JPH0566607A - トナー - Google Patents

トナー

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JPH0566607A
JPH0566607A JP3257197A JP25719791A JPH0566607A JP H0566607 A JPH0566607 A JP H0566607A JP 3257197 A JP3257197 A JP 3257197A JP 25719791 A JP25719791 A JP 25719791A JP H0566607 A JPH0566607 A JP H0566607A
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fine particles
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亮一 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 疎水化度が20〜80%、粒径が0.01〜
0.2μmであり、水系中で脂肪酸化合物を加水分解し
ながら表面処理されたチタン微粒子を含有するトナー。 【効果】 種々の環境において長期にわたって安定した
画像濃度、高画質の画像を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷等における静電荷像を現像するための乾式電子
写真用カラー現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】静電手段によって光導電材料の表面に像
を形成し現像することは従来周知である。
【0003】即ち米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−2
4748号公報等、多数の方法が知られているが、一般
には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上
に電気的潜像を形成し、次いで該潜像上にトナーと呼ば
れる極く微細に粉砕された検電材料を付着させることに
よって静電潜像に相当するトナー像を形成する。
【0004】次いで必要に応じて紙の如き画像支持体表
面にトナーを転写した後、加熱、加圧或いは溶剤蒸気な
どにより定着し複写物を得るものである。またトナー画
像を転写する工程を有する場合には、通常残余のトナー
を除去するための工程が設けられる。
【0005】電気的潜像をトナーを用いて可視化する現
像方法は、例えば、米国特許第2,221,776号明
細書に記載されている粉末雲法、同第2,618,55
2号明細書に記載されているカスケード現像法、同第
2,874,063号明細書に記載されている磁気ブラ
シ法、及び同第3,909,258号明細書に記載され
ている導電性磁性トナーを用いる方法などが知られてい
る。
【0006】これらの現像法に適用されるトナーとして
は一般には熱可塑性樹脂に着色剤を混合分散後、微粉化
したものが用いられる。熱可塑性樹脂としては、ポリス
チレン系樹脂が最も一般的であるが、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂
等も用いられる。着色剤としてはカーボンブラックが最
も広く使用され、また磁性トナーの場合は、酸化鉄系の
黒色の磁性粉が多く用いられる。更に二成分系現像剤を
用いる方式の場合には、これらトナーは通常ガラスビー
ズ、鉄粉などのキャリア粒子と混合されて用いられる。
【0007】上記に示される現像法を用い紙などの最終
複写画像形成部材上に形成されたトナー像は、熱,圧力
等により支持体上に永久的に定着される。従来より、こ
の定着工程は熱によるものが多く採用されている。
【0008】またトナー画像を転写する工程を有する場
合には、通常、感光体上の残余のトナーを除去するため
の工程が設けられる。
【0009】近年、複写機等においてモノカラー複写か
らフルカラー複写への展開が急速に進みつつあり、2色
カラー複写機やフルカラー複写機の検討及び実用化も大
きくなされている。例えば「電子写真学会誌」Vol
22,No.1(1983)や「電子写真学会誌」Vo
l 25,No.1,P52(1986)の如く色再現
性、階調再現性の報告もある。
【0010】しかしテレビ、写真、カラー印刷物のよう
に実物と直ちに対比されることはなく、また、実物より
も美しく加工されたカラー画像を見なれた人々にとって
は、現在実用化されているフルカラー電子写真画像は必
ずしも満足しうるものとはなっていない。
【0011】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの
3色のカラートナーを用いて全ての色の再現を行うもの
である。
【0012】その方法は、先ず原稿からの光をトナーの
色と補色の関係にある色分解光透過フィルターを通して
光導電層上に静電潜像を形成させ、次いで現像、転写工
程を経てトナーを支持体に保持させる。この工程を順次
複数回行い、レジストレーションを合わせつつ、同一支
持体上にトナーを重ね合わせた後、一回の定着によって
最終のフルカラー画像を得る。
【0013】この様にして鮮明なフルカラー画像を得る
上で、多くの場合用いられる二成分系の現像方式の場合
において現像剤は、キャリアとの摩擦によってトナーを
所要の帯電量及び帯電極性に帯電せしめ、静電引力を利
用して静電像を現像するものであり、従って良好な可視
画像を得るためには、主としてキャリアとの関係によっ
