JPH0565391U - 遊戯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケースを手で叩いたり足で踏みつけることに
よって大きな爆発音を発生させることのできる遊戯具を
提供する。 【構成】 山形に折り曲げた厚紙製の保持体１の一方の
脚部１２に火薬体２を保持させ、他方の脚部１３に起爆
用の引き紐３の端部３１を連結する。保持体１をケース
４に収容する。ケース４を手で叩いたり足で踏みつけた
りすることによりそのケース４を圧潰すると、保持体１
が伸びて一対の脚部１２，１３の間隔Ｈが拡がり、引き
紐３が引っ張られて火薬体２が爆発し、爆発音を発す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、遊戯具、詳しくは、火薬体から起爆用の引き紐が引き出されてなる 爆発ユニットを利用した遊戯具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近時、遊戯具の中には、ストレス解消を目的としたものが多々存在している。 また、引き紐を強く引っ張ることによって火薬体を爆発させて大きな爆発音を発 したり、そのときの爆風で小巻テープを噴出させたりすることのできるクラッカ が、演出効果を高めることなどのために各種パーティや催し会で用いられること もある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記クラッカに類する新規な遊戯具を提供することをその目的とす るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案による遊戯具は、屈曲部を挾む両側に脚部が延出され、上記屈曲部の屈 伸により脚部の開き角度が変わる保持体と、保持体の一方の脚部に保持される火 薬体と、火薬体から引き出され上記保持体の他方の脚部に連結される起爆用の引 き紐と、上記保持体を収容し圧潰可能な材料でなるケースとを有するものである 。

【０００５】

【作用】

上記構成の遊戯具において、保持体を屈曲状態にしてその一方の脚部に火薬体 を保持させ、他方の脚部に起爆用の引き紐を連結し、押圧力を加えることによっ て保持体を伸長させると、脚部の開き角度が大きくなって引き紐が引っ張られ、 火薬体が爆発する。したがって、上記保持体を収容したケースを手で叩いたり足 で踏みつけたりすることによりそのケースを圧潰すると、保持体が伸長して火薬 体が爆発し、爆発音が発生する。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の実施例による遊戯具を説明的に示した概略斜視図、図２は上記 遊戯具の概略断面図、図３は上記遊戯具に用いられるケースの展開図である。

【０００７】 図１および図２において、１は保持体であり、この保持体１は、矩形でかつ容 易に撓むことのない厚手の厚紙の長手方向中央部を山形に折り曲げることにより 屈曲部１１と屈曲部１１を挾む両側に延出された脚部１２，１３とを形成したも のである。一方の脚部１２の幅方向中央部に切込み状の凹所１４が具備されてい るのに対し、他方の脚部１３の幅方向中央部に舌片１５が具備されている。また 、上記屈曲部１１にはＶ溝１６を具備させることによりその屈曲部１１を肉薄と して小さい力での屈伸を可能にしてある。

【０００８】 ２は火薬体であり、この火薬体２は火薬保護材に火薬を充填してなる円柱状の 爆発部２１を、カバー２２の首部２２ａに嵌入してなる。そして、この火薬体２ は、カバー２２の首部２２ａを上記保持体１における一方の脚部１２の凹所１４ に嵌入し、かつ、カバー２２の中空半球状の筒部２２ｂを上記凹所１４の縁に引 っ掛けることによって脚部１２に保持させてある。３は火薬体２から引き出され た起爆用の引き紐であり、その端部が上記保持体１における他方の脚部１３の舌 片１５に数回巻き付けられた状態で連結されている。２１は巻付け部を示す。な お、このようにして火薬体２が取り付けられた保持体１においては、屈曲部１１ の弾性復元力によって一対の脚部１２，１３が開く方向に付勢されていることが 望ましく、そのようになっていると引き紐３が撓みのない状態に張設される。

【０００９】 ４はケースであり、このケース４は薄手の厚紙で保形性に優れ、しかも容易に 圧潰することのできる形状に作られている。すなわち、このケース４は上板４１ と下板４２とによって一方向の中央部が膨らみ出た偏平形状に作られており、そ の内部に上記保持体１が収容されている。なお、保持体１は、その屈曲部１１と 一対の脚部１２，１３の端部が上板４１または下板４２に接してそれらの上板４ １と下板４２との間に挾まれるように収容しておくことが望ましい。

