JPH03152436A - 鉄道車両用軸受の診断方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は鉄道車両用軸受の診断方法に関する。

〈従来の技術〉 鉄道車両においては、車軸端を支持する鉄道車両用軸受
の異常の有無の診断がしばしば振動やＡＥ（アコーステ
ィック・エミッション）を利用して非分解にて行われる
。

従来より、このような鉄道車両用軸受の診断方法として
、車軸およびこの車軸の両端部に装着した鉄道車両用軸
受等を含む台車を車両下部より取り外し、この取り外し
た状態のままで、上記台車を鉄道車両用軸受を下方より
治具にて一定高さに持ち上げることによって支持し、上
記鉄道車両用軸受に上記台車の重量を作用させた状態で
、車軸を回転させて、この鉄道車両用軸受がその作動と
共に発生する振動あるいはＡＥ等の情報に基づいて、鉄
道車両用軸受の異常の有無を非分解で診断するものがあ
る。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記従来の鉄道車両用軸受の診断方法は
、上記の如く、車両から外したままの状態の台車を、鉄
道車両用軸受を下方より治具にて一定高さに持ち上げて
支持し、この鉄道車両用軸受に台車の重量を作用させた
状態で、上記鉄道車両用軸受を作動させて、この鉄道車
両用軸受の作動と共に得られる振動等の情報に基づいて
鉄道車両用軸受の診断を行なうので、診断時の負荷圏は
鉄道車両用軸受の下側となって、鉄道車両用軸受の実使
用時の上側の負荷圏と診断時の下側の負荷圏とが異なる
という問題があった。このように実使用時の負荷圏が上
側であるのに診断時の負荷圏が下側であると、たとえば
外輪の軌道面の上側に傷等の異常が生じている場合にこ
の異常を精度良く診断できない。

そこで、この発明の目的は、鉄道車両用軸受の診断を鉄
道車両用軸受を車軸より外すことなく行うことができ、
かつ実使用時の負荷圏と診断時の負荷圏を一致させて診
断を行うことができる鉄道車両用軸受の診断方法を提供
することにある。

〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、この発明の鉄道車両用軸受の
診断方法は、車軸に装着した状態の鉄道車両用軸受の負
荷圏を上記鉄道車両用軸受の外輪側を回転させることに
より下側に移動させ、この負荷圏が下側に存する状態で
上記鉄道車両用軸受を支持して台車を地上から浮かせる
と共に、車軸を作動させ、上記鉄道車両用軸受よりセン
サを介して得られる情報に基づいて上記鉄道車両用軸受
の異常の有無を診断することを特徴としている。

〈作用〉 上記鉄道車両用軸受の外輪側を回転させることによって
、実使用時の負荷圏と診断時の負荷圏とが一致させられ
る。したがって、センサから精度の高い情報が得られ、
精度の高い診断が行われる。

〈実施例〉 以下、この発明を図示の実施例により詳細に説明する。

第１図において、１は鉄道車両の車軸、２は上記車軸１
の軸方向所定の位置に焼き嵌めされた車輪、３は、内輪
４と外輪５と内、外輪４．５間を転動する複列のころ６
，６．・・・、６，６．・・・と外輪１を支持する軸箱
７を備え、上記車軸ｌの端部１ａに装着された鉄道車両
用軸受（以下、単に軸受という）である。そして、上記
軸箱７には、軸受３が発生するＡＥを検出できるようＡ
Ｅセンサ８が取り付けられている。上記軸受３は、上記
軸箱７を介して図示しない鉄道車両の台車の懸架部に懸
架され、上記車軸ｌを回転自在に支持する。

上記車軸１にはこの車軸１を回転さけるためのトランス
ミッション９が取り付けられたままになっており、この
トランスミッション９は、車軸ｌに外嵌固定された歯車
１０と、上記車軸１に対して相対回転自在に設けられ、
ケース１１に上記車軸ｌと平行を保って支承され、図示
しない駆動モータにより回転駆動される入力軸１２と、
この入力軸１２に外嵌固定され、上記歯車ＩＯに噛合す
る歯車１３とを備えている。後述する軸受３の診断に際
し、上記入力軸１２には図示しない診断用の駆動モータ
がカップリングを介して接続され、この駆動モータによ
り上記入力軸１２を回転駆動することによって、上記車
軸ｌは回転駆動される。

上記軸受３は、回転装置１４の回転軸１５の軸端に固定
した側面が略し字状の取り付は治具１６に上記軸箱７を
図示しないボルトにより螺着することによって、上記取
り付は治具ｉ６に支持すしており、上記軸箱７の取り付
は治具１６への固定は、上記図示しない台車の懸架部上
り軸箱７を取り外したそのままの周方向位置を保って固
定しである。つまり、軸箱７の台車に懸架した状態にお
いて下側に位置する部分を上記取り付は治具１６の軸方
向部１６ａの面１６ｂに載せた状態で、固定しである。

