JPH0566511A - ハロゲン化物積層体を含有する改良された平板状粒子乳剤 - Google Patents

ハロゲン化物積層体を含有する改良された平板状粒子乳剤

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JPH0566511A
JPH0566511A JP4052242A JP5224292A JPH0566511A JP H0566511 A JPH0566511 A JP H0566511A JP 4052242 A JP4052242 A JP 4052242A JP 5224292 A JP5224292 A JP 5224292A JP H0566511 A JPH0566511 A JP H0566511A
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レスリー ベル エリツク
Kenneth J Reed
ジヨセフ リード ケネス
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トフオロン オルム ミラ
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2つの対向する平行な主結晶面、ホスト層状
構造物、及び上記ホスト層状構造物と上記対向する主結
晶面との間に挿入された積層体、を含んで成る輻射線感
光性平板状ヨウ臭化銀粒子を含んで成る写真乳剤であっ
て、上記積層体の各々が、上記主要表面の一方を形成
し、そして20〜350Åの範囲内の厚さを有する表面
層、並びに第VIII族第4もしくは第5周期の金属及び少
なくとも3つのシアン化物配位子から成る6配位錯体を
含有する上記表面層に接して直下に配置された亜表面
層、を含んで成ることを特徴とする写真乳剤。 【効果】 表面感光性が増強され、そして高照度相反則
不軌を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真に関
する。より詳細には、本発明はハロゲン化銀乳剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】下記参考文献が本発明に関連する。 ウィルガス(Wilgus)他の米国特許第4,43
4,226号明細書;コフロン(Kofron)他の米
国特許第4,439,520号明細書;スギモト(Su
gimoto)他の米国特許第4,665,012号明
細書;オオハシ(Ohashi)他の米国特許第4,8
35,095号明細書;サイトウ(Saitou)他の
米国特許第4,945,037号明細書;リサーチ・デ
ィスクロージャー(Research Disclos
ure),Vol.307、1989年12月、Ite
m308119,SectionI.D(リサーチ・デ
ィスクロージャーは、Kenneth Mason P
ublications,Ltd.,Dudley A
nnex,21a North Street,Ems
worth,Hampshire P010 7DQ,
Englandより出版されている);マルチェッティ
(Marchetti)他の米国特許第4,937,1
80号明細書;シバ(Shiba)他の米国特許第3,
790,390号明細書;オオクバ(Ohkubo)他
の米国特許第3,890,154号明細書;及びハブ
(Habu)他の米国特許第4,147,542号明細
書。
【0003】初期には、ヨウ臭化銀の各種の形状が、実
質的な重要性よりも科学的好奇心から検討された。写真
技術、例えば、改良されたスピード−粒状度関係、無処
理基体上へ及びバインダー硬化作用としての両者につい
て増強された被覆力、より迅速な現像能力、増強された
熱安定性、増強された青及びマイナス青イメージングス
ピードの分離能、並びに単一及び複数乳剤層フォーマッ
トにおける改良された画像鮮鋭さが、粒子投影面積に基
づく総粒子集団の大部分が、高平板状性(T)を示す平
板状粒子により占められている、ヨウ臭化銀乳剤で達成
可能であることが認められたのは、1980年代初期以
後である。なお、高平板状性とは、すなわち、Tが下記
関係式により定義される場合に、25を越えるものであ
る。 (I) T=ECD/t2 上式中、ECDは、平板状粒子の有効円直径(μm)で
あり、そしてtは、平板状粒子の厚さ(μm)である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】表面感光性を増強さ
れ、そして高照度相反則不軌を低減された平板状粒子ハ
ロゲン化銀乳剤を提供することが、本発明の目的であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】ある態様では、本発明
は、輻射線感光性ヨウ臭化銀粒子を含んで成る写真乳剤
に向けられている。ヨウ臭化銀粒子の全投影面積の少な
くとも50パーセントが、5より大きい平均平板状性を
示す平板状粒子により占められ、その少なくとも10パ
ーセントが、2つの対向する平行な主結晶面、少なくと
も4モルパーセントのヨウ化物含有量を有するホスト層
状構造物、及び上記ホスト層状構造物と上記対向する主
結晶面との間に挿入された2モルパーセント未満のヨウ
化物を含有する積層体を含んで成る。
【0006】本発明の乳剤は、上記積層体の各々が、上
記主要表面の一方を形成しそして20〜350Åの範囲
内の厚さを有する表面層、並びに第VIII族第4もしくは
第5周期の金属及び少なくとも3つのシアン化物配位子
から成る6配位錯体を含有する上記表面層に接して直下
に配置された亜表面層、を含んで成ることを特徴とす
る。
【0007】まったく意外なことに、遷移金属及び少な
くとも3つのシアン化物配位子から成る6配位錯体が、
粒子の主要表面に近い位置ではあるが別個に、平板状ヨ
ウ臭化銀粒子構造の比較的低いヨウ化物を含有する積層
体に組み入れられた場合に、増強された表面感光性を与
えることが見い出された。
【0008】更に、高照度相反則不軌の低減が認められ
る。露光量(E)は露光照度(I)と時間(ti)の積
であり、高照度相反則不軌は、10-2秒未満から100
00分の1秒(10-5秒)以下の比較的短い露光時間に
関連した現像である。高照度相反則不軌は、各種のIと
tiの組み合わせの積であるEの絶対値が、著しく異な
る写真作用を生ずる場合に、認められる。
【0009】図1に、対向する平行な主平面101及び
103を担持する伝統的なヨウ臭化銀平板状粒子100
を示す。主粒子平面は、{111}結晶面である。上記
粒子は、比較的高いヨウ化物濃度を有するホスト層状構
造物、並びに主平面101及び103から各々ホスト層
状構造物を隔てる積層体107及び109から成る。積
層体は、ホスト層状構造物と比べて比較的低濃度のヨウ
化物を含有し、そして所望であれば、実質的にヨウ化物
イオンを含まなくてもよい。換言すれば、所望であれ
ば、積層体は実質的に臭化銀から成ることができる。
【0010】或る態様では、本発明の乳剤類は、図2に
示される形状の平板状ヨウ臭化銀粒子から成ることがで
きる。また、平板状ヨウ臭化銀粒子200は、{11
