JPH0565223A - 経皮吸収製剤 - Google Patents

経皮吸収製剤

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JPH0565223A
JPH0565223A JP25844291A JP25844291A JPH0565223A JP H0565223 A JPH0565223 A JP H0565223A JP 25844291 A JP25844291 A JP 25844291A JP 25844291 A JP25844291 A JP 25844291A JP H0565223 A JPH0565223 A JP H0565223A
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仁 明見
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隆士 木之下
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘着剤中での薬物の溶解性と粘着剤からの薬
物の放出性とのバランスを良くして、皮膚刺激性などを
発現せず、良好な経皮吸収性を示す経皮吸収製剤を提供
する。 【構成】 薬物溶解度が4重量%以上の粘着剤と、薬物
溶解度が3重量%以下で粘着剤と相溶する溶解抑制剤と
を含む粘着剤層を、支持体の片面に形成する。また、溶
解抑制剤の量は従来品と比べて粘着剤層中にかなり多量
に含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚面に貼付して薬物を
皮膚から生体内へ連続的に投与するための経皮吸収製剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物を皮膚面を通して生体内へ投
与するための経皮吸収製剤として、膏体や粘着剤を用い
たハップ剤やテープ剤などの皮膚面貼付型の外用剤が種
々開発されている。
【0003】貼付型の経皮吸収製剤から薬物を効果的に
皮膚面に放出させ、しかも皮膚内に吸収させるための方
法として、薬物の含有濃度を高める方法や経皮吸収促進
剤を併存させる方法などが提案されている。前者の方法
では溶解している薬物が皮膚面に放出するという考えか
ら、薬物を過飽和状態に含有させる方法がある。しかし
ながら、製造した製剤中の薬物を使用時まで過飽和状態
で維持することは容易ではなく、保存中に薬物の結晶が
析出し、その結果として経皮吸収性が低下する場合があ
る。
【0004】一方、後者の方法では膏体成分や粘着剤に
吸収促進剤を併存させているので、経皮吸収性は向上す
るものの、適用する皮膚面に刺激を与えたり、粘着特性
や薬物の安定性に悪影響を与えたりすることがある。
【0005】また、薬物の溶解度が高い粘着剤などを用
いたり、薬物の溶解度を高める補助物質(溶解剤)を配
合して薬物の含有量を高める方法も考えられるが、一般
に粘着剤への薬物の分配が大きくなるので薬物の放出性
が低下することがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは皮
膚刺激性などを発現せず、しかも良好な経皮吸収性を発
揮する皮膚面貼付型の経皮吸収製剤を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、粘着剤中での薬物の溶解性と粘着剤か
らの薬物放出性とのバランスをとる目的で、薬物に対し
て特定の溶解度を有する粘着剤と溶解抑制剤とを用いる
と、上記従来の問題点が解決できることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は支持体の片面に薬物含有の
粘着剤層を形成してなる経皮吸収製剤であって、粘着剤
層は薬物溶解度が4重量%以上の粘着剤と、薬物溶解度
が3重量%以下で上記粘着剤と相溶する溶解抑制剤を含
み、かつ溶解抑制剤の含有量が、粘着剤100重量部に
対して25〜200重量部であることを特徴とする経皮
吸収製剤を提供するものである。
【0008】本発明の経皮吸収製剤は薬物含有の粘着剤
層を支持体の片面に形成してなるものであり、所謂テー
プ状もしくはシート状のものである。本発明に用いる支
持体としては、粘着剤層を保持できるものであれば、そ
の材質などには限定されない。好ましくは粘着剤層中に
含有する溶解抑制剤や薬物が支持体を通って支持体背面
から失われて含量低下を生じないもの、即ちこれらの成
分が透過しない材質からなるものが好ましい。具体的に
はポリエステル、ナイロン、サラン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩
化ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリ
テトラフルオロエチレン、サーリン、金属箔などの単独
フィルムまたはこれらのラミネートフィルムなどを用い
ることができる。これらのうち、支持体と後述の粘着剤
層との間の接着性(投錨性)を向上させるために、支持