【００１０】 図３は上記ケース４を厚紙を折って作る場合に好適な展開図を示している。同 図において、破線はすべて谷折り線を表している。同図で明らかなように、この ケース４は、展開状態において、平面視形状が鼓状の下板４２と、下板４２の両 側の側板４３，４３と、下板４２に隣接する幅広の上板４１と、側板４３，４３ のそれぞれに連設された重ね代４４，４４と、下板４２に連設された突片４５と 、上板４１に連設された突片４６とを有している。そして、谷折り線イ，イ，ロ ，ロを谷折りすると共に、谷折り線ニを谷折りすることによって下板４２の両側 に側板４３，４３を立ち上げると共に、突片４５に重ね代４４，４４を重ね合わ せると共に、重ね代４４，４４の先端部同士も相互に重ね合わせ、次に谷折り線 ハを谷折りすることによって重ね代４４，４４の上に上板４１を被せ、さらに、 谷折り線ホを谷折りすることによって突片４６を下板４２の端部に重ねる。そし て、突片４６と下板４２とを、糊付けしたり、あるいは突片４６の一部に切目を 入れて形成した舌片４７を下板４２に形成した切目４８に差し込んだりすること によって結合される。このようにして作ったケース４においては、側板４３，４ ３が優れた保形作用を発揮する。また、重ね代４４，４４のそれぞれに切目を入 れて形成した噛合わせ片４９，４９同士を相互に噛み合わせて重ね代４４，４４ 同士を結合しておくと、重ね代４４，４４を一体化されてケース４の保形性が向 上し、運搬時や店頭での陳列時に不用意にケースが圧潰されて火薬体２が暴発す るといった事態を未然に防止することが可能になり、それだけ安全性が向上する 。

【００１１】 上記遊戯具において、たとえば図２のように押圧力Ｆが加えられると、その押 圧力Ｆが大きいときには、ケース４の上板４１が圧潰され、それに伴って保持体 １の屈曲部１１が押し付けられて伸長する。すると、一対の脚部１２，１３の開 き角度が拡大して火薬体２の保持箇所と引き紐３の連結箇所との間隔Ｈが拡がり 、それに伴って引き紐３が矢符Ｘ，Ｘのように引っ張られて火薬体２が爆発し、 爆発音を発する。上記押圧力Ｆはケース４を手で叩いたり足で踏みつけたりする ことにより加えることができる。

【００１２】 以上説明した遊戯具において、保持体１やケース４の材質は厚紙に限らず、プ ラスチックなどの他の材質であってもよい。また、火薬体２のカバー２２にはプ ラスチックや厚紙などを使用可能である。さらに、ケース４の形状は実施例で説 明したものに限定されることはなく、他の形状であってもよい。さらにまた、保 持体１の形状も実施例に限定されることはなく、要するに屈曲部を挾む両側に脚 部が延出されていれば、それが卵形であっても、断面視形状が菱形の中空体であ ってもよい。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の遊戯具は、ケースを手で叩いたり足で踏みつけたりすることにより火 薬体が爆発して爆発音を発するので、ストレス解消などのための遊戯具として今 までにない目新しいものを提供することが可能になる。また、火薬体がケースの 中で爆発するので安全性が高くなり、安心して遊ぶことができる。さらに、火薬 体とその起爆用の引き紐が、屈伸可能な保持体の異なる脚部に保持または連結さ れているために、ケースを叩いたりすることによって引き紐が確実に強く引っ張 られて起爆ミスが少なくなるという長所がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による遊戯具を説明的に示した
概略斜視図である。

【図２】上記遊戯具の概略断面図である。

【図３】ケースの展開図である。

【符号の説明】

１ 保持体 ２ 火薬体 ３ 引き紐 ４ ケース １１ 屈曲部 １２，１３ 脚部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 屈曲部を挾む両側に脚部が延出され、上
   記屈曲部の屈伸により脚部の開き角度が変わる保持体
   と、保持体の一方の脚部に保持される火薬体と、火薬体
   から引き出され上記保持体の他方の脚部に連結される起
   爆用の引き紐と、上記保持体を収容し圧潰可能な材料で
   なるケースとを有することを特徴とする遊戯具。