JPH0565818A - エンジン用消音装置 - Google Patents

エンジン用消音装置

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JPH0565818A
JPH0565818A JP3224390A JP22439091A JPH0565818A JP H0565818 A JPH0565818 A JP H0565818A JP 3224390 A JP3224390 A JP 3224390A JP 22439091 A JP22439091 A JP 22439091A JP H0565818 A JPH0565818 A JP H0565818A
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JP
Japan
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exhaust gas
dimensional woven
fabric structure
cross
housing
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Application number
JP3224390A
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English (en)
Inventor
Akiji Anahara
明司 穴原
Yoshiharu Yasui
義治 安居
Makoto Tsuzuki
誠 都築
Ryuta Kamiya
隆太 神谷
Hiroshi Matsumoto
洋 松本
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの排気ガス中に含まれる微粒子を捕
捉する機能を有し、装置の小型化が可能なエンジン用消
音装置を提供する。 【構成】 ハウジング2には入口2aの2倍以上の断面
積を有する大径部2cが設けられ、大径部2cに配設さ
れた一対の区画板3,4間に耐熱性繊維からなる三次元
織物構造体Fが配設されている。区画板3には排気ガス
を前記三次元織物構造体Fの外側へ導く透孔3bが、区
画板4には三次元織物構造体Fの内側を出口2b側に連
通させる透孔4bがそれぞれ形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジン用消音装置に係
り、詳しくは排気ガス中に含まれる微粒子を除去する機
能を有するエンジン用消音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンは車両用のエンジンや動力用機
関として多くの産業分野に活用されている。しかし、そ
の排気ガス中に含まれる微粒子状のカーボンが環境汚染
上問題になっている。又、エンジンは騒音も大きい。エ
ンジンの排気ガス中に含まれる微粒子状のカーボン等を
捕集・除去する装置として多孔質セラミック材よりなる
ハニカム状のフィルターが使用されているが、消音作用
はほとんどなく、消音装置が別に設けられている。又、
特開平2−256812号公報には多孔性の金属円筒の
周りに電気加熱素子とセラミック繊維あるいはセラミッ
ク繊維織布を交互に巻き付けて形成した微粒子トラップ
が開示されているが、消音効果に関してはなんら記載が
ない。又、一般に消音装置には排気ガス中に含まれる微
粒子を除去する能力はない。
【0003】特開昭50−21118号公報にはエンジ
ン機関の排気ガス中の微粒子を捕捉するとともに排気騒
音を軽減させる排気ガス浄化消音装置が開示されてい
る。この装置は図10に示すように、密閉縦型円筒状の
ハウジング41内に上下一対の金網42間に無数のガラ
スビーズ、粗砂等の耐熱性小粒子43が保持された浄化
消音層44が上下2段に配設され、下部浄化消音層44
の下側に設けられた排気ガス導入室45に導入管46に
より導入された排気ガスが2段の浄化消音層44を通過
し、上部浄化消音層44の上側に設けられたガス排出室
47を経て排出管48から排出される。そして、導入管
46から排気ガス導入室45に導入された排気ガスが、
ガス排出室47を経て排出管48から排出される間に膨
張収縮を繰り返すことにより消音され、又、排気ガスが
浄化消音層44を通過する間に排気ガス中の微粒子(す