体を上記材質からなる無孔シートと多孔シートとのラミ
ネートシートとし、多孔シート側に粘着剤層を形成する
ことが好ましい。
【0009】このような多孔シートとしては、粘着剤層
との投錨性が向上するものであれば特に限定されず、例
えば紙、織布、不織布、機械的に穿孔処理したシートな
どが挙げられ、特に紙、織布、不織布が好ましい。多孔
シートの厚みは投錨性向上および経皮吸収製剤全体の柔
軟性を考慮すると10〜500μm、プラスタータイプ
や粘着テープタイプのような薄手の製剤に調製する場合
は10〜200μm程度の範囲とする。
【0010】また、多孔シートとして織布や不織布を用
いる場合、目付量を5〜30g/m2 、好ましくは8〜
20g/m2 とすることが投錨性の向上の面から好まし
いものである。
【0011】本発明において上記支持体の片面に形成さ
れる薬物含有の粘着剤層は、皮膚面に貼着することによ
って薬物を放出する役割を果たす層である。該層の構成
主体である粘着剤は含有する薬物の放出性のために適度
な溶解度を有する必要があり、本発明においては薬物の
溶解度が4重量%以上のものが選択される。溶解度が4
重量%に満たない場合は、溶解状態で保持できる薬物量
が少なくなり、治療に必要な量の薬物の投与が困難とな
り、本発明の効果が充分に発揮できない。
【0012】用いる粘着剤としては粘着剤自体に皮膚刺
激性を有さない医療用などに用いられる公知の粘着剤、
例えばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ビニルエー
テル系などの粘着剤が挙げられる。これらのうち粘着剤
原料の安定供給や皮膚接着性、目的に応じた粘着特性の
付与などの点から合成重合体が好ましく、特にアクリル
酸アルキルエステルを主成分とする単量体から得られる
アクリル系重合体を用いることが好ましい。
【0013】このようなアクリル系重合体としては、ア
ルキル基の炭素数が4以上、好ましくは15以下の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルを主成分単量体として
用いた重合体が好ましく、特に各種粘着特性や薬物に対
する溶解度の調整し易さの点から、該(メタ)アクリル
酸アルキルエステルに他の単量体を共重合した共重合体
を用いることが望ましい。
【0014】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、具体的にはアルキル基がブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシルなどの直鎖アルキル基や分岐
アルキル基などを有する(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルが挙げられ、これらは一種もしくは二種以上用い
ることができる。また、上記(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルと共重合する単量体としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸などのカルボキシル基含有単量体、スチレンスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスル
ホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸など
のスルホキシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
プロピルエステルなどのヒドロキシル基含有単量体、
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)
アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、(メタ)ア
クリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジ
メチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸 ter
t-ブチルアミノエチルエステルなどのアルキルアミノア
ルキル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸メトキシエ
チルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエス
テルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエス
テル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエス
テル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール
エステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリ
コールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチ
レングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシ
ポリプロピレングリコールエステルなどのアルコキシ基
(または側鎖にエーテル結合)含有(メタ)アクリル酸
エステル、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、メチ
ルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリド
ン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラ
ジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカ
プロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン
などのビニル系単量体などが挙げられ、これらは一種も
しくは二種以上併用して共重合することができる。これ
らの共重合する単量体は粘着剤層の凝集力の調整や、薬
物の溶解性調節のために用いることができ、共重合量は
目的に応じて共重合比2〜40重量%の範囲で任意に設
定することができる。
【0015】上記アクリル系重合体のうち、本発明にお
いて特に好ましく用いられる共重合体としては、粘着物
性の調節の点からアクリル酸アルキルエステルと前記に
て例示のカルボキシル基含有単量体やヒドロキシル基含
有単量体の少なくとも一種を必須成分として、必要に応
じて前記にて例示の他の単量体を共重合した共重合体で
ある。
【0016】本発明における粘着剤層には上記粘着剤と
共に、粘着剤と相溶する溶解抑制剤が含有されている。
溶解抑制剤は粘着剤層中に含有する薬物の溶解性を低下
させることによって含有する薬物の放出性を制御するも
のであって、薬物の溶解度は3重量%以下のものが選択
される。薬物の溶解度が3重量%を超えるものを用いる
と、薬物の粘着剤に対する溶解度との関係から溶解抑制
剤としての機能に欠けるようになるので本発明の効果が
充分に発揮できない。
【0017】このような溶解抑制剤としては、具体的に
はエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコールのようなグリ
コール類、オリーブ油、ヒマシ油、スクワレン、ラノリ
ンのような油脂類、酢酸エチル、エチルアルコール、ジ
メチルデシルスルホキシド、メチルオクチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルラウリルアミド、ドデシ
ルピロリドン、イソソルビトールのような有機溶剤、液
状の界面活性剤、ジイソプロピルアジペート、フタル酸
エステル、ジエチルセバケートのような可塑剤、流動パ
ラフィンのような炭化水素類、エトキシ化ステアリルア
ルコール、グリセリンエステル、ミリスチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸イソトリデシル、ラウリル酸エチ
ル、N−メチルピロリドン、オレイン酸エチル、オレイ
ン酸、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプ
ロピル、パルミチン酸オクチル、1,3−ブタンジオー
ルなどの常温で液状を呈する有機化合物が挙げられ、こ
れらのうち一種以上を配合して使用する。
【0018】本発明の経皮吸収製剤において上記溶解抑
制剤は、薬物の放出性を制御することを主たる作用とす
るが、粘着剤層中に比較的多量に含有させることによっ
て、粘着剤層を可塑化し粘着剤層にソフトな感触を付与
することができる。その結果、本発明の経皮吸収製剤を
皮膚面から剥離除去する際に、皮膚接着力に起因する痛
みや皮膚刺激性を低減するという作用を発揮する。従っ
て、溶解抑制剤の含有量は粘着剤100重量部に対して
25〜200重量部、特に40〜180重量部、さらに
好ましくは60〜180重量部の範囲とすることが好ま
しい。含有量が25重量%よりも少ないと充分な皮膚刺
激低減効果が発揮できない場合があり、一方、200重
量部を超えると粘着剤層の凝集力が低下して、剥離時に
粘着剤層が凝集破壊を起こすため皮膚刺激性が大きくな
ることがあり好ましくない。
【0019】本発明における粘着剤層は上記構成からな
るものであるが、溶解抑制剤を比較的多量に含有させた
場合に粘着剤層中の凝集力が低下するので、適当な架橋
処理を施こして適度な凝集力を付与することが好まし
い。架橋処理は紫外線照射や電子線照射などの放射線照
射による物理的架橋や、ポリイソシアネート化合物、有
機過酸化物、有機金属塩、金属アルコラート、金属キレ
ート化合物、多官能性化合物などの架橋剤を用いた化学
的架橋処理などを採用することができる。これらの架橋
手段のうち放射線照射や有機過酸化物を用いた場合、薬
物種によっては分解反応を生じることがあり、また高反
応性のイソシアネート類や、通常の架橋反応に用いる金
属塩や有機金属塩では配合後に溶液の増粘現象が生じて
