JPH0566182B2 - - Google Patents

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JPH0566182B2
JPH0566182B2 JP85179518A JP17951885A JPH0566182B2 JP H0566182 B2 JPH0566182 B2 JP H0566182B2 JP 85179518 A JP85179518 A JP 85179518A JP 17951885 A JP17951885 A JP 17951885A JP H0566182 B2 JPH0566182 B2 JP H0566182B2
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flotation
scavenger
ethyl
sulfide
ore
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JP85179518A
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Fu Yunnrun
Shannnin Wan Samyueru
Aaru Nagaraji Dei
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American Cyanamid Co
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Publication of JPH0566182B2 publication Critical patent/JPH0566182B2/ja
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    • B03D1/00Flotation
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    • B03D2203/02Ores

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、金属有価物を、卑金属硫化物鉱石か
ら回収するための浮遊選鉱法に関する。更に特
に、本発明は広い範囲のPH値に亘つて優秀な冶金
学的性能を示すある種のハイドロカルボキシカル
ボニルチオノカーバメート化合物、又はハイドロ
カルボキシカルボニルチオ尿素化合物を含んでな
る新規で改良された硫化物捕収剤に関する。 浮遊選鉱は有用な鉱物を含む鉱石を選鉱するた
めに最も広く使用されている方法の1つである。
これは特に微粉砕された有用な鉱物をその関連す
る母岩(gangue)から分離するために或いは有
用な鉱物を互いに分離するために使用される。こ
の方法は適当に調製された鉱物表面の、空気泡に
対する親和性に基づくものである。浮遊選鉱にお
いて、気泡又は泡は、起泡又は発泡剤を含む水中
で撹拌された微粉砕鉱物のパルプ中に空気を導入
することによつて形成される。浮遊選鉱法による
分離の主な利点は、多くの他の方法よりも実質的
に低価格で比較的効果的な運転ができるというこ
とにある。 現在の理論と実際は、硫化物の浮遊選鉱法の成
功が大きな程度まで他の鉱物から分離しなければ
ならない有用な硫化物鉱物に選択的な疎水性を与
える捕収剤と呼ばれる試剤に依存しているという
ことを述べている。即ちある鉱物種の他のものか
らの浮遊選鉱分離は、鉱物表面の水による相対的
な濡れ性に依存する。典型的には、表面自由エネ
ルギーはヘテロポーラーな(heteropolar)捕収
剤の吸着によつて意図的に低下せしめられる。こ
のようにして付与された疎水性コーテイングはこ
の説明の場合橋かけとして働き、結果として鉱物
粒子が空気泡に付着できるようになる。しかしな
がら本発明の実施はこの又は他の浮遊選鉱理論に
は制限されるものではない。 捕収剤の他に、いくつかの試剤も必要である。
これらの中で、起泡剤は鉱物の分離を容易にする
のに十分耐えるが、続く工程で破壊しえないほど
強くない安定な浮遊泡を付与するために使用され
るものである。最も通常に使用される起泡剤は、
パイン油、クレオゾール及びクレジル酸
(cregylic acid)、そしてアルコール例えば4−
メチル−2−ペンタノール、ポリプロピレングリ
コール及びエーテルなどである。 更にある種の他の重要な試剤例えば改変剤も、
硫化物鉱物の浮遊分離の成功に非常に関係する。
改変剤は、主たる機能が捕収でも起泡でもなく、
しかし捕収剤が吸着される又はされないというよ
うに鉱物の表面を改変するものであるすべての試
剤を含む。従つて改変剤は、抑制剤、活性化剤、
PH調節剤、分散剤、不活性化剤などとして考えら
れる。しばしば改変剤はいくつかの機能を同時に
果すことができる。ここに硫化物浮遊選鉱法の現
在の理論と実際は、すべての種類の浮遊剤の効果
が大きな程度まで鉱物パルプのアルカリ性又は酸
性の程度に依存するということを述べている。結
果としてPHを調節する改変剤は非常に重要であ
る。最も普通に使用されるPH調節剤は石灰、ソー
ダ灰、そして時には苛性ソーダである。しかしな
がら硫化物の浮遊選鉱において、石灰は最も多く
使用されている。例えば硫化物浮遊選鉱工業の主
流をなす硫化銅の浮遊選鉱では、PH値を10.5以
上、更に普通には11.0以上及びしばしば12又は
12.5程度に維持するために石灰が使用される。従
来法の硫化物浮遊選鉱法では、かの鉄の母岩硫化
物例えばピライト及びピロタイトを抑制するばか
りでなく、通常の硫化物捕収剤例えばキサンテー
ト、ジチオホスフエート、トリチオカーボネート
及びチオノカーバメートの多くの性能を改良する
ために、パルプスラリーのPHを11.0及びそれ以上
に調節することが必要である。石灰を添加するこ
とと関連する費用は非常に高くなりつつあり、工
場の運転者は殆んど又は全然石灰の添加を必要と
しない浮遊選鉱法、即ち僅かにアルカリ性、中性
又は酸性のPH値でさえ効果的に行なえる浮遊選鉱
法に興味をもつている。中性及び酸性のサーキツ
ト(circuit)浮遊選鉱法は、パルプのスラリー
が硫酸の添加によつて容易に酸性にすることがで
き且つ硫酸が溶解機(smelter)の副生物として
多くの工場で得られるから特に望ましい。それ故
にPH値の調節を必要としない或いは価格がより安
い硫酸を用いてPHを中性又は酸性の値に調節しう
る浮遊選鉱法は現在の浮遊選鉱法より好ましい。
それは現在の方法が価格のより高い石灰を用いて
少くとも約11.0の高アルカリ性値までPHを調節す
ることが必要であるからである。 現在の問題をより良く例示するために、1980年
に米国の銅及びモリブデン鉱工で使用された石灰
の量は5.5億ポンド(25万トン)に近かつた。こ
の工業の場合、石灰は用いる試剤の全量の殆んど
92.5重量%に相当し、用いる石灰のドル価は2800
万ドル以上に相当する該工業の全試剤費の約51.4
%であつた。 上述したように、個々の工場における石灰消費
量は、鉱石メートルトン当り石灰約1ポンドから
20ポンド(約0.45Kgから9.1Kg)程度の多量まで
変化しうる。ある地理学的位置、例えば南米の場
合には、石灰は殆んどない商品であり、石灰を輸
送し及び/又は輸入する費用は近年かなり上昇し
た。従来の高アルカリ性法と関連する他の問題
は、十分な高PHを達成するための多量の石灰の添
加が、工場及び浮遊装置にスケールを生成させ、
従つてきれいにするためにしばしば且つ費用のか
かる工場の停止が必要であるということである。 それ故に、石灰を硫化物浮遊選鉱に添加する必
要性を減じ或いは排除して、試剤の費用を実質的
に節約したいという強い要望があるようである。
更に硫化物鉱石の処理における石灰の減少又は排
除は、浮遊以外の単位操作例えばスラリーの取り
扱いの運転と実際を容易にすることによる他の利
点も提供しうる。 過去において、卑金属硫化物鉱石の浮遊選鉱に
はキサンテート及びジチオホスフエートが硫化物
捕収剤として使用されてきた。これらの通常の硫
化物捕収剤と関連した主な問題は、11.0以下のPH
ではピライト又はピロタイトが貧弱にしか排除さ
れないということである。更に、PHを低下させる
と共に、これらの硫化物捕収剤の捕収力も減少
し、それらを穏やかなアルカリ性、中性又は酸性
環境における浮遊に対して不適当ならしめる。PH
の低下に付随する、例えば約11.0以下の低下に付
随する上述の捕収力の減少は、捕収剤添加量を何
倍にも増やすことを必要とする。これは一般に経
済的に魅力がない。PHの低下に付随する捕収剤の
活性の低下を説明しうる多くの因子がある。捕収
剤は与えられたPHにおいて異なる硫化物鉱物と異
なるように相互作用する。一方キサンテート及び
トリチオカーボネートによつて示されるような低
PH値における貧弱な溶液安定性は、観察される弱
い捕収剤の挙動を非常に良く説明する。 上述の欠点を克服する努力は、式 によつて一般に例示されるアルキルキサントゲン
アルキルホーメートのようなキサンテートの中性
誘導体の開発に到達した。このアルキルキサント
ゲンアルキルホーメートは米国特許第2412500号
において硫化物捕収剤として開示されている。ま
た一般的な構造の他の構造的改変物は後に開示さ
れた。例えば米国特許第2608573号においては、
アルキルホーメート置換基が不飽和基を含有す
る。米国特許第2608573号において、記述される
アルキルホーメート置換基はハロゲン、ニトリル
及びニトロ基を含有する、ビスアルキルキサント
ゲンホーメートは米国特許第2602814号において
硫化物捕収剤として記述されている。これらの改
変された構造は、改変してない構造ほど多くの商
業的用途が見出されなかつた。例えばアルキルキ
サントゲンアルキルホーメートは現在マイナーレ
ク社(Minerec Corp.)から商品名MINERACA
として市販されている。MINERACA、即ちエ
チルキサントゲンエチルホーメート並びにその高
級同族体は、以下に更に詳しく記述されるよう
に、捕収力及びピライト排除性に関して11.0以下
のPHでは依然期待ができない。 浮遊鉱法においてある程度の商業的成功を収め
た他の種類の硫化物捕収剤は、一般式 を有するジアルキルチオノカーバメート又はジウ
レタン化合物を含んでなる油状の硫化物捕収剤で
ある。これらの化合物の製造及び使用と関連して
いくつかの欠点が存在する。米国特許第2691635
号には、ジアルキルチオノカーバメートの製造法
が開示されている。記述される反応の連続の3つ
の段階はひまがかかり、最終的な副生物は処理に
費用のかかる大気汚染物質のメチルメルカプタン
である。米国特許第3907854号には、ジアルキル
チオノカーバメートの改良された製造法が記述さ
れている。この方法の新規な特徴として良好な収
率と良好な純度が特許請求されているけれど、反
応の副生物が廃棄に特別な処理を必要とする於染
物質の硫化水素ナトリウムであるということが問
題である。米国特許第3590998号には、N−アル
キル置換基がアルコキシカルボニル基で結合され
ているチオノカーバメートの硫化物捕収剤構造が
開示されている。これに記述されるその製造法
は、キサンテートのチオエステルの置換反応に高
価なアミノ酸エステルを使用することを必要とす
る。この方法の副生物はメチルメルカプタン又は
ナトリウムチオグリコレートである。更にこの種
の構造的に改変されたチオノカーバメートは商業
的成功を非常に少ししか得ていない。下記に本発
明の開示から明らかになるように、ジアルキルチ
オノカーバメートは、PHがある値以下に低下する
につれて弱い捕収剤となる。 従つて本発明の目的は、新規な及び改良された
硫化物捕収剤、及びPHを高アルカリ性値に予じめ
調整する必要のない浮遊選鉱法を用いる硫化物鉱
物の選鉱法を提供することである。 本発明の他の目的は、新規な且つ改良された硫
化物捕収剤、及びピライト、ピロタイト及び他の
母岩硫化物を選択的に排除して、硫化物鉱物の品
位を上げるための浮遊選鉱法を提供することであ
る。 本発明の更に他の目的は、新規な且つ改良され
た硫化物捕収剤、及び有害な副生物又は環境汚染