て定まるトナーの摩擦帯電性が良好であることが必要で
ある。
【0014】今日上記の様な問題に対してはキャリアコ
ア剤、キャリアコート剤の探索やコート量の最適化、或
いはトナーに加える電荷制御剤、流動性付与剤の検討さ
らには母体となるバインダーの改良などいずれも現像剤
を構成するあらゆる材料において優れた摩擦帯電性を達
成すべく多くの研究がなされている。
【0015】例えば帯電性微粒子の如き帯電補助剤をト
ナーに添加する技術として、特公昭52−32256号
公報、特開昭56−64352号公報には、トナーと逆
極性の樹脂微粉末を、また特開昭61−160760号
公報にはフッ素含有化合物をそれぞれ現像剤に添加し、
安定した摩擦帯電性を得るという技術が提案されており
今日でも多くの帯電補助剤の開発が行なわれている。
【0016】さらに上記の如き帯電補助剤を添加する手
法としては色々工夫されている。例えばトナー粒子と帯
電補助剤との静電力或いは、ファンデルワールス力等に
よりトナー粒子表面に付着せしめる手法等が一般的であ
り、撹拌、混合機等が用いられる。しかしながら該手法
においては均一に添加剤をトナー粒子表面に分散させる
ことは容易ではなく、またトナー粒子に未付着で添加剤
同志が凝集物となって、いわゆる遊離状態となった添加
剤の存在を避けることは困難である。この傾向は、帯電
補助剤の比電気抵抗が大きい程、粒径が細かい程顕著と
なり、現像剤としての性能に影響が出て来る。例えば、
トナーの摩擦帯電量が不安定となり画像濃度が一定せ
ず、カブリの多い画像となったり、連続コピー等を行う
と帯電補助剤の含有量が変化し初期時の画像品質を保持
することが出来ない、などの欠点を有していた。
【0017】他の添加手法としては、トナーの製造時に
結着樹脂や着色剤と共に、あらかじめ帯電補助剤を添加
する手法がある。しかしながら、荷電制御剤の均一化が
容易でないこと、また実質的に帯電性に寄与するのは、
トナー粒子表面近傍のものであり、また粒子内部に存在
する帯電補助剤や荷電制御剤は帯電性に寄与しないた
め、帯電補助剤の添加量や表面への分散量等のコントロ
ールが容易ではない。またこの様な手法で得られたトナ
ーにおいてもトナーの摩擦帯電量が不安定であり前述の
如く現像剤特性を満足するものを容易に得ることは出来
ないなど帯電補助剤を使用するだけでは品質を十分満足
するものが得られていないのが実情である。
【0018】さらに近年、複写機の高精細、高画質化の
要求が市場では高まっており、当該技術分野では、トナ
ーの粒径を細かくして高画質カラー化を達成しようとい
う試みがなされているが、粒径が細かくなると単位重量
当りの表面積が増え、トナーの帯電気量が大きくなる傾
向にあり、画像濃度薄や、耐久劣化が懸念されるところ
である。加えてトナーの帯電気量が大きいために、トナ
ー同士の付着力が強く、流動性が低下し、トナー補給の
安定性や補給トナーへのトリボ付与に問題が生じてく
る。
【0019】また、黒色トナーと異なりカラートナーの
場合は、磁性体や、カーボンブラック等の導電性物質を
含まないので、帯電をリークする部分がなく一般に帯電
気量が大きくなる傾向にある。この傾向は、特に帯電性
能の高いポリエステル系バインダーを使用したときによ
り顕著である。
【0020】また、特にカラートナーにおいては、下記
に示すような特性が強く望まれている。 (1)定着したトナーは、光に対して乱反射して、色再
現を妨げることのないように、トナー粒子の形が判別出
来ないほどのほぼ完全溶融に近い状態となることが必要
である。 (2)そのトナー層の下にある異なった色調のトナー層
を妨げない透明性を有する着色トナーでなければならな
い。 (3)構成する各トナーはバランスのとれた色相及び分
光反射特性と十分な彩度を有しなければならない。
【0021】このような観点から多くの結着樹脂に関す
る検討がなされているが未だ上記の特性を全て満足する
トナーは開発されていない。今日当該技術分野において
はポリエステル系の樹脂がカラー用結着樹脂として多く
用いられているが、ポリエステル系樹脂からなるトナー
は一般に温湿度の影響を受け易く、低湿下での帯電量過
大、高湿下での帯電量不足といった問題が起こり、広範
な環境においても安定した帯電量を有するカラートナー
の開発が急務とされている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷現像用カラートナーを提
供することにある。
【0023】即ち本研究の目的は温湿度等の環境に左右
されにくく、つねに安定した摩擦帯電性を有する静電荷
現像用カラートナーを提供することにある。
【0024】本研究のさらなる目的は、カブリのない鮮
明な画像特性を有し、且つ耐久安定性に優れた静電荷現
像用カラートナーを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の特徴と
するところは、少なくとも着色剤含有樹脂粒子と外添剤
からなるカラートナーにおいて、特定の表面処理を施し
たチタン微粒子を使用することにある。
【0026】本発明者らは、静電荷現像用カラートナー
の帯電安定性について鋭意検討した結果、特に水系中に
おいて脂肪酸化合物を加水分解しながら表面処理を行っ
たチタン微粒子をトナー中に含有させることにより、帯
電の安定化を促すと共に流動性の付与の点等においても
極めて有効であることを見出したのである。
【0027】これらは、一般に知られている流動性向上
剤としての疎水性シリカのみでは達成出来なかったもの
である。
【0028】その理由としては結着樹脂に用いられるポ
リエステル系樹脂からなるトナーが一般に温湿度の影響
