JP3036153B2 - 収納体 - Google Patents

収納体

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JP3036153B2
JP3036153B2 JP3244146A JP24414691A JP3036153B2 JP 3036153 B2 JP3036153 B2 JP 3036153B2 JP 3244146 A JP3244146 A JP 3244146A JP 24414691 A JP24414691 A JP 24414691A JP 3036153 B2 JP3036153 B2 JP 3036153B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密封式の収納体に関
し、さらに詳しくは、酸素の存在により品質の低下等を
生じるおそれのある内容物を収納する、密封式の収納体
に関する。
【0002】
【従来の技術】衣類、米、野菜、精密部品等を密封式の
収納体に収納して保存する場合、内部の酸素濃度を極力
低く保つことにより防虫効果、防錆効果を高め、品質の
低下等を伴うことなく長期間の保存を可能ならしめるこ
とが望まれる。
【0003】しかしながら、従来の保存は、たとえば、
衣類の場合、ナフタレンやパラジクロロベンゼンなどを
用いて防虫を行っていたが、匂いがつく、幼児が食べる
等の問題点があった。また、米の場合、密封袋に入れる
程度であり、十分な防虫対策等が施されていないのが現
状である。また、野菜の場合、ポリ塩化ビニリデンフィ
ルムで包んでいたが、密閉性が悪く虫の繁殖があったこ
とと酸化による劣化が早かった。また、金属製精密部品
の場合は、雰囲気を調整できる高価な保存用収納体に入
れることしかなく、収納体が占めるコストが著しく高く
なるという問題があり、通常の収納体では十分な防錆効
果が得られなかった。さらに、カメラレンズ(たとえば
一眼レフカメラ交換レンズ)等を収納するレンズケース
等においては、収納体内部にレンズと共に乾燥剤を収容
する方法を用いているが、この方法ではかびの発生を十
分に抑制することが困難であった。さらにまた、収納体
内部に酸素吸収剤入り袋を入れることもあったが、従来
の酸素吸収体(酸素吸収剤含有体)では水分の遮蔽効果
が十分でなかったので、水分も吸収してしまい、それに
よって酸素吸収性能がすぐに低下してしまうという問題
点を抱えていた。
【0004】本発明の目的は、内部の酸素濃度を低下さ
せて防虫、防錆、防かび効果を高めるために酸素吸収体
を内部に有する新規な密封式収納体を提供することにあ
り、酸素吸収体を収納体内部に設けるに当たり、酸素吸
収体を収納体内水分から確実に遮蔽しつつ酸素吸収体へ
の酸素透過速度を高く保つことができ、長期間高い酸素
吸収性能を維持できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の収納体は、密封式の収納体の本体内面側の
少なくとも一部に、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素
吸収体層と、該酸素吸収体層の収納体内部側に位置し、
厚み方向収納体内部側に緻密薄膜層が形成された非対称
型多孔質層を有する酸素透過層とを含む積層体を固着し
たものからなる。
【0006】本発明における「密封式の収納体」とは、
収納物収納後蓋やキャップ等によって内部を密封可能な
収納体をいい、特に型式は問わない。たとえば、米、野
菜等を収納するタッパーウエアー方式の収納体、衣類等
を収納する密封式収納ケース、金属製精密部品を保存す
るための密封式収納箱、交換用カメラレンズを収納する
ネジ式キャップを有する円筒型密封ケース等が挙げられ
る。
【0007】本発明における「非対称型多孔質層」は、
十分な酸素透過性を維持したまま酸素吸収体を収納体内
部水分から遮蔽することを可能ならしめるために必要な
層である。本発明において非対称型多孔質層とは、平膜
状シートの片面に非常に薄い緻密層とそれを支える多孔
質層からなるものをさす。緻密薄膜層には酸素の透過に
必要なオングストロームレベルの孔が開いている程度な
ので、内容物の遮蔽効果は従来の多孔膜に比べ格段に大
きく、緻密層の膜厚が薄いため、酸素の透過性も従来の
シートに比べ格段に高くすることができる。つまり、十
分に高い水分の遮蔽効果を達成しつつ、十分に高い酸素
透過性を発揮できるのである。この緻密薄膜層が、高い
酸素透過性を有する多孔質層に支持される。また、非対
称型多孔質層のみでは十分な遮蔽効果が期待できなくな
るおそれのある場合には、上記緻密薄膜層の上にさらに
酸素透過性均質薄膜層を設けることにより、酸素透過性
をあまり低下させることなく遮蔽効果を一層向上させる
