JPH0567613U - 橋梁の支持構造 - Google Patents
橋梁の支持構造Info
- Publication number
- JPH0567613U JPH0567613U JP9830491U JP9830491U JPH0567613U JP H0567613 U JPH0567613 U JP H0567613U JP 9830491 U JP9830491 U JP 9830491U JP 9830491 U JP9830491 U JP 9830491U JP H0567613 U JPH0567613 U JP H0567613U
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- Japan
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- bolt
- pipe
- pier
- frame
- bridge
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンクリート打設後のアンカーボルト1の位
置を調整し得る橋梁の支持構造において、コンクリート
内に挿入したアンカーボルト1及びナット15’などの
経年劣化のない錆止めを行う。 【構成】 橋脚Bに埋設されたフレーム10にパイプ1
7を通ったアンカーボルト1が孔14を介して通され、
その下端はナット15’により抜け止めされている。パ
イプ17と孔14はボルト1が横方向に所要量動き得る
大きさになっており、これにより、コンクリート打設後
のボルト1の位置調整を行う。パイプ17にはその上面
から、ナット15’の空洞13にはパイプ19を介して
それぞれ無収縮モルタルaを充填する。この充填によ
り、パイプ17及び空洞13内のボルト1及びナット1
5’などと空気・水との接触が断たれ、経年劣化のない
錆止めがなされる。
置を調整し得る橋梁の支持構造において、コンクリート
内に挿入したアンカーボルト1及びナット15’などの
経年劣化のない錆止めを行う。 【構成】 橋脚Bに埋設されたフレーム10にパイプ1
7を通ったアンカーボルト1が孔14を介して通され、
その下端はナット15’により抜け止めされている。パ
イプ17と孔14はボルト1が横方向に所要量動き得る
大きさになっており、これにより、コンクリート打設後
のボルト1の位置調整を行う。パイプ17にはその上面
から、ナット15’の空洞13にはパイプ19を介して
それぞれ無収縮モルタルaを充填する。この充填によ
り、パイプ17及び空洞13内のボルト1及びナット1
5’などと空気・水との接触が断たれ、経年劣化のない
錆止めがなされる。
Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は橋梁を橋脚に支持する構造に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
橋梁を橋脚に支持するには支承Aが使用される。この支承Aは、図7及び図8
に示すように、アンカーボルト1により下部分(下沓)2が橋脚(下部工)Bに
固定され、この下部分2の円弧状面3に橋梁(上部工)Cにボルト締めされた上
部分(上沓)4を摺動可能に嵌め、この上部分4を下部分2の金具5により上下
動可能に抜け止めしたものであり、上部分4の摺動及び上下動により、橋梁Cの
横揺れ及び上下動を吸収する。
【0003】
上記支承Aを橋梁Bに支持(固定)するアンカーボルト1は、橋梁Cに作用す
る水平力及び上揚力を橋脚Bに伝える重要な部材であり、上揚力に抗して橋脚B
に支持する手段として図7に示すものがある。
【0004】
すなわち、同図に示すように、橋脚Cのコンクリートを打設する時にアンカー
ボルト1用の孔6をボルト径より大きめに形成し、支承Aが橋梁Cに対し所要位
置となるようにアンカーボルト1を孔6内に挿入し、その隙間に無収縮モルタル
aを充填する。
【0005】
この手段は、ボルト1が孔6内を横方向に動き得る範囲内において、前記コン
クリート打設時の孔6の形成誤差を吸収することができる。
【0006】
しかしながら、モルタルaの充填による引抜き阻止のため、大きな上揚力には
抗しきれない欠点がある。
【0007】
そこで、橋梁Cに大きな上揚力が作用するアンカーボルト1は図8に示すよう
にして橋脚Bに支持している。すなわち、同図に示すように、アンカーボルト1
を挿通支持したアンカーフレーム7を橋脚B内に埋設している。
【0008】
しかしながら、この手段は、アンカーボルト1とフレーム7を固着した状態で
埋設するため、コンクリートの打設後にアンカーボルト1を動かすことができな
い。すなわち、コンクリート打設時のボルト位置の誤差を吸収することができな
い。
【0009】
このため、コンクリート打設時にアンカーボルト1及びフレーム7を所要位置
に正確に位置させねばならない。この様に精度よく打設することは非常に難かし
く、また、費用もかさむ。
【0010】
この問題を解決する技術として、特開昭58−181906号公報記載のもの
がある。この技術は、図8の技術において、フレーム7にボルト1の挿通孔8を
