JPH0565211A - 義歯安定剤 - Google Patents
義歯安定剤Info
- Publication number
- JPH0565211A JPH0565211A JP3227879A JP22787991A JPH0565211A JP H0565211 A JPH0565211 A JP H0565211A JP 3227879 A JP3227879 A JP 3227879A JP 22787991 A JP22787991 A JP 22787991A JP H0565211 A JPH0565211 A JP H0565211A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- denture
- stabilizer
- denture stabilizer
- acetate
- polyvinyl acetal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Abstract
(57)【要約】
【目的】 義歯床からの剥離性に優れた接着性を有する
義歯安定剤を提供する。 【構成】 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテ
ートを含有してなる義歯安定剤。
義歯安定剤を提供する。 【構成】 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテ
ートを含有してなる義歯安定剤。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、義歯安定剤、さらに詳
しくは、接着性を有し、義歯床からの剥離性に優れた義
歯安定剤に関する。
しくは、接着性を有し、義歯床からの剥離性に優れた義
歯安定剤に関する。
【０００２】
【従来の技術および課題】一般に、総義歯や部分床義歯
は、その調製時からの年月の経過にしたがい、あるい
は、口腔内の生理的な変化によって適合性が低下する。
この結果、義歯と顎堤との間の空隙が大きくなって、ガ
タツキが生じたり、咀嚼能力が低下するなどの不都合が
生じる。このような不都合を改善するためには、根本的
には、歯科医師等のような専門家による改床などの操作
が行なわれる必要があり、多大の費用と時間とを必要と
する。したがって、患者は手軽に義歯の不都合を改良す
ることができず、かなり長時間にわたり苦痛に悩まされ
ることが多い。このような義歯の不都合を手軽に改善す
るものとして義歯安定剤が提案されている。
は、その調製時からの年月の経過にしたがい、あるい
は、口腔内の生理的な変化によって適合性が低下する。
この結果、義歯と顎堤との間の空隙が大きくなって、ガ
タツキが生じたり、咀嚼能力が低下するなどの不都合が
生じる。このような不都合を改善するためには、根本的
には、歯科医師等のような専門家による改床などの操作
が行なわれる必要があり、多大の費用と時間とを必要と
する。したがって、患者は手軽に義歯の不都合を改良す
ることができず、かなり長時間にわたり苦痛に悩まされ
ることが多い。このような義歯の不都合を手軽に改善す
るものとして義歯安定剤が提案されている。
【０００３】従来、この種の義歯安定剤としては、水溶
性高分子を基剤とする粘着性タイプとポリ酢酸ビニルを
基剤とする接着タイプが知られている。このうち、接着
タイプの義歯安定剤は、義歯の安定性に優れているもの
の、使用後、義歯床からの剥離性に劣るので、使用後は
新しいものに付け換えることは困難であった。この問題
を改善するために、ポリプロピレンオキサイド系重合体
を配合したもの(特開昭６２−２６５２０９号)が知られ
ているが、剥離性はまだ不充分であった。
性高分子を基剤とする粘着性タイプとポリ酢酸ビニルを
基剤とする接着タイプが知られている。このうち、接着
タイプの義歯安定剤は、義歯の安定性に優れているもの
の、使用後、義歯床からの剥離性に劣るので、使用後は
新しいものに付け換えることは困難であった。この問題
を改善するために、ポリプロピレンオキサイド系重合体
を配合したもの(特開昭６２−２６５２０９号)が知られ
ているが、剥離性はまだ不充分であった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは、従来の義歯安定剤とは異なり、接着性を有す
るとともに、使用後、義歯床から剥離し易い義歯安定剤
を得るべく鋭意研究した結果、ポリビニルアセタールジ
エチルアミノアセテートを配合した義歯安定剤がこの目
的に適合しうることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
明者らは、従来の義歯安定剤とは異なり、接着性を有す
るとともに、使用後、義歯床から剥離し易い義歯安定剤
を得るべく鋭意研究した結果、ポリビニルアセタールジ
エチルアミノアセテートを配合した義歯安定剤がこの目
的に適合しうることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【０００５】すなわち、本発明は、ポリビニルアセター
ルジエチルアミノアセテートを含有してなることを特徴
とする義歯安定剤を提供するものである。
ルジエチルアミノアセテートを含有してなることを特徴
とする義歯安定剤を提供するものである。
【０００６】本発明において用いるポリビニルアセター
ルジエチルアミノアセテートは、一般式：
ルジエチルアミノアセテートは、一般式：
【化１】 ［式中、ＲはＨまたは−ＣＯ−ＣＨ2−Ｎ（Ｃ2Ｈ5）2、
ｎは平均分子量が５０,０００〜７５,０００となるよう
な数を意味する］で示される公知の化合物で、特に、窒