ことが可能である。また、非対称型多孔質層を有する酸
素透過層は、加圧状態での使用にも耐えるように織布ま
たは不織布の層によって支えられる、いわゆる「酸素透
過性複合膜」の形態をとってもよい。
【0008】本発明における「酸素吸収剤が樹脂に包埋
された酸素吸収体層」は、収納体内および内容物中の酸
素を吸収する層であるとともに、酸素吸収体が実際に収
納体内で使用されるまでの保存安定性の向上および形態
保持のために必要な層である。しかし、酸素吸収剤自身
は、そのまま放置すると空気中の湿気によって活性化さ
れてしまい、実際に使用されるまでに失活してしまう。
そこで、通常雰囲気では湿気を通さず、ある程度の高湿
度下で湿気と酸素を通す樹脂に酸素吸収剤を包埋するこ
とにより、実際に装着使用されるまで酸素吸収剤の失活
を防止できるようになる。従って、このような酸素吸収
体層とすることにより、実際に装着されるまでの保存安
定性を向上させることができ、しかも積層体としての形
態も容易に保持できるようになる。
【0009】更に高い保存安定性を考えると、酸素バリ
ア性フィルム層を設けることも可能である。この酸素バ
リア性フィルム層は、収納体内部に装着した状態で、酸
素吸収体層と収納体本体裏面との間に位置するものであ
る。装着前保存期間中において、酸素バリア性フィルム
層があることにより酸素吸収体層が大気に直接晒される
ことはないので、酸素吸収体層の酸素吸収性能の低下が
一層確実に防止される。また、積層体が樹脂からなる酸
素バリア性フィルム層を有することにより積層体はより
簡単に容器本体裏面に接着、固定可能となる。
【0010】上記の如き積層体が、密封式の収納体本体
の内面側の少なくとも一部に、固着される。固着部位
は、とくに限定されず、収納体内ヘッドスペース部分の
裏面、蓋等の裏面、内容物が収容されている部分の収納
体裏面のいずれでもよく、またそれらの組合わせでもよ
い。
【0011】以下に、本発明の密封式の収納体、とくに
積層体各部について、さらに詳細に説明する。 (1)非対称型多孔質層 非対称型多孔質層は、平膜状シートの片面に非常に薄い
緻密層とそれを支える多孔質層からなる。層の片面に存
在する緻密層は、孔径0.0005〜0.5μmの孔を
有する厚さ数μm程度までの非常に薄い層として形成さ
れる。非対称型多孔質層は、緻密層の厚さが薄く、それ
に続く多孔質層は多孔度が高いため、気体または水蒸気
の透過速度は非常に早い。本非対称型多孔質層の好まし
い態様としては、水分遮蔽効果と酸素透過速度を両立さ
せる点から、および酸素透過性均質薄膜層を設ける場合
にはその酸素透過性均質薄膜層形成の点から、緻密薄膜
層の好ましい孔径は、0.001〜0.1μmである。
非対称型多孔質層の全膜厚は、実用的な機械的強度を有
しかつ十分な気体透過速度を得るために、通常1〜30
0μmであり、好ましくは10〜100μmである。膜
構造としては膜厚方向に対称構造のものも用いることは
可能ではあるが、水分遮蔽効果と酸素透過速度を両立さ
せるためには非対称型多孔質構造が必要であり、特に非
対称型多孔質構造とすることにより、気体の透過抵抗を
小さくすることができる。膜全体としての空孔率は、そ
の目的に応じて任意に選べるが、一般的に10〜90%
の範囲から選ばれる。空孔率が高いと気体の透過速度が
早く、空孔率が低いと耐久性に優れるという特徴がある
が、本発明においてはこの両方の特徴を兼ね備える意味
で空孔率が70〜85%の非対称型多孔質層が好ましい
例として挙げることができる。また、非対称型多孔質層
は、公知の方法、例えば湿式法、乾湿式法、溶融法、延
伸法等により製膜したものが適宜用いられる。非対称型
多孔質層を形成する素材としては、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィドスルホ
ン、ポリフェニレンスルホンなどの芳香族ポリスルホン
系素材、酢酸セルロース、エチルセルロース、セルロー
スなどのセルロース系素材、ポリアクリロニトリル、ポ
リプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系素
材、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどの含フッ素高分子系素材、ポリアミド系素材ない
しはポリイミド系素材やポリウレタン系素材などを用い
ることができるが、この中でも、気体透過性が十分であ
ること、孔径の制御が容易であることから芳香族ポリス
ルホン系素材が好ましく用いられる。また、この多孔質
層の気体透過性は、空気透過速度で10〜10000
〔m3 /m2 ・hr・atm〕程度が好ましい。
【0012】(2)織布または不織布からなる層 非対称型多孔質層を支持する支持層として、織布または