す)が相互に吸着して粗大化し、粗大化したすすが排出
管48側に別途設けた捕捉装置により捕捉されるように
なっている。又、浄化消音層44内にすすが溜まった
り、小粒子43の外周にすすが付着して目づまりが生じ
た場合には、各浄化消音層44内に配置された環状の多
孔パイプ49の小孔49aから水又は空気を噴出させて
洗浄するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開昭50
−21118号公報に開示された前記排気ガス浄化消音
装置では、浄化消音層44内にすすが溜まったり、小粒
子43の外周にすすが付着して目づまりが生じた場合に
は、多孔パイプ49の小孔49aから水又は空気を噴出
させて洗浄するとあるが、水や空気は抵抗の少ない箇所
を流れ易いため、小孔49aから噴出した水や空気は外
周にすすが付着していない小粒子43間を流れ易くな
る。そのため洗浄が効果的に行われず、水や空気が多量
に消費される。そして、水を使用した場合は洗浄後の廃
液の処理が面倒となる。浄化消音層44内に溜まったす
すや小粒子43に付着したすすを効率良く除去するには
すすを燃焼させるのが良いが、すすを燃焼した場合は温
度が1000℃近くに達し、ガラスビーズが溶融するた
め適用できない。
【0005】又、排気ガス中の微粒子を効果的に除去す
るためには浄化消音層44内に小粒子43をタイトに充
填する必要があり、背圧上昇となってエンジンの効率が
下がる。背圧上昇を抑えて正常な状態でエンジンの運転
を行うためにはろ過面積を広くする必要があり、装置が
大型化し自動車用としては適用が難しい。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであってその目的は、エンジンの排気ガス中に含まれ
る微粒子を捕捉する機能を有し、しかも装置の小型化が
可能なエンジン用消音装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明においては、ハウジングに入口の断面積より2
倍以上の断面積を有する大径部を設け、該大径部にその
断面積が入口の断面積より大きな流路狭隘部を排気ガス
の通過経路に沿って少なくとも2箇所設け、対向する流
路狭隘部間に上流側の流路狭隘部を通過した排気ガスが
直接下流側の流路狭隘部へ進入するのを阻止するため排
気ガスの通過経路をさえぎる状態で耐熱性繊維からなる
三次元織物構造体を設けた。
【0008】
【作用】ハウジングの入口から消音装置内に流入した排
気ガスは一旦膨張した後、流路狭隘部を通過する際に絞
られて収縮され、上流側の流路狭隘部を通過した後再び
膨張し、耐熱性繊維からなる三次元織物構造体を通過し
た後、下流側の流路狭隘部を通過する際に再び絞られる
とともに該流路狭隘部を通過した時点で再膨張後、出口
から排出される。消音装置内に流入した排気ガスが出口
から排出されるまでに膨張、収縮を繰り返すことと、三
次元織物構造体を通過する際に騒音源である振動エネル
ギーが三次元織物を構成する繊維の微振動により吸収、
緩和されることにより騒音が低減される。又、三次元織
物構造体を通過する際に、排気ガス中の微粒子が捕捉さ
れる。三次元織物構造体はそれ自体が形態保持機能を有
するため、排気ガスの通過に対して変形が少なく、形態
維持のための補強材が不要なるため、ろ過面積が大きく
なる。又、立体的に交錯した繊維に囲まれた空隙に、捕
捉された堆積物が蓄積されるため、長期間にわたりろ過
効果が持続される。
【0009】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を具体化した第1実施例を図
1〜図6に従って説明する。図1に示すように、消音装
置1のハウジング2は中央部に大径部としての本体部2
cが円筒状に形成されるとともに入口2a側及び出口2
b側がそれぞれ縮径となるように形成されている。本体
部2cの断面積は入口2aの断面積の2倍以上に形成さ
れている。本体部2cの内部には流路狭隘部を形成する
ため、一対の円形状の区画板3,4が排気ガスの流れる
方向と直交する状態で、その周面がハウジング2の内面
に嵌合する状態で固定配置されている。両区画板3,4
の互いに対向する面には円筒状の三次元織物構造体Fの
内径と同径の突部3a,4aが複数箇所(この実施例で
は19箇所)所定間隔をおいて互いに対向する状態で形
成されている。三次元織物構造体Fは対向する突部3
