JPH0565174A - 容 器 - Google Patents
容 器Info
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- JPH0565174A JPH0565174A JP3244142A JP24414291A JPH0565174A JP H0565174 A JPH0565174 A JP H0565174A JP 3244142 A JP3244142 A JP 3244142A JP 24414291 A JP24414291 A JP 24414291A JP H0565174 A JPH0565174 A JP H0565174A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxygen
- container
- layer
- thin film
- absorber
- Prior art date
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- Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
- Packages (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 酸素吸収体を容器内容に設けるに当たり、酸
素吸収体を容器内容物から確実に遮蔽しつつ酸素吸収体
への酸素透過速度を高く保つことができるようにし、か
つ酸素吸収体が容器内での使用時まで高い酸素吸収性能
を維持できるようにする。 【構成】 容器本体(2)の内面側の少なくとも一部
を、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素吸収体層と、該
酸素吸収体層の容器内部側に位置し、厚み方向容器内部
側に緻密薄膜層が形成された非対称型多孔質層を有する
酸素透過層とを含む積層体(3)から構成した容器。
素吸収体を容器内容物から確実に遮蔽しつつ酸素吸収体
への酸素透過速度を高く保つことができるようにし、か
つ酸素吸収体が容器内での使用時まで高い酸素吸収性能
を維持できるようにする。 【構成】 容器本体(2)の内面側の少なくとも一部
を、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素吸収体層と、該
酸素吸収体層の容器内部側に位置し、厚み方向容器内部
側に緻密薄膜層が形成された非対称型多孔質層を有する
酸素透過層とを含む積層体(3)から構成した容器。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器内酸素を吸収する
性能を備えた容器に関し、さらに詳しくは、サラダ油、
てんぷら油、コーン油、菜種油、胡麻油など長期保存を
必要とする油保存容器、エーテル類など空気中の酸素を
吸収することにより過酸化物を生成する溶媒の保存容
器、ビール、ウーロン茶、日本茶、紅茶、コーヒーなど
酸化により変質を起こしやすい飲料のボトル等に用いて
好適な容器に関する。
性能を備えた容器に関し、さらに詳しくは、サラダ油、
てんぷら油、コーン油、菜種油、胡麻油など長期保存を
必要とする油保存容器、エーテル類など空気中の酸素を
吸収することにより過酸化物を生成する溶媒の保存容
器、ビール、ウーロン茶、日本茶、紅茶、コーヒーなど
酸化により変質を起こしやすい飲料のボトル等に用いて
好適な容器に関する。
【0002】
【従来の技術】容器内容物が、酸素酸化の影響を受けや
すいものである場合、その保存期間中等に各種問題を生
じるおそれがある。たとえば、食用油は、酸化による品
質の変化を受けやすく、酸化生成物による食中毒原因物
質の発生などが問題視されてきた。これは、容器中や油
中に存在する微量の酸素や保存期間中に容器外部から侵
入する酸素により、内容物が酸化されることに原因があ
る。この問題を解決するために、従来は缶容器保存や酸
素吸収剤の使用などが行われていた。
すいものである場合、その保存期間中等に各種問題を生
じるおそれがある。たとえば、食用油は、酸化による品
質の変化を受けやすく、酸化生成物による食中毒原因物
質の発生などが問題視されてきた。これは、容器中や油
中に存在する微量の酸素や保存期間中に容器外部から侵
入する酸素により、内容物が酸化されることに原因があ
る。この問題を解決するために、従来は缶容器保存や酸
素吸収剤の使用などが行われていた。
【0003】しかし、缶容器は一度開封してしまうと空
気を遮蔽することが難しいこと、また密封可能な樹脂容
器でも容器を通して侵入する酸素が存在する問題点があ
った。これらの問題に対処するために、手軽な方法とし
て酸素吸収剤の使用があるが、包装体の耐油性および油
の遮蔽効果が不十分であるために酸素吸収剤を含む酸素
吸収体と油との接触を避けることはできず、酸素吸収体
の活性が低下したり、包装体内部からの溶出物を誤って
食べてしまうことなどの問題点があった。遮蔽効果の向
上法としてフィルムの介在が考えられるが、これでは酸
素の透過性も低下してしまい、十分な酸素吸収効果を期
待することができない。これを解決するためには、フィ
ルムの厚さを薄くすることが解決策となる。しかし、1
μm以下のフィルムは概して機械的強度に乏しく、均一
薄膜層の適用は不可能であった。更に、薄膜形成性に優
れ、かつ十分な耐油性を持つ酸素透過性素材も知られて
いなかった。
気を遮蔽することが難しいこと、また密封可能な樹脂容
器でも容器を通して侵入する酸素が存在する問題点があ
った。これらの問題に対処するために、手軽な方法とし
て酸素吸収剤の使用があるが、包装体の耐油性および油
の遮蔽効果が不十分であるために酸素吸収剤を含む酸素
吸収体と油との接触を避けることはできず、酸素吸収体
の活性が低下したり、包装体内部からの溶出物を誤って
食べてしまうことなどの問題点があった。遮蔽効果の向
上法としてフィルムの介在が考えられるが、これでは酸
素の透過性も低下してしまい、十分な酸素吸収効果を期
待することができない。これを解決するためには、フィ
ルムの厚さを薄くすることが解決策となる。しかし、1
μm以下のフィルムは概して機械的強度に乏しく、均一
薄膜層の適用は不可能であった。更に、薄膜形成性に優
れ、かつ十分な耐油性を持つ酸素透過性素材も知られて
いなかった。
【0004】また、エーテル系等の溶媒においては、容
器中や溶媒中に存在したり保存期間中に外部から侵入す
る酸素と反応して爆発性の過酸化物を形成するため、そ
の取扱いには細心の注意が必要であった。そこで、たと
えばジエチルエーテルは冷蔵庫中に保存され、テトラヒ
ドロフラン(THF)は酸化防止剤としてブチルヒドロ
キシトルエンなどを添加して保存されている。
器中や溶媒中に存在したり保存期間中に外部から侵入す
る酸素と反応して爆発性の過酸化物を形成するため、そ
の取扱いには細心の注意が必要であった。そこで、たと
えばジエチルエーテルは冷蔵庫中に保存され、テトラヒ
ドロフラン(THF)は酸化防止剤としてブチルヒドロ
キシトルエンなどを添加して保存されている。
【0005】しかし、冷蔵庫中に保存していても、過酸
化物の生成は完全には抑制できず、また酸化防止剤の添
加は使用時に蒸留などによる除去作業を必要とするケー
スが多く、過酸化物を発生しないような保存方法が望ま
れていた。特に過酸化物の存在は蒸留精製を必要とする
場合には深刻な問題となっている。過酸化物の生成を抑
制するには、空気の遮蔽性の高い容器に保存する方法も
あるが、十分な遮蔽効果を期待するには高度な技術が必
要であった。
化物の生成は完全には抑制できず、また酸化防止剤の添
加は使用時に蒸留などによる除去作業を必要とするケー
スが多く、過酸化物を発生しないような保存方法が望ま
れていた。特に過酸化物の存在は蒸留精製を必要とする
場合には深刻な問題となっている。過酸化物の生成を抑
制するには、空気の遮蔽性の高い容器に保存する方法も
あるが、十分な遮蔽効果を期待するには高度な技術が必
要であった。
【0006】さらに、酸化により変質を起こしやすい飲
料等にあっては、容器中や飲料等の中に存在する酸素の
量を極力少なくし、長期間にわたって味の低下や品質の
低下を防止することが望まれる。
料等にあっては、容器中や飲料等の中に存在する酸素の
量を極力少なくし、長期間にわたって味の低下や品質の
低下を防止することが望まれる。
【0007】このような従来の種々の問題や要望に対し
ては、酸素吸収性能を有する酸素吸収体を用い、容器内
や容器内容物中に存在する酸素の量を極力低減する方法
が有効である。また、樹脂製ボトル等にあっては、容器
本体を通して内部に酸素が侵入するので、この酸素侵入
を阻止することも望まれる。
ては、酸素吸収性能を有する酸素吸収体を用い、容器内
や容器内容物中に存在する酸素の量を極力低減する方法
が有効である。また、樹脂製ボトル等にあっては、容器
本体を通して内部に酸素が侵入するので、この酸素侵入
を阻止することも望まれる。
【0008】従来の酸素吸収体を用いる方法として、た
とえば、ビールのキャップ等に酸素吸収剤を固定する方
法が知られている。この方法は、酸素吸収剤を樹脂中に
包埋および/または遮蔽材(酸素吸収剤をビールと直接
接触しないようにするためのもの)を介してビールの王
冠等に固定する以下の3種類に分類することができる。
とえば、ビールのキャップ等に酸素吸収剤を固定する方
法が知られている。この方法は、酸素吸収剤を樹脂中に
包埋および/または遮蔽材(酸素吸収剤をビールと直接
接触しないようにするためのもの)を介してビールの王
冠等に固定する以下の3種類に分類することができる。
【0009】(1)酸素吸収剤を樹脂中に包埋する方法
としては、特開平1−308781号公報と特開平1−
315438号公報に示された方法が挙げられる。前者
は、低密度ポリエチレン、アスコルビン酸および/また
は亜硫酸ナトリウム、滑剤(ドデシル硫酸ナトリウ
ム)、酸化防止剤の混合物を王冠の裏面に固定し、ビー
ルの日持ちを長くするものである。後者は、アスコルビ
ン酸を含むポリプロピレンをキャップに取り付け、ビー
ルの貯蔵安定性を向上させるものである。また、欧州特
許第305005号には、乾燥イーストを溶融パラフィ
ンスラリー中に固定化し、これを一定厚さに塗布し、熱
処理したシートがビールの安定性向上に効果があること
が示されている。
としては、特開平1−308781号公報と特開平1−
315438号公報に示された方法が挙げられる。前者
は、低密度ポリエチレン、アスコルビン酸および/また
は亜硫酸ナトリウム、滑剤(ドデシル硫酸ナトリウ
ム)、酸化防止剤の混合物を王冠の裏面に固定し、ビー
ルの日持ちを長くするものである。後者は、アスコルビ
ン酸を含むポリプロピレンをキャップに取り付け、ビー
ルの貯蔵安定性を向上させるものである。また、欧州特
許第305005号には、乾燥イーストを溶融パラフィ
ンスラリー中に固定化し、これを一定厚さに塗布し、熱
処理したシートがビールの安定性向上に効果があること
が示されている。
【0010】(2)酸素吸収剤を遮蔽材を介して固定す
る方法としては、実開昭55−161858号公報、実
開昭56−38056号公報、米国特許第4,287,
995号公報、米国特許第4,421,235号公報、
