JPH0567659U - スライドドァを有するキャビンの後窓構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パワ−ショベル等のキャビンにおいて、アッ
パレ−ルの移動を確保しながら開口部を最小限としてデ
ザイン上の問題をなくすようにしたもの。 【構成】 フロントピラ−２とセンタピラ−３、および
リヤピラ−４とを骨組みとして、その外面をル−フパネ
ル５およびサイドパネル６によりカバ−して連結し、サ
イドパネルの前側面に乗降口７を備えて、乗降口７をス
ライドドァ８により開閉するようにしたキャビン１にお
いて、後窓９を全面ガラスとしてサイドパネル６の後部
に接着し、ル−フパネル５との間を最小隙間に保持する
と共に、センタピラ−３の上面に設けた開口部１０のカ
バ−部分に、アッパロ−ラブラケット１１の移動との干
渉防止用の切欠き９ａを設けたもの。 【効果】 開口部の大部分が後窓の全面ガラスによりカ
バ−され、また、開口部の露出している部分も後窓の大
きさと比較して小さいために、デザイン的に問題のない
存在とすることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建設機械のキャビンの構造に係り、特にスライドドァを有するキャビ ンの後窓構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

パワ−ショベル等のキャビン、特に図４に上半部を示すように上部が前傾した 形状のキャビン２１においては、スライドドァ２２を矢示し方向に開けたとき、 オペレ−タの乗降口を大きくするために、ドァ２２に設けた図示しないアッパロ −ラをキャビン２１内に設けられているロ−ラガイドに沿って１点鎖線のように 後窓部２３まで移動させなければならない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このようにするためには図５（図４のＥ−Ｅ断面）に示すようにキャビン２１ のル−フパネル２４の下部の内側に設けられているロ−ラガイド２５に、ドァ２ ２に設けられているロ−ラブラケット２６上のロ−ラ２７を係合させるために外 側から内側に通ずる開口部２８が必要となるが、この開口部２８が大きいと外観 上見苦しくなり、デザイン上問題がある。

【０００４】 本考案はこれに鑑み、アッパレ−ルの移動を確保しながら開口部を最小限とし てデザイン上の問題をなくしたスライドドァを有するキャビンの後窓構造を提供 して従来技術の持つ欠点の解消を図ることを目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記従来技術の問題点を解決する手段として本考案は、フロントピラ−とセン タピラ−、およびリヤピラ−とを骨組みとして、その外面をル−フパネルおよび サイドパネルによりカバ−して連結し、該サイドパネルの前側面に乗降口を備え て、該乗降口をスライドドァにより開閉するようにしたキャビンにおいて、後窓 を全面ガラスとしてサイドパネルの後部に接着することにより、ル−フパネルと の間を最小隙間に保持すると共に、前記センタピラ−の上面に設けた開口部のカ バ−部分に、アッパロ−ラブラケットの移動との干渉防止用の切欠きを設けたこ とを特徴とする。

【０００６】

【作用】

上記構成により、スライドドァを閉めた時、後窓はサイドパネルの周りを開口 部の切欠きを残してカバ−しており、これにより開口部の外側露出部分を小さく することができる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案にかかるスライドドァを有するキャビンの後窓構造の一実施例を 示す上半分の側面図、図２は図１の部分拡大図、図３は図１の各断面を示し、（ ａ）はＡ−Ａ断面、（ｂ）はＢ−Ｂ断面、（ｃ）はＣ−Ｃ断面、（ｄ）はＤ−Ｄ 断面である。

【０００８】 以下、本考案を図１乃至図３に示す一実施例を参照して説明する。本考案はフ ロントピラ−２とセンタピラ−３、およびリヤピラ−４とを骨組みとして、その 外面をル−フパネル５およびサイドパネル６によりカバ−して連結し、該サイド パネルの前側面に乗降口７を備えて、該乗降口７をスライドドァ８により開閉す るようにしたキャビン１において、後窓９を全面ガラスとしてサイドパネル６の 後部に接着することにより、ル−フパネル５との間を最小隙間に保持すると共に 、前記センタピラ−３の上面に設けた開口部１０のカバ−部分に、アッパロ−ラ ブラケット１１の移動との干渉防止用の切欠き９ａを設けたものにより構成され ている。