作業性に劣ることがある。また、予めジアクリレートな
どの多官能性の単量体を粘着剤としてのアクリル系重合
体に共重合させておく方法も考えられるが、この場合も
溶液粘度が上昇する可能性がある。
【0020】従って、本発明においてはこれらの架橋剤
のうち反応性や取扱い性の点から、三官能性イソシアネ
ート、チタンまたはアルミニウムからなる金属アルコラ
ートあるいは金属キレート化合物が好適である。これら
の架橋剤は塗工、乾燥までは溶液の増粘現象を起こさ
ず、極めて作業性に優れる。この場合の架橋剤の配合量
はアクリル系重合体100重量部に対して0.01〜
2.0重量部程度である。また、アクリル系重合体が上
記架橋剤と反応する官能基を有さない場合でも、被架橋
物質にアルカリ処理などを施こすことによって、架橋処
理が可能な構造に変性することができる。
【0021】本発明における粘着剤層には薬物が含有さ
れている。含有させる薬物はその治療目的に応じて任意
に選択することができるが、粘着剤と適度な相溶性を有
して粘着剤層中に均一に分散させるという観点から、脂
溶性の薬物を用いることが好ましい。なお、本明細書中
での脂溶性薬物とは、常温下で水100mlに対する溶
解量が400mg以下である溶解度の薬物を意味するも
のである。具体的にはコルチコステロイド類、鎮痛消炎
剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿
剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン
剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性ホルモ
ン、抗鬱剤、脳循環改善剤、制吐剤、抗腫瘍剤、生体医
薬などの種類の薬物であって、経皮吸収可能な薬物が使
用でき、これらの薬物は必要に応じて2種類以上併用す
ることもできる。
【0022】これらの薬物の含有量は薬物種や投与目的
に応じて適宜設定することができるが、通常、粘着剤層
中に1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%程度含
有させる。含有量が1重量%に満たない場合は治療に有
効な量の薬物放出が期待できず、また、40重量%を超
えると治療効果に限界が生じると共に経済的に不利であ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の経皮吸収製剤は以上のような構
成からなるものであり、粘着剤層が薬物を特定濃度以上
溶解できる粘着剤と、粘着剤層中の薬物の溶解度を低下
させる溶解抑制剤とを含有しているので、粘着剤層中の
薬物の溶解性および放出性のバランスが良好であり、し
かも通常は液状を呈する溶解抑制剤を比較的多量に含有
させた場合、粘着剤層にソフト感が付与でき、皮膚に対
する物理的刺激も低減できるという効果を発揮する。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的
に説明する。なお、以下において、部および%は重量部
および重量%を意味する。
【0025】実施例1 不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2−エチルヘキシル7
2部、N−ビニル−2−ピロリドン25部、アクリル酸
3部を酢酸エチル中で共重合させてアクリル系の粘着剤
溶液を調製した。
【0026】この溶液の固形分76部に対してエストラ
ジオール4部、イソプロピルミリステート20部を加え
てポリエステル製のセパレータ上に乾燥後の厚みが60
μmとなるように塗布、乾燥して粘着剤層を形成したの
ち、この粘着剤層をポリエステル製不織布(12g/m
2 )/ポリエステル(2μm厚)の積層フィルムの不織
布面に転写して本発明の経皮吸収製剤を得た。
【0027】なお、この上記粘着剤へのエストラジオー
ルの溶解度は5%であり、イソプロピルミリステートへ
のエストラジオールの溶解度は0.20%であった。
【0028】実施例2 実施例1にて調製した粘着剤溶液の固形分47部に対し
てエストラジオール3部、イソプロピルミリステート5
0部を加え、さらに粘着剤固形分99.7部に対して架
橋剤としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート0.3部(アセチルアセトン溶液として)
を添加し、これをポリエステル製のセパレータ上に乾燥
後の厚みが60μmとなるように塗布、乾燥し、この粘
着剤層をポリエステル製不織布(12g/m2 )/ポリ
エステル(2μm厚)の積層フィルムの不織布面に転写
したのち、70℃で熟成して本発明の経皮吸収製剤を得
た。
【0029】比較例1 実施例1における粘着剤溶液の固形分95部に対してエ
ストラジオール5部を加え、イソプロピルミリステート
を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして経皮吸
収製剤を得た。
【0030】比較例2 実施例1における粘着剤溶液の固形分86部に対してエ
ストラジオール4部、イソプロピルミリステート10部