物を生成しないで製造且つ使用しうる新規な種類
の硫化物捕収剤を用いる浮遊選鉱法を提供するこ
とである。 本発明の他の目的は、特に低PHでの浮遊が意図
された新規なドナー原子の組合せを含むある種の
新規な捕収剤を用いることにより、10.0又はそれ
以下のPH値において硫化物鉱物を選鉱するための
浮遊選鉱法を提供することである。 本発明の更に他の目的は、安価な硫酸をPHの調
節に使用する酸性サーキツトにおいて有用な硫化
物を選択的に浮遊させる新規で改良された方法を
提供することである。 これらの及び他の目的によると、本発明は1つ
の具体例において、ピライト、ピロタイト及び他
の母岩硫化物の選択的に排除して、硫化物鉱物の
品位を上げるための、式 [式中、R1はエチル又はフエニルであり、R2
はエチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、n−アミル、イソアミル、フエニル又はイソ
プロピルである] を有する少なくとも1種のハイドロカルボキシカ
ルボニルチオノカーバメート化合物を含んでなる
新規で改良された捕収剤組成物を提供する。本発
明の方法で用いるハイドロカルボキシカルボニル
チオノカーバメート化合物捕収剤は、2がC1〜C6
ルキル基であり、またR2がC1〜C8アルキル基で
ある上式の化合物からなる。 一般に且つ限定するものではないが、本発明の
新規で改良されたハイドロカルボキシカルボニル
チオノカーバメート捕収剤は、金属及び鉱物有価
物を卑金属硫化物鉱石から効果的且つ選択的に回
収し、一方ピライト及び他の母岩硫化物を選択的
に排除するために、鉱石トン(ton)当り約0.005
〜0.5ポンド、好ましくは約0.01〜0.1ポンド(約
2.27〜22.7g、好ましくは約4.53〜45.3g)の量
で使用しうる。本発明の新規で改良された硫化物
捕収剤は一般にパルプスラリーのPHに無関係に使
用される。これも制限を加えるものではないが、
これらの捕収剤は約3.5〜11.0、好ましくは約4.0
〜10.0のPH値で使用することができる。 他の具体例によれば、本発明は、硫化物鉱物を
含有する鉱石を粉砕して浮遊寸法の粒子とし、該
粒子を水性媒体中にスラリーとし、該スラリーを
有効量の起泡剤及び金属捕収剤で調整し、そして
所望の硫化物鉱物を浮遊選鉱法によつて母岩硫化
物鉱物に優先して起泡させることを含んでなり、
但し該金属捕収剤が上記式を有する化合物から選
択される少くとも1種のハイドロカルボキシカル
ボニルチオノカーバメート化合物を含んでなる、
ピライト及びピロライトを選択的に排除して、該
鉱石の品位を上げるための新規で改良された方法
を提供する。 特に好適な具体例において、浮遊選鉱を10.0以
下又はそれに等しい調節されたPHにおいて行ない
且つ捕収剤を浮遊槽に添加するという、硫化物鉱
物の、種々の硫化物鉱物を含有する鉱石からの回
収を高めるための新規で改良された方法が提供さ
れる。 更に他の具体例によれば、本発明は式 [式中、R1は水素であり、R2はアルキル基又
はアルケニル基であり、R3はアルキル基又はア
ルケニル基である] の化合物から選択される少くとも1種のハイドロ
カルボキシカルボニルチオ尿素化合物を含んでな
る、ピライト、及び他の母岩硫化物又は非硫化物
を選択的に排除して、硫化物鉱物を含んでなる鉱
石の品位を上げるための新規で改良された捕収剤
を提供する。本発明の方法で用いるのに特に好適
なハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素硫化物
捕収剤は、R1が水素であり、R2がC1〜C8アルキ
ルであり、そしてR3がC1〜C6アルキルである上
式の化合物を含んでなる。 一般に且つ限定するものではないが、本発明の
新規で改良されたハイドロカルボキシカルボニル
チオ尿素捕収剤は、金属及び鉱物有価物を卑金属
硫化物鉱石から効果的且つ選択的に回収し、一方
ピライト及び他の母岩硫化物又は非硫化物を選択
的に排除するために、鉱石トン(ton)当り約
0.005〜0.5ポンド好ましくは約0.01〜0.3ポンド
(約2.27〜227g、好ましくは約4.53〜136g)の
量で使用しうる。本発明の新規で改良された硫化
物捕収剤は、一般にパルプスラリーのPHとは無関
係に使用できる。再び制限するものではないが、
これらの捕収剤は約3.5〜11.0、好ましくは約4.0
〜10.0のPH値で使用することができる。 他の具体例によれば、本発明は、硫化物鉱物を
含有する鉱石を粉砕して浮遊寸法の粒子とし、該
粒子を水性媒体中にスラリーとし、該スラリーを
有効量の起泡剤及び金属捕収剤で調整し、そして
所望の硫化物鉱物を浮遊選鉱法によつてピライト
及び他の母岩硫化物又は非硫化物に優先して発泡
させることを含んでなり、但し該金属捕収剤が上
記式を有する化合物から選択される少くとも1種
のハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素化合物
を含んでなる、ピライト及び他の母岩硫化物又は
非硫化物を選択的に排除して、該鉱石の品位を上
げるための新規で改良された方法を提供する。 特に好適な具体例において、浮遊選鉱法を10.0
以下の又は10.0に等しい調節されたPHで行ない、
また捕収剤を浮遊槽に添加するという、種々の硫
化銅鉱物を含有する鉱物からの銅の回収を高める
新規で改良された方法が与えられる。 それ故に本発明は新規な種類の硫化物捕収剤及
び卑金属硫化物鉱石の新規で改良された浮遊選鉱
法を提供する。本発明のハイドロカルボキシカル
ボニルチオノカーバメート捕収剤及び方法は、予
期を越えて、例え捕収剤の添加量を減らしても通
常の硫化物捕収剤と比べて浮遊選鉱分離における
優秀な冶金学的回収を提供し、酸性、中性又は穏
やかにアルカリ性のPHの条件下に有効である。本
発明によれば、硫化物鉱物の有価物を優れて選鉱
し且つ同時に石灰消費量をかなり節約する硫化物
鉱石の浮遊選鉱法が与えられる。 本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な記
述と例示的実施例から明らかになるであろう。 本発明によれば、硫化物の金属及び鉱物有価物
は、新規な硫化物捕収剤、即ち式 [式中、R1はエチル又はフエニルであり、R2
はエチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、n−アミル、イソアミル、フエニル又はイソ
プロピルである]の化合物から選択される少くと
も1種のハイドロカルボキシカルボニルチオノカ
ーバメート化合物を含んでなる捕収剤の存在下に
おける浮遊選鉱法によつて回収される。 好適な具体例において、使用される上式のハイ
ドロカルボキシカルボニルチオノカーバメート捕
収剤は、R1がエチル又はフエニルであり、R2
エチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
n−アミル、イソアミル、フエニル又はイソプロ
ピルから選択される化合物である。 本発明による硫化物捕収剤として使用するため
の上式に含まれる化合物の例は次のものを含む: N−エトキシカルボニル−O−メチルチオノカ
ーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−エチルチオノカ
ーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−(n−プロピル)
チオノカーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−イソブチルチオ
ノカーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−(n−ペンチル)
チオノカーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−(2−メチルペ
ンチル)チオノカーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−アリルチオノカ
ーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−(2−メトキシ
エチル)チオノカーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−(2−エトキシ
エチル)チオノカーバメート、 N−エトキシカルボニル−O−(2−ブトキシ
エチル)チオノカーバメート、 N−プロポキシカルボニル−O−プロピルチオ
ノカーバメート、 N−フエノキシカルボニル−O−エチルチオノ
カーバメート、及び N−フエノキシカルボニル−O−イソプロピル
チオノカーバメートなど。 本発明のハイドロカルボキシカルボニルチオノ
カーバメートは、汚染性副生物を生成することな
しに、先ず化学反応式(1) 〔式中、R1は上述と同義であり、そしてX
はNH+ 4、Na+又はK+である〕 に従い、対応するクロルホーメート化合物をアン
モニウム、ナトリウム又はカリウムチオシアネー
トと反応させることによつて簡便に製造すること
ができる。 次いでハイドロカルボキシカルボニルイルチオ
シアネート中間体を、化学反応式(2) に従つて活性ヒドロキシル化合物と反応させる。
ここに活性ヒドロキシル化合物とは、イソチオシ
アネートと容易に反応して対応するチオノカーバ
メートを生成するヒドロキシル基を有するいずれ
かの化合物を意味する。活性ヒドロキシル化合物
の例は、ハロゲン例えばクロル、ブロム、又はヨ
ード、ニトリル及びニトロ基のような極性基で置
換された又は置換されてない、環式及び非環式
の、飽和及び不飽和の脂肪族アルコール;アリー
ルアルカノール例えばベンジルアルコール;エト
キシル化及び/又はプロポキシル化アルコール及
びフエノールを含む。 化学反応式(1)に従つてアンモニウム、ナトリウ
ム又はカリウムチオシアネートと反応させるため
の対応するクロルホーメートは、化学反応式(3) 〔式中、R4は上述の活性ヒドロキシル化合物
のいずれかを含んでなる〕 に従い、対応する脂肪族又は芳香族アルコールを
ホスゲンと反応させることによつて製造すること
ができる。更に例示すると、エトキシル化又はプ
ロポキシル化アルコールから製造されるクロルホ
ーメートは、この方法に従い、例えば 〔式中、R5はC1〜C6アルキルであり、そして
nは1〜4である〕 に従つて製造でき、並びに例えば化学反応式(5) 〔式中、R6=H又はCH3、またR7=H、CH3
Cl、Br、I、−NO2又は−C≡N〕 のように芳香族アルコール例えばフエノール、ク
レゾール及びキシレノールからも製造される。 再び上記化学反応式(1)及び(2)で示した本発明の
新規で改良されたハイドロカルボキシカルボニル
チオノカーバメート硫化物捕収剤の製造を参照す
ると、塩化ナトリウムが化学反応式(1)の反応にお
ける唯一の無毒性副生成物である。更に化学反応
式(2)において、イソチオシアネートの活性ヒドロ
キシル化合物との縮合は速く且つ完壁であり、い
ずれの汚染性副生物も遊離しない。 他に本発明によれば、硫化物の金属及び鉱物有
価物は、式 [式中、R1は水素であり、R2はアルキル基又
はアルケニル基であり、R3はアルキル基又はア
ルケニル基である]の化合物から選択される少く
とも1種のハイドロカルボキシカルボニルチオ尿
素化合物を含んでなる新規な硫化物捕収剤の存在
下に浮遊選鉱法で回収される。 好適な具体例において、使用される上式のハイ
ドロカルボキシカルボニルチオ尿素捕収剤は、
R1が水素であり、R2がC1〜C6アルキル基例えば
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、n−ア
ミル、イソアミル、n−ヘキシル、イソヘキシ
ル、ヘプチル、n−オクチル及び2−エチルヘキ
シル、或いはアリール基例えばフエニル、トリル
及びキシリルから選択され、そしてR3がC1〜C6
アルキル又はアリールから選択される化合物であ
る。 本発明に従つて硫化物捕収剤として使用するた
めの上式に含まれる化合物の例は次のものを含
む: N−エトキシカルボニル−N′−イソプロピル
チオ尿素; N−エトキシカルボニル−N′−イソブチルチ
