JPH06108820A - 耐熱性フィルタ - Google Patents

耐熱性フィルタ

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Publication number
JPH06108820A
JPH06108820A JP4256924A JP25692492A JPH06108820A JP H06108820 A JPH06108820 A JP H06108820A JP 4256924 A JP4256924 A JP 4256924A JP 25692492 A JP25692492 A JP 25692492A JP H06108820 A JPH06108820 A JP H06108820A
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JP
Japan
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filter
exhaust gas
permeable
ceramic
fibers
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JP4256924A
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English (en)
Inventor
Akiji Anahara
明司 穴原
Makoto Tsuzuki
誠 都築
Ryuta Kamiya
隆太 神谷
Hiroshi Matsuura
宏 松浦
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタに堆積したパティキュレートの燃焼
除去時の局部的な昇温によっても破壊し難く、長時間の
排ガス処理を行っても背圧上昇が実質的に見られない耐
熱性フィルタを提供する。 【構成】 円筒状フィルタ15は円筒状に形成された第
1の通気性隔壁2及び第2の通気性隔壁3が、第1の通
気性隔壁2が内側となる状態で同心円状に配置されてい
る。両通気性隔壁2,3はいずれもセラミック繊維から
なる円筒織物で構成されている。両通気性隔壁2,3間
にはセラミック短繊維で構成された不織布からなるろ過
層4aが充填されている。被ろ過流体は第1の通気性隔
壁2から第2の通気性隔壁3に向かって流れるように使
用される。短繊維がろ過層4aから脱落しても、第2の
通気性隔壁3によりフィルタ外に流出するのが阻止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性フィルタに係り、
詳しくは高温度のエンジン排気ガスに含まれるパティキ
ュレート(カーボン微粒子とエンジンオイル、未燃燃料
の混合物)を効果的に捕集できるとともに、捕集したパ
ティキュレートの燃焼除去に支障を来さない耐熱性フィ
ルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれ
るパティキュレートを除去する排ガスろ過装置として、
従来、種々のものが知られており、例えば次のようなも
のがある。
【0003】ハニカム状のフィルタをセラミックで形
成し、ハニカム構造を構成する多数の室の端部を封止材
で交互に塞ぎ、排ガスをハニカム構造の薄い壁面を通過
させ、壁面の微細な孔にパティキュレートを捕集するも
の(特開平2−14711号公報)。
【0004】微小間隙を形成するように交錯されたス
チールワイヤ製交錯体の表面をセラミック膜で被覆した
もの(実開昭64−21209号公報)。 エンジンの排気管に接続される吸気口を一端に有する
とともに排気口を他端に有する容器状本体と、容器状本
体に内蔵され金網により保持されたスチールウールを含
むフィルタとを備え、容器状本体の上部にポンプを介し
て水槽を接続し、容器状本体の下部に排水口を設けたも