不織布からなる基材層を設け、非対称型多孔質層とこの
支持層とで酸素透過層を構成する、いわゆる「酸素透過
性複合膜」の形態をとってもよい。この織布または不織
布からなる基材層には、十分な通気性を有し、かつ、機
械的強度が良好なものが好適である。このような特性を
有するものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレートな
どのポリエステル類、ナイロンなどのポリアミド類、天
然繊維などを主成分とする公知の織布あるいは不織布が
挙げられる。この織布または不織布の通気性は、非対称
型多孔質層を透過した酸素が酸素吸収体層に到達するま
でに大きな抵抗とならないものであれば特に制限はな
い。通気性として、たとえば0.01〜100〔ml/
cm2 ・sec〕の範囲から選ぶことができ、非対称型
多孔質層の製膜性や複合構造を有する酸素吸収体層の性
能などを考慮すると0.1〜10〔ml/cm2・se
c〕が特に好ましい。また、厚みは上記支持強度の面か
らみて50〜300μmが特に好ましい。不織布の場
合、この性能にほぼ対応する目付量として、10〜20
0g/cm2 の範囲が好適な量として挙げることができ
る。更に、これらの織布または不織布としてヒートシー
ル性を有するものを用いた場合、積層の際の作業効率を
高めることが可能である。
【0013】(3)酸素透過性均質薄膜層 酸素透過層の収納体内部側には、さらに、酸素透過性均
質薄膜層を設けてもよい。この酸素透過性均質薄膜層
は、水分の透過を一層確実に防ぎ、かつ酸素および水蒸
気を透過する層である。酸素透過性均質薄膜層の酸素透
過性は、酸素透過係数Po2を用いた場合、Po2が、1×
10-10〔cm3 (STP)・cm/cm2 ・sec・
cmHg〕(=標準状態に換算した気体の体積・膜厚/
膜面積・時間・圧力)以上のものが好ましく、更には1
×10-9〔cm3 (STP)・cm/cm2 ・sec・
cmHg〕以上のものがより好ましい。水蒸気透過性
は、容器内温度や圧力、容器内容物そして酸素吸収剤の
特性に依存するので一概に決められないが、大まかな目
安として0.5〔g/m2 ・atm・24hr〕以上が
好ましい例として挙げることができる。
【0014】前記範囲を満たす高分子として、例えば、
ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン、ポリジメチルシロキサン誘導体の架橋重合体などの
ポリオルガノシロキサン類、ポリオルガノシロキサン/
ポリスチレン共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリ
カーボネート共重合体、ポリオルガノシロキサン/ポリ
スルホン共重合体などのポリオルガノシロキサン共重合
体類、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリエチレン
/プロピレン共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−
1)の架橋重合体、ポリ(ジ−tert−ブチルフマレ
ート)などのポリオレフィン類、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンオキシド)やシリル変性ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)な
どのポリフェニレンオキシド類、ポリ(トリメチルシリ
ルプロピン)、ポリ(tert−ブチルアセチレン)な
どの置換アセチレンポリマー類、エチルセルロースなど
のセルロース類、ポリ(ビスエトキシフォスファゼン)
などのポリオルガノフォスファゼン類などが挙げられ
る。
【0015】高酸素透過性を可能にするピンホールフリ
ーの酸素透過性均質薄膜層の形成には、ポリオルガノシ
ロキサン架橋重合体やポリ(4−メチルペンテン−1)
の架橋重合体が好ましい例として挙げることができる。
架橋可能な変性ポリオルガノシロキサンの例として、下
記化1、化2で示されるシラノール変性ポリオルガノシ
ロキサンがある。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】上記化1、化2中、R1 ,R2 は、メチル
基、エチル基、プロピル基またはフェニル基、R3 は、
メチル基、エチル基またはプロピル基、R4 は炭素数2
〜15までのアルキル基または下記化3で示される化合
物を表している。また、p+p´=3でpは1〜3の整
数、0.001 ≦ m/(m+n) ≦ 0.20、
n+mは50〜3000の整数を表わしている。
【0019】
【化3】
【0020】これら化合物は、多官能アセトキシ系シラ