a,4aにその両端が嵌合されるとともに、三次元織物
構造体Fと突部3a,4aとの嵌合部からの漏れを防止
するため、三次元織物構造体Fはその外側から板ばね等
の締付部材5により強固に締付け固定されている。
【0010】入口2a側の区画板3にはハウジング2内
に導入された排気ガスを前記三次元織物構造体Fの外側
へ導くため、図1及び図2に示すように前記突部3aの
周囲と対応する箇所に流路狭隘部としての透孔3bが形
成されている。又、図1及び図3に示すように出口2b
側の区画板4には各突部4aと対応する位置に、三次元
織物構造体Fの内側をハウジング2の出口2b側に連通
させるための流路狭隘部としての透孔4bが形成されて
いる。すなわち、各三次元織物構造体Fは上流側の透孔
3bを通過した排気ガスが直接下流側の透孔4bへ進入
するのを阻止するため排気ガスの通過経路をさえぎるよ
うに、一端が入口2a側の区画板3に形成された突部3
aにより閉塞され、他端が透孔4bを介して開放された
状態で互いに平行、かつ排気ガスの流れる方向に対して
も平行に配置されている。流路狭隘部のうち少なくとも
一方の断面積すなわち透孔3b,4bの一方の断面積の
合計は大径部2cの断面積の3割以下が好ましい。
【0011】なお、ハウジング2はその軸芯を含む平面
で2分割可能に形成され、ハウジング2内への区画板
3,4及び三次元織物構造体Fの組付けは、三次元織物
構造体Fが組付けられた区画板3,4を2分割された一
方のハウジング2の中央部に嵌合した後、他方のハウジ
ング2を一方のハウジング2の端面との間に隙間がない
状態で組付け、両ハウジング2を図示しない締め付け部
材により固定することにより行われる。区画板3,4と
ハウジング2の内面との間及びハウジング2の接合面間
には必要に応じてシール材を介装する。又、ハウジング
2を本体部2cを構成するブロックと、本体部2cを挟
んだ前後2個のブロックの合計3個に分割し、各ブロッ
クの端部間に区画板3,4を挟んだ状態で締め付け部材
により固定してもよい。
【0012】三次元織物構造体Fは図5及び図6に示す
ように、円周方向に多層(図では4層)に巻かれた周方
向糸6と、周方向糸6の内層の内側と外層の外側で折り
返すように軸方向と放射方向に連続して蛇行状態に挿入
された多数(図では16本)の半径方向糸7とから構成
されている。半径方向糸7は円周方向に等間隔で挿入さ
れ、隣接する半径方向糸7の折り返し位置が軸方向にお
いて互いに位相がずれた状態に配置されている。隣接す
る半径方向糸7が互いに位相のずれた状態で折り返され
ることにより、三次元織物構造体Fの厚さ方向における
周方向糸6の結合が高められる。
【0013】三次元織物構造体Fは本願出願人が先に提
案した三次元織物の製造方法(特開平2−221440
号公報)に準じて製造される。周方向糸6及び半径方向
糸7の繊維素材は高温度(300〜600℃)の排気ガ
スに耐え得るように、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、チ
ラノ繊維(珪素、チタン、炭素、酸素から成る非晶質の
耐熱性に極めて優れた繊維、宇部興産の商品名)等のセ
ラミック繊維や金属繊維等の耐熱性に優れた無機繊維が
使用される。金属繊維は耐熱性は良いが、燃焼ガス中の
硫黄成分により劣化される可能性があるため、耐久性に
優れたセラミック繊維が好適である。
【0014】三次元織物構造体F内では糸相互の交錯・
圧着により、糸は与えられた空間を充填するように外形
が多角形状をなすが、糸を構成する繊維本数が少ない
と、空間を均整に埋め尽くすことができず、ランダムに
空隙を生じ、捕集効果にばらつきがでる虞がある。従っ
て、1本の糸束の構成繊維本数は、少なくとも70本以
上の細い繊維の集合体であることが望ましい。又、1本
の単繊維の直径も100μm以下、望ましくは20μm
以下の細いしなやかな繊維である方が空間の充填効果が
大きく好適である。
【0015】又、三次元織物構造体Fの全容積中に繊維
の占める容積比率は、35%以上好ましくは40%以上
である。三次元織物構造体を構成する各成分の繊維束
(糸)相互を圧着して、繊維束の交錯点に生ずる空隙を
充分に充填するには、繊維束の外形形状を繊維束周辺の
空隙を埋めるように多角形状に変形させる必要があり、
そのためには繊維相互が緊密に密着されるように前記の
含有率とする必要がある。又、繊維の充填密度は高い方