オ尿素; N−エトキシカルボニル−N′,N′−メチルイ
ソプロピルチオ尿素; N−エトキシカルボニル−N′−アリルチオ尿
素; N−プロポキシカルボニル−N′−フエニルチ
オ尿素; N−フニノキシカルボニル−N′−イソプロピ
ルチオ尿素; N′−フニノキシカルボニル−N′−トリルチオ
尿素; N′−フエノキシカルボニル−N′−アリルチオ
尿素; 及び N′−フエノキシカルボニル−N′−シクロヘキ
シルチオ尿素など。 本発明のハイドロカルボキシカルボニルチオ尿
素は、於染性副生物を生成することなしに、先ず
方程式(1) 〔式中、R1は上述と同義であり、そしてXは
NH+ 4、Na+又はK+である〕 に従い、対応するクロルホーメート化合物をアン
モニウム、ナトリウム又はカリウムチオシアネー
トと反応させてイソチオシアネート中間体を生成
せしめることによつて簡便に製造することができ
る。 次いでハイドロカルボキシカルボニルイソチオ
シアネート中間体を、化学反応式(2) に従つて活性アミン化合物と反応させる。ここに
活性アミン化合物とは、イソチオシアネートと容
易に反応して対応するチオ尿素を生成するいずれ
かのアミン化合物を意味する。活性アミン化合物
の例は、ハロゲン例えばクロル、ブロム又はヨー
ド、ニトリル及びニトロ基のような極性基で置換
された又は置換されてない、環式及び非環式の、
飽和及び不飽和の脂肪族アミン;芳香族アミン例
えばアニリン、トルイジン、キシリジン、ベンジ
ルアミン、アルコキシ、又はアリーロキシアミ
ン;エーテルアミン及びエトキシル化及び/又は
プロポキシル化アミン及びアニリンを含む。 化学反応式(1)に従つてアンモニウム、ナトリウ
ム又はカリウムチオシアネートと反応させるため
の対応するクロルホーメートは、化学反応式(3) 〔式中、R3は上述の活性ヒドロキシル化合物
のいずれかを含んでなる〕 に従い、対応する脂肪族又は芳香族アルコールを
ホスゲンと反応させることによつて製造すること
ができる。ここに活性ヒドロキシル化合物とは、
ホスゲンと容易に反応して対応するクロルホーメ
ート物質を生成するヒドロキシル基を有するいず
れかの化合物を意味する。活性ヒドロキシル化合
物の例は、ハロゲン例えばクロル、ブロム又はヨ
ード、ニトリル及びニトロ基のような極性基で置
換された又は置換されてない、環式及び非環式
の、飽和及び不飽和の脂肪族アルコール;芳香族
アルコール例えばフエノール、キシレノール;ア
リールアルカノール例えばベンジルアルコール;
エトキシル化及び/又はプロポキシル化アルコー
ルを含む。 更に例示すれば、エトキシル化又はプロポキシ
ル化アルコールから製造されるクロルホーメート
は、この方法に従い例えば 〔式中、R5はC1〜C6アルキルであり、そして
nは1〜4である〕 に従つて製造でき、並びに、例えば化学反応式(5) 〔式中、R6=H又はCH3、またR7=H、CH3
Cl、Br、I、−NO2又は−C≡N〕 のように芳香族アルコール例えばフエノール、ク
レゾール及びキシレノールからも製造される。 再び上記化学反応式(1)及び(2)で示した本発明の
新規で改良されたハイドロカルボキシカルボニル
チオ尿素硫化物捕収剤の製造を参照すると、塩化
ナトリウムが化学反応式(1)の反応における唯一の
無毒の副生成物である。更に化学反応式(2)におい
て、イソチオシアネートの活性アミン化合物との
縮合は速く且つ完壁であり、いずれの汚染性副生
物も遊離しない。 本発明によれば、上述のハイドロカルボキシカ
ルボニルチオノカーバメート及びチオ尿素は、広
いPH範囲に亘つて、更に特に酸性、中性、僅かに
アルカリ性及び高アルカリ性の条件下に、硫化物
の鉱物有価物を卑金属硫化物鉱石から選鉱する新
規で改良された浮遊選鉱法において硫化物捕収剤
として用いられる。 本発明によれば、鉱物有価物を卑金属硫化物鉱
石から選鉱するための新規で改良された、本質的
にPHに依存しない方法は、第一に鉱石の寸法を減
じて浮遊寸法の鉱石粒子とする工程を含んでな
る。同業者には明らかなように、鉱物有価物を会
合した母岩又は価値のないものから遊離させるた
めに減じなければならない粒子寸法、即ち遊離寸
法(liberation sige)は、鉱物によつて変化し、
そしていくつかの因子例えば鉱物内の鉱物付着物
の幾何性、例えば筋模様、集塊状、コマトリツク
スなどに依存しうる。いずれの場合にも、本技術
においては通常であるように、粒子の寸法が遊離
寸法まで減ぜられたという確認は顕微鏡検査によ
つて行なうことができる。一般に及び制限を加え
るものではないが、適当な粒子の寸法は約50メツ
シユから約400メツシユまで変化しうる。好まし
くは鉱石は、約+65メツシユ〜約−200メツシユ
の浮遊寸法の粒子を与えるように寸法が減ぜられ
る。本発明の方法に用いるのに特に好ましいもの
は、寸法を減じて+100メツシユの粒子約14〜約
30重量%及び−200メツシユの粒子約45〜約75重
量%を与える卑金属硫化物鉱石である。 鉱石の寸法の減少は同業者には公知の方法で行
うことができる。例えば鉱石を−10メツシユの寸
法まで破砕し、続いて特定のメツシユ寸法までス
チール・ボール・ミル中で湿式粉砕することがで
き、或いは自発的又は準自発的粉砕又はペプル・
ミル処理を用いてもよい。鉱石の寸法減少に用い
る方法は、有効浮遊寸法の粒子が得られる限りに
おいて、本発明の方法に対して厳密でない。 PHの予じめの調整は、寸法の減少工程中に改変
剤を粉砕物に添加することによつて簡便に行なわ
れる。 パルプスラリーのPHは酸又は塩基の添加によつ
ていずれか所望の値まで予じめ調整でき、典型的
にはこの目的のためにそれぞれ硫酸又は石灰が使
用される。本方法の明確な利点は、本発明の方法
で用いる新規な且つ改良されたハイドロカルボキ
シカルボニルチオノカーバメート及びチオ尿素硫
化物捕収剤がPHの予備調整を必要としない、一般
には浮遊選鉱を鉱石パルプの自然のPHで行ないう
ることであり、この結果工程が簡単になり、費用
が節約でき、また石灰の消費量及び関連する工場
の停止が減ぜられる。従つて例えば本発明による
3.5〜11.0のPH値範囲において良好な選鉱が行な
え、約4.0〜約10.0の範囲のPH値において特に良
好な選鉱が観察された。 その後例えば遊離寸法の粒子を含んでなる寸法
を減じた鉱石を、水性媒体中にスラリーとして浮
遊しうるパルプとする。浮遊寸法の鉱石粒子の水
性スラリー又はパルプを、典型的には浮遊選鉱装
置において調整し、パルプ固体約10〜60重量%、
好ましくは25〜50重量%、特に好ましくは約30〜
約40重量%を含有するパルプスラリーとする。 本発明の方法の好適な具体例によれば、銅、亜
鉛及び鉛硫化物の浮遊は10.0以下又は10.0に等し
い、好ましくは10.0以下のPHで行われる。今回こ
のPHで浮遊選鉱を行なう場合、本発明の新規で改
良されたハイドロカルボキシカルボニルチオノカ
ーバメート及びチオ尿素捕収剤添加量を減じて
も、例外なく良好な捕収力を優秀な捕収選択性と
共に示すということが発見された。従つて本好適
な方法では、必要ならばパルプスラリーのPHを
10.0以下に又は10.0にするために硫酸が使用され
る。 いずれかの場合且ついずれかの理由のために、
パルプスラリーのPHは所望によつて、同業者には
公知の方法によりこの時点で予備調整することが
できる。 パルプスラリーを調整した後、起泡剤及び上述
した如き少くとも1種のハイドロカルボキシカル
ボニルチオノカーバメート化合物は少くとも1種
のハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素化合物
を含んでなる捕収剤を有効量で添加することによ
つてスラリーを調整する。ここに「有効量」と
は、所望の金属有価物の所望の程度の選鉱を与え
る各成分の量を意味する。 更に特に本発明の方法では、いずれか公知の起
泡剤が使用できる。例示すると、直鎖又は分岐鎖
低分子量炭化水素アルコール例えばC6〜C8アル
カノール、2−エチルヘキサノール及びメチルイ
ソブチルカルビノール(MIBC)としても公知の
4−メチル−2−ペンタノール、並びにパイン
(Pine)油、クレジル酸、ポリグリコール又はポ
リグリコールのモノエーテル及びアルコールエト
キシレートなど及びこれらの混合物が使用でき
る。一般に且つ制限を加えるものではないが、起
泡剤は通常の量で添加され、処理する鉱石トン
(ton)当り約0.01〜約0.2ポンド(約4.53〜90.6
g)量の起泡剤が適当である。 本発明の方法で使用するための新規で改良され
たハイドロカルボキシカルボニルチオノカーバメ
ート硫化物捕収剤は一般に鉱石トン当り捕収剤約
0.005〜約0.5ポンド(約2.27〜約227g)の量で添
加でき、好ましくは処理する鉱石トン当り約0.01
〜約0.3ポンド(約4.53〜136g)の量で添加され
る。銅硫化物鉱物を選択的に捕収し且つ鉄硫化物
鉱物例えばピライト及びピロタイト並びに他の母
岩硫化物を選択的に排除したい浮遊選鉱において
は、捕収剤が一般に約0.01〜約0.1ポンド(約4.53
〜45.3g)/鉱石トンの量で添加される。バルク
(bulk)の硫化物の浮遊では、後に更に詳細に記
述するように、それにより高量の捕収剤が使用さ
れるであろう。 本発明の方法に用いるための新規で改良された
ハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素硫化物捕
収剤は一般に処理する鉱石トン(ton)当り約
0.005〜約0.5ポンド、好ましくは約0.01〜約0.3ポ
ンド(約2.27〜227g、好ましくは約4.53〜136
g)の量で添加しうる。ピライト及び他の母岩硫
化物を硫化銅より選択的に抑制する浮遊選鉱で
は、用いる捕収剤の量が一般に0.01〜0.05ポンド
(約4.53〜22.7g)/トンである。 続いて本発明の方法によれば、起泡剤の有効量
と少くとも1種のハイドロカルボキシカルボニル
チオノカーバメート又はチオ尿素化合物を含んで
なる捕収剤の有効量を含有する調整したスラリー
を、通常の浮遊選鉱法に従う起泡工程に供して、
所望の硫化物の硫化物有価物を気泡濃縮物中に浮
遊させそしてピライト及び他の母岩硫化物を選択
的に排除又は抑制する。 今回驚くことに、中性の油状の捕収剤が、それ
を浮遊槽の代りに粉砕物に添加する場合に最も効
果的であるという通常の概念に対して、本発明の
新規で改良されたハイドロカルボキシカルボニル
チオノカーバメート及びチオ尿素捕収剤はそれを
粉砕物に対する如く浮遊槽に添加した場合により
効果的な回収率を示すということが発見された。
本発明の新規な捕収剤は、すべての実際の目的に
対して水に不溶であるけれど、容易に分散しうる
という明らかな利点を有する。新規な捕収剤は、
浮遊槽に添加した時、第一浮遊選鉱段階において
高銅回収率を改良された全銅回収率と一縮に提供
する。これは後に詳細に記述されることであるが
改良された浮遊動力学を示す。勿論、新規で改良
された捕収剤は通常の方法に従つて粉砕物にも添
加でき、この時にも改良された有価物鉱物の回収
率が得られる。 以上、本発明の新規で改良されたハイドロカル
ボキシカルボニルチオノカーバメート及びチオ尿
素捕収剤及びその導入法は、ある種の金属有価物
硫化物、主に銅、ニツケル、鉛及び亜鉛のそれ
を、他の母岩硫化物例えばピライト及びピロタイ
ト、及び他の母岩物質例えばシリケート、カーボ
ネートなどから選択的に濃縮し又は捕収すること
を期待する用途での使用に対して記述してきた。
しかしながらある場合には、スフアレライト
(ZnS)及び鉄硫化物即ちピライト及びピロタイ
トを銅硫化物鉱物の他に含有する鉱石において、
すべての硫化物を捕収することにも期待できる。 更に特に、多量の鉄硫化物鉱物例えばピライト
及びピロタイトを含有するある種のバルクの
(bulk)又は複雑な(complex)硫化物鉱石が存
在する。この複雑な硫化物鉱石を用いる場合、鉄
硫化物鉱物の浮遊選鉱は硫黄有価物をこれらの鉱
物から得るためにしばしば期待される。即ちこれ
は更に処理した後硫黄及び硫黄試剤にすることが
できる。これらの環境下では、バルクの硫化物の
浮遊、即ち硫化物鉱物のすべてを浮遊させ且つ捕