の(実開平2−122110号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】のフィルタは材質が
セラミックであるため、温度分布の不均衡による熱歪や
機械的な衝撃で破損し易い。従って、使用によりフィル
タに捕集されたパティキュレートを除去してフィルタを
再使用するためパティキュレートを燃焼除去する際に、
カーボン微粒子の燃焼に伴う局部的な昇温による熱歪で
破壊し易いという問題がある。又、堆積したパティキュ
レートを燃焼させる場合、パティキュレート全体を一度
に燃焼させるのではなく、フィルタの一端からパティキ
ュレートの燃焼熱を利用して逐次風下側へ類焼させる。
そのとき、堆積量が少ないと燃焼熱が不充分となって燃
え残りができ、再生が不完全のため背圧(エンジンのイ
グゾーストからフィルタ装置の入口までの間の圧力)上
昇に到る場合もある。
【0006】の構成では、スチールワイヤを交錯させ
てパティキュレートを捕捉する微小間隙を形成している
が、スチールワイヤはあまり細くできないため、微小間
隙を効率良く形成することができない。捕捉された堆積
物を燃焼除去する際に、スチールワイヤとセラミック膜
との熱膨張率の違いにより、セラミック膜が剥離すると
いう問題がある。
【0007】のものは、フィルタに捕捉された堆積物
の除去を水洗で行う構成となっているが、水洗の場合は
堆積物を完全に除去するのが難しい。又、排ガスには硫
黄酸化物による酸性成分が含まれているため、スチール
ウールが高温度酸性雰囲気中で腐食されるという問題も
ある。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は堆積したパティキュレートの燃
焼除去時の局部的な昇温によっても破壊し難く、長時間
の排ガス処理を行っても背圧上昇を僅かに抑えることが
できる耐熱性フィルタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明においては、通気性の隔壁間に耐熱性繊維をラ
ンダムに集積したろ過層を設け、前記隔壁のうち少なく
とも被ろ過流体の通過方向下流側に配置される隔壁を耐
熱性繊維からなる面状組織物で形成した。
【0010】前記通気性の隔壁は円筒状に形成するとと
もに、同心円状に配置するのが好ましい。
【0011】
【作用】本発明のフィルタでは、通気性の隔壁間に設け
られた耐熱性繊維をランダムに集積したろ過層により、
ろ過すべき流体中の不純物が捕捉される。すなわち、ラ
ンダムに集積された耐熱性繊維が立体的に交錯して形成
された空隙に、不純物が捕捉されるとともに蓄積され、
長期間にわたりろ過効果が持続される。従って、排ガス
ろ過装置として使用した場合、長時間の排ガス処理を行
っても背圧上昇は僅かに抑えられる。ろ過層を挟んで両
側に設けられた通気性の隔壁は、流体中の不純物を捕捉
する必要はなく、ろ過層の形状保持の役割を果たす。
又、被ろ過流体の通過方向下流側に配置される隔壁は、
耐熱性繊維からなる面状組織物で構成されているため、
ろ過層から脱落した耐熱性繊維の通過を阻止し、それら
の飛散を防止する。
【0012】又、隔壁を円筒状に形成するとともに同心
円状に配置した場合は、平板状の場合に比較して透過ガ
スに対する耐圧力が増す。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を平板状の排ガスフィルタに
具体化した実施例を図1及び図2に従って説明する。図
1に示すように、平板状フィルタ1は第1の通気性隔壁
2と、第2の通気性隔壁3と、両通気性隔壁2,3との
間に設けられた耐熱性繊維をランダムに集積したろ過層
4aとから構成されている。第1の通気性隔壁2は平板
状フィルタ1がろ過すべき排ガスの通過方向上流側に配
置される。そして、第1の通気性隔壁2は例えば、厚さ
1mm以下のステンレス板に孔径ほぼ2mmの孔2aが孔密
度9個/cm2 で形成されたパンチングプレートや直径
1mm程度のステンレスワイヤで編まれた金網で構成され