を受け易く、低湿下での帯電量過大、高湿下での帯電量
不足といった背景の上で、シリカ微粒子がそれ自身強い
ネガ帯電性を示すものであるのに対し、チタン微粒子は
ほぼ中性の帯電性であることに起因する。
【0029】従来より特開昭60−136755号等で
疎水性チタンを添加することが提案されているが、チタ
ン微粒子は、本来表面活性がシリカ等に比べ小さく、疎
水化は必ずしも十分に行われていなかった。また処理剤
等を多量に使用したり、高粘性の処理剤等を使用した場
合、疎水化度は確かに上がるものの、粒子同士の合一等
が生じ、流動性付与能が低下する等の弊害を生じ、帯電
の安定化と流動性付与の両立は必ずしも達成されていな
かった。そのため、上記例では、シリカとの併用が提案
されている。
【0030】しかるに本発明は、水系中でチタン微粒子
を機械的に一次粒径となる様分散しながら表面処理する
ため、気相中で処理するより粒子同士の合一が生じにく
く、また処理による粒子間の帯電反発作用が働き、チタ
ン微粒子は、ほぼ一次粒子の状態で表面処理され流動性
付与能が十分に得られることがわかった。
【0031】この様なことから本発明においてチタン微
粒子は、流動性付与の点からその粒径は0.01〜0.
2μm、好ましくは0.01〜0.1μm、疎水化度は
高湿下の放置安定性、低湿下でのチャージアップ防止の
点から20〜80%、好ましくは30〜70%が良い。
【0032】粒径が0.2μmより大きいと流動性不良
によるトナー帯電が不均一となり、結果として、トナー
飛散、カブリ等が生じてしまう。また0.01μmより
小さいとトナー表面に埋め込まれやすくなり、トナー劣
化が早く生じてしまい耐久性が逆に低下してしまう。こ
の傾向は本発明に用いられる様なシャープメルト性のカ
ラートナーにおいてより顕著である。
【0033】また、疎水化度は20%より小さいと高湿
下での長期放置による帯電量低下が大きく、ハード側で
の帯電促進の機構が必要となり、装置の複雑化となり、
また疎水化度が80%を超えるとチタン微粒子自身の帯
電コントロールが難しくなり、結果として、低湿下でト
ナーのチャージアップ現象を生ずる。
【0034】従来よりチタン微粒子を用いる場合、その
中性な帯電特性によって帯電の安定化を図って来たが、
先に述べた様に、環境間においては、諸条件により、帯
電コントロールが難しい場合がありうるが、表面処理等
を施したチタン微粒子においてもこの様なことが起こり
うるのは、潜在的に結着樹脂の持つ、高湿下での帯電量
低下や、低湿下でのチャージアップ要因を中和しきれて
いないことによるものと思われる。
【0035】この様なことから、本発明においては、脂
肪酸化合物を水系中で加水分解しながらチタン微粒子表
面を処理することを特徴とする。
【0036】なぜならば、ここでいう脂肪酸化合物は、
それ自体ポジ帯電性が強く、低湿下でのチャージアップ
分を大幅に中和させるだけでなく、従来、チタン微粒子
を用いた場合、流動性付与能と帯電安定は同時に満足し
うるレベルに至らず、チタン微粒子の他にさらに中和作
用を生ずる樹脂粒子等を含有させていたが、本発明に係
る表面処理を行なえば、チタン微粒子のみを含有させる
ことにより、流動性付与と同時に帯電安定性を同時に満
足することが可能となる。
【0037】本発明においては、上記の様な性能を確実
に発揮し、安定な帯電特性を有するために、脂肪酸化合
物で処理されたチタン微粒子は、トナーに対して0.5
〜1.0重量%含有させることが好ましい。
【0038】また、本発明に用いられる脂肪酸化合物と
しては、ステアリン酸化合物、オレイン酸化合物、パル
ミチン酸化合物、ラウリン酸化合物、モンタン酸化合物
等が挙げられる。
【0039】本発明に係るトナーには、さらに荷電特性
を安定化するために荷電制御剤を配合しても良い。その
際トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色の荷電制
御剤が好ましい。その際の負荷電制御剤としては例えば
アルキル置換サリチル酸の金属錯体(例えばジ−ter
t−ブチルサリチル酸のクロム錯体又は亜鉛錯体)の如
き有機金属錯体が挙げられる。負荷電制御剤をトナーに
配合する場合には結着樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部添加するの
が良い。
【0040】本発明に係るトナーとキャリアを混合して
二成分現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中
のトナー濃度として、2〜10重量%、好ましくは3〜
9重量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃
度が2重量%以下では画像濃度が低く実用不可となり、
10重量%を越えるとカブリや機内飛散を増加せしめ、
現像剤の耐用寿命を短める。
【0041】本発明に使用される着色剤としては、公知
の染顔料、例えばフタロシアニンブルー、インダスレン
ブルー、ピーコックブルー、パーマネントレッド、レー
キレッド、ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマ
ネントイエロー、ベンジンイエロー等広く使用すること
ができる。その含有量としては、OHPフィルムの透過
性に対し敏感に反映するよう結着樹脂100重量部に対
して12重量部以下であり、好ましくは0.5〜9重量
部である。
【0042】本発明のトナーには必要に応じてトナーの
特性を損ねない範囲で添加剤を混合しても良いが、その
ような添加剤としては、例えばテフロン、ステアリン酸