米国特許第4,756,436号公報などが挙げられ
る。これらの方法は、酸素吸収剤を酸素透過性でありな
がら水不透性のシートで遮蔽して容器内容物と酸素吸収
剤との接触を防ぎ、効率の良い酸素吸収を行わせようと
するものである。シートには、孔径0.01〜0.45
μmのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフロロエチ
レン製のものを用いることができる。これらのシートは
更に撥水性を増すために、シリコーン樹脂やポリフロロ
カーボンで表面をコーティングされてもよい。酸素吸収
剤としては、鉄、硫酸鉄、塩化鉄、二チオン酸塩、亜二
チオン酸塩、アスコルビン酸およびその塩、カテコー
ル、ヒドロキノン、ピロガロール、ロンガリット、銅−
アミンコンプレックスなどが挙げられられている。PC
T−WO89/12119号公報には、ポリアルキルア
ミンの金属錯体をシリカゲル上に固定し水不溶性とした
酸素吸収剤を、ガス透過性遮蔽材と共にビールの王冠や
缶ビールの内側に固定する方法が開示されている。
る方法としては、実開昭55−161858号公報、実
開昭56−38056号公報、米国特許第4,287,
995号公報、米国特許第4,421,235号公報、
米国特許第4,756,436号公報などが挙げられ
る。これらの方法は、酸素吸収剤を酸素透過性でありな
がら水不透性のシートで遮蔽して容器内容物と酸素吸収
剤との接触を防ぎ、効率の良い酸素吸収を行わせようと
するものである。シートには、孔径0.01〜0.45
μmのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフロロエチ
レン製のものを用いることができる。これらのシートは
更に撥水性を増すために、シリコーン樹脂やポリフロロ
カーボンで表面をコーティングされてもよい。酸素吸収
剤としては、鉄、硫酸鉄、塩化鉄、二チオン酸塩、亜二
チオン酸塩、アスコルビン酸およびその塩、カテコー
ル、ヒドロキノン、ピロガロール、ロンガリット、銅−
アミンコンプレックスなどが挙げられられている。PC
T−WO89/12119号公報には、ポリアルキルア
ミンの金属錯体をシリカゲル上に固定し水不溶性とした
酸素吸収剤を、ガス透過性遮蔽材と共にビールの王冠や
缶ビールの内側に固定する方法が開示されている。
【0011】(3)王冠等に酸素吸収剤を固定する方法
としては、酸素吸収剤を樹脂中に包埋し、更に遮蔽材を
介する方法が特開昭57−194959号公報に示され
ている。これはエラストマーに酸素吸収剤を分散させ容
器蓋の内側に固定し、その上に酸素と水蒸気は透過する
が水は通さない重合体被膜を設けるものである。
としては、酸素吸収剤を樹脂中に包埋し、更に遮蔽材を
介する方法が特開昭57−194959号公報に示され
ている。これはエラストマーに酸素吸収剤を分散させ容
器蓋の内側に固定し、その上に酸素と水蒸気は透過する
が水は通さない重合体被膜を設けるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸素吸
収体を用いる上記のような従来技術には、以下に述べる
ような問題がある。まず第一の問題点は、十分な酸素透
過性を維持したまま酸素吸収剤を内容物から遮蔽するこ
とが困難であったことである。酸素吸収剤を樹脂中に包
埋する方法では酸素吸収剤と内容物の接触は避けられな
い。この問題を解決する方法として、遮蔽材を介して酸
素吸収剤を固定する方法が提案されている。遮蔽材とし
てはシート(無孔膜)、多孔膜そして撥水加工された多
孔膜が用いられる。シートを用いる場合、酸素透過性の
高い素材が選択されるが、機械的強度を確保するために
はμmオーダー以上の厚さが必要である。しかし、この
程度の膜厚になると酸素透過性は極めて小さくなる問題
がある。多孔膜を用いる場合には、μmオーダー以上の
孔径を有していることから酸素の透過性は高いが酸素吸
収剤を完全に遮蔽することは困難である。特に、ビール
のように容器内部が保存期間中に加圧状態となる系では
この問題は顕著に現れる。これを解決するために多孔膜
上に撥水性ポリマーをコーティングする方法が提案され
ている。しかし、溶液コーティング法では孔内にポリマ
ーが侵入し、酸素透過性が低下するという問題が起こ
る。つまり従来技術では、遮蔽シートの薄膜化または多
孔膜の微細な孔径制御が困難であるため、酸素透過性を
維持したまま十分な遮蔽効果が得られないわけである。
収体を用いる上記のような従来技術には、以下に述べる
ような問題がある。まず第一の問題点は、十分な酸素透
過性を維持したまま酸素吸収剤を内容物から遮蔽するこ
とが困難であったことである。酸素吸収剤を樹脂中に包
埋する方法では酸素吸収剤と内容物の接触は避けられな
い。この問題を解決する方法として、遮蔽材を介して酸
素吸収剤を固定する方法が提案されている。遮蔽材とし
てはシート(無孔膜)、多孔膜そして撥水加工された多
孔膜が用いられる。シートを用いる場合、酸素透過性の
高い素材が選択されるが、機械的強度を確保するために
はμmオーダー以上の厚さが必要である。しかし、この
程度の膜厚になると酸素透過性は極めて小さくなる問題
がある。多孔膜を用いる場合には、μmオーダー以上の
孔径を有していることから酸素の透過性は高いが酸素吸
収剤を完全に遮蔽することは困難である。特に、ビール
のように容器内部が保存期間中に加圧状態となる系では
この問題は顕著に現れる。これを解決するために多孔膜
上に撥水性ポリマーをコーティングする方法が提案され
ている。しかし、溶液コーティング法では孔内にポリマ
ーが侵入し、酸素透過性が低下するという問題が起こ
る。つまり従来技術では、遮蔽シートの薄膜化または多
孔膜の微細な孔径制御が困難であるため、酸素透過性を
維持したまま十分な遮蔽効果が得られないわけである。
【0013】第二の問題点は、酸素吸収剤を含む酸素吸
収体の保存が困難であることである。多くの場合、酸素
吸収体は製造されてから装着されるまでの間、空気中に
保存される。従って、酸素吸収体は保存期間中に空気中
の酸素を吸収してしまい、装着時には既にその酸素吸収
能力の大半を使い果たしてしまうようでは実用化はでき
ない。この問題を解決するために、酸素吸収剤に機能を
付与し、保存中は酸素を吸収せず、酸素吸収体を装着し
てから何等かの刺激をあたえることにより酸素吸収を始
める方法が知られている。例えば、PCT−WO89/
12119号公報には、酸素吸収前駆体であるシリカゲ
ル固定ポリアルキルアミンを金属塩と混合しておき、系
中の水分により金属塩が溶解してポリアルキルアミンに
取り込まれる結果、酸素吸収性を発現するような方法が
開示されている。しかし、シリカゲル固定ポリアルキル
アミンの調製が繁雑であることや低湿度下では十分な酸
素吸収性を発現できない問題点があった。
収体の保存が困難であることである。多くの場合、酸素
吸収体は製造されてから装着されるまでの間、空気中に
保存される。従って、酸素吸収体は保存期間中に空気中
の酸素を吸収してしまい、装着時には既にその酸素吸収
能力の大半を使い果たしてしまうようでは実用化はでき
ない。この問題を解決するために、酸素吸収剤に機能を
付与し、保存中は酸素を吸収せず、酸素吸収体を装着し
てから何等かの刺激をあたえることにより酸素吸収を始
める方法が知られている。例えば、PCT−WO89/
12119号公報には、酸素吸収前駆体であるシリカゲ
ル固定ポリアルキルアミンを金属塩と混合しておき、系
中の水分により金属塩が溶解してポリアルキルアミンに
取り込まれる結果、酸素吸収性を発現するような方法が
開示されている。しかし、シリカゲル固定ポリアルキル
アミンの調製が繁雑であることや低湿度下では十分な酸
素吸収性を発現できない問題点があった。
【0014】第三の問題点は、容器本体が樹脂からなる
場合、容器本体を通しての酸素侵入を阻止する配慮が殆
どなされていないことにある。容器本体を通して多量に
酸素が侵入してしまうと、前述の如き飲料等において
は、長期間の保存が難しくなり、賞味期間の延長や、品
質低下の防止が困難となる。
場合、容器本体を通しての酸素侵入を阻止する配慮が殆
どなされていないことにある。容器本体を通して多量に
酸素が侵入してしまうと、前述の如き飲料等において
は、長期間の保存が難しくなり、賞味期間の延長や、品
質低下の防止が困難となる。
【0015】本発明の目的は、酸素吸収体を備えた新規
な容器を提供することにあり、酸素吸収体を容器内面側
に設けるに当たり、酸素吸収体を容器内容物から確実に
遮蔽しつつ酸素吸収体への酸素透過速度を高く保つこと
ができるようにし、しかも酸素吸収体が容器内での使用
時まで高い酸素吸収性能を維持できるようにすることに
ある。
な容器を提供することにあり、酸素吸収体を容器内面側
に設けるに当たり、酸素吸収体を容器内容物から確実に
遮蔽しつつ酸素吸収体への酸素透過速度を高く保つこと
ができるようにし、しかも酸素吸収体が容器内での使用
時まで高い酸素吸収性能を維持できるようにすることに
ある。
【0016】また、望ましくは、樹脂製容器の場合、容
器本体を通しての酸素侵入を極力阻止できるようにする
ことも目的とする。
器本体を通しての酸素侵入を極力阻止できるようにする
ことも目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の容器は、容器本体の内面側の少なくとも一
部を、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素吸収体層と、
該酸素吸収体層の容器内部側に位置し、厚み方向容器内
部側に緻密薄膜層が形成された非対称型多孔質層を有す
る酸素透過層とを含む積層体から構成したものからな
る。
に、本発明の容器は、容器本体の内面側の少なくとも一
部を、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素吸収体層と、
該酸素吸収体層の容器内部側に位置し、厚み方向容器内
部側に緻密薄膜層が形成された非対称型多孔質層を有す
る酸素透過層とを含む積層体から構成したものからな
る。
【0018】本発明における「非対称型多孔質層」は、
前述の第一の問題点の解決、即ち十分な酸素透過性を維
持したまま酸素吸収体を内容物から遮蔽することを可能
ならしめるために必要な層である。本発明において非対
称型多孔質層とは、平膜状シートの片面に非常に薄い緻
密層とそれを支える多孔質層からなるものをさす。緻密
薄膜層には酸素の透過に必要なオングストロームレベル
の孔が開いている程度なので、内容物の遮蔽効果は従来
の多孔膜に比べ格段に大きく、緻密層の膜厚が薄いた
め、酸素の透過性も従来のシートに比べ格段に高くする
ことができる。つまり、十分に高い内容物の遮蔽効果を
達成しつつ、十分に高い酸素透過性を発揮できるのであ
る。この緻密薄膜層が、高い酸素透過性を有する多孔質
層に支持される。また、容器内の圧力が高くなる場合な
ど、非対称型多孔質層のみでは十分な遮蔽効果が期待で
きなくなるおそれのある場合には、上記緻密薄膜層の上
にさらに酸素透過性均質薄膜層を設けることにより、酸
素透過性をあまり低下させることなく遮蔽効果を一層向
上させることが可能である。また、非対称型多孔質層を
有する酸素透過層は、加圧状態での使用にも耐えるよう