そして、車軸１の第１図では省略しである軸方向反対側
（図の左方）の端部に装着した軸受側も、この図示した
側と同様に、上記回転装置１４の回転軸１５に同軸に設
けた回転軸回りに回転可能に支持された取り付は治具に
固定しである。

第１図の状態で、上記取り付は治具１６の面１６ｂは図
示しない地面より所定の高さに位置しており、上記車軸
ｌ、車輪２．軸受３およびトランスミッション９は軸箱
７の取り付は治具１６への固定部分のみで支持されて、
図示しない地面より浮き上がっている。上記取り付は治
具Ｉ６は、軸受３の診断に際し、上記回転装置１４によ
って図中想像線で示すように取り付は治具１６の軸方向
部１６ａが上側に至るまで旋回させられる。

上記軸受３を診断するには、上記車軸ｌ、車輪２、軸受
３およびトランスミッション９を図示の如く取り付は治
具１６に支持し、車輪２を地面より浮き上がらせた状態
で、上記取り付は治具１６を、上記回転装置１４の回転
軸１５を回転させることによって、図中想像線で示すよ
うに、その軸方向部１６ａが上側に至るまで移動させる
。すると、軸受３外輪５の実使用時上側に位置していた
部分が取り付は治具１６の旋回によって下側にくる。次
いで、この状態で、人力軸１２を走行用とは別に設けた
上記診断用の駆動モータによって回転させて車軸ｌを回
転させ、軸受３を作動させる。

このとき、上記軸受３には車軸１．車輪２およびトラン
スミッション９の重量が負荷として作用している。そし
て、この負荷が作用する負荷圏は、取り付は治具１６を
その軸方向部１６ａが上側に至るまで回転させて、走行
時上側に位置して車両等による負荷が作用していた軸受
３の外輪５の上側を下側へ移動させているので、実使用
時の負荷圏と一致している。したがって、従来の診断方
法によれば精度高く診断できないような外輪軌道面の上
側に位置する傷等があっても、この傷は、この傷に起因
して発生し上記ＡＥセンサ８により検出されるＡＥ倍信
号基づいて、図示しない診断装置により確実に検出され
る。この診断装置は公知のもので、図示しないが、アン
ブリファイア、１５０〜３００ｋＨｚを通過させるバン
ドパスフィルタ、包絡線検波回路、比較器、表示装置か
らなる。もっとも、診断装置にはこの例に限らず種々形
態でＡＥセンサからの信号を加工して、基準値と比較す
るものが可能である。

上記実施例では、軸受３が発生するＡＥを検出できるよ
うにＡＥセンサ８を設け、このＡＥセンサ８が検出する
ＡＥ倍信号基づいて軸受３の異常の有無を診断するよう
にしたが、異常の有無の診断はＡＥに基づいて行うもの
限らず、軸受より得られる信号であれば振動等に基づい
て行うものであってもよい。また、車軸に装着した状態
の鉄道車両用軸受の負荷圏を上記鉄道車両用軸受の外輪
側を回転させることにより下側に移動させ、この負荷圏
が下側に存する状態で上記鉄道車両用軸受を支持して車
輪を地上から浮かせるのは、上記回転装置およびその回
転軸に設けた取り付は治具によるものに限らないのはい
うまでもない。

〈発明の効果〉 以上より明らかなように、この発明の車両用軸受の診断
方法は、車軸に装着した状態の鉄道車両用軸受の実使用
時の負荷圏を上記鉄道車両用軸受の外輪側を回転させる
ことにより下側に移動させ、この負荷圏が下側に存する
状態で上記鉄道車両用軸受を支持して台車を地上から浮
かせると共に、車軸を作動させ、上記鉄道車両用軸受よ
りセンサを介して得られる情報に基づいて上記鉄道車両
用軸受の異常の有無を診断するのである。したがって、
この鉄道車両用軸受の診断方法によれば、実使用時の負
荷圏と診断時の負荷圏を一致させて鉄道車両用軸受の診
断を行うことができ、その結果、従来の診断方法では診
断時の負荷圏から外れて見逃されるような外輪の上側に
ある微細な傷等の異常でも、センサを介して得られる情
報に基づいて、確実に異常有りと診断することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の鉄道車両用軸受の診断方法を実現す
るための鉄道車両用軸受の診断装置の図である。 １・・・車軸、２・・・車輪、３・・・鉄道車両用軸受
、５・・・外輪、訃・・ＡＢセンサ、１４・・・回転装
置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）車軸に装着した状態の鉄道車両用軸受の負荷圏を
   上記鉄道車両用軸受の外輪側を回転させることにより下
   側に移動させ、この負荷圏が下側に存する状態で上記鉄
   道車両用軸受を支持して台車を地上から浮かせると共に
   車軸を作動させ、上記鉄道車両用軸受よりセンサを介し
   て得られる情報に基づいて上記鉄道車両用軸受の異常の
   有無を診断することを特徴とする鉄道車両用軸受の診断
   方法。