ている。
【0014】第2の通気性隔壁3は平板状フィルタ1が
ろ過すべき排ガスの通過方向下流側に配置され、炭化珪
素繊維、アルミナ繊維、チラノ繊維(宇部興産株式会社
製:商品名)等のセラミック長繊維を短繊維の通過を阻
止する適当な密度に組織した平面状組織物で構成されて
いる。この実施例では単繊維径φ15μmが1000本
収束されたセラミック長繊維を経緯糸に用いて織った平
織物を使用した。ろ過層4aにはセラミック短繊維で構
成された不織布が使用されている。不織布には短繊維を
ニードルパンチ方式で相互に絡ませてマット状にしたも
のや、短繊維を接着剤で固めたもの等がある。しかし、
接着剤の耐熱性は一般に低く、使用中に効力を消失する
虞があるため、短繊維を接着剤で固めたものはあまり好
ましくない。この実施例ではニードルパンチ方式で作ら
れたかさ密度0.096 g/cm2 の不織布を使用した。
【0015】平板状フィルタ1は1個でも使用される
が、ろ過面積を増大させるため、通常は図2に示すよう
に多数の平板状フィルタ1が1個のハウジング5内に多
段に組付けられたフィルタ装置6として使用される。ハ
ウジング5は本体部が四角筒状に形成されるとともに入
口5a側及び出口5b側に向かって次第に細くなるよう
に形成されている。ハウジング5の内部には排ガスの流
れる方向と直交する状態で一対の四角形状の区画板7,
8が、その周面がハウジング5の内面に嵌合する状態で
固定配置されている。入口5a側に配置された区画板7
には6個の透孔9が所定間隔で形成され、出口5b側に
配置された区画板8には5個の透孔10が前記透孔9の
形成位置と位相がずれた状態で等間隔に形成されてい
る。又、両区画板7,8の互いに対向する面には平板状
フィルタ1の長手方向端部が嵌入される嵌合溝が一定間
隔で平行に形成されている。そして、多数(この実施例
では10枚)の平板状フィルタ1がその長手方向端部が
前記嵌合溝に嵌入された状態で互いに平行に固定配置さ
れている。各平板状フィルタ1は第1の通気性隔壁2側
が透孔9から流入する排ガスと対向するように配置され
ている。又、各平板状フィルタ1の両側面はハウジング
5の内壁に対して密着固定されている。その場合、フィ
ルタを構成するセラミック繊維部材は周辺の金属に比べ
て熱膨張率が小さいため、パティキュレート捕集・燃焼
時の温度変化に対する膨張量が異なり、過大な緊張によ
る破損を防ぐ対策が必要なことは言うまでもない。極く
簡単には、セラミック繊維部材に膨張量差分のたるみを
与えて構成することが有効である。
【0016】ハウジング5はその軸芯を含む平面で2分
割可能に形成されている。ハウジング5内に区画板7,
8及び平板状フィルター1を組付ける際は、まず、平板
状フィルタ1が組付けられた区画板7,8を2分割され
た一方のハウジング5の中央部に嵌合する。次に他方の
ハウジング5を一方のハウジング5の端面との間に隙間
がない状態で組付ける。そして、図示しない締め付け部
材により固定する。区画板7,8とハウジング5の内面
との間及びハウジング5の接合面間には必要に応じてシ
ール材を介装する。
【0017】次に前記のように構成されたフィルタ装置
6の作用を説明する。フィルタ装置6はディーゼルエン
ジンの排気管に連結されて使用される。入口5aからハ
ウジング5内に導入された排ガスは一方の区画板7の透
孔9を通って各平板状フィルタ1の第1の通気性隔壁2
と対応する位置に導かれる。そして、排ガスは第1の通
気性隔壁2側から第2の通気性隔壁3側へ向かって平板
状フィルタ1を通過する。排ガスがろ過層4aを通過す
る際に排ガス中に含まれるパティキュレート等がろ過さ
れ、清浄になった排ガスが他方の区画板8の透孔10を
経て出口5bから排出される。
【0018】繊維製フィルタによるエアロゾルの捕集作
用には慣性作用、拡散作用、静電気作用がある。慣性作
用はエアロゾルが繊維に衝突する際に生ずる渦流による
負圧によってエアロゾルが繊維に付着する作用であり、