ン、オキシム系シラン、アルコキシ系シラン、アルケニ
ルオキシ系シラン、アミド系シラン、アミノ系シランな
どのシラノール基と反応性の高いシラン架橋剤や上記シ
ラン架橋剤の加水分解物であるシロキサン架橋剤により
架橋することができる。官能基の数は特に限定されない
が、反応性が高く微多孔性支持体上の薄膜形成性や薄膜
強度を考慮すると四官能以上が好ましい。具体例として
は、テトラアセトキシシラン、テトラジメチルオキシム
シラン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリ
ケート、テトラキスイソプロペニキシシラン、エチルポ
リシリケート、ペンタジメチルオキシムシロキサン、ヘ
キサジメチルオキシムシロキサン、ヘキサアセトキシシ
ロキサンなどがある。この反応は、反応速度を増すため
に触媒を含んでいてもよく、例えばジブチル錫アセテー
ト、ジブチル錫オクトエートなどが挙げられる。
【0021】その他のポリジメチルシロキサン誘導体の
例として、下記化4、化5で示されるアミノ変性ポリジ
メチルシロキサンがある。
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】これら化合物は、酸塩化物、酸無水物、イ
ソシアネート、チオイソシアネート、スルホニルクロリ
ド、エポキシ、アルデヒド、活性ハロゲンなどの官能基
を分子中に2個以上持つ多官能化合物によりポリジメチ
ルシロキサン誘導体の架橋重合体とすることができる。
中でも酸塩化物、イソシアネート化合物、アルデヒド化
合物は反応性が高く特に好ましく、例えばイソフタル酸
ジクロライド、テレフタル酸ジクロライド、トリメシン
酸クロライド、フマル酸ジクロライド、トリレン−2,
4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4,−
ジイソシアネート、グルタルアルデヒド、フタルアルデ
ヒドが挙げられる。
【0025】ポリ(4−メチルペンテン−1)架橋重合
体としては、トリメトキシビニルシラングラフトポリ
(4−メチルペンテン−1)の自己架橋体を挙げること
ができる。しかし、実質的に酸素透過係数が前記範囲を
満たすものであれば、これらに限らず用いることが可能
である。また、酸素透過性均質薄膜層を形成する高分子
には薄膜層の透過性を損なわない範囲で他のポリマーが
添加されていても差支えなく、上記高分子の二種以上を
用いた混合法、積層法などがある。
【0026】酸素透過性均質薄膜層の形成方法は、ポリ
マーコ−ティング法、モノマーの界面重合法、架橋性ポ
リマーをコ−ティング後架橋する方法そしてプラズマ重
合法などいかなる方法も使用可能である。しかし、薄膜
の厚さは、膜厚が薄すぎると薄膜層の機械的強度が低下
し、反対にあまり厚すぎると酸素透過速度が低下するこ
とから、一般に0.01〜3μm、好ましくは0.05
〜1μmであることが適当である。
【0027】(4)酸素透過性複合膜 非対称型多孔質層と、織布または不織布の支持層からな
る積層体のことを本発明では「酸素透過性複合膜」と称
する。この酸素透過性複合膜には、さらに非対称型多孔
質層上に酸素透過性均質薄膜層が設けられてもよい。酸
素透過性複合膜は、織布ないしは不織布からなる支持層
および該支持層上に設けられた非対称型多孔質層からな
る構成の複合膜、あるいは支持層、該支持層上に設けら
れた非対称型多孔質層および該非対称型多孔質層上に設
けられた酸素透過性均質薄膜層からなる構成の複合膜で
あれば差支えないが、その酸素透過速度QO2が0.1〜
50〔m3 /m2 ・hr・atm〕のものが好ましく、
より好ましくは0.5〜15〔m3 /m2 ・hr・at
m〕のものが用いられる。酸素透過速度が上記範囲より
低い場合は、酸素吸収体の酸素吸収速度が低下し好まし
くなく、また、酸素透過速度が上記範囲を越える場合
は、他の物質との接触などにより酸素透過性複合膜が傷
付き易くなり好ましくない。水蒸気透過性については、
酸素吸収剤を活性化するために1.0〔g/m2 ・at
m・24hr〕以上であることが好ましい。特に酸化さ
れやすい食品や飲料の場合は、10〔g/m2 ・atm
・24hr〕以上、より好ましくは40〔g/m2 ・a
tm・24hr〕以上の水蒸気透過性を示すことが望ま
しい。
【0028】また、酸素透過性均質薄膜層を有する酸素
透過性複合膜にあっては、その酸素透過性均質薄膜層
は、ピンホールレスの均質な層であることが好ましく、
その均質性は指標として酸素/窒素透過速度比α(=Q
O2/QN2)を用いて表わすことができる。酸素透過性均
質薄膜層を形成する素材の固有の酸素/窒素透過速度比
をα* とした場合、酸素透過性複合膜のαは、好ましく
は0.5α* 〜2.0α* であり、より好ましくは0.