収する浮遊が望まれる。バルクの硫化物の浮遊
は、貴金属を含むピライト及びピロタイト鉱物か
ら貴金属を選鉱するためにも期待される。 しかしながらしばしばこれらのバルクの又は複
雑な硫化物鉱石は、いくつかの有価金属例えば
銅、亜鉛、ニツケル、コバルトなどを硫化物とし
て含有するばかりでなく、それと密接に関連して
母岩物質例えば炭酸塩並びにシリカ及び珪素物質
も含有する。 これらのバルクの又は複雑な硫化物鉱石は異常
ではなく、浮遊選鉱による品位向上に対して独特
な一連の問題を提示する。これらの鉱石に対する
バルクの硫化物の浮遊は、ピライト及びピロタイ
ト有価物が高PH値において抑制されるから、通常
の浮遊条件例えばPH10.0下において成功裏に行な
うことができない。3.0〜5.0のPH値において通常
の捕収剤例えばキサンテートを用いればバルクの
硫化物の浮遊は高いが、パルプのPHをこれらの値
まで減少させるのに硫酸を改変剤として使用す
る。これらの複雑な鉱石中に存在する炭酸塩母岩
鉱物は酸に可溶であり、結果として多量の例えば
約10〜12ポンド(約4.53〜5.44Kg)/鉱石トンの
硫酸が必要となる。これは経済的に魅力がない。
また硫酸を、アルカリ土類金属炭酸塩例えばカル
サイト、ドロマイトなどを含む鉱石と一緒に用い
ると多量の不溶性のアルカリ土類金属硫酸塩が生
成し、これが工程装置上で非常に深刻なスケール
となり、しばしば且つ費用のかかる工場の停止が
必要となる。約6.0〜9.0の範囲のパルプのPHにお
いて、通常の捕収剤例えばキサンテートを用いる
バルクの硫化物の浮遊は最適にほど遠い。 今回予期を越えて、本発明の新規で改良された
ハイドロカルボニルチオノカーバメート捕収剤
は、注意深く特定された条件下に、硫化物を含有
する鉱石からバルクの硫化物を最適に浮遊せしめ
ることが発見された。本発明のこの観点によれ
ば、最適なバルクの硫化物の浮遊は、浮遊選鉱を
中性又は僅かにアルカリ性のPH値、更に特に6.0
〜9.0のPHで行ない且つ本発明のハイドロカルボ
キシカルボニルチオノカーバメートを多量に、即
ち約0.1〜約1.0ポンド(約45.3〜453g)/トンの
添加量で、或いは異なる表現では約0.3モル/鉱
石メートルトンに等しい又はそれ以上の量で用い
ることによつて達成される。 バルクの硫化物濃縮物を、これらのPH条件下に
及び指示した捕収剤添加量で調整した後、銅、鉛
及び亜鉛の有用な硫化物を、高PH値、即ち9.0以
上のPH値での第二段階浮遊選鉱により、バルクの
濃縮物中に存在する多量の鉄硫化物から分離す
る。この場合有用な硫化物が捕収され、鉄硫化物
が選択的に抑制される。過去において、キサンテ
ート捕収剤は3.0〜5.0のPH値におけるバルクの浮
遊に使用されてきた。続く鉄硫化物を選択的に抑
制する第二段階の浮遊は、キサンテート捕収剤の
ピライト排除率がPH11.0以下では貧弱なために約
11.0のPHで行なわねばならなかつた。理解できる
ように、この第二段階の浮遊のためにPHを改変す
るのにかなりの量の石灰を添加しなければならな
かつた。今回本発明のこの観点によれば、ハイド
ロカルボキシカルボニルチオノカーバメート捕収
剤を用いる時、PH6.0〜9.0においてバルクの硫化
物の浮遊が達成され、浮遊の第二段階、即ち有用
な金属硫化物を鉄硫化物から分離するのに必要と
される石灰消費量は減ぜられる。更に本発明のハ
イドロカルボキシカルボニルチオノカーバメート
捕収剤は9.0〜11.0のPH範囲において銅、鉛及び
亜鉛に対する非常に強力な捕収剤であり、従つて
第二段階の浮遊は鉄硫化物の抑制に丁度十分なPH
値で行なうことができ、それ故にPHを11.0以上に
上げる必要がなく、石灰消費量の更なる節約とな
る。 本発明の新規で改良された捕収剤及び方法によ
つて提供される他の目的及び利点は以下の実施例
から明らかになろう。これは同業者が本発明によ
り良く理解し且つ実施できるようにするための更
なる例示にすぎない。 製造例 1 エトキシカルボニルイソチオシアネートの合成 無水硫酸カルシウムを含む乾燥管によつて湿気
から保護された還流凝織縮器、滴下斗及び機械
的撹拌機を備えた2の3ツ口丸底フラスコを加
熱マントル内に置いた。このフラスコ中に無水ア
セトニトリル700ml及びチオシアン酸カリウム194
gを入れた。注いで混合物を撹拌しながら70℃ま
で加熱し、そして外部加熱を停止した。この混合
物に、クロルギ酸エチル217gを滴下斗から40
分間に亘り、撹拌しながら添加した。発熱反応が
始まつた。混合物は粘性を増し、黄色に変つた。
添加の完了後、反応混合物の温度は77℃に達し
た。この反応混合物を外部から何も加熱しないで
3時間撹拌した。次いで反応混合物を室温まで冷
却し、沈澱を過により除去した。次いで沈澱の
残渣を無水アセトニトリルで洗浄した。液及び
洗浄液を一緒にし、減圧下に蒸発させて濃縮し
た。この残りの液体を精留塔を通して蒸留した。
この結果エトキシカルボニルイソチオシアネート
86.9gを、45℃/11mmHg又は48℃/12mmHgで
沸騰する無色の液体として得た。 製造例 2 N−エトキシルカルボニル−O−イソプロピル
チオノカーバメートの合成 エトキシカルボニネイソシアネート(製造例
1)10gに、イソプロピルアルコール40mlを添加
し、この反応溶液を撹拌によつて良く混合した。
発熱が終つた後、反応溶液を夜通し枚置し、反応
の進行を反応溶液を赤外スペクトルで監視した。
反応の完了は1960〜1990cm-1におけるN=C=S
基の吸収帯の消失によつて確認した。過剰量のイ
ソプロピルアルコールを減圧下に留去して、油状
残渣を得た。この石油エーテル(沸点35〜60℃)
からの結晶化は、融点32〜33℃のN−エトキシル
カルボニルO−イソプロピルチオノカーバメート
の無色の結晶13.1gを与えた。 製造例 3 N−エトキシルカルボニル−O−イソブチルチ
オノカーバメートの合成 製造例1のエトキシカルボニルイソチオシアネ
ート10gにイソブチルアルコール40mlを添加し
た。反応の完了後、過剰のイソブチルアルコール
を減圧下に留去した。そしてN−エトキシルカル
ボニル−O−イソブチルチオノカーバメート15g
を無色の油として得た。 製造例 4 N−フエノキシカルボニル−O−エチルチオノ
カーバメートの合成 反応手順の要約 還流凝縮器、温度計、滴下斗及び機械的撹拌
機を備えた250mlの丸底3ツ口フラスコに、酢酸
エチル100ml及びチオシアン酸カリウム9.7gを添
加した。この混合物を撹拌し、加熱した。この混
合物に、クロルぎ酸フエニル15.7gを滴下斗か
ら30分間に亘つて滴々に添加した。発熱が終つた
後、反応混合物を11/2時間撹拌した。(GCはク
ロルぎ酸フエニルが完全に反応したことを示し
た。)次いで無水エチルアルコール10mlを添加し
た。この反応混合物を撹拌し、反応進行を、イソ
チオシアン酸フエノキシカルボニルが完全に消費
されるまでIRが監視した。水50mlを添加して固
体を溶解した。この反応混合物を250mlの分液
斗に移した。有機相を進めた。これをMgSO4
乾燥し、過した。この液を揮発物の留去によ
つて濃縮した。重さ20.4gの固体を得た。固体を
ヘキサンから再結晶させた。純粋な生成物は81〜
83℃で溶融した。 上で合成したハイドロカルボキシカルボニルチ
オノカーバメートを種々の硫化物鉱石に対する捕
収剤として用い、種々のPH値における選鉱性に対
して試験し、従来法の硫化物捕収剤化合物と比較
した。次に実施例で用いる他の同族の及び/又は
類縁のハイドロカルボキシカルボニルチオノカー
ボメートは、記述するR2基を与えるべく適当な
対応する活性ヒドロキシル化合物を用いることに
より、実質的に同一の製造法で製造することがで
きた。 次の実施例の各々においては、次の一般的な製
造法及び試験法を用いた: 硫化物鉱石を〜10メツシユの寸法に粉砕した。
約500〜2000g量のこの粉砕した鉱石を、スチー
ル・ボール5.3〜10.7Kg及び固体50〜75%を含む
スチール・ボール・ミル中において約6〜14分間
或いは一般に+65メツシユ約10〜20%、+100メツ
シユ14〜30%及び−200メツシユ40〜80%の粒径
分布を有するパルプ(pulp)が得られるまで湿式
粉砕した。必要ならば石灰及び硫酸をPH改変剤と
して用いてPHを調整した。これらの改変剤を、一
般に粉砕物に添加した。用いる起泡剤をいくつか
の試験において粉砕物に添加し且つ他の試験にお
いて浮遊槽(flotation cell)に添加した。ある
試験では、捕収剤50%を粉砕物に添加し、他では
捕収剤を浮遊槽における調整の第1及び第2段階
に添加した。 起泡剤及び捕収剤添加剤を含む又は含まない寸
法の減ぜられたパルプをデンバー(Denver)12
型角形浮遊槽に移した。パルプの容量を水の添加
によつて1200〜2650mlに調節して固体約20〜45%
のパルプ密度とし、また槽内のパルプ水準をリツ
プ(lip)下約2cmにした。 捕収剤及び/又は起泡剤を、約1100〜1400rpm
で撹拌しながらパルプに添加した。パルプを2分
間調整し、PHと温度の測定をこの時点で行なつ
た。2分間の調整の終りに、空気を圧縮空気ボン
ベから約5〜7/分で供給した。浮遊選鉱を3
分間継続し、この間に第一段階の濃縮物を集め
た。次いで空気を止め、更なる捕収剤及び起泡剤
を添加し、パルプを更に2分間調整した。第二の
2分間の調整段階後、空気を通じ、第二段階の濃
縮物を集めた。浮遊時間を予じめ決めて、浮遊の
完結時に無鉱起泡(farren froth)を与えた。 第一及び第二段階濃縮物及び選鉱かすを過
し、乾燥し、試料をとり、そして銅、鉄及び硫黄
に対して分析した。すべての試験では、水道水を
必要な温度で使用した。略号tは標準トン例えば
200ポンドを示し、Tはメートルトン例えば1000
Kg又は2204ポンドを示す。 実施例 1 自然のPHでの浮遊 一連の試験において、0.3%の銅のヘツド分析
(head assay)及び1.7%のピライト(FeS2)の
ヘツド分析値を有する米国南西部の銅鉱石を使用
した。この及びすべての以下の実施例では、ピラ
イト、ピロタイト(pyrrhotite)などのような脈
石鉄鉱物を、、簡便のために単にピライトとして
言及する。主な銅鉱物をチヤルコサイト
(chaleocite)及びチヤルコピライト
(chalcopyrite)であつた。 鉱石460gを固体60%で8.5分間粉砕し、+65メ
ツシユ17.5g、+100メツシユ35.2g及び−200メ
ツシユ41%の粉径分布を有するパルプスラリーを
得た。このパルプの自然のPH、即ち石灰又は硫酸
PH改変剤を外部から添加しない時にPHは5.5であ
ることがわかつた。このパルプを、支持する捕収
剤及びMIBC/パイン油、50/50w/wを含む
0.08ポンド36.2g/鉱石トンで添加される起泡剤
と共に、固体30%で調整し、第一及び第二段階の
浮遊を上に概述た方法に従つて行つた。用いた捕
収剤及び濃縮物と選鉱かすの分析の結果を下表1
に示す。
【表】 ○R
MINEREC A、ミナーレク社、ボルチモア市
(Baltimore、Md.)、米国。
実施例A−Gにす通常の捕収剤はこのPHにおい
て本発明の実施例1のそれよりも非常に弱いこと
が明らかである。実施例1のハロイドカルボキシ
カルボニルチオノカーバメートは、試験した捕収
剤に関して最高の銅回収率ばかりでなくて、許容
しうるピライト排除率において最高の銅品質を与
えた。 実施例 2〜3 次の実施例に対しては、銅0.458%及びピライ
ト2.2%のヘツド分析値を有する米国の南西部の
銅−モリブテン鉱石を用いた。この鉱石はチヤル
コピライト、チヤルコサイト及びコベライト
(covellite)を主な銅鉱物として含有した。この
鉱石を固体63%においてスチール・ボール・ミル
で処理し、+65メツシユ約16.4%、+メツシユ30%
及び−200メツシユ43.8%の粉径分布を有するパ
ルプを得た。粉砕した鉱石パルプの自然のPHは
5.0であつた。用いた起泡剤は1:1MIBC/パイ
ン油であり、50g/Tで添加した。更に正確に且
つ有意義に比較するために、捕収剤を等モル濃度
基準で添加した。ここに0.03モル/Tは約0.01ポ