に織布または不織布の層によって支えられる、いわゆる
「酸素透過性複合膜」の形態をとってもよい。
前述の第一の問題点の解決、即ち十分な酸素透過性を維
持したまま酸素吸収体を内容物から遮蔽することを可能
ならしめるために必要な層である。本発明において非対
称型多孔質層とは、平膜状シートの片面に非常に薄い緻
密層とそれを支える多孔質層からなるものをさす。緻密
薄膜層には酸素の透過に必要なオングストロームレベル
の孔が開いている程度なので、内容物の遮蔽効果は従来
の多孔膜に比べ格段に大きく、緻密層の膜厚が薄いた
め、酸素の透過性も従来のシートに比べ格段に高くする
ことができる。つまり、十分に高い内容物の遮蔽効果を
達成しつつ、十分に高い酸素透過性を発揮できるのであ
る。この緻密薄膜層が、高い酸素透過性を有する多孔質
層に支持される。また、容器内の圧力が高くなる場合な
ど、非対称型多孔質層のみでは十分な遮蔽効果が期待で
きなくなるおそれのある場合には、上記緻密薄膜層の上
にさらに酸素透過性均質薄膜層を設けることにより、酸
素透過性をあまり低下させることなく遮蔽効果を一層向
上させることが可能である。また、非対称型多孔質層を
有する酸素透過層は、加圧状態での使用にも耐えるよう
に織布または不織布の層によって支えられる、いわゆる
「酸素透過性複合膜」の形態をとってもよい。
【0019】本発明における「酸素吸収剤が樹脂に包埋
された酸素吸収体層」は、容器内および内容物中の酸素
を吸収する層であるとともに、前述の第二の問題点の解
決、即ち酸素吸収体が実際に容器内で使用されるまでの
保存安定性の向上および形態保持のために必要な層であ
る。本発明における酸素吸収剤は、高湿度下で酸素吸収
能を発現するものを好ましく用いることができる。しか
し、このような酸素吸収剤自身は、空気中の湿気によっ
てある程度活性化されると失活してしまう。そこで、通
常雰囲気では湿気を通さず、高湿度下で湿気と酸素を通
す樹脂に酸素吸収剤を包埋することにより、実際に装着
使用されるまで酸素吸収剤の失活を防止できるようにな
る。従って、この酸素吸収体層とすることにより、実際
に装着されるまでの保存安定性を向上させることがで
き、しかも積層体としての形態も容易に保持できるよう
になる。
された酸素吸収体層」は、容器内および内容物中の酸素
を吸収する層であるとともに、前述の第二の問題点の解
決、即ち酸素吸収体が実際に容器内で使用されるまでの
保存安定性の向上および形態保持のために必要な層であ
る。本発明における酸素吸収剤は、高湿度下で酸素吸収
能を発現するものを好ましく用いることができる。しか
し、このような酸素吸収剤自身は、空気中の湿気によっ
てある程度活性化されると失活してしまう。そこで、通
常雰囲気では湿気を通さず、高湿度下で湿気と酸素を通
す樹脂に酸素吸収剤を包埋することにより、実際に装着
使用されるまで酸素吸収剤の失活を防止できるようにな
る。従って、この酸素吸収体層とすることにより、実際
に装着されるまでの保存安定性を向上させることがで
き、しかも積層体としての形態も容易に保持できるよう
になる。
【0020】更に高い保存安定性を考えると、酸素バリ
ア性フィルム層を設けることも可能である。この酸素バ
リア性フィルム層は、容器内部に装着した状態で、酸素
吸収体層と容器本体裏面との間に位置するものである。
装着前保存期間中において、酸素バリア性フィルム層が
あることにより酸素吸収体層が大気に直接晒されること
はないので、酸素吸収体層の酸素吸収性能の低下が一層
確実に防止される。また、積層体が酸素バリア性フィル
ム層を有することにより、容器本体が樹脂からなる場合
にも、外部から容器本体を通しての酸素侵入が効率よく
阻止され、前述の第三の問題点の解決も可能となる。
ア性フィルム層を設けることも可能である。この酸素バ
リア性フィルム層は、容器内部に装着した状態で、酸素
吸収体層と容器本体裏面との間に位置するものである。
装着前保存期間中において、酸素バリア性フィルム層が
あることにより酸素吸収体層が大気に直接晒されること
はないので、酸素吸収体層の酸素吸収性能の低下が一層
確実に防止される。また、積層体が酸素バリア性フィル
ム層を有することにより、容器本体が樹脂からなる場合
にも、外部から容器本体を通しての酸素侵入が効率よく
阻止され、前述の第三の問題点の解決も可能となる。
【0021】上記の如き積層体が、容器本体の内面側の
少なくとも一部に、固定されるか、若しくは容器本体の
少なくとも一部が積層体自身で構成される。この積層体
が設けられる部位は、とくに限定されず、容器内ヘッド
スペース部分の容器内面側、内容物が収容されている部
分の容器内面側のいずれでもよく、またその両方でもよ
い。
少なくとも一部に、固定されるか、若しくは容器本体の
少なくとも一部が積層体自身で構成される。この積層体
が設けられる部位は、とくに限定されず、容器内ヘッド
スペース部分の容器内面側、内容物が収容されている部
分の容器内面側のいずれでもよく、またその両方でもよ
い。
【0022】以下に、本発明の容器、とくに積層体各部
について、さらに詳細に説明する。 (1)非対称型多孔質層 非対称型多孔質層は、平膜状シートの片面に非常に薄い
緻密層とそれを支える多孔質層からなる。層の片面に存
在する緻密層は、孔径0.0005〜0.5μmの孔を
有する厚さ数μm程度までの非常に薄い層として形成さ
れる。非対称型多孔質層は、緻密層の厚さが薄く、それ
に続く多孔質層は多孔度が高いため、気体または水蒸気
の透過速度は非常に早い。本非対称型多孔質層の好まし
い態様としては、遮蔽効果と酸素透過速度を両立させる
点から、および酸素透過性均質薄膜層を設ける場合には
その酸素透過性均質薄膜層形成の点から、緻密薄膜層の
好ましい孔径は、0.001〜0.1μmである。非対
称型多孔質層の全膜厚は、実用的な機械的強度を有しか
つ十分な気体透過速度を得るために、通常1〜300μ
mであり、好ましくは10〜100μmである。膜構造
としては膜厚方向に対称構造のものも用いることは可能
ではあるが、遮蔽効果と酸素透過速度を両立させるため
には非対称型多孔質構造が必要であり、特に非対称型多
孔質構造とすることにより、気体の透過抵抗を小さくす
ることができる。膜全体としての空孔率は、その目的に
応じて任意に選べるが、一般的に10〜90%の範囲か
ら選ばれる。空孔率が高いと気体の透過速度が早く、空
孔率が低いと耐久性に優れるという特徴があるが、本発
明においてはこの両方の特徴を兼ね備える意味で空孔率
が70〜85%の非対称型多孔質層が好ましい例として
挙げることができる。また、非対称型多孔質層は、公知
の方法、例えば湿式法、乾湿式法、溶融法、延伸法等に
より製膜したものが適宜用いられる。非対称型多孔質層
を形成する素材としては、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフ
ェニレンスルホンなどの芳香族ポリスルホン系素材、酢
酸セルロース、エチルセルロース、セルロースなどのセ
ルロース系素材、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系素材、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどの含
フッ素高分子系素材、ポリアミド系素材ないしはポリイ
ミド系素材やポリウレタン系素材などを用いることがで
きるが、この中でも、気体透過性が十分であること、孔
径の制御が容易であることから芳香族ポリスルホン系素
材が好ましく用いられる。また、この多孔質層の気体透
過性は、空気透過速度で10〜10000〔m3 /m2
・hr・atm〕程度が好ましい。
について、さらに詳細に説明する。 (1)非対称型多孔質層 非対称型多孔質層は、平膜状シートの片面に非常に薄い
緻密層とそれを支える多孔質層からなる。層の片面に存
在する緻密層は、孔径0.0005〜0.5μmの孔を
有する厚さ数μm程度までの非常に薄い層として形成さ
れる。非対称型多孔質層は、緻密層の厚さが薄く、それ
に続く多孔質層は多孔度が高いため、気体または水蒸気
の透過速度は非常に早い。本非対称型多孔質層の好まし
い態様としては、遮蔽効果と酸素透過速度を両立させる
点から、および酸素透過性均質薄膜層を設ける場合には
その酸素透過性均質薄膜層形成の点から、緻密薄膜層の
好ましい孔径は、0.001〜0.1μmである。非対
称型多孔質層の全膜厚は、実用的な機械的強度を有しか
つ十分な気体透過速度を得るために、通常1〜300μ
mであり、好ましくは10〜100μmである。膜構造
としては膜厚方向に対称構造のものも用いることは可能
ではあるが、遮蔽効果と酸素透過速度を両立させるため
には非対称型多孔質構造が必要であり、特に非対称型多
孔質構造とすることにより、気体の透過抵抗を小さくす
ることができる。膜全体としての空孔率は、その目的に
応じて任意に選べるが、一般的に10〜90%の範囲か
ら選ばれる。空孔率が高いと気体の透過速度が早く、空
孔率が低いと耐久性に優れるという特徴があるが、本発
明においてはこの両方の特徴を兼ね備える意味で空孔率
が70〜85%の非対称型多孔質層が好ましい例として
挙げることができる。また、非対称型多孔質層は、公知
の方法、例えば湿式法、乾湿式法、溶融法、延伸法等に
より製膜したものが適宜用いられる。非対称型多孔質層
を形成する素材としては、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフ
ェニレンスルホンなどの芳香族ポリスルホン系素材、酢
酸セルロース、エチルセルロース、セルロースなどのセ
ルロース系素材、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系素材、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどの含
フッ素高分子系素材、ポリアミド系素材ないしはポリイ
ミド系素材やポリウレタン系素材などを用いることがで
きるが、この中でも、気体透過性が十分であること、孔
径の制御が容易であることから芳香族ポリスルホン系素
材が好ましく用いられる。また、この多孔質層の気体透
過性は、空気透過速度で10〜10000〔m3 /m2
・hr・atm〕程度が好ましい。
【0023】(2)織布または不織布からなる層 非対称型多孔質層を支持する支持層として、織布または
不織布からなる基材層を設け、非対称型多孔質層とこの
支持層とで酸素透過層を構成する、いわゆる「酸素透過
性複合膜」の形態をとってもよい。この織布または不織
布からなる基材層には、十分な通気性を有し、かつ、機
械的強度が良好なものが好適である。このような特性を
有するものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレートな
どのポリエステル類、ナイロンなどのポリアミド類、天
然繊維などを主成分とする公知の織布あるいは不織布が
挙げられる。この織布または不織布の通気性は、非対称
型多孔質層を透過した酸素が酸素吸収体層に到達するま
でに大きな抵抗とならないものであれば特に制限はな
い。通気性として、たとえば0.01〜100〔ml/
cm2 ・sec〕の範囲から選ぶことができ、非対称型