8α* 〜1.5α* である。酸素透過性複合膜のαが上
記範囲より低い場合は、酸素透過性均質薄膜層にピンホ
ールが存在し好ましくなく、また、αが上記範囲を越え
る場合は、酸素透過性均質薄膜層が多孔質層へ含浸され
てしまうおそれがあり、それによって酸素透過性複合膜
の酸素透過速度が低下するので好ましくない。
【0029】(5)酸素吸収剤を包埋する樹脂 例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル系、イソプレン系、ブタ
ジエン系、クロロプレン系、ウレタン系もしくはアクリ
ル系重合体も使用可能である。酸素吸収剤が保持できる
ものであれば特に制限はないが、酸素透過性、水蒸気透
過性を考慮するとシリコーン樹脂を最も好適な例として
挙げることができる。包埋樹脂は酸素吸収剤を保持する
という意味ではできるだけ密に詰められることが望まし
いが、酸素吸収能を向上させる目的で酸素や水蒸気の透
過性を高めたい場合、多孔性の構造も採り得る。酸素吸
収剤がシリコーン樹脂に包埋された酸素吸収体層は、シ
リコーンコンパウンドと酸素吸収剤を混合し、酸素透過
性複合膜の基材上に一定厚みに塗布してから硬化させる
方法により形成させることが可能である。塗布法は特に
限定はないが、例えばスクリーン印刷等を用いて、その
用途に合う形、たとえば帯状に塗布する。また、酸素透
過性複合膜シート上全面に塗布し、必要な大きさに切り
取るようにしてもよい。この他に塗布の形状は、その用
途に合わせ円、楕円、三角、四角、六角や無定型など様
々の形を採り得る。塗布の厚みは、収納体内部の酸素量
によって酸素吸収剤の必要量が異なるので一概に決める
ことはできないが、酸素バリア性フィルム層がある場
合、酸素バリア性フィルム層との接着性や酸素バリア性
フィルム層による密閉性を考慮すると5μm〜3mmの
間が好ましい。また、塗布を容易にするために溶媒によ
ってコンパウンドと酸素吸収剤の混合物を希釈すること
が可能である。溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサ
ン、フレオン、エーテル、ハロゲン化炭化水素など沸点
が低く揮発性のものが、塗布後の形態を保持する意味で
好適に用いることができるが、特にこれに限定されるも
のではない。包埋樹脂と酸素吸収剤との体積比は、特に
限定されるものではないが、吸収剤/樹脂=0.2〜
2.0が好ましい例として挙げることができる。しか
し、酸素吸収能力や酸素吸収剤の保持性も考慮すると
0.7〜1.3が特に好ましい。
【0030】(6)酸素吸収剤 酸素吸収剤としては公知のものをそのまま使用できる。
例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、イソアス
コルビン酸、イソアスコルビン酸塩、没食子酸、没食子
酸塩、トコフェロール、ヒドロキノン、カテコール、レ
ゾルシン、ジブチルヒドロキシトルエン、ジブチルヒド
ロキシアニソール、ピロガロール、ロンガリット、ソル
ボース、グルコース、リグニンなどの有機系酸素吸収
剤、鉄粉、活性鉄、酸化第一鉄、鉄塩などの鉄系酸素吸
収剤、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、亜二チオン酸塩、亜硫酸
水素塩などの無機系酸素吸収剤や酸化還元樹脂、高分子
金属錯体などの高分子系酸素吸収剤、ゼオライト、活性
炭などの酸素吸着剤から選ばれる一種あるいは二種以上
の混合物が使用条件に従い適宜用いられる。酸素吸収剤
が粉末状である場合、その粒径は特に制限を受けるもの
ではないが、一般には表面積を大きくする意味で小さい
方が好ましい。酸素吸収剤は、その酸素吸収能を制御す
るために触媒、保水剤や水和物などの他の物質を含んで
いても差し支えない。酸素吸収剤としては、通常雰囲気
(室温、相対湿度70%以下)下では酸素吸収能を発現
せず、露点近くにおいて酸素吸収能力を発現するもの
が、本発明積層体の製造および保存が容易であるという
利点があり特に好ましいが、これに限定されるものでは
ない。
【0031】(7)酸素バリア性フィルム層 酸素バリア性フィルム層は、酸素吸収体を空気から遮蔽
して保存中における酸素吸収能力の低下(失活)を抑制
することを主目的とする層であるが、酸素吸収性積層シ
ートを収納体の内側に密着させ易くする機能も持ち得
る。前者の酸素バリア性については、一般に酸素バリア
性包材として、ポリ塩化ビニリデンコートされたKOP
(登録商標)/PE(Kコートポリプロピレン/ポリエ
チレン)、KON(登録商標)/PE(Kコートナイロ
ン/ポリエチレン)、KPET(登録商標)/PE(K
コートポリエステル/ポリエチレン)、エバール(登録
商標)、サラネックス(登録商標)、OV(登録商
