばねでは、パイロットバルブ1 5が閉弁方向に変位したときに、まずコイル径の大きい部分が圧縮される。その 動作に続いて、コイル径の小さい部分が圧縮されるが、このコイル径の小さい部 分が圧縮されるときには、大きいコイル径のコイルばねが圧縮されているときよ りも反発力の増加率が大きくなる。すなわちばね定数が大きくなる。
【0048】 すなわち、第2実施例のばね荷重の変化と同様、小さいコイル径の部分が圧縮 され始めた時点から、パイロットバルブ15の閉弁動作を妨げる方向に作用する 荷重は急激に増大して、シーティング時の衝撃が緩和される。
【0049】 以上の説明のように、第1〜第3実施例では、コイル2に通電され、可動部材 5がハウジング1の内筒端部に吸引されてパイロットバルブ15が閉弁動作を開 始すると、そのストロークの途中から、パイロットバルブ15の閉弁方向にさか らう反発力がその時点までよりも大きい変化量で増大するようにした。
【0050】 そして、本実施例では、その反発力を発生するために磁力の作用を利用するか 、ばねの反発力を利用するかした。このような反発力を得るためばねの構成は、 実施例に示したものに限定されず、例えば、コイルばね16や16aの代わりに 、たけのこばねを使用してもよいし、ばね定数の異なる2種類のコイルばねを組 合わせて使用してもよい。
【0051】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、パイロットバルブのシーテ ィング直前で、このパイロットバルブに対する反発力が急増するようにした。そ の結果、パイロットバルブがシート部に着座するときの衝撃を緩和でき、したが ってシーティング音を大幅に低減することができる。 また、上記反発力は、閉弁動作の後半で発生するので、前記シーティング音の 低減は、パイロットバルブの応答速度を犠牲にすることなく実現できる。
【図1】 本考案の一実施例を示すソレノイド弁の縦断
面図である。
面図である。
【図2】 図1に示したソレノイド弁の要部拡大図であ
る。
る。
【図3】 パイロットバルブの推力とストロークとの関
係図である。
係図である。
【図4】 本考案の第2実施例を示すソレノイド弁の要
部断面図である。
部断面図である。
【図5】 パイロットバルブにかかるばね荷重の変化を
示す図である。
示す図である。
【図6】 本考案の第3実施例を示すソレノイド弁の要
部断面図である。
部断面図である。
【図7】 従来の吸排気弁制御装置の一例を示す図であ
る。
る。
1…ハウジング、 2…コイル、 3…ガイドカラー、
5…可動部材、 6…コイルばね、 9…ウェーブワ
ッシャ、 11…第1シリンダ、 12…第2シリン
ダ、 13…メインバルブ、 15…パイロットバル
ブ、 16…コイルばね、 16a…コイルばね、19
…ボビン、 21…シート部
5…可動部材、 6…コイルばね、 9…ウェーブワ
ッシャ、 11…第1シリンダ、 12…第2シリン
ダ、 13…メインバルブ、 15…パイロットバル
ブ、 16…コイルばね、 16a…コイルばね、19
…ボビン、 21…シート部
Claims (3)
- 【請求項1】 パイロットバルブを開閉することによっ
てメインバルブを開閉し、このメインバルブの開閉によ
って流体制御を行なう流体制御用ソレノイド弁におい
て、 コイルが巻回された中空鉄心の一方の端面に対向して配
置された磁性体可動部材と、 前記可動部材に結合され、前記中空鉄心の中空部分を貫
通してその軸方向に摺動自在に配置されたプッシュロッ
ドと、 前記プッシュロッドの動きに追随して前記軸方向に変位
するパイロットバルブと、 前記パイロットバルブの周囲に形成された磁性体フラン
ジ部と、 前記中空鉄心の他方の端面に形成された窪みとを具備
し、 前記フランジ部が、前記窪みに収容され、前記パイロッ
トバルブがシーティング時には、前記窪みからその一部
が突出し、前記端面に対して段差を有するように位置決
めされていることを特徴とする流体制御用ソレノイド
弁。 - 【請求項2】 パイロットバルブを開閉することによっ
てメインバルブを開閉し、このメインバルブの開閉によ
って流体制御を行なう流体制御用ソレノイド弁におい
て、 コイルが巻回された中空鉄心の一方の端面に対向して配
置された磁性体可動部材と、 前記可動部材に結合され、前記中空鉄心の中空部分を貫
通してその軸方向に摺動自在に配置されたプッシュロッ
ドと、 前記プッシュロッドの動きに追随して前記軸方向に変位
するパイロットバルブと、 パイロットオリフィスを有し、前記パイロットバルブを
収容するシリンダと、 前記パイロットバルブを開弁方向に付勢するため、前記
シリンダおよびパイロットの間で反発力が作用するよう
に配置されたパイロットバルブ戻し用のコイルばねと、 前記可動部材および中空鉄心の一方の端面の間に介在さ
れたウェーブワッシャとを具備したことを特徴とする流
体制御用ソレノイド弁。 - 【請求項3】 パイロットバルブを開閉することによっ
てメインバルブを開閉し、このメインバルブの開閉によ
って流体制御を行なう流体制御用ソレノイド弁におい
て、 コイルが巻回された中空鉄心の一方の端面に対向して配
置された磁性体可動部材と、 前記可動部材に結合され、前記中空鉄心の中空部分を貫
通してその軸方向に摺動自在に配置されたプッシュロッ
ドと、 前記プッシュロッドの動きに追随して前記軸方向に変位
するパイロットバルブと、 パイロットオリフィスを有し、前記パイロットバルブを
収容するシリンダと、前記パイロットバルブを開弁方向
に付勢するため、前記シリンダおよびパイロットの間で
反発力が作用するように配置されたパイロットバルブ戻
し用のコイルばねとを具備し、 前記コイルばねは、圧縮量に応じてばね定数が変化する
ように部分的にそのコイル径が他と異なっていることを
特徴とする流体制御用ソレノイド弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1697292U JPH0567880U (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 流体制御用ソレノイド弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1697292U JPH0567880U (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 流体制御用ソレノイド弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0567880U true JPH0567880U (ja) | 1993-09-10 |
Family
ID=11930994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1697292U Pending JPH0567880U (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 流体制御用ソレノイド弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0567880U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013204802A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Jatco Ltd | 無段変速機のベルトガイド装置 |
JP2022154711A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 株式会社ミヤワキ | 弁装置 |
-
1992
- 1992-02-24 JP JP1697292U patent/JPH0567880U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013204802A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Jatco Ltd | 無段変速機のベルトガイド装置 |
JP2022154711A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 株式会社ミヤワキ | 弁装置 |
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