多孔質層の製膜性や複合構造を有する酸素吸収体層の性
能などを考慮すると0.1〜10〔ml/cm2・se
c〕が特に好ましい。また、厚みは上記支持強度の面か
らみて50〜300μmが特に好ましい。不織布の場
合、この性能にほぼ対応する目付量として、10〜20
0g/cm2 の範囲が好適な量として挙げることができ
る。更に、これらの織布または不織布としてヒートシー
ル性を有するものを用いた場合、積層の際の作業効率を
高めることが可能である。
不織布からなる基材層を設け、非対称型多孔質層とこの
支持層とで酸素透過層を構成する、いわゆる「酸素透過
性複合膜」の形態をとってもよい。この織布または不織
布からなる基材層には、十分な通気性を有し、かつ、機
械的強度が良好なものが好適である。このような特性を
有するものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレートな
どのポリエステル類、ナイロンなどのポリアミド類、天
然繊維などを主成分とする公知の織布あるいは不織布が
挙げられる。この織布または不織布の通気性は、非対称
型多孔質層を透過した酸素が酸素吸収体層に到達するま
でに大きな抵抗とならないものであれば特に制限はな
い。通気性として、たとえば0.01〜100〔ml/
cm2 ・sec〕の範囲から選ぶことができ、非対称型
多孔質層の製膜性や複合構造を有する酸素吸収体層の性
能などを考慮すると0.1〜10〔ml/cm2・se
c〕が特に好ましい。また、厚みは上記支持強度の面か
らみて50〜300μmが特に好ましい。不織布の場
合、この性能にほぼ対応する目付量として、10〜20
0g/cm2 の範囲が好適な量として挙げることができ
る。更に、これらの織布または不織布としてヒートシー
ル性を有するものを用いた場合、積層の際の作業効率を
高めることが可能である。
【0024】(3)酸素透過性均質薄膜層 酸素透過層の容器内部側には、さらに、酸素透過性均質
薄膜層を設けてもよい。この酸素透過性均質薄膜層は、
水、油などの内容物液体の透過を一層確実に防ぎ、かつ
酸素および水蒸気を透過する層である。酸素透過性均質
薄膜層の酸素透過性は、酸素透過係数Po2を用いた場
合、Po2が、1×10-10 〔cm3 (STP)・cm/
cm2・sec・cmHg〕(=標準状態に換算した気
体の体積・膜厚/膜面積・時間・圧力)以上のものが好
ましく、更には1×10-9〔cm3 (STP)・cm/
cm2 ・sec・cmHg〕以上のものがより好まし
い。水蒸気透過性は、容器内温度や圧力、容器内容物そ
して酸素吸収剤の特性に依存するので一概に決められな
いが、大まかな目安として0.5〔g/m2 ・atm・
24hr〕以上が好ましい例として挙げることができ
る。
薄膜層を設けてもよい。この酸素透過性均質薄膜層は、
水、油などの内容物液体の透過を一層確実に防ぎ、かつ
酸素および水蒸気を透過する層である。酸素透過性均質
薄膜層の酸素透過性は、酸素透過係数Po2を用いた場
合、Po2が、1×10-10 〔cm3 (STP)・cm/
cm2・sec・cmHg〕(=標準状態に換算した気
体の体積・膜厚/膜面積・時間・圧力)以上のものが好
ましく、更には1×10-9〔cm3 (STP)・cm/
cm2 ・sec・cmHg〕以上のものがより好まし
い。水蒸気透過性は、容器内温度や圧力、容器内容物そ
して酸素吸収剤の特性に依存するので一概に決められな
いが、大まかな目安として0.5〔g/m2 ・atm・
24hr〕以上が好ましい例として挙げることができ
る。
【0025】前記範囲を満たす高分子として、例えば、
ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン、ポリジメチルシロキサン誘導体の架橋重合体などの
ポリオルガノシロキサン類、ポリオルガノシロキサン/
ポリスチレン共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリ
カーボネート共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリ
スルホン共重合体などのポリオルガノシロキサン共重合
体類、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリエチレン
/プロピレン共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−
1)の架橋重合体、ポリ(ジ−tert−ブチルフマレ
ート)などのポリオレフィン類、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンオキシド)やシリル変性ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)な
どのポリフェニレンオキシド類、ポリ(トリメチルシリ
ルプロピン)、ポリ(tert−ブチルアセチレン)な
どの置換アセチレンポリマー類、エチルセルロースなど
のセルロース類、ポリ(ビスエトキシフォスファゼン)
などのポリオルガノフォスファゼン類などが挙げられ
る。
ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン、ポリジメチルシロキサン誘導体の架橋重合体などの
ポリオルガノシロキサン類、ポリオルガノシロキサン/
ポリスチレン共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリ
カーボネート共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリ
スルホン共重合体などのポリオルガノシロキサン共重合
体類、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリエチレン
/プロピレン共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−
1)の架橋重合体、ポリ(ジ−tert−ブチルフマレ
ート)などのポリオレフィン類、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンオキシド)やシリル変性ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)な
どのポリフェニレンオキシド類、ポリ(トリメチルシリ
ルプロピン)、ポリ(tert−ブチルアセチレン)な
どの置換アセチレンポリマー類、エチルセルロースなど
のセルロース類、ポリ(ビスエトキシフォスファゼン)
などのポリオルガノフォスファゼン類などが挙げられ
る。
【0026】高酸素透過性を可能にするピンホールフリ
ーの酸素透過性均質薄膜層の形成には、ポリオルガノシ
ロキサン架橋重合体やポリ(4−メチルペンテン−1)
の架橋重合体が好ましい例として挙げることができる。
架橋可能な変性ポリオルガノシロキサンの例として、下
記化1、化2で示されるシラノール変性ポリオルガノシ
ロキサンがある。
ーの酸素透過性均質薄膜層の形成には、ポリオルガノシ
ロキサン架橋重合体やポリ(4−メチルペンテン−1)
の架橋重合体が好ましい例として挙げることができる。
架橋可能な変性ポリオルガノシロキサンの例として、下
記化1、化2で示されるシラノール変性ポリオルガノシ
ロキサンがある。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】上記化1、化2中、R1 ,R2 は、メチル
基、エチル基、プロピル基またはフェニル基、R3 は、
メチル基、エチル基またはプロピル基、R4 は炭素数2
〜15までのアルキル基または下記化3で示される化合
物を表している。また、p+p´=3でpは1〜3の整
数、0.001 ≦ m/(m+n) ≦ 0.20、
n+mは50〜3000の整数を表わしている。
基、エチル基、プロピル基またはフェニル基、R3 は、
メチル基、エチル基またはプロピル基、R4 は炭素数2
〜15までのアルキル基または下記化3で示される化合
物を表している。また、p+p´=3でpは1〜3の整
数、0.001 ≦ m/(m+n) ≦ 0.20、
n+mは50〜3000の整数を表わしている。
【0030】
【化3】
【0031】これら化合物は、多官能アセトキシ系シラ
ン、オキシム系シラン、アルコキシ系シラン、アルケニ
ルオキシ系シラン、アミド系シラン、アミノ系シランな
どのシラノール基と反応性の高いシラン架橋剤や上記シ
ラン架橋剤の加水分解物であるシロキサン架橋剤により
架橋することができる。官能基の数は特に限定されない
が、反応性が高く微多孔性支持体上の薄膜形成性や薄膜
強度を考慮すると四官能以上が好ましい。具体例として
は、テトラアセトキシシラン、テトラジメチルオキシム
シラン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリ
ケート、テトラキスイソプロペニキシシラン、エチルポ
リシリケート、ペンタジメチルオキシムシロキサン、ヘ
キサジメチルオキシムシロキサン、ヘキサアセトキシシ
ロキサンなどがある。この反応は、反応速度を増すため
に触媒を含んでいてもよく、例えばジブチル錫アセテー
ト、ジブチル錫オクトエートなどが挙げられる。
ン、オキシム系シラン、アルコキシ系シラン、アルケニ
ルオキシ系シラン、アミド系シラン、アミノ系シランな
どのシラノール基と反応性の高いシラン架橋剤や上記シ
ラン架橋剤の加水分解物であるシロキサン架橋剤により
架橋することができる。官能基の数は特に限定されない
が、反応性が高く微多孔性支持体上の薄膜形成性や薄膜
強度を考慮すると四官能以上が好ましい。具体例として
は、テトラアセトキシシラン、テトラジメチルオキシム
シラン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリ
ケート、テトラキスイソプロペニキシシラン、エチルポ
リシリケート、ペンタジメチルオキシムシロキサン、ヘ
キサジメチルオキシムシロキサン、ヘキサアセトキシシ
ロキサンなどがある。この反応は、反応速度を増すため
に触媒を含んでいてもよく、例えばジブチル錫アセテー
ト、ジブチル錫オクトエートなどが挙げられる。
【0032】その他のポリジメチルシロキサン誘導体の
例として、下記化4、化5で示されるアミノ変性ポリジ
メチルシロキサンがある。
例として、下記化4、化5で示されるアミノ変性ポリジ
メチルシロキサンがある。
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】これら化合物は、酸塩化物、酸無水物、イ
ソシアネート、チオイソシアネート、スルホニルクロリ
ド、エポキシ、アルデヒド、活性ハロゲンなどの官能基
を分子中に2個以上持つ多官能化合物によりポリジメチ
ルシロキサン誘導体の架橋重合体とすることができる。
中でも酸塩化物、イソシアネート化合物、アルデヒド化
合物は反応性が高く特に好ましく、例えばイソフタル酸
ジクロライド、テレフタル酸ジクロライド、トリメシン
酸クロライド、フマル酸ジクロライド、トリレン−2,
4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4,−
ジイソシアネート、グルタルアルデヒド、フタルアルデ
