JPH0567152B2 - - Google Patents

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JPH0567152B2
JPH0567152B2 JP63093092A JP9309288A JPH0567152B2 JP H0567152 B2 JPH0567152 B2 JP H0567152B2 JP 63093092 A JP63093092 A JP 63093092A JP 9309288 A JP9309288 A JP 9309288A JP H0567152 B2 JPH0567152 B2 JP H0567152B2
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carbon atoms
aromatic
methyl
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JP63093092A
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Atsusuke Terada
Yosha Amamya
Keiichi Matsuda
Takeshi Ooshima
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野および発明の目的 本発明は、血小板凝集抑制作用およびトロンボ
キサンA2(以下、TXA2と略す)生合成阻害作用
を有し、血栓症、脳卒中、心筋梗塞、狭心症など
の循環器障害の予防および治療のための医薬とし
て有用である新規なチアナフテン誘導体およびそ
の製法に関するものである。 発明の構成 本発明のチアナフテン誘導体は、一般式
【式】 で表わされる化合物である。 上記式中、Yはピリジル基を示し、Zは各々随
意に置換基として低級アルキル基、シクロアルキ
ル基、置換若しくは非置換アリール基あるいは複
素環基を有していてもよいメチレン基、エチレン
基、トリメチレン基またはビニレン基を示し、W
は直接結合、各々随意に置換基として低級アルキ
ル基あるいは置換若しくは非置換アリール基を有
していてもよいメチレン基、メチン(=CH−)
基、エチレン基またはビニレン基を示し、R1
よびR2は同一または異なつて水素原子、低級ア
ルキル基または置換若しくは非置換アリール基を
示し、nは1または2を示し、点線部分は単結合
または二重結合を示す。但し、Wがメチン基であ
る場合は、点線部分は単結合を示す。 前記一般式(1)において、好適にはYは3−ピリ
ジル基を示し、Zは各々随意に例えばメチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルの
ような炭素数1乃至4個を有する直鎖状若しくは
分枝鎖状のアルキル基、例えばシクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
のような炭素数3乃至6個を有するシクロアルキ
ル基、芳香環または複素環に後述する置換分を有
していてもよい例えばフエニル、1−ナフチル、
2−ナフチルのようなアリール基あるいは例えば
フリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、
オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、キ
ノリル、イソキノリル、インドリルのような窒素
原子、酸素原子または硫酸原子を1個乃至3個含
有する単環または双環の複素環基等を置換基とし
て有していてもよいメチレン基、エチレン基、ト
リメチレン基またはビニレン基を示し、その芳香
環または複素環の置換分としては例えばメチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピルのような炭
素数1乃至3個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状
のアルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、n−
プロポキシ、イソプロポキシのような炭素数1乃
至3個を有する直鎖状若しくは分枝鎖状のアルコ
キシ基、例えばアセトキシ、プロピオニルオキ
シ、n−ブチリルオキシ、イソブチリルオキシの
ような低級脂肪族アシルオキシ基若しくは例えば
ベンゾイルオキシ、o−、m−、p−トルオイル
オキシ、o−,m−,p−アニソイルオキシ、o
−,m−,o−クロルベンゾイルオキシのような
芳香族アシルオキシ基等のアシルオキシ基、例え
ばアセチルアミノ、プロピオニルアミノ、n−ブ
チリルアミノ、イソブチリルアミノのような低級
脂肪族アシルアミノ基若しくは例えばベンゾイル
アミノ、o−,m−,p−トルオイルアミノ、o
−,m−,p−アニソイルアミノ、o−,m−,
p−クロルベンゾイルアミノのような芳香族アシ
ルアミノ基等の芳香族アシルアミノ基等のアシル