拡散作用はエアロゾルが繊維に衝突すると流速が小さく
なり、繊維の表面に堆積する作用である。又、静電気作
用は繊維に帯電している静電気によりエアロゾルが繊維
に吸着する作用である。このうち、静電気作用は特殊な
素材の繊維の場合に生じ、一般的には慣性作用及び拡散
作用によりエアロゾルが捕集される。ろ過層4aを構成
する不織布には立体的に交錯した繊維に囲まれた多数の
空隙が存在する。そして、空隙の大きさがパティキュレ
ートの大きさより大きくても、排ガスがろ過層4aを通
過する間に、パティキュレートが繊維に衝突して前記慣
性作用及び拡散作用により空隙に捕捉されるとともに蓄
積される。従って、パティキュレートが捕捉されてもそ
の空隙が完全に塞がれないため、長期間にわたりろ過性
能が持続される。
【0019】ディーゼルエンジンの排気ガス温度はエン
ジンからある程度離れた点でも、300〜600℃と高
く、通常のろ過素材では耐熱性が不足する。しかし、第
2の通気性隔壁3及びろ過層4aがセラミック繊維のよ
うな1000℃以上もの耐熱性を持った素材で形成され
ているため、排ガスの温度に十分耐えられる。又、排ガ
ス中には硫黄酸化物による酸性成分が含まれるが、セラ
ミック繊維は高温度酸性雰囲気中でも十分耐えられる。
【0020】長時間にわたり排ガス処理が行われ、パテ
ィキュレートが多量に堆積した平板状フィルタ1は、堆
積したパティキュレートを燃焼除去することにより再生
される。パティキュレートの燃焼時、その発熱によりフ
ィルタ温度が排ガス温度よりも高温になり、局部的な温
度上昇も起こる。しかし、第2の通気性隔壁3及びろ過
層4aの構成素材がセラミック繊維であるため、温度勾
配があっても破損せず、熱ショックにも強い。従って、
燃焼条件を厳密に調整しなくても、損傷などのトラブル
は発生しない。
【0021】ろ過層4aを構成する不織布がニードルパ
ンチ方式で絡合された短繊維で構成されているため、短
繊維の一部が使用中に次第に脱落する場合がある。ろ過
層4aが排ガスの流路の最も下流側に配置されている場
合は、脱落した短繊維が排ガスとともに空中に飛散する
虞がある。しかし、ろ過層4より下流側に配置された第
2の通気性隔壁3が耐熱性繊維で緻密に織られた織物で
構成されているため、脱落した短繊維は第2の通気性隔
壁3によりその移動が阻止され、短繊維が排ガスととも
に空中に飛散する虞はない。
【0022】容量3000ccのディーゼルエンジンの
排気管の一部に前記フィルタ装置6を取付け、1600
〜2800rpmの回転数で排ガスを流したところ、捕
集率80%以上の高いパティキュレート除去効果を発揮
した。背圧の上昇速度は回転数によって変化したが、第
1の通気性隔壁2の表面に接触して設けられたヒーター
(図示せず)により、排ガスの流入を絞って燃焼・再生
させることができ、背圧を180mmHg 以下に抑えて、
連続運転を継続できた。なお、捕集率はフィルタ装置6
を通過前の排ガス中のパティキュレート量と、フィルタ
装置6を通過後の排ガス中のパティキュレート量とを測
定して求めた。
【0023】(実施例2)次に第2実施例を図3及び図
4に従って説明する。この実施例では第1の通気性隔壁
2及び第2の通気性隔壁3間に設けられたろ過層4bの
構成が前記実施例と異なっている。すなわち、前記実施
例ではろ過層4aが耐熱性繊維の短繊維からなる不織布
で構成されていたのに対して、この実施例ではろ過層4
bがセラミック長繊維を開繊してマット状に集積したも
ので構成されている。従って、この実施例の構成では繊
維屑が発生することが更に少なくなる。
【0024】セラミック長繊維を開繊してマット状に集
積する方法としては、例えば図4に示すように、セラミ
ック長繊維11を高速のジェット気流とともに細径のノ
ズル12から吹き出し、前方に傾斜して設けた多数のな
めらかな突部を有するプレート13上に衝突させ、繊維
を拡散させつつ前方の通気性面上に堆積させる方法があ
る。又、第1の通気性隔壁2となる細かいメッシュの金