ンド4.53g/tである。更に選択率/性能指数を
試験した捕収剤の各々に対して試験した。 更に特に、この選択性/性能指数を次の方程式
で定義し且つ計算した: Icu=(100−回収されたピライト%)/(100−回収
された銅%)2 銅に対する選択性指数は、捕収剤の銅回収ばかり
でなく、ピライトを排除することに関する選択性
を尺度化する簡便な方法である。例えばある鉱石
の場合、銅の回収率90%及びピライトの回収率50
%が最適として受け入れられるならば、銅に対す
る最適選択性指数は Icu=(100−50)/(100−90)2=0.5 である。 試験した捕収剤及び得られた結果を第2表に示
す。
【表】 る結果を示す。
第2表の結果は、本発明の捕収剤、実施例2〜
3が実施例H−Pの通常の捕収剤よりも優れてい
ることを明白に示している。実施例2及び3は高
い銅回収率を、満足しうるピライト排除率と共に
示している。実施例2及び3の捕収剤だけでは最
適の0.5数に近いIcuを与えた。 実施例 4〜7 次の実施例においては、実施例2〜3と同一の
鉱石を種々の捕収剤と共に用いて試験を行ない、
本発明の捕収剤の優秀性が高添加量でも示される
か、また単にある添加量に制限されないかどうか
を決定した。試験した捕収剤、添加量及び得られ
た結果を第3表に示す。
【表】 ト
【表】 オノカーバメート
第3表のデータが示すように、実施例4及び5
の新規で改良された捕収剤はそれぞれ実施例Qの
通常の捕収剤よりも、0.04モル/Tの添加量にお
いて良好な銅回収率とIcu値を示した。更に通常
の捕収剤R−Wは0.14モル/Tの添加量において
でさえ実施例4,5,6及び7より劣つた。これ
らのデータは、PH5.0において、本発明の新規 な捕収剤が、急激に減じた添加量でさえ、例えば
実施例における量の1/5及び実施例7における量
の1/10でさえ通常の捕収剤よりも性能の優れてい
ることを示す。 実施例 8〜14 同一の鉱石を用いることにより、通常の捕収剤
と本発明の捕収剤の性能を、公知のジアルキルサ
ントゲンホーメートに対し、炭化水素の鎖長及び
構造の性能に及ぼす影響に関して比較した。試験
した捕収剤及び得られた結果を下表4に示す。
【表】
【表】 第4表に示す結果は、ジエチル同族体を除い
て、本発明の捕収剤のすべて、例えば実施例8〜
14が同一のR1及びR2基で置換された対応する通
常り捕収剤よりも良好な銅回収率を示すことを提
示している。このIcu値も対応して良好である。
実施例12のアミル同族体は最良の銅回収率と最良
のIcu値を示した。 実施例 15〜17 次の実施例では、南米の銅−モリブデン鉱石を
用いた。この鉱石は銅1.65%、ピライト2.5%65
及びモリブデン0.025%を含有した。銅はチヤル
コサイト、チヤルコピライト、コベライト、ボル
ナイト(bronite)、並びにいくつかの酸化物銅鉱
物例えばマラカイト(malachite)及びキユプラ
イト(cuprite)として存在した。鉱石は多量の
チヤルコピライトを含有するけれど、その認めう
る量がチヤルコサイト及びコベライトで取り囲ま
れていた。 −10メツシユの鉱石約500gを、スチール・ボ
ール5.3Kg及び固体63%を含むスチール・ボー
ル・ミル中で13分間湿式粉砕して、+100メツシユ
14%及び−200メツシユ62%の粉径分布のパルプ
を得た。すべての試験には、ジーゼル油10.5g/
Tも添加した。 この鉱石の自然のPHは5.5であつた。この鉱石
に対して使用される標準的捕収剤は、中性のアル
キルキサントゲンアルキルホーメート例えばエチ
ルキサントゲンエチルホーメート(MINEREC
A)、ガソリン及び4−メチル−2−ペンタノー
ル(MIBC)の、それぞれ60:30:10の混合物で
ある。用いる起泡剤はポリプロピレングリコール
モノアルキルエーテル例えばポロプロピレングリ
コールモノメチルエーテルであり、60g/Tで添
加される。混合した及び混合してない形の標準的
な捕収剤を種々の添加量において本発明の捕収剤
と比較した。なお捕収剤は上に概述した浮遊試験
法に従い、第一及び第二段階における浮遊槽に添
加した。試験結果を第5表に示す。
【表】 第5表のデータが示すように、実施例15〜17に
おいて混合してない形で示される本発明のハロイ
ドカルボキシカルボニルチオノカーバメート捕収
剤は、純粋形で又は混合した形で使用される通常
の中性のキサントゲンホーメート捕収剤と比べて
銅回収率及び品質の双方に関して優れていた。 実施例 18〜25 次の実施例では、混合した及び混合してない本
発明の捕収剤を、同一の南米の銅−モリブデン鉱
石について同一の試験法を用いることにより、但
しこの場合にはパルプスラリーのPHを調整及び浮
遊試験前に硫酸5.0Kg/Tを添加して4.0に調節す
ることにより、中性のキサントゲンホーメート捕
収剤と比較した。この場合にも捕収剤を、第一及
び第二調整段階中に浮遊槽にだけ添加した。用い
た捕収剤及び得られた結果を下表6に示す。
【表】 第6表は、実施例18〜20及び23〜25に示される
ような純粋形の或いは実施例21及び22に示される
ような混合形の本発明の捕収剤が、試験した添加
量のすべてにおいて、混合又は純粋形の標準的な
キサントゲンホーメート捕収剤と対比して強力な
捕収剤活性を有することを示す。実施例18〜25の
銅回収率は銅の品質を損なわない場合平均して約
3%高いばかりでなく、対応する標準的な捕収剤
よりも非常に低い添加量において回収率の増加が
達成される。本発明のハロイドカルボキシカルボ
ニルチオノカーバメート捕収剤の添加量の利点
は、その使用を経済的に有利にする。例えばより
安価な試験価格においてより良好な回収率とより
良好な品質が得られる。 ある鉱石を用いる場合、得られるピライト回収
率が顕著に高く且つ銅回収率に密接に追随するよ
うに見えるということを言及すべきである。顕微
鏡分析は、この鉱石中のピライトが用いた粉砕物
において銅物質と密に関連し及び/又はそれに囲
まれ、従つてこの鉱石の場合高銅回収率が高ピラ
イト回収率を与えることが避けられないことを示
した。第6表に試験した捕収剤のすべてに対して
高ピライト回収率が観察されたとしても、実施例
18〜25の捕収剤だけは、PH4.0においてこの鉱石
に関し最高のIcu値を与えた。更に第6表の実施
例22に示されるように、ハロイドカルボキシカル
ボニルチオノカーバメート捕収剤を36%だけ含有
する混合物は標準的な捕集剤で得られるよりも高
い銅回収率を与えた。 実施例 26〜27 実施例15〜25に用いたものと同一の南米の鉱石
を用いて次の実施例を行ない、本発明の捕収剤の
PHに対する敏感性を検討し且つその強酸性条件下
での効率を試験した。実施例18〜25で用いた浮遊
条件及び試剤を次の試験で用いた。捕収剤の添加
量は5g/Tであつた。硫酸を用いてパルプのPH
を指示PH値に調節した。捕収剤をそれぞれPH2.75
及び3.70で試験した。得られた結果を下表7に示
す:
【表】 第7表のデータは、本発明の捕収剤が強酸性条
件下でさえ通常の中性のキサントゲンホーメート
捕収剤よりも非常に優れており、且つ本発明のハ
イドロカルボキシカルボニルチオノカーバメート
捕収剤が一般にPHに敏感でないことを明白に示し
ている。第7表に示すように、同一の条件下にお
いて、標準的な捕収剤は20〜25%の銅回収率を与
え、一方実施例26及び27に示す本発明の新規な捕
収剤は約80%の銅回収率を与える。この結果は、
多分本発明の捕収剤の加水分解安定性が標準的な
捕収剤よりも非常に大きいためである。 実施例 28〜30 実施例2〜14で用いた銅0.458%及びピライト
2.2%のヘツド分析値を有する米国南西部の鉱石
をこれらの浮遊選鉱に用いた。用いた起泡剤は
1:1パイン油/MIBCであり、50g/Tで添加
した。硫酸を用いてPHを指示する酸性値に調節し
た。4.0のPH値に対して硫酸を約1.7Kg/Tで添加
した。 この鉱石を用いることにより、本新規な捕収剤
を多数の標準的な捕収剤に対し、酸性PH条件下に
捕収剤強度及び選択性に関して評価した。試験し
た捕収剤及び得られた結果を下表8に示す。
【表】
【表】 チルチオノカーバメート
第8表の結果は、本発明の新規な捕収剤(実施
例28〜30)が銅の回収率、銅の品質及び選択性指
数に関して通常の捕収剤(実施例TT〜DDD)よ
りも優れていることを明白に示している。水溶性
でイオン性の捕収剤、ジチオホスフエート及びキ
サンテートを用いる場合、本新規な捕収剤を用い
て得られる回収率(97%)よりも依然低い高銅回
収率(約95%)を達成するために、新規な捕収剤
に対して必要とされる量の10倍の添加量の必要な
ことが第8表から知ることができる。酸性循環の
用途に適当であると考えられる中性の捕収剤、エ
チルキサントゲンエチルホーメートを用いても、
得られる銅回収率は91〜95%の範囲にすぎない
(実施例ZZ〜DDD)。更にこの捕収剤の性能はPH
の小さな変動に非常に敏感に見える;PHの4.0か
ら3.9又は3.7への僅かな減少は銅回収率を92.3か
ら65.2%へ(参照実施例ZZ及びAAA)及び91か
ら54%へ(実施例BBBとCCC)著るしく減ずる。
そのようなことは新規な捕収剤の場合に見られな
い(参照実施例28及び29)。このPHに対する異常
なほどの安定性は、特にPHの変動が避けられない
実際の工場の条件下において、本新規な捕収剤が
通常の捕収剤よりも優れているという明白な利点
を提供する。 実施例 31〜32 浮遊槽の代りに粉砕物に添加する場合には中性
の油状の捕収剤が最も有効であるということが一
般に信じられている。この記述は、捕収剤が非常
に水に不容であり、分散しない場合に一般に真実
である。本発明のハイドロカルボキシカルボニル
チオノカーバメート捕収剤は、すべての実際的な
目的に対して水に不容性であるけれど、容易に分
散しうることが知られた。試験を工夫して、これ
らの捕収剤の分散性がその用途において更なる利
点を提供するかどうかを評価した。この関連にお
いて、2つの浮遊選鉱を行なつた。1つは捕収剤
の50%を粉砕物に、そして残りの50%を2回の浮
遊段階中に浮遊槽に添加し、また他は捕収剤の50
%を第一の浮遊段階の槽にそして残りの50%を第
二の浮遊段階の槽に添加した。この場合実施例4
〜14と同一の鉱石及び捕収剤を使用した浮遊選鉱
を行ない、濃厚物及び選鉱カスを銅に対して分析
した。得られた結果を下表9に示す。
【表】 第9表の結果は、本発明の捕収剤を粉砕物より
も浮遊槽に添加することによつて予期を越えて改
良された結果が得られることを示す。実施例31
の、32との比較は、本発明の捕収剤を槽にだけ添
加した場合、全銅回収率は例えば実施例31のCu
回収率96.3%に対して実施例32のCu回収率97.5%
のように増大することを示す。この差に対する1
つの可能な説明は、本発明の新規な捕収剤が鉄に
対して選択的であるけれど、捕収剤の銅に対する
捕収能力のいくらかが、捕収剤がスチール・ボー
ル・ミル処理/粉砕の装置内の鉄有用物に吸着す
るために粉砕工程において失なわれるかもしれな
いということである。 本発明の新規な捕収物を、粉砕物ではなくて浮
遊槽に添加することと組合せて用いることが、浮
遊の動力学において予期を越えた及びかなり劇的
な改良を提供するということは、有利に特記でき
る。更に特に、改良された動力学は第一段階での
浮遊における良好な銅改収率によつて示される。
同業者には容易に理解されるように、典型的な浮
遊法で鉱石を浮遊させて粗い(rough)濃縮物及
び選鉱かすを与える。一般には選鉱かすをすて、
粗い濃縮物を再粉砕し、再調整し、次いできれい
な(clean)浮遊選鉱に供する。これはきれいな
濃縮物及びきれいは選鉱かすを与える。一般には
よりきれいな濃縮物を乾燥し、溶融又は他の更な
る精製工程に供する。次いでよりきれいな選鉱か
すを再調整後に捕捉浮遊に供する。次いで捕捉濃
縮物をきれいな濃縮物と一緒にすることができ
る。捕捉した選鉱かすは粗い浮遊物への主たる供
給物と組合せることができる。粗い、きれいな及
び捕捉されたものの浮遊間の再調整段階におい
て、スラリーのPHは一般に上昇して、より良好な
