JPH0566538U - 回転ロールの軸受診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転ロールの軸受診断装置を提供する。 【構成】 ベッド１上に一対の架台２と２本一対のサポ
ートロール５を２組固定して、オフライン状態の回転ロ
ール３と一体の軸受４を架台２に固定し、また回転ロー
ル３をサポートロール５に接触させて支持し、サポート
ロール５の少なくとも１本を駆動装置７で回転させなが
ら、振動センサ12で軸受４の振動を測定して判定装置13
でその良否を判定することにより、軸受４を解体するな
どの手間を掛けることなく回転ロールの軸受を診断する
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、連鋳機などに使用される回転ロールの軸受診断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、たとえば連続スラブ連鋳機などに使用される低速回転ロールの軸受にた とえば振動センサを取付けて、潤滑剤のもれによる焼付疵の発生の有無やスケー ルなどの異物噛み込みによる圧痕の発生の有無を検出している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような振動センサでは軸受によほどの大きな損傷が発生し ない限り、その異常を発見することができないという欠点があるため、ロールを 定期的に交換してその軸受を解体し、ベアリングを目視で観察せざるを得ないの が現状であり、多くの労力と時間を要するという問題があった。

【０００４】 このような問題を解消する手段として、たとえば特開昭61−199505号公報に開 示されているように、振動センサでの振動検出信号から振動速度あるいは振動加 速度を解析して軸受の劣化程度を診断する装置が提案されている。しかし、この 手段はオフラインによるものではあるが、測定対象のロール軸にその都度駆動装 置を直接結合する必要があり、直結部の取付けの測定準備や測定終了時の取り外 し作業などに手間がかかるなどの問題がある。

【０００５】 本考案は、上記のような従来技術の課題を解決すべくしてなされたものであっ て、回転ロールを軸受に組み込んだ状態で軸受の診断を可能とした回転ロールの 軸受診断装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、回転ロールと一体とされる軸受を支持する一対の架台と、前記回転 ロールを回転自在に支持する２組のサポートロールと、これらサポートロールの 中の少なくとも１本を回転駆動する駆動装置と、前記軸受の振動を測定する振動 センサと、この振動センサからの測定信号を入力して前記軸受の良否を判定する 判定装置と、からなることを特徴とする回転ロールの軸受診断装置である。

【０００７】

【作 用】

本考案によれば、オフライン状態にて軸受と一体の回転ロールをサポートロー ルを用いて回転しながら軸受の振動を測定するようにしたので、その軸受の使用 継続の可否を的確に判定することができる。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例について図面を参照して詳しく説明する。図１は本考 案の実施例を示す正面図であり、図２はそのＡ−Ａ矢視図である。図において、 １はベッドで、２は回転ロール３の軸受４を軸支する一対の架台である。５はベ ッド１上に固定された軸受６によって軸支されて回転ロール３を支持するサポー トロールであり、２本一対で回転ロール３の軸方向に２組が配置される。これら のサポートロール５の表面には、回転ロール３との摩擦係数を大きくし、かつ回 転時の振動を少なくするために硬質ゴムなどの弾性体が装着される。

【０００９】 ７はサポートロール５の中の１本を回転駆動する駆動装置である。この駆動装 置７は、カップリング８を介して減速機９に接続され、さらにこの減速機９はカ ップリング10，シャフト11を介してサポートロール５に結合される。12は軸受４ の回転時の振動を測定する振動センサで、13は振動センサ12からの測定信号を入 力して軸受４を継続使用することが可能かどうかの可否を判定する判定装置であ る。

【００１０】 ここで、このように構成された本考案の軸受診断装置の動作について説明する 。 まず製造ラインから回転ロール３を軸受４と一体で取り外してオフライン状 態にし、架台２の上に載置しボルトなどで固定する。このとき、回転ロール３の 表面とサポートロール５の表面とが確実に接触するように取付け高さを調整する 。 ついで、軸受４の頂部に振動センサ12を取付けて測定状態にする。 駆動装置７を起動して低速で回転ロール３を回転して、そのときの軸受４の 振動を振動センサ12で測定し、判定装置13に入力する。 判定装置13において時々刻々入力される振動の測定信号を解析して、軸受の 良否を判定し、当該軸受４の継続使用の可否を表示装置などに出力する。

【００１１】 なお、上記実施例において駆動装置７の回転を低速で行うとして説明したが、 本考案はこれに限定されるものではなく、駆動装置７の回転数を変更して中速あ るいは高速に回転させた場合でも診断を行うことができることはいうまでもない 。 また、回転ロール３とサポートロール５との接触度合いの調整は軸受の取付け 高さの調整によるとして説明したが、サポートロール５の軸受６の固定位置を調 整するようにしてもよく、また測定する回転ロール３の径に応じてサポートロー ルのロール高さや間隔を調整することもできる。さらに、本実施例ではサポート ロール５の中の１本を駆動させるとしたが、２本を同期させて駆動させるように してもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、オフライン状態にて軸受と一体の回転ロールをサポートロー ルを用いて回転し、その軸受の振動を測定し得るようにしたので、回転ロールの ロール軸を駆動装置と結合させるとか軸受を解体するなどの作業を要する従来例 に比して省力化が大いに可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。

【符号の説明】

１ ベッド ２ 架台 ３ 回転ロール ４ 軸受 ５ サポートロール ７ 駆動装置 12 振動センサ 13 判定装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転ロールと一体とされる軸受を支持
   する一対の架台と、前記回転ロールを回転自在に支持す
   る２組のサポートロールと、これらサポートロールの中
   の少なくとも１本を回転駆動する駆動装置と、前記軸受
   の振動を測定する振動センサと、この振動センサからの
   測定信号を入力して前記軸受の良否を判定する判定装置
   と、からなることを特徴とする回転ロールの軸受診断装
   置。