網上にセラミック長繊維11を高速のジェット気流とと
もに細径のノズル12から吹き出して直接堆積させる方
法もある。
【0025】その場合、繊維をできる限り均整に分散さ
せるために、セラミック繊維はその直径が細いものがよ
く、セラミック繊維に付いている仕上げ剤もできる限り
収束効果の小さいものが好ましい。場合によっては、仕
上げ剤を除去するために、糸走行路に加熱帯域を設けた
り、ジェット気流に加熱空気を用いても効果的である。
【0026】セラミック長繊維として単繊維径φ10μ
mの長繊維を2000本束ねた繊維束を使用して得た開
繊集積層をろ過層4bとした平板状フィルタ1を使用し
て前記実施例と同様に排ガスを流した結果、背圧上昇は
小さく、パティキュレートの捕集率は若干低い傾向を示
したが充分良好なレベルであった。
【0027】(実施例3)次に第3実施例を図5に従っ
て説明する。この実施例ではろ過層が2層設けられてい
る点が前記両実施例と異なっている。すなわち、平板状
フィルタ1は、多孔プレートからなる第1の通気性隔壁
2と、セラミック長繊維を開繊充填した層からなるろ過
層4bと、セラミック繊維織物14と、セラミック短繊
維で構成された不織布からなるろ過層4aと、セラミッ
ク繊維織物からなる第2の通気性隔壁3とが前記の順に
配列されて構成されている。この平板状フィルタ1は第
1実施例の平板状フィルタ1に比較して、やや通気抵抗
は大きいが、背圧上昇速度は遅く、長時間の排ガス処理
に耐えられた。
【0028】(実施例4)次に第4実施例を図6及び図
7に従って説明する。この実施例ではフィルタが円筒状
に構成されている点が前記各実施例と大きく異なってい
る。図6に示すように、円筒状フィルタ15は円筒状に
形成された第1の通気性隔壁2及び第2の通気性隔壁3
が、第1の通気性隔壁2が内側となる状態で同心円状に
配置されている。両通気性隔壁2,3はいずれもセラミ
ック繊維からなる円筒織物で構成されている。円筒織物
は本願出願人が先に提案した三次元織物の製造方法(特
開平2−221440号公報)に準じて製造される。織
物の密度は不織布から脱落したセラミック短繊維の通過
を阻止する大きさであればよい。又、両通気性隔壁2,
3間にはセラミック短繊維で形成された不織布からなる
ろ過層4aが充填されている。
【0029】円筒状フィルタ15は1個でも使用される
が、ろ過面積を増大させるため、通常は図7に示すよう
に多数本の円筒状フィルタ15が1個のハウジング16
内に平行に組付けられたフィルター装置17として使用
される。ハウジング16は本体部が円筒状に形成される
とともに入口16a側及び出口側がそれぞれ縮径となる
ように形成され、その内部に流体の流れる方向と直交す
る状態で一対の円形状の区画板18,19が固定配置さ
れている。両区画板18,19の対向する面間に円筒状
フィルタ15が複数個互いに平行に固定されている。入
口16a側の区画板18にはハウジング16内に導入さ
れた排ガスを円筒状フィルタ15の内側へ導くため、円
筒状フィルタ15の内径より小さな透孔18aが形成さ
れている。又、出口側の区画板19には円筒状フィルタ
15の外側をハウジング16の出口側に連通させるため
の透孔19aが形成されている。
【0030】入口16aからハウジング16内に導入さ
れた排ガスは区画板18の透孔18aを通って各円筒状
フィルタ15の内側に導かれ、円筒状フィルタ15を第
1の通気性隔壁2側から第2の通気性隔壁3側へ向かっ
て通過する。そして、ろ過層4aを通過する間に排ガス
中に含まれるパティキュレート等がろ過され、清浄にな
った排ガスが区画板19の透孔19aを経て出口から排
出される。
【0031】円筒状のフィルタは平板状のフィルタに比
べて耐圧性が高くなる。又、円筒状のフィルタは排ガス
の通過方向により異なる利点がある。例えば、排ガスの
通過方向を外→内とした場合は、内→外とした場合に比
較してパティキュレートの捕集面積が大きくなる点でメ
リットがある。一方、排ガスの通過方向を内→外とした