が細かい粒子を除去することができるが、排気ガスの通
過抵抗が増大するため、両者の兼ね合いで決定すること
が重要で、それには三次元織物構造体Fの厚みも適切に
選ぶ必要がある。
【0016】次に前記のように構成された消音装置1の
作用を説明する。ハウジング2の排気ガスの通過経路の
断面積は一定ではなく、図4に示すように入口2a及び
出口2bが最小で、大径部2cの部分が最大となる。そ
して入口2a及び出口2bの端部から大径部2cに向か
って断面積が徐々に増加し、流路狭隘部である区画板
3,4の透孔3b,4bと対応する部分で急に減少する
ようになっている。従って、入口2aからハウジング2
内に導入された排気ガスは一旦膨張した後、区画板3の
透孔3bを通過する際に分岐されるとともに絞られて流
速を増し、透孔3bを通って各三次元織物構造体Fの外
周部に導かれる。両区画板3,4に挟まれた区域には三
次元織物構造体Fが配設され、透孔3bを通過した排気
ガスは直接透孔4bへ進入できず、振動可能な繊維質壁
面を構成する三次元織物構造体Fを外側から内側へと通
過した後、透孔4bを経て出口2bへ向かう。排気ガス
は三次元織物構造体Fをある程度自由に通過し、一旦流
速は低下するが、透孔4bを通過する際に再び絞られて
増速し合流部2dで減速され、流路のせばまりと共に増
速されつつ出口2bから排出される。すなわち、入口2
aから消音装置1内に流入した排気ガスは出口2bから
排出されるまでに流路の変化によって流速の変化を繰り
返すことと、振動可能な繊維質壁面を構成する三次元織
物構造体を通過することにより騒音が低減される。又、
排気ガスが三次元織物構造体Fを外側から内側へと通過
する際に排気ガス中の粒子等がろ過され、清浄になった
排気ガスが他方の区画板4の透孔4bを経て出口2bか
ら排出される。
【0017】従来、消音効果を得るには、排気騒音を持
った排気ガスが通過経路を移動する際にその速度変化を
繰り返させることが行われていた。そして、その繰り返
し回数が多いほど効果的であるが、背圧の上昇、スペー
スの制約、コストの問題等からその回数が決定されてい
た。本発明の装置では排気ガスの通過経路をさえぎる状
態で振動可能な繊維質壁面を構成する三次元織物構造体
Fを配設することにより、従来より流速変化を繰り返す
回数が少なくても消音効果が大きくなった。排気ガスの
通過経路に三次元織物構造体Fを配設して排気ガスを通
過させると、流路の拡大、縮小を多段に重ねなくても消
音効果が大きくなる理由は、排気ガス中の微粒子を捕捉
するためセラミックなどの固体のフィルターを使用した
場合は排気ガスの通路となる微細な孔の周囲が堅い固体
であるため振動しないのに対して、三次元織物構造体F
の場合は多数本の繊維が多重に束ねられて構成されてい
るため、排気ガスが三次元織物構造体Fを通過する際に
騒音源である振動エネルギーが三次元織物構造体Fの繊
維の微振動により吸収、緩和されるためと推定される。
この効果を得るには排気ガスが三次元織物構造体Fを通
過する際、繊維に強く作用して音波の振動を三次元織物
構造体Fの振動に変換して自らの振動エネルギーを減衰
させる必要があるため、三次元織物構造体Fは適度の厚
みをもち、目の詰まっている方が効果的である。三次元
織物構造体Fの代わりに適当な芯材(多孔性の金属筒
等)に通常の織物を貼り付けたり巻き付けたようなもの
は、繊維の振動を喚起させ得ず、騒音低減効果が乏しい
ため好ましくない。
【0018】三次元織物構造体Fは排気ガス中の微粒子
の捕捉、除去及び消音作用を行うとともにそれ自体が形
態保持機能を有するため、形態維持のための補強材(芯
材)が不要となり、排気ガスの通過の際に繊維が振動し
易く消音効果が大きくなる。三次元織物構造体Fの繊維
密度が粗で単位面積当たりの通気性が大きすぎると、排
気ガスが繊維と接触することなく三次元織物構造体Fを
通過するため、排気ガス中の微粒子の捕捉、除去効果が
乏しく消音効果への寄与も少ない。従って、微粒子の捕
集効果を高めるためにも、通気性の比較的低い、密な厚
い三次元織物構造体Fを使用する必要がある。通気性の
低いすなわち通気抵抗の大きな三次元織物構造体Fで排
気ガスの流路をさえぎりしかも通過面積が小さいと、排
気ガスの背圧が上昇しディーゼルエンジンの効率が低下
する。しかし、この実施例のように三次元織物構造体F
を流路に平行に配設することにより通過面積が拡大さ
れ、三次元織物構造体Fの単位面積当たりの通気性が低