選択性と銅の回収を提供する。 第9表のデータで示されるように、本発明の新
規な捕収剤は、槽に添加した場合、捕収剤の50%
を粉砕物に添加する時よりも非常に高い且つ迅速
な捕収剤活性を与える。捕収剤を槽にだけ添加す
る実施例32の場合、銅の約84%が第一段階浮遊選
鉱において浮遊し、一方実施例31では銅の22.1%
が第一段階で浮遊するにすぎなかつた。浮遊の改
良された動力学は、より多くの銅を含有する第1
段階の粗い濃縮物を与え、また更に試剤の消費が
試剤供給の適当な制御によつて減じうることを示
し且つ浮遊タンク中の槽数を減じうることを示唆
する。工場での生産量も増大させうる。 実施例 33〜34 次の浮遊選鉱実施例は、銅0.458%及びピライ
ト2.2%のヘツド分析を有する米国南西部の銅−
モリブデン鉱石を用いることによりPH約8.3で行
なつた。用いた起泡剤は50/50パイン油/MIBC
混合物であり、50g/Tで添加した。捕収剤は
0.01モル/T(約2g/T)で添加した。石灰を
1.76Kg/Tの量で添加して、パルプのPHを約8.3
に調整した。この鉱石に関する通常の浮遊選鉱例
は11.2〜11.3の運転PHを与えるようなものであ
り、これには石灰約4.412Kg/Tの添加を必要と
した。試験した捕収剤及び得られた結果を第10表
に示す。
【表】 ート
第10表の結果は、本発明のハイドロカルボキシ
カルボニルチオノカーバメートが通常の捕収剤、
エチルキサントゲンエチルホーメートよりも優れ
ていることを示す。実施例33及び34は実施例
EEE及びFFFの通常の捕収剤を用いる場合より
も約5%高い銅回収率を与え、銅の品質及びIcu
もかなり高かつた。これらの結果は、上記鉱石を
処理するのに必要とされる石灰消費量を60%減じ
て達成された。例えば本発明の場合石灰使用量が
1.76Kg/Tであり、一方通常の捕収剤では4.412
Kg/Tであつた。 実施例 35〜36 PHを7.2とする以外実施例33〜34に用いたもの
と同一の鉱石、起泡剤及び捕収剤添加量を用いて
同一の浮遊選鉱試験を行なつた。このPHを達成す
るために石灰約1.18Kg/Tを添加した。これは、
この鉱石に対する従来法で利用されるPH11.2〜
11.3を与えるのに必要とされる標準的な石灰添加
量4.412Kg/Tに比べて、石灰消費量の73%の減
少を意味する。試験した捕収剤及び得られた結果
を下表11に示す。
【表】 ート
第11表のデータで示されるように、PH7.2にお
いてでさえ、本発明の新規な且つ起良されたハイ
ドロカルボキシカルボニルチオノカーバメート捕
収剤は、通常の捕収剤、実施例GGG〜KKKと比
べて最良の冶金学的性能を与えた。即ち本発明の
場合、銅の回収は通常の捕収剤で得られるものよ
り4〜45%高く、また濃縮物の品質は良好であり
且つIcu値が高かつた。 実施例 37 PHを10.0とする以外実施例33〜36に用いたもの
と同一の鉱石、起泡剤及び捕収剤添加量を用いて
同一の浮遊選鉱試験を行なつた。このPHを達成す
るために石灰約2.75Kg/Tを添加した。これは、
この鉱石に対する従来法で使用される標準的な石
灰添加量4.412Kg/Tに比べて、石灰消費量の38
%の減少を意味する。PH10.0での試験結果を下表
12に示す。
【表】 ート
第12表の結果は、PH10.0において、実施例37の
ハイドロカルボキシカルボニル捕収剤が、実施例
の通常の捕収剤よりも約1%低い銅回収率を与え
るが、ピライトに対して劇的に良好な選択性を示
し、例えば実施例LLLの76%と比べて実施例37
の32%にすぎないピライト回収率を示し、これが
高Icu値に反映されることを示している。 実施例 38〜43 次の実施例では、銅約0.778%及びピライト約
57%のヘツド分析値を有する米国南西部の銅−モ
リブデン鉱石を用いた。この鉱石は、複雑な冶金
学、低い全銅回収率、高石灰消費量、及び起泡剤
の問題に関して試験したすべての鉱石のうちで最
も複雑なものの1つであつた。鉱石は主にチヤル
コサイトを含有したが、鉱石中のピライトはチヤ
ルコサイト及びコベライトで過度に取り囲かれ且
つ広く散在していた。それ故に粗に浮遊選鉱での
ピライトの分離は可能でなく、試みられなかつ
た。 鉱石880gを硫化アンモニウム500g/Tと共に
調整し、固体55.5%で6分間粉砕し、+65メツシ
ユ17.4%、+100メツシユ33%及び−200メツシユ
47.4%の粒径分布を有するパルプを得た。パルプ
を1500rpm及び固体20.4%で調整した。 この鉱石に対する標準的な運転PHは、標準的な
捕収剤、N−エチル−O−イソプロピルチオノカ
ーバメートを用いる場合、11.4〜11.5である。こ
の11.4〜11.5の運転PHを与えるのに必要とされる
石灰消費量は約3.07Kg/Tである。標準的な起泡
剤はクレジル酸であり、約150g/Tで添加され
る。 捕収剤を指示する添加量及び条件下に試験し
た。結果を第13表に示す。
【表】 第13表の結果から、本発明の新規な捕収剤(実
施例38〜40及び42〜43)は、PH11.5における標準
的な捕収剤(実施例NNN〜SSS)と比べて、PH
8.0及び9.0において優秀な冶金学に帰することが
明らかである。新規な捕収剤をPH8.0又は9.0で用
いることにより、劇的に減ぜられた石灰消費量
(PH8.0を与えるために全石灰消費量の7.5%及び
PH9.0を与えるために全体の25%)及び減ぜられ
た捕収剤添加量(PH11.5において標準的な捕収剤
に対して必要とされる0.210M/Tの代りに
0.105M/T)において許容しうる冶金学的性能
が達成しうる。 実施例 44〜47 Cu1.844%及びピライト4.2%を含有する南米の
Cu−Mo鉱石を次の試験で用いた。この銅鉱物は
主にチヤルコサイト、チヤコピライト、コベライ
ト及びボルナイトであつた。 鉱石510gを固体68%において7.5分間湿式粉砕
し、+65メツシユ24.7%、+100メツシユ38.3%及
び−200M44%の粒径分布を有するパルプを得た。
試験のすべてにおいてジ−sec−ブチルジチオホ
スフエート2.5g/Tを粉砕物に添加した。石灰
も粉砕物に添加して、浮遊選鉱において必要とさ
れるPHを達成した。パルプを浮遊槽に移し、
1100rpm及び固体32%で調整した。 この鉱石を、本発明の新規な捕収剤と共に、穏
やかにアルカリを循環させて更なる浮遊選鉱試験
に使用した。標準的な捕収剤スキームはナトリウ
ムイソプロピルキサンテート約30〜40g/T及び
ジ(sec−ブチル)ジチオホスフエート2.5g/T
からなり、標準的な浮遊選鉱のPHは10.5である。
このPHにおける石灰消費量は約0.53Kg/Tであ
る。標準的な起泡剤は1:1:1ポリプロピレン
グリコールモノメチルエーテル/MIBC/パイン
油20〜25g/Tである。試験した捕収剤及び得ら
れた結果を下表14に示す。
【表】 第14表に示す結果は、本発明の新規な捕収剤が
減ぜられた石灰消費量及び減ぜられた捕収剤添加
量において、銅回収率(銅の品質を損わない)及
びピライト排除率の双方に関し優秀な性能を示す
ことを表わしている。最も重要なことには、標準
的な捕収剤は捕収剤の添加量を増やしたとしても
PH8.0において許容できないほど低い銅回収率を
与えた。 実施例 48 先の実施例において、本発明の新規な且つ改良
されたハイドロカルボキシカルボニルチオノカー
バメート捕収剤が、粗い又は第一段階の浮遊選鉱
において、種々の鉱石に対して通常の多くの捕収
剤と比較して、石灰消費量を減じ又は石灰を使用
しない且つ捕収剤の添加量を減じても優れた性能
を示すことが提示された。実際の場合において
は、粗い濃縮物を1つ又はそれ以上の段階できれ
いにし、金属製造に対する更なる処理のための高
品質の鉱物又は銅−モリブデン鉱物を得る。 次の実施例は、精錬機などで使用する高品質の
銅濃縮物を与えるためのきれいな浮遊選鉱系にお
いて、新規な及び改良されたハイドロカルボキシ
カルボニルチオノカーバメート捕収剤を用いる例
を示す。 次の実施例では、実施例44〜47と同一の鉱石を
使用した。第一段階又は粗い浮遊選鉱は実施例1
〜47の方法に従つて行なつた。濃縮物を過し、
乾燥し、次いで再粉砕して、固体約40%のパルプ
とした。この再粉砕物のPHを石灰で調整し、粗い
濃縮物に関して前述したように再浮遊してきれい
な濃縮物及びきれいな選鉱かすを得た。きれいな
かすを、徐々にPH値を高め且つ捕収剤と起泡剤を
更に添加して又は添加しないで捕捉し、そして最
後に11.0以上のPH及び更なる捕収剤の存在下に捕
捉して、いずれか残存する銅鉱物を浮遊させ、ま
た各段階の生成物を別に分析した。 次の第15表は、比較のためにPH11.0において標
準的なナトリウムイソプロピルキサンテート捕捉
剤を用いることにより、鉱石を粗い段階の浮遊選
鉱及び第二段階又はきれいな段階の浮遊選鉱に供
することによつて得られた結果を示す。実施例48
の場合、第二段階のきれいな浮遊選鉱において更
なる捕収剤を添加した。その理由は、粗い浮遊選
鉱において添加した量がきれいな浮遊選鉱に持ち
こされるのに十分でないように見えたからであ
る。標準的な捕収剤は第二段階の浮遊選鉱に持ち
こされ、十分な量で存在した。従つて第二段階に
おいて更なる捕収剤を添加しなかつた。 得られた結果を第15表に示す:
【表】 第15表の結果は、本発明の新規な及び改良され
たハイドロカルボキシカルボニルチオノカーバメ
ート捕収剤が、標準的な捕収剤対照物と比べた
時、粗い及びきれいな浮遊選鉱の双方において優
れた性能を有していることを明白に示している。
更に特に、きれいな銅濃縮物の品質は実施例48の
場合に対照例よりも約2.5%高く(41.9対39.4%)、
また実施例48に対する粗に濃縮物における銅の品
質は同様に対照物のそれよりも3%高かつた。こ
の銅の品質を達成するための全捕収剤添加量は対
照例の30g/Tに対して実施例48の場合17g/T
にすぎなかつた。実施例48は、本発明の捕収剤を
用いる場合、捕収剤の費用を約45%節約できて良
好な銅の回収と品質が得られることを示す。実施
例48は、本発明の捕収剤の場合、より少ない量
の、例えば対照例0.951Kg/Tに対して0.226Kg/
Tの石灰を用いることにより、きれいな浮遊選鉱
工程において良好な回収率と良好な品質が得られ
ることを示す。これは石灰の消費費用の75%以上
の節約である。実施例48のきれいな濃縮物は、標
準的な捕収剤の場合よりも殆んど4%鉄含量が低
い(例えば18.6%対22.2%)。これは本発明の捕
収剤が対照物よりもピライトに対して優れた選択
性を有することを示す。本発明の捕収剤の優れた
選択性は、粗い浮遊選鉱における低いピライト回
収率、例えば標準的な捕収剤の例えば90%と比べ
ての63.7%からも明白である。更に、実施例48に
おいて本発明の捕収剤で達成される粗い浮遊選択
での銅回収率は、標準の捕収剤と比べて、その添
加量の半分以下で用いてもそれより高かつた。 実施例 49 バルクの硫化物の浮遊選鉱 次の浮遊試験では、米国東南部の銅−亜鉛−ピ
ライト−ピロタイト鉱石を用いた。これは銅をチ
ヤルコピライトとして約0.5〜0.7%、亜鉛を0.9
%、及び鉄をピロタイト及びピライトとして30〜
35%含有した。この鉱石は普通のシリケート又は
珪素質母岩のほかにカーボネート母岩物質例えば
カルサイト、ドロマイトなども多量に含有した。 運転工場からのボール・ミル処理物をすべての
試験に対して使用した。このパルプは−200メツ
シユ約40%の鉱石粒子を含有した。このパルプ約
4を、固体25%において1800rpm下に30秒間濃
硫酸1〜10ポンド(0.453〜4.53Kg)/tで改変
した。次いで捕収剤及び起泡剤を添加し、パルプ
を2分間調整した。浮遊選鉱は1800rpmで撹拌し
つつ自然の空気を流して4分間行ない、第一段階
の濃縮物を集めた。次いでパルプを更なる起泡剤
と共に30秒間調整し、第二段階の浮遊濃縮物を4
分間集めた。第一段階及び第二段階濃縮物及び選
鉱かすを過し、乾燥し、そして銅、鉄、硫黄及
び亜鉛に対して分析した。 結果を下表16に示す。通常の捕収剤はナトリウ
ムエチルキサンテートであり、また起泡剤はポリ
プロプレングリコール〔オアプレプ社(Oreprep