1}結晶面である対向する平行な主平面201及び20
3を担持する。上記粒子は、比較的高いヨウ化物濃度を
有するホスト層状構造物205、並びに主平面201及
び203から各々ホスト層状構造物を隔てる積層体20
7及び209から成る。積層体は、ホスト層状構造物と
比べて比較的低濃度のヨウ化物を含有し、そして所望で
あれば、実質的にヨウ化物イオンを含まなくてもよい。
換言すれば、所望であれば、積層体は実質的に臭化銀か
ら成ることができる。
【0011】積層体207及び209は、各々別々の層
に分割される。積層体207は、第1表面に沿って配置
される表面層211によって構成されることが示されて
おり、同様に積層体209は、第2表面に沿って配置さ
れる表面層213によって構成されることが示されてい
る。表面層211及び213の下に配置されかつ直接そ
れに接しているものは、各々亜表面層215及び217
である。配置は別として、表面層と亜表面層の間の重要
な差異は、亜表面層が浅い電子トラップを提供するため
に遷移金属配位錯体及び表面層がドープされていないこ
とである。
【0012】平板状粒子100及び200が、吸収可能
な波長の電磁輻射線に対して同様に露光される場合に
は、各々が高度な効率で潜像を形成し、両者ともそれら
の高い平板状性及びヨウ化物層別によって獲得可能な既
知利点を提供する。
【0013】平板状粒子200は、潜像形成に際して平
板状粒子100よりも高度な感度を示す。これは、改良
されたスピード−粒状度関係に置き換えることができ
る。実験研究より、認められた性能改良点が下記因子に
帰することが予測されている。(1)シアニド配位子を
含む遷移金属配位錯体の粒子構造内への組み入れ、
(2)平板状粒子の主平面の真下ではないが近隣への6
配位錯体の配置、並びに(3)比較的低いヨウ化物濃度
を示す粒子領域への6配位錯体の配置。
【0014】因子(3)を考慮した、別の好ましい平板
状粒子構造が、図3に示されている。また、平板状ヨウ
臭化銀粒子300は、{111}結晶面にあたる対向す
る平行な主平面301及び303、並びに平板状粒子2
00のものと同一でありうる比較的高いヨウ化物濃度を
有するホスト層状構造物305を担持する。積層体30
7及び309は、コア層状構造物を主平面301及び3
03から各々隔てている。積層体は、ホスト層状構造物
と比べて比較的低濃度のヨウ化物を含有し、そして所望
であれば、実質的にヨウ化物イオンを含まなくてもよ
い。換言すれば、所望であれば、積層体は実質的に臭化
銀から成ることができる。
【0015】積層体307及び309は、各々個別の層
に分割され、ここで、表面層311及び313は、表面
層211及び213と同様のものであってもよく、そし
て亜表面層315及び317は、亜表面層215及び2
17と同様のものであってもよい。更に、積層体307
は、その亜表面層315とホスト層状構造物305の間
に挿入された隔離層319を包含し、そして積層体30
9は、その亜表面層317とホスト層状構造物の間に挿
入された同様の隔離層321を包含する。各隔離層状構
造物の役割は、ヨウ化物イオンから亜表面層を保護する
ことであり、さもないと、ヨウ化物イオンが比較的高い
ヨウ化物濃度のホスト層状構造物から亜表面層へ入る可
能性がある。積層体のすべての層が、沈殿中に添加され
る塩における所望の低濃度にヨウ化物を制限することに
より都合良く製造されうる。沈殿中にもしくは沈殿後に
更なるヨウ化物がホスト層状構造物から隔離層に拡散す
るかもしれないが、これが平板状粒子性能に悪影響を与
えることはなく、表面層及び亜表面層に提供されるヨウ
化物濃度は比較的低く保たれる。或る好ましい態様で
は、銀及び臭化物イオンのみが隔離層を沈殿するのに用
いられ、それによってこれらの層に組み入れられるヨウ
化物を最少限にする。
【0016】本発明の乳剤に必要とされる平板状粒子を
製造する際に、伝統的な比較的高いヨウ化物濃度のヨウ
臭化物平板状粒子乳剤が、ホスト層状構造物を提供する
ための出発材料として使用されうる。典型的には、ホス
ト層状構造物は、積層体を堆積させて本発明の平板状粒
子を形成させた後に、その粒子の総容量の20〜80パ
ーセントを構成する。積層体は、それらのECDをそれ
ほど増強することなく粒子を厚くするので、平板状粒子
乳剤は、完全に形成されたハロゲン化物層状構造平板状
粒子のものよりも大きい平均粒状性を有するべきである
ホスト層状構造物を提供するように選択される。ホスト
層状構造平板状粒子乳剤に必要とされる平均粒状性は、
それが構成される銀の総量の割合及び完全に形成された
ハロゲン化物層状構造平板状粒子の所望の平板状性の知
見により算出されうる。
【0017】ホスト層状構造物を形成する平板状粒子の
ヨウ化物含有量は、いずれか伝統的なハロゲン化物層状
構造ヨウ臭化銀平板状粒子の比較的高いヨウ化物部分の
ものに従うことができる。例えば、上記スギモト(Su
gimoto)他の米国特許第4,665,012号明
細書、オオハシ(Ohashi)他の米国特許第4,8
35,095号明細書、及びサイトウ(Saitou)
他の米国特許第4,945,037号明細書のいずれか
1つのホスト層状構造物のヨウ化物濃度が使用できる。
すなわち、ホスト層状構造物のヨウ化物含有量は、ホス
ト層状構造物中の総銀量に基づいて4モルパーセント程
度の低い範囲でありうる。ホスト層状構造物が、ホスト
層状構造物中の総銀量に基づいて少なくとも6モルパー
セントのヨウ化物濃度を示すことは好ましいことであ
る。製造温度に依存して、臭化銀中のヨウ化物イオンの
溶解性限界まで、約40モルパーセントまでのヨウ化物
濃度も、予期されている。
【0018】本発明の乳剤が、ほとんどの写真的適用に
ついては0.1〜20モルパーセントの範囲内で総平板
状粒子ヨウ化物含有量を示すことが好ましく、約1〜1
0モルパーセントが最も適する。ホスト層状構造物によ
り形成される総ハロゲン化物層状構造平板状粒子のパー
センテージ、及び総平板状粒子集団を作るハロゲン化物
層状構造平板状粒子のパーセンテージに依存して、広範
なホスト層状構造物のヨウ化物濃度の選択が可能である
ことが明らかである。けれども、必要とされる訳ではな
いが、一般的には、特定のイメージングを目的とする特
性を達成させるためにハロゲン化物層状構造平板状粒子
集団が別の平板状粒子集団と配合される場合、粒子集団
が比較的等しいことが好ましく、同一の総平板状粒子ヨ
ウ化物含量が好ましい。
【0019】ハロゲン化物層状構造平板状粒子が隔離層
を担持する場合には、製造における好ましい次工程は、
ホスト層状構造物を提供する平板状粒子の主表面上に臭
化銀を沈殿させることである。臭化銀の隔離層を形成す
ることにより、ホスト層状構造物のものと比べて、比較
的低く積層体のヨウ化物を保持するための最大級の保護
が付与される。ヨウ化物が隔離層に含まれる場合には、
これらの層中の総銀量に基づいて2モルパーセント未満
に限られる。ヨウ化物濃度をより高い濃度まで増大せし
める場合には、隔離層は積層体の1部として見い出され
ることはなく、その代わりにホスト層状構造物の拡張部
分として見い出される。
【0020】ハロゲン化物層状構造平板状粒子の表面層