場合は、フィルタを再生するため堆積物を燃焼する際、
内側から燃焼させることにより燃焼熱が逃げ難く、少な
いエネルギーで完全に燃焼させ得るメリットがある。
【0032】この実施例の円筒状フィルタ15は両通気
性隔壁2,3がいずれも円筒織物で構成されているいる
ため、排ガスをいずれの方向から流しても、ろ過層4a
を構成する不織布から脱落した短繊維がフィルタの外部
に流出するのが阻止される。従って、前記メリットのい
ずれを重視するかにより、排ガスの通過方向が選択され
る。排ガス流れを外→内とする場合は、前記フィルタ装
置17の出口側から排ガスを導入し、入口側から排出す
る状態で使用することにより、排ガスが円筒状フィルタ
15の外側から内側に向かって流れるフィルタ装置とな
る。
【0033】(実施例5)次に第5実施例を図8に従っ
て説明する。この実施例ではろ過層4bがセラミック長
繊維を開繊充填した層からなる点と、第1の通気性隔壁
2が多孔プレートからなる点と、セラミック繊維の円筒
織物からなる第2の通気性隔壁3の外側に多孔プレート
からなるカバー20が設けられている点とが前記第4実
施例と異なっている。ろ過層4bがセラミック長繊維を
開繊充填した層から構成されているため、ろ過層4bの
構成繊維が切断されない限りセラミック短繊維が脱落す
ることはない。又、仮に繊維屑が脱落しても、長繊維の
単繊維径がほぼ10μmと太いので、人体への悪影響は
ない。従って、第2の通気性隔壁3も第1の通気性隔壁
2と同様、ろ過層4bの形態保持の役割を果たすだけで
よく、必ずしも第2の通気性隔壁3を円筒織物で構成す
る必要はなく、通気性のある緻密な面を構成できれば編
み物でも組(紐)物でも差し支えないが、念のため短繊
維を捕捉する円筒織物で構成されている。
【0034】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、図9に示すように、平板状フィ
ルタ1においてセラミック短繊維で構成された不織布か
らなるろ過層4aの両側にセラミック繊維織物からなる
通気性隔壁2,3を配置し、その外側に多プレートから
なるカバー20を配置した構成としてもよい。そうする
ことにより、ろ過層4aの形態保持機能が一層強化さ
れ、排気ガス圧力の増大に対しても完全に形態が保持さ
れる。
【0035】又、図10に示すように、セラミック短繊
維で構成された不織布からなるろ過層4aを挟んで排ガ
スの通過方向上流側にセラミック繊維織物からなる第1
の通気性隔壁2と多孔プレートからなるカバー20を配
設し、下流側にセラミック長繊維を開繊充填した層から
なるろ過層4bと、セラミック繊維織物からなる第2の
通気性隔壁3を配設した構造としてもよい。この構造の
場合は不織布から脱落した短繊維がセラミック長繊維を
開繊充填した層からなるろ過層4bにおいても捕捉さ
れ、短繊維がフィルタの外部に流出するのがより確実に
阻止される。
【0036】又、円筒状フィルタ15においても、ろ過
層4a,4bを複数設けたり、平板状フィルタ1と同様
な組合せを採用してもよい。又、ろ過層4a,4bの上
流側に配置される第1の通気性隔壁2は適当な形態保持
性と、短繊維の飛散をある程度防止できる機能とがあれ
ばよく、セラミック繊維織物、多孔金属プレート、金網
以外に、セラミック繊維の編み物や組紐で構成してもよ
い。又、ろ過層4a,4bの下流側に配置される第2の
通気性隔壁3としてセラミック繊維の緻密な織物のほ
か、セラミック繊維をある程度緻密に構成した編み物や
組紐を用い、必要に応じて金属の補強部材を併用しても
よい。両通気性隔壁2,3として使用される織物は三次
元織物であってもよい。
【0037】又、多数の平板状フィルター1あるいは円
筒状フィルター15を1個のハウジング5,16内に組
付けて使用するフィルター装置6,17において、ハウ
ジング内の入口と区画板との間の空間に、入口からハウ
ジング内に導入された流体を区画板に形成された各透孔