ヒドが挙げられる。
ソシアネート、チオイソシアネート、スルホニルクロリ
ド、エポキシ、アルデヒド、活性ハロゲンなどの官能基
を分子中に2個以上持つ多官能化合物によりポリジメチ
ルシロキサン誘導体の架橋重合体とすることができる。
中でも酸塩化物、イソシアネート化合物、アルデヒド化
合物は反応性が高く特に好ましく、例えばイソフタル酸
ジクロライド、テレフタル酸ジクロライド、トリメシン
酸クロライド、フマル酸ジクロライド、トリレン−2,
4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4,−
ジイソシアネート、グルタルアルデヒド、フタルアルデ
ヒドが挙げられる。
【0036】ポリ(4−メチルペンテン−1)架橋重合
体としては、トリメトキシビニルシラングラフトポリ
(4−メチルペンテン−1)の自己架橋体を挙げること
ができる。しかし、実質的に酸素透過係数が前記範囲を
満たすものであれば、これらに限らず用いることが可能
である。また、酸素透過性均質薄膜層を形成する高分子
には薄膜層の透過性を損なわない範囲で他のポリマーが
添加されていても差支えなく、上記高分子の二種以上を
用いた混合法、積層法などがある。
体としては、トリメトキシビニルシラングラフトポリ
(4−メチルペンテン−1)の自己架橋体を挙げること
ができる。しかし、実質的に酸素透過係数が前記範囲を
満たすものであれば、これらに限らず用いることが可能
である。また、酸素透過性均質薄膜層を形成する高分子
には薄膜層の透過性を損なわない範囲で他のポリマーが
添加されていても差支えなく、上記高分子の二種以上を
用いた混合法、積層法などがある。
【0037】酸素透過性均質薄膜層の形成方法は、ポリ
マーコ−ティング法、モノマーの界面重合法、架橋性ポ
リマーをコ−ティング後架橋する方法そしてプラズマ重
合法などいかなる方法も使用可能である。しかし、薄膜
の厚さは、膜厚が薄すぎると薄膜層の機械的強度が低下
し、反対にあまり厚すぎると酸素透過速度が低下するこ
とから、一般に0.01〜3μm、好ましくは0.05
〜1μmであることが適当である。
マーコ−ティング法、モノマーの界面重合法、架橋性ポ
リマーをコ−ティング後架橋する方法そしてプラズマ重
合法などいかなる方法も使用可能である。しかし、薄膜
の厚さは、膜厚が薄すぎると薄膜層の機械的強度が低下
し、反対にあまり厚すぎると酸素透過速度が低下するこ
とから、一般に0.01〜3μm、好ましくは0.05
〜1μmであることが適当である。
【0038】(4)酸素透過性複合膜 非対称型多孔質層と、織布または不織布の支持層からな
る積層体のことを本発明では「酸素透過性複合膜」と称
する。この酸素透過性複合膜には、さらに非対称型多孔
質層上に酸素透過性均質薄膜層が設けられてもよい。酸
素透過性複合膜は、織布ないしは不織布からなる支持層
および該支持層上に設けられた非対称型多孔質層からな
る構成の複合膜、あるいは支持層、該支持層上に設けら
れた非対称型多孔質層および該非対称型多孔質層上に設
けられた酸素透過性均質薄膜層からなる構成の複合膜で
あれば差支えないが、その酸素透過速度QO2が0.1〜
50〔m3 /m2 ・hr・atm〕のものが好ましく、
より好ましくは0.5〜15〔m3 /m2 ・hr・at
m〕のものが用いられる。酸素透過速度が上記範囲より
低い場合は、酸素吸収体の酸素吸収速度が低下し好まし
くなく、また、酸素透過速度が上記範囲を越える場合
は、他の物質との接触などにより酸素透過性複合膜が傷
付き易くなり好ましくない。水蒸気透過性については、
酸素吸収剤を活性化するために1.0〔g/m2 ・at
m・24hr〕以上であることが好ましい。特に酸化さ
れやすい食品や飲料の場合は、10〔g/m2 ・atm
・24hr〕以上、より好ましくは40〔g/m2 ・a
tm・24hr〕以上の水蒸気透過性を示すことが望ま
しい。
る積層体のことを本発明では「酸素透過性複合膜」と称
する。この酸素透過性複合膜には、さらに非対称型多孔
質層上に酸素透過性均質薄膜層が設けられてもよい。酸
素透過性複合膜は、織布ないしは不織布からなる支持層
および該支持層上に設けられた非対称型多孔質層からな
る構成の複合膜、あるいは支持層、該支持層上に設けら
れた非対称型多孔質層および該非対称型多孔質層上に設
けられた酸素透過性均質薄膜層からなる構成の複合膜で
あれば差支えないが、その酸素透過速度QO2が0.1〜
50〔m3 /m2 ・hr・atm〕のものが好ましく、
より好ましくは0.5〜15〔m3 /m2 ・hr・at
m〕のものが用いられる。酸素透過速度が上記範囲より
低い場合は、酸素吸収体の酸素吸収速度が低下し好まし
くなく、また、酸素透過速度が上記範囲を越える場合
は、他の物質との接触などにより酸素透過性複合膜が傷
付き易くなり好ましくない。水蒸気透過性については、
酸素吸収剤を活性化するために1.0〔g/m2 ・at
m・24hr〕以上であることが好ましい。特に酸化さ
れやすい食品や飲料の場合は、10〔g/m2 ・atm
・24hr〕以上、より好ましくは40〔g/m2 ・a
tm・24hr〕以上の水蒸気透過性を示すことが望ま
しい。
【0039】また、酸素透過性均質薄膜層を有する酸素
透過性複合膜にあっては、その酸素透過性均質薄膜層
は、ピンホールレスの均質な層であることが好ましく、
その均質性は指標として酸素/窒素透過速度比α(=Q
O2/QN2)を用いて表わすことができる。酸素透過性均
質薄膜層を形成する素材の固有の酸素/窒素透過速度比
をα* とした場合、酸素透過性複合膜のαは、好ましく
は0.5α* 〜2.0α* であり、より好ましくは0.
8α* 〜1.5α* である。酸素透過性複合膜のαが上
記範囲より低い場合は、酸素透過性均質薄膜層にピンホ
ールが存在し好ましくなく、また、αが上記範囲を越え
る場合は、酸素透過性均質薄膜層が多孔質層へ含浸され
てしまうおそれがあり、それによって酸素透過性複合膜
の酸素透過速度が低下するので好ましくない。
透過性複合膜にあっては、その酸素透過性均質薄膜層
は、ピンホールレスの均質な層であることが好ましく、
その均質性は指標として酸素/窒素透過速度比α(=Q
O2/QN2)を用いて表わすことができる。酸素透過性均
質薄膜層を形成する素材の固有の酸素/窒素透過速度比
をα* とした場合、酸素透過性複合膜のαは、好ましく
は0.5α* 〜2.0α* であり、より好ましくは0.
8α* 〜1.5α* である。酸素透過性複合膜のαが上
記範囲より低い場合は、酸素透過性均質薄膜層にピンホ
ールが存在し好ましくなく、また、αが上記範囲を越え
る場合は、酸素透過性均質薄膜層が多孔質層へ含浸され
てしまうおそれがあり、それによって酸素透過性複合膜
の酸素透過速度が低下するので好ましくない。
【0040】(5)酸素吸収剤を包埋する樹脂 例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル系、イソプレン系、ブタ
ジエン系、クロロプレン系、ウレタン系もしくはアクリ
ル系重合体も使用可能である。酸素吸収剤が保持できる
ものであれば特に制限はないが、酸素透過性、水蒸気透
過性を考慮するとシリコーン樹脂を最も好適な例として
挙げることができる。包埋樹脂は酸素吸収剤を保持する
という意味ではできるだけ密に詰められることが望まし
いが、酸素吸収能を向上させる目的で酸素や水蒸気の透
過性を高めたい場合、多孔性の構造も採り得る。酸素吸
収剤がシリコーン樹脂に包埋された酸素吸収体層は、シ
リコーンコンパウンドと酸素吸収剤を混合し、酸素透過
性複合膜の基材上に一定厚みに塗布してから硬化させる
方法により形成させることが可能である。塗布法は特に
限定はないが、例えばスクリーン印刷等を用いて、その
用途に合う形に塗布する。円筒状の缶に固着する積層体
を製造する場合は、酸素透過性複合膜シート上に帯状に
塗布すると効率の良い製造が可能である。また、酸素透
過性複合膜シート上全面に塗布し、必要な大きさに切り
取るようにしてもよい。この他に塗布の形状は、その用
途に合わせ円、楕円、三角、四角、六角や無定型など様
々の形を採り得る。塗布の厚みは、容器内部の酸素量に
よって酸素吸収剤の必要量が異なるので一概に決めるこ
とはできないが、酸素バリア性フィルム層がある場合、
酸素バリア性フィルム層との接着性や酸素バリア性フィ
ルム層による密閉性を考慮すると5μm〜3mmの間が
好ましい。また、塗布を容易にするために溶媒によって
コンパウンドと酸素吸収剤の混合物を希釈することが可
能である。溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサン、フ
レオン、エーテル、ハロゲン化炭化水素など沸点が低く
揮発性のものが、塗布後の形態を保持する意味で好適に
用いることができるが、特にこれに限定されるものでは
ない。包埋樹脂と酸素吸収剤との体積比は、特に限定さ
れるものではないが、吸収剤/樹脂=0.2〜2.0が
好ましい例として挙げることができる。しかし、酸素吸
収能力や酸素吸収剤の保持性も考慮すると0.7〜1.
3が特に好ましい。
酸ビニル共重合体、塩化ビニル系、イソプレン系、ブタ
ジエン系、クロロプレン系、ウレタン系もしくはアクリ
ル系重合体も使用可能である。酸素吸収剤が保持できる
ものであれば特に制限はないが、酸素透過性、水蒸気透
過性を考慮するとシリコーン樹脂を最も好適な例として
挙げることができる。包埋樹脂は酸素吸収剤を保持する
という意味ではできるだけ密に詰められることが望まし
いが、酸素吸収能を向上させる目的で酸素や水蒸気の透
過性を高めたい場合、多孔性の構造も採り得る。酸素吸
収剤がシリコーン樹脂に包埋された酸素吸収体層は、シ
リコーンコンパウンドと酸素吸収剤を混合し、酸素透過
性複合膜の基材上に一定厚みに塗布してから硬化させる
方法により形成させることが可能である。塗布法は特に
限定はないが、例えばスクリーン印刷等を用いて、その
用途に合う形に塗布する。円筒状の缶に固着する積層体
を製造する場合は、酸素透過性複合膜シート上に帯状に
塗布すると効率の良い製造が可能である。また、酸素透
過性複合膜シート上全面に塗布し、必要な大きさに切り
取るようにしてもよい。この他に塗布の形状は、その用
途に合わせ円、楕円、三角、四角、六角や無定型など様
々の形を採り得る。塗布の厚みは、容器内部の酸素量に
よって酸素吸収剤の必要量が異なるので一概に決めるこ
とはできないが、酸素バリア性フィルム層がある場合、
酸素バリア性フィルム層との接着性や酸素バリア性フィ
ルム層による密閉性を考慮すると5μm〜3mmの間が
好ましい。また、塗布を容易にするために溶媒によって
コンパウンドと酸素吸収剤の混合物を希釈することが可
能である。溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサン、フ
レオン、エーテル、ハロゲン化炭化水素など沸点が低く
揮発性のものが、塗布後の形態を保持する意味で好適に
用いることができるが、特にこれに限定されるものでは
ない。包埋樹脂と酸素吸収剤との体積比は、特に限定さ
れるものではないが、吸収剤/樹脂=0.2〜2.0が
好ましい例として挙げることができる。しかし、酸素吸
収能力や酸素吸収剤の保持性も考慮すると0.7〜1.