及び亜表面層は、ホスト層状構造物を提供する平板状粒
子の主平面上に形成される。これらの層は、もし存在す
るのであれば、隔離層上に堆積される。表面層及び亜表
面層は、臭化銀もしくはヨウ臭化銀を沈殿させることに
より形成させる。しかしながら、ヨウ化物が含まれる場
合には、2モルパーセント未満に限られ、好ましくは
1.5モルパーセント未満であり、そして最も適するの
は1.0モルパーセント未満である。すべてのパーセン
テージは、これらの層中の総銀量に基づくものである。
一定の製造様式では、ヨウ化物濃度が、粒子表面から測
定される深度の増強に伴い漸進的に増大される。2モル
パーセント以上のヨウ化物含有量を有する表面層の下層
部分のいずれかが、ホスト層状構造物の一部分として見
い出される。
【0021】亜表面層が形成される際に、遷移金属の6
配位錯体及び少なくとも3つのシアン化物配位子は、ハ
ロゲン化銀と共沈殿される。遷移金属の適当な選択によ
り、シアン化物配位子を伴って形成される錯体が、粒子
に浅い電子トラッピング部位を提供する可能性がある。
光子がヨウ臭化銀粒子もしくはその表面上に吸着された
分光増感色素によって吸収される場合には、正孔電子対
が生成し、粒子結晶構造内に移動電子を放出する。銀イ
オンの光発生電子還元反応により生成される十分な量の
Ag°が、粒子中の或る位置で生成され、粒子現像を触
媒する時に、現像可能な潜像が形成される。有用な反応
【0022】
【化1】
【0023】との競走は、光発生正孔及び電子の再結合
である。本発明の要件に従ってドープされた粒子では、
光発生電子が、浅い電子トラッピング部位で直ちに捕捉
される。十分に高濃度の浅い電子トラッピング部位で
は、一度電子が浅いトラッピング部位から放出される
と、それが付近の電子トラッピング部位で直ちに再捕捉
されるであろうことは、多いに起こりうることである。
このようにして、移動電子が粒子内近辺で費やす期間は
増大され、また、正孔との再結合とは対照的に潜像形成
の際に移動電子沈殿化の起こる可能性が増大される。こ
の潜像形成方法で節約される光発生電子はどれも、乳剤
の感度を増大する。浅い電子トラップは、ほんの短時
間、光発生電子の移動を遮断するにすぎないので、電子
を永久的に固定化する深い電子トラップと区別される。
ハロゲン化銀結晶構造内で銀イオンを置換するイリジウ
ムイオンが、深い電子トラップを形成することが知られ
ている。
【0024】浅い電子トラッピング部位を増強する感度
を生成できる遷移金属の6配位錯体の好ましいクラス
は、第VIII族第4もしくは第5周期の金属及び少なくと
も3つのシアン化物配位子から成る6配位錯体である。
このような錯体は、次式により表される。
【0025】
【化2】
【0026】上式中、Mは、第VIII族第4及び第5周期
の1つより選ばれる遷移金属であり、Lは、架橋配位子
であり、yは、整数、0,1,2、もしくは3であり、
そしてnは、−2,−3、もしくは−4である。好まし
い遷移金属は、鉄、ルテニウム及びロジウムである。
【0027】上記マルチェッティ(Marchett
i)他の米国特許第4,937,180号明細書は、シ
アン化物配位子を伴う遷移金属錯体がハロゲン化銀面心
立方結晶格子構造にそのまま組み入れられ、そして式
(II)を満足する錯体の更なる研究がこの決定を確立し
たことを具体的に示している。シアニド配位子を完全に
6配位した錯体が形成される粒子にそのまま組み入れら
れる。どのようにしてこれが可能であるのか理解するた
めに、ハロゲン化銀粒子の構造を最初に吟味することは
有用である。一般的にβ相及びγ相のみが形成されそし
て写真分野で使用されることはほとんどないヨウ化銀と
は違って、塩化銀及び臭化銀の各々は、岩塩型の面心立
方結晶格子構造を形成する。図4には、銀イオン2及び
臭化物イオン3の結晶構造1の4つの格子面が示されて
おり、ここでイオンの上層は、{100}結晶学的面で
ある。図4の下から数えて4列に示される複数の原子
は、上層のイオンに占められた{100}結晶学的面と
垂直に交差する{100}結晶学的面である。銀イオン
2a及び臭化物イオン3aを含む列は、両交差面に存在
する。2つの{100}結晶学的面の各々に、各銀イオ
ン及び各臭化物イオンがそれぞれ4個の臭化物イオン及
び4個の銀イオンに隣接して存在することが認められ
る。次いで3次元では、各々内部の銀イオンが、6個の
臭化物イオン(4個は同一{100}結晶学的面中にあ
り、そしてその面の各々の側に1個ずつある)に隣接し
て存在する。各内部臭化物イオンについて比較可能な関
連性が存在する。
【0028】6配位遷移金属錯体が粒子構造内に組み入
れられうる方法は、6配位錯体を空間的に適応するよう
に結晶格子から削除されるべきである単一の銀イオン及
び6個の隣接するハロゲン化物イオン(以下本明細書で
7空位イオンとひとまとめにして称される)の特性を考
慮することによりおおよそ理解されうる。7空位イオン
は、−5の正味荷電を示す。これは、アニオン性錯体
が、中性もしくはカチオン性遷移金属錯体よりも結晶構
造により容易に組み入れられるであろうことを示唆して
いる。また、これは、光発生正孔もしくは電子のどちら
かをトラップする6配位錯体の能力は、導入された錯体
が置換される7空位イオンより多少負の正味荷電を有す
るかどうかにより大半は予測されうることを示唆してい
る。これは、遷移金属がそのままイオンもしくは原子と
してハロゲン化銀粒子に組み入れられるか、又はそれら
の正孔もしくは電子トラッピング能力がそれらの酸化状
態の作用をすべて行うような一般的な見解からの重大な
背反である。
【0029】図4に関しては、銀が第5周期であり一方
臭素が第4周期であるにもかかわらず、銀イオンが臭化
物イオンよりもかなり小さいことにさらに注目すべきで
ある。更に、格子は、臭化物イオンよりもさらに大きい
ヨウ化物イオンを(40モルパーセントまでの濃度で、
上記)適応させることが既知である。従って、第4及び
第5周期遷移金属イオンは、格子構造に容易に挿入する
には十分に小さい。7空位イオンより引き出されうる最
後の観察は、6個のハロゲン化物イオンが空位イオン基
の中心を形成する単一銀イオンに対してイオン性引力を
示すのみならず、別の隣接する銀イオンに対しても引き
つけられることである。
【0030】6配位錯体は、写真的に有用なハロゲン化
銀の面心立方結晶構造と一致する独特な立体配置を示
す。特に6個の配位子が結晶構造中で銀イオンに隣接す
る6個のハロゲン化物イオンに匹敵する。ハロゲン化物
配位子以外の配位子を有する6配位錯体がハロゲン化銀
立方結晶格子構造に適応しうることを理解するために
は、遷移金属とその配位子の間の引力がイオン性ではな
く、共有結合の結果として生ずるものであり、後者が前
者よりもかなり強力であることを考慮することが必要で
ある。6配位錯体のサイズが、錯体を形成する原子のサ
イズによってのみ決定されるわけではなく、原子間の結
合長さによっても決定されるので、錯体を形成する個々
の原子の数及び/もしくは直径が空位イオンのものを越
えても、7空位イオンにより占められるであろう空間に
おけるハロゲン化銀結晶構造に6配位錯体は特に適応し