素含有量が１.５〜２.５重量％、平均分子量が５０,０
００〜７５,０００のものが好ましく、例えば、平均分
子量約６５０００のものは三共株式会社からＡＥＡの商
品名で市販されており、特に限定するものではないが、
これを使用することができる。
ｎは平均分子量が５０,０００〜７５,０００となるよう
な数を意味する］で示される公知の化合物で、特に、窒
素含有量が１.５〜２.５重量％、平均分子量が５０,０
００〜７５,０００のものが好ましく、例えば、平均分
子量約６５０００のものは三共株式会社からＡＥＡの商
品名で市販されており、特に限定するものではないが、
これを使用することができる。
【０００７】該ポリビニルアセタールジエチルアミノア
セテートは、人体に対して安全性の高い可塑剤、例え
ば、エタノール、ショ糖脂肪酸エステルで軟化させるこ
とができ、これにより柔軟性が付与され、容器よりの取
り出しおよび義歯への塗布が容易となる。かくして、本
発明においては、該ポリビニルアセタールジエチルアミ
ノアセテートは前記のような可塑剤で軟化させたもの自
体でもよく、また、それを、義歯安定剤の主成分として
使用できるとともに、義歯安定剤に対する助剤、すなわ
ち、通常の処方の義歯安定剤、例えば、ポリ酢酸ビニル
に添加してその剥離性を向上させる成分としても使用で
き、これら主成分として用いるもの、助剤として用いる
ものいずれも本発明の範囲のものである。したがって、
本発明の義歯安定剤におけるポリビニルアセタールジエ
チルアミノアセテートの配合量は非常に幅広い範囲とす
ることができ、例えば、義歯安定剤全量に対して０.５
〜９５重量％の範囲で使用できる。
セテートは、人体に対して安全性の高い可塑剤、例え
ば、エタノール、ショ糖脂肪酸エステルで軟化させるこ
とができ、これにより柔軟性が付与され、容器よりの取
り出しおよび義歯への塗布が容易となる。かくして、本
発明においては、該ポリビニルアセタールジエチルアミ
ノアセテートは前記のような可塑剤で軟化させたもの自
体でもよく、また、それを、義歯安定剤の主成分として
使用できるとともに、義歯安定剤に対する助剤、すなわ
ち、通常の処方の義歯安定剤、例えば、ポリ酢酸ビニル
に添加してその剥離性を向上させる成分としても使用で
き、これら主成分として用いるもの、助剤として用いる
ものいずれも本発明の範囲のものである。したがって、
本発明の義歯安定剤におけるポリビニルアセタールジエ
チルアミノアセテートの配合量は非常に幅広い範囲とす
ることができ、例えば、義歯安定剤全量に対して０.５
〜９５重量％の範囲で使用できる。
【０００８】本発明の義歯安定剤を製造するには、常法
に従い、所定の成分を適宜混合、溶解する。他の配合成
分は特に限定するものではなく、必要により、無毒性油
脂・ワックス類、乳化剤、水不溶性粉体、湿潤剤、水、
色素等を配合することができる。無毒性油脂・ワックス
類としては、ミツロウ、木ロウ、キャンデリラワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンロウ、
カルナウバロウ等が挙げられる。乳化剤としては、ステ
アリン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライ
ド、アセチル化グリセリルモノステアレート等のアセチ
ル化グリセリル脂肪酸エステル、ソルビタンモノステア
レート等が挙げられる。水不溶性粉体としては、炭酸カ
ルシウム、リン酸水素カルシウム、シリカ、ヒドロキシ
アパタイト、プラスチックパウダー、セルロースパウダ
ー等が用いられる。湿潤剤としては、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビッ
ト等が用いられる。このようにして得られた本発明の義
歯安定剤は、公知の義歯安定剤と同様にして使用でき
る。
に従い、所定の成分を適宜混合、溶解する。他の配合成
分は特に限定するものではなく、必要により、無毒性油
脂・ワックス類、乳化剤、水不溶性粉体、湿潤剤、水、
色素等を配合することができる。無毒性油脂・ワックス
類としては、ミツロウ、木ロウ、キャンデリラワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンロウ、
カルナウバロウ等が挙げられる。乳化剤としては、ステ
アリン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライ
ド、アセチル化グリセリルモノステアレート等のアセチ
ル化グリセリル脂肪酸エステル、ソルビタンモノステア
レート等が挙げられる。水不溶性粉体としては、炭酸カ
ルシウム、リン酸水素カルシウム、シリカ、ヒドロキシ
アパタイト、プラスチックパウダー、セルロースパウダ
ー等が用いられる。湿潤剤としては、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビッ
ト等が用いられる。このようにして得られた本発明の義
歯安定剤は、公知の義歯安定剤と同様にして使用でき
る。
【０００９】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、「％」は特に断らないかぎり、いず
れも重量％である。 実施例１〜８および比較例１〜３ 第１表に示す成分を常法により混合、溶解して各義歯安
定剤を製造し、つぎの方法により剥離性、押出性、接着
性を評価し、総合評価を行った。
に説明する。なお、「％」は特に断らないかぎり、いず
れも重量％である。 実施例１〜８および比較例１〜３ 第１表に示す成分を常法により混合、溶解して各義歯安
定剤を製造し、つぎの方法により剥離性、押出性、接着
性を評価し、総合評価を行った。