3が特に好ましい。
【0041】(6)酸素吸収剤 酸素吸収剤としては公知のものをそのまま使用できる。
例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、イソアス
コルビン酸、イソアスコルビン酸塩、没食子酸、没食子
酸塩、トコフェロール、ヒドロキノン、カテコール、レ
ゾルシン、ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒド
ロキシアニソール、ピロガロール、ロンガリット、ソル
ボース、グルコース、リグニンなどの有機系酸素吸収
剤、鉄粉、活性鉄、酸化第一鉄、鉄塩などの鉄系酸素吸
収剤、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、亜二チオン酸塩、亜硫酸
水素塩などの無機系酸素吸収剤や酸化還元樹脂、高分子
金属錯体などの高分子系酸素吸収剤、ゼオライト、活性
炭などの酸素吸着剤から選ばれる一種あるいは二種以上
の混合物が使用条件に従い適宜用いられる。酸素吸収剤
が粉末状である場合、その粒径は特に制限を受けるもの
ではないが、一般には表面積を大きくする意味で小さい
方が好ましい。酸素吸収剤は、その酸素吸収能を制御す
るために触媒、保水剤や水和物などの他の物質を含んで
いても差し支えない。酸素吸収剤としては、通常雰囲気
(室温、相対湿度70%以下)下では酸素吸収能を発現
せず、露点近くにおいて酸素吸収能力を発現するもの
が、本発明積層体の製造および保存が容易であるという
利点があり特に好ましいが、これに限定されるものでは
ない。
例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、イソアス
コルビン酸、イソアスコルビン酸塩、没食子酸、没食子
酸塩、トコフェロール、ヒドロキノン、カテコール、レ
ゾルシン、ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒド
ロキシアニソール、ピロガロール、ロンガリット、ソル
ボース、グルコース、リグニンなどの有機系酸素吸収
剤、鉄粉、活性鉄、酸化第一鉄、鉄塩などの鉄系酸素吸
収剤、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、亜二チオン酸塩、亜硫酸
水素塩などの無機系酸素吸収剤や酸化還元樹脂、高分子
金属錯体などの高分子系酸素吸収剤、ゼオライト、活性
炭などの酸素吸着剤から選ばれる一種あるいは二種以上
の混合物が使用条件に従い適宜用いられる。酸素吸収剤
が粉末状である場合、その粒径は特に制限を受けるもの
ではないが、一般には表面積を大きくする意味で小さい
方が好ましい。酸素吸収剤は、その酸素吸収能を制御す
るために触媒、保水剤や水和物などの他の物質を含んで
いても差し支えない。酸素吸収剤としては、通常雰囲気
(室温、相対湿度70%以下)下では酸素吸収能を発現
せず、露点近くにおいて酸素吸収能力を発現するもの
が、本発明積層体の製造および保存が容易であるという
利点があり特に好ましいが、これに限定されるものでは
ない。
【0042】(7)酸素バリア性フィルム層 酸素バリア性フィルム層は、酸素吸収体を空気から遮蔽
して保存中における酸素吸収能力の低下(失活)を抑制
することを主目的とする層であるが、酸素吸収性積層シ
ートを容器の内面側に密着させる場合には密着させ易く
する機能も持ち得る。前者の酸素バリア性については、
一般に酸素バリア性包材として、ポリ塩化ビニリデンコ
ートされたKOP(登録商標)/PE(Kコートポリプ
ロピレン/ポリエチレン)、KON(登録商標)/PE
(Kコートナイロン/ポリエチレン)、KPET(登録
商標)/PE(Kコートポリエステル/ポリエチレ
ン)、エバール(登録商標)、サラネックス(登録商
標)、OV(登録商標)、バリアロン(登録商標)など
のフィルム、アルミ箔/ポリエチレンなど20〜25℃
における酸素透過速度1.0〔ml/m2 ・hr・at
m〕以下のものが挙げられるが、酸素吸収剤が低湿度下
では活性が低い場合や製造から装着までの時間が短い場
合は、必ずしもこの条件を満たす必要はない。具体的に
は20〜25℃における酸素透過速度が4000〔ml
/m2 ・hr・atm〕以下であれば特に制限はない
が、俗に速効タイプと呼ばれている酸素吸収剤を使用す
る場合、酸素透過速度が125〔ml/m2 ・hr・a
tm〕以下であることが望ましい。酸素バリア性フィル
ム層の厚さは、酸素透過性複合膜への接着性を考慮する
と800μm以下が好ましく、機械的強度を考慮すると
50μm以上であることが好ましい。上記特性に加え、
酸素バリア性、容器裏面等への接着性、製造の容易さな
どを考慮すると200〜500μmが特に好ましい。後
者の密着性については、酸素透過性複合膜の織布ないし
は不織布層か酸素吸収体層のいずれかと容器の裏面とを
一体的に接合するために十分な接着性を持ち合わせてい
ればよい。ここで言う接着性とは、接着剤、加熱、超音
波などポリマーフィルムを接着できるいかなる方法も包
含する。しかし、飲料、食品用途として用いる場合に
は、溶出物の少ない加熱、超音波法が好適であるが、こ
れらに限定されるものではない。
して保存中における酸素吸収能力の低下(失活)を抑制
することを主目的とする層であるが、酸素吸収性積層シ
ートを容器の内面側に密着させる場合には密着させ易く
する機能も持ち得る。前者の酸素バリア性については、
一般に酸素バリア性包材として、ポリ塩化ビニリデンコ
ートされたKOP(登録商標)/PE(Kコートポリプ
ロピレン/ポリエチレン)、KON(登録商標)/PE
(Kコートナイロン/ポリエチレン)、KPET(登録
商標)/PE(Kコートポリエステル/ポリエチレ
ン)、エバール(登録商標)、サラネックス(登録商
標)、OV(登録商標)、バリアロン(登録商標)など
のフィルム、アルミ箔/ポリエチレンなど20〜25℃
における酸素透過速度1.0〔ml/m2 ・hr・at
m〕以下のものが挙げられるが、酸素吸収剤が低湿度下
では活性が低い場合や製造から装着までの時間が短い場
合は、必ずしもこの条件を満たす必要はない。具体的に
は20〜25℃における酸素透過速度が4000〔ml
/m2 ・hr・atm〕以下であれば特に制限はない
が、俗に速効タイプと呼ばれている酸素吸収剤を使用す
る場合、酸素透過速度が125〔ml/m2 ・hr・a
tm〕以下であることが望ましい。酸素バリア性フィル
ム層の厚さは、酸素透過性複合膜への接着性を考慮する
と800μm以下が好ましく、機械的強度を考慮すると
50μm以上であることが好ましい。上記特性に加え、
酸素バリア性、容器裏面等への接着性、製造の容易さな
どを考慮すると200〜500μmが特に好ましい。後
者の密着性については、酸素透過性複合膜の織布ないし
は不織布層か酸素吸収体層のいずれかと容器の裏面とを
一体的に接合するために十分な接着性を持ち合わせてい
ればよい。ここで言う接着性とは、接着剤、加熱、超音
波などポリマーフィルムを接着できるいかなる方法も包
含する。しかし、飲料、食品用途として用いる場合に
は、溶出物の少ない加熱、超音波法が好適であるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0043】(8)積層体の形態 この様にして作られた積層体は、装着する容器の装着部
分の形状、あるいは容器構成部分の形状に応じた形状に
切り抜くか打ち抜けばよい。装着される積層体の大きさ
は酸素吸収量にも影響を与えることから、必要に応じて
大きさを決めれば良い。さらに、本発明における積層体
は、実用に際しての傷つきを防止するため、酸素透過性
均質薄膜層側をネット、織布、不織布、多孔性シート、
スポンジなど酸素透過上問題とならない部材により保護
されていてもよい。
分の形状、あるいは容器構成部分の形状に応じた形状に
切り抜くか打ち抜けばよい。装着される積層体の大きさ
は酸素吸収量にも影響を与えることから、必要に応じて
大きさを決めれば良い。さらに、本発明における積層体
は、実用に際しての傷つきを防止するため、酸素透過性
均質薄膜層側をネット、織布、不織布、多孔性シート、
スポンジなど酸素透過上問題とならない部材により保護
されていてもよい。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。酸
素透過性複合膜の性能は、複合膜を隔てて、一次側の圧
力を2kg/cm2 、二次側の圧力を1kg/cm2 に
し、気体(酸素または窒素)透過速度を精密膜流量計S
F−101(スタンダード・テクノロジー社製)で測定
した。酸素透過速度QO2は、単位として〔m3 /m2 ・
hr・atm〕を用いて算出し、酸素透過性複合膜の気
体透過性の指標とした。また、酸素透過性複合膜の酸素
/窒素透過速度比αはQO2/QN2により算出し、複合膜
中に含まれる高分子薄膜層の均質性の評価基準とした。
また、高分子均質薄膜層を形成する素材の固有の酸素/
窒素透過速度比α* (=PO2/PN2)および酸素透過係
数PO2は、柳本製作所製ガス透過率測定装置により素材
高分子のデンスフィルムを用いて25℃において減圧法
により測定した。
素透過性複合膜の性能は、複合膜を隔てて、一次側の圧
力を2kg/cm2 、二次側の圧力を1kg/cm2 に
し、気体(酸素または窒素)透過速度を精密膜流量計S
F−101(スタンダード・テクノロジー社製)で測定
した。酸素透過速度QO2は、単位として〔m3 /m2 ・
hr・atm〕を用いて算出し、酸素透過性複合膜の気
体透過性の指標とした。また、酸素透過性複合膜の酸素
/窒素透過速度比αはQO2/QN2により算出し、複合膜
中に含まれる高分子薄膜層の均質性の評価基準とした。
また、高分子均質薄膜層を形成する素材の固有の酸素/
窒素透過速度比α* (=PO2/PN2)および酸素透過係
数PO2は、柳本製作所製ガス透過率測定装置により素材
高分子のデンスフィルムを用いて25℃において減圧法
により測定した。
【0045】実施例1 酸素透過性を有する酸素透過性複合膜(A)は以下の方
法により調製した。ポリスルホン(ユニオン・カーバイ
ド社製のUdel−P3500)の15重量%ジメチル
ホルムアミド(DMF)溶液を50μmの厚みで室温に
て目付量100g/m2 のポリエステル製不織布(日本
バイリーン社製、MF110)上にキャストし、水を満
たした凝固槽中に浸漬することによりポリスルホンを凝
固させ、厚さ200μmのポリスルホン多孔質層(空孔
率75%)/ポリエステル不織布(厚さ130μm)か
らなる膜(I)を得た。0.2重量%の両末端シラノー
ルポリジメチルシロキサン(数平均分子量3〜5万)、
0.1重量%テトラキス(2−プロパノンオキシム)シ
ランのトリクロロトリフルオロエタン溶液を表面のみ水
きりした膜(I)上にコーティングし、130℃で10
秒加熱乾燥した後、100℃で10分乾燥して架橋シロ
キサン均質薄膜層(厚さ約0.1μm)/ポリスルホン
多孔質層/ポリエステル不織布からなる酸素透過性複合
膜(A)を得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過速度
QO2は6〔m3 /m2 ・hr・atm〕、酸素/窒素透
過速度比α(=QO2/QN2)は2.0、水蒸気透過速度
は15〔m3 /m2 ・hr・atm〕であった。薄膜層
を形成する架橋シロキサンの固有の酸素/窒素透過速度
比α* は2.0であり(酸素透過係数PO2は5×10-8
cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmHg)、欠陥のな
い均質な薄膜層が形成されていることを確認した。
法により調製した。ポリスルホン(ユニオン・カーバイ
ド社製のUdel−P3500)の15重量%ジメチル
ホルムアミド(DMF)溶液を50μmの厚みで室温に
て目付量100g/m2 のポリエステル製不織布(日本
バイリーン社製、MF110)上にキャストし、水を満
たした凝固槽中に浸漬することによりポリスルホンを凝
固させ、厚さ200μmのポリスルホン多孔質層(空孔
率75%)/ポリエステル不織布(厚さ130μm)か
らなる膜(I)を得た。0.2重量%の両末端シラノー
ルポリジメチルシロキサン(数平均分子量3〜5万)、
0.1重量%テトラキス(2−プロパノンオキシム)シ
ランのトリクロロトリフルオロエタン溶液を表面のみ水
きりした膜(I)上にコーティングし、130℃で10
秒加熱乾燥した後、100℃で10分乾燥して架橋シロ
キサン均質薄膜層(厚さ約0.1μm)/ポリスルホン
多孔質層/ポリエステル不織布からなる酸素透過性複合
膜(A)を得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過速度
QO2は6〔m3 /m2 ・hr・atm〕、酸素/窒素透
過速度比α(=QO2/QN2)は2.0、水蒸気透過速度
は15〔m3 /m2 ・hr・atm〕であった。薄膜層
を形成する架橋シロキサンの固有の酸素/窒素透過速度
比α* は2.0であり(酸素透過係数PO2は5×10-8
cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmHg)、欠陥のな
い均質な薄膜層が形成されていることを確認した。
【0046】窒素気流下、酸素吸収剤として鉄系の酸素
吸収剤(三菱瓦斯化学(株)製エージレス(登録商標)
FXタイプ内包物2.5g)を用い、これと1液硬化型
RTVシリコーン(信越化学工業(株)製KE44)
2.0gをシクロヘキサンに添加し、よく混合した後、
この混合物を、酸素透過性複合膜(A)のポリエステル
不織布面に1cm2 当たり0.07gの割合で塗布し乾
燥した。この上に、酸素バリア性フィルム層として延伸
ポリプロピレン/エバール/ポリエチレン(20/17
/60μm)シートを酸素吸収剤塗布面側に140℃で
10分間加熱プレスして固定した。このようにして得ら
れた積層体シートは、図1に示すように、容器内部側か
ら、酸素透過性均質薄膜層5、緻密層6と多孔質層7か
らなる非対称型多孔質層8、ポリエステル不織布からな
る支持層9、酸素吸収剤が包埋された酸素吸収体層1
0、酸素バリア性フィルム層11の積層構成を有する。
この酸素吸収性積層体シート3を、図2に示すように、
キャップ1を有する容器本体としてのポリプロピレン容
器(1000ml)2の内側に固定した後、内容物とし
てのサラダ油4を800ml入れ栓をした。常温、常圧
の条件下、6ヶ月保存しても品質の変化は認められなか
った。
吸収剤(三菱瓦斯化学(株)製エージレス(登録商標)
FXタイプ内包物2.5g)を用い、これと1液硬化型
RTVシリコーン(信越化学工業(株)製KE44)
2.0gをシクロヘキサンに添加し、よく混合した後、
この混合物を、酸素透過性複合膜(A)のポリエステル
不織布面に1cm2 当たり0.07gの割合で塗布し乾
燥した。この上に、酸素バリア性フィルム層として延伸
ポリプロピレン/エバール/ポリエチレン(20/17
/60μm)シートを酸素吸収剤塗布面側に140℃で
10分間加熱プレスして固定した。このようにして得ら
れた積層体シートは、図1に示すように、容器内部側か
ら、酸素透過性均質薄膜層5、緻密層6と多孔質層7か
らなる非対称型多孔質層8、ポリエステル不織布からな
る支持層9、酸素吸収剤が包埋された酸素吸収体層1
0、酸素バリア性フィルム層11の積層構成を有する。
この酸素吸収性積層体シート3を、図2に示すように、
キャップ1を有する容器本体としてのポリプロピレン容
器(1000ml)2の内側に固定した後、内容物とし
てのサラダ油4を800ml入れ栓をした。常温、常圧
の条件下、6ヶ月保存しても品質の変化は認められなか
った。
【0047】実施例2 実施例1において、鉄系酸素吸収剤として三菱瓦斯化学
(株)製エージレス(登録商標)Sタイプ(内包物2.
5g)を用いる以外は同様の方法で実験を行ったとこ
ろ、同様に6ヶ月保存してもサラダ油の品質の変化は認
められなかった。
(株)製エージレス(登録商標)Sタイプ(内包物2.
5g)を用いる以外は同様の方法で実験を行ったとこ
ろ、同様に6ヶ月保存してもサラダ油の品質の変化は認
められなかった。
【0048】実施例3 ポリスルホン(ユニオン・カーバイド社製のUdel−
P3500)の15重量%ジメチルホルムアミド(DM
F)溶液を50μmの厚みで室温にてポリエステル繊維
からなる不織布(日本バイリーン(株)製、MF−11
0)上にキャストし、水を満たした凝固槽中に浸漬する
ことによりポリスルホンを凝固させ、厚さ160μmの
ポリスルホン多孔質層(空孔率75%)/ポリエステル
不織布(厚さ130μm)からなる膜(II)を得た。
下記化6の構造を有するアミノ変性ポリジメチルシロキ
サンをトリクロロトリフルオロエタンに溶解し、2重量
%のポリマー溶液を調整した。
P3500)の15重量%ジメチルホルムアミド(DM
F)溶液を50μmの厚みで室温にてポリエステル繊維
からなる不織布(日本バイリーン(株)製、MF−11
0)上にキャストし、水を満たした凝固槽中に浸漬する
ことによりポリスルホンを凝固させ、厚さ160μmの
ポリスルホン多孔質層(空孔率75%)/ポリエステル
不織布(厚さ130μm)からなる膜(II)を得た。
下記化6の構造を有するアミノ変性ポリジメチルシロキ
サンをトリクロロトリフルオロエタンに溶解し、2重量
%のポリマー溶液を調整した。
【0049】
【化6】
【0050】また、これとは別に、トリレンジイソシア
ネート/ジブチル錫ジアセテート〔=9/1(重量
比)〕の1重量%トリクロロトリフルオロエタン溶液を
調製した。この二液を1:1に混合した後に、さらにト
リクロロトリフルオロエタンにより希釈して稀薄溶液を
調製した。この稀薄溶液の一部を表面のみ水きりした膜
(II)上にコーティングし、130℃で1分間加熱乾
燥した後、室温で1時間乾燥して架橋シロキサン均質薄
膜層(厚さ約0.08μm)/ポリスルホン多孔質層/
ポリエステル不織布からなる酸素透過性複合膜(B)を
得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過速度QO2は10
〔m3 /m2 ・hr・atm〕であり、酸素/窒素透過
速度比α(=QO2/QN2)は2.1、水蒸気透過速度は
21〔m3/m2 ・hr・atm〕であった。薄膜層を
形成する架橋シロキサンの固有の酸素/窒素透過速度比
α* は2.1であり(酸素透過係数PO2は6×10-8c
m3 ・cm/cm2 ・sec・cmHg)、欠陥のない
均質な薄膜層が形成されていることを確認した。
ネート/ジブチル錫ジアセテート〔=9/1(重量
比)〕の1重量%トリクロロトリフルオロエタン溶液を
調製した。この二液を1:1に混合した後に、さらにト
リクロロトリフルオロエタンにより希釈して稀薄溶液を
調製した。この稀薄溶液の一部を表面のみ水きりした膜
(II)上にコーティングし、130℃で1分間加熱乾
燥した後、室温で1時間乾燥して架橋シロキサン均質薄
膜層(厚さ約0.08μm)/ポリスルホン多孔質層/
ポリエステル不織布からなる酸素透過性複合膜(B)を
得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過速度QO2は10
〔m3 /m2 ・hr・atm〕であり、酸素/窒素透過
速度比α(=QO2/QN2)は2.1、水蒸気透過速度は
21〔m3/m2 ・hr・atm〕であった。薄膜層を
形成する架橋シロキサンの固有の酸素/窒素透過速度比
α* は2.1であり(酸素透過係数PO2は6×10-8c
m3 ・cm/cm2 ・sec・cmHg)、欠陥のない
均質な薄膜層が形成されていることを確認した。
【0051】酸素透過性複合膜(B)を用いる以外は、
実施例1と同様の方法で本発明の積層体を用いた容器を
作成し、評価を行ったところ、やはり6ヶ月保存しても
サラダ油の品質の低下は認められなかった。
実施例1と同様の方法で本発明の積層体を用いた容器を
作成し、評価を行ったところ、やはり6ヶ月保存しても
サラダ油の品質の低下は認められなかった。
【0052】実施例4 無水キシレン250gに窒素雰囲気下にてポリ(4−メ
チルペンテン−1)(三井石油化学工業(株)社TPX
RMX−001)25gを加熱溶解した溶液にトリメト
キシビニルシラン50gを添加し、さらに過酸化ベンゾ
イル1.25gを加えた後、110℃にて約4時間反応
を行った。得られたポリマーをメタノールから再沈殿を
2度繰り返すことにより精製した後、真空乾燥を行いメ
トキシシラングラフトポリ(4−メチルペンテン−1)
を得た。このグラフトポリマーのケイ素含有量は、0.
13%であった。合成したメトキシシラングラフトポリ
(4−メチルペンテン−1)1gとジラウリン酸ジ−n
−ブチルスズ10mgとを200gのシクロヘキサンに
溶解した。この溶液を実施例3において調製した膜(I
I)上にコーティングし、140℃で5分間加熱乾燥し
た後、室温で1時間乾燥して架橋ポリ(4−メチルペン
テン−1)均質薄膜層(厚さ約0.1μm)/ポリスル
ホン多孔質層/ポリエステル不織布からなる酸素透過性
複合膜(C)を得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過
速度QO2は0.2〔m3 /m2 ・hr・atm〕であ
り、酸素/窒素透過速度比α(=QO2/QN2)は3.
8、水蒸気透過速度は5〔m3 /m2 ・hr・atm〕
であった。薄膜層を形成する架橋シロキサンの固有の酸
素/窒素透過速度比α* は4.2であり(酸素透過係数
PO2は1.5×10-9cm3 ・cm/cm2 ・sec・
cmHg)、欠陥のない均質な薄膜層が形成されている
ことを確認した。
チルペンテン−1)(三井石油化学工業(株)社TPX
RMX−001)25gを加熱溶解した溶液にトリメト
キシビニルシラン50gを添加し、さらに過酸化ベンゾ
イル1.25gを加えた後、110℃にて約4時間反応
を行った。得られたポリマーをメタノールから再沈殿を
2度繰り返すことにより精製した後、真空乾燥を行いメ
トキシシラングラフトポリ(4−メチルペンテン−1)
を得た。このグラフトポリマーのケイ素含有量は、0.
13%であった。合成したメトキシシラングラフトポリ
(4−メチルペンテン−1)1gとジラウリン酸ジ−n
−ブチルスズ10mgとを200gのシクロヘキサンに
溶解した。この溶液を実施例3において調製した膜(I
I)上にコーティングし、140℃で5分間加熱乾燥し
た後、室温で1時間乾燥して架橋ポリ(4−メチルペン
テン−1)均質薄膜層(厚さ約0.1μm)/ポリスル
ホン多孔質層/ポリエステル不織布からなる酸素透過性
複合膜(C)を得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過
速度QO2は0.2〔m3 /m2 ・hr・atm〕であ
り、酸素/窒素透過速度比α(=QO2/QN2)は3.