を加え、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート0.3部で架橋した以外は、実施例1と同様
にして経皮吸収製剤を得た。
【0031】比較例3 不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2−エチルヘキシル9
5部、アクリル酸5部を酢酸エチル中で共重合させてア
クリル系の粘着剤溶液を調製した。
【0032】この溶液の固形分60部に対してエストラ
ジオール3部、イソプロピルミリステート27部を加え
た以外は、実施例1と同様にして経皮吸収製剤を得た。
この上記粘着剤へのエストラジオールの溶解度は1.7
%であり、イソプロピルミリステートへのエストラジオ
ールの溶解度は0.20%であった。また、この製剤を
40℃、75%加湿条件下で2週間保存したところ、微
粒子状のエストラジオール結晶が多数発生した。下記試
験にはこの状態の製剤を用いた。上記実施例1および
2、比較例1〜3にて得た経皮吸収製剤を、4cm×5
cmの大きさに裁断し、これを除毛したウサギの背部に
48時間貼付し、貼付前後の薬物含有量の差から薬物の
皮膚移行量を算出した。サンプル数は3で測定した。結
果を表1に示す。
【0033】なお、上記皮膚刺激性についての大きさは
以下の順であった。 比較例2≧比較例1>実施例1>比較例3≧実施例2
【0034】
【表1】
【0035】実施例3 比較例3にて得た粘着剤溶液の固形分40部に対してイ
ソソルビドジニトレート20部、イソプロピルミリステ
ート40部を加え、さらに粘着剤固形分99.85部に
対して三官能性イソシアネート(架橋剤)0.15部を
添加し、実施例2と同様にしてセパレータ上に乾燥後の
厚みが60μmとなるように塗布、乾燥し、この粘着剤
層をポリエステル製不織布(12g/m2 )/ポリエス
テル(2μm厚)の積層フィルムの不織布面に転写した
のち、70℃で熟成して本発明の経皮吸収製剤を得た。
【0036】なお、この上記粘着剤へのイソソルビドジ
ニトレートの溶解度は7%であり、イソプロピルミリス
テートへのイソソルビドジニトレートの溶解度は2.1
%であった。
【0037】実施例4 比較例3にて調製した粘着剤溶液の固形分64部に対し
て、イソソルビドジニトレート20部、イソプロピルミ
リステート16部を加え、架橋剤を添加しなかった以外
は実施例3と同様にして本発明の経皮吸収製剤を得た。
【0038】実施例5 比較例3にて得た粘着剤溶液の固形分50部に対して、
ケトプロフェン7部、イソトリデシルミリステート43
部を加え、さらに粘着剤固形分99.85部に対して三
官能性イソシアネート(架橋剤)0.15部を添加し、
実施例3と同様にして本発明の経皮吸収製剤を得た。
【0039】なお、この上記粘着剤へのケトプロフェン
の溶解度は8.3%であり、イソプロピルミリステート
へのケトプロフェンの溶解度は2.2%であった。
【0040】比較例4 比較例3における粘着剤溶液の固形分80部に対してイ
ソソルビドジニトレート20部を加え、イソプロピルミ
リステートを添加せず、また架橋処理も施さなかった以
外は、比較例3と同様にして経皮吸収製剤を得た。
【0041】比較例5 比較例3における粘着剤溶液の固形分72部に対してイ
ソソルビドジニトレート20部、イソプロピルミリステ
ート8部を加えた以外は、実施例4と同様にして経皮吸
収製剤を得た。
【0042】比較例6 比較例3にて得た粘着剤溶液の固形分93部に対して、
ケトプロフェン7部を混合、溶解した以外は、実施例5
と同様にして溶解抑制剤を含まず、架橋処理も施してい
ない経皮吸収製剤を得た。
【0043】上記実施例3〜5、比較例4〜6にて得た
経皮吸収製剤を、7.1cm×7.1cmの大きさに裁
断して室温下で24時間放置したのち、これを除毛した
ウサギの背部に貼付し、所定時間毎に採血して血液中の
イソソルビドジニトレートまたはケトプロフェンの濃度
をガスクロマトグラフィーによって定量した結果を表2
に示す。
【0044】なお、上記皮膚刺激性についての大きさは
以下の順であった。 比較例6≧比較例4≧比較例5≧実施例4>実施例3≧
実施例5
【0045】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に薬物含有の粘着剤層を形
    成してなる経皮吸収製剤であって、粘着剤層は薬物溶解
    度が4重量%以上の粘着剤と、薬物溶解度が3重量%以
    下で上記粘着剤と相溶する溶解抑制剤を含み、かつ溶解
    抑制剤の含有量が、粘着剤100重量部に対して25〜
    200重量部であることを特徴とする経皮吸収製剤。
  2. 【請求項2】 粘着剤がアクリル酸アルキルエステルを
    主成分とする単量体から得られるアクリル系重合体であ
    る請求項1記載の経皮吸収製剤。
  3. 【請求項3】 粘着剤層が架橋されている請求項1記載
    の経皮吸収製剤。
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