【００１０】(１) 剥離性 メタクリル樹脂製の上顎総義歯に、常法に従い、適量の
義歯安定剤を付着させ、３７℃水中に２４時間浸漬し
た。その後、義歯より義歯安定剤を指先だけで剥離し、
その剥離し易さを次の基準により官能評価した。 ◎: 容易 ○: やや容易 △: やや困難 ×: 困
難
義歯安定剤を付着させ、３７℃水中に２４時間浸漬し
た。その後、義歯より義歯安定剤を指先だけで剥離し、
その剥離し易さを次の基準により官能評価した。 ◎: 容易 ○: やや容易 △: やや困難 ×: 困
難
【００１１】(２) 押出性 義歯安定剤をアルミニウム製チューブに充填し、１〜２
g絞り出す時の押し出し易さを次の基準により官能評価
した。 ◎: 容易 ○: やや容易 △: やや困難 ×: 困
難
g絞り出す時の押し出し易さを次の基準により官能評価
した。 ◎: 容易 ○: やや容易 △: やや困難 ×: 困
難
【００１２】(３) 接着性 メタクリル樹脂製の上顎総義歯に、常法に従い、適量の
義歯安定剤を付着させ、口腔内に装着させる。８時間後
における総義歯の接着性を次の基準により官能評価し
た。 ◎: 良好 ○: やや良好 △: やや不良 ×: 不
良
義歯安定剤を付着させ、口腔内に装着させる。８時間後
における総義歯の接着性を次の基準により官能評価し
た。 ◎: 良好 ○: やや良好 △: やや不良 ×: 不
良
【００１３】(４) 総合評価 (１)〜(３)の評価結果より総合的に次の基準により３段
階に評価した。 Ａ: △が１個以下かつ×は０個 Ｂ: △が２個かつ×は０個 Ｃ: △が３個又は×が１個以上
階に評価した。 Ａ: △が１個以下かつ×は０個 Ｂ: △が２個かつ×は０個 Ｃ: △が３個又は×が１個以上
【００１４】
【表１】 第１表に示すごとく、ポリビニルアセタールジエチルア
ミノアセテートを配合することにより、剥離性の良好
な、接着性を有する義歯安定剤が得られる。
ミノアセテートを配合することにより、剥離性の良好
な、接着性を有する義歯安定剤が得られる。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、従来困難であった、接
着性を有し、かつ義歯床からの剥離を容易に行うことが
できる義歯安定剤が提供できる。
着性を有し、かつ義歯床からの剥離を容易に行うことが
できる義歯安定剤が提供できる。
Claims (1)
- 【請求項１】 ポリビニルアセタールジエチルアミノア
セテートを含有してなることを特徴とする義歯安定剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3227879A JPH0565211A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 義歯安定剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3227879A JPH0565211A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 義歯安定剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0565211A true JPH0565211A (ja) | 1993-03-19 |
Family
ID=16867778
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3227879A Withdrawn JPH0565211A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 義歯安定剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0565211A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5658586A (en) * | 1994-10-28 | 1997-08-19 | The Procter & Gamble Company | Denture stabilizing compositions |
| WO1998042297A1 (fr) * | 1997-03-25 | 1998-10-01 | Sunstar Kabushiki Kaisha | Procede de recalcification des dents |
| US5872161A (en) * | 1997-03-27 | 1999-02-16 | The Procter & Gamble Company | Denture adhesive compositions |
| US5877233A (en) * | 1997-03-27 | 1999-03-02 | The Proctor & Gamble Company | Denture adhesive compositions |
| US5880172A (en) * | 1994-10-28 | 1999-03-09 | The Procter & Gamble Company | Denture stabilizing compositions |
| US6069188A (en) * | 1996-07-08 | 2000-05-30 | The Procter & Gamble Company | Denture stabilizing compositions |