Inc.),OP515〕であつた。 上記実施例は、本発明の新規な及び改良された
ハイドロカルボキシカルボニルチオノカーバメー
ト捕収剤を用いて達成される、同業者には公知の
多くの通常の捕収剤に優る重大の改良及び利点を
例示する。
【表】 カーバメート
第16表の結果は、実施例49における本発明のハ
イドロカルボキシカルボニルチオノカーバメート
捕収剤が、実施例GGGG〜IIIIの通常の捕収剤と
比較して、約25%の低添加量及び約62%の低硫酸
消費量におけるバルクの硫化物の浮遊選鉱で本質
的に同等の冶金学を提供することを示す。 上記実施例は、本発明の新規な及び改良された
ハイドロカルボキシカルボニルチオノカーバメー
ト捕収剤を用いて達成される、同業者には公知の
多くの通常の捕収剤に優る重大な改良及び利点を
例示する。 製造例 5 エトキシカルボニルイソチオシアネートの合成 無水硫酸カルシウムを含む乾燥管によつて湿気
から保護された還流凝縮器、滴下斗及び機械的
撹拌機を備えた2の3ツ口丸底フラスコを加熱
マントル内に置いた。このフラスコ中に無水アセ
トニトリル700ml及びチオシアン酸カリウム194g
を入れた。次いで混合物を撹拌しながら70℃まで
加熱し、そして外部加熱を停止した。この混合物
に、クロルぎ酸エチル217gを滴下斗から40分
間に亘り、撹拌しながら添加した。発熱反応が始
まつた。混合物は粘性を増し、黄色に変つた。添
加の完了後、反応混合物の温度は77℃に達した。
この反応混合物を外部から何も加熱しないで3時
間撹拌した。次いで反応混合物を室温まで冷却
し、沈殿を過により除去した。次いで沈殿の残
渣を無水アセトニトリルで洗浄した。液及び洗
浄液を一緒にし、減圧下に蒸発させて濃縮した。
この残りの液体を精留塔を通して蒸留した。この
結果エトキシカルボニルイソチオシアネート86.9
gを、45℃/11mmHg又は48℃/12mmHgで沸と
うする無色の液体として得た。 製造例 6 N−エトキシカルボニル−N′−イソプロピル
チオ尿素の合成 イソプロピルアミン7.1g無水エチルエーテル
40mlの中溶液を、エトキシカルボニルイソチオシ
アネート(製造例1)15.5gの無水エチルエーテ
ル中溶液に、撹拌しながら30分間に亘つて滴々に
添加した。この反応容器を氷水浴で冷却した。反
応混合物を室温で放置した。反応が完了した後、
溶媒のほとんどを減圧下に留去して溶液を濃縮し
た。結晶を過によつて集め、ヘキサンで洗浄し
た。第一の結晶は8.1g、融点52.5〜54℃であつ
た。第二の晶出した結晶は7g、融点52〜54℃で
あつた。 製造例 7 N−エトキシカルボニル−N′−イソブチルチ
オ尿素の合成 エトキシカルボニルイソチオシアネート(製造
例1)5.3gの石油エーテル(沸点35〜60℃)100
ml中溶液を、氷水浴中で撹拌しながら冷却した。
この溶液に、イソブチルアミン3.9gの石油エー
テル50ml中溶液を20分間で滴々に添加した。この
反応フラスコを添加中氷水浴中で冷却した。添加
の完了後、反応フラスコを氷水浴から取り出し、
室温で夜通し放置した。この溶液を、溶媒の殆ん
どを留去することによつて濃縮した。この濃縮し
た溶液を氷水浴中で冷却した。結晶を過によつ
て集め、ヘキサンで洗浄した。生成物は7.5gで
あり、50〜52℃で溶融した。 製造例 8 N−エトキシカルボニル−N′−イソプロピル
チオ尿素及びN−エトキシカルボニル−N′−
イソブチルチオ尿素を含む液体生成物の合成 250mlの丸底フラスコに、n−オクタン11.86g
及びエトキシカルボニルイソチオシアネート(製
造例1)11.86gを仕込んだ。このフラスコを氷
水浴中に浸し、この混合物を磁気撹拌子で5分間
撹拌した。この溶液に、イソプロピルアミン2.63
g及びイソブチルアミン3.25gのn−オクタン
3.57g中溶液を滴下斗から滴滴に添加した。こ
の反応フラスコを氷水浴中に浸し、反応混合物を
アミン溶液の添加中撹拌した。次いで反応フラス
コを氷水浴から取り出し、反応混合物を反応が完
結するまで室温で撹拌した。次いで殆んどn−オ
クタンからなる揮発物を留去して反応溶液を濃縮
し、液体生成物18.34gを得た。これはN−エト
キシカルボニル−N′−イソプロピルチオ尿素及
びN−エトキシカルボニル−N′−イソブチルチ
オ尿素を1:1のモル比で含有し、またこれら2
つのチオ尿素の固体含量は87.4%であつた。 上で合成したハイドロカルボキシカルボニルチ
オ尿素を種々の硫化物鉱石に対する捕収剤として
用い、種々のPH値における選鉱性に対して試験
し、従来法の硫化物捕収剤化合物う比較した。次
の実施例で用いる他の同族の及び/又は種類のハ
イドロカルボキシカルボニルチオ尿素は、記述す
るR2基を与えるべく適当な対応する活性アミン
化合物を用いることにより、実質的に同一の製造
法で製造することができる。 次の実施例の各々においては、次の一般的な製
造法及び試験法を用いた: 硫化物鉱石を〜10メツシユの寸法に破砕した。
約500〜2000g量のこの破砕した鉱石を、スチー
ル・ボール10.7Kg及び固体63%を含むスチール・
ボール・ミル中において約8分間或いは一般に+
65メツシユ約10〜20%、+100メツシユ14〜30%及
び−200メツシユ40〜80%の粒径分布を有するパ
ルプ(pulp)が得られるまで湿式粉砕した。必要
ならば石灰及び硫酸をPH改変剤として用いてPHを
調整した。用いる起泡剤をいくつかの試験におい
て粉砕物に添加し且つ他の試験において浮遊槽
(flotationcell)に添加した。ある試験では、捕
収剤50%を粉砕物に添加し、他には捕収剤を浮遊
槽における調整の第1及び第2段階に添加した。 気泡剤及び捕収剤添加剤を含む又は含まない寸
法の減ぜられたパルプをデンバー(Denuer)12
型角形浮遊槽に移した。パルプの容量を水の添加
によつて2650mlに調節して固体約30〜35%のパル
プ密度とし、また槽内のパルプ水準をリツプ
(lip)下約2cmにした。 捕収剤及び/又は気泡剤を、約1400rpmで撹拌
しながらパルプに添加した。パルプを2分間調整
し、PHと温度の測定をこの時点で行なつた。2分
間の調整の終りに、空気を圧縮空気ボンベから約
7/分で供給した。浮遊選鉱を3分間継続し、
この間に第一段階の濃厚物を集めた。次いで空気
を止め、更なる捕収剤及び気泡剤を添加し、パル
プを更に2分間調整した。第二の2分間の調整段
階後、空気を通じ、第二段階の濃縮物を集めた。
浮遊時間を予じめ決めて、浮遊の完結時に無鉱起
泡(barren froth)を与えた。 第一及び第二段階濃厚物及び選鉱かすを過
し、乾燥し、試料をとり、そして銅、鉄及び硫黄
に対して分析した。すべての試験では、水道水を
必要な温度で使用した。略号tは標準トン例えば
2000ポンドを示し、Tはメートルトン例えば1000
Kg又は2204ポンドを示す。 実施例 50〜51 酸性循環浮遊選鉱 銅1.65%、ピライト2.5%及びモリブデン0.025
%のヘツド分析を有する南米の銅−モリブデン鉱
石を次の実施例で用いた。鉱石中に存在する銅鉱
物はチヤルコサイト、チヤルコピライト、コベラ
イト、ボルナイト及びいくつかの酸化物銅鉱物例
えばマラカイト及びキユプライトであつた。鉱石
はチヤルコピライトを多量で含有するけれど、そ
の認めうる量がチヤルコサイト及びコベライトで
囲まれていた。 この鉱石の−10メツシユの試料約500gを、ス
チール・ボール5.3Kg及び固体含有63%を含むス
チール・ボール・ミル中で約13分間粉砕し、+100
メツシユ14%及び−200メツシユ62%の粒径分布
を有するパルプを得た。この鉱石パルプは5.5の
自然のPHを有し、硫酸を用いて約4.0のPHに調整
した。各試料にはジーゼル油10.5g/Tも添加し
た。試験する捕収剤は、調整の第一及び第二段階
において浮遊槽に添加した。上に既述した浮遊法
を浮遊試験のそれぞれに使用した。 この鉱石に対する標準的な捕収剤は、エチルキ
サントゲンエチルホーメート/ジーゼル燃料油/
MIBCの60/30/10混合物並びにナトリウムジエ
チルジチオホスフエート2.5g/Tである。更に
比較をするために、ジエチルキサントゲンホーメ
ートを純粋形で並びに他の標準的な捕収剤ジアル
キルチオノカーバーメートを用いることによつて
も試験を行なつた。標準的な捕収剤並びに本発明
の新規で改良されたハイドロカルボキシカルボニ
ルチオ尿素捕収剤を第一段階及び第二段階浮遊選
鉱に供した。回収された銅の品質及びパーセン
ト、ピライトの回収パーセントを、起泡濃縮物及
び各浮遊段階の選鉱かすを分析することによつて
決定した。更に試験した捕収剤の各々に対して選
択性/性能指数を計算した。 更に特に、この選択性/性能指数を次の方程式
で定義し且つ計算した: Icu=(100−回収されたピライト%)/(100−回収
された銅%)2 銅に対する選択性指数は、捕収剤の銅回収ばかり
でなく、ピライト及びピロタイトのような母岩硫
化物を排除することに関するその選択性を尺度化
する簡便な方法である。例えばこの鉱石の場合、
銅90%及びピライト92%の回収率が最適なものと
して得られ、この鉱石を用いることによる捕収剤
の銅に対する最適な選択性指数は0.08であつた。
試験した捕収剤及び得られた浮遊選鉱の結果を第
17表に示す。
【表】
【表】 第17表のデータから、実施例50及び51に示す本
発明の新規なハイドロカルボキシカルボニルチオ
尿素捕収剤が、実施例A′〜D′の通常使用される
標準的な捕収剤混合物及び実施例E′のナトリウム
ジエチルジチオホスフエートと比較して、減少し
た添加量において優れた冶金学的結果を与えると
いうことが明らかである。更に本発明の捕収剤実
施例50及び51は実施例F′及びG′の純粋なジエチル
キサントゲンホーメート捕収剤並びに実施例
H′のイソプロピルエチルチオノカーバメートよ
り良好な性能を示した。第17表は、高銅回収率が
減少した添加量において、本発明のハイドロカル
ボキシカルボニルチオ尿素捕収剤により達成され
ることを示す。新規な捕収剤だけが必要とされる
Icu値を与えた。 実施例 52〜55 穏やかなアルカリ性PHでの浮遊選鉱 銅0.86%及びピライト7.0%のヘツド分析値を
有する米国南西部の鉱石をこれらの実施例で使用
した。主たる銅鉱物はチヤルコピライトであつた
が、鉱石はいくらかのチヤルコサイト、コベライ
ト及びボルナイトも含有した。 この鉱石510gをスチール・ボール・ミル中に
おいて固体65%で8.5分間粉砕して、+65メツシユ
5.8%、+100メツシユ19%及び−200メツシユ53.3
%の粒径分布を有するパルプを得た。石灰を用い
て、パルプのPHを指示する僅かにアルカリ性の値
に調整した。用いた起泡剤はポリプロピレングリ
コール/ポリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルの70/30混合物であり、91g/Tで添加し
た。更に有意義に比較するために、捕収剤を等モ
ル基準で用い、モル/メートルトンとして報告し
た。この鉱石に対する標準的な捕収剤は、PH11.5
で最適性能を示すことが知られているナトリウム
アミルキサンテートである。捕収剤を種々の添加
量及びPHで試験した。結果を第18表に示す。
【表】
【表】 ソブチルチオ尿素
55. 〃 〃 1.27 0
.062 10.0 88.1 9.8 21.4 0
.553
第14表の結果は、本発明のハイドロカルボキシ
カルボニルチオ尿素捕収剤が、実施例I′〜M′の標
準的なナトリウムアミルキサンテート捕収剤と比
較して、PH9.0又は10.0において及び10〜30%に
すぎない石灰消費量において同等の性能を与える
ことを示す。データは、実施例52〜53で示される
本発明の捕収剤を用いる場合、高銅回収率及びピ
ライトに対する選択性が石灰の消費量を減じて得
られるということを示す。これはこれらの捕収剤
に対して得られる高Icuからも明らかである。こ
こに標準的な捕収剤が実施例I′,I′及びL′の結果
で示されるようにPH9及び10において非常に貧弱
な性能を示すということを特記することは重要で
ある。 実施例 51〜57 穏やかなアルカリ性PHでの浮遊選鉱 ヘツド分析によつて銅1.844%及びピライト4.2