うる。これは、共有結合の長さが、結合距離、従って全
錯体のサイズを十分に低減できるためである。従って、
6配位錯体の複数要素配位子が結晶構造内で単一ハロゲ
ン化物イオン空位に対して特に適応できる。
【0031】本発明の要件を満たす6配位錯体は、遷移
金属及び3,4,5もしくは6個のシアン化物配位子を
含有する。6未満のシアン化物配位子が使用される場
合、保持する1つ以上の配位子は、いずれか都合のよい
通常のバインディングリガンドでありうる。ハロゲン化
銀結晶構造内に組み入れられる場合には、格子は2つ以
上の金属中心の間のバインディング基として提供される
可能性がある。これらのバインディングリガンドは単座
もしくは両座のどちらかでありうる。単座バインディン
グリガンドは、2つ(以上)の異なる金属原子に対して
2つ(以上)の結合を形成する配位子原子を1つだけ有
する。単原子配位子及び1つの供与体原子のみを含有す
るものについてのみ、単座状の結合が可能である。ま
た、1つ以上の供与体原子を伴う多要素配位子が、結合
能力に作用でき、そして両座配位子と称される。好まし
いバインディングリガンドは、単原子性単座配位子、例
えばハロゲン化物である。フッ化物、塩化物、臭化物及
びヨウ化物配位子は、すべて、特に予期されているもの
である。また、多要素配位子、例えばアジド及びチオシ
アネート配位子も、特に予期されている。バインディン
グリガンドは、ジャヌソニス(Janusonis)他
の米国特許第4,835,093号明細書、McDug
le他の米国特許第4,933,272号明細書、マル
チェッティ(Marchetti)他の米国特許第4,
937,180号明細書、及びケーベルト(Keeve
rt)他の米国特許第4,945,035号明細書によ
り開示されている遷移金属について開示されているもの
の中から選択されうる。もちろん、減感剤であるバイン
ディングリガンドは除外すべきである。
【0032】粒子への取り込み用として予期されている
6配位鉄錯体により示されるいずれかの総イオン荷電
が、対イオンにより補償されて電荷中性化合物を形成す
る。錯体及び1つ以上のその対イオンが、水性媒体、例
えばハロゲン化銀粒子生成に使用されるものへの導入に
際して解離されるため、対イオンはあまり重要ではな
い。これらのカチオンはハロゲン化銀沈殿方法と十分両
立することが既知であるので、アンモニウム及びアルカ
リ金属対イオンが本発明の必要条件を満たすアニオン性
6配位錯体に特に適する。
【0033】しかしながら、前記組み入れの説明は、6
配位錯体に向けられているとはいえ、本質的には同様の
考察が4配位錯体に適用される。所望であれば、安定な
4配位錯体の浅い電子トラップを形成する能力が6配位
錯体に置き換えられることは認識される。4配位錯体は
4つの配位子のみを含み、それらの少なくとも3つがシ
アン化物配位子であると予想される。
【0034】6配位錯体は、亜表面層中の銀に基づいて
0.2パーセント未満(好ましくは0.1パーセント未
満)の濃度で亜表面層に組み入れられる。特に式(II)
の錯体が使用される場合には、好ましい6配位錯体濃度
は、亜表面層中の銀に基づいて、2.5×10-3〜5×
10-2モルパーセントの範囲内である。
【0035】亜表面層の厚さは臨界的ではない。積層体
に組み入れられた錯体の実質的に均一な分配を保証でき
るいずれかの亜表面層の厚さが受け入れられる。典型的
には、少なくとも100Åの厚さの亜表面層が考慮され
るが、少なくとも200Åの厚さの亜表面層が好まし
い。一般的には総銀量の約20パーセントを越える量を
用いて亜表面層を形成することからは何の利点も認めら
れない。しかしながら、ホスト層状構造物が総銀粒子の
最低20パーセントを占め、そして別に隔離層を組み入
れない場合には、きわめてわずかな総銀量しか表面層を
形成するのに必要とされないために、亜表面層が各ハロ
ゲン化物層状構造平板状粒子を形成する総銀量の80パ
ーセント近くを占めることができる。
【0036】実験的には、粒子内の粒子表面の真下に6
配位錯体が存在する場合には、6配位錯体が粒子感度及
びスピード−粒状性の関係を増強するのに有効である。
6配位錯体が粒子の表面であまりに濃厚である場合に
は、本発明の利点が十分に認められることはない。これ
らの観察に基づいて、表面層の厚さが20〜350Åの
範囲内、好ましくは25〜100Åの範囲内であるべき
であるという結論が下された。
【0037】金属ドーピングハロゲン化銀粒子の技術分
野は、たとえ存在するとしても、ドーパントの内部配置
に関する重要性がほとんど認識されておらず、そして実
際上多くの例では、沈殿の前後及び沈殿中での同等のド
ーパントの添加が、本発明の利点を実現するのに重要な
平板状粒子の主表面に非常に接近して(主表面に存在す
るものではないが)6配位錯体を存在させるものである
ことが認識された。
【0038】平板状粒子における配位錯体のこの配置の
重要性についての可能な説明は、以下のとおりである。
つまり、一般的にはハロゲン化銀粒子及び特に主として
表面潜像を形成するヨウ臭化銀粒子を特異的に変性させ
ることなく内部潜像を形成させることにある。前記感度
及びスピードは、表面感度及び表面スピードを意味する
それらの慣例の感覚で用いられている。平板状粒子の表
面に電子トラッピング剤を配置することは、表面潜像形
成に必要とされる電子の移動を妨害することが予測され
る。従って、平板状粒子の表面層は、6配位錯体を実質
的に含まないことが好ましい。
【0039】別の極端な考察をしてみると、6配位錯体
が次第により深く粒子内に埋められるにつれ、6配位錯
体から放出されて表面潜像を形成する光発生電子の傾向
が、放出された電子が横切って粒子表面に到達するまで
の距離が増大されることにより減弱される。従って、浅
い電子トラッピングドーパントについての粒子内におけ
る最適深さが存在する。ほとんどの例で、光電子は吸着
された分光増感色素から粒子中へ注入されるので、6配
位錯体が最初に電子と遭遇する表面からの深さが、調節
されている。
【0040】感度を増強することに加えて、10-2秒未
満から10-5秒までもしくはそれ以下の範囲の露光時間
での統計的に同等の露光量の関数としての減弱された各
種の写真特性(すなわち、減弱された高照度相反則不
軌)が本発明の乳剤で認められうる。
【0041】本発明の乳剤は、輻射線感光性ヨウ臭化銀
粒子を含んで成る。ヨウ臭化銀粒子の全投影面積の少な
くとも50パーセントが、5を越える平均粒状性を示す
平板状粒子により占められる(ここで平板状性とは、上
記関係式(I)に関して定義されたとおりである)。本
発明の乳剤は、好ましくは8を越える粒状性を示し、そ
して高い粒状性、すなわち、25を越えるT、が最も適
する。
【0042】平板状粒子は、約10μmまでの範囲のい
ずれか通常の平均ECDを示すことができ、そして最も
一般的には2μm未満を示すことができる。表面層及び
亜表面層の最小の厚さはオングストローム(Angst
roms)で測定されるので、それらは平板状粒子の厚
さを著しく増大する必要はない。従って平板状粒子がい
ずれか通常の平均の厚さを示すことができる。本発明の