に向かって案内するフィンを設けてもよい。ハウジング
はフィルタが配置された箇所より入口側の径が小さいた
め、入口とフィルタの配置箇所との間になにもない場合
は、流体がハウジングの中央部に配置されたフィルタに
多く集中しがちであり、堆積物の量も中央のフィルタが
最も多い傾向がある。ところが、前記のようなフィンを
設けた場合は、ハウジング内に導入された流体が中央部
のフィルタに集中せずに、全てのフィルタと対応する箇
所に均一に流れ、全てのフィルタが有効に機能してろ過
効果の持続性が向上する。
【0038】さらには、ディーゼルエンジンの排ガスろ
過装置に限らず、他の流体ろ過装置に適用してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、立
体的に交錯した繊維に囲まれた空隙に、捕捉された堆積
物が蓄積されるため、長期間にわたりろ過効果が持続さ
れる。又、堆積物の燃焼除去時の局部的な昇温による熱
衝撃や熱歪みが発生してもフィルタが破壊し難い。又、
ろ過層の被ろ過流体の通過方向下流側に耐熱性繊維の織
物からなる通気性隔壁が配置されているため、ろ過層を
構成する耐熱性繊維の屑や短繊維がフィルタの外部に流
出するのを確実に防止できる。従って、ディーゼルエン
ジンの排ガスフィルタ装置として使用した場合、長時間
の排ガス処理を行っても背圧上昇を僅かに抑えることが
でき、再生も容易となる。
【0040】又、請求項2に記載の発明では、透過ガス
に対する耐圧性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の平板状フィルタの部分模式断面図
である。
【図2】多数の平板状フィルタを備えたフィルタ装置の
断面図である。
【図3】第2実施例の平板状フィルタの部分模式断面図
である。
【図4】セラミック長繊維の開繊集積層を製造する方法
を示す概略図である。
【図5】第3実施例の平板状フィルタの部分模式断面図
である。
【図6】第4実施例の円筒状フィルタの部分模式断面図
である。
【図7】多数の円筒状フィルタを備えたフィルタ装置の
概略斜視図である。
【図8】第5実施例の円筒状フィルタの部分模式断面図
である。
【図9】変更例の平板状フィルタの部分模式断面図であ
る。
【図10】別の変更例の平板状フィルタの部分模式断面
図である。
【符号の説明】
1…平板状フィルタ、2…第1の通気性隔壁、3…第2
の通気性隔壁、4a,4b…ろ過層、6,17…フィル
タ装置、15…円筒状フィルタ、20…カバー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 宏 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性の隔壁間に耐熱性繊維をランダム
    に集積したろ過層を設け、前記隔壁のうち少なくとも被
    ろ過流体の通過方向下流側に配置される隔壁を耐熱性繊
    維からなる面状組織物で形成した耐熱性フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記通気性の隔壁は円筒状に形成される
    とともに、同心円状に配置された請求項1に記載の耐熱
    性フィルタ。
JP4256924A 1992-09-25 1992-09-25 耐熱性フィルタ Pending JPH06108820A (ja)

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PCT/JP1993/001351 WO1994007588A1 (en) 1992-09-25 1993-09-21 Heat-resistant filter
US08/244,337 US5454845A (en) 1992-09-25 1993-09-21 Heat-resistant filter

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