%を含有する南米の銅−モリブデン鉱石を次の実
施例で使用した。存在する銅鉱物は主にチヤルコ
サイト、チヤルコピライト、コベライト及びボル
ナイトであつた。 この鉱石510gをスチール・ボール・ミル中に
おいて7.5分間固体68%で湿式粉砕し、+65メツシ
ユ24.7%、+100メツシユ38.3%及び−200メツシ
ユ44%の粒径分布を有するパルプを得た。試験の
すべてにおいて、ジ−sec−ブチルジチオホスフ
エート2.5g/Tを粉砕物に添加した。また浮遊
中に必要なPHを得るために石灰も粉砕物に添加し
た。パルプを浮遊槽に移し、1100rpm及び固体32
%で調整した。用いた起泡剤はポリプロピレング
リコールモノメチルエーテル/MIBC/パイン油
の1/1/1混合物で、約0.04ポンド(約18.1
g)/Tで添加した。本発明の捕収剤を多くの標
準的捕収剤に対して試験し、得られた結果を第19
表に示す。
【表】 ソブチルチオ尿素
第19表のデータは、実施例56〜57に示す本発明
の新規なハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素
が9.0のPHにおいて、実施例N′〜O′に示すナトリ
ウムイソプロピルキサンテートの標準的な捕収剤
を10.5のPHで用いて得られるものと本質的に同等
の銅回収率を与えるということを示す。事実、標
準的な捕収剤は、実施例P′に示すように0.19モ
ル/Tの添加量でさえ、PH9.0において貧弱な銅
回収率を与えた。実施例56及び57に示す新規なハ
イドロカルボキシカルボニルチオ尿素捕収剤の使
用は、実施例N′〜P′の標準的な対照物と比べて、
石灰消費量が50%以上減ぜられるということを示
す。実施例56〜57の捕収剤は濃縮物において満足
しうる銅の品質を与え、ピライトに対して良好な
選択率を示した。実施例Q′及びR′に示される他
の通常の捕収剤は9.0のPHにおいて非常に貧弱な
銅回収率しか与えないということを特記すること
ができる。 穏やかなアルカリ性PHでの浮遊選鉱 次の実施例では、銅約0.778%及びピライト約
5.7%のヘツド分析値を有する米国南西部の銅−
モリブデン鉱石を用いた。この鉱石は、複雑な冶
金学、低い全銅回収率、高石灰消費量、及び起泡
剤の問題に関して試験したすべての鉱石のうちで
最も複雑なものの1つであつた。鉱石は主にチヤ
ルコサイトを含有したが、鉱石中のピライトはチ
ヤルコサイト及びコベライトで過度に取り囲かれ
且つ広く散在していた。それ故に粗い浮遊選鉱で
のピライトの分離は可能でなく、試みなかつた。
鉱石880gを硫化アンモニウム500g/Tと共に調
整し、固体55.5%で6分間粉砕し、+65メツシユ
17.4%、+100メツシユ33%及び−200メツシユ
47.4%の粒径分布を有するパルプを得た。パルプ
1500rpm及び固体20.4%で調整した。 この鉱石に対する標準的な運転PHは、標準的な
捕収剤、N−エチル−O−イソプロピルチオノカ
ーバメートを用いる場合、11.4〜11.5である。こ
の11.4〜11.5の運転PHを与えるのに必要とされる
石灰消費量は約3.07Kg/Tである。標準的な起泡
剤はクレジル酸であり、約150g/Tで添加され
る。 捕収剤を指示する添加量及びPH条件下に試験し
た。結果を第20表に示す。
【表】 ソブチルチオ尿素

【表】 第20表のデータは、実施例58〜63に示す本発明
のハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素が8.0
又は9.0のPHにおいて、実施例U′,V′及びW′の標
準的な捕収剤を10.3又は11.4のPHで用いて得られ
るものと本質的に同等の銅回収率を与えることを
示す。この時銅の品質も対比しうる。重要な結果
は、本発明の新規な捕収剤を用いれば石灰消費量
が標準的な石灰消費量の50〜75%以上も減じうる
ということである。事実実施例61〜63に示す本発
明の捕収剤の場合、8.0のPH及び0.210モル/Tの
添加量において石灰消費量が92%減ぜられ、また
9.0のPH及び0.105モル/Tにすぎない添加量にお
いてそれが72%減ぜられた。9.0のPHにおいて、
ピライトに対する選択性も許容できる。但しこの
鉱石の場合には前節で説明したように高ピライト
回収率は不可避である。実施例X′〜CC′に示す他
の通常の捕収剤のいくつかを用いた場合、非常に
貧弱な銅回収率しか得られないということは特記
する必要がある。また実施例S′〜W′の標準的な
捕収剤は8.0及び9.0のPHにおいて非常に貧弱な性
能を与えるということも特記すべきである。 前記実施例は、本発明の新規で改良されたハイ
ドロカルボキシカルボニルチオ尿素捕収剤を用い
て達成される、同業者には公知の多くの通常の捕
収剤を越えた重要な改良と利点を示している。 本方法をある好適な具体例を参照にして記述し
てきたけれど、同業者はその改変又は変化を行う
ことができる。例えばN−エトキシカルボニル−
O−アルキルチオノカーバメート及びN−フエノ
キシカルボニル−O−アルキルチオノカーバメー
トの代りに、上式の他のハイドロカルボキシカル
ボニルチオノカーバメート、例えばN−シクロヘ
キソキシカルボニル−O−アルキルチオノカーバ
メート、N−(3−ブテン)−1−オキシカルボニ
ル−O−アルキルチオノカーバメート、N−アル
コキシカルボニル−O−アルールチオノカーバメ
ート及びN−アリーロキシカルボニル−O−アル
ールチオノカーバメートなども硫化物捕収剤とし
て使用しうる。例えばN−エトキシカルボニル−
N′−アルキルチオ尿素及びN−フエノキシカル
ボニル−N′−アルキルチオ尿素の代りに、上式
の他のハイドロカルボキシカルボニルチオ尿素、
例えばN−シクロヘキソキシカルボニル−N′−
アルキルチオ尿素、N−(3−ブテン)−1−オキ
シカルボニル−N′−アルキルチオ尿素、N−ア
ルコキシカルボニル−N′−アリールチオ尿素及
びN−アリーロキシカルボニル−N′−アリール
チオ尿素なども硫化物捕収剤として使用しうる。
更に上述したように、本方法はハイドロカルボキ
シカルボニルチオノカーバメートの2種又はそれ
以上の混合物並びにハイドロカルボキシカルボニ
ルチオノカーバメート捕収剤の少くとも1種の、
例えば (a) キサンテート又はキサンテートエステル、例
えばそれぞれ
【式】又は
【式】 (b) ジチオホスフエート
【式】 (c) チオノカーバメート、例えば
【式】 (d) ジチオホスフイネート、例えば
【式】 (e) ジチオカーバメート及びその誘導体、例えば
それぞれ
【式】及び
【式】 (f) トリチオカーボネート及びその誘導体、例え
ばそれぞれ
【式】及び
【式】 及び (g) メルカプタン、例えば R10SH; 〔式中、R5はC1〜C6アルキルであり、R9
C1〜C6アルキル、アリール又はベンジルであ
り、R10はC1〜C12はアルキルであり、そして
R11はヒドロキシ又はR8である〕 から選択される他の公知の捕収剤との組合せ混合
物を捕収剤成分として用いて行なつてもよい。 本発明の方法は、銅鉱物有価物の代りに、例え
ば鉛、亜鉛、ニツケル、コバルト、モリブデン、
鉄、並びに貴金属例えば金、銀、白金、パラジウ
ム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム及びオス
ミウムを含む硫化物鉱石から他の硫化物鉱物及び
金属有価物を選鉱するために使用することができ
る。すべてそのような明白な改変又は変化は、特
許請求の範囲に定義する如き本発明の範囲と精神
を離れずして同業者が行なうことができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 [式中、R1はエチル又はフエニルであり、R2
    はエチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
    ル、n−アミル、イソアミル、フエニル又はイソ
    プロピルである] を有する少なくとも1種のハイドロカルボキシカ
    ルボニルチオノカーバメート化合物を含んでなる
    硫化物鉱物の起泡浮遊選鉱のための捕収剤組成
    物。 2 R1がエチルであり、またR2がイソプロピル
    である特許請求の範囲第1項記載の捕収剤組成
    物。 3 R1がエチルであり、またR2がイソブチルで
    ある特許請求の範囲第1項記載の捕収剤組成物。 4 PH10.0以下を有する微粉砕された遊離の寸法
    の鉱物粒子の水性スラリーを与え、該スラリーを
    それぞれ有効量の起泡剤及び金属捕収剤と共に調
    整し、次いで卑金属硫化物を起泡浮遊選鉱法によ
    り捕収することからなる硫化物鉱物を含む鉱石か
    ら鉱化物鉱物を選鉱する起泡浮遊選鉱法に於い
    て、該金属捕収剤として式 [式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、
    R2は炭素数1〜8のアルキル基である] を有する少なくとも1種のハイドロカルボキシカ
    ルボニルチオノカーバメートを使用することから
    なる改良方法。 5 該金属捕収剤を約0.005〜約0.1ポンド(約
    2.27〜45.3g)/鉱石トンの量で添加する特許請
    求の範囲第4項記載の方法。 6 該水性スラリーのPHが約3.5〜10.0である特
    許請求の範囲第4項記載の方法。 7 該金属捕収剤において、R1がエチルであり、
    またR2がイソプロピルである特許請求の範囲第
    4項記載の方法。 8 該金属捕収剤において、R1がエチルであり、
    またR2がイソブチルである特許請求の範囲第4
    項記載の方法。 9 式 [式中、R1は水素であり、R2はアルキル基又
    はアルケニル基であり、R3はアルキル基又はア
    ルケニル基である] の化合物から選択される少くとも1種のハイドロ
    カルボキシカルボニルチオ尿素化合物を含んでな
    る、卑金属硫化物鉱物を起泡浮遊選鉱するための
    捕収剤組成物。 10 R2がC1〜C8アルキルであり、そしてR3
    C1〜C6アルキルである特許請求の範囲第9項記
    載の捕収剤組成物。 11 R2がイソプロピルであり、そしてR3がエ
    チルである特許請求の範囲第9項記載の捕収剤組
    成物。 12 R2がイソブチルであり、そしてR3がエチ
    ルである特許請求の範囲第9項記載の捕収剤組成
    物。 13 R2がイソプロピルであり、またR3がエチ
    ルである上式の化合物及びR2がイソブチルであ
    り、またR3がエチルである上式の化合物の、脂
    肪族又は芳香族炭化水素溶媒中の液体混合物を含
    んでなる特許請求の範囲第9項記載の捕収剤組成
    物。 14 PHが10.0以下である微粉砕された遊離の寸
    法の鉱物粒子の水性スラリーを与え、該スラリー
    をそれぞれ有効量の起泡剤及び金属捕収剤と共に
    調整し、次いで卑金属硫化物を起泡浮遊選鉱法に
    より所望の硫化物鉱物を浮遊させる起泡浮遊選鉱
    法に於いて、該金属捕収剤として式 [式中、R1は水素又はR2であり、R2はアルキ
    ル基又はアルケニル基であり、R3はアルキル基
    又はアルケニル基である] の少なくとも1種のハイドロカルボキシカルボニ
    ルチオ尿素を使用することからなる改良方法。 15 該水性スラリーのPHが約3.5〜10.0である
    特許請求の範囲第14項記載の方法。 16 該金属捕収剤が、R1が水素であり、R2
    イソプロピルであり、またR3がエチルである上
    式の化合物及びR1が水素であり、R2がイソブチ
    ルであり、またR3がエチルである上式の化合物
    の、炭化水素溶媒中の液体混合物を含んでなる特
    許請求の範囲第14項記載の方法。
JP60179518A 1984-08-17 1985-08-16 捕収剤組成物 Granted JPS6157254A (ja)

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