平板状粒子は、好ましくは0.3μm未満の厚さを示
し、そして0.2μm未満の厚さが最も好ましい。自然
分光増感の領域において露光せしめる乳剤は、約0.5
μmまでの平均厚さを示すことが都合良い。平板状粒子
は、0.2μm以上もしくはそれ以下の平均ECD及び
0.01μm以上の平均厚さを有することができる。低
いECD及び薄い厚さを有するヨウ臭化銀平板状粒子乳
剤の具体例が、ダウベンディック(Daubendie
k)らの米国特許第4,672,027号明細書により
提供される。一般的にヨウ臭化銀平板状粒子は少なくと
も5の平均アスペクト比(ECD/t)を有し、好まし
くは8を越え、そして典型的には20を越える平均アス
ペクト比を有する。100までの平均アスペクト比が、
達成可能である200以上の平均アスペクト比と共に常
用される。
【0043】臭ヨウ化銀平板状粒子が50パーセントを
越える全粒子投影面積を占める場合に、高平板状性の利
点が認められる。好ましくは、ヨウ臭化銀平板状粒子が
70パーセントを越える全粒子投影面積を占め、そして
90パーセントを越える全粒子投影面積を占めることが
最も適する。
【0044】図2及び3に図式的に示される構造のハロ
ゲン化物層状構造平板状粒子を製造する際に、すべての
もしくは実質的にすべての平板状粒子が沈殿終了時に上
記層状構造を示す。しかしながら、新規ハロゲン化物層
状構造平板状粒子が提供する利点は、乳剤中のすべての
ヨウ臭化銀平板状粒子がこの構造を示す必要がないこと
である。一般的には、本発明の利点は、少なくとも約1
0パーセントのヨウ臭化銀平板状粒子が図2もしくは3
に示される層構造を示す場合に認められる。従って、新
規ヨウ臭化物平板状粒子を写真生成物に実用される場
合、特定の写真用途についての要件を満たすために伝統
的なヨウ臭化物平板状粒子を配合してもよい。例えば、
ニューミラー(Newmiller)の米国特許第4,
865,964号明細書は、高アスペクト比平板状粒子
を低アスペクト比粒子と配合することを提案している。
製造の簡便さに関して、平板状性及び投影面積について
の要件を満たすことを必要とするすべてのヨウ臭化銀平
板状粒子が、図2及び3に示される層構造のうちの1つ
を示す乳剤を使用することが好ましい。本発明の平板状
粒子からより大きな利点を得るために、本発明の新規構
造を示すヨウ臭化銀粒子が投影面積に基づいて乳剤中に
存在する平板状粒子の少なくとも50パーセントを占め
ることは好ましい。
【0045】乳剤は、ヨウ臭化銀平板状粒子に関して述
べられてきたが、別の銀塩が乳剤中に存在しうることは
理解される。例えば、特定のイメージング用に異なるハ
ロゲン化銀組成物の粒子を配合することは周知である。
ディッカーソン(Dickerson)の米国特許第
4,520,098号明細書は、微細ヨウ化銀粒子を平
板状粒子と配合して色素汚染を低減することを教示して
いる。マスカスキー(Maskasky)の米国特許第
4,435,501号明細書は、少量のチオシアン化
銀、塩化銀もしくは臭化銀をヨウ臭化銀平板状粒子乳剤
に添加して感度を増強することを教示している。所望で
あれば、ヨウ臭化物平板状粒子は、少量の塩化銀を特に
表面層中に、又はエピタキシャル被覆物の端もしくは角
に含有させて感度もしくは現像速度を増強してもよいこ
とが特に予期されている。
【0046】上記乳剤の特徴とは別に、乳剤及び写真要
素はそれらの用途についていずれか多種多様な伝統的な
様式を取ってもよい。これらの特徴は上記リサーチ・デ
ィスクロージャー(Research Disclos
ure)Item308119に概説されている。
【0047】シアン化物配位子配位錯体により付与され
る更なる感度増加分は、約450nmより長い波長を有す
る電磁輻射線に対する露光を記録するのに通常使用され
る、分光増感色素の存在に起因する減感を相殺するのに
利用されうる。本発明の乳剤は、シアニン類、メロシア
ニン類、複合シアニン類及び複合メロシアニン類(すな
わち、トリ−、テトラ−、及び多−核のシアニン類及び
メロシアニン類)、オキソノール類、ヘミオキソノール
類、スチリル類、メロスチリル類並びにストレプトシア
ニン類を包含するポリメチン色素に属するものを含んで
成る分光増感剤として既知である色素のすべてのクラス
に利用されうる。
【0048】最も広範に使用される分光増感色素はシア
ニンに属する色素である。シアニン分光増感色素には、
例えば、キノリニウム、ピリジニウム、イソキノリニウ
ム、3H−インドリウム、ベンゾ〔e〕インドリウム、
オキサゾリウム、チアゾリウム、セレナゾリウム、イミ
ダゾリウム、ベンゾオキサゾリウム、ベンゾチアゾリウ
ム、ベンゾセレナゾリウム、ベンゾイミダゾリウム、ナ
フトオキサゾリウム、ナフトチアゾリウム、ナフトセレ
ナゾリウム、チアゾリニウム、ジヒドロナフトチアゾリ
ウム、ピリリウム及びイミダゾピラジニウムの第四級塩
より誘導されるようなメチン結合によって結合された2
つの塩基性複素環式核が挙げられる。また、塩基性複素
環式核としてはグンター(Gunther)らの米国特
許第4,575,483号、同4,576,905号及
び同4,599,410号明細書に記載されるようなテ
ルルラゾール類もしくはオキサテルルラゾール類が挙げ
られる。シアニン色素類のメチン結合は、単一シアニン
色素中の単一メチン基、カルボシアニン色素中の3つの
メチン基並びに、高級同族体中の5,7,9他のメチン
基を含む。色素のメチン連結単位の一部分は、特により
拡張されたメチン連結単位で環化されうる。また、1つ
以上のメチン基がアザ(−N=)連結基により置換され
ることは、十分に認識されている。
【0049】メロシアニン分光増感色素としては、メチ
ン結合によって結合されたシアニン色素型の塩基性複素
環式核及び酸性核、例えば、バルビツール酸、2−チオ
バルビツール酸、ローダニン、ヒダントイン、2−チオ
ヒダントイン、4−チオヒダントイン、2−ピラゾリン
−5−オン、2−イソオキサゾリン−5−オン、インダ
ン−1,3−ジオン、シクロヘキサン−1,3−ジオ
ン、1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、ピラゾリン
−3,5−ジオン、ペンタン−2,4−ジオン、アルキ
ルスルホニルアセトニトリル、マロノニトリル、イソキ
ノリン−4−オン、及びクロマン−2,4−ジオンより
誘導されうる物、が挙げられる。メロシアニン色素に
は、特開昭51−136,420に記載されるような酸
性核としてのテルルシクロヘキサンジオンを包含しても
よい。単一メロシアニン類は、それらの核の二重結合を
含み、ジメチンメロシアニン類はそれらの核を連結する
2つのメチン基を担持する。テトラメチンメロシアニン
類及び高級同族体類は既知である。
【0050】1つ以上の分光増感色素を使用してもよ
い。色素の選択及び相対的な割合は、感光性が望まれる
スペクトル領域及び所望の分光感度曲線の鮮鋭さに依存
する。重複する分光感度曲線を有する色素は、重複領域
における各波長での感度が個々の色素の感度の和とほぼ
等しい組み合わせの曲線を得ることが多いであろう。従
って、異なる最大感度を有する色素の組み合わせを用い