亜鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤、或いは定着助
剤(例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピ
レンなど)等がある。
【0043】本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロ
ール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練機によっ
て構成材料を良く混練した後、機械的な粉砕、分級によ
って得る方法、或いは結着樹脂溶液中に着色剤等の材料
を分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、又
は、結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合した
後、この乳化懸濁液を重合させることによりトナーを得
る重合トナー製造法等それぞれの方法が応用できる。
【0044】本発明のトナーに使用する結着物質として
は、従来電子写真用トナー結着樹脂として知られる各種
の材料樹脂が用いられる。
【0045】例えば、ポリスチレン、スチレン・ブタジ
エン共重合体、スチレン・アクリル共重合体等のスチレ
ン系共重合体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体のような
エチレン系共重合体、フェノール系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、マレイン酸系樹脂等である。また、いずれ
の樹脂もその製造方法等は特に制約されるものではな
い。
【0046】これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高い
ポリエステル系樹脂を用いた場合本発明の効果は絶大で
ある。即ち、ポリエステル系樹脂は、定着性に優れ、カ
ラートナーに適している反面、負帯電能が強く帯電が過
大になりやすいが、本発明の構成にポリエステル樹脂を
用いると弊害は改善され、優れたトナーが得られる。
【0047】特に、次式
【0048】
【化1】 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yは
それぞれ1以上の整数であり、且つx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体も
しくは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン
酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとか
らなるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸など)とを共縮重合したポリエス
テル樹脂がシャープな溶融特性を有するのでより好まし
い。
【0049】本発明のトナーを2成分現像剤に使用する
場合、キャリア表面への被覆樹脂としては電気絶縁性樹
脂を用いるが、トナー材料、キャリア芯材材料により適
宜選択される。この場合、キャリア芯材表面との接着性
を向上するために、少なくともアクリル酸(又はそのエ
ステル)単量体及びメタクリル酸(又はそのエステル)
単量体から選ばれる少なくとも一種の単量体を含有する
ことが必要である。特にトナー材料として、負帯電能の
高いポリエステル樹脂粒子を用いた場合帯電を安定する
目的でさらにスチレン系単量体との共重合体とすること
が好ましく、スチレン系単量体の共重合重量比を5〜7
0重量%とすることが好ましい。
【0050】また、使用できるキャリア芯材の被覆樹脂
用モノマーとしては、スチレン系モノマーとしては、例
えばスチレンモノマー、クロロスチレンモノマー、α−
メチルスチレンモノマー、スチレン−クロロスチレンモ
ノマーなどがあり、アクリル系モノマーとしては、例え
ばアクリル酸エステルモノマー(アクリル酸メチルモノ
マー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸ブチルモ
ノマー、アクリル酸オクチルモノマー、アクリル酸フェ
ニルモノマー、アクリル酸2エチルヘキシルモノマー)
などがあり、メタクリル酸エステルモノマー(メタクリ
ル酸メチルモノマー、メタクリル酸エチルモノマー、メ
タクリル酸ブチルモノマー、メタクリル酸フェニルモノ
マー)などがある。
【0051】本発明に使用されるキャリア芯材(磁性粒
子)としては、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケ
ル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等
の金属及びそれらの合金又は酸化物などが使用できる。
また、その製造方法として特別な制約はない。好ましく
は金属組成比が5〜20:5〜20:30〜80(重量
比)のフェライトキャリアを98重量%以上含有するも
のである。
【0052】以下に本発明の測定法について述べる。 (1)摩擦帯電量測定 測定法を図面を用いて詳述する。
【0053】図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリ
ーン3のある金属製の測定容器2に摩擦帯電量を測定し
ようとするトナーとキャリアの重量比1:19の混合
物、また外添剤の場合には、1:99の混合物を50〜