アミノ基、トリフルオロメチル基または例えばフ
ツ素、塩素、臭素のようなハロゲン原子をあげる
ことができ、これらの置換基は同一または組合わ
されて1乃至3個置換されていてもよい。Wは直
接結合あるいは置換基として前述したZと同意義
を有する炭素数1乃至4個のアルキル基若しくは
アリール基を有していてもよいメチレン基、メチ
ン(=CH−)基、エチレン基またはビニレン基
を示し、R1およびR2は同一または異なつて水素
原子、前述したZにおける基と同意義を有する炭
素数1乃至4個のアルキル基またはアリール基を
示し、nは1または2を示し、点線部分は単結合
または二重結合を表わす。 本発明によつて得られる前記一般式(1)を有する
チアナフテン誘導体の具体的化合物として、例え
ば以下の第一表および第二表に記載する化合物を
あげることができる。
【表】
【表】
【表】
【表】 上記例示化合物のうちで好適な化合物として化
合物1,8,9,13,18,28,34および35をあげ
ることができ、最も好適な化合物は1,8,18お
よび28である。 本発明による新規化合物(1)は以下に示す方法に
よつて合成することができる。 一般式
【化】 (式中、R1,R2,Z,Wおよびnは前述した
ものと同意義を表わし、Yはピリジル基を示す。) を有するチアナフテン誘導体は 一般式
【化】 (式中、R1,R2,W,nおよびAは前述した
ものと同意義を表わし、R3は水素原子、低級ア
ルキル基、シクロアルキル基、置換基を有してい
てもよいアリール基または複素環基を示し、mは
0乃至2の整数を示す。) を有する化合物と 一般式 Y−Li (3) (式中、Yは前述したものと同意義を示す。) を有する化合物を反応させて、得られる 一般式
【化】 (式中、R1,R2,R3,Y,W,A,mおよび
nは前述したものと同意義を表わす。) を有する化合物を還元、あるいは脱水した後、必
要に応じて加水分解することによつて得ることが
できる。 化合物(2)と(3)の反応は、エーテル、テトラヒド
ロフランなどのエーテル類を溶媒として用いる。
反応温度は−73℃から30℃、反応時間は30分から
5時間である。反応終了後、塩化アンモン水溶液
を加え、常法によつて処理し、必要に応じてカラ
ムクロマトグラフイー、再結晶、若しくは蒸留に
よつて精製する。 化合物(4)の還元反応は、反応に関与しない有機
溶剤(例えば酢酸エチルのようなエステル類、ベ
ンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、メ
タノール、エタノールのようなアルコール類)
中、当モル以上の塩酸、臭化水素類、硫酸のよう
な鉱酸を加え、パラジウム−炭素あるいは酸化白
金のような触媒の存在下、接触還元に付し、反応
終了後、反応混合物を常法に従つて処理すること
により、Zが前記の置換分を有していてもよいメ
チレン基、エチレン基またはトリメチレン基を示
す目的化合物(1)を得ることができる。 化合物(4)(式中、mは1を示す。)の脱水反応
は、反応に関与しない有機溶媒(例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素
類、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエ
ーテル類)中、触媒量のパラトルエンスルホン酸
あるいは塩酸、臭化水素酸、硫酸のような鉱酸を
加え、アガオトロピツクに加熱し、必要に応じて
前述したように加水分解することにより、Zが前
記の置換分を有していてもよいビニレン基を示す
目的化合物(1)を得ることができる。反応終了後、
反応混合物を常法に従つて処理し、更に必要なら
ば、カラムクロマトグラフイー、または再結晶に
より精製することができる。 本発明の製法における原料化合物は、例えば以
下に示す製法に従つて製造することができる。 製法A
【化】
【化】
【式】 上記式中、A′は前述したAにおけるカルボキ
シル基の保護基を示し、R4は低級アルキル基、
シクロアルキル基またはアリール基を示し、R5
は前述したZ部分に含まれる水素原子、低級アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基または複
素環基を示す。 本反応経路は、Zが置換基を有していてもよい
メチレン基であり、Wが直接結合を示す場合の製
法であるが、化合物(5)を水素化ナトリウムの存在
下で炭酸ジアルキルと反応させて、化合物(6)と
し、ついで還元反応により化合物(7)を得る。これ
をベンゼン溶媒中、p−トルエンスルホン酸を触
媒として加熱還流して、脱水した化合物(8)を得
る。化合物(8)をフリーデル−クラフト(Friedel
−Crafts)反応に付してアシル体(2a)を得る。 以上の製法Aに従つて、4,5,6,7−テト
ラヒドロチアナフテン化合物を得るためには、次
式に従つて、
【化】 化合物(8)の接触還元あるいは化合物(6)のクレメ
ンゼン(Clemmensen)還元によりエステル化合
物(9)を合成し、前記の製法で化合物(8)の代りに、
