JPH056706Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はプラグイン機能を持つ電子装置とし
て、その電子装置の筐体と、その筐体内に挿入さ
れて装着されるユニツトとの組み合せ構造に関す
るものであり、少なくとも、嵌合接続されるプラ
グとジヤツクをそれぞれ２個以上有する電子装置
の筐体と電子装置のユニツトの組合せ構造であ
る。

〔従来技術〕

従来の組み合せ構造を第６図に示す。プラグイ
ン接続される電子装置のユニツト（以下単にユニ
ツトという）３には４個のプラグ１，１，１，１
が備えられていて、このプラグ１，１，１，１と
嵌合する位置関係で、取付板１２にジヤツク２，
２，２，２が取り付けられて、さらに電子装置の
筐体５のシヤーシ１１に固定されている。前記ユ
ニツト３に取り付けられたプラグ１，１，１，１
と取付板１２に取り付けられたジヤツク２，２，
２，２とを嵌合させるために位置決め案内するた
めの一対のガイド４がシヤーシ１１に固定されて
いる。このような構造であるためプラグインされ
た前記ユニツト３を前記筐体５から引き出す場合
に問題となる。

その理由として、ユニツト３には、引き出すた
めの、ツマミ８を設けるのが通常であり、ユニツ
トの外観の美観上、ユニツト３の正面のレイアウ
トなどの点から考慮すると、ツマミ８は必要最小
限の大きさとなつていた。そしてプラグとジヤツ
クとの嵌合保持力の観点から考察すると、たとえ
ば１組のプラグとジヤツクとの嵌合保持力は２Kg
前後あり、これにプラグ・ジヤツクの使用個数を
乗じて得られた数値以上の力でなければユニツト
３を引き出すことができない。プラグ・ジヤツク
が４組あれば２Kg×４＝８Kg以上の力が必要とな
る。普通の作業で指でツマミをつまんで出せる力
は片手で２Kg前後であり、両手で４〜５Kg程度
で、これ以上になると極めて作業性が悪くなり、
場合によつては二人でユニツト３を引き出すこと
となるという欠点があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

電子装置の筐体５に組み込まれた電子装置のユ
ニツト３と、別なユニツトとの交換作業の際、特
に、既に組み込まれているユニツト３を取り出す
ときにその作業が容易にできることと、ユニツト
３に設けられた、ツマミ８の大きさをプラグ・ジ
ヤツクの数に対応して変える必要はなく、ユニツ
ト３の外観上の美観を保ことができる接続装置を
提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は電子装置のユニツトが電子装置の筐
体内に挿入収容される際に用いられるプラグイン
方式（プラグとジヤツクとの嵌合組合せ方式）に
おいて、プラグとジヤツクの嵌合が複数あり、そ
れらの差し込みおよび引き抜き作業を一時にすべ
て行うことをせず、ジヤツク又はプラグを少なく
とも二つの群に分け、第１群と第２群とは時間差
を置いて二段に差し込み、又は引き抜き作業を行
えるようにして、引き抜き、差し込みに必要とさ
れる力の大きさが小さくてすむようにする。すな
わち、第１群のジヤツク（又はプラグ）を取り付
けた第１の取付板は筐体に固着し、第２群のジヤ
ツク（又はプラグ）を取り付けた第２の取付板
は、電子装置のユニツトを筐体に挿入またはそこ
から引き出すときに所定距離（プラグ、ジヤツク
の嵌合長さ程度）だけ移動可能に筐体にとりつけ
るようにした。

〔作用〕

複数のジヤツク又はプラグを第１群と第２群と
に分けて、さらにジヤツクとプラグとの嵌合の解
かれる状態が第１群と第２群とで別々に起こさせ
ること、つまり時間的にずれて起きることが、ユ
ニツト３のツマミ８を持つてユニツト３を引き出
すときの力を分散させることになり、小さな力
で、ユニツト３を引き出せる。