て、個々の色素の最大感度の中間に最大値を有する分光
感度曲線を得ることができる。
【0051】複数の分光増感色素の組み合わせを用いて
超増感、すなわち、或る分光領域において、それらの色
素の1つを単独でいかなる濃度において用いた場合より
も大きく、又はそれらの色の加成的効果に由来するであ
ろう増感よりも大きな分光増感が可能である。超増感
は、分光増感色素並びに別の添加剤(例えば、安定剤及
びカブリ防止剤、現像促進剤もしくは抑制剤、塗布助
剤、螢光増白剤及び帯電防止剤)の選ばれた組み合わせ
によって達成されうる。超増感の原因となり得る数種の
機構及び化合物のいずれについても、ギルマン(Gil
man)の「Photographic Scienc
and Engineering」Vol.18,
1974,418〜430ページに記載されている。
【0052】シアニン及び関連色素の化学は、ワイスバ
ーガー(Weissberger)及びタイラー(Ta
ylor)の「Special Topics of
Heterocyclic Chemistry」Jo
hn Wiley andSons,New Yor
k,1977,Chapter VIII;ベンカタラマン
(Venkataraman)の「The Chemi
stry of Synthetic Dyes」Ac
ademic Press,New York,197
1,Chapter V;ジェームス(James)の
The Theory of the Photog
raphic Process」4thEd.,Mac
millan,1977,Chapter 8、及び
F.M.ハマー(Hamer)の「Cyanine
yes and RelatedCompounds
John Wiley and Sons,1964に
記載されている。
【0053】本発明の乳剤を増感するのに有用な分光増
感色素としては、イギリス特許第742,112号明細
書、ブローカー(Brooker)の米国特許第1,8
46,300号、同1,846,301号、同1,84
6,302号、同1,846,303号、同1,84
6,304号、同2,078,233号及び同2,08
9,729号明細書、ブローカー(Brooker)ら
の米国特許第2,165,338号、同2,213,2
38号、同2,493,747号、同2,493,74
8号、同2,526,632号、同2,739,964
(再発行 24,292)号、同2,778,823
号、同2,917,516号、同3,352,857
号、同3,411,916号及び同3,431,111
号明細書、スプラグ(Sprague)の米国特許第
2,503,776号明細書、ニーズ(Nys)らの米
国特許第3,282,933号明細書、Riester
の米国特許第3,660,102号明細書、カンパー
(Kampfer)らの米国特許第3,660,103
号明細書、タバー(Taber)らの米国特許第3,3
35,010号、同3,352,680号及び同3,3
84,486号明細書、リンカーン(Lincoln)
らの米国特許第3,397,981号明細書、フミア
(Fumia)らの米国特許第3,482,978号及
び同3,623,881号明細書、スペンス(Spen
ce)らの米国特許第3,718,470号明細書並び
にミー(Mee)の米国特許第4,025,349号明
細書に記載されているものが挙げられる。超増感剤とし
て作用する非光吸収性添加剤もしくは有用な色素の組み
合わせを含む有用な超増感色素の組み合わせの具体例
が、マクフォール(McFall)他の米国特許第2,
933,390号明細書、ジョーンズ(Jones)他
の米国特許第2,937,089号明細書、モッター
(Motter)の米国特許第3,506,443号明
細書及びシュワン(Schwan)他の米国特許第3,
672,898号明細書に記載されている。
【0054】粒子の表面層部分の沈殿に続くいずれか都
合の良い段階で乳剤に分光増感色素を添加することが予
測される。分光増感色素及びそれらの添加は、リサーチ
・ディスクロージャー(Research Discl
osure)、Item308119、上記、Sect
ion IVに記載されている。
【0055】「有効円直径」もしくは「ECD」の語
は、粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を示
すのに用いられる。「投影面積」の語は、上記ウィルガ
ス(Wilgus)ら及びコフロン(Kofron)ら
により説明されるように、その技術分野で認められた用
法で用いられる。
【0056】
【実施例】以下特定の例に関して本発明をさらに説明す
る。
【0057】例1〜7 一連のヨウ臭化銀平板状粒子乳剤を、比較として、各例
の平板状粒子が平均ECD 0.73μm、平均厚さ
0.176μm、及び平均平板状性23.6を示すよう
に製造した。ヘキサシアン化鉄を、それを存在させて形
成された層に5×10-2モルパーセントの濃度で添加し
た。
【0058】例1 ヨウ化物6パーセント及び臭化物94パーセントのハロ
ゲン化物組成である平板状粒子ホスト乳剤を下記のよう
に製造した。
【0059】0.25重量パーセント酸化ゼラチン水性
溶液4.54リットルを入れた反応ガマを温度35℃、
pH1.89及びNaBr溶液の添加によりpAg 9.57
に調節した。水中に硝酸銀5.1gを含有する1.25
モル溶液(総容量24mL)、並びに水中にNaBr
2.9g及びKI 0.3gを含有する総ハロゲン化物
に基づいて6パーセントのヨウ化物塩溶液である1.2
5モル溶液(総容量24mL)を、各々110mL/min の
一定流速で反応ガマへ同時に注入した。
【0060】硝酸銀溶液及びハロゲン化物塩溶液が完全
に添加されるまで、14秒間この二重操作を続けた。次
いで反応ガマを60℃まで加熱して、16.8重量パー
セントの酸化ゼラチン水性溶液861mLを添加した。次
いでpHを6.0に調整し、そしてNaBr溶液の添加に
よりpAg を8.90に調整した。この時点で、硝酸銀の
1.2モル水溶液及びNaBrの1.2モル水溶液を、
48mL/min から60mL/min まで直線的に増大された
流速で反応ガマへ同時に注入した。同時に0.0766
モルのリップマン(Lippmann)ヨウ化銀乳剤
を、49.7mL/min から62.1mL/min まで直線的
に増大された流速で添加した。
【0061】この三重操作を、調節されたpAg (8.9
0)条件下、34.5分間続けた。この時点で、硝酸銀
1.2モル水溶液及びNaBr 1.2モル水溶液を、
60mL/min から110mL/minまで直線的に増大させ
た流速で反応ガマへ同時に注入した。同時に、0.07
66モルのリップマン(Lippmann)ヨウ化銀乳
剤を、62.1mL/min から113.8mL/min まで直
線的に増大された流速で添加した。
【0062】この三重操作を、調整されたAg(8.9
0)条件下、21.9分間続けた。この時点で、乳剤を
超濾過により洗浄した。次いで得られた濃厚乳剤を、pH
5.4及びpAg 8.3でゼラチン溶液に再分散した。
【0063】得られたホスト乳剤は、平均粒子直径0.