標)、バリアロン(登録商標)などのフィルム、アルミ
箔/ポリエチレンなど20〜25℃における酸素透過速
度1.0〔ml/m2 ・hr・atm〕以下のものが挙
げられるが、酸素吸収剤が低湿度下では活性が低い場合
や製造から装着までの時間が短い場合は、必ずしもこの
条件を満たす必要はない。具体的には20〜25℃にお
ける酸素透過速度が4000〔ml/m2 ・hr・at
m〕以下であれば特に制限はないが、俗に速効タイプと
呼ばれている酸素吸収剤を使用する場合、酸素透過速度
が125〔ml/m2 ・hr・atm〕以下であること
が望ましい。酸素バリア性フィルム層の厚さは、酸素透
過性複合膜への接着性を考慮すると800μm以下が好
ましく、機械的強度を考慮すると50μm以上であるこ
とが好ましい。上記特性に加え、酸素バリア性、容器裏
面等への接着性、製造の容易さなどを考慮すると200
〜500μmが特に好ましい。後者の密着性について
は、酸素透過性複合膜の織布ないしは不織布層か酸素吸
収体層のいずれかと収納体の裏面とを一体的に接合する
ために十分な接着性を持ち合わせていればよい。ここで
言う接着性とは、接着剤、加熱、超音波などポリマーフ
ィルムを接着できるいかなる方法も包含する。しかし、
食品用途に用いる場合には、溶出物の少ない加熱、超音
波法が好適であるが、これらに限定されるものではな
い。
【0032】(8)積層体の形態 この様にして作られた積層体は、装着する収納体の装着
部分の形状に応じた形状に切り抜くか打ち抜いて、上記
方法にて収納体内面に固着する。装着される積層体の大
きさは酸素吸収量にも影響を与えることから、必要に応
じて大きさを決めれば良い。さらに、本発明における積
層体は、実用に際しての傷つきを防止するため、酸素透
過性均質薄膜層側をネット、織布、不織布、多孔性シー
ト、スポンジなど酸素透過上問題とならない部材により
保護されていてもよい。
【0033】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。酸
素透過性複合膜の性能は、複合膜を隔てて、一次側の圧
力を2kg/cm2 、二次側の圧力を1kg/cm2
し、気体(酸素または窒素)透過速度を精密膜流量計S
F−101(スタンダード・テクノロジー社製)で測定
した。酸素透過速度QO2は、単位として〔m3 /m2
hr・atm〕を用いて算出し、酸素透過性複合膜の気
体透過性の指標とした。また、酸素透過性複合膜の酸素
/窒素透過速度比αはQO2/QN2により算出し、複合膜
中に含まれる高分子薄膜層の均質性の評価基準とした。
また、高分子均質薄膜層を形成する素材の固有の酸素/
窒素透過速度比α* (=PO2/PN2)および酸素透過係
数PO2は、柳本製作所製ガス透過率測定装置により素材
高分子のデンスフィルムを用いて25℃において減圧法
により測定した。
【0034】実施例1 酸素透過性を有する酸素透過性複合膜(A)は以下の方
法により調製した。ポリスルホン(ユニオン・カーバイ
ド社製のUdel−P3500)の15重量%ジメチル
ホルムアミド(DMF)溶液を50μmの厚みで室温に
て目付量100g/m2 のポリエステル製不織布(日本
バイリーン社製、MF110)上にキャストし、水を満
たした凝固槽中に浸漬することによりポリスルホンを凝
固させ、厚さ200μmのポリスルホン多孔質層(空孔
率75%)/ポリエステル不織布(厚さ130μm)か
らなる膜(I)を得た。0.2重量%の両末端シラノー
ルポリジメチルシロキサン(数平均分子量3〜5万)、
0.1重量%テトラキス(2−プロパノンオキシム)シ
ランのトリクロロトリフルオロエタン溶液を表面のみ水
きりした膜(I)上にコーティングし、130℃で10
秒加熱乾燥した後、100℃で10分乾燥して架橋シロ
キサン均質薄膜層(厚さ約0.1μm)/ポリスルホン
多孔質層/ポリエステル不織布からなる酸素透過性複合
膜(A)を得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過速度
O2は6〔m3 /m2 ・hr・atm〕、酸素/窒素透
過速度比α(=QO2/QN2)は2.0、水蒸気透過速度
は15〔m3 /m2 ・hr・atm〕であった。薄膜層
を形成する架橋シロキサンの固有の酸素/窒素透過速度
比α* は2.0であり(酸素透過係数PO2は5×10-8
cm3 ・cm/cm2 ・sec・cmHg)、欠陥のな
い均質な薄膜層が形成されていることを確認した。
【0035】窒素気流下、酸素吸収剤として鉄系の酸素
吸収剤(三菱瓦斯化学(株)製エージレス(登録商標)
FXタイプ内包物2.5g)を用い、これと1液硬化型
RTVシリコーン(信越化学工業(株)製KE44)
2.0gをシクロヘキサンに添加し、よく混合した後、
この混合物を、酸素透過性複合膜(A)のポリエステル