そのボルト1を横方向に所要量移動し得る大きさに形成するとともに、挿通孔8
の上下にボルト1の前記所要量移動し得るスペースをパイプにより形成し、ボル
ト1の下端をナット9によりフレーム7に係止した構造である。
【0011】
この構造によると、前記挿通孔8及びスペースの大きさに応じてコンクリート
打設後に、ボルト1を横方向に移動させることができ、コンクリート打設時のボ
ルト位置の誤差を吸収することができる。
【0012】
ところで、この種の橋梁の支持構造は、何十年と維持させるものであり、金属
部の露出部分にはペンキを塗るなどの錆止めを行う。この錆止め作業において、
上記公開公報技術においては、スペース内のボルト1、ナット9などにペンキを
塗ることができないため、それらの部材には前もってペンキなどの錆止めを行っ
たものを使用しなくてはならない。これは煩わしい。また、錆止めの経年劣化に
より、ペンキの塗り替えを行うが、この技術ではスペース内は行うことができな
い。できなければ、ボルト1、ナット9が錆びて腐食する恐れがある。とくに雨
水が入り込んでその恐れは高い。
【0013】
この考案は、以上の点に留意し、上述のスペーサ内のボルトなどの経年劣化の
ない錆止めを行うことを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この考案は、まず、前述の公開公報記載技術と同
様に、アンカーボルトを支持し、橋脚に埋設されたフレームに、アンカーボルト
の挿通孔がそのボルトを横方向に所要量移動し得る大きさに形成され、この孔の
下部にボルトを前記所要量移動し得るスペースを形成するボックスが設けられて
いるとともに、孔の上部にはボルトを前記所要量移動し得るスペースを形成する
パイプが橋脚上面に亘って設けられており、ボルトの下端ボックス内にはフレー
ムに係止する抜け止め具が設けられた橋梁の支持構造とし、その構造において、
橋梁上面から注入パイプが前記ボックス内のスペースに導かれ、橋脚と支承の空
隙、ボルトの貫通するパイプ内、注入パイプを介してスペース内にそれぞれモル
タルが充填されている構成としたのである。
【0015】
【作用】
この様に構成するこの考案に係る支持構造は、まず、アンカーボルトが挿通孔
内を動き得る範囲内において、アンカーフレームの埋設位置の誤差を吸収して、
アンカーボルトに支承を取付ける。
【0016】
こののち、橋脚と支承の空隙、ボルトの貫通するパイプ、スペース内にモルタ
ルを充填する。このとき、スペース内には注入パイプを介して円滑にその充填が
なされる。因みに、この注入パイプがなければ、挿通孔を介してのみスペース内
にモルタルを注入することとなるが、挿通孔はボルトの抜け止め具で大部分を塞
がれるため、その注入はほとんどなされない。
【0017】
この構成においては、上揚力に対してはフレームによって抗する。また、従来
、ペンキの塗り替えがほぼ不可能であった部分はモルタルによって空気・水との
接触が断たれ、初期から経年劣化のほとんどない確実な錆止めがなされる。
【0018】
【実施例】
以下、この考案の実施例を添付図面図1乃至図6に基づいて説明する。なお、
前記と同一符号は同一物品を示す。
【0019】
図1に示すように、アンカーフレーム10は橋脚Bのコンクリート打設時に埋
設される。このフレーム10は、図3に示すように対向辺の箱状物11、11を
杆12により連結した4角枠状物である。箱状物11の両側は、6面が閉塞され
た空洞13を形成するボックス11a、11aとなってその上面にアンカーボル
ト1の径より所要量大きい径の孔14が形成されている。この孔14の大きさは
、フレーム10の埋設誤差等を考慮して適宜に設定する。
【0020】
上記孔14にはアンカーボルト1が横方向に移動可能に挿通され、この下端に
支圧板15を介しナット15′をねじ込むことにより、ボルト1が離脱不能にフ
レーム10に係止される。支圧板15の上面には図6に示すようにボルト挿通孔
から4方に溝16が形成されており、後述の無収縮モルタルaを空洞13に送り
込むとき、この溝16から空気が円滑に流出する。
【0021】
フレーム10の各孔14の周りには橋脚Bの上面に至るパイプ17が立設され
、このパイプ17は、図5に示すように板18によって立設状態を維持する。こ
れによって、コンクリート打設時にパイプ17が傾くことがない。パイプ17は
、鋼管、塩化ビニール管など種々のものを採用でき、コンクリート打設時にコン
クリート等が入りこまないように橋脚Bの上面より所要量突出させるとともに板
等により閉塞し、モルタルaの充填時にはその突出部分を切断する。
【0022】
フレーム10の各空洞13には、橋脚Bの上面からパイプ19が導びかれてお
り、このパイプ19を通してモルタルaが送り込まれる。
【0023】
この実施例は以上のように構成されており、つぎにその施工方法について説明
する。
【0024】
まず、アンカーボルト1を係止したフレーム10を所要位置に位置させて橋脚
Bのコンクリートを打設する。このコンクリートが固化したのち、従来と同様に
支承Aにより橋脚Bに橋梁Cを取付ける。この取付け時、アンカーボルト1の位