100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約10
〜40秒間手で振盪し、該混合物(現像剤)約0.5〜
1.5gを入れ金属製のフタ4をする。この時の測定容
器2全体の重量を秤りW1 (g)とする。次に、吸引機
1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)にお
いて、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して真空
計5の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、
好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去する。こ
の時の電位計9の電位をV(ボルト)とする。ここで8
はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。又、吸
引後の測定容器全体の重量を秤りW2 (g)とする。こ
のトナーの摩擦帯電量(μc/g)は下式の如く計算さ
れる。
【0054】トナーの摩擦帯電量(μc/g)=C×V
/(W1 −W2 ) (但し、測定条件は23℃,60%RHとする。)また
測定に用いるキャリアは250メッシュパス,350メ
ッシュオンのキャリア粒子が70〜90重量%有する本
発明のコートフェライトキャリアを使用する。 (2)トナーの粒度分布の測定方法 トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、
本発明においてはコールターカウンターを用いて行っ
た。
【0055】即ち、測定装置としてはコールターカウン
ターTA−II型(コールター社製)を用い、個数分
布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)
及びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を
接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。測定法としては前記電解水溶液
100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ま
しくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml
加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸
濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を
行い、前記コールターカウンターTA−II型により、
アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数
を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
て、それから本発明に係るところの値を求めた。 (3)チタン微粒子の粒度測定方法 装置 測定装置としてコールターカウンターN4型及び分散用
超音波発生機として(株)トミー精工UD−200型を
使用する。 方法 微量の界面活性剤を加えた蒸留水30〜50ml中に適
量の試料を投入し、上記超音波発生機を用いて出力2〜
6で2〜5分間程度分散させる。試料の分散した懸濁液
をセルに移し、気泡が抜けるのを待って、あらかじめ測
定温度を50℃に設定しておいた上記コールターカウン
ターにセットする。試料を定温にするため10〜20分
経過した後測定を開始し、体積平均粒度分布を求める。 (4)疎水化度測定 メタノール滴定試験は、疎水化された表面を有するチタ
ン微粉体の疎水化度を確認する実験的試験である。
【0056】処理されたチタン微粉体の疎水化度を評価
するために本明細書において規定される“メタノール滴
定試験”は次の如く行う。供試チタン微粉体0.2gを
容量250mlの三角フラスコ中の水50mlに添加す
る。メタノールをビューレットからチタンの全量が湿潤
されるまで滴定する。この際フラスコ内の溶液はマグネ
チックスターラーで常時撹拌する。その終点はチタン微
粉体の全量が液体中に懸濁されることによって観察さ
れ、疎水化度は終点に達した際のメタノール及び水の液
状混合物中のメタノールの百分率として表わされる。
【0057】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げる。実施例中の
「部」、「%」は全て重量部、重量%を示す。
【0058】チタン微粒子の合成例 合成例−1 親水性チタン微粒子を用い水系中で撹拌混合しながら、
処理剤としてステアリン酸ナトリウムをチタン微粒子の
20%となる様に添加、混合し、乾燥、解砕して疎水化
度50%のチタン微粒子を得た。
【0059】 粒径 0.05μm, BET 95m2 /g 帯電量 +21μc/g 合成例−2 親水性チタン微粒子を用いステアリン酸アルミニウム2
0%で処理する以外は同様にして疎水化度60%のチタ
ン微粒子を得た。
【0060】 粒径 0.05μm, BET 80m2 /g 帯電量 +32μc/g 合成例−3 親水性チタン微粒子を用いラウリン酸亜鉛10%で処理
する以外は同様にして疎水化度40%のチタン微粒子を
得た。
【0061】 粒径 0.15μm, BET 90m2 /g 帯電量 +11μc/g 合成例−4 親水性チタン微粒子を用いオレイン酸アルミニウム20
%で処理する以外は同様にして疎水化度60%のチタン
微粒子を得た。