69μm(ECD)及び平均厚さ0.048μmの高ア
スペクト比平板状粒子から成るものであった。
【0064】蒸留水200mLを入れた反応ガマに、上記
純粋な臭ヨウ化銀平板状粒子ホスト乳剤0.125モル
を添加した。次いで反応ガマを60℃まで加熱し、そし
て乳剤のpAg を、AgBr溶液の添加により7.92の
値に調整した。水中に硝酸銀8.85gを含有する1.
75モル溶液(総容量29.8mL)及びNaBrの1.
75モル水性溶液を、各々一定流速0.985mL/min
で反応ガマへ同時に注入した。
【0065】この二重操作を、調節されたpAg (7.9
2)条件下、30.21分間続けた。この時点で、水中
に硝酸銀44.3gを含有する1.75モル溶液(総容
量149mL)、並びに水中にNaBr 37.2g及び
4 Fe(CN)6 0.0659gを含有する、総ア
ニオン含量に基づいて、0.05モルパーセント フェ
ロシアニド溶液の1.75モル溶液(総容量206.5
mL)を、各々一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同
時に注入した。
【0066】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、75.5分間続けた。この時点で、水中に
硝酸銀5.31gを含有する1.75モル溶液(総容量
17.9mL)及びNaBrの1.75モル水性溶液を、
各々一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同時に注入
した。
【0067】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、9.06分間続けた。この時点で、フタル
化ゼラチンを反応ガマへ添加し、そして乳剤をこの方法
により2回洗浄した。次いで得られた固化乳剤を、pH
5.5及びpAg 8.3でゼラチン溶液に再分散した。
【0068】例2 蒸留水200mLを入れた反応ガマに、上記純粋な臭ヨウ
化銀平板状粒子ホスト乳剤0.125モルを添加した。
次いでその反応ガマを60℃に加熱して、乳剤のpAg
を、AgBr溶液の添加により7.92の値に調整し
た。水中に硝酸銀8.85gを含有する1.75モル溶
液(総容量29.8mL)及びNaBrの1.75モル水
性溶液を、各々一定流速0.985mL/min で反応ガマ
へ同時に注入した。
【0069】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、30.21分間続けた。この時点で、上記
濃厚溶液を、一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同
時に注入した。
【0070】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、60.42分間続けた。この時点で、水中
に硝酸銀8.85gを含有する1.75モル溶液(総容
量29.8mL)並びに水中にKBr 14.6g及びK
4 Fe(CN)6 0.0259gを含有する、総アニ
オン含量に基づいて、0.05モルパーセント フェロ
シアニド溶液の1.75モル溶液(総容量81.3mL)
を、各々一定流速1.97mL/minで反応ガマへ同時に
注入した。
【0071】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、15.1分間続けた。この時点で、水中に
硝酸銀5.31gを含有する1.75モル溶液(総容量
17.9mL)及びNaBrの1.75モル水性溶液を、
各々一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同時に注入
した。
【0072】二重操作を、調整されたpAg (7.92)
条件下、9.06分間続けた。この時点で、フタル化ゼ
ラチンを反応ガマへ添加し、そして乳剤をこの方法によ
り2回洗浄した。次いで得られた固化乳剤を、pH5.5
及びpAg 8.3でゼラチン溶液に再分散した。
【0073】例3(対照) 対照乳剤を、製造操作よりフェロシアニドイオンを排除
した、例2に記載される方法に厳密に従って製造した。
【0074】例4 蒸留水200mLを入れた反応ガマに、上記純粋な臭ヨウ
化銀平板状粒子ホスト乳剤0.125モルを添加した。
次いでその反応ガマを60℃に加熱して、乳剤のpAg
を、AgBr溶液の添加により7.92の値に調整し
た。水中に硝酸銀8.85gを含有する1.75モル溶
液(総容量29.8mL)並びに水中にNaBr 11.
7g及びKI 4.72gを含有する、総ハロゲン化物
に基づいて、20モルパーセント ヨウ化物塩溶液の
1.75モル溶液を、各々一定流速0.985mL/min
で反応ガマへ同時に注入した。
【0075】この二重操作を、調節されたpAg (7.9
2)条件下、30.21分間続けた。この時点で、水中
に硝酸銀44.3gを含有する1.75モル溶液(総容
量149mL)並びに水中にNaBr 37.2g及びK
4 Fe(CN)6 0.0659gを含有する、総アニ
オン含量に基づいて、0.05モルパーセント フェロ
シアニド溶液の1.75モル溶液(総容量206.5m
L)を、各々一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同
時に注入した。
【0076】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、75.5分間続けた。この時点で、水中に
硝酸銀5.31gを含有する1.75モル溶液(総容量
17.9mL)及びNaBrの1.75モル水性溶液を、
各々一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同時に注入
した。
【0077】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、9.06分間続けた。この時点で、フタル
化ゼラチンを反応ガマへ添加し、そして乳剤をこの方法
により2回洗浄した。次いで得られた固化乳剤を、pH
5.5及びpAg 8.3でゼラチン溶液に再分散した。
【0078】例5(対照) 対照乳剤を、製造操作よりフェロシアニドイオンを排除
した、例4に記載される方法に厳密に従って製造した。
【0079】例6 蒸留水200mLを入れた反応ガマに、上記純粋な臭ヨウ
化銀平板状粒子ホスト乳剤0.125モルを添加した。
次いでその反応ガマを60℃に加熱して、乳剤のpAg
を、AgBr溶液の添加により7.92の値に調整し
た。水中に硝酸銀8.85gを含有する1.75モル溶
液(総容量29.8mL)並びに水中にNaBr 11.