置誤差は、ボルト1を孔14及びパイプ17内において移動させることにり調整
する。
【0025】
この支承Aの取付けが終了後、まず、パイプ19から空洞13内にモルタルa
を空気を溝16からにがしながら送り込み、パイプ17内に流出した時点でパイ
プ17内にモルタルaを充填し、さらに橋脚Bと支承Aの空隙に充填して施工を
完了する。
【0026】
なお、フレーム10は一個に限定されず、図8のごとく複数設けてもよい。
【0027】
【考案の効果】
この考案は以上のように構成したので、上揚力の大きい支持構造にも採用でき
、かつ、アンカーフレームの埋設誤差も吸収でき、作業性のよい効果がある。
【0028】
また、モルタルの充填によって、従来ペンキの塗り替えを行えなかった部分の
ほぼ経年劣化のない錆止めがなされる。そのモルタル充填は注入パイプによって
円滑になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】アンカーフレームの平面図
【図4】図3の断面図
【図5】パイプの支持説明図
【図6】図2の支圧板の平面図
【図7】従来の支持構造の断面図
【図8】従来の支持構造の断面図
【符号の説明】
1 アンカーボルト
10 アンカーフレーム
11a ボックス
13 空洞(スペース)
14 挿通孔
15’ ナット
17 パイプ
19 注入パイプ
a モルタル
A 支承
B 橋脚
C 橋梁
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 橋脚B上部にアンカーフレーム10が埋設さ
れ、このフレーム10に支持されたアンカーボルト1に
より、橋梁Cを支持した支承Aが前記橋脚Bに取付けら
れてなる橋梁の支持構造において、上記フレーム10
に、上記ボルト1の挿通孔14がそのボルト1を横方向
に所要量移動し得る大きさに形成され、この孔14の下
部にボルト1を前記所要量移動し得るスペース13を形
成するボックス11aが設けられているとともに、孔1
4の上部にはボルト1を前記所要量移動し得るスペース
を形成するパイプ17が橋脚B上面に亘って設けられて
おり、ボルト1の下端ボックス11a内にはフレーム1
0に係止する抜け止め具15’が設けられ、橋脚B上面
から注入パイプ19が前記スペース13に導びかれ、橋
脚Bと支承Aの空隙、パイプ17内、注入パイプ19を
介してスペース13内にそれぞれモルタルaが充填され
ていることを特徴とする橋梁の支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9830491U JPH0567613U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 橋梁の支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9830491U JPH0567613U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 橋梁の支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0567613U true JPH0567613U (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=14216190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9830491U Pending JPH0567613U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 橋梁の支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0567613U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57401A (en) * | 1980-06-02 | 1982-01-05 | Miura Kogyo Kk | Water level controller for boiler |
JPS58181906A (ja) * | 1982-04-19 | 1983-10-24 | オイレス工業株式会社 | モノレ−ル桁等の支承 |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP9830491U patent/JPH0567613U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57401A (en) * | 1980-06-02 | 1982-01-05 | Miura Kogyo Kk | Water level controller for boiler |
JPS58181906A (ja) * | 1982-04-19 | 1983-10-24 | オイレス工業株式会社 | モノレ−ル桁等の支承 |
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