8、水蒸気透過速度は5〔m3 /m2 ・hr・atm〕
であった。薄膜層を形成する架橋シロキサンの固有の酸
素/窒素透過速度比α* は4.2であり(酸素透過係数
PO2は1.5×10-9cm3 ・cm/cm2 ・sec・
cmHg)、欠陥のない均質な薄膜層が形成されている
ことを確認した。
【0053】酸素透過性複合膜(C)を用いる以外は、
実施例1と同様の方法で本発明の積層体を用いた容器を
作成し、評価を行ったところ、同様に6ヶ月保存しても
サラダ油の品質の低下は認められなかった。
実施例1と同様の方法で本発明の積層体を用いた容器を
作成し、評価を行ったところ、同様に6ヶ月保存しても
サラダ油の品質の低下は認められなかった。
【0054】実施例5 実施例1で得た酸素吸収性積層体シートを、ポリエチレ
ン容器(500ml)のキャップおよび容器の内側に固
定した後、溶媒としてのテトラヒドロフラン450ml
を入れキャップを締めた。常温、常圧の条件下、6ヶ月
保存しても過酸化物生成は認められなかった。
ン容器(500ml)のキャップおよび容器の内側に固
定した後、溶媒としてのテトラヒドロフラン450ml
を入れキャップを締めた。常温、常圧の条件下、6ヶ月
保存しても過酸化物生成は認められなかった。
【0055】実施例6 実施例5において、鉄系酸素吸収剤として三菱瓦斯化学
(株)製エージレスSタイプ(内包物2.5g)を用い
る以外は同様の実験を行ったところ、同様に過酸化物生
成は認められなかった。
(株)製エージレスSタイプ(内包物2.5g)を用い
る以外は同様の実験を行ったところ、同様に過酸化物生
成は認められなかった。
【0056】実施例7 実施例3で得た酸素透過性複合膜(B)を用いる以外は
実施例5と同様の方法を用いて評価を行ったところ、や
はり過酸化物生成は認められなかった。
実施例5と同様の方法を用いて評価を行ったところ、や
はり過酸化物生成は認められなかった。
【0057】実施例8 実施例4で得た酸素透過性複合膜(C)を用いる以外は
実施例5と同様の方法を用いて評価を行ったところ、や
はり過酸化物生成は認められなかった。
実施例5と同様の方法を用いて評価を行ったところ、や
はり過酸化物生成は認められなかった。
【0058】実施例9 実施例5において、容器がガラス容器であり、酸素吸収
性積層体がキャップに取り付けられる以外は同様の方法
で保存したところ、同様に過酸化物生成は認められなか
った。
性積層体がキャップに取り付けられる以外は同様の方法
で保存したところ、同様に過酸化物生成は認められなか
った。
【0059】実施例10 実施例1で得た酸素吸収性積層体シートを、ポリエチレ
ン樹脂からなるボトル(500ml)の容器本体内面側
に固定し、内容物としてウーロン茶450mlを入れキ
ャップを締めた。要求特性を「ボトル内に飲料を充填し
てから3日後に系内の酸素量が5000ppmから10
00ppm以内に低下し、3ヶ月後においてもその量は
1500ppm以内にしかならない」ということに設定
して、評価を行ったところ、余裕をもって要求特性をク
リアーし、3ヶ月後においても味の低下は認められなか
った。
ン樹脂からなるボトル(500ml)の容器本体内面側
に固定し、内容物としてウーロン茶450mlを入れキ
ャップを締めた。要求特性を「ボトル内に飲料を充填し
てから3日後に系内の酸素量が5000ppmから10
00ppm以内に低下し、3ヶ月後においてもその量は
1500ppm以内にしかならない」ということに設定
して、評価を行ったところ、余裕をもって要求特性をク
リアーし、3ヶ月後においても味の低下は認められなか
った。
【0060】実施例11 実施例10において、鉄系酸素吸収剤として三菱瓦斯化
学(株)製エージレスSタイプ(内包物2.5g)を用
いる以外は同様の実験を行ったところ、同様に上記要求
特性を十分にクリアーし、3ヶ月後においてもウーロン
茶の味の低下は認められなかった。
学(株)製エージレスSタイプ(内包物2.5g)を用
いる以外は同様の実験を行ったところ、同様に上記要求
特性を十分にクリアーし、3ヶ月後においてもウーロン
茶の味の低下は認められなかった。
【0061】実施例12 実施例3で得た酸素透過性複合膜(B)を用いる以外は
実施例10と同様の方法を用いて評価したところ、上記
要求特性を十分にクリアーし、3ヶ月後においてもウー
ロン茶の味の低下は認められなかった。
実施例10と同様の方法を用いて評価したところ、上記
要求特性を十分にクリアーし、3ヶ月後においてもウー
ロン茶の味の低下は認められなかった。
【0062】実施例13 実施例4で得た酸素透過性複合膜(C)を用いる以外
は、実施例10と同様の方法を用いて評価を行ったとこ
ろ、上記要求特性を十分にクリアーし、3ヶ月後におい
てもウーロン茶の味の低下は認められなかった。
は、実施例10と同様の方法を用いて評価を行ったとこ
ろ、上記要求特性を十分にクリアーし、3ヶ月後におい
てもウーロン茶の味の低下は認められなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明の酸素吸収性積層体を用いた容器
は、酸素により変質あるいは劣化するものの保存に下記
のような効果を奏する。 (1)酸素吸収速度の速くかつ装着時まで酸素吸収剤の
活性を十分に高く保つことのできる酸素吸収体を用いて
いるため、容器内容物の高い品質保持能を有する。 (2)高い酸素透過性能を確保しつつ液体などに対する
十分な遮蔽効果を発揮できるので、液体などの酸素吸収
体への浸透がなく、液体や含水物質に適用する場合でも
長期間の使用が可能である。 (3)液体などの酸素吸収体への浸透がないので、酸素
吸収剤と液体との反応により化学反応、異臭発生などの
現象が起こることもない。 (4)少なくとも、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素
吸収体層と、非対称型多孔質層を有する酸素透過層との
積層体として構成できるので、製造が容易であり、しか
も積層シートに形成したものを用途に応じて自由な大き
さに切り取ることができるので、小型化も容易であり、
特別な設置スペースが不要である。 (5)酸素バリア性フィルム層を設ければ、樹脂製容器
にあっても容器外部からの酸素の侵入を一層確実に抑止
できるようになる。
は、酸素により変質あるいは劣化するものの保存に下記
のような効果を奏する。 (1)酸素吸収速度の速くかつ装着時まで酸素吸収剤の
活性を十分に高く保つことのできる酸素吸収体を用いて
いるため、容器内容物の高い品質保持能を有する。 (2)高い酸素透過性能を確保しつつ液体などに対する
十分な遮蔽効果を発揮できるので、液体などの酸素吸収
体への浸透がなく、液体や含水物質に適用する場合でも
長期間の使用が可能である。 (3)液体などの酸素吸収体への浸透がないので、酸素
吸収剤と液体との反応により化学反応、異臭発生などの
現象が起こることもない。 (4)少なくとも、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素
吸収体層と、非対称型多孔質層を有する酸素透過層との
積層体として構成できるので、製造が容易であり、しか
も積層シートに形成したものを用途に応じて自由な大き
さに切り取ることができるので、小型化も容易であり、
特別な設置スペースが不要である。 (5)酸素バリア性フィルム層を設ければ、樹脂製容器
にあっても容器外部からの酸素の侵入を一層確実に抑止
できるようになる。
【図1】実施例1で得られた酸素吸収性積層体シートの
断面図である。
断面図である。
【図2】実施例1で得られた容器の断面図である。
1 キャップ 2 容器本体 3 積層体 4 内容物(サラダ油) 5 酸素透過性均質薄膜層 6 緻密薄膜層 7 多孔質層 8 非対称型多孔質層 9 支持層 10 酸素吸収体層 11 酸素バリア性フィルム層
Claims (5)
- 【請求項1】 容器本体の内面側の少なくとも一部を、
酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素吸収体層と、該酸素
吸収体層の容器内部側に位置し、厚み方向容器内部側に
緻密薄膜層が形成された非対称型多孔質層を有する酸素
透過層とを含む積層体から構成したことを特徴とする容
器。 - 【請求項2】 前記酸素透過層が、前記非対称型多孔質
層と、該非対称型多孔質層を支持し織布または不織布の
いずれかの層からなる支持層とからなる請求項1の容
器。 - 【請求項3】 前記積層体が、前記酸素透過層の容器内
部側に、さらに、酸素透過性均質薄膜層を有する請求項
1または2の容器。 - 【請求項4】 前記積層体が、前記酸素吸収体層の反容
器内部側に、さらに、酵素バリア性フィルム層を有する
請求項1ないし3のいずれかに記載の容器。 - 【請求項5】 前記容器本体が、樹脂からなる請求項1
ないし4のいずれかに記載の容器。
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---|---|---|---|
JP3244142A JP3006731B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 容 器 |
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JP3244142A JP3006731B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 容 器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565174A true JPH0565174A (ja) | 1993-03-19 |
JP3006731B2 JP3006731B2 (ja) | 2000-02-07 |
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Country Status (1)
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---|---|
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002529216A (ja) * | 1998-11-06 | 2002-09-10 | ミツビシ ケミカル アメリカ インク | 溶媒を回収および/または再生するための方法および装置 |
JP2008265881A (ja) * | 2008-06-02 | 2008-11-06 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 酸素の吸収性と遮蔽性に優れた多層成形容器及び多層成形用シート並びに多層成形用シートの製造方法 |
WO2011123308A3 (en) * | 2010-03-31 | 2012-03-08 | Multisorb Technologies, Inc. | Oxygen, water vapor, and carbon dioxide absorption in a single use container |
WO2011123298A3 (en) * | 2010-03-31 | 2012-03-15 | Multisorb Technologies, Inc. | Oxygen and carbon dioxide absorption in a single use container |
JP2016005969A (ja) * | 2014-05-27 | 2016-01-14 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 流動性内容物が充填された包装容器 |
EP2486346A4 (en) * | 2009-10-09 | 2016-08-10 | Uview Ultraviolet Systems Inc | CONTAINER, METHOD AND SYSTEM FOR LUBRICANT DELIVERY FOR AIR CONDITIONING |
US10625903B2 (en) | 2014-05-27 | 2020-04-21 | Toyo Seikan Group Holdings, Ltd. | Method of filling liquid content and packing container filled with liquid content |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110244085A1 (en) * | 2010-03-31 | 2011-10-06 | Multisorb Technologies Inc. | Oxygen, water vapor, and carbon dioxide absorption in a single use container |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP3244142A patent/JP3006731B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002529216A (ja) * | 1998-11-06 | 2002-09-10 | ミツビシ ケミカル アメリカ インク | 溶媒を回収および/または再生するための方法および装置 |
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WO2011123308A3 (en) * | 2010-03-31 | 2012-03-08 | Multisorb Technologies, Inc. | Oxygen, water vapor, and carbon dioxide absorption in a single use container |
WO2011123298A3 (en) * | 2010-03-31 | 2012-03-15 | Multisorb Technologies, Inc. | Oxygen and carbon dioxide absorption in a single use container |
JP2016005969A (ja) * | 2014-05-27 | 2016-01-14 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 流動性内容物が充填された包装容器 |
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---|---|
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