不織布面に塗布し乾燥した。この上に、酸素バリア性フ
ィルム層として膜厚300μmのポリエチレンシート
(三菱油化(株)製)を酸素吸収剤塗布面側に140℃
で10分間加熱プレスして固定した。この積層体シート
を、装着する収納体の裏面の大きさに合わせて帯状に切
り取り、切り取られた積層体シートの酸素バリア性フィ
ルム層側の面を容器の裏面に超音波溶着した。結果、酸
素透過性複合膜からなる酸素透過層、酸素吸収剤を樹脂
で包埋した酸素吸収体層、酸素バリア性フィルム層から
なる積層体を固着した各種サイズの密封式収納体が得ら
れた。この積層体のより詳細な積層構造は、収納体内部
側から、酸素透過性均質薄膜層、緻密薄膜層および多孔
質層からなる非対称型多孔質層、ポリエステル不織布か
らなる支持層、酸素吸収剤を樹脂で包埋した酸素吸収体
層、酸素バリア性フィルム層が順に積層された構造であ
る。得られた各種サイズの収納体に、用途に応じて、そ
れぞれ、背広(衣類)、米、キャベツ(野菜)、金属製
精密部品、交換用カメラレンズを収納した。いずれの収
納体の場合も、密封当初約20%あった内部酸素濃度
が、3日目以降2%以下に低下し、その低酸素濃度状態
を少なくとも1年間維持することができた。これによ
り、以下のような防虫、防錆、防かびに対する要求仕様
は十分にクリアーすることができた。
【0036】(イ)20着の背広の1年間の保存におい
て虫の発生がないこと。 (ロ)米の保存において、通常雰囲気(室温、相対湿度
50%)における1年間の保存において穀象虫の繁殖が
認められないこと。 (ハ)野菜(キャベツ)の保存において、3週間の冷蔵
庫保存で虫の繁殖が認められないこと。 (ニ)金属部品の場合、室温下、相対湿度80%の雰囲
気で6ヶ月の保存においても錆の発生が認められないこ
と。 (ホ)室温下、相対湿度70%の条件で6ヶ月保存して
もレンズにかびの発生が認められないこと。
【0037】実施例2 実施例1において、鉄系酸素吸収剤として三菱瓦斯化学
(株)製エージレス(登録商標)Sタイプ(内包物2.
5g)を用いる以外は同様の方法で実験を行ったとこ
ろ、実施例1と同等の防虫、防錆、防かび効果が得られ
た。
【0038】実施例3 ポリスルホン(ユニオン・カーバイド社製のUdel−
P3500)の15重量%ジメチルホルムアミド(DM
F)溶液を50μmの厚みで室温にてポリエステル繊維
からなる不織布(日本バイリーン(株)製、MF−11
0)上にキャストし、水を満たした凝固槽中に浸漬する
ことによりポリスルホンを凝固させ、厚さ160μmの
ポリスルホン多孔質層(空孔率75%)/ポリエステル
不織布(厚さ130μm)からなる膜(II)を得た。
下記化6の構造を有するアミノ変性ポリジメチルシロキ
サンをトリクロロトリフルオロエタンに溶解し、2重量
%のポリマー溶液を調整した。
【0039】
【化6】
【0040】また、これとは別に、トリレンジイソシア
ネート/ジブチル錫ジアセテート〔=9/1(重量
比)〕の1重量%トリクロロトリフルオロエタン溶液を
調製した。この二液を1:1に混合した後に、さらにト
リクロロトリフルオロエタンにより希釈して稀薄溶液を
調製した。この稀薄溶液の一部を表面のみ水きりした膜
(II)上にコーティングし、130℃で1分間加熱乾
燥した後、室温で1時間乾燥して架橋シロキサン均質薄
膜層(厚さ約0.08μm)/ポリスルホン多孔質層/
ポリエステル不織布からなる酸素透過性複合膜(B)を
得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過速度QO2は10
〔m3 /m2 ・hr・atm〕であり、酸素/窒素透過
速度比α(=QO2/QN2)は2.1、水蒸気透過速度は
21〔m3/m2 ・hr・atm〕であった。薄膜層を
形成する架橋シロキサンの固有の酸素/窒素透過速度比
α* は2.1であり(酸素透過係数PO2は6×10-8c
3 ・cm/cm2 ・sec・cmHg)、欠陥のない
均質な薄膜層が形成されていることを確認した。
【0041】酸素透過性複合膜(B)を用いる以外は、
実施例1と同様の方法で本発明の積層体を用いた密封式
収納体を作成し、評価を行ったところ、実施例1と同等
の防虫、防錆、防かび効果が得られた。
【0042】実施例4 無水キシレン250gに窒素雰囲気下にてポリ(4−メ
チルペンテン−1)(三井石油化学工業(株)社TPX
RMX−001)25gを加熱溶解した溶液にトリメト
キシビニルシラン50gを添加し、さらに過酸化ベンゾ
イル1.25gを加えた後、110℃にて約4時間反応
を行った。得られたポリマーをメタノールから再沈殿を
2度繰り返すことにより精製した後、真空乾燥を行いメ
トキシシラングラフトポリ(4−メチルペンテン−1)
を得た。このグラフトポリマーのケイ素含有量は、0.