| US6638881B2 (en) | 1999-12-23 | 2003-10-28 | Combe Incorporated | Dental adhesive device and method of producing same |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP3227879A patent/JPH0565211A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5658586A (en) * | 1994-10-28 | 1997-08-19 | The Procter & Gamble Company | Denture stabilizing compositions |
| US5880172A (en) * | 1994-10-28 | 1999-03-09 | The Procter & Gamble Company | Denture stabilizing compositions |
| US6069188A (en) * | 1996-07-08 | 2000-05-30 | The Procter & Gamble Company | Denture stabilizing compositions |
| WO1998042297A1 (fr) * | 1997-03-25 | 1998-10-01 | Sunstar Kabushiki Kaisha | Procede de recalcification des dents |
| US6497858B1 (en) | 1997-03-25 | 2002-12-24 | Sunstar Kabushiki Kaisha | Method of remineralizing teeth |
| US5872161A (en) * | 1997-03-27 | 1999-02-16 | The Procter & Gamble Company | Denture adhesive compositions |
| US5877233A (en) * | 1997-03-27 | 1999-03-02 | The Proctor & Gamble Company | Denture adhesive compositions |
| US6638881B2 (en) | 1999-12-23 | 2003-10-28 | Combe Incorporated | Dental adhesive device and method of producing same |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| TWI503127B (zh) | 牙齒美白組成物 | |
| JPH0434961B2 (ja) | ||
| WO2004103328A1 (en) | Patch for tooth whitening | |
| EP3166692A1 (en) | Oral care formulation system providing amorphous calcium phosphate | |
| BRPI0618497A2 (pt) | artigos adesivos para dentaduras | |
| JP2547276B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| JPH0565211A (ja) | 義歯安定剤 | |
| JPH08291016A (ja) | 光重合性義歯床用裏装材 | |
| JPH0565210A (ja) | 義歯安定剤 | |
| JPS62277953A (ja) | 歯面保護用塗布材 | |
| EP2949311B1 (en) | Dental composition containing ion sustained-release glass | |
| JP3187263B2 (ja) | 低粘着性のガムベースおよびチューインガム | |
| JP3520136B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| JP3641054B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| WO1997031614A1 (fr) | Composition de stabilisateur de prothese dentaire | |
| JP4110075B2 (ja) | 歯科アクリル系軟質材用表面滑沢材を用いた被膜形成方法 | |
| JP3479813B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| JP3479811B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| JPS6021123B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| JP4406786B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| WO1990014076A1 (en) | A preparation for the treatment of fungal infections | |
| JPH11253466A (ja) | 義歯安定剤組成物 | |
| JP4419007B2 (ja) | 義歯安定剤 | |
| JPH02124808A (ja) | 義歯用裏装剤 | |
| JPH04317656A (ja) | セメント組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981203 |