くても前記背圧の上昇が抑制されディーゼルエンジンの
効率低下が防止される。
【0019】又、多数の孔が形成された金属製円筒に平
面布を巻付けた場合と異なり、ろ過面積が円筒側面全体
となって実質的なろ過面積が大きくなるとともに、高温
の排気ガスが流れる場合に、芯となる金属製円筒と繊維
の熱膨張率の違いで両者の間隙にずれを生じ、ろ過性能
が不安定となるという問題も確実に回避される。又、三
次元織物構造体Fを構成する立体的に交錯した繊維に囲
まれた空隙に、捕捉された堆積物が蓄積されるため、長
期間にわたりろ過効果が持続される。
【0020】又、三次元織物構造体Fが耐熱性繊維で構
成されているため、使用によりろ過効果がある程度低下
した時点で消音装置1を排気ガス管路から取り外し、加
熱炉で加熱して堆積物を燃焼除去することにより、ろ過
機能を再生することができる。
【0021】4200ccのディーゼルエンジンを使用
してディーゼルエンジンの回転数を変えて、本発明の消
音装置あるいは標準的なマフラーを排気管路に装備した
場合と、マフラー無しの場合について騒音測定した試験
結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように本発明品はエンジ
ン回転数の広い範囲にわたって標準マフラーとほぼ同等
の消音効果がある。 (実施例2)次に第2実施例を図7に従って説明する。
この実施例の消音装置1は前記実施例の三次元織物構造
体Fの外周面にセラミック繊維8が互いに圧着された状
態で巻き付けられている点と、ハウジング2の入口2a
側及び出口2b側の構造が変更されている点とが前記実
施例と異なっている。ハウジング2内の入口2aと区画
板3との間の空間には、入口2aからハウジング2内に
導入された流体を区画板3に形成された各透孔3bに向
かって案内するロート状のフィン9が設けられている。
又、区画板4と出口2bとの間の合流部2dには流路狭
隘部を構成するじゃま板10が配設されている。
【0024】前記実施例のように三次元織物構造体Fだ
けを設け、その厚さを大きくすることによりカーボン微
粒子の捕捉機能は充分確保できるが、三次元織物構造体
Fを厚くする代わりにこの実施例のように三次元織物構
造体Fの外周にセラミック繊維8を巻き付けてもよい。
巻き付ける層数は目的に応じて増減される。三次元織物
構造体Fは組織が円周方向にむらがなく、円周方向糸の
層がしっかり束ねられているので堅牢なため、外周から
多層にセラミック繊維8が巻き付けられても形態保持に
問題はない。
【0025】消音装置1は三次元織物構造体Fが配置さ
れた大径部2cより入口2a側の径が小さいため、入口
2aと三次元織物構造体Fの配置箇所との間になにもな
い場合は、排気ガスがハウジング2の中央部に配置され
た三次元織物構造体Fに多く集中しがちであり、堆積物
の量も中央の三次元織物構造体Fが最も多い傾向があ
る。ところが、前記のようなフィン9を設けた場合は、
ハウジング2内に導入される排気ガスが中央部の三次元
織物構造体Fに集中せずに、全ての三次元織物構造体F
と対応する箇所に均一に流れ、全ての三次元織物構造体
Fが有効に機能してろ過効果の持続性が向上する。
【0026】又、出口2b側の合流部2dにじゃま板1
0が配設されているため、ハウジング2の中央部に排気
ガス流が集中するのが防止されるとともに、透孔4bか
ら合流部2dを経て出口2bから排出される排気ガスの
流速変化の回数が前記実施例より多くなり、消音効果が
向上する。
【0027】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、三次元織物構造体Fの形状を円
筒状に代えて図8に示すように四角筒状に形成したり、
図8及び図9に示すように三次元織物構造体Fの内側か
ら外側に向かって排気ガスが通過する構成にしてもよ
い。又、三次元織物構造体Fとして周方向糸6及び半径
方向糸7の他に三次元織物構造体Fの軸方向に延びる軸
方向糸をも含む構造としてもよい。軸方向糸を有する場
合は三次元織物構造体Fの形態維持機能が向上する。
又、通過面積を増大させるため径の異なる円筒状の三次
元織物構造体Fを同心円状に配列したり、円筒状の三次
元織物構造体Fに代えて平板状の三次元織物構造体Fを
両区画板3,4にその端部がそれぞれ固定された状態で
流路と平行に配設したりしてもよい。
【0028】又、前記耐熱性繊維で構成された三次元織