13%であった。合成したメトキシシラングラフトポリ
(4−メチルペンテン−1)1gとジラウリン酸ジ−n
−ブチルスズ10mgとを200gのシクロヘキサンに
溶解した。この溶液を実施例3において調製した膜(I
I)上にコーティングし、140℃で5分間加熱乾燥し
た後、室温で1時間乾燥して架橋ポリ(4−メチルペン
テン−1)均質薄膜層(厚さ約0.1μm)/ポリスル
ホン多孔質層/ポリエステル不織布からなる酸素透過性
複合膜(C)を得た。この酸素透過性複合膜の酸素透過
速度QO2は0.2〔m3 /m2 ・hr・atm〕であ
り、酸素/窒素透過速度比α(=QO2/QN2)は3.
8、水蒸気透過速度は5〔m3 /m2 ・hr・atm〕
であった。薄膜層を形成する架橋シロキサンの固有の酸
素/窒素透過速度比α* は4.2であり(酸素透過係数
O2は1.5×10-9cm3 ・cm/cm2 ・sec・
cmHg)、欠陥のない均質な薄膜層が形成されている
ことを確認した。
【0043】酸素透過性複合膜(C)を用いる以外は、
実施例1と同様の方法で本発明の積層体を用いた密封式
収納体を作成し、評価を行ったところ、実施例1と同等
の防虫、防錆、防かび効果が得られた。
【0044】
【発明の効果】本発明の収納体は、酸素の存在により
虫、錆、かび等が発生するおそれのあるものの保存に下
記のような効果を奏する。 (1)酸素吸収速度の速くかつ装着時まで酸素吸収剤の
活性を十分に高く保つことのできる酸素吸収体を用いて
いるため、収納体内容物の高い品質保持能を有する。 (2)高い酸素透過性能を確保しつつ水分に対する十分
な遮蔽効果を発揮できるので、水分の酸素吸収体への浸
透がなく、含水物質に適用する場合でも長期間の使用が
可能である。 (3)水分の酸素吸収体への浸透がないので、酸素吸収
剤と水分との反応により異臭発生などの現象が起こるこ
ともない。 (4)少なくとも、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素
吸収体層と、非対称型多孔質層を有する酸素透過層との
積層体として構成できるので、製造が容易であり、しか
も積層シートに形成したものを用途に応じて自由な大き
さに切り取ることができるので、小型化も容易であり、
特別な設置スペースが不要である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−168348(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/26 B32B 27/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密封式の収納体の本体内面側の少なくと
    も一部に、酸素吸収剤が樹脂に包埋された酸素吸収体層
    と、該酸素吸収体層の収納体内部側に位置し、厚み方向
    収納体内部側に緻密薄膜層が形成された非対称型多孔質
    層を有する酸素透過層とを含む積層体を固着したことを
    特徴とする収納体。
  2. 【請求項2】 前記酸素透過層が、前記非対称型多孔質
    層と、該非対称型多孔質層を支持し織布または不織布の
    いずれかの層からなる支持層とからなる請求項1の収納
    体。
  3. 【請求項3】 前記積層体が、前記酸素吸収体層と収納
    体本体裏面との間に、さらに、酸素バリア性フィルム層
    を有する請求項1または2の収納体。
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