【0062】 粒径 0.10μm, BET 85m2 /g 帯電量 +13μc/g 合成例−5 親水性チタン微粒子を用いイソプロピルアルコール30
%で処理する以外は同様にして疎水化度90%のチタン
微粒子を得た。
【0063】 粒径 0.05μm, BET 90m2 /g 帯電量 −5.7μc/g 合成例−6 合成例−1において粒径の大きい親水性チタン微粒子を
使用する以外は同様にして疎水化度50%のチタン微粒
子を得た。
【0064】 粒径 0.34μm, BET 23m2 /g 帯電量 −4.4μc/g実施例1 トナーの製造例 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合 100部 して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 4部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体 2部 上記化合物をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を
行い、2軸押出機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェ
ット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに得られた
微粉砕物を分級して本発明の粒度分布となるように2〜
10μmを選択し着色剤含有樹脂粒子を得た。
【0065】上記着色剤含有樹脂粒子100部に合成例
−1のチタン微粒子を1.0部添加してシアントナーと
した。
【0066】このシアントナー5部に対してメチルメタ
クリレート75%、ブチルアクリレート25%からなる
共重合体を重量平均粒径45μm、35μm以下4.2
%、35〜40μm9.5%、34μm以上0.2%の
粒度分布を有するCu−Zn−Fe系フェライトキャリ
アに0.5%コーティングしたキャリアを総量100部
になるように混合し、現像剤とした。
【0067】この現像剤を用いて、市販の普通紙カラー
複写機(カラーレーザーコピア500キヤノン製)にて
現像コントラストを300Vに設定し、23℃/65%
下で画出ししたところ、得られた画像は1.51と高
く、カブリもない鮮明なものであった。以後、さらに1
0,000枚のコピーを行ったが、その間の濃度変動は
0.12と小さく、カブリ、鮮明さも初期と同等のもの
が得られた。
【0068】また20℃/10%下、30℃/80%下
での画出し結果をまとめて表1に示す。
【0069】実施例2〜4、比較例1〜3 着色剤含有樹脂粒子に外添剤を変えて外添して実施例1
同様に画出しした結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明のトナーを用いる
と、種々の環境において長期にわたって安定した画像濃
度、高画質の画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明図
である。
【符号の説明】
1 吸引機 2 測定容器 3 導電性スクリーン 4 フタ 5 真空計 6 風量調節弁 7 吸引口 8 コンデンサー 9 電位計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水化度が20〜80%、粒径が0.0
    1〜0.2μmであり、水系中で脂肪酸化合物を加水分
    解しながら表面処理されたチタン微粒子を含有すること
    を特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 チタン微粒子を鉄粉と摩擦帯電させた
    時、トナーとは逆極性に帯電することを特徴とする請求
    項1記載のトナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05241367A (ja) * 1990-11-22 1993-09-21 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真用トナー
US6352808B1 (en) 1999-09-30 2002-03-05 Minolta Co., Ltd. Electrostatic-latent-image developing toner and inorganic particles used for such a toner
US6929893B2 (en) 2002-09-19 2005-08-16 Fuji Xerox Co., Ltd. Electrostatic image dry toner composition, developer for developing electrostatic latent image and image forming method
US7026085B2 (en) 2003-03-20 2006-04-11 Fuji Xerox Co., Ltd. Dry toner for electrostatic latent image developer, developer and image forming method
US7095974B2 (en) 2003-05-19 2006-08-22 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming method using recycled toner

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