物構造体Fの全面あるいは一部に発熱性線条を織り込
み、ろ過効果がある程度低下した時点で排気ガスの供給
を停止して、発熱性線条を発熱させながら空気流を供給
して堆積物を燃焼させようにしてもよい。三次元織物構
造体Fの全面に発熱性線条を織り込んだ場合は、発熱性
線条を発熱させることにより全体の堆積物が燃焼する。
又、三次元織物構造体Fの一部に発熱性線条を織り込ん
だ場合は、空気流を発熱性線条のある側から流し、堆積
物の燃焼熱を利用して逐次風下側へ類焼させる。この場
合は消音装置1を排気ガス管路から取り外さずに堆積物
の除去が可能となる。発熱性線条としてはニクロム線や
カンタル線(二珪化モリブデン(Mo Si2)と容積比で
約20%のガラス相セラミック添加物を主体としたサー
メット材料で、1800°Cまでもの高温度発熱体とし
て使用され、カンタルスーパーの商品名を持つカンタル
・ガデリウス株式会社の製品)等、電気抵抗の大きな金
属線条が通電の有無や条件により発熱量をコントロール
できるので好ましいが、特に限定されない。そして、こ
れらの発熱性線条を前記耐熱性繊維と引き揃え状に用い
て三次元織物構造体Fの製織に使用してもよいが、これ
らの金属線条は前記耐熱性繊維に比べて直径が太く、剛
性も高いため織物内に織りこむことなく三次元織物構造
体Fの内層又は外層に圧着状に配列して用いてもよい。
【0029】又、三次元織物構造体Fを耐熱性繊維で構
成するとともに、消音装置1に組み込まれた三次元織物
構造体Fに対して火炎を放射可能なバーナーノズルを消
音装置1に装備し、バーナーノズルから火炎を放射して
堆積物を燃焼させるようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、エ
ンジンの排気ガス中に含まれる微粒子を捕捉する機能を
有し、しかも流速変化の回数が少なくても充分な消音効
果が得られ、装置の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の消音装置の概略断面図である。
【図2】消音装置を入口側から見た概略斜視図である。
【図3】消音装置を出口側から見た概略斜視図である。
【図4】消音装置の流路の断面積の変化を示す図であ
る。
【図5】図6のA−A線断面図である。
【図6】三次元織物構造体の概略断面図である。
【図7】第2実施例の消音装置の概略断面図である。
【図8】変更例の消音装置を入口側から見た概略斜視図
である。
【図9】同じく消音装置の概略断面図である。
【図10】従来装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1…消音装置、2…ハウジング、2a…入口、2b…出
口、2c…大径部、3,4…流路狭隘部を構成する区画
板、3b,4b…流路狭隘部としての透孔、6…周方向
糸、7…半径方向糸、8…セラミック繊維、F…三次元
織物構造体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 隆太 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 松本 洋 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに入口の断面積より2倍以上
    の断面積を有する大径部を設け、該大径部にその断面積
    が入口の断面積より大きな流路狭隘部を排気ガスの通過
    経路に沿って少なくとも2箇所設け、対向する流路狭隘
    部間に上流側の流路狭隘部を通過した排気ガスが直接下
    流側の流路狭隘部へ進入するのを阻止するため排気ガス
    の通過経路をさえぎる状態で耐熱性繊維からなる三次元
    織物構造体を設けたエンジン用消音装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101289312B1 (ko) * 2012-11-14 2013-07-24 한국기계연구원 소음기

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KR101289312B1 (ko) * 2012-11-14 2013-07-24 한국기계연구원 소음기

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