〔実施例〕

この目的を達成するための手段を図面を用いて
説明する。第１図乃至第３図は第１実施例を示す
ものである。第１図に示すように電子装置のユニ
ツト（以下ユニツトという）３には４個のプラグ
１，１，１，１が取り付けられていて、電子装置
の筐体（以下筐体という）５のシヤーシ１１に固
定されユニツトを案内するための１対のガイド４
によつて、前記筐体５内に受け入れられるように
されている。第１の取付板６には前記ユニツト３
に取り付けられた４個のプラグ１，１，１，１と
嵌合する４個のジヤツク２，２，２，２のうち２
個、これを第１群とするジヤツク２，２が取り付
けられて前記筐体５のシヤーシ１１に固定されて
いる。前記第１群とするジヤツク２，２を除く残
りを第２群とするジヤツク２，２は第２の取付板
７に取り付けられる。またこの第２の取付板７は
１対のガイド穴１０を有していて、ガイド軸９に
よつて前記ユニツト３が引き出される方向と受け
入れられる方向とに移動可能となるように前記筐
体５のシヤーシ１１に取り付けられている。さら
に、前記ユニツト３を前記ガイド４に沿つて前記
筐体５から引き出すときは、ジヤツク２，２とプ
ラグ１，１との嵌合距離だけ前記ユニツト３が引
き出される方向に移動し、かつ前記第２の取付板
７も移動する。このとき第１群のジヤツク２，２
とプラグ１，１は嵌合が解かれ、ガイド穴１０の
後端がガイド軸９に当接する。そしてさらに前記
ユニツト３を引き出す方向にジヤツク２，２とプ
ラグ１，１との嵌合距離だけ前記ユニツト３を引
き出される方向に移動させれば、第２群のジヤツ
ク２，２とプラグ１，１との嵌合が解かれること
となる。ユニツトにジヤツクを、筐体にプラグを
取り付けることもできる。

以上述べたように４個のジヤツク２，２，２，
２を第１群と第２群とに分けて、ジヤツクとプラ
グの嵌合の解かれる状態が、第１群と第２群とで
別々に起こさせるようにした。

前記第１の取付板６は、前記筐体５のシヤーシ
１１を折り曲げて、一体構造としても可能であ
る。

〔他の実施例〕

第２実施例として第４図、第５図に示す。この
例においても、ユニツト３を引き出す力は小さく
てすみ、前述したのと同様の作用・効果がある。
また図示してないが、本考案の接続装置の構造を
ユニツト３に反映させても同様である。

〔効果〕

従来の例に比べてユニツト３を引き出すのに大
きな力を必要としないために、各種ユニツトを交
換する作業が容易に行えるという効果があり、ユ
ニツト３に使用されるツマミ８も小さくすること
ができるため、ユニツト３の外観上の美観を保つ
ことができ、さらに正面のレイアウトも容易にす
ることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例を表わす図面、第２図は第
１実施例の部分詳細図、第３図は第１実施例のＡ
−Ａ断面図、第４図は第２実施例を表わす図面、
第５図は第２実施例の部分詳細図、第６図は従来
技術を表わす図面、図中の１はプラグ、２はジヤ
ツク、３は電子装置のユニツト、４はガイド、５
は電子装置の筐体、６は第１の取付板、７は第２
の取付板、８はツマミ、９はガイド軸、１０はサ
イズ穴、１１はシヤーシ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数のプラグ１（又はジヤツク２）が取り付け
   られた電子装置のユニツト３を案内するガイド４
   と、該複数のプラグ（又はジヤツク）とそれぞれ
   嵌合する複数のジヤツク（又はプラグ）が取り付
   けられた電子装置の筐体５とユニツトとの組み合
   せ構造において； 該複数のジヤツク（又はプラグ）の一部である
   第１群が取り付けられて該電子装置の筐体に固定
   された第１の取付板６と、該複数のジヤツク（又
   はプラグ）の他部である第２群が取り付けられ、
   かつ該電子装置のユニツトを該ガイドに沿つて該
   電子装置の筐体から引き出すときは、第１群のジ
   ヤツクとプラグとの嵌合距離だけ前記電子装置の
   ユニツトが引き出される方向に移動してのち前記
   第２群のジヤツク及びプラグの嵌合を解くよう
   に、前記電子装置の筐体に移動可能に取り付けら
   れた第２の取付板７とを備えたことを特徴とする
   電子装置の筐体とユニツトとの組合せ構造。