得られた化合物(9)を用いることによつてその目的
が達成される。 製法B
【化】
【化】
【化】
【化】
【式】 上記式中、R4,R5およびA′は前述したものと
同意義を示す。 本反応経路は、Zが置換基を有していてもよい
メチレン基であり、Wがメチン基である場合の製
法であるが、化合物(6)をブロモ酢酸エステルと反
応して化合物(10)とし、加水分解、脱炭酸反応後、
エステル化して化合物(11)を得る。ついで、化合物
(11)を常法に従つて還元してオキシ化合物(12)とし、
常法に従つてアセチル化して後、得られた化合物
(13)を脱離反応に付してメチン体(14)を得、化合物(14)
をフリーデル−クラフト反応に付し、化合物
(2b)を得る。 以上の製法Bに従つて、置換基Wがメチレン基
である化合物を得るためには、次式に従つて
【化】 化合物(14)の接触還元によつて化合物(15)を合成し、
前記の製法で化合物(14)の代りに、得られた化合物
(15)を用いることによつてその目的が達成される。 以上のような製法により合成される前記一般式
(1)を有するチアナフテン誘導体は、その製法によ
り遊離塩基若しくは遊離酸あるいは薬理学的に許
容される塩として得られる。薬理学的に許容され
る酸付加塩とは塩酸、リン酸、硫酸、硝酸のよう
な鉱酸の塩、シユウ酸、酒石酸、クエン酸、リン
ゴ酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸等の
有機酸の塩を包含し、カルボン酸塩としては、ナ
トリウム、カルシウムのようなアルカリ金属、あ
るいはアルカリ土類金属の塩、アルミニウム塩、
アンモニウム塩、トリエチルアミン、ジシクロヘ
キシルアミン、ベンジルアミン、モルホリン、ピ
ペリジンのような有機塩基またはリジン、アルギ
ニンのような塩基性アミノ酸の塩等をあげること
ができる。 また、本発明のチアナフテン誘導体(1)は常法に
従つて生体内で容易に加水分解されるエステルの
形にすることができる。その場合のエステル基と
してはメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチルのような低級アルキル基、アセトキシ
メチル、プロピオニルオキシメチル、ピバロイル
オキシメチルのような脂肪族アシルオキシアルキ
ル基、1−メトキシカルボニルオキシエステル、
1−エトキシカルボニルオキシエチル、1−イソ
プロポキシカルボニルオキシエチルのような低級
アルコキシカルボニルオキシアルキル基または
(5−メチル−2−オキシ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メチル基などがあげられる。 なお、前記一般式(1)を有するチアナフテン誘導
体においては、不斉炭素原子が存在するために光
学異性体が存在する場合がある。従つて前記一般
式(1)を有するチアナフテン誘導体が光学異性体の
混合物で得られる場合には、常法により光学分割
してそれぞれの異性体を得ることができる。前記
一般式(1)を有する化合物において光学異性体及び
光学異性体の混合物がすべて単一の式で示されて
いるが、これにより本発明の記載の範囲は限定さ
れるものではない。 発明の効果 本発明の前記一般式(1)を有するチアナフテン誘
導体は薬理試験によりすぐれた血小板凝集抑制作
用及びトロンボキサンA2生合成阻害作用を有す
る。 すなわち、本発明の化合物は、例えばウサギ
PRP(多血小板血漿)を用いてのコラーゲンによ
り惹起された血小板凝集阻止作用に関しては10-5
g/mlで100%の阻止を示し、さらに、10-8モル
濃度でTXA2生合成を50%阻害する一方、シクロ
オキシゲナーゼやプロスタサイクリンシンセター
ゼ阻害作用は非常に弱いものである。また、in
vivo実験系において、アラキドン酸静注によるウ
サギおよびマウスの栓塞致死に対し、本発明化合
物を経口投与することにより、防止する効果が極
めて強い。 従つて、本発明の前記一般式(1)を有するチアナ
フテン誘導体はTXA2に起因する疾患、例えば炎
症、高血圧、血栓症、脳出血、喘息などに対する
治療薬として有用であり、特にヒトを含む哺乳動
物における血栓塞栓症の処置および(または)予
防に対して有用である。たとえば、本発明化合物
は心筋梗塞、脳血管血栓症および虚血性末梢血管
疾病の処置および予防に;手術後血栓症の処置お
よび予防に;ならびに手術後の移植血管の開孔性
の促進に有用である。 上記の疾患の治療または予防効果に必要な本発
明の化合物の投与量はその投与形態、年令および
処置する症状の種類等によつて異なるが、通常、
成人に対する1日の経口投与量は50乃至1800mgで
あり、1日2乃至3回に分けて投与することがで
きる。 本発明の化合物はそのまま投与することができ
るが、通常、医薬製剤として提供するのが好まし
い。その製剤としては錠剤、カプセル剤、散剤、
顆粒剤、シロツプ剤などの経口投与用剤形あるい
は坐剤、皮下若しくは静脈注射剤などの非経口投
与用剤形をあげることができる。 次に実施例および参考例をあげて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例 1 メチル 2−〔(ヒドロキシ)(3−ピリジル)
メチル〕−4,5−ジヒドロチアナフテン−6
−カルボキシレート
【式】 3−臭化ピリジン2.17mlのエーテル40ml溶液
に、窒素雰囲気下、−78℃にて12mlのn−ブチル
リチウム(15% n−ヘキサン溶液)を加え30分
間撹拌後、2.5gのメチル 2−ホルミル−4,
5−ジヒドロチアナフテン−6−カルボキシレー
トのエーテルおよびテトラヒドロフランの混合溶
媒(各20ml)の溶液を滴下した。約1時間かけて
室温まで加温した後、常法により処理し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(酢酸エチルによ
り溶出)に付し、目的とする化合物1.61gを油状
物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.80(一重線、3H、
COOCH3)、5.94(一重線、1H、H−2′)、6.65(一
重線、1H、H−3) 実施例 2 メチル 2−〔(3−ピリジル)メチル〕4,
5,6,7−テトラヒドロチアナフテン−6−
カルボキシレート
【式】 実施例1により得られたメチル 2−〔(ヒドロ
キシ)(3−ピリジル)メチル〕−4,5−ジヒド
ロチアナフテン−6−カルボキシレート1.0gを、
エタノール溶媒中、3.48mlの1N−塩酸水存在下、
水素気流下、10%−パラジウム−炭素触媒2.0g
上、接触還元した。反応終了後、重曹水にて反応
液をPH8とし、常法により処理し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチル
=1:2により溶出)にて精製し、目的物0.15g
を油状物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.71(一重線,3H,
COOCH3)、4.08(一重線、2H,H−2′×2)、
6.44(一重線,1H,H−3) 実施例 3 2−〔(3−ピリジル)メチル〕−4,5,6,
7−テトラヒドロチアナフテン−6−カルボン
酸・塩酸塩
【式】 実施例2により得られたメチルエステル体0.15
gを、濃塩酸および氷酢酸各々2mlに溶解し、9
時間加熱還流した。反応終了後、反応液を減圧下
に濃縮乾固し、さらにエタノール−エーテルより
再結晶し、目的物0.12gを無色針状晶(m.p.205
〜208℃)として得た。 元素分析値 C15H15NO2S・HClとしての計算値: C,58.15;H,5.21;N,4.52;S,
10.35;Cl11.48% 実験値:C,57.89;H,5.45;N,4.50;
S,10.41;Cl,11.55% 参考例 1 メチル 4,5−ジヒドロチアナフテン−6−
カルボキシレート
【式】 6.31gの水素化ナトリウム(油性)を100mlの
ジメチルホルムアミドに懸濁させた中に、20gの
4,5,6,7−テトラヒドロ−7−オキソ−チ
アナフテンのジメチルホルムアミド溶液を室温に
て滴下し、10分間撹拌した。上記反応液中に、33
mlの炭酸ジメチルを5℃にて滴下した。90分撹拌
後、常法により反応液を希酢酸氷水中に投入し、
折出した結晶を炉取し、メチル 4,5,6,7
−テトラヒドロ−7−オキソチアナフテン−6−
カルボキシレートを含む粗結晶31.6gを得た。こ
の粗生成物を100mlのテトラヒドロフランおよび
100mlのメタノールに溶解後、−15℃に冷却した上
で、4.98gの水素化ホウ素ナトリウムを1時間か
けて加えた。反応終了後、常法により処理後、生
成物をベンゼン500mlに溶解し、p−トルエンス
ルホン酸・1水和物2.5gを加えて後、30分間共
沸的に生成する水を除去しながら加熱還流した。
反応終了後、反応液を飽和重曹水中に投入し、酢
酸エチルで抽出し、水洗、乾燥処理し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーに付し、ヘキ
サン−酢酸エチル(1:1)の溶出部より、目的
とする化合物20.1gを油状物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム,δ
値,TMS内部基準);3.80(一重線、3H、
COOCH3)、6.87および7.29(各二重線、結合定数
5Hz、各1H、H−2およびH−3)、7.54(一重
線、1H、H−7) 参考例 2 エチル 4,5−ジヒドロチアナフテン−6−
カルボキシレート
【式】 四塩化錫57mlおよび塩化メチレン600mlの溶液
を−35℃に冷却後、窒素雰囲気下、60gのエチル
4−(3−チエニル)ブチレートの塩化メチレ
ン600ml溶液を1時間にて滴下した。20分後、−35
℃を維持して35mlのジクロロメチル メチルエー
テルの塩化メチレン600ml溶液を1時間にて滴下
し、さらに20分間撹拌を続けた。反応終了後、反
応液を氷水中に投入し、塩化メチレンで抽出し、
水洗、乾燥処理し、エチル 4−〔3−(2−ホル
ミル)チエニル〕ブチレートを含む粗シロツプを
得た。 油性水素化ナトリウム13.86gをトルエン500ml
に懸濁した中に、窒素気流下エチルアルコール
18.5mlを室温にて滴下した後、反応系を80℃に加
温した。さきに得られた粗シロツプのトルエン
250ml溶液を反応系に一気に加た後、反応系を室
温にまで放冷した。反応終了後、常法により反応
液を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、水洗、
乾燥処理し、目的物を含む粗シロツプを得た。こ
のようにして得られた粗シロツプを減圧蒸留し、
目的物32.80g〔b.p.125〜128℃/2mmHg〕を得
た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);1.31(三重線、結合定数7
Hz、−COOCH2CH3)、4.24(四重線、結合定数7
Hz、−COOCH2CH3)、6.89および7.29(各二重線、
結合定数5Hz、H−2およびH−3)、7.54(一重
線、H−7)。 参考例 3 メチル 2−ホルミル−4,5−ジヒドロチア
ナフテン−6−カルボキシレート
【式】 10.3gの塩化アルミニウムを50mlの塩化メチレ
ンに懸濁した中に、窒素雰囲気下、−10℃にて7.5
gのメチル 4,5−ジヒドロチアナフテン−6
−カルボキシレート(30ml)溶液を滴下した。10
分後、ジクロロメチルメチルエーテル5.24mlの塩
化メチレン(30ml)溶液を1時間かけて滴下し
た。反応液を参考例2のホルミル化と同様に処理
し、シリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1により溶出)に付し、
目的物8.21gを油状物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.83(一重線、3H、
COOCH3)、7.50および7.57(各一重線、各1H、
H−3およびH−7)、9.86(一重線、1H、CHO) 参考例 4 メチル 2−ベンゾイル−4,5−ジヒドロチ
アナフテン−6−カルボキシレート
【式】 参考例3と同様に、1.78gの塩化アルミニウ
ム、1.17mlの塩化ベンゾイルおよび1.30gのメチ
ル 4,5−ジヒドロチアナフテン−6−カルボ
キシレートより目的物1.65gを油状物質として得
た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.81(一重線、3H、
COOCH3) 参考例 5 メチル 4,5,6,7−テトラヒドロチアナ
フテン−6−カルボキシレート
【式】 1.63gのメチル 4,5−ジヒドロチアナフテ
ン−6−カルボキシレートを酢酸エチル50mlに溶
解し、10%パラジウム−炭素触媒1.6g存在下、
水素気流中4時間振とうした。反応終了後、常法
により処理し、さらにシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1にて
溶出)に付し、目的物1.31gを油状物質として得
た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム,δ
値、TMS内部基準);3.73(一重線、3H、
COOCH3)、6.75および7.08(各二重線、結合定数
5Hz、H−2およびH−3) 参考例 6 メチル 2−ホルミル−4,5,6,7−テト
ラヒドロチアナフテン−6−カルボキシレート
【式】 参考例5より得られたチオフエン誘導体0.50g
より、参考例3と同様の方法により、目的物0.34
gを油状物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.73(一重線、3H、
COOCH3)、7.45(一重線、1H、H−3)、9.83
(一重線、1H、CHO) 参考例 7 6−メトキシカルボニルメチリデン−4,5,
6,7−テトラヒドロチアナフテン
【式】 油性水素化ナトリウム3.29gのジメチルホルム
アミド30ml中懸濁液に、窒素雰囲気下、9.57gの
7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロチア
ナフテン9.57gのジメチルホルムアミド30ml溶液
を滴下した。反応液を5℃に冷却して後、炭酸ジ
メチル16mlを滴下し、室温にて1時間撹拌した。
その後、臭化酢酸メチルエステル6.6mlのジメチ
ルホルムアミド(10ml)を滴下し、さらに室温に
て1時間撹拌した。反応終了後、氷水に注ぎ、酢
酸エチルにて抽出し、抽出層を飽和塩化ナトリウ
ム水溶液にて洗浄後、乾燥し、溶媒を減圧下にて
留去した。残渣を濃塩酸および氷酢酸各200mlに
溶解後、3時間加熱還流した。反応液を減圧下に
て濃縮乾固し、残渣をメタノール500mlおよび濃
硫酸2mlに溶解し、再び2時間加熱還流した。反
応終了後、反応液を減圧下に濃縮、乾固し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1により溶出)に付し、7
−オキソ−6−メトキシカルボニルメチル−4,
5,6,7−テトラヒドロチアナフテン10.13g
を油状物質として得た。このようにして得られた
ケト体10.13gをメタノール200mlに溶解後、水素
化ホウ素ナトリウム2.0gを加え、室温にて30分
間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮
残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出、水洗後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した残渣
をピリジン40mlおよび無水酢酸20mlによりアセチ
ル化した。以上により得られたアセチル体をトル
エン250mlに溶解後、p−トルエンスルホン酸・
1水和物0.7g存在下30分間加熱還流した。反応
終了後、反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=5:1にて溶出)に付し、目的物5.50gを油
状物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.65(一重線、3H、
COOCH3)、6.34(1H、H−6′) 参考例 8 2−ホルミル−6−メトキシカルボニルメチリ
デン−4,5,6,7−テトラヒドロチアナフ
テン
【式】 参考例7により得られたチオフエン誘導体2.50
gより、参考例3と同様の方法により、目的物
1.50gを油状物質として得た。 核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム、δ
値、TMS内部基準);3.72(一重線、3H、
COOCH3)、6.33(1H、H−6′)、7.40(一重線、
1H、H−3)、9.81(一重線、1H、CHO)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 【式】 [式中、Yはピリジル基を示し、Zは各々随意
    に置換基として低級アルキル基、シクロアルキル
    基または置換されてもよいフエニル若しくはナフ
    チル基(該置換基は、炭素数1乃至3個を有する
    アルキル基、炭素数1乃至3個を有するアルコキ
    シ基、低級脂肪族アシルオキシ基、芳香族アシル
    オキシ基、低級脂肪族アシルアミノ基、芳香族ア
    シルアミノ基、トリフルオロメチル基またはハロ
    ゲン原子を示す。)を有していてもよいメチレン
    基、エチレン基、トリメチレン基またはビニレン
    基を示し、Wは直接結合、各々随意に置換基とし
    て低級アルキル基または置換されてもよいフエニ
    ル若しくはナフチル基(該置換基は、炭素数1乃
    至3個を有するアルキル基、炭素数1乃至3個を
    有するアルコキシ基、低級脂肪族アシルオキシ
    基、芳香族アシルオキシ基、低級脂肪族アシルア
    ミノ基、芳香族アシルアミノ基、トリフルオロメ
    チル基またはハロゲン原子を示す。)を有してい
    てもよいメチレン基、メチン(=CH−)基、エ
    チレン基またはビニレン基を示し、R1およびR2
    は同一または異なつて水素原子、低級アルキル基
    または置換されていてもよいフエニル若しくはナ
    フチル(該置換基は、炭素数1乃至3個を有する
    アルキル基、炭素1乃至3個を有するアルコキシ
    基、低級脂肪族アシルオキシ基、芳香族アシルオ
    キシ基、低級脂肪族アシルアミノ基、芳香族アシ
    ルアミノ基、トリフルオロメチル基またはハロゲ
    ン原子を示す。)を示し、nは1または2を示し、
    点線部分は単結合または二重結合を示す。但し、
    Wがメチン基である場合は、点線部分は単結合を
    示す。] を有するチアナフテン誘導体並びにその薬理上許
    容される塩および、低級アルキル、脂肪族アシル
    オキシメチル、1−低級アルコキシカルボニルオ
    キシエチルおよび(5−メチル−2−オキソ−
    1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステ
    ル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5852272A (ja) * 1981-08-26 1983-03-28 フアイザ−・コ−ポレ−シヨン トロンボキサンシンタ−ゼ阻止作用を有する化合物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5852272A (ja) * 1981-08-26 1983-03-28 フアイザ−・コ−ポレ−シヨン トロンボキサンシンタ−ゼ阻止作用を有する化合物

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