7g及びKI 4.72gを含有する、総ハロゲン化物
に基づいて、20モルパーセント ヨウ化物塩溶液の
1.75モル溶液を、各々一定流速0.985mL/min
で反応ガマへ同時に注入した。
【0080】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、30.21分間続けた。この時点で、水中
に硝酸銀35.4gを含有する1.75モル溶液(総容
量119.0mL)及び1.75モル水性NaBr溶液
を、一定流速1.97mL/minで反応ガマへ同時に注入
した。
【0081】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、60.42分間続けた。この時点で、水中
に硝酸銀8.85gを含有する1.75モル溶液(総容
量29.8mL)並びに水中、KBr 14.6g及びK
4 Fe(CN)6 0.0259gを含有する、総アニ
オン含量に基づいて、0.05モルパーセント フェロ
シアニド溶液の1.75モル溶液(総容量81.3mL)
を、各々一定流速1.97mL/minで反応ガマへ同時に
注入した。
【0082】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、15.1分間続けた。この時点で、水中に
硝酸銀5.31gを含有する1.75モル溶液(総容量
17.9mL)及びNaBrの1.75モル水性溶液を、
各々一定流速1.97mL/min で反応ガマへ同時に注入
した。
【0083】この二重操作を、調整されたpAg (7.9
2)条件下、9.06分間続けた。この時点で、フタル
化ゼラチンを反応ガマへ添加し、そして乳剤をこの方法
により2回洗浄した。次いで得られた固化乳剤を、pH
5.5及びpAg 8.3でゼラチン溶液に再分散した。
【0084】例7(対照) 亜表面層のヨウ化物濃度が表Iに示されるように増大さ
れ、そして〔Fe(CN)6 -4ドーパントを、表面層
を除いて平板状粒子のすべての部分において、銀に基づ
き5×10-2モルパーセントの濃度で粒子に組入れたこ
とを除いて、例6の操作を繰り返した。
【0085】乳剤の増感 色素D−1及びD−2の総量0.71ミリモル(モル比
3:1)、NaSCN75mg/銀1モル、テトラクロロ
金酸カリウム2.2mg/モル、及びチオ硫酸ナトリウム
5.5mg/モルを用いて上記乳剤を最適に増感し、そし
て67.5℃で10分間仕上げを行った。
【0086】色素D−1 無水−5−クロロ−9−エチル−5′−フェニル−3′
−(3−スルホブチル)−3−(3−スルホプロピル)
オキサカルボシアニンヒドロキシド、ナトリウム塩
【0087】色素D−2 無水−1,1′−ビス(3−スルホプロピル)ナフ
〔1,2−d〕オキサゾロカルボシアニンヒドロキシ
ド、ナトリウム塩
【0088】塗布 ハロゲン化銀8.1mg/dm2 (75mg/ft2 )、カプラ
ー16.1mg/dm2 (150mg/ft2 )及びゼラチン2
4.2mg/dm2 (225mg/ft2 )で乳剤を塗布した。
その乳剤層を、ゼラチンの重量に基づいて1.75パー
セントビス(ビニルスルホニル)メタンで硬化したゼラ
チン24.2mg/dm2 (225mg/ft2)でオーバーコ
ートした。
【0089】C−1 2−〔2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェ
ノキシ〕−N−〔4−{〔(4−シアノフェニル)アミ
ノ〕カルボニル}アミノ−3−ヒドロキシフェニル〕−
ヘキサナミド
【0090】露光 490nmより短い波長を除去するためにラッテン(Wr
atten)9フィルター(商標)及び0〜3中性濃度
段階チャートを介して濾過された色温度5500°Kで
上記塗膜を0.01秒間露光した。次いで個別の試料を
標準カラーリバーサルプロセス、詳細にはコダック(K
odak)E−6(商標)プロセスで4分間もしくは標
準カラーリバーサルプロセス、詳細にはコダック(Ko
dak)C−41(商標)プロセスで3分15秒間処理
した。「The BritishJournal of
Photography Annual」1988
は、194〜196ページにE−6プロセスを、そして
196〜198ページにC−41プロセスを記載してい
る。
【0091】比較 写真要素の構造における顕著な差異及びそれらの比較結
果を表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
【発明の効果】例1及び2を例3Cと、そして例4を例
5Cと比較することにより、ドーパントが平板状粒子乳
剤のスピードを増強することが明白である。例2を対照
例3Cと、そして例4を対照例5Cと比較することによ
り、そこでは比較される乳剤間の唯一の違いは、シアン
化物配位子6配位錯体の存在もしくは不存在であり、組
み入れられた6配位錯体が乳剤の感度を増強することが
明らかである。隔離層が20モルパーセントのヨウ化物
を含有した場合には、実質的には隔離層の存在は無い。
すなわち、この場合、隔離層は粒子の比較的高ヨウ化物
部分の一部である。組み入れられた配位錯体は、対照例
7C(ここでは亜表面層のヨウ化物濃度が2モルパーセ
ントを過える)以外は、すべての例でスピードを増強し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、伝統的なハロゲン化物層状構造平板状
粒子の断面図である。
【図2】図2は、本発明の要件を満たすハロゲン化物層
状構造平板状粒子の断面図の1つの形である。
【図3】図3は、本発明の要件を満たすハロゲン化物層
状構造平板状粒子の断面図の第2の形である。写真用に
用いられる平板状粒子の平均ECDは、10マイクロメ
ートル(μm)を越えず、そして粒子厚さはいかなる場
合も粒子直径の1.5倍未満であり、典型的には、より
小さい分数であり、図1〜3は絶対的もしくは相対的に
一定比率で拡大して描かれている訳ではない。
【図4】図4は、{100}結晶学的面である上層を伴
う臭化銀結晶構造の図面である。引き伸ばされた銀イオ
ン及び臭化物イオンのサイズは、相互に関して正確であ
る。
【符号の説明】
1…結晶構造 2…銀イオン 2a…銀イオン 3…臭化物イオン 3a…臭化物イオン 100…平板状粒子 101…主平面 103…主平面 105…ホスト層状構造物 107…積層体 109…積層体 200…平板状粒子 201…主平面 203…主平面 205…ホスト層状構造物 207…積層体 209…積層体 211…表面層 213…表面層 215…亜表面層 217…亜表面層 300…平板状粒子 301…主平面 303…主平面 305…ホスト層状構造物 307…積層体 309…積層体 311…表面層 313…表面層 315…亜表面層 317…亜表面層 319…隔離層 321…隔離層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミラ トフオロン オルム アメリカ合衆国,ニユーヨーク 14580, ウエブスター,ウイクリフ ドライブ 181

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輻射線感光性ヨウ臭化銀粒子を含んで成
    り、そのヨウ臭化銀粒子の全投影面積の少なくとも50
    パーセントが、5より大きい平均平板状性を示す平板状
    粒子により占められ、その少なくとも10パーセント
    が、 2つの対向する平行な主結晶面、 少なくとも4モルパーセントのヨウ化物含有量を有する
    ホスト層状構造物、及び上記ホスト層状構造物と上記対
    向する主結晶面との間に挿入された2モルパーセント未
    満のヨウ化物を含有する積層体を含んで成る写真乳剤に
    おいて、 上記積層体の各々が、 上記主要表面の一方を形成し、かつ20〜350Åの範
    囲内の厚さを有する表面層、並びに第VIII族第4もしく
    は第5周期の金属及び少なくとも3つのシアン化物配位
    子から成る6配位錯体を含有する上記表面層に接して直
    下に配置された亜表面層、を含んで成ることを特徴とす
    る写真乳剤。
JP4052242A 1991-03-11 1992-03-11 ハロゲン化物積層体を含有する改良された平板状粒子乳剤 Pending JPH0566511A (ja)

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