【０００９】 前記キャビン１内には上部にガイドレ−ル１２が外周に沿って設けられ、スラ イドドァ８に設けられたアッパロ−ラブラケット１１上のアッパロ−ラ−１３が ガイドレ−ル１２に沿って移動できるようになっている。また、図示しないセン タロ−ラおよびロァロ−ラもそれぞれのロ−ラガイドに沿って移動すると、スラ イドドァ８は乗降口７を開閉できるようになっている。前記開口部１０は、図１ に示すように前記センタピラ−３の上面の前後方向に、所望長さで、かつ適宜高 さの細長い矩形状で、外周面から内側に連通するように形成されている。本考案 の後窓９は窓枠部分を黒くセラミックコ−ティングした全面ガラス（合成樹脂で もよい）で構成され、キャビン１の後部側のサイドパネル６に接着して取付けら れている。これによりル−フパネル５との隙間は図２に示すように接近して最小 となっており、開口部１０との隙間は切欠き９ａだけ大きくなっている。また、 乗降口７側のル−フパネル５とサイドパネル６との隙間ｓは開口部１０の高さ分 だけ空いているが、ドァ８を閉めた時はドァ８と図３の（ｂ）に示すように（ｄ ） と同様の隙間ｓに保持される。さらにＢ−Ｂ断面におけるル−フパネル５とドァ ８とも隙間ｓに保持される。しかしながらＣ−Ｃ断面におけるル−フパネル５と 後窓９との隙間はアッパロ−ラブラケット１１を通すためにやや大きくなってお り、この隙間が切欠部９ａに一致するようになっている。

【００１０】 つぎに作動を説明する。図１のドァ８閉めの状態では、開口部１０は切欠部９ ａのみが露出しているが、後窓９の大きさが目立っために切欠部９ａが特に目立 つことはない。また、ドァ８を後方にスライドさせた状態では、ドァ８により開 口部１０の後半は隠れ、前半が露出することになるが、この場合は大きな乗降口 ７を通してキャビン１内も露出するため、特に比較的小さい開口部１０の露出が デザイン上問題となる可能性は少なくなるのである。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、フロントピラ−とセンタピラ−、およびリヤピ ラ−とを骨組みとして、その外面をル−フパネルおよびサイドパネルによりカバ −して連結し、該サイドパネルの前側面に乗降用の開口を備えて、該乗降口をス ライドドァにより開閉するようにしたキャビンにおいて、後窓を全面ガラスとし てサイドパネルの後部に接着することにより、ル−フパネルとの間を最小隙間に 保持すると共に、前記センタピラ−の上面に設けた開口部のカバ−部分に、アッ パロ−ラブラケットの移動との干渉防止用の切欠きを設けたから、開口部の大部 分が後窓の全面ガラスによりカバ−され、また、開口部の露出している部分も後 窓の大きさと比較して小さいために、デザイン的に問題のない存在とすることが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるスライドドァを有するキャビン
の後窓構造の一実施例を示す側面の説明図である。

【図２】図１の開口部の拡大を示す説明図である。

【図３】図１の各断面を示し（ａ）はＡ−Ａ断面、
（ｂ）はＢ−Ｂ断面、（ｃ）はＣ−Ｃ断面、（ｄ）はＤ
−Ｄ断面の説明図である。

【図４】従来のスライドドァを有するキャビンの上部の
みを示す側面の説明図である。

【図５】図４のＥ−Ｅ断面を示す説明図である。

【符号の説明】

１ キャビン ２ フロントピラ− ３ センタピラ− ４ リヤピラ− ５ ル−フパネル ６ サイドパネル ７ 乗降口 ８ スライドドァ ９ 後窓 ９ａ 切欠き １０ 開口部１０ １１ アッパロ−ラブラケット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロントピラ−とセンタピラ−、および
   リヤピラ−とを骨組みとして、その外面をル−フパネル
   およびサイドパネルによりカバ−して連結し、該サイド
   パネルの前側面に乗降口を備えて、該乗降口をスライド
   ドァにより開閉するようにしたキャビンにおいて、後窓
   を全面ガラスとしてサイドパネルの後部に接着すること
   により、ル−フパネルとの間を最小隙間に保持すると共
   に、前記センタピラ−の上面に設けた開口部のカバ−部
   分に、アッパロ−ラブラケットの移動との干渉防止用の
   切欠きを設けたことを特徴とするスライドドァを